JP6135710B2 - 分析用試料の調製方法および分析方法 - Google Patents
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Description
<糖鎖を含む試料>
本発明では、分析対象として、遊離糖鎖や糖ペプチド等の糖鎖を含む試料が用いられる。特に、本発明の方法により調製された分析用試料は、シアル酸の有無やシアル酸の結合様式の分析に有用であるため、糖鎖を含む試料としては、N‐結合型糖鎖やO‐結合型糖鎖のように、非還元末端にシアル酸を有する場合が多い糖鎖を含むものが好ましい。
糖鎖含有試料は、脱水縮合剤およびアミンの存在下で化学修飾が行われ、糖鎖非還元末端のシアル酸の結合様式に応じて異なる修飾体を形成する。具体的には、非還元末端にα2,3‐シアル酸を有する糖鎖は、優先的に脱水によりラクトン化し、非還元末端にα2,6‐シアル酸を有する糖鎖は、優先的にアミド化される。
脱水縮合剤としては、カルボジイミドが好ましく用いられる。カルボジイミドの例としては、N,N’‐ジシクロへキシルカルボジイミド(DCC)、N‐(3‐ジメチルアミノプロピル)‐N’‐エチルカルボジイミド(EDC)、N,N’‐ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、1‐tert‐ブチル‐3‐エチルカルボジイミド(BEC)、N,N’‐ジ‐tert‐ブチルカルボジイミド、1,3‐ジ‐p‐トルイルカルボジイミド、ビス(2,6‐ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド、ビス(トリメチルシリル)カルボジイミド、1,3‐ビス(2,2‐ジメチル‐1,3‐ジオキソラン‐4‐イルメチル)カルボジイミド(BDDC)や、これらの塩が挙げられる。
アミンとしては、炭素原子を2個以上含む第一級または第二級のアルキルアミンが用いられる。炭素原子を2個以上有するアミンを用いた場合、炭素原子数が0の場合(アンモニア)や1の場合(メチルアミン)に比べて、α2,3‐シアル酸のカルボキシ基のアミド化の進行が抑制され、ラクトンの生成特異性が高くなる傾向がある。そのため、シアル酸の結合様式の識別の正確性が高められるとともに、α2,3‐シアル酸とα2,6‐シアル酸の存在比等の定量性が高められる。脱水によるα2,3‐シアル酸のラクトン化およびα2,6‐シアル酸のアミド化を促進し、反応時間を短縮するためには、アミンの炭素原子数は5以下が好ましく、4以下がより好ましい。
上記の糖鎖含有試料、脱水縮合剤およびアミンを反応させることにより、糖鎖のシアル酸が化学修飾され、シアル酸の結合様式に応じて異なる修飾体が生成する。反応は液相でも固相でも実施できる。液相で反応を行う場合、ジメチルスルホキシド(DMSO)やジメチルホルムアミド(DMF)等の非水系溶媒中で反応を行うことが好ましい。非水溶媒中で反応を行うことにより、副反応が抑制される傾向がある。そのため、本発明の方法は、遊離糖鎖だけでなく、糖ペプチドや糖タンパク質等へも適用が可能である。
上記のように、脱水縮合剤および2個以上の炭素原子を有するアミンの存在下で糖鎖含有試料を反応させることにより、α2,3‐シアル酸は選択的に分子内脱水によるラクトンを生成し、α2,6‐シアル酸は選択的にアミド化される。これにより、α2,3‐シアル酸を有する糖鎖とα2,6‐シアル酸を有する糖鎖は、異なる官能基を有する化合物に修飾化される。そのため、液体クロマトグラフィー(LC)等により、両者を分離することができ、シアル酸の結合様式を識別できる。
脱水縮合剤およびアミンとの反応による修飾化の後に、さらに別の反応(第二反応)を行ってもよい。α2,3‐シアリル糖鎖の分子内脱水により生じるラクトン修飾体は、不安定であり、水に溶解すると50時間で分解することが知られている(例えば、Wheeler, SF et al., Rapid Commun. Mass Spectrometry, 23 (2009) 303-312)。質量分析に液体マトリックスを用いると、測定前にラクトンが一部開環し、定量性が損なわれる場合がある。
