缶商品やPETボトル商品等の様々な縦長形状の飲料商品を扱う自動販売機は、一般的に、自動販売機内に、投入口傾斜板等で構成される商品投入口部と、蛇行上に上下方向に伸びた商品通路、可動側板および商品搬出装置で構成される商品収容棚が、複数収納されている。そして、自動販売機で販売される飲料商品は、この商品収容棚に一旦収容され、その後、販売される構造となっている。
次に、自動販売機の商品収容棚への飲料商品の収容から販売までの流れを説明する。
まず、商品投入口部に水平状態(横倒し状態)で投入された飲料商品は、投入口傾斜板から水平状態(横倒し状態)を保持しながら商品通路へ収容され、収容された商品は商品通路の下端部に取り付けられた商品搬出装置上に水平状態(横倒し状態)で積み上げられ販売待機状態となる。
その後、販売信号に応じて、下から2本目の飲料商品を次期商品支持部材と商品通路板で一旦保持し、その間に最下部商品を搬出装置から払い出して、購入者に飲料商品を提供する。
その際、下から2本目の次期商品支持部材により保持される飲料商品には、上方に積み上げられた飲料商品の荷重がかかるため変形する可能性が高い。
自動販売機で販売される飲料商品は、缶商品やPETボトル商品やびん商品といった容器種類の違い、中身飲料の容量の違いから様々な種類の飲料商品が販売されており、また、一方で容器の原材料の削減を目的とした缶商品やPETボトル商品の容器の薄肉化が進んでいる。
そのため、自動販売機では前述したような多種多様な飲料商品が販売可能であることが望まれている。
前述のような多種多様な飲料商品、特に薄肉化の進んだ脆弱容器を商品収容棚で正常に販売するためには、販売信号に応じて下から2本目の飲料商品を、次期商品支持部材と商品通路板で一旦保持する際に生じる下から2本目の飲料商品の変形があっても、異常を発生することなく正常に販売することのできる商品搬出装置が必要とされている。
従来のこの種の自動販売機の商品搬出装置としては、例えば、特許文献1に開示されたものがある。
以下、図面を参照しながら特許文献1に開示された従来の自動販売機の商品搬出装置について説明する。
自動販売機1は、図27に示すように、断熱性を有する箱状の本体部2の内部に、複数の商品収納棚3や、図示しない商品搬出装置、制御装置等を内蔵している。
商品収容棚3は、図28に示すように、対向して配置され商品収容棚3を構成する各部品を取り付けるための複数の穴を設けた側壁4と、商品収容棚3の前面に上下方向に複数配置された投入口傾斜板5と、上下方向に連続して配置された商品通路6を形成するセグメント7と、搬出口部8によって構成されている。
図29に示すように、商品収容棚3は、縦長形状の飲料商品9が横倒し状態で収容される複数の商品通路6によって構成されている。
商品投入口部11は、横倒し状態の飲料商品9が自重で転がる、または滑ることのできる程度の傾斜を有し、側壁4に設けた異形溝12内を動作可能に係合された投入口傾斜板5と、投入口傾斜板5上を幅方向に移動可能に係合された投入口幅規制部材13と、投入口傾斜板5と商品通路6の境界部に設けた投入口規制部材14によって構成される。
図29に示す商品通路6は、上下方向に複数蛇行するように配置された円弧状のセグメント7と、横倒し状態の飲料商品9が商品通路6内を落下する際の落下速度の抑制と姿勢制御の機能を有したフラッパ15、横倒し状態で収容される飲料商品9の全長にあわせて商品通路幅を変えるために、投入口幅規制部材13を設定するのと連動するように投入口幅規制部材13に係合された可動側板16、商品通路6の最下部には商品搬出装置17と商品搬出装置17に対向するように配置された通路規制板18で構成された搬出口部8によって構成されている。
ここで、飲料商品9が商品収容棚3に収容され販売されるまでの一連の流れについて説明する。
図29に示すように、投入口傾斜板5の上端部から水平状態(横倒し状態)で投入された飲料商品9は、水平状態(横倒し状態)を保ちながら投入口傾斜板5上を転動し投入口傾斜板5の下端部に至る。投入口傾斜板5の下端部から投げ出された飲料商品9は、進行方向を変え商品通路6内を落下し始める。
投入口傾斜板5から商品通路6への移行の際に進行方向が大きく変わり飲料商品9は姿勢を崩しやすいため、投入口傾斜板5の下端部上方に投入口規制部材14が設けられている。
この投入口規制部材14を介することで、投入口傾斜板5から商品通路6への移行の際に、飲料商品9は水平状態(横倒し状態)を保つことができる。
商品通路6は前述したように、上下方向に複数蛇行するように配置された円弧状のセグメント7とフラッパ15によって構成されており、飲料商品9はセグメント7とフラッパ15によって落下速度を抑制すると同時に、姿勢制御されながら商品通路6内を蛇行上に水平状態(横倒し状態)を保ちながら落下していく。
次に、飲料商品9は商品通路6を経て商品通路6の下部に設けられた搬出口部8に移行する。
前述したように、搬出口部8は商品搬出装置17と商品搬出装置17に対向するように配置された通路規制板18で構成されており、飲料商品9は商品搬出装置17のストッパーによって落下の終点を迎える。
この一連流れで飲料商品9は商品収容棚3内に次々に収容されていき、商品搬出装置17に積みあがった状態で販売待機状態となる。
その後、販売信号に応じて商品搬出装置17は最下部の飲料商品9のみを下方に払い出すことで飲料商品9を消費者へと提供する。
図30、図31に示すように、商品搬出装置17の枠状のフレーム17aには、開口部19が設けられており、この開口部19に次期商品支持部材20および主商品支持部材21が、フレーム17aおよび支持棒22a、支持棒22bによって軸支されたピン23c、ピン23dによって回転自在に設けられている。
ここで、主商品支持部材21は、商品通路6内の飲料商品9と対向する面がフレーム17a(または通路規制板18)に対して略平行になる状態とフレーム17a(または通路規制板18)に対して略垂直になる状態とに変化するように、主商品支持部材21の上端部が商品通路6内の飲料商品9の長手方向と略平行なピン23dによって回転自在に支持され、商品通路6内の飲料商品9と対向する面がフレーム17a(または通路規制板18)に対して略垂直になる状態で商品通路6内の最も下流にある飲料商品9を下から保持するものである。
ここで、主商品支持部材21は、ピン23dに取り付けられたねじりコイルバネによって商品通路6内の飲料商品9と対向する面がフレーム17a(または通路規制板18)に対して略垂直になる方向に付勢されている。
なお、主商品支持部材21には、商品通路6内の飲料商品9と対向する面がフレーム17a(または通路規制板18)に対して略垂直になる状態で商品通路6内の最も下流にある飲料商品9を保持する時に、飲料商品9から受ける力でフレーム17aの方に後退するように回動するのを阻止する後退阻止部材24が配備されている。
一方、次期商品支持部材20は、下端部が商品通路6内の飲料商品9の長手方向と略平行なピン23cによって回転自在に支持され、主商品支持部材21の後退動作で商品通路6最下流側の飲料商品9が払い出される時に下流側から2番目の飲料商品9を上端部の上面に形成された商品保持面31と通路規制板18とで保持できるように、主商品支持部材21よりも上側(商品通路6の上流側)で、先端部(上端部)が商品通路6に対して突出動作と後退動作を行うものである。
なお、商品通路6に対して突出した状態の次期商品支持部材20は、ピン23cに取り付けられたねじりコイルバネによって商品通路6から後退する方向に付勢される。
また、商品搬出装置17には、販売信号に応じて電流が流れた時に磁力で吸引してプランジャー28を上方に引き上げるソレノイド25が設けられている。ソレノイド25の下側でソレノイド25により上下動するプランジャー28の下端部には、略角穴形状の穴があり、その穴には上下方向に長い連動部材26がプランジャー28の上下動と連動して上下動できるように係合されている。
この連動部材26の中央部の両端は互いに対向するように直角に曲げられた一対のフランジを形成しており、各フランジには互いに対向する位置に穴が設けられており、両フランジの穴にピン23cと平行にスライドピン27が挿入されている。
また、連動部材26には、ソレノイド25の磁力の吸引力でプランジャー28と共に連動部材26が引き上げられると延びるコイルバネが取り付けられている。
販売信号に応じてソレノイド25に電流が流れると、プランジャー28が上方に引き上
げられ、それに伴いプランジャー28に係合された連動部材26が引き上げられ、連動部材26に挿入されたスライドピン27が引き上げられることで、スライドピン27は次期商品支持部材20に設けられた板状突起部30に当接し、この板状突起部30がスライドピン27から受ける力により、次期商品支持部材20を商品通路6内に回動突出させる。
次期商品支持部材20は、商品通路6内に突出し主商品支持部材21上に積み上げられた飲料商品9の下から2番目の飲料商品9と当接し、商品搬出装置17に対向して配置された通路規制板18と挟み込むことによって下から2番目の飲料商品9を保持し、その間に主商品支持部材21から飲料商品9が下方に払い出される。
なお、次期商品支持部材20が、下から2番目の飲料商品9を保持した時に主商品支持部材21から飲料商品9が下方に払い出される仕組みは、連動部材26の上方への移動に連動して後退阻止部材24が、飲料商品9から受ける力で主商品支持部材21がフレーム17aの方に後退する(主商品支持部材21における商品通路6内の飲料商品9と対向する面がフレーム17a(または通路規制板18)に対して略平行になるように主商品支持部材21が回動する)のを阻止できない状態になるからである。
その後、ソレノイド25への通電が終了すると、プランジャー28を吸引する磁力がなくなることによりプランジャー28が重力と連動部材26に取り付けられたコイルバネの縮もうとする力で下方に移動することで、プランジャー28の穴に係合した連動部材26および連動部材26のフランジの穴に挿入されたスライドピン27も下方に移動し、スライドピン27と当接することで商品通路6内に回転突出していた次期商品支持部材20が元の位置に回転復帰する。
これにより、次期商品支持部材20上に保持されていた飲料商品9が主商品支持部材21上に落下し、販売待機状態となる。
商品搬出装置17は、この一連の動作を繰り返すことによって、商品通路6内に収納された飲料商品9を販売する構造となっている。
図32は、商品搬出装置17に用いる次期商品支持部材20を商品通路6に露出する側とは反対側から見た斜視図であり、図33は、商品搬出装置17に用いる次期商品支持部材20を商品通路6に露出する側から見た斜視図である。
図34は、商品搬出装置17において商品保持補助板38が次期商品支持部材20の商品保持面31に重なる方向とは反対方向に最も回動した状態の商品保持補助板38と次期商品支持部材20を回動軸に垂直な平面で切断した場合の要部断面図である。
また、図35は、商品搬出装置17において次期商品支持部材20の商品保持面31に商品保持補助板38が重なった状態の商品保持補助板38と次期商品支持部材20を回動軸に垂直な平面で切断した場合の要部断面図である。
図32、図33に示すように、次期商品支持部材20は、高剛性のエンジニアリングプラスチックや金属のダイガストで成形されたものであり、本体部29と、本体部29における商品通路6に露出する側とは反対側の面から次期商品支持部材20の回動軸に垂直に次期商品支持部材20の後退方向に突出する複数の板状突起部30と、次期商品支持部材20における回動軸から遠い方の端で商品保持面31となる先端部(上端部)と、先端部(上端部)から次期商品支持部材20の後退方向に商品搬出装置17の他の構成部品を避けるように突出する爪部32と、ピン23cが挿入され次期商品支持部材20をフレーム17aに回転軸支するためのピン挿通穴33を持つ。
そして、次期商品支持部材20は、連動部材26の中間部に挿通軸支されたスライドピン27が連動部材26と伴って往復動する際に、スライドピン27と板状突起部30が当接することにより、次期商品支持部材20が商品通路6側へ回転、押し出される。
すなわち、次期商品支持部材20の板状突起部30の形状によって、スライドピン27が連動部材26と伴に往復動する際の次期商品支持部材20の商品通路6側への突出量が決定されている。
商品保持面31の先端部に形成される爪部32の一部には、商品保持補助板38の回転軸部(固定ピン42)を挿通固定するために挿通穴34が複数個所設けられている。
また、上記挿通穴34が設けられている爪部32間に構成される先端部(上端部)の下方には挿通穴34と同心軸となる円弧状の挿通円弧部35が設けられている。
前述したように挿通円弧部35の上方には商品保持面31を有しており、商品保持面31は、図34、図35に示す挿通円弧部35の断面図のように爪部32に構成される商品保持面31の下方には挿通穴34を覆うように円弧形状部36と略直線部37が設けられている。
