JP7287183B2 - 樹脂組成物およびそれからなるフィルム - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂組成物およびそれを用いた光学補償フィルムに関するものであり、より詳しくは、樹脂組成物ならびに位相差特性に優れた液晶ディスプレイ用の光学補償フィルムに関する。
液晶ディスプレイは、マルチメディア社会における最も重要な表示デバイスとして、携帯電話、コンピューター用モニター、ノートパソコン、テレビまで幅広く使用されている。液晶ディスプレイには表示特性向上のため多くの光学フィルムが用いられている。特に光学補償フィルムは、正面や斜めから見た場合のコントラスト向上、色調の補償など大きな役割を果たしている。
液晶ディスプレイには、垂直配向型(VA-LCD)、面内配向型液晶(IPS-LCD)、スーパーツイストネマチック型液晶(STN-LCD)、反射型液晶ディスプレイ、半透過型液晶ディスプレイなどの多くの方式が有り、ディスプレイにあわせた光学補償フィルムが必要となっている。
従来の光学補償フィルムとしては、セルロース系樹脂、ポリカーボネートや環状ポリオレフィンなどの延伸フィルムが用いられている。特にトリアセチルセルロースフィルムなどのセルロース系樹脂からなるフィルムは、偏光子であるポリビニルアルコールとの接着性も良好なことから幅広く使用されている。
セルロース系樹脂のなかでも、特定の構造を有するセルロースエーテルにおいて高い位相差特性を示し、光学補償材料として有用であることが開示されている。(例えば、特許文献1参照)。しかし、本発明者らが検討した結果、該セルロースエステル単独フィルムのガラス域光弾性係数の絶対値は十分に小さくなく、使用環境によっては応力に由来する位相差が生じ、光学フィルムとして用いる際に額縁ムラ等を生じたり、光学補償フィルムとして用いた場合には位相差ずれを生じる課題があることを見出した。
特許第4750982号公報
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、光学補償フィルムに適する樹脂組成物ならびにそれを用いた位相差特性に優れた光学補償フィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定のセルロース系樹脂および特定のフマル酸エステル重合体を含有する樹脂組成物、それを用いた光学補償フィルムおよびその製造方法が、上記課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、樹脂成分として所定の式で示されるセルロース系樹脂55~65重量%ならびにフマル酸ジイソプロピル残基単位60~80モル%および下記一般式(2)で示されるフマル酸モノエステル残基単位20~40モル%をからなるフマル酸エステル重合体35~45重量%を含有することを特徴とする樹脂組成物、それを用いた光学補償フィルム、ならびにその製造方法である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の樹脂組成物は、樹脂成分として下記一般式(1)で示されるセルロース系樹脂55~65重量%ならびにフマル酸ジイソプロピル残基単位60~80修正しました)モル%および下記一般式(2)で示されるフマル酸モノエステル残基単位20~40モル%からなるフマル酸エステル重合体35~45重量%を含有する。
Figure 0007287183000001
(式中、R、R、Rはそれぞれ独立して水素またはエチル基を示す。)
Figure 0007287183000002
(式中、Rはイソプロピル基を示す。)
本発明のセルロース系樹脂は、機械特性に優れ、製膜時の成形加工性に優れたものとなることから、ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィー(GPC)により測定した溶出曲線より得られる標準ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)が1×10~1×10であることが好ましく、5×10~2×10であることがさらに好ましい。
本発明のセルロース系樹脂におけるセルロースの水酸基の酸素原子を介して置換している置換度(エーテル化度)は、2位、3位および6位のそれぞれについて、セルロースの水酸基がエーテル化している割合(100%のエーテル化は置換度1)を意味し、溶解性、相溶性、延伸加工性の点から、エーテル基の全置換度DSは、好ましくは2.3~3.0(2.0≦DS≦3.0)であり、さらに好ましくは2.4~2.8であり、異なる2種以上の置換度のセルロース系樹脂を混合して用いてもよい。