上記方法により調製後の分析用試料を、液体クロマトグラフィー(LC)や質量分析に供することにより、シアル酸の結合様式の識別や、結合様式の比率、シアル酸の有無等の情報が得られる。
前述のように、本発明の方法は、遊離糖鎖だけでなく、ペプチドやタンパク質にも適用可能である。本発明の調製方法を糖ペプチドや糖タンパク質に適用した場合、シアル酸の結合様式の識別だけでなく、シアル酸の有無等を同定することもできる。
実施例1では、α2,3‐シアル酸を有する遊離糖鎖試料として3’‐シアリルラクトース、α2,6‐シアル酸を有する遊離糖鎖試料として6’‐シアリルラクトースを用い、アミンの種類および反応条件による修飾化の影響について検討を行った。
3’‐シアリルラクトースおよび6’‐シアリルラクトース(いずれも東京化成より購入)を、それぞれ水に溶解した後分注し、遠心濃縮(SpeedVac)により溶媒を除き乾固させた。
糖鎖試料に、各種アミンの塩酸塩(アンモニウム塩酸塩、メチルアミン塩酸塩、エチルアミン塩酸塩、ジメチルアミン塩酸塩、プロピルアミン塩酸塩、イソプロピルアミン塩酸塩、およびブチルアミン塩酸塩)をDMSOに溶解したもの(アミン塩酸塩濃度:1M〜4M)を、それぞれ10μL加えた。次いで、脱水縮合剤として、ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)および1‐ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)をそれぞれの濃度が500mMとなるようにDMSOに溶解したものを10μL加え、室温で2分間撹拌した後、37℃で1時間反応させた。反応後の溶液に、93.3%アセトニトリル(ACN)、0.13%トリフルオロ酢酸(TFA)溶液を120μL加えて希釈した。
精製用の担体として、cotton HILIC microtipを用いた。まず、200μLチップの先端にコットンを詰めた。ピペッティングにより200μLの水の吸引と排出を3回繰り返し、洗浄を行った。次に、60μLの99% ACN, 0.1% TFA溶液の吸引と排出を3回繰り返し、平衡化を行った。希釈後の反応溶液中で10回ピペッティングし、反応溶液中の糖鎖をコットンに吸着させた。次に、150μLの99% ACN, 0.1% TFA溶液の吸引と排出を3回繰り返し、洗浄を行った。最後に、水20μL中で5回ピペッティングし、水中に糖鎖を溶出させた。
水中に溶出した試料1μLをフォーカスプレートに滴下し、マトリックスとして、50% ACNに溶解させた10mg/mL 2,5‐ジヒドロキシ安息香酸(DHB), 1mM NaClを0.5μL加えた。乾燥後、0.2μLのエタノールを滴下して再結晶化させた。この試料を、MALDI-QIT-TOF-MS (AXIMA-Resonance, Shimadzu/Kratos) により、正イオンモードで質量分析を行った。
α2,6‐シアル酸を有する6’‐シアリルラクトースを、脱水縮合剤存在下でメチルアミンと反応させた試料は、m/z 669に正イオンマススペクトルのピークを有し(図1(A1))、ほぼ100%メチルアミド化されていた。また、6’‐シアリルラクトースを、脱水縮合剤存在下でのイソプロピルアミンと反応させた試料は、m/z 697に正イオンマススペクトルのピークを有し(図1(B1))、ほぼ100%イソプロピルアミド化されていた。
実施例2では、実施例1と同様にシアリルラクトースを試料として、脱水縮合剤の存在下でアミンとの反応を行った。反応時のアミン塩酸塩の濃度、脱水縮合剤の濃度および温度を変更して、反応条件の修飾化への影響を検討した。