また、上記の挿通円弧部35の上方の商品保持面31を構成する先端部(上端部)は、販売信号に応じ下から2本目の飲料商品9を保持する際に必要な強度を有する程度の厚みを持たせ形状が決定されている。
図36は、商品搬出装置17に用いる商品保持補助板38を次期商品支持部材20が商品通路6から後退した時に商品通路6に露出している側から見た斜視図であり、図37は、商品搬出装置17に用いる商品保持補助板38を次期商品支持部材20の商品保持面31に重なる面側から見た斜視図である。
図36、図37に示すように、商品保持補助板38は、高剛性のエンジニアリングプラスチックや金属により構成されており、商品保持補助板38を次期商品支持部材20の商品保持面31の下方に構成される挿通穴34に回転軸支するための略円弧部39と、販売信号に応じ下から2本目の飲料商品を保持する際に商品保持面となる商品保持部40と、略円弧部39と商品保持部40とをつなぐ連結部41からなる。
ここで、商品保持補助板38に構成される商品保持部40は、販売信号に応じ下から2本目の飲料商品を保持する際に次期商品支持部材20の先端部に形成される爪部32の上方に配置され商品保持面を形成するため次期商品支持部材20の先端部に形成される爪部32の表面形状とほぼ平行となるように形状が決定されている。
商品保持補助板38の略円弧部39は、商品保持部40の回動軸側の端の近傍で回動軸方向の両側(おおよそ両端)に2箇所設けられている。
2つの略円弧部39のうちの一つは、次期商品支持部材20の商品保持面31の下方に構成される挿通円弧部35に収納され固定ピン42によって回転自在に次期商品支持部材20の挿通穴34に軸支される回転ピン挿通円弧部43である。
2つの略円弧部39のうちのもう一つは、回転ピン挿通円弧部43とは離れた他方側に配置され、次期商品支持部材20の商品保持面31の下方に構成される挿通円弧部35および挿通穴34に回転自在に軸支される回転軸円弧部44である。
商品保持補助板38の回転ピン挿通円弧部43と商品保持部40とをつなぐ連結部41は、商品保持補助板38の商品保持部40における次期商品支持部材20の商品保持面31に重なる面から略直角方向(回転ピン挿通円弧部43を軸とする周方向)に伸び、さらに略直角方向(回転ピン挿通円弧部43に近づく方向)に曲げられ、商品保持補助板38の商品保持部40と回転ピン挿通円弧部43をつなぐ形状となっている。
なお、回転ピン挿通円弧部43と商品保持部40とをつなぐ連結部41は、回転ピン挿通円弧部43の円弧形状に対して商品保持部40から遠い方の接線となるようにつながっている。
上記記載の連結部41および回転ピン挿通円弧部43は、図37に示すように一部に切り欠き形状が設けられており、コイルバネ収納穴45を形成する。
また、商品保持補助板38の回転軸円弧部44と商品保持部40とをつなぐ連結部41は、商品保持補助板38の商品保持部40における次期商品支持部材20の商品保持面31に重なる面から略直角方向(回転軸円弧部44を軸とする周方向)に伸び、さらに略直角方向(回転軸円弧部44に近づく方向)に曲げられ、商品保持補助板38の商品保持部40と回転軸円弧部44をつなぐ形状となっている。
なお、回転軸円弧部44と商品保持部40とをつなぐ連結部41は、回転軸円弧部44の円弧形状に対して商品保持部40から遠い方の接線となるようにつながっている。
商品保持補助板38の回転軸円弧部44は、図37に示すように連結部41よりも回動軸方向に非対称に突出した形状になっている。そして、回転軸円弧部44における商品保持補助板38の回転軸方向の端部側に突出した部分が回転軸長円弧部46で、商品保持補助板38の回転軸方向の中央方向に突出した部分が回転軸長円弧部46よりも短い回転軸短円弧部47である。
次に、図38から図47を参照しながら、商品搬出装置17の次期商品支持部材20と商品保持補助板38の組み立て手順を説明する。
図38は、商品搬出装置17に用いる商品保持補助板38の回転軸円弧部44の回転軸長円弧部46を傾けて次期商品支持部材20の回動軸方向の一端の爪部32aの挿通穴34aに挿入した状態を爪部32が形成された面側から見た斜視図である。
また、図39は、商品搬出装置17に用いる商品保持補助板38の回転軸長円弧部46を次期商品支持部材20の回動軸方向の一端の爪部32aの挿通穴34aに挿入して、回転軸短円弧部47を、爪部32aと爪部32aに回動軸方向で隣接する爪部32cとの間の挿通円弧部35cと略平行にした状態を爪部32が形成された面側から見た斜視図である。
また、図40は、商品搬出装置17に用いる商品保持補助板38の回転軸短円弧部47を次期商品支持部材20の爪部32cの挿通穴34cに挿入した状態を爪部32が形成された面側から見た斜視図である。
また、図41は、商品搬出装置17に用いる商品保持補助板38の回転ピン挿通円弧部43を所定の挿通円弧部35eと対向するように次期商品支持部材20の所定の一対の爪部32d、爪部32fの間に入れた状態を爪部32が形成された面側から見た斜視図である。
また、図42は、商品搬出装置17に用いる商品保持補助板38の回転ピン挿通円弧部43のコイルバネ収納穴45にねじりコイルバネ49を収納後に固定ピン42を次期商品支持部材20の回動軸方向の他端の爪部32gの挿通穴34gに挿入しようとしている状態を爪部32が形成された面側から見た斜視図である。
また、図43は、商品搬出装置17に用いる固定ピン42を次期商品支持部材20の端部側の爪部32gの挿通穴34gと商品保持補助板38の回転ピン挿通円弧部43とコイルバネ収納穴45に収納されたねじりコイルバネ49に挿入した状態を爪部32が形成された面側から見た斜視図である。
また、図44は、商品搬出装置17に用いる固定ピン42を所定位置まで挿入した状態を爪部32が形成された面側から見た斜視図である。
また、図45は、商品搬出装置17に用いる固定ピン42における挿入方向とは反対側のカシメ形状部50の爪を広げて固定ピン42が抜けないようにした状態を爪部32が形成された面側から見た斜視図である。
また、図46は、商品搬出装置17に用いる商品保持補助板38を取付終了後の次期商品支持部材20を商品通路6に露出する側とは反対側から見た斜視図である。
また、図47は、商品搬出装置17に用いる商品保持補助板38を取付終了後の次期商品支持部材20を商品通路6に露出する側から見た斜視図である。
まず、図38に示すように、次期商品支持部材20を板状突起部30が上向きになるように置く。
次に、商品保持補助板38の回転軸円弧部44の回転軸長円弧部46を、次期商品支持部材20の商品保持面31における次期商品支持部材20の後退方向の端部から次期商品支持部材20の後退方向に突出する爪部32のうち次期商品支持部材20の回動軸方向の一端(図38では右端)の爪部32aの挿通穴34aに挿入する。
このとき、回転ピン挿通円弧部43が次期商品支持部材20の商品保持面31側にあり、回転軸円弧部44の回転軸短円弧部47が爪部32aと爪部32aに回動軸方向で隣接する爪部32cの先端に近接し、回転軸長円弧部46の先端が爪部32aにおける爪部32cと対向する面の挿通穴34aに対向するように、商品保持補助板38を次期商品支持部材20に対して傾斜させる。
そして、回転軸長円弧部46の略突出方向に商品保持補助板38を移動させ、商品保持補助板38の回転軸円弧部44の連結部41が爪部32aにおける爪部32cと対向する面に当接する位置まで、回転軸長円弧部46を挿通穴34aに挿入する。
なお、挿通穴34aの内径寸法は、回転軸長円弧部46を上記傾斜状態で何とか挿通穴34aに挿入できる程度に回転軸長円弧部46の外径寸法よりも若干大きい。また、挿通穴34aは円形の貫通穴であり、回転軸長円弧部46は略円筒形状になっている。
ここで、爪部32aと爪部32cとの間隔の寸法は、回転軸円弧部44の(回転軸長円弧部46の先端から回転軸短円弧部47の先端までの)長さ寸法より小さく、回転軸円弧部44の連結部41における回動軸方向の幅寸法と回転軸短円弧部47の長さ寸法の合計寸法より大きく、回転軸円弧部44の連結部41における回動軸方向の幅寸法と回転軸長
円弧部46の長さ寸法の合計寸法より小さい。
そのため、商品保持補助板38の回転軸円弧部44の連結部41が爪部32aにおける爪部32cと対向する面に当接する位置まで、回転軸長円弧部46を挿通穴34aに挿入すると、回転軸短円弧部47の先端は、爪部32cよりも爪部32aに近い位置になる。
次に、図39に示すように、回転ピン挿通円弧部43の外周面が次期商品支持部材20の商品保持面31と略当接し、商品保持補助板38の回転軸円弧部44の回動軸(回転軸)が、次期商品支持部材20の爪部32aの挿通穴34aと爪部32cの挿通穴34cと爪部32aと爪部32cの間に配置される挿通円弧部35cの円弧中心軸48とおおよそ平行になる向きに、挿通穴34aに保持されている部分を支点にして回動させる。
その結果、回転軸短円弧部47の先端が、爪部32cにおける爪部32aと対向する面の挿通穴34aと対向する位置にくる。また、回転軸短円弧部47が、爪部32aと爪部32cとの間の挿通円弧部35cと略平行になる。
その後、図40に示すように、商品保持補助板38を、図40内の矢印方向にスライドさせて、回転軸短円弧部47を次期商品支持部材20の爪部32cの挿通穴34cに挿入する。
なお、挿通穴34cの内径寸法は、回転ピン挿通円弧部43の外周面が次期商品支持部材20の商品保持面31と略当接する状態で回転軸短円弧部47を挿通穴34cに挿入でき、回転軸短円弧部47を挿通穴34cに挿入した状態で回転ピン挿通円弧部43を所定の一対の爪部32d、爪部32fの間に配置する作業ができる程度に回転軸短円弧部47の外径寸法よりも若干大きい。また、挿通穴34cは円形の貫通穴であり、回転軸短円弧部47は略円筒形状になっている。
次に、図41に示すように、商品保持面31における次期商品支持部材20の後退方向側を経由させて、商品保持補助板38の回転ピン挿通円弧部43を、所定の挿通円弧部35eと対向するように次期商品支持部材20の所定の一対の爪部32d、爪部32fの間に嵌め込む。なお、爪部32dと爪部32fの間隔寸法は、回転ピン挿通円弧部43の回動軸方向の寸法より大きい。
次に、図42に示すように、ねじりコイルバネ49のコイル中心が回転ピン挿通円弧部43と同心となる向きになるように、回転ピン挿通円弧部43のコイルバネ収納穴45にねじりコイルバネ49を収納する。
なお、コイルバネ収納穴45にねじりコイルバネ49を収納する時は、ねじりコイルバネ49の一端が回転ピン挿通円弧部43の連結部41の略直角に曲がった部分近傍の爪部32d寄りの内面に当接可能なように、ねじりコイルバネ49の一端を先にコイルバネ収納穴45内に挿入する。一方、ねじりコイルバネ49の他端は、コイルバネ収納穴45の外に出しておく。
その後、一端にカシメ形状部50を有する固定ピン42を、カシメ形状部50がない方の端部から、爪部32gの挿通穴34g、爪部32fの挿通穴34f、回転ピン挿通円弧部43の一方、ねじりコイルバネ49、回転ピン挿通円弧部43の他方、爪部32dの挿通穴34dの順に挿入できるように、図42の矢印の向きに、次期商品支持部材20の回動軸方向の他端の爪部32gの挿通穴34gから挿入する。
なお、回転ピン挿通円弧部43の内径と、爪部32gの挿通穴34gと爪部32fの挿
通穴34fと爪部32dの挿通穴34dの内径と、ねじりコイルバネ49の内径は、ほぼ同寸法で、それぞれ、固定ピン42の外径寸法より大きい。
また、爪部32dの挿通穴34dは、爪部32dにおける回転ピン挿通円弧部43と対向する面にはあるが、爪部32dにおける回転ピン挿通円弧部43と対向する面とは反対側の面には挿通穴34dがない。つまり、爪部32dの挿通穴34dは爪部32dを貫通しておらず、爪部32dにおける回転ピン挿通円弧部43と対向する面に開口した底のある穴である。
また、固定ピン42の長さは、爪部32gから挿通穴34dの底までの距離より短く、爪部32fにおける爪部32gと対向する面から挿通穴34dの底までの距離より長い。
図43は、固定ピン42を次期商品支持部材20の端部側の爪部32gの挿通穴34gと商品保持補助板38の回転ピン挿通円弧部43とコイルバネ収納穴45に収納されたねじりコイルバネ49に挿入した状態と、固定ピン42のカシメ形状部50の拡大したものを示している。
固定ピン42は、円筒状に丸めたものであり、カシメ形状部50は、固定ピン42の端部から軸方向に3つの切り込みを入れることにより、固定ピン42の端部に3つの爪部を形成したものである。
そして、図44に示すように、固定ピン42を、カシメ形状部50がない方の端部から、次期商品支持部材20の爪部32gの挿通穴34g、爪部32fの挿通穴34f、回転ピン挿通円弧部43の一方、ねじりコイルバネ49、回転ピン挿通円弧部43の他方、爪部32dの挿通穴34dの順に挿入して、挿通穴34dの底に当接させると、固定ピン42のカシメ形状部50の3つの爪部の全体が、爪部32gと爪部32fの間に位置するようになる。