本発明の樹脂組成物が含有するフマル酸エステル重合体(以下、フマル酸エステル重合体という)は、フマル酸ジイソプロピル残基単位60~80モル%および下記一般式(2)で示されるフマル酸モノエステル残基単位20~40モル%を含むものである。フマル酸ジイソプロピル残基単位が60モル%未満の場合、フィルムのガラス域光弾性係数の絶対値が10-12Pa-1以上となり、フマル酸モノエステル残基単位が10モル%未満であると、透明なフィルムが得られない。
フマル酸エステル重合体におけるフマル酸モノエステル残基単位のエステル置換基であるRはイソプロピル基である。
フマル酸エステル重合体は、ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィー(GPC)により測定した溶出曲線より得られる標準ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)が1×10~5×10のものであることが好ましく、特に機械特性に優れ、製膜時の成形加工性に優れたものとなることから、5×10~2×10であることがさらに好ましい。
本発明の樹脂組成物におけるセルロース系樹脂とフマル酸エステル重合体の組成の割合は、セルロース系樹脂55~65重量%およびフマル酸エステル重合体35~45重量%である。セルロース系樹脂が55重量%未満の場合(フマル酸エステル重合体が45重量%を超える場合)、位相差の制御が困難となる。また、セルロース系樹脂が65重量%を超える場合(フマル酸エステル重合体が35重量%未満の場合)は、ガラス域光弾性係数の制御が困難である。好ましくは、セルロース系樹脂55~65重量%およびフマル酸エステル重合体35~45重量%であり、さらに好ましくはセルロース系樹脂57~63重量%およびフマル酸エステル重合体37~43重量%である。
フマル酸エステル重合体の製造方法としては、該フマル酸エステル重合体が得られる限りにおいて如何なる方法により製造してもよく、例えば、フマル酸ジイソプロピルとフマル酸モノイソプロピルをラジカル重合を行うことにより製造することができる。
ラジカル重合の方法としては、例えば、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、沈殿重合法、乳化重合法等のいずれもが採用可能である。
ラジカル重合を行う際の重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、t-ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイドなどの有機過酸化物;2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビス(2-ブチロニトリル)、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル-2,2’-アゾビスイソブチレート、1,1’-アゾビス(シクロヘキサン-1-カルボニトリル)などのアゾ系開始剤等が挙げられる。
そして、溶液重合法または沈殿重合法において使用可能な溶媒として特に制限はなく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族溶媒;メタノール、エタノール、プロピルアルコール、ブチルアルコールなどのアルコール系溶媒;シクロヘキサン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、酢酸イソプロピル等が挙げられ、これらの混合溶媒をも挙げられる。
また、ラジカル重合を行う際の重合温度は、重合開始剤の分解温度に応じて適宜設定することができ、一般的には30~150℃の範囲で行うことが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、熱安定性を向上させるために酸化防止剤を含有していても良い。酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、ヒドロキシルアミン系酸化防止剤、ビタミンE系酸化防止剤、その他酸化防止剤が挙げられ、これら酸化防止剤はそれぞれ単独でもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