アミン塩酸塩としてイソプロピルアミン塩酸塩を用い、反応時のイソプロピルアミン塩酸塩の濃度を0.5M〜4.5M(DMSO溶液調製時の濃度1M〜9M)の範囲で変化させた以外は、上記実施例1と同様にして、脱水縮合剤(DICおよびHOBt)の存在下でシアリルラクトースとアミンとの反応を行った。各反応溶液を精製し、実施例1と同様に正イオンモードで質量分析を行った。いずれの試料も反応特異性は実施例1と同様であり、アミン濃度に関係なく、3’‐シアリルラクトースは95%以上の効率でラクトンを形成し、6’‐シアリルラクトースはほぼ100%イソプロピルアミド化されていた。
アミン塩酸塩としてイソプロピルアミン塩酸塩を用い、反応時の脱水縮合剤(DICおよびHOBt)の濃度をそれぞれ50mM〜250mM(DMSO溶液調製時の濃度100mM〜500mM)の範囲で変化させた以外は、上記実施例1と同様にして、脱水縮合剤の存在下でシアリルラクトースとアミンとの反応を行った。各反応溶液を精製し、実施例1と同様に正イオンモードで質量分析を行った。いずれの試料も反応特異性は実施例1と同様であり、アミン濃度に関係なく、3’‐シアリルラクトースは95%以上の効率でラクトンを形成し、6’‐シアリルラクトースはほぼ100%イソプロピルアミド化されていた。
アミン塩酸塩としてイソプロピルアミン塩酸塩を用い、脱水縮合剤として、DICに代えてジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)を用い、DCCとHOBtの組み合わせで反応を行ったが、反応特異性に変化はみられず、3’‐シアリルラクトースは95%以上の効率でラクトンを形成し、6’‐シアリルラクトースはほぼ100%イソプロピルアミド化されていた。また、HOBtに代えて1‐ヒドロキシ‐7‐アザベンゾトリアゾール(HOAt)、2‐シアノ‐2‐(ヒドロキシイミノ)酢酸エチル(OxymaPure)、あるいは4‐(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP)を用い、DICあるいはDCCと組み合わせて反応を行ったが、反応特異性に変化はみられなかった。
アミン塩酸塩としてイソプロピルアミン塩酸塩を用い、反応時のアミン塩酸塩濃度2M(DMSO溶液調製時の濃度4M)、反応時の脱水縮合剤(DICおよびHOBt)の濃度をそれぞれ500mM(DMSO溶液調製時の濃度1M)とし、糖鎖試料にアミン塩酸塩および脱水縮合剤を加えた後、氷浴上(約0℃)で2時間反応を行った。それ以外は、実施例1と同様にして、反応溶液を精製し、正イオンモードで質量分析を行った。6’‐シアリルラクトースは、実施例1と同様にほぼ100%イソプロピルアミド化されていた。一方、3’‐シアリルラクトースはラクトン生成特異性(アミド化修飾体とラクトンの合計に対するラクトンの割合)が約99%であり、実施例1よりも高い特異性を示した。
実施例3では、結合様式が既知のシアル酸を2つ有するバイアンテナ型のピリジルアミノ(PA)化糖鎖4種類を試料として、実施例1と同様に、脱水縮合剤(DICおよびHOBt)の存在下でアミン塩酸塩との反応による修飾化を行い、反応溶液を精製後、正イオンモードで質量分析を行った。
実施例4では、α2,3‐シアリル糖鎖を多く含むフェツインから切り出した遊離糖鎖の修飾化を行った。
糖タンパク質(フェツイン)を、20mM 重炭酸アンモニウム、10mM DTT, 0.02% SDSに溶解し、100℃で3分間処理して、変性・還元させた。その後、室温に冷却し、PNGase Fを加えて、37℃で終夜インキュベーションし、糖鎖を遊離させた。翌日100℃で3分間熱処理を行い、PNGase Fを失活させることにより酵素反応を停止させた。
乾固した試料に、DMSOに溶解した4M メチルアミン塩酸塩を10μL加えた。次いで30% N‐メチルモルホリン(NMM)に溶解した250mM PyAOPを10μL加え、室温で1時間撹拌した。反応後の溶液に、93.3% ACN, 0.13% TFA溶液を120μL加えた。その後、GL-Tip Amideを用いて、イソプロピルアミンとの反応後と同様に精製および溶出を行い、溶出液をSpeedVacにより乾固させた。