次に、固定ピン42のカシメ形状部50に対して、爪部32g側から、外周面が爪部32gの挿通穴34gより若干小さいが固定ピン42の内径よりは大きい先が尖ったカシメピン(図示せず)を押し当てて、図45に示すように、3つの爪部の先端が爪部32gの挿通穴34gの外周になるように固定ピン42の半径方向外側に押し広げる。
その結果、固定ピン42における挿入方向とは反対側のカシメ形状部50側の端部は、爪部32gの挿通穴34gに入れなくなり、固定ピン42は、爪部32gと、爪部32dの挿通穴34dの底との間に保持されることになる。
つまり、固定ピン42が、図45において左方向(爪部32g側)に抜け落ちることなく、次期商品支持部材20の爪部32fの挿入穴34fと爪部32dの挿入穴34dに挿通され、商品保持補助板38の回転ピン挿通円弧部43を回転(回動)自在に固定することができる。
次に、図46に示すように、コイルバネ収納穴45の外に出ているねじりコイルバネ49の他端を、爪部32fに近い方の板状突起部30に形成した穴に引っ掛ける。
その結果、ねじりコイルバネ49により商品保持補助板38は次期商品支持部材20の商品保持面31に重なる方向に付勢されることになる。
図48は、商品搬出装置17の動作を示すものである。
商品搬出装置17には、商品通路6内の最も下流にある飲料商品9を保持する主商品支持部材21と、商品通路6内の下から2番目の飲料商品9を保持する次期商品支持部材20が回転自在に設けられている。また、次期商品支持部材20の先端部(上端部)には、商品保持補助板38が、固定ピン42及び回転ピン挿通円弧部43と回転軸円弧部44を軸に回転自在(回動自在)に取り付けられている。
さらに、商品保持補助板38は、ねじりコイルバネ49によって次期商品支持部材20の商品保持面31に沿う方向、すなわち、次期商品支持部材20の後退動作時の回転方向に付勢されている。
ところで、次期商品支持部材20の先端で飲料商品9を保持する商品保持面31は、商品通路6から後退する時に、商品搬出装置17の他の構成部品との干渉をさけるため、後退方向側の端部は、不揃いの櫛の歯のような凹凸形状になっている。
また、後退した状態の次期商品支持部材20が飲料商品9の払い出しを妨害しないようにするために商品保持面31における次期商品支持部材20の回動方向の寸法を充分に大きくできない。
そのため、次期商品支持部材20が商品通路6に突出している時に、次期商品支持部材20の商品保持面31の後退方向側の凹凸形状または次期商品支持部材20後退方向側にできる隙間に飲料商品9が引っかかって、次期商品支持部材20が後退動作できなくなることを防止する必要がある。
そこで、次期商品支持部材20が突出した時に下から2番目の飲料商品9を保持する面が次期商品支持部材20の後退方向側に継ぎ足されるように、次期商品支持部材20の先端部(上端部)に商品保持補助板38を、商品保持補助板38が次期商品支持部材20の後退動作を妨げないように回動可能に取り付けている。
商品保持補助板38は、販売待機状態では、商品保持部40が通路規制板18と略平行になるように商品搬出装置17の商品通路側のフレーム17a上に収納されている。
販売信号によってソレノイド25に電流が流れると、プランジャー28が上方に引き上げられ、それに伴いプランジャー28に係合された連動部材26が引き上げられ、連動部材26に挿入されたスライドピン27が引き上げられる。
これにより、スライドピン27は次期商品支持部材20に設けられた板状突起部30に当接し、この板状突起部30がスライドピン27から受ける力により、次期商品支持部材20を商品通路6内に回動突出させる。
このとき、商品保持補助板38における回動軸から遠い方の端に形成された格納ガイド部が商品搬出装置17のフレーム17aから離れると、商品保持補助板38の回転ピン挿通円弧部43に固定ピン42により軸支されたねじりコイルバネ49によって、商品保持補助板38が次期商品支持部材20の先端部(上端部)の商品保持面31に重なる。
この動作によって、主商品支持部材21上に積み上げられた下から2本目の飲料商品9が、次期商品支持部材20の先端部(上端部)に設けられた商品保持面31及びこの商品保持面31に重なる商品保持補助板38と、商品搬出装置17に対向して配置された通路規制板18によって一旦保持される。
一方、連動部材26の上方への移動に連動して後退阻止部材24が、飲料商品9から受
ける力で主商品支持部材21がフレーム17aの方に後退する(主商品支持部材21における商品通路6内の飲料商品9と対向する面がフレーム17a(または通路規制板18)に対して略平行になるように主商品支持部材21が回動する)のを阻止できない状態になる。
その結果、主商品支持部材21が下方に回動し、主商品支持部材21上に積み上げられた最下部の飲料商品9を下方に払い出し、商品収容棚の下方に設けられた搬出傾斜板を経て、購入者のもとに飲料商品9がわたる。
主商品支持部材21上に積み上げられた最下部の飲料商品9を下方に払い出すと、待機状態つまり販売前の状態に復帰する。
その後、ソレノイド25への通電が終了すると、プランジャー28を吸引する磁力がなくなることによりプランジャー28が重力と連動部材26に取り付けられたコイルバネの縮もうとする力で下方に移動することで、プランジャー28の穴に係合した連動部材26および連動部材26のフランジの穴に挿入されたスライドピン27も下方に移動し、スライドピン27と当接することで商品通路6内に回転突出していた次期商品支持部材20が元の位置に回転復帰する。
一方、連動部材26の下方への移動に連動して後退阻止部材24が、飲料商品9から受ける力で主商品支持部材21がフレーム17aの方に後退する(主商品支持部材21における商品通路6内の飲料商品9と対向する面がフレーム17a(または通路規制板18)に対して略平行になるように主商品支持部材21が回動する)のを阻止できる状態に戻ることになる。
これにより、次期商品支持部材20上に保持されていた飲料商品9が主商品支持部材21上に落下し、販売待機状態となる。
次期商品支持部材20が元の位置に回転復帰する時に、次期商品支持部材20の先端部(上端部)に取り付けられた、商品保持補助板38は、自由端側がフレーム17aに当接して、ねじりコイルバネ49の付勢方向とは逆方向に回動して、商品保持補助板38は商品保持部40が通路規制板18と略平行に、商品搬出装置17の商品通路側のフレーム17a上に収納されるようになる。
以上のように、商品搬出装置17は、突出時に商品通路6の最下流側の飲料商品9を保持できるように商品通路6に対して突出動作と後退動作を行う主商品支持部材21と、主商品支持部材21よりも商品通路6の上流側で回動可能に設けられ主商品支持部材21の後退動作で最下流側の飲料商品9が払い出される時に下流側から2番目の飲料商品9を上端部の上面に形成された商品保持面31で保持できるように商品通路6に対して突出動作と後退動作を行う次期商品支持部材20と、次期商品支持部材20の回動軸(ピン23c)と平行な回動軸(回転軸円弧部44、回転ピン挿通円弧部43、固定ピン42)を中心に回動可能で次期商品支持部材20が突出した時に商品保持面31の上に重なるように次期商品支持部材20に取り付けられる商品保持補助板38とを備えている。
そして、商品保持補助板38は、次期商品支持部材20が突出した時に下流側から2番目の飲料商品9を保持する面が次期商品支持部材20の後退方向側に継ぎ足されるように商品保持面31の上に重なる商品保持部40と、商品保持補助板38の回動軸となるように商品保持面31を構成する上端部分の下方で次期商品支持部材20の後退方向側の面に取り付けられる略円弧部39(回転軸円弧部44、回転ピン挿通円弧部43)と、上端部の後退方向側を経由して商品保持部40と略円弧部39(回転軸円弧部44、回転ピン挿
通円弧部43)とをつなぐ連結部41とを有する。
上記構成において、商品保持補助板38の商品保持部40と略円弧部39(回転軸円弧部44、回転ピン挿通円弧部43)とをつなぐ連結部41は、次期商品支持部材20の商品保持面31を構成する上端部の後退方向側を経由するので、商品保持補助板38における商品を保持する面と次期商品支持部材20の商品保持面31とに、商品保持補助板38を次期商品支持部材20に回動可能に取り付けるための凹凸を形成する必要が無い。また、次期商品支持部材20の商品保持面31と商品保持補助板38の商品保持部40とを部分的に応力が集中することのないように面同士で接触させて重ねるようにできる。
したがって、次期商品支持部材20の商品保持面31を構成する上端部と商品保持補助板38の機械的強度を向上させて変形し難くできると共に、次期商品支持部材20の商品保持面31を構成する上端部と商品保持補助板38に飲料商品9が引っかかる可能性を大幅に低減できるので、高価な材料を用いることなく、簡単な構成で容易に、次期商品支持部材20と商品保持補助板38の信頼性を向上させることができる。
また、商品保持補助板38が、商品保持部40が商品保持面31の上に重なる位置から商品保持部40における略円弧部39(回転軸円弧部44、回転ピン挿通円弧部43)に近い方の端が商品保持面31と当接する位置まで回動可能に次期商品支持部材20に取り付けられる。
上記構成により、次期商品支持部材20が商品通路6から後退する時の商品保持補助板38の回動範囲を、商品保持部40が商品保持面31の上に重なる位置から商品保持部40における略円弧部39(回転軸円弧部44、回転ピン挿通円弧部43)に近い方の端が商品保持面31と当接する位置までに制限することにより、商品保持補助板38の回動範囲を制限するための部品を追加することなく回動範囲を制限し、商品保持補助板38の回動動作の信頼性を高め、商品保持補助板38が過剰に回動して商品通路6の障害物になることがないようにできる。
また、商品保持部40が商品保持面31の上に重なっている時に商品保持部40における略円弧部39(回転軸円弧部44、回転ピン挿通円弧部43)に近い方の端よりも次期商品支持部材20の後退方向側になる部分で、商品保持部40と連結部41がつながっている。
上記構成により、商品保持部40と連結部41がつながっている箇所が商品保持部40における略円弧部39(回転軸円弧部44、回転ピン挿通円弧部43)に近い方の端よりも次期商品支持部材20の後退方向側に離れるほど、商品保持補助板38の回動範囲において、次期商品支持部材20の上端部が商品保持補助板38の回動動作の障害になり難くなり、上端部が商品保持補助板38の回動動作の障害にならないようにするための上端部の形状の制限が少なくなり、連結部41に近接する部分における次期商品支持部材20の回動方向の商品保持面31を広くできるので、商品保持面31に商品が引っかかる可能性を更に少なくできる。
また、商品保持部40における略円弧部39(回転軸円弧部44、回転ピン挿通円弧部43)に近い方の端は、商品保持補助板38の回動軸(回転軸円弧部44、回転ピン挿通円弧部43、固定ピン42)と平行で先端が一直線上に揃っているので、商品保持部40における略円弧部39(回転軸円弧部44、回転ピン挿通円弧部43)に近い方の端の部分で飲料商品9が引っかかる可能性を少なくできると共に、商品保持補助板38の機械的強度を向上させて変形し難くできる。
また、商品保持部40における略円弧部39(回転軸円弧部44、回転ピン挿通円弧部43)に近い端部は商品保持面31と対向する面側に折り返され、この折り返しにより二重になった部分が商品保持面31に重なるので、商品保持補助板38の軽量化(材料削減)を図りながら商品保持補助板38の機械的強度を向上させて変形し難くできる。
また、商品保持補助板38は、所定形状の金属板を折り曲げて、商品保持部40と略円弧部39(回転軸円弧部44、回転ピン挿通円弧部43)と連結部41を一体に構成することができる。また、金属板を折り返して商品保持部40における飲料商品9を保持する面と次期商品支持部材20の商品保持面31の上に重なる面のそれぞれを適した形状に形成することができる。
また、商品保持補助板38の回動軸となるように商品保持面31を構成する上端部分の下方で次期商品支持部材20の後退方向側の面に取り付けられ外周面が回転ピン挿通円弧部43の内周面に当接する固定ピン42を有する。
上記構成により、固定ピン42を介して商品保持補助板38と次期商品支持部材20を連結でき、固定ピン42を商品保持補助板38の回動軸に利用することにより、商品保持補助板38の回動動作をスムーズにでき、固定ピン42を使わない場合に比べて、商品保持補助板38の回動に必要な力を小さくすることができる。
また、商品保持補助板38を、商品保持部40が商品保持面31に重なる方向に回動するように付勢するねじりコイルバネ49を固定ピン42に取り付けている。
上記構成により、商品保持補助板38と次期商品支持部材20を固定ピン42で連結して、固定ピン42を商品保持補助板38の回動軸に利用する場合は、ねじりコイルバネ49を固定ピン42に取り付けることにより、商品保持補助板38を、商品保持部40が商品保持面31に重なる方向に回動するように付勢することが容易に実現できる。