本発明の樹脂組成物は、耐候性を高めるためヒンダードアミン系光安定剤や紫外線吸収剤を含有していてもよい。紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、トリアジン、ベンゾエート等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、いわゆる可塑剤として知られる化合物を、機械的性質向上、柔軟性を付与、耐吸水性付与、水蒸気透過率低減、レターデーション調整等の目的で添加してもよく、可塑剤としては、例えば、リン酸エステルやカルボン酸エステルが挙げられる。また、アクリル系ポリマーなども用いられる。リン酸エステルとしては、例えば、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、フェニルジフェニルホスフェート等を挙げることが出来る。カルボン酸エステルとしては、フタル酸エステル及びクエン酸エステル等、フタル酸エステルとしては、例えば、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジオクチルフタレート及びジエチルヘキシルフタレート等、またクエン酸エステルとしては、クエン酸アセチルトリエチル及びクエン酸アセチルトリブチル等を挙げることが出来る。またその他、オレイン酸ブチル、リシノール酸メチルアセチル、セバチン酸ジブチル、トリアセチン、トリメチロールプロパントリベンゾエート等も挙げられる。アルキルフタリルアルキルグリコレートもこの目的で用いられる。アルキルフタリルアルキルグリコレートのアルキルは炭素原子数1~8のアルキル基である。アルキルフタリルアルキルグリコレートとしては、メチルフタリルメチルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレート、プロピルフタリルプロピルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート、オクチルフタリルオクチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート、エチルフタリルメチルグリコレート、エチルフタリルプロピルグリコレート、プロピルフタリルエチルグリコレート、メチルフタリルプロピルグリコレート、メチルフタリルブチルグリコレート、エチルフタリルブチルグリコレート、ブチルフタリルメチルグリコレート、ブチルフタリルエチルグリコレート、プロピルフタリルブチルグリコレート、ブチルフタリルプロピルグリコレート、メチルフタリルオクチルグリコレート、エチルフタリルオクチルグリコレート、オクチルフタリルメチルグリコレート、オクチルフタリルエチルグリコレート等を挙げることが出来る。これら可塑剤を2種以上混合して使用してもよい。
本発明の樹脂組成物は位相差を調整する目的で、芳香族炭化水素環または芳香族性ヘテロ環を有する添加剤を含有していてもよい。位相差を調整する目的で使用される添加剤の下記式(A)で示される複屈折Δnについては、特に制限はないが、
光学特性に優れた光学補償フィルムとなることから、好ましくは0.05以上であり、さらに好ましくは0.05~0.5、特に好ましくは0.1~0.5である。添加剤のΔnは分子軌道計算によって求めることができる。
Δn=ny-nx (A)
(式中、nxは添加剤分子の進相軸方向の屈折率を示し、nyは添加剤分子の遅相軸方向の屈折率を示す。)
本発明の樹脂組成物に芳香族炭化水素環または芳香族性ヘテロ環を有する添加剤が含有される場合、本発明の樹脂組成物における芳香族炭化水素環または芳香族性ヘテロ環を有する添加剤は、芳香族炭化水素環または芳香族性ヘテロ環の分子内の個数については、特に制限はないが、光学特性に優れた光学補償フィルムとなることから、好ましくは1~12個であり、さらに好ましくは1~8個である。芳香族炭化水素環としては、例えば、5員環、6員環、7員環または二つ以上の芳香族環からなる縮合環等が挙げられ、芳香族性ヘテロ環としては、例えば、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、1,3,5-トリアジン環等が挙げられる。
芳香族炭化水素環または芳香族性ヘテロ環は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、水酸基、エーテル基、カルボニル基、エステル基、カルボン酸残基、アミノ基、イミノ基、アミド基、イミド基、シアノ基、ニトロ基、スルホニル基、スルホン酸残基、ホスホニル基、ホスホン酸残基等が挙げられる。
本発明で用いられる芳香族炭化水素環または芳香族性ヘテロ環を有する添加剤としては、例えば、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリフェニルホスフェート、2-エチルヘキシルジフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)等のリン酸エステル系化合物;ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジヘキシルフタレート、ジノルマルオクチルフタレート、2-エチルヘキシルフタレート、ジイソオクチルフタレート、ジカプリルフタレート、ジノニルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジデシルフタレート、ジイソデシルフタレート等のフタル酸エステル系化合物;トリブチルトリメリテート、トリ-ノルマルヘキシルトリメリテート、トリ(2-エチルヘキシル)トリメリテート、トリ-ノルマルオクチルトリメリテート、トリ-イソクチルトリメリテート、トリ-イソデシルトリメリテート等のトリメリット酸エステル系化合物;トリ(2-エチルヘキシル)ピロメリテート、テトラブチルピロメリテート、テトラ-ノルマルヘキシルピロメリテート、テトラ(2-エチルヘキシル)ピロメリテート、テトラ-ノルマルオクチルピロメリテート、テトラ-イソクチルピロメリテート、テトラ-イソデシルピロメリテート等のピロメリット酸エステル系化合物;安息香酸エチル、安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸エチル等の安息香酸エステル系化合物;フェニルサリシレート、p-オクチルフェニルサリシレート、p-tert-ブチルフェニルサリシレート等のサリチル酸エステル系化合物;メチルフタリルエチルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート等のグリコール酸エステル系化合物;2-(2’-ヒドロキシ-5’-t-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-3’,5’-ジ-t-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系化合物;2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-5-スルホベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物、N-ベンゼンスルホンアミド等のスルホンアミド系化合物、2,4-ジフェニル-6-(2-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ジフェニル-6-(2-ヒドロキシ-4-エトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ジフェニル-(2-ヒドロキシ-4-プロポキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ジフェニル-(2-ヒドロキシ-4-ブトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン等のトリアジン系化合物等が挙げられ、好ましくはトリクレジルホスフェート、2-エチルヘキシルジフェニルホスフェート、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン等が挙げられ、これらは必要に応じて1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の樹脂組成物に芳香族炭化水素環または芳香族性ヘテロ環を有する添加剤が含有される場合、光学特性及び機械的特性の観点から、好ましくは本発明の樹脂組成物における芳香族炭化水素環または芳香族性ヘテロ環を有する添加剤の割合は0~30重量%であり(上記の樹脂成分:70~99.99重量%)、さらに好ましくは0~20重量%、特に好ましくは0~15重量%である。
本発明の樹脂組成物は、発明の主旨を超えない範囲で、その他ポリマー、界面活性剤、高分子電解質、導電性錯体、顔料、染料、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、滑剤等を含有していてもよい。
本発明の樹脂組成物は、セルロース系樹脂とフマル酸エステル重合体をブレンドすることにより得ることができる。
ブレンドの方法としては、溶融ブレンド、溶液ブレンド等の方法を用いることができる。溶融ブレンド法とは加熱により樹脂と芳香族炭化水素環または芳香族性ヘテロ環を有する添加剤を溶融させて混練することにより製造する方法である。溶液ブレンド法とは樹脂と芳香族炭化水素環または芳香族性ヘテロ環を有する添加剤を溶剤に溶解しブレンドする方法である。溶液ブレンドに用いる溶剤としては、例えば、塩化メチレン、クロロホルムなどの塩素系溶剤;トルエン、キシレンなどの芳香族溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール溶剤;ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル溶剤;ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドン等を用いることができる。各樹脂および芳香族炭化水素環または芳香族性ヘテロ環を有する添加剤を溶剤に溶解したのちブレンドすることも可能であり、各樹脂の粉体、ペレット等を混練後、溶剤に溶解させることも可能である。得られたブレンド樹脂溶液を貧溶剤に投入し、樹脂組成物を析出させることも可能であり、またブレンド樹脂溶液のまま光学補償フィルムの製造に用いることも可能である。