(イソプロピルアミンとの反応)
脱水縮合剤としてDICおよびHOBt、アミン塩酸塩としてイソプロピルアミン塩酸塩を用い、実施例1と同様に糖鎖の修飾化を行った後、反応後の溶液に、93.3% ACN、0.13% TFA溶液を120μL加えて希釈した。
乾固した試料に、DMSOに溶解した4M メチルアミン塩酸塩を10μL加えた。次いで60% N‐メチルモルホリン(NMM)に溶解した100mM PyAOPを10μL加え、室温で1時間撹拌した。さらに30% NMM/DMSOに溶解した500mM PyAOPを5μL加え、室温で1時間撹拌した。反応後の溶液に、93.3% ACN, 0.13% TFA溶液を120μL加えた。その後、GL-Tip Amideを用いて、イソプロピルアミンとの反応後と同様に精製および溶出を行い、溶出液をSpeedVacにより乾固させた。
乾固した試料を10μLの水に再溶解させ、1μLをフォーカスプレートに滴下し、上記比較例4−1と同様に、負イオンモードで質量分析を行った。マススペクトルを図4(B)に示す。
PyAOPを用いたメチルアミド化のみを行った比較例4−1では、シアル酸の結合様式を区別できず、シアル酸の数に応じたシグナルのみが観測された。一方、脱水縮合剤としてDICおよびHOBtの存在下でイソプロピルアミン塩酸塩との反応を行い、その後PyAOPの存在下でメチルアミン塩酸塩との反応を行った実施例4−1では、シアル酸の結合様式とシアル酸の数に応じて、異なるm/zにピークが観測された。これらは、イソプロピルアミド化された糖鎖とメチルアミド化された糖鎖、さらにはその両方を一分子の中に有する糖鎖が生成していることを示している。この結果から、誘導体化により、シアル酸の結合様式の識別だけでなく、各糖鎖の比率の相対定量も可能であることが分かる。
上記実施例4−1と同様にして、DIC、HOBtおよびイソプロピルアミン塩酸塩を用いて糖鎖の修飾化およびGL-Tip Amideを用いて精製を行い、20μLの溶出液を得た。
溶出液20μLに、4.0 %メチルアミン水溶液を5μL加えて撹拌した後、室温で10分間静置して、ラクトンの加水分解による開環を行った。その後SpeedVacにより溶媒を除き乾固させた。アルカリ環境でのラクトンの開環を行った後、上記実施例4−1と同様に、NMMおよびPyAOPの存在下で撹拌することによりメチルアミド化を行い、精製および試料の乾固を行った。
乾固した試料を10μLの水に再溶解させ、実施例4−1と同様に、負イオンモード質量分析を行った。マススペクトルを図4(C)に示す。
図4(C)のマススペクトルは、図4(B)と類似していたが、図4(B)に比べて観測されるシグナルの数が減少していた。ラクトンの開環反応に用いるメチルアミン水溶液の濃度を、4.0%(反応溶液中のメチルアミン濃度:0.8%)から40%(反応溶液中のメチルアミン濃度:8%)に変更した場合も、図4(C)とほぼ同様のマススペクトルが得られ、図4(B)に比べてピークの数が減少していた。これは、ラクトン由来のシグナルが完全に消失したことによるものであり、脱水縮合剤およびイソプロピルアミンによるラクトン化(第一反応)と第二反応でのメチルアミド化との間に、加水分解によるラクトンの開環(すなわち、加水分解によりラクトン化前の状態に戻す反応)を行うことにより、α2,3‐シアリル糖鎖のメチルアミド化の反応効率が上昇し、定量性等の分析精度を向上できることが分かる。
酵素反応により切り出したフェツイン由来糖鎖を、ヒドラジド基をリガンドとして有する固相担体(BlotGlyco 住友ベークライト製)に結合させた。糖鎖の結合は、BlotGlycoの標準プロトコールに準じて行った。