また、略円弧部39(回転軸円弧部44、回転ピン挿通円弧部43)のうち回転ピン挿通円弧部43は、ねじりコイルバネ49を収納するコイルバネ収納穴45が形成されると共に次期商品支持部材20の後退方向側の面に形成された爪部32dと爪部32fに商品保持補助板38の回動軸に平行な方向の両側から挟まれることにより商品保持補助板38の回動軸に平行な方向の移動が制限される。
上記構成により、ねじりコイルバネ49を使って商品保持補助板38を商品保持部40が商品保持面31に重なる方向に回動するように付勢しながら、商品保持補助板38の回動軸に平行な方向の位置ずれ(がたつき)を小さくできる。
また、略円弧部39(回転軸円弧部44、回転ピン挿通円弧部43)のうち回転軸円弧部44は、回転軸長円弧部46の外周面の一部が次期商品支持部材20の後退方向側の面に形成された爪部32aの挿通穴34aに保持され、回転軸短円弧部47の外周面の一部が次期商品支持部材20の後退方向側の面に形成された爪部32cの挿通穴34cに保持される。
上記構成により、最初に、外周面が爪部32a,32cに保持される方の回転軸円弧部44については、それを爪部32a,32cに保持させ、コイルバネ収納穴45が形成された回転ピン挿通円弧部43は、その両側に所定の爪部32d,32fが位置するようにし、次に、コイルバネ収納穴45にねじりコイルバネ49を配置し、最後に、回転ピン挿通円弧部43とコイルバネ収納穴45に配置されたねじりコイルバネ49の内周に固定ピン42を挿入するという手順で、商品保持補助板38と次期商品支持部材20を連結する
ことができる。
また、爪部32a,32cに保持される回転軸円弧部44と、コイルバネ収納穴45が形成された回転ピン挿通円弧部43とを、商品保持補助板38の回動軸方向の寸法の半分の寸法以上離している。
上記構成により、次期商品支持部材20の所定取付箇所に商品保持補助板38を配置する作業を、最初に、回転軸円弧部44を爪部32a,32cに形成された挿入穴34a,34cに挿入し、その後、挿入穴34a,34cへの回転軸円弧部44の挿入量を調節しながら、回転ピン挿通円弧部43の両側に所定の爪部32d,32fが位置するようにするという手順で容易に行うことができる。
また、略円弧部39を、互いに所定間隔あけて複数設けたので、略円弧部39が一つだけの場合に比べて、商品保持補助板38を回動自在に次期商品支持部材20に取り付けるための構造を小さくして、商品保持補助板38を回動自在に次期商品支持部材20に取り付けるための構造による悪影響を少なくすることができると共に、次期商品支持部材20の商品保持面31に対する商品保持補助板38の商品保持部40の位置の商品保持補助板38の回動方向でのバラツキを小さく抑えることができる。
なお、回転軸短円弧部47は省略しても所定の効果が得られるが、回転軸短円弧部47があることによって、回転軸円弧部44が次期商品支持部材20から外れにくくなるので、回転ピン挿通円弧部43を次期商品支持部材20に取り付ける作業中に商品保持補助板38が次期商品支持部材20から脱落し難くなると共に、商品保持補助板38の次期商品支持部材20に対する位置ずれを小さくすることができる。
第1の発明は、商品通路と対向するフレームに取り付けられ突出時に前記商品通路の最下流側の商品を保持できるように前記商品通路に対して突出動作と後退動作を行う主商品支持部材と、前記主商品支持部材よりも前記商品通路の上流側で回動可能に前記フレームの開口部に設けられ前記主商品支持部材の後退動作で最下流側の商品が払い出される時に下流側から2番目の商品を上端部の上面に形成された商品保持面で保持できるように前記商品通路に対して突出動作と後退動作を行う次期商品支持部材と、前記次期商品支持部材の回動軸と平行な回動軸を中心に回動可能に前記次期商品支持部材に取り付けられ前記次期商品支持部材が前記商品通路に突出した時に前記商品保持面と前記フレームとの間の隙間に商品が入り込まないように前記商品保持面の上に重なる商品保持補助板とを備えた自動販売機の商品搬出装置であって、前記商品保持補助板は、前記次期商品支持部材が前記商品通路から後退する時に前記フレームに当接して前記フレームから前記商品保持補助板が商品通路を阻害しない向きに回動する応力を受ける格納ガイド部と、前記フレームの貫通穴から前記フレームにおける反商品通路側に挿入され前記次期商品支持部材が前記商品通路に突出する時に前記貫通穴の上側の縁との当接により前記商品保持補助板の前記商品保持面からめくれる方向への回動が制限されるように前記商品保持補助板の自由端側に形成しためくれ抑制部とを有することを特徴とする。
上記構成において、次期商品支持部材が商品通路から後退する時には、商品保持補助板の自由端側に形成された格納ガイド部がフレームに当接してからは、格納ガイド部がフレームから受ける応力により、商品保持補助板は、次期商品支持部材の商品保持面から離れる方向に回動して、次期商品支持部材の後退動作が終了した時には、商品搬出装置のフレームにおける通路規制板と対向する面に沿うようになる。
そして、次期商品支持部材が商品通路に突出する時には、商品保持補助板の自由端側に形成されためくれ抑制部が貫通穴の上側の縁と当接することにより、次期商品支持部材の商品保持面から商品保持補助板がめくれる方向への回動範囲が制限される。
そのため、商品保持補助板を商品保持面に重なる方向に付勢する付勢手段が無くても、商品保持補助板を正常に回動動作させることができ、コスト削減と生産性向上を実現できる。
また、めくれ抑制部が貫通穴の上側の縁と略線接触で当接するように構成することにより、互いの当接箇所の変形や破損の可能性を低減できるので、めくれ抑制部等によるめくれ抑制機能の信頼性を向上させることができる。
第2の発明は、第1の発明における前記商品保持補助板が、金属板からなり、前記格納ガイド部と前記めくれ抑制部の縁は、略密着するように折り返されていることを特徴とする。
上記構成によって、格納ガイド部と、めくれ抑制部のそれぞれの強度を確保しながら、商品保持補助板を構成する金属板を薄くして商品保持補助板を軽量化することが可能になる。
そして、商品保持補助板の軽量化により、次期商品支持部材を商品通路に突出させるソレノイドの吸引力と、次期商品支持部材を商品通路から後退させる付勢手段の付勢力とを従来よりも小さくすることができる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記次期商品支持部材が所定の回動範囲を超えて前記商品通路に突出した時に前記フレームにおける前記貫通穴の周囲の反商品通路側の面に当接して前記次期商品支持部材が前記商品通路に過剰に突出するのを防止す
る過剰突出防止部を、前記めくれ抑制部の自由端側に形成したことを特徴とする。
一般に、商品通路に過剰に突出した状態の次期商品支持部材とフレームとの隙間に商品が入り込んだ場合には、次期商品支持部材の商品通路からの後退動作が困難になり、商品搬出装置の商品搬出の信頼性が低下する虞があるので、次期商品支持部材が商品通路に過剰に突出するのを防止することは重要課題である。
上記構成において、ソレノイドの吸引力により次期商品支持部材が商品通路に突出する時に、特に、次期商品支持部材が商品通路に突出する方向に回動する勢いを止める商品が商品通路に無い場合には、次期商品支持部材は、めくれ抑制部の自由端側に形成した過剰突出防止部がフレームにおける貫通穴の周囲の反商品通路側の面に当接するまでは、商品通路に突出することが可能である。
しかし、めくれ抑制部の自由端側に形成した過剰突出防止部がフレームにおける貫通穴の周囲の反商品通路側の面に当接すると、過剰突出防止部がフレームに引っ掛かったことによって、商品保持補助板は、これ以上商品通路側に移動できなくなる。
その結果、過剰突出防止部がフレームにおける貫通穴の周囲の反商品通路側の面に当接した時の次期商品支持部材の回動位置から更に次期商品支持部材が商品通路に突出する方向に回動するのを、次期商品支持部材に回動可能に連結された商品保持補助板が、引き止めることになる。
さらに、過剰突出防止部とめくれ抑制部の存在が、次期商品支持部材とフレームとの間にできる隙間を小さくするので、次期商品支持部材とフレームとの隙間に商品が入り込んで次期商品支持部材の商品通路からの後退動作が困難になる現象が起こり難くなって、商品搬出装置の商品搬出の信頼性が向上する。
第4の発明は、第3の発明における前記過剰突出防止部が、前記商品保持補助板の前記商品保持面からめくれる方向への回動方向に折り曲げ形成され、前記フレームにおける前記貫通穴の上側の反商品通路側の面に略面接触可能に構成されたことを特徴とする。
上記構成により、過剰突出防止部が折り曲げ形成された商品保持補助板を板バネとして機能させると共に、過剰突出防止部が貫通穴の周囲の反商品通路側の面と略面接触で当接するように構成して、過剰突出防止部が貫通穴の周囲の反商品通路側の面に当接する時の衝撃を低減できると共に、当接する時の衝撃による負荷が局部に集中するのを抑制できるので、過剰突出防止部を含む商品保持補助板の変形や破損の可能性を低減できる。その結果、過剰突出防止部等による過剰突出防止機能の信頼性を向上させることができる。
第5の発明は、第4の発明における前記商品保持補助板が、金属板からなり、前記格納ガイド部と前記めくれ抑制部と前記過剰突出防止部の縁は、略密着するように折り返されており、前記めくれ抑制部と前記過剰突出防止部との間の折り曲げ部分には補強リブが打ち出されていることを特徴とする。
上記構成により、格納ガイド部と、めくれ抑制部と、過剰突出防止部のそれぞれの強度を確保しながら、商品保持補助板を構成する金属板を薄くして商品保持補助板を軽量化することが可能になる。
そして、商品保持補助板の軽量化により、次期商品支持部材を商品通路に突出させるソレノイドの吸引力と、次期商品支持部材を商品通路から後退させる付勢手段の付勢力とを従来よりも小さくすることができる。
第6の発明は、第3から第5のいずれかの発明における前記次期商品支持部材は、前記次期商品支持部材の回動軸方向の一方向側に片寄った位置に前記次期商品支持部材を前記商品通路に突出させる力を受けるものであり、前記めくれ抑制部と前記過剰突出防止部は、前記商品保持補助板の回動軸方向の両端のうち、前記次期商品支持部材が前記商品通路に突出させる力を比較的大きく受ける側の端のみに形成されることを特徴とする。
上記構成において、めくれ抑制部と過剰突出防止部を、商品保持補助板の回動軸方向の両端のうち、次期商品支持部材が商品通路に突出させる力を比較的大きく受ける側の端のみに形成したことにより、めくれ抑制部と過剰突出防止部を、商品保持補助板の回動軸方向の両端に形成した場合よりも、商品保持補助板の自由端側の質量が軽くなり、次期商品支持部材の突出、後退動作によって、次期商品支持部材に回動可能に取り付けられた部分を回動軸として次期商品支持部材に対して商品保持補助板が回動する時の慣性モーメントが小さくなるので、次期商品支持部材が商品通路に突出させる力を比較的大きく受ける側の端のみに形成しためくれ抑制部と過剰突出防止部によって、めくれ抑制と過剰突出防止の効果が得られる。
また、商品保持補助板の軽量化により、次期商品支持部材を商品通路に突出させるソレノイドの吸引力と、次期商品支持部材を商品通路から後退させる付勢手段の付勢力とを従来よりも小さくすることができる。
なお、めくれ抑制部と過剰突出防止部を、商品保持補助板の回動軸方向の両端に形成した場合は、次期商品支持部材の「しなり」や「ねじれ」が影響して、次期商品支持部材が商品通路に突出させる力を比較的大きく受ける側とは反対側の端に形成しためくれ抑制部と過剰突出防止部の方が比較的大きな力(衝撃)を受けることを確認している。
そのため、めくれ抑制部と過剰突出防止部を、商品保持補助板の回動軸方向の両端のうちの一端のみに形成するのであれば、次期商品支持部材が商品通路に突出させる力を比較的大きく受ける側の端にのみに形成する方が、次期商品支持部材が商品通路に突出させる力を比較的大きく受ける側とは反対側の端にのみに形成するよりも、めくれ抑制部と過剰突出防止部の耐久性に優れ、好ましい。
第7の発明は、第4から第6のいずれかの発明において、前記過剰突出防止部及び前記めくれ抑制部に近接する配線コードを前記過剰突出防止部及び前記めくれ抑制部から保護する樹脂製のコードガイドを前記フレームに取り付けたことを特徴とする。
上記構成により、過剰突出防止部と、めくれ抑制部のどちらか一方または両方が、配線コードに接触してコードを破損(切断)したり、過剰突出防止部と、めくれ抑制部のどちらか一方または両方が、配線コードに引っ掛かって、次期商品支持部材と、商品保持補助板のどちらか一方または両方が正常に動作しなくなったりする可能性を低減できる。