本発明の樹脂組成物を用いたフィルムは、フィルムの取扱い性の観点から、厚みが30~160μmであることが好ましく、40~120μmであることがより好ましく、50~100μmであることが特に好ましい。
本発明の樹脂組成物を用いたフィルムのガラス域光弾性係数(Cg)は、応力による位相差変動が小さくなることから、好ましくは10×10-12Pa-1以下であり、さらに好ましくは8×10-12Pa-1以下であり、6×10-12Pa-1が特に好ましい。このときのガラス域光弾性係数は、フィルムの引張加重を変化させた条件にて、全自動複屈折計(王子計測機器株式会社製、商品名KOBRA-21ADH)を用いて面内位相差(Re)の変化量を測定することにより算出されるものである。
本発明の樹脂組成物を用いた光学補償フィルムは上記のフィルムを延伸してなるものである。
本発明の樹脂組成物を用いた光学補償フィルムは、フィルムの取扱い性及び光学部材の薄膜化への適合性の観点から、厚みが10~80μmであることが好ましく、15~60μmがさらに好ましく、20~50μmが特に好ましい。
本発明の樹脂組成物を用いた光学補償フィルムの位相差特性は、薄膜化の観点から、下記式(3)で示される面内位相差(Re)と膜厚(d)の比が3.6(285nm/80μm=3.6)nm/μm以上であることが好ましい。このときの位相差特性は全自動複屈折計(王子計測機器株式会社製、商品名KOBRA-21ADH)を用い、測定波長589nmの条件で測定されるものである。
Re=(ny-nx)×d (3)
(式中、nxはフィルム面内の進相軸方向の屈折率を示し、nyはフィルム面内の遅相軸方向の屈折率を示し、nzはフィルム面外の屈折率を示し、dはフィルム厚みを示す。)
本発明の光学補償フィルムは、輝度向上のため、光線透過率が好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上である。
本発明の光学補償フィルムは、コントラスト向上のため、ヘーズが好ましくは1%以下、さらに好ましくは0.5%以下である。
本発明の樹脂組成物を用いた光学補償フィルムの製造方法としては、本発明の光学補償フィルムの製造が可能であれば如何なる方法を用いてもよいが、光学特性、耐熱性、表面特性などに優れる光学補償フィルムが得られることから、溶液キャスト法により製造することが好ましい。ここで、溶液キャスト法とは、樹脂溶液(一般にはドープと称する。)を支持基板上に流延した後、加熱することにより溶媒を蒸発させて光学補償フィルムを得る方法である。流延する方法としては、例えば、Tダイ法、ドクターブレード法、バーコーター法、ロールコーター法、リップコーター法等が用いられ、工業的には、ダイからドープをベルト状またはドラム状の支持基板に連続的に押し出す方法が一般的に用いられている。また、用いられる支持基板としては、例えば、ガラス基板、ステンレスやフェロタイプ等の金属基板、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチック基板などがある。高度に表面性、光学均質性の優れた基板を工業的に連続製膜するには、表面を鏡面仕上げした金属基板が好ましく用いられる。溶液キャスト法において、厚み精度、表面平滑性に優れた光学補償フィルムを製造する際には、樹脂溶液の粘度は極めて重要な因子であり、樹脂溶液の粘度は樹脂の濃度、分子量、溶媒の種類に依存するものである。
本発明の樹脂組成物を用いた光学補償フィルムを製造する際の樹脂溶液は、セルロース系樹脂とフマル酸エステル重合体を溶媒に溶解し調製する。樹脂溶液の粘度は、重合体の分子量、重合体の濃度、溶媒の種類で調整可能である。樹脂溶液の粘度としては、特に制限はないが、フィルム塗工性をより容易にするため、好ましくは100~10000cps、さらに好ましくは300~5000cps、特に好ましくは500~3000cpsである。
本発明の樹脂組成物を用いたフィルムを製造する際の溶剤は、樹脂を可溶とする限り特に制限はなく、例えば、塩化メチレン、クロロホルム等の塩素系溶剤;トルエン、キシレン等の芳香族溶剤;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤;テトラヒドロフラン等のエーテル溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤等を用いることができ、2種以上の溶剤を混合してもよい。