糖鎖を結合後の担体を、200μLのDMSOで3回洗浄した。100μLのイソプロピルアミド化反応溶液(2M イソプロピルアミン塩酸塩、250mM DIC、250mM HOBt)を加え、ピペットで軽く混ぜた後、37℃で1.5時間反応させた。遠心により液体を除去した後、200μLのDMSOで3回洗浄を行った。その後、100μLのメチルアミド化反応溶液(2M メチルアミン塩酸塩、50mM PyAOP、30% NMM)を加え、室温で1時間撹拌した。さらに、PyAOP溶液(500mM PyAOP、30% NMM)を5μL追加し室温で30分撹拌した。その後、200μLのDMSO、200μLのメタノール、および200μLの水で、それぞれ3回ずつ洗浄を行った。その後、標準プロトコールに準じて反応後の糖鎖試料を担体から遊離させ、Stage Tip Carbonで脱塩精製を行い、SpeedVacにより乾固させた。
乾固した試料を10μLの水に再溶解させ、実施例4−1と同様に、負イオンモード質量分析を行った。マススペクトルを図5(A)に示す。
図5(A)のスペクトルは、図4(B)のスペクトルとほぼ同じであることから、固相担体に糖鎖を固定した状態でも、液相状態で反応を行う場合と同様に修飾化を実施できることが分かる。
上記実施例4−3と同様にフェツイン由来糖鎖を固相担体に結合させ、イソプロピルアミド化反応溶液を用いた反応およびDMSOによる洗浄を行った。その後、200μLの1%メチルアミン水溶液で3回洗浄を行うことにより、アルカリ環境でのラクトンの開環を実施した。その後、上記実施例4−3と同様に、メチルアミド化反応溶液を用いてアミド化を行い、固相担体から遊離した試料を精製し、負イオンモード質量分析を行った。マススペクトルを図5(B)に示す。
図5(B)のスペクトルは、図4(C)のスペクトルと類似しており、図5(A)に比べて観測されるシグナルの数が減少していた。この結果から、糖鎖を固相に固定した状態でも、ラクトン化(第一反応)と第二反応でのメチルアミド化との間に、加水分解によるラクトンの開環を行うことにより、α2,3‐シアリル糖鎖のメチルアミド化の反応効率が上昇することが分かる。また、図5(A)と5(B)で全体的なシグナル強度に変化がみられないことから、ラクトン開環のためにアミンによる洗浄を行った場合でも、pHの上昇に起因する担体のヒドラゾンの開裂は生じず、担体に糖鎖が固定された状態を維持できることがわかる。
糖タンパク質として、フェツインに代えて、α2,6‐シアリル糖鎖が主成分であるトランスフェリンを対象として、PNGase Fを用いた酵素反応により糖鎖を切り出した。上記実施例4−1〜4−3と同様に、イソプロピルアミン塩酸塩との反応を行った後、メチルアミン塩酸塩との反応を行い、負イオンモード質量分析を行った。
実施例5では、糖ペプチドとしてシアリルグリコペプチド(SGP)を用い、糖ペプチドの修飾化を行った。
(糖ペプチドの修飾化および精製)
2,3‐SGPおよび2,6‐SGP(いずれも株式会社伏見製薬所の糖ペプチド標準品;2865.8Da)を、それぞれ水に溶解し、100 pmolずつ分注して、SpeedVacにより溶媒を除去した。そこに、4M イソプロピルアミン塩酸塩のDMSO溶液を10μL加えた後、100mM DIC, 100mM HOBtのDMSO溶液を10μL加え、室温で2分間撹拌した後、37℃で1時間反応させた。反応後の溶液に、93.3% ACN、0.13% TFA溶液を120μL加えて希釈した。その後、実施例1と同様に、cotton HILIC microtipを用いて精製を行い、水中に糖鎖を溶出させた。
水中に溶出した試料1μLをフォーカスプレートに滴下し、マトリックスとして、50% ACNに溶解させた10mg/mL 2’,4’,6’‐トリヒドロキシアセトフェノン一水和物(THAP)を0.5μL加えた。MALDI-QIT-TOF-MS (AXIMA-Resonance, Shimadzu/Kratos) により、負イオンモードで質量分析を行った。2,3‐SGPの反応物の負イオンマススペクトルを図6−1(A)に示す。2,6‐SGPの反応物の負イオンマススペクトルを図6−1(B)に示す。