第8の発明は、第7のいずれかの発明において、前記フレームにおける前記コードガイドを取り付ける部分には、上辺を折り曲げの支点にして反商品通路側に略水平に切り起こしたことにより反商品通路側に略水平に突出するフランジと前記フランジの下側に略角穴が形成されており、前記コードガイドは、前記フランジを保護する防護壁と、前記フランジと係合する挿入穴と、前記略角穴を塞ぐ穴塞ぎ部と、前記フランジの上側で且つ前記フレーム側に近接する位置で前記配線コードを囲んで保持するコード押さえ部と、前記フランジの突出方向側に離れた位置で前記配線コードが上下に位置ズレしないようにガイドするコードガイド部とが一体に構成されている。
上記構成により、コードガイドの挿入穴にフレームのフランジを挿入するだけで、コードガイドのフレームへの取り付けが簡単に行え、コードガイドの穴塞ぎ部でフランジの下側に形成されるフレームの略角穴を塞ぐことができ、次期商品支持部材が商品通路から略後退している時に過剰突出防止部が接触する可能性がある部分を樹脂製のコードガイドの防護壁及び穴塞ぎ部で構成して、過剰突出防止部の移動をスムーズにすることができ、ソレノイドの配線コードと商品検知用のマイクロスイッチの配線コードとを防護壁により過剰突出防止部から保護した位置でコード押さえ部により保持することができ、フランジの突出方向側に離れた位置でソレノイドの配線コードをコードガイドのコードガイド部でガイドすることができる。
以下、本発明の自動販売機の商品搬出装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明するが、従来と同一構成については同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
また、特に断りのない限り上下方向、幅方向、奥行き方向等の位置関係については、自動販売機やこれに組み込まれる商品収納棚の通常の設置状態を基準として説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における自動販売機の商品搬出装置17を商品通路6に露出する側とは反対側から見た平面図(背面図)であり、図2は同実施の形態における自動販売機の商品搬出装置17を商品通路6に露出する側から見た正面図である。
図3は同実施の形態における自動販売機の商品搬出装置17を左右に縦に切断した場合の断面図であり、図4は同実施の形態における自動販売機の商品搬出装置17の左側面図である。
図5の(a)は同実施の形態における自動販売機の商品搬出装置17において商品保持補助板38が次期商品支持部材20の商品保持面31に重なる方向とは反対方向に最も回動した状態の商品保持補助板38と次期商品支持部材20を回動軸に垂直な平面で切断した場合の要部断面図であり、図5の(b)は同実施の形態における自動販売機の商品搬出装置17において次期商品支持部材20の商品保持面31に商品保持補助板38が重なった状態の商品保持補助板38と次期商品支持部材20を回動軸に垂直な平面で切断した場合の要部断面図である。
図6は同実施の形態における自動販売機の商品搬出装置17に用いる商品保持補助板38の平面図(上面図)であり、図7は同実施の形態における自動販売機の商品搬出装置17に用いる商品保持補助板38の側面図である。
図8は同実施の形態における自動販売機の商品搬出装置17において次期商品支持部材20が商品通路6から最も後退した状態(販売待機状態)での商品保持補助板38の位置を説明するための説明図である。
図9は同実施の形態における自動販売機の商品搬出装置17において次期商品支持部材20が商品通路6から最も後退した状態から約5度だけ商品通路6側に突出した状態での商品保持補助板38が実線で示した位置と破線で示した位置との間で回動可能であることを説明するための説明図である。
図10は同実施の形態における自動販売機の商品搬出装置17において次期商品支持部材20が商品通路6から最も後退した状態から約10度だけ商品通路6側に突出した状態での商品保持補助板38が実線で示した位置と破線で示した位置との間で回動可能である
ことを説明するための説明図である。
図11は同実施の形態における自動販売機の商品搬出装置17において次期商品支持部材20が商品通路6から最も後退した状態から約15度だけ商品通路6側に突出した状態での商品保持補助板38が実線で示した位置と破線で示した位置との間で回動可能であることを説明するための説明図である。
図12は同実施の形態における自動販売機の商品搬出装置17において次期商品支持部材20が商品通路6から最も後退した状態から約20度だけ商品通路6側に突出した状態での商品保持補助板38が実線で示した位置と破線で示した位置との間で回動可能であることを説明するための説明図である。
図13は同実施の形態における自動販売機の商品搬出装置17において次期商品支持部材20が商品通路6から最も後退した状態から約25度だけ商品通路6側に突出した状態での商品保持補助板38が実線で示した位置と破線で示した位置との間で回動可能であることを説明するための説明図である。
図14は同実施の形態における自動販売機の商品搬出装置17において次期商品支持部材20が商品通路6から最も後退した状態から約30度だけ商品通路6側に突出した状態での商品保持補助板38が実線で示した位置と破線で示した位置との間で回動可能であることを説明するための説明図である。
図15は同実施の形態における自動販売機の商品搬出装置17において次期商品支持部材20が商品通路6から最も後退した状態から約35度だけ商品通路6側に突出した状態での商品保持補助板38が実線で示した位置と破線で示した位置との間で回動可能であることを説明するための説明図である。
図16は同実施の形態における自動販売機の商品搬出装置17において次期商品支持部材20が商品通路6に最も突出した状態での商品保持補助板38の位置(商品保持補助板38が次期商品支持部材20の商品通路6側への突出範囲を制限していること)を説明するための説明図である。
なお、本実施の形態の自動販売機の商品搬出装置17を適用する自動販売機の構成は、図27から図29に示した従来の構成と同様である。
本実施の形態の自動販売機の商品搬出装置17は、商品通路6と対向するフレーム17aに回動可能に取り付けられ突出時に商品通路6の最下流側の飲料商品9を保持できるように商品通路6に対して突出動作と後退動作を行う主商品支持部材21と、主商品支持部材21よりも商品通路6の上流側で回動可能(揺動可能)にフレーム17aの開口部19に設けられ主商品支持部材21の後退動作で最下流側の飲料商品9が払い出される時に下流側から2番目の飲料商品9を上端部の上面に形成された商品保持面31で保持できるように商品通路6に対して突出動作と後退動作を行う次期商品支持部材20と、次期商品支持部材20の回動軸となるピン23cと平行な回動軸を中心に回動可能に次期商品支持部材20に取り付けられ次期商品支持部材20が商品通路6に突出した時に商品保持面31とフレーム17aとの間の隙間に飲料商品9が入り込まないように(下流側から2番目の飲料商品9を保持する面が次期商品支持部材20の後退方向側に継ぎ足されるように)商品保持面31の上に重なる商品保持補助板38とを備える。
商品保持補助板38は、次期商品支持部材20が商品通路6から後退する時にフレーム17aに当接してフレーム17aから商品保持補助板38が商品通路6を阻害しない向き
に回動する応力を受ける格納ガイド部51と、フレーム17aの貫通穴52からフレーム17aにおける反商品通路側に挿入され次期商品支持部材20が商品通路6に突出する時に貫通穴52の上側の縁に切り起こし形成された当接片53の先端部との当接により商品保持補助板38の商品保持面31からめくれる方向への回動が制限されるように商品保持補助板38の自由端側に形成しためくれ抑制部54とを有する。
格納ガイド部51は、めくれ抑制部54よりも商品保持補助板38の回動軸方向の中央寄りで、商品保持部40における商品保持補助板38の自由端側を商品保持面31から離れる方向に約12度折り曲げた部分の商品保持補助板38の自由端に左右に一つずつ設けられる。
格納ガイド部51を、商品保持部40における商品保持補助板38の自由端側を商品保持面31から離れる方向に約12度折り曲げた部分の商品保持補助板38の自由端に設けたので、次期商品支持部材20が商品通路6から後退する時に、格納ガイド部51がフレーム17aから受ける応力で、商品保持補助板38をスムーズに商品保持面31からめくれる方向に回動させることができる。
めくれ抑制部54は、格納ガイド部51よりも商品保持補助板38の回動軸方向の端寄りで、上記の商品保持面31から離れる方向に約12度折り曲げた部分の商品保持補助板38の自由端側を商品保持面31に近づく方向に約42度折り曲げた部分の、貫通穴52の上側の縁に切り起こし形成された当接片53と対向する面に設けられる。
さらに、本実施の形態では、次期商品支持部材20が所定の回動範囲を超えて商品通路6に突出した時にフレーム17aにおける貫通穴52の周囲の反商品通路側の面(当接面53a)に当接して次期商品支持部材20が商品通路6に過剰に突出するのを防止する過剰突出防止部55を、めくれ抑制部54の自由端側に形成している。
過剰突出防止部55は、商品保持補助板38の商品保持面31からめくれる方向への回動方向に折り曲げ形成され、フレーム17aにおける貫通穴52の上側の反商品通路側の面(当接面53a)に略面接触可能に構成した。
過剰突出防止部55は、めくれ抑制部54における商品保持補助板38の自由端側を商品保持面31から離れる方向に約90度折り曲げた部分の、貫通穴52の上側の縁に切り起こし形成された当接片53と対向する面に設けられる。
本実施の形態では、貫通穴52の上側の縁に切り起こし形成された当接片53の先端部に、商品保持補助板38の自由端側を商品保持面31に近づく方向に折り曲げた部分の、貫通穴52の上側の縁に切り起こし形成された当接片53と対向する面に設けためくれ抑制部54が当接することによって商品保持補助板38の商品保持面31からめくれる方向への回動が制限されるようにし、貫通穴52の上側の縁に切り起こし形成された当接片53の反商品通路側の面(当接面53a)に、めくれ抑制部54における商品保持補助板38の自由端側を商品保持面31から離れる方向に約90度折り曲げた部分の、貫通穴52の上側の縁に切り起こし形成された当接片53と対向する面に設けた過剰突出防止部55が略面接触することにより次期商品支持部材20が商品通路6に過剰に突出するのを防止している。
この当接片53は、商品保持補助板38におけるフレーム17aの貫通穴52からフレーム17aにおける反商品通路側に挿入される部分の長さを短くすること、次期商品支持部材20が商品通路6に過剰に突出するのを防止する時に過剰突出防止部55が略面接触すること、商品保持補助板38を取り付けた次期商品支持部材20をフレーム17aに取
り付ける時に過剰突出防止部55を貫通穴52に挿入する作業を容易にしながら次期商品支持部材20が商品通路6側に突出した状態での商品保持補助板38の商品保持面31からめくれる方向への回動可能範囲を狭くすること、当接片53を板バネとして機能させて、過剰突出防止部が当接片53の反商品通路側の面(当接面53a)に当接する時の衝撃を低減して、当接する時の衝撃による負荷が局部に集中するのを抑制することに役立っている。
本実施の形態における商品保持補助板38は、金属板(ファエライト系ステンレス)からなり、格納ガイド部51とめくれ抑制部54と過剰突出防止部55の縁は、略密着するように裏側(飲料商品9と対向する面とは反対側)に折り返されており、面で当接片53の先端部と当接するめくれ抑制部54と、面で当接片53の当接面53a(飲料商品9と対向する面とは反対側の面)と当接する過剰突出防止部55との間の略垂直に折り曲げた折り曲げ部分には補強リブ56が打ち出されている。
なお、過剰突出防止部55については、商品保持補助板38の自由端を略密着するように裏側(飲料商品9と対向する面とは反対側)に折り返した上に、過剰突出防止部55における商品保持補助板38の回動軸方向の両端を略密着するように裏側(飲料商品9と対向する面とは反対側)に折り返しているので、過剰突出防止部55における商品保持補助板38の回動軸方向の両端の近傍には部分的に三重に重なった部分がある。
本実施の形態における次期商品支持部材20は、次期商品支持部材20の回動軸(ピン23c)方向の一方向側に片寄った位置に次期商品支持部材20を商品通路6に突出させる力(ソレノイド25の吸引力を、プランジャー28、連動部材26、スライドピン27を介して、板状突起部30に受ける力)を受けるものであり、めくれ抑制部54と過剰突出防止部55は、商品保持補助板38の回動軸(ピン23c)方向の両端のうち、次期商品支持部材20が商品通路6に突出させる力(ソレノイド25の吸引力を、プランジャー28、連動部材26、スライドピン27を介して、板状突起部30に受ける力)を比較的大きく受ける側の端(図6では右端)のみに形成される。