本発明の樹脂組成物を用いたフィルムの製造方法としては、例えば、樹脂成分として下記一般式(1)で示されるセルロース系樹脂55~65重量%ならびにフマル酸ジイソプロピル残基単位60~80モル%および下記一般式(2)で示されるフマル酸モノエステル残基単位20~40モル%をからなるフマル酸エステル重合体35~45重量%を含有する樹脂組成物を溶剤に溶解し、得られた樹脂溶液を基材にキャストし、乾燥後、基材より剥離することが挙げられる。
Figure 0007287183000003
(式中、R、R、Rはそれぞれ独立して水素またはエチル基を示す。)
Figure 0007287183000004
(式中、Rはイソプロピル基を示す。)
本発明の樹脂組成物を用いて得られた光学補償フィルムは、面内位相差(Re)を発現するために上記のフィルムを一軸延伸またはアンバランス二軸延伸することが好ましい。フィルムを延伸する方法としては、ロール延伸による縦一軸延伸法やテンター延伸による横一軸延伸法、これらの組み合わせによるアンバランス逐次二軸延伸法やアンバランス同時二軸延伸法等を用いることができる。また本発明では、熱収縮性フィルムの収縮力の作用下に延伸を行う特殊延伸法を用いずに位相差特性を発現させることができる。
延伸する際のフィルムの厚みは、延伸処理のし易さおよび光学部材の薄膜化への適合性の観点から、30~160μmが好ましく、40~120μmがさらに好ましく、50~100μmが特に好ましい。
延伸の温度は特に制限はないが、良好な位相差特性が得られることから、好ましくは50~200℃、さらに好ましくは100~180℃である。一軸延伸の延伸倍率は特に制限はないが、良好で均一な位相差特性が得られることから、1.05~2.5倍が好ましく、1.1~2.0倍がよりに好ましく、1.2~1.8倍が特に好ましい。アンバランス二軸延伸の延伸倍率は特に制限はないが、光学特性に優れた光学補償フィルムとなることから長さ方向には1.05~2.5倍が好ましく、1.1~2.0倍がさらに好ましく、1.2~1.8倍が特に好ましく、光学特性に優れた光学補償フィルムとなることから、幅方向には1.01~1.2倍が好ましく、1.05~1.1倍がさらに好ましい。延伸温度、延伸倍率により面内位相差(Re)を制御することができる。
本発明の樹脂組成物を用いた光学補償フィルムは、必要に応じて他樹脂を含むフィルムと積層することができる。他樹脂としては、例えば、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリナフタレンテレフタレート、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン、マレイミド系樹脂、フッ素系樹脂、ポリイミド等が挙げられる。また、ハードコート層やガスバリア層を積層することも可能である。
本発明の樹脂組成物を用いた光学補償フィルムは、薄膜で特定の位相差特性を示すことから、液晶ディスプレイ等の光学補償フィルムとして有用である。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、実施例により示す諸物性は、以下の方法により測定した。
<重合体の解析>
重合体の構造解析は核磁気共鳴測定装置(日本電子製、商品名:JNM-GX270)を用い、プロトン核磁気共鳴分光(H-NMR)スペクトル分析より求めた。
<数平均分子量の測定>
ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィー(GPC)装置(東ソー製、商品名:C0-8011(カラムGMHHR―Hを装着))を用い、テトラヒドロフラン、またはジメチルホルムアミドを溶媒として、40℃で測定し、標準ポリスチレン換算値として求めた。
<フィルムの光線透過率およびヘーズの測定>
作成したフィルムの光線透過率およびヘーズは、ヘーズメーター(日本電色工業製、商品名:NDH2000)を使用し、光線透過率の測定はJIS K 7361-1(1997版)に、ヘーズの測定はJIS-K 7136(2000年版)に、それぞれ準拠して測定した。
<ガラス域光弾性係数の測定>
試料傾斜型自動複屈折計(王子計測機器製、商品名:KOBRA-WR)および試料引張冶具を用いて、フィルムの引張加重を変化させて波長589nmの光を用いてフィルムの位相差変化を測定することにより求めた。
<位相差特性の測定>
試料傾斜型自動複屈折計(王子計測機器製、商品名:KOBRA-WR)を用いて波長589nmの光を用いて光学補償フィルムの位相差特性を測定した。
合成例1