2,3‐SGPの反応物の負イオンマススペクトル(図6−1(A))では、m/z 2827にピークが観測され、2,6‐SGPの反応物の負イオンマススペクトル(図6−1(B))では、m/z 2945にピークが観測された。両者のm/zの差は、イソプロピルアミン2個に相当する118であることから、2,3‐SGPでは、2個のシアル酸がいずれもラクトン修飾化され、2,6‐SGPでは、2個のシアル酸がいずれもイソプロピルアミド修飾化されていることが分かる。これらの結果から、本発明の方法は、遊離糖鎖だけでなく、糖ペプチドにおける糖鎖のシアル酸の結合様式の識別および定量にも有用であることが分かる。
上記実施例5−1において、イソプロピルアミンにより修飾化された部位が糖鎖のシアル酸部分であり、ペプチド部分が修飾化されていないことを確認する目的で、糖ペプチドの分解イオン測定を行った。具体的には、正イオンモード質量分析の際のレーザー強度を上げることによりインソース分解を促進して、分解イオンを生成させ、低m/z領域のフラグメントを確認した。2,3‐SGPの反応物のインソース分解マススペクトルを図7(A)、2,6‐SGPの反応物のインソース分解マススペクトルを図7(B)に示す。
2,3‐SGPおよび2,6‐SGPを、それぞれ水に溶解し、100 pmolずつ分注して、SpeedVacにより溶媒を除去した。そこに、DMSOに溶解した4M メチルアミン塩酸塩を10μL加えた。次いで30% NMMに溶解した250mM PyAOPを10μL加え、室温で1時間撹拌した。上記実施例5−1と同様に反応物の精製を行い、正イオンモードで質量分析を行った。2,3‐SGPの反応物のマススペクトルを図8(A)、2,6‐SGPの反応物のマススペクトルを図8(B)に示す。
Reiding, K. et al., Anal. Chem., vol. 86, pp. 5784‐5793 (2014) (上記非特許文献2)に記載の方法により、脱水縮合剤として1‐エチル‐3‐(3‐(ジメチルアミノ)プロピル)カルボジイミド(EDC)およびHOBtを加えたエタノール中で、2,6‐SGPの修飾化を行い、実施例5−1と同様に正イオンモードで質量分析を行った。エタノールによる2,6‐SGPの修飾化物のマススペクトルを図9(B)に示す。なお、対比のため、図9(A)には、イソプロピルアミンによる2,6‐SGPの修飾化物(上記実施例5−1)のマススペクトルを示している。
実施例6では、脱水縮合剤存在下での糖ペプチドとイソプロピルアミンとの反応において、糖鎖のシアル酸部位が選択的に修飾化されペプチド部分がほとんど反応しないこと(上記実施例5の結果)を確認するために、シアル酸を含まない糖ペプチドを用いて検証を行った。糖ペプチドとしては、RNase Bの消化物およびIgGの消化物を用いた。
RNase BおよびIgG(いずれもSIGMAより購入)のそれぞれを、6M 尿酸、20mM 重炭酸アンモニウム、および5mM トリス(2‐カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩(TCEP)の存在下、室温で45分間処理して、変性および還元を行った。次いで、10mM ヨードアセトアミド(IAA)の存在下、室温遮光条件で45分間反応させアルキル化を行った後、濃度10mMとなるようにDTTを加え、室温遮光条件で45分間反応させ、余剰のIAAを不活性化した。その後、トリプシンを加え、37℃で終夜インキュベーションし、プロテアーゼ消化を行った。消化後、カーボンカラムを用いて脱塩を行い、SpeedVacにより乾固させた。
(反応物の精製および質量分析)
上記実施例5−1と同様の条件で、得られたトリプシン消化物(糖ペプチド)とイソプロピルアミンとを脱水縮合剤の存在下で反応させ、反応物の精製を行い、正イオンモードで質量分析を行った。RNase B消化物の反応物のマススペクトルを図10、IgGの反応物のマススペクトル(拡大図)を図11に示す。