なお、商品保持補助板38の回動軸(ピン23c)方向の両端のうち、次期商品支持部材20が商品通路6に突出させる力を比較的大きく受ける側とは反対側の端(図6では左端)には、上記の商品保持面31から離れる方向に約12度折り曲げた部分の商品保持補助板38の自由端側を商品保持面31に近づく方向に約42度折り曲げて構成され、次期商品支持部材20が商品通路6から後退している時にフレーム17aの貫通穴52からフレーム17aにおける反商品通路側に挿入される折曲げ突出部57がある。
折曲げ突出部57の商品保持補助板38の回動軸から離れる方向の長さは、めくれ抑制部54よりも短く、折曲げ突出部57が出入りする貫通穴52の上側の縁には当接片53が形成されておらず、折曲げ突出部57はフレーム17aと当接しない。
折曲げ突出部57は、商品保持補助板38の回動軸(ピン23c)方向の両端のうち、次期商品支持部材20が商品通路6に突出させる力を比較的大きく受ける側とは反対側の端(図6では左端)において、次期商品支持部材20が商品通路6に突出した時に商品保持面31とフレーム17aとの間の隙間を小さくすることに役立っており、折曲げ突出部57の縁も、略密着するように裏側(飲料商品9と対向する面とは反対側)に折り返されている。
本実施の形態では、商品保持補助板38の2つの回転ピン挿通円弧部43の間に、ねじりコイルバネ49を配置していない。
図17は同実施の形態における自動販売機の商品搬出装置17を商品通路6に露出する側とは反対側から商品保持補助板38の過剰突出防止部55の周辺部を見た拡大平面図であり、図18は同実施の形態における自動販売機の商品搬出装置17に用いるフレーム17aにおける商品保持補助板38のめくれ抑制部54が挿入される貫通穴52の周辺部を商品通路6に露出する側とは反対側から見た拡大平面図であり、図19は同実施の形態における自動販売機の商品搬出装置17に用いるフレーム17aの側面に設けたフック部68の周辺部を拡大した拡大側面図である。
図20は同実施の形態における自動販売機の商品搬出装置17に用いるコードガイド59をフレーム17aとの係合する部分側から見た斜視図であり、図21は同実施の形態における自動販売機の商品搬出装置17に用いるコードガイド59を配線コード58をガイドする部分側から見た斜視図である。
図22は同実施の形態における自動販売機の商品搬出装置17に用いるコードガイド59をフレーム17aとの係合する部分側から見た構成図であり、図23は同実施の形態における自動販売機の商品搬出装置17に用いるコードガイド59を配線コード58をガイドする部分側から見た構成図である。
図24は同実施の形態における自動販売機の商品搬出装置17に用いるコードガイド59をフレーム17aに取り付けようとしている状態を示す側面図であり、図25は同実施の形態における自動販売機の商品搬出装置17に用いるコードガイド59をフレーム17aに取り付けた状態を示す側面図である。
本実施の形態では、過剰突出防止部55及びめくれ抑制部54に近接する配線コード58を過剰突出防止部55及びめくれ抑制部54から保護する樹脂製のコードガイド59をフレーム17aに取り付けている。
本実施の形態では、フレーム17aにおけるコードガイド59を取り付ける部分には、上辺を折り曲げの支点にして反商品通路側に略水平に切り起こしたことにより反商品通路側に略水平に突出するフランジ60と、フランジ60の下側に略角穴61が形成されており、コードガイド59は、フランジ60を保護する防護壁62と、フランジ60と係合する挿入穴63と、略角穴61を塞ぐ穴塞ぎ部64と、フランジ60の上側で且つフレーム17a側に近接する位置で配線コード58を囲んで保持するコード押さえ部65と、フランジ60の突出方向側に離れた位置で配線コード58が上下に位置ズレしないようにガイドするコードガイド部66とが一体に構成されている。
本実施の形態では、コードガイド59によって保持され下方に延びる配線コード58を囲んでコードガイド59に近接する側のフレーム17aの側面部近傍に保持する配線ダクト67をフレーム17aに取り付けている。
この配線ダクト67の上端部をめくれ抑制部54と過剰突出防止部55から充分に離した状態(コードガイド59に近接する側のフレーム17aの側面部にできるだけ近接させた状態で)で固定するためのフック部68を、コードガイド59に近接する側のフレーム17aの側面部に切り起こし形成している。
フック部68は、コードガイド59に近接する側のフレーム17aの側面部に凹字形の貫通穴を設けたことによりできる下方に延びる片を切り起こし形成したもので、フレーム17aの側面部と繋がる部分をめくれ抑制部54及び過剰突出防止部55に接近する方向に折り曲げ、切り起こされた先端部分を下向きに折り曲げている。
配線ダクト67の上端で配線コード58の周囲三方をコの字形に囲んだ部分におけるフレーム17aの側面部に近接する部分からフレーム17aの側面部に沿って背面側(商品通路6から遠ざかる側)に延びるフランジ67aがあり、このフランジ67aがフック部68とコードガイド59に近接する側のフレーム17aの側面部との間に差し込まれる。
図26の(a)は同実施の形態における自動販売機の商品搬出装置17のラチェット片の周辺部を商品通路6に露出する側とは反対側から見た拡大平面図であり、図26の(b)は同実施の形態における自動販売機の商品搬出装置17に用いるラチェット片をフレーム17aに取り付けた状態を図26(a)のA−A断面から見た要部断面図である。
主商品支持部材21の回動軸となるピン23dには、ピン23dに取り付けられたコイルバネ69によって主商品支持部材21と係合する方向に付勢され、主商品支持部材21と係合する部分にラチェット70が形成されたラチェット片71がある。ラチェット片71にはピン23dを回動軸としてラチェット片71が回動しないようにフレーム17aを商品通路6側と商品通路6側とは反対側との両側から挟む嵌合溝72が形成されている。
フレーム17aにおいて、ピン23dから遠い側で嵌合溝72に挟まれる部分には商品通路6側に凸となり、商品通路6側とは反対側に凹となるエンボス加工部73が設けられる。
このエンボス加工部73があることによって、ラチェット片71のピン23dを回動軸として回動する方向の取付位置(取付角度)が所定角度だけ変移し、エンボス加工部73がない場合よりも、ラチェット片71のピン23dを回動軸として回動する方向のガタツキを小さくし、販売待機状態で主商品支持部材21が飲料商品9を保持する位置を高くすると共に、販売待機状態で主商品支持部材21のピン23dを回動軸として回動する方向のガタツキを小さくしている。
図1から図4に示すように、本実施の形態の商品搬出装置17の枠状のフレーム17aには、開口部19が設けられており、この開口部19に次期商品支持部材20および主商品支持部材21が、フレーム17aおよび支持棒22a、支持棒22bによって軸支されたピン23c、ピン23dによって回転自在に設けられている。
ここで、主商品支持部材21は、商品通路6内の飲料商品9と対向する面がフレーム17a(または通路規制板18)に対して略平行になる状態とフレーム17a(または通路規制板18)に対して略垂直になる状態とに変化するように、主商品支持部材21の上端部が商品通路6内の飲料商品9の長手方向と略平行なピン23dによって回転自在に支持され、商品通路6内の飲料商品9と対向する面がフレーム17a(または通路規制板18)に対して略垂直になる状態で商品通路6内の最も下流にある飲料商品9を下から保持するものである。
ここで、主商品支持部材21は、ピン23dに取り付けられたねじりコイルバネによって商品通路6内の飲料商品9と対向する面がフレーム17a(または通路規制板18)に対して略垂直になる方向に付勢されている。
なお、主商品支持部材21には、商品通路6内の飲料商品9と対向する面がフレーム17a(または通路規制板18)に対して略垂直になる状態で商品通路6内の最も下流にある飲料商品9を保持する時に、飲料商品9から受ける力でフレーム17aの方に後退するように回動するのを阻止する後退阻止部材24が配備されている。
一方、次期商品支持部材20は、下端部が商品通路6内の飲料商品9の長手方向と略平
行なピン23cによって回転自在に支持され、主商品支持部材21の後退動作で商品通路6最下流側の飲料商品9が払い出される時に下流側から2番目の飲料商品9を上端部の上面に形成された商品保持面31と通路規制板18とで保持できるように、主商品支持部材21よりも上側(商品通路6の上流側)で、先端部(上端部)が商品通路6に対して突出動作と後退動作を行うものである。
なお、商品通路6に対して突出した状態の次期商品支持部材20は、ピン23cに取り付けられたねじりコイルバネによって商品通路6から後退する方向に付勢される。
また、商品搬出装置17には、販売信号に応じて電流が流れた時に磁力で吸引してプランジャー28を上方に引き上げるソレノイド25が設けられている。ソレノイド25の下側でソレノイド25により上下動するプランジャー28の下端部には、略角穴形状の穴があり、その穴には上下方向に長い連動部材26がプランジャー28の上下動と連動して上下動できるように係合されている。
この連動部材26の中央部の両端は互いに対向するように直角に曲げられた一対のフランジを形成しており、各フランジには互いに対向する位置に穴が設けられており、両フランジの穴にピン23cと平行にスライドピン27が挿入されている。
また、連動部材26には、ソレノイド25の磁力の吸引力でプランジャー28と共に連動部材26が引き上げられると延びるコイルバネが取り付けられている。
販売信号に応じてソレノイド25に電流が流れると、プランジャー28が上方に引き上げられ、それに伴いプランジャー28に係合された連動部材26が引き上げられ、連動部材26に挿入されたスライドピン27が引き上げられることで、スライドピン27は次期商品支持部材20に設けられた板状突起部30に当接し、この板状突起部30がスライドピン27から受ける力により、次期商品支持部材20を商品通路6内に回動突出させる。
次期商品支持部材20は、商品通路6内に突出し主商品支持部材21上に積み上げられた飲料商品9の下から2番目の飲料商品9と当接し、商品搬出装置17に対向して配置された通路規制板18と挟み込むことによって下から2番目の飲料商品9を保持し、その間に主商品支持部材21から飲料商品9が下方に払い出される。
なお、次期商品支持部材20が、下から2番目の飲料商品9を保持した時に主商品支持部材21から飲料商品9が下方に払い出される仕組みは、連動部材26の上方への移動に連動して後退阻止部材24が、飲料商品9から受ける力で主商品支持部材21がフレーム17aの方に後退する(主商品支持部材21における商品通路6内の飲料商品9と対向する面がフレーム17a(または通路規制板18)に対して略平行になるように主商品支持部材21が回動する)のを阻止できない状態になるからである。
その後、ソレノイド25への通電が終了すると、プランジャー28を吸引する磁力がなくなることによりプランジャー28が重力と連動部材26に取り付けられたコイルバネの縮もうとする力で下方に移動することで、プランジャー28の穴に係合した連動部材26および連動部材26のフランジの穴に挿入されたスライドピン27も下方に移動し、スライドピン27と当接することで商品通路6内に回転突出していた次期商品支持部材20が元の位置に回転復帰する。
これにより、次期商品支持部材20上に保持されていた飲料商品9が主商品支持部材21上に落下し、販売待機状態となる。
商品搬出装置17は、この一連の動作を繰り返すことによって、商品通路6内に収納された飲料商品9を販売する構造となっている。
次期商品支持部材20は、図32と図33に示した従来例と同様に、高剛性のエンジニアリングプラスチックや金属のダイガストで成形されたものであり、本体部29と、本体部29における商品通路6に露出する側とは反対側の面から次期商品支持部材20の回動軸に垂直に次期商品支持部材20の後退方向に突出する複数の板状突起部30と、次期商品支持部材20における回動軸から遠い方の端で商品保持面31となる先端部(上端部)と、先端部(上端部)から次期商品支持部材20の後退方向に商品搬出装置17の他の構成部品を避けるように突出する爪部32と、ピン23cが挿入され次期商品支持部材20をフレーム17aに回転軸支するためのピン挿通穴33を持つ。
そして、次期商品支持部材20は、連動部材26の中間部に挿通軸支されたスライドピン27が連動部材26と伴って往復動する際に、スライドピン27と板状突起部30が当接することにより、次期商品支持部材20が商品通路6側へ回転、押し出される。
すなわち、次期商品支持部材20の板状突起部30の形状によって、スライドピン27が連動部材26と伴に往復動する際の次期商品支持部材20の商品通路6側への突出量が決定されている。
商品保持面31の先端部に形成される爪部32の一部には、商品保持補助板38の回転軸部(固定ピン42)を挿通固定するために挿通穴34が複数個所設けられている。