容量75mLのガラスアンプルにフマル酸ジイソプロピル(DIPF)50g、フマル酸モノイソプロピル(MIPF)10gおよび重合開始剤であるtert-ブチルパーオキシピバレート0.65gを入れ、窒素置換と抜圧を繰り返したのち減圧状態で熔封した。このアンプルを50℃の恒温槽に入れ、24時間保持することによりラジカル重合をした。重合反応終了後、アンプルから重合物を取出し、テトラヒドロフラン200gで溶解させた。このポリマー溶液を4Lのヘキサン中に滴下して析出させた後、80℃で10時間真空乾燥することにより、フマル酸ジイソプロピル/フマル酸モノイソプロピル共重合体33gを得た。得られた重合体の数平均分子量は58,000、フマル酸ジイソプロピル残基単位68モル%、フマル酸モノイソプロピル残基単位32モル%であった。
合成例2
容量75mLのガラスアンプルにフマル酸ジイソプロピル(DIPF)52g、フマル酸モノイソプロピル(MIPF)8gおよび重合開始剤であるtert-ブチルパーオキシピバレート0.64g、トルエン3gを入れ、窒素置換と抜圧を繰り返したのち減圧状態で熔封した。このアンプルを50℃の恒温槽に入れ、24時間保持することによりラジカル重合をした。重合反応終了後、アンプルから重合物を取出し、テトラヒドロフラン200gで溶解させた。このポリマー溶液を4Lのヘキサン中に滴下して析出させた後、80℃で10時間真空乾燥することにより、フマル酸ジイソプロピル/フマル酸モノイソプロピル共重合体31gを得た。得られた重合体の数平均分子量は49,000、フマル酸ジイソプロピル残基単位74モル%、フマル酸モノイソプロピル残基単位26モル%であった。
実施例1
セルロース系樹脂としてエチルセルロース(ダウ・ケミカル社製 エトセル スタンダード(ETHOCEL standard)300、分子量Mn=81,000、分子量Mw=275,000、Mw/Mn=3.4、全置換度DS=2.5)60g、合成例1により得られたフマル酸ジイソプロピル/フマル酸モノイソプロピル共重合体40gをトルエン:酢酸エチル=9:1(重量比)に溶解して12重量%の樹脂溶液とし、コーターによりポリエチレンテレフタレートフィルム上に流涎し、60℃で15分乾燥した後、160℃で5分乾燥し、幅150mmのフィルム(樹脂組成物)を得た(エチルセルロース:60重量%、フマル酸ジイソプロピル/フマル酸モノイソプロピル共重合体:40重量%)。得られたフィルムを15mm×60mmに切り出し、ガラス域光弾性係数を測定した。その結果を表1に示す。
次に、得られたフィルムを30mm×50mmに切り出し、135℃で1.75倍に一軸延伸した(延伸後の厚み51μm)。
得られた光学補償フィルムの光学特性および位相差特性を測定した。その結果を表1に示す。
Figure 0007287183000005
得られたフィルム、光学補償フィルムは、ガラス域光弾性係数の絶対値、面内位相差(Re)が目的とする光学特性を有するものであった。
実施例2
セルロース系樹脂としてエチルセルロース(ダウ・ケミカル社製 エトセル スタンダード(ETHOCEL standard)300、分子量Mn=81,000、分子量Mw=275,000、Mw/Mn=3.4、全置換度DS=2.5)65g、合成例2により得られたフマル酸ジイソプロピル/フマル酸モノイソプロピル共重合体35gをトルエン:酢酸エチル=9:1(重量比)に溶解して12重量%の樹脂溶液とし、コーターによりポリエチレンテレフタレートフィルム上に流涎し、60℃で15分乾燥した後、160℃で5分乾燥し、幅150mmのフィルム(樹脂組成物)を得た(エチルセルロース:65重量%、フマル酸ジイソプロピル/フマル酸モノイソプロピル共重合体:35重量%)。得られたフィルムを15mm×60mmに切り出し、ガラス域光弾性係数を測定した。その結果を表1に示す。
次に、得られたフィルムを30mm×50mmに切り出し、135℃で1.75倍に一軸延伸した(延伸後の厚み53μm)。
得られた光学補償フィルムの光学特性および位相差特性を測定した。その結果を表1に示す。
得られたフィルム、光学補償フィルムは、ガラス域光弾性係数の絶対値、面内位相差(Re)が目的とする光学特性を有するものであった。
比較例1
セルロース系樹脂としてエチルセルロース(ダウ・ケミカル社製 エトセル スタンダード(ETHOCEL standard)300、分子量Mn=81,000、分子量Mw=275,000、Mw/Mn=3.4、全置換度DS=2.5)50g、合成例1により得られたフマル酸ジイソプロピル/フマル酸モノイソプロピル共重合体50gをトルエン:酢酸エチル=9:1(重量比)に溶解して12重量%の樹脂溶液とし、コーターによりポリエチレンテレフタレートフィルム上に流涎し、60℃で15分乾燥した後、160℃で5分乾燥し、幅150mmのフィルム(樹脂組成物)を得た(エチルセルロース:50重量%、フマル酸ジイソプロピル/フマル酸モノイソプロピル共重合体:50重量%)。得られた光学補償フィルムを15mm×60mmに切り出し、ガラス域光弾性係数を測定した。その結果を表1に示す。