RNase Bは、シアル酸を有しておらず、ハイマンノース型の糖鎖が付加している糖タンパク質である。RNase Bのトリプシン消化では、配列SRNLTKのアルギニンC末端が消化されないミスクリベッジが生じており、図10に示すように、2種類のペプチド断片(NLTKおよびSRNLTK)が確認された。また、これらのペプチド断片のそれぞれに、ハイマンノース型のグライコフォームが5種類(マンノース数:5〜9)存在し、これらのグライコフォームが162Da間隔で観測された。
図11のマススペクトルは、シアル酸を含まない2種類の糖ペプチド(IgGのサブクラスに由来してペプチド部分のアミノ酸配列の一部が異なるもの)に由来するシグナルを含んでおり、反応前のIgG断片と同じm/z 2602および2634に強いシグナルが観測された。また、図11では、反応前のIgG断片よりもm/zが41大きいシグナルも観測されたが、そのシグナル強度は、ペプチドのC末端が反応していないものに比べて、20%程度あるいはそれ以下であった。
Claims (12)
- 試料中に含まれる糖鎖の分析を行うための分析用試料の調製方法であって、
分析対象物質の糖鎖にシアル酸が結合している場合に、シアル酸の結合様式に応じて異なる修飾体を生成する第一反応が行われ、
前記第一反応において、糖鎖を含む分析対象物質と、炭素原子を2〜5個含むアミンまたはその塩、およびカルボジイミドを含む脱水縮合剤とを反応させ、前記糖鎖がα2,3‐シアル酸を有している場合は前記修飾体としてラクトンが生成し、糖鎖がα2,6‐シアル酸を有している場合は前記修飾体としてアミドが生成することを特徴とする、分析用試料の調製方法。 - 前記アミンが分枝アルキル基を有するアルキルアミンである、請求項1に記載の分析用試料の調製方法。
- 前記アミンが第一級アルキルアミンである、請求項1または2に記載の分析用試料の調製方法。
- 前記アミンがイソプロピルアミンである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の分析用試料の調製方法。
- 前記分析対象物質が固相担体に固定された状態で前記第一反応が行われる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の分析用試料の調製方法。
- 前記第一反応後の分析対象物質をさらに第二反応に供するステップを有し、
前記第二反応は、前記第一反応により前記分析対象物質から生成したラクトンが存在する場合に、前記ラクトンから別の修飾体を生成する反応である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の分析用試料の調製方法。 - 前記第二反応は、前記ラクトンと、アンモニア、炭素原子数が5個以下のアルキルアミン、およびこれらの塩からなる群から選択されるアミンとからアミドを生成する反応であり、
前記第一反応においてα2,6‐シアル酸から生成し得るアミドと、前記第二反応においてラクトンから生成し得るアミドとが異なる質量を有するように、前記第二反応に用いられるアミンが選択される、請求項6に記載の分析用試料の調製方法。 - 前記第二反応において、アミンに加えて、ホスホニウム系脱水縮合剤またはウロニウム系脱水縮合剤が用いられる、請求項7に記載の分析用試料の調製方法。
- 前記第一反応後の分析対象物質が固相担体に固定された状態で前記第二反応が行われる、請求項6〜8のいずれか1項に記載の分析用試料の調製方法。
- 前記分析対象物質が糖ペプチドまたは糖タンパク質である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の分析用試料の調製方法。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法により試料を調製し、さらに、調製した試料を分析することを特徴とする、分析方法。
- 前記分析が質量分析である、請求項11に記載の分析方法。
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