また、上記挿通穴34が設けられている爪部32間に構成される先端部(上端部)の下方には挿通穴34と同心軸となる円弧状の挿通円弧部35が設けられている。
前述したように挿通円弧部35の上方には商品保持面31を有しており、商品保持面31は、図5に示す挿通円弧部35の断面図のように爪部32に構成される商品保持面31の下方には挿通穴34を覆うように円弧形状部36と略直線部37が設けられている。
また、上記の挿通円弧部35の上方の商品保持面31を構成する先端部(上端部)は、販売信号に応じ下から2本目の飲料商品9を保持する際に必要な強度を有する程度の厚みを持たせ形状が決定されている。
図6、図7に示すように、商品保持補助板38は、高剛性のエンジニアリングプラスチックや金属により構成されており、商品保持補助板38を次期商品支持部材20の商品保持面31の下方に構成される挿通穴34に回転軸支するための略円弧部39と、販売信号に応じ下から2本目の飲料商品を保持する際に商品保持面となる商品保持部40と、略円弧部39と商品保持部40とをつなぐ連結部41からなる。
ここで、商品保持補助板38に構成される商品保持部40は、販売信号に応じ下から2本目の飲料商品を保持する際に次期商品支持部材20の先端部に形成される爪部32の上方に配置され商品保持面を形成するため次期商品支持部材20の先端部に形成される爪部32の表面形状とほぼ平行となるように形状が決定されている。
商品保持補助板38の略円弧部39は、商品保持部40の回動軸側の端の近傍で回動軸方向の両側(おおよそ両端)に2箇所設けられている。
2つの略円弧部39のうちの一つは、次期商品支持部材20の商品保持面31の下方に構成される挿通円弧部35に収納され固定ピン42によって回転自在に次期商品支持部材
20の挿通穴34に軸支される回転ピン挿通円弧部43である。
2つの略円弧部39のうちのもう一つは、回転ピン挿通円弧部43とは離れた他方側に配置され、次期商品支持部材20の商品保持面31の下方に構成される挿通円弧部35および挿通穴34に回転自在に軸支される回転軸円弧部44である。
商品保持補助板38の回転ピン挿通円弧部43と商品保持部40とをつなぐ連結部41は、商品保持補助板38の商品保持部40における次期商品支持部材20の商品保持面31に重なる面から略直角方向(回転ピン挿通円弧部43を軸とする周方向)に伸び、さらに略直角方向(回転ピン挿通円弧部43に近づく方向)に曲げられ、商品保持補助板38の商品保持部40と回転ピン挿通円弧部43をつなぐ形状となっている。
なお、回転ピン挿通円弧部43と商品保持部40とをつなぐ連結部41は、回転ピン挿通円弧部43の円弧形状に対して商品保持部40から遠い方の接線となるようにつながっている。
また、商品保持補助板38の回転軸円弧部44と商品保持部40とをつなぐ連結部41は、商品保持補助板38の商品保持部40における次期商品支持部材20の商品保持面31に重なる面から略直角方向(回転軸円弧部44を軸とする周方向)に伸び、さらに略直角方向(回転軸円弧部44に近づく方向)に曲げられ、商品保持補助板38の商品保持部40と回転軸円弧部44をつなぐ形状となっている。
なお、回転軸円弧部44と商品保持部40とをつなぐ連結部41は、回転軸円弧部44の円弧形状に対して商品保持部40から遠い方の接線となるようにつながっている。
商品保持補助板38の回転軸円弧部44は、図6に示すように連結部41よりも回動軸方向に非対称に突出した形状になっている。そして、回転軸円弧部44における商品保持補助板38の回転軸方向の端部側に突出した部分が回転軸長円弧部46で、商品保持補助板38の回転軸方向の中央方向に突出した部分が回転軸長円弧部46よりも短い回転軸短円弧部47である。
本実施の形態における自動販売機の商品搬出装置17の次期商品支持部材20と商品保持補助板38の組み立て手順は、図38から図45に示した従来例と、ほぼ同様であるので説明を省略するが、従来例とは、2つの回転ピン挿通円弧部43の間にねじりコイルバネ49を取り付けない点で相違する。
次に、商品保持補助板38を取り付けた次期商品支持部材20は、商品通路6側を下にした状態のフレーム17aに、以下の手順で取り付ける。
まず、ピン23cにおける次期商品支持部材20が商品通路6に突出させる力を比較的大きく受ける側とは反対側の端(図1では右端)の近傍で開口部19右端から開口部19の中央寄りに突出させた当たり面74の上に、次期商品支持部材20が商品通路6に所定量突出した場合に当たり面74に当接するように次期商品支持部材20に設けた爪75を置く。
そして、商品保持補助板38の過剰突出防止部55を貫通穴52に商品通路6側から挿入する。
そして、次期商品支持部材20のピン挿通穴33、次期商品支持部材20を付勢するねじりコイルバネのコイル部とを貫通させたピン23cをフレーム17aに取り付ける。
次に、コードガイド59の挿入穴63にフレーム17aのフランジ60を挿入し、略角穴61をコードガイド59の穴塞ぎ部64で塞ぐ。
次に、ソレノイド25をフレーム17aに取り付け、ソレノイド25の配線コード58と商品検知用のマイクロスイッチの配線コード58とをコードガイド59のコード押さえ部65に保持させ、ソレノイド25の配線コード58をコードガイド59のコードガイド部66でガイドする。
次に、ソレノイド25の配線コード58と商品検知用のマイクロスイッチの配線コード58とを囲んだ配線ダクト67のフランジ67aを、フック部68とコードガイド59に近接する側のフレーム17aの側面部との間に差し込んで、配線ダクト67を固定する。
商品搬出装置17には、商品通路6内の最も下流にある飲料商品9を保持する主商品支持部材21と、商品通路6内の下から2番目の飲料商品9を保持する次期商品支持部材20が回転自在に設けられている。また、次期商品支持部材20の先端部(上端部)には、商品保持補助板38が、固定ピン42及び回転ピン挿通円弧部43と回転軸円弧部44を軸に回転自在(回動自在)に取り付けられている。
ところで、次期商品支持部材20の先端で飲料商品9を保持する商品保持面31は、商品通路6から後退する時に、商品搬出装置17の他の構成部品との干渉をさけるため、後退方向側の端部は、不揃いの櫛の歯のような凹凸形状になっている。
また、後退した状態の次期商品支持部材20が飲料商品9の払い出しを妨害しないようにするために商品保持面31における次期商品支持部材20の回動方向の寸法を充分に大きくできない。
そのため、次期商品支持部材20が商品通路6に突出している時に、次期商品支持部材20の商品保持面31の後退方向側の凹凸形状または次期商品支持部材20後退方向側にできる隙間に飲料商品9が引っかかって、次期商品支持部材20が後退動作できなくなることを防止する必要がある。
そこで、次期商品支持部材20が突出した時に下から2番目の飲料商品9を保持する面が次期商品支持部材20の後退方向側に継ぎ足されるように、次期商品支持部材20の先端部(上端部)に商品保持補助板38を、商品保持補助板38が次期商品支持部材20の後退動作を妨げないように回動可能に取り付けている。
商品保持補助板38は、販売待機状態では、図8に示すように、商品保持部40が通路規制板18と略平行になるように商品搬出装置17の商品通路側のフレーム17a上に収納されている。
販売信号によってソレノイド25に電流が流れると、プランジャー28が上方に引き上げられ、それに伴いプランジャー28に係合された連動部材26が引き上げられ、連動部材26に挿入されたスライドピン27が引き上げられる。
これにより、スライドピン27は次期商品支持部材20に設けられた板状突起部30に当接し、この板状突起部30がスライドピン27から受ける力により、次期商品支持部材20を商品通路6内に回動突出させる。
なお、板状突起部30がスライドピン27から受ける力により、次期商品支持部材20
が商品通路6内に突出する方向に回動する時に、板状突起部30において、スライドピン27が当接する部分には、図12に示す次期商品支持部材20が商品通路6側に突出する方向に約20度回動するまでスライドピン27が当接する第1の傾斜面と、その後、図14に示す次期商品支持部材20が商品通路6側に突出する方向に約30度回動するまでスライドピン27が当接する第2の傾斜面と、その後にスライドピン27が当接する第3の傾斜面とが形成されており、図8に示した商品保持部40が通路規制板18と略平行になるように商品搬出装置17の商品通路側のフレーム17a上に収納されている状態において、第1の傾斜面は、第2の傾斜面よりも傾斜角度が大きいが、第3の傾斜面よりも傾斜角度が小さい。
そして、第3の傾斜面は、スライドピン27の上方への移動距離に対する次期商品支持部材20が商品通路6側に突出する方向への回動角度は他の傾斜面よりも比較的小さくなるが、他の傾斜面よりも比較的大きい力で次期商品支持部材20を商品通路6側に突出する方向へ回動させることができる。また、第2の傾斜面が有ることによって、第2の傾斜面が無い場合(第2の傾斜面を形成する部分も第1の傾斜面とした場合)よりも、スライドピン27の上方への移動距離に対する次期商品支持部材20が商品通路6側に突出する方向への回動角度を大きくすることができる。
次期商品支持部材20が商品通路6から最も後退した状態から約20度だけ商品通路6側に突出した状態になるまでは、商品保持補助板38は、商品保持補助板38が(図12の状態では商品保持補助板38のめくれ抑制部54が)貫通穴52の上側の縁に切り起こし形成された当接片53の先端部に当接する位置(図9から図12の実線で示した位置)と、商品保持補助板38の格納ガイド部51がフレーム17aに当接する位置(図9から図12の破線で示した位置)との間で変移(回動)可能である。
次期商品支持部材20が商品通路6から最も後退した状態から約25度から約30度だけ商品通路6側に突出した状態になると、商品保持補助板38は、商品保持補助板38のめくれ抑制部54が貫通穴52の上側の縁に切り起こし形成された当接片53の先端部に当接する位置(図13と図14の実線で示した位置)と、商品保持補助板38が次期商品支持部材20の先端部(上端部)の商品保持面31に重なる位置(図13と図14の破線で示した位置)との間で変移(回動)可能である。
次期商品支持部材20が商品通路6から最も後退した状態から約35度だけ商品通路6側に突出した状態(最大に引き上げられたスライドピン27に板状突起部30が当接した状態)になると、商品保持補助板38は、商品保持補助板38の過剰突出防止部55の先端がフレーム17aにおける貫通穴52の上縁の反商品通路側の面に当接する位置(図15の実線で示した位置)と、商品保持補助板38が次期商品支持部材20の先端部(上端部)の商品保持面31に重なる位置(図13と図14の破線で示した位置)との間で変移(回動)可能である。
板状突起部30がスライドピン27から受ける力により次期商品支持部材20が商品通路6に勢いよく突出し、次期商品支持部材20の突出動作を妨げる飲料商品9が無い場合は、次期商品支持部材20は、図16に示す状態まで突出することが考えられる。
図16に示した状態では、過剰突出防止部55が貫通穴52の上側の縁に切り起こし形成された当接片53の反商品通路側の面(当接面53a)に面接触状態で当接している商品保持補助板38により、次期商品支持部材20の商品通路6側への過剰突出を止めている(商品保持補助板38が次期商品支持部材20の商品通路6側への突出範囲を制限している)。
なお、次期商品支持部材20が、図13から図15に示す位置にある場合で、商品保持補助板38のめくれ抑制部54が貫通穴52の上側の縁に切り起こし形成された当接片53の先端部に当接した後は、当接の反動と商品保持補助板38の自重で、商品保持補助板38が次期商品支持部材20の先端部(上端部)の商品保持面31に重なる方向に回動し、また、次期商品支持部材20の先端部(上端部)の商品保持面31から上方に離れている状態の次期商品支持部材20の上に飲料商品9が載った場合は、飲料商品9から受ける力と商品保持補助板38の自重で、商品保持補助板38が次期商品支持部材20の先端部(上端部)の商品保持面31に重なる方向に回動する。
以上の次期商品支持部材20と商品保持補助板38の動作によって、主商品支持部材21上に積み上げられた下から2本目の飲料商品9が、次期商品支持部材20の先端部(上端部)に設けられた商品保持面31及びこの商品保持面31に重なる商品保持補助板38と、商品搬出装置17に対向して配置された通路規制板18によって一旦保持される。
一方、連動部材26の上方への移動に連動して後退阻止部材24が、飲料商品9から受ける力で主商品支持部材21がフレーム17aの方に後退する(主商品支持部材21における商品通路6内の飲料商品9と対向する面がフレーム17a(または通路規制板18)に対して略平行になるように主商品支持部材21が回動する)のを阻止できない状態になる。