次に、得られたフィルムを30mm×50mmに切り出し、135℃で1.75倍に一軸延伸した(延伸後の厚み49μm)。
得られた光学補償フィルムの光学特性および位相差特性を測定した。その結果を表1に示す。
得られたフィルムは、ガラス域高弾性係数の絶対値が目的とする光学特性を有するものであったが、光学補償フィルムは面内位相差(Re)が小さく目的とする光学特性を有していなかった。
比較例2
セルロース系樹脂としてエチルセルロース(ダウ・ケミカル社製 エトセル スタンダード(ETHOCEL standard)300、分子量Mn=81,000、分子量Mw=275,000、Mw/Mn=3.4、全置換度DS=2.5)67g、合成例2により得られたフマル酸ジイソプロピル/フマル酸モノイソプロピル共重合体33gをトルエン:酢酸エチル=9:1(重量比)に溶解して12重量%の樹脂溶液とし、コーターによりポリエチレンテレフタレートフィルム上に流涎し、60℃で15分乾燥した後、160℃で5分乾燥し、幅150mmのフィルム(樹脂組成物)を得た(エチルセルロース:67重量%、フマル酸ジイソプロピル/フマル酸モノイソプロピル共重合体:33重量%)。得られたフィルムを15mm×60mmに切り出し、ガラス域光弾性係数を測定した。その結果を表1に示す。
次に、得られたフィルムを30mm×50mmに切り出し、135℃で1.75倍に一軸延伸した(延伸後の厚み55μm)。
得られた光学補償フィルムの光学特性および位相差特性を測定した。その結果を表1に示す。
得られた光学補償フィルムは、面内位相差(Re)が目的とする光学特性を有するものであったが、延伸前のフィルムはガラス域高弾性係数の絶対値が大きく目的とする光学特性を有していなかった。
比較例3
実施例1で用いたエチルセルロース100gをトルエン:酢酸エチル=9:1(重量比)に溶解して12重量%の樹脂溶液とし、コーターによりポリエチレンテレフタレートフィルム上に流涎し、60℃で15分乾燥した後、160℃で5分乾燥し、幅150mmのフィルム(樹脂組成物)を得た(エチルセルロース:100重量%)。得られたフィルムを15mm×60mmに切り出し、ガラス域光弾性係数を測定した。その結果を表1に示す。
次に、得られたフィルムを30mm×50mmに切り出し、135℃で1.75倍に一軸延伸した(延伸後の厚み49μm)。
得られた光学補償フィルムの位相差特性を測定した。その結果を表1に示す。
得られた光学補償フィルムは、面内位相差(Re)が目的とする光学特性を有するものであったが、延伸前のフィルムはガラス域高弾性係数の絶対値が大きく目的とする光学特性を有していなかった。

Claims (5)

  1. 樹脂成分として下記一般式(1)で示されるセルロースエーテル樹脂55~65重量%ならびにフマル酸ジイソプロピル残基単位60~80モル%および下記一般式(2)で示されるフマル酸モノエステル残基単位20~40モル%からなるフマル酸エステル重合体35~45重量%を含有することを特徴とする樹脂組成物。
    Figure 0007287183000006
    (式中、R、R、Rはそれぞれ独立して水素またはエチル基を示す。)
    Figure 0007287183000007
    (式中、Rはイソプロピル基を示す。)
  2. 一般式(1)で示されるセルロースエーテル樹脂のエーテル化度(置換度)が2.3~3.0であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 請求項1~請求項2のいずれかの項に記載の樹脂組成物を用いてなり、厚みが5~200μmであることを特徴とする光学補償フィルム。
  4. 樹脂成分として下記一般式(1)で示されるセルロース系樹脂55~65重量%ならびにフマル酸ジイソプロピル残基単位60~80モル%および下記一般式(2)で示されるフマル酸モノエステル残基単位20~40モル%からなるフマル酸エステル重合体35~45重量%を含有する樹脂組成物を溶剤に溶解し、得られた樹脂溶液を基材にキャストし、乾燥後、基材より剥離することを特徴とする請求項3に記載の光学補償フィルムの製造方法。
    Figure 0007287183000008
    (式中、R、R、Rはそれぞれ独立して水素またはエチル基を示す。)
    Figure 0007287183000009
    (式中、Rはイソプロピル基を示す。)
  5. キャストして得られた厚み30~200μmのフィルムを一軸延伸またはアンバランス二軸延伸させることを特徴とする請求項に記載の光学補償フィルムの製造方法。
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