その結果、主商品支持部材21が下方に回動し、主商品支持部材21上に積み上げられた最下部の飲料商品9を下方に払い出し、商品収容棚の下方に設けられた搬出傾斜板を経て、購入者のもとに飲料商品9がわたる。
主商品支持部材21上に積み上げられた最下部の飲料商品9を下方に払い出すと、待機状態つまり販売前の状態に復帰する。
その後、ソレノイド25への通電が終了すると、プランジャー28を吸引する磁力がなくなることによりプランジャー28が重力と連動部材26に取り付けられたコイルバネの縮もうとする力で下方に移動することで、プランジャー28の穴に係合した連動部材26および連動部材26のフランジの穴に挿入されたスライドピン27も下方に移動し、スライドピン27と当接することで商品通路6内に回転突出していた次期商品支持部材20が元の位置に回転復帰する。
一方、連動部材26の下方への移動に連動して後退阻止部材24が、飲料商品9から受ける力で主商品支持部材21がフレーム17aの方に後退するのを阻止できる状態に戻ることになる
これにより、次期商品支持部材20上に保持されていた飲料商品9が主商品支持部材21上に落下し、販売待機状態となる。
次期商品支持部材20が元の位置に回転復帰する時に、次期商品支持部材20の先端部(上端部)に取り付けられた、商品保持補助板38は、格納ガイド部51がフレーム17aに当接して、商品保持補助板38が商品保持面31から離れる方向に回動して、商品保持補助板38は商品保持部40が通路規制板18と略平行に、商品搬出装置17の商品通路側のフレーム17a上に収納されるようになる。
以上説明したように、本実施の形態の自動販売機の商品搬出装置17は、商品通路6と対向するフレーム17aに取り付けられ突出時に商品通路6の最下流側の飲料商品9を保持できるように商品通路6に対して突出動作と後退動作を行う主商品支持部材21と、主商品支持部材21よりも商品通路6の上流側で回動可能にフレーム17aの開口部19に
設けられ主商品支持部材21の後退動作で最下流側の飲料商品9が払い出される時に下流側から2番目の飲料商品9を上端部の上面に形成された商品保持面31で保持できるように商品通路6に対して突出動作と後退動作を行う次期商品支持部材20と、次期商品支持部材20の回動軸と平行な回動軸を中心に回動可能に次期商品支持部材20に取り付けられ次期商品支持部材20が商品通路6に突出した時に商品保持面31とフレーム17aとの間の隙間に飲料商品9が入り込まないように商品保持面31の上に重なる商品保持補助板38とを備える。
そして、商品保持補助板38は、次期商品支持部材20が商品通路6から後退する時にフレーム17aに当接してフレーム17aから商品保持補助板38が商品通路6を阻害しない向きに回動する応力を受ける格納ガイド部51と、フレーム17aの貫通穴52からフレーム17aにおける反商品通路側に挿入され次期商品支持部材20が商品通路6に突出する時に貫通穴52の上側の縁との当接により商品保持補助板38の商品保持面31からめくれる方向への回動が制限されるように商品保持補助板38の自由端側に形成しためくれ抑制部54とを有する。
上記構成において、次期商品支持部材20が商品通路6から後退する時には、商品保持補助板38の自由端側に形成された格納ガイド部51がフレーム17aに当接してからは、格納ガイド部51がフレーム17aから受ける応力により、商品保持補助板38は、次期商品支持部材20の商品保持面31から離れる方向に回動して、次期商品支持部材20の後退動作が終了した時には、商品搬出装置17のフレーム17aにおける通路規制板18と対向する面に沿うようになる。
そして、次期商品支持部材20が商品通路6に突出する時には、商品保持補助板38の自由端側に形成されためくれ抑制部54が貫通穴52の上側の縁と当接することにより、次期商品支持部材20の商品保持面31から商品保持補助板38がめくれる方向への回動範囲が制限される。
そのため、商品保持補助板38を商品保持面31に重なる方向に付勢する付勢手段(ねじりコイルバネ49)が無くても、商品保持補助板38を正常に回動動作させることができ、ねじりコイルバネ49の使用を止めることによるコスト削減と生産性向上を実現できる。
また、めくれ抑制部54が貫通穴52の上側の縁と略線接触で当接するように構成することにより、互いの当接箇所の変形や破損の可能性を低減できるので、めくれ抑制部54等によるめくれ抑制機能の信頼性を向上させることができる。
また、本実施の形態の自動販売機の商品搬出装置17は、次期商品支持部材20が所定の回動範囲を超えて商品通路6に突出した時にフレーム17aにおける貫通穴52の周囲の反商品通路側の面に当接して次期商品支持部材20が商品通路6に過剰に突出するのを防止する過剰突出防止部55を、めくれ抑制部54の自由端側に形成している。
一般に、商品通路6に過剰に突出した状態の次期商品支持部材20とフレーム17aとの隙間に飲料商品9が入り込んだ場合には、次期商品支持部材20の商品通路6からの後退動作が困難になり、商品搬出装置17の商品搬出の信頼性が低下する虞があるので、次期商品支持部材20が商品通路6に過剰に突出するのを防止することは重要課題である。
上記構成において、ソレノイド25の吸引力により次期商品支持部材20が商品通路6に突出する時に、特に、次期商品支持部材20が商品通路6に突出する方向に回動する勢いを止める飲料商品9が商品通路6に無い場合には、次期商品支持部材20は、めくれ抑
制部54の自由端側に形成した過剰突出防止部55がフレーム17aにおける貫通穴52の周囲の反商品通路側の面に当接するまでは、商品通路6に突出することが可能である。
しかし、めくれ抑制部54の自由端側に形成した過剰突出防止部55がフレーム17aにおける貫通穴52の周囲の反商品通路側の面に当接すると、過剰突出防止部55がフレーム17aに引っ掛かったことによって、商品保持補助板38は、これ以上商品通路6側に移動できなくなる。
その結果、過剰突出防止部55がフレーム17aにおける貫通穴52の周囲の反商品通路側の面に当接した時の次期商品支持部材20の回動位置から更に次期商品支持部材20が商品通路6に突出する方向に回動するのを、次期商品支持部材20に回動可能に連結された商品保持補助板38が、引き止めることになる。
さらに、過剰突出防止部55とめくれ抑制部54の存在が、次期商品支持部材20とフレーム17aとの間にできる隙間を小さくするので、次期商品支持部材20とフレーム17aとの隙間に飲料商品9が入り込んで次期商品支持部材20の商品通路6からの後退動作が困難になる現象が起こり難くなって、商品搬出装置17の商品搬出の信頼性が向上する。
また、本実施の形態では、過剰突出防止部55が、商品保持補助板38の商品保持面31からめくれる方向への回動方向に折り曲げ形成され、フレーム17aにおける貫通穴52の上側の反商品通路側の面に略面接触可能に構成されている。
上記構成により、過剰突出防止部55が折り曲げ形成された商品保持補助板38を板バネとして機能させると共に、過剰突出防止部55が貫通穴52の周囲の反商品通路側の面と略面接触で当接するように構成して、過剰突出防止部55が貫通穴52の周囲の反商品通路側の面に当接する時の衝撃を低減できると共に、当接する時の衝撃による負荷が局部に集中するのを抑制できるので、過剰突出防止部55を含む商品保持補助板38の変形や破損の可能性を低減できる。その結果、過剰突出防止部55等による過剰突出防止機能の信頼性を向上させることができる。
また、本実施の形態では、商品保持補助板38が、金属板からなり、格納ガイド部51とめくれ抑制部54と過剰突出防止部55の縁は、略密着するように折り返されており、めくれ抑制部54と過剰突出防止部55との間の折り曲げ部分には補強リブ56が打ち出されている。
上記構成により、格納ガイド部51と、めくれ抑制部54と、過剰突出防止部55のそれぞれの強度を確保しながら、商品保持補助板38を構成する金属板を薄くして商品保持補助板38を軽量化することが可能になる。
そして、商品保持補助板38の軽量化により、次期商品支持部材20を商品通路6に突出させるソレノイド25の吸引力と、次期商品支持部材20を商品通路6から後退させる付勢手段(コイル部内にピン23cが挿通され一方の腕部が次期商品支持部材20に取り付けられ他方の腕部がフレーム17aに保持されたねじりコイルバネ)の付勢力とを従来よりも小さくすることができる。
また、本実施の形態における次期商品支持部材20は、次期商品支持部材20の回動軸方向の一方向側に片寄った位置に次期商品支持部材20を商品通路6に突出させる力を受けるものであり、めくれ抑制部54と過剰突出防止部55は、商品保持補助板38の回動軸方向の両端のうち、次期商品支持部材20が商品通路6に突出させる力を比較的大きく
受ける側の端のみに形成される。
上記構成において、めくれ抑制部54と過剰突出防止部55を、商品保持補助板38の回動軸方向の両端のうち、次期商品支持部材20が商品通路6に突出させる力を比較的大きく受ける側の端のみに形成したことにより、めくれ抑制部54と過剰突出防止部55を、商品保持補助板38の回動軸方向の両端に形成した場合よりも、商品保持補助板38の自由端側の質量が軽くなり、次期商品支持部材20の突出、後退動作によって、次期商品支持部材20に回動可能に取り付けられた部分を回動軸として次期商品支持部材20に対して商品保持補助板38が回動する時の慣性モーメントが小さくなるので、次期商品支持部材20が商品通路6に突出させる力を比較的大きく受ける側の端のみに形成しためくれ抑制部54と過剰突出防止部55によって、めくれ抑制と過剰突出防止の効果を得ることができる。
また、商品保持補助板38の軽量化により、次期商品支持部材20を商品通路6に突出させるソレノイド25の吸引力と、次期商品支持部材20を商品通路6から後退させる付勢手段(コイル部内にピン23cが挿通され一方の腕部が次期商品支持部材20に取り付けられ他方の腕部がフレーム17aに保持されたねじりコイルバネ)の付勢力とを従来よりも小さくすることができる。
なお、めくれ抑制部54と過剰突出防止部55を、商品保持補助板38の回動軸方向の両端に形成した場合は、次期商品支持部材20の「しなり」や「ねじれ」が影響して、次期商品支持部材20が商品通路6に突出させる力を比較的大きく受ける側とは反対側の端に形成しためくれ抑制部54と過剰突出防止部55の方が比較的大きな力(衝撃)を受けることを確認している。
そのため、めくれ抑制部54と過剰突出防止部55を、商品保持補助板38の回動軸方向の両端のうちの一端のみに形成するのであれば、次期商品支持部材20が商品通路6に突出させる力を比較的大きく受ける側の端にのみに形成する方が、次期商品支持部材20が商品通路6に突出させる力を比較的大きく受ける側とは反対側の端にのみに形成するよりも、めくれ抑制部54と過剰突出防止部55の耐久性に優れ、好ましい。
また、本実施の形態では、過剰突出防止部55及びめくれ抑制部54に近接する配線コード58を過剰突出防止部55及びめくれ抑制部54から保護する樹脂製のコードガイド59をフレーム17aに取り付けている。
上記構成により、過剰突出防止部55と、めくれ抑制部54のどちらか一方または両方が、配線コード58に接触してコードを破損(切断)したり、過剰突出防止部55と、めくれ抑制部54のどちらか一方または両方が、配線コード58に引っ掛かって、次期商品支持部材20と、商品保持補助板38のどちらか一方または両方が正常に動作しなくなったりする可能性を低減できる。
また、本実施の形態では、フレーム17aにおけるコードガイド59を取り付ける部分には、上辺を折り曲げの支点にして反商品通路側に略水平に切り起こしたことにより反商品通路側に略水平に突出するフランジ60と、フランジ60の下側に略角穴61が形成されており、コードガイド59は、フランジ60を保護する防護壁62と、フランジ60と係合する挿入穴63と、略角穴61を塞ぐ穴塞ぎ部64と、フランジ60の上側で且つフレーム17a側に近接する位置で配線コード58を囲んで保持するコード押さえ部65と、フランジ60の突出方向側に離れた位置で配線コード58が上下に位置ズレしないようにガイドするコードガイド部66とが一体に構成されている。
上記構成により、コードガイド59の挿入穴63にフレーム17aのフランジ60を挿入するだけで、コードガイド59のフレーム17aへの取り付けが簡単に行え、コードガイド59の穴塞ぎ部64でフランジ60の下側に形成されるフレーム17aの略角穴61を塞ぐことができ、次期商品支持部材20が商品通路6から略後退している時に過剰突出防止部55が接触する可能性がある部分を樹脂製のコードガイド59の防護壁62及び穴塞ぎ部64で構成して、過剰突出防止部55の移動をスムーズにすることができ、ソレノイド25の配線コード58と商品検知用のマイクロスイッチの配線コード58とを防護壁62により過剰突出防止部55から保護した位置でコード押さえ部65により保持することができ、フランジ60の突出方向側に離れた位置でソレノイド25の配線コード58をコードガイド59のコードガイド部66でガイドすることができる。