JP6134621B2 - パラフィンとオレフィンの混合物からのオレフィンの分離・回収装置および方法 - Google Patents

パラフィンとオレフィンの混合物からのオレフィンの分離・回収装置および方法 Download PDF

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Description

本発明は、石油精製工業、石油化学工業などにおいてパラフィンとオレフィンの混合物からオレフィンを分離・回収する装置および方法に関する。
エチレンやプロピレンに代表されるオレフィンは、石油精製工業、石油化学工業において生産される基幹化学原料であるが、その生産工程および利用工程においては、パラフィン/オレフィン混合物からオレフィンを分離・回収する必要がある。
現在、オレフィン/パラフィン混合物からのオレフィンの分離は、通常、蒸留により行われている。しかしながらオレフィンとパラフィンの沸点が極めて近いため、蒸留による分離では非常に大きなエネルギーが消費されてしまう上に、120−180段にも及ぶ大掛かりな蒸留塔が必要である。
したがって、分離膜によりオレフィン/パラフィン混合物からオレフィンを高選択的に透過分離することができれば、プロセスの大幅な省エネルギー化と簡素化を達成することができる。
特許文献1〜8では、米国のMTR社により、膜分離によるオレフィンの分離・回収工程の高効率化が提案されている。
一方で、これら膜プロセスは通常高圧で実施されるため、既存の高分子材料膜では可塑化が生じ、膜の透過度および分離選択性が失われてくる。特許文献9は膜の可塑化に対して良好な耐久性を有するポリイミド膜の使用を提案しているが、この膜ではオレフィンの透過度が極めて小さい。
また非特許文献1、2では、ゼオライトのような耐久性に優れる結晶性多孔質アルミノ珪酸塩を分離膜材料として用いることを提案している。しかしながら、これまで提案されてきた分離膜のオレフィン透過度はいずれも非常に小さいというのが実情である。オレフィンの透過度が小さいと必要な膜面積が大きくなり、膜分離設備費の増大を招く。そのため小さ過ぎるオレフィン透過度は、経済的に成り立ちにくく、産業上の利用は困難となる。例えば非特許文献1、2におけるゼオライト膜のプロピレン透過度は100GPU未満であるが、セラミック膜の場合、工業的な利用を考えると、同透過度は300GPU以上でないと経済性の観点から実現困難である。尚、1GPUは、10−8cm(標準状態「STP」)/(s・cm・cmHg)、あるいは3.36×10−10[mol/(m・s・Pa)]に等しい。
また非特許文献3は、結晶性多孔質チタノ珪酸塩からなる分離膜のプロピレン/プロパン透過分離性能を報告している。初期性能はプロピレン透過度235GPU、分離性能(プロピレン/プロパン)=5.5と比較的良好であるが、15日間の試験中に透過分離性能が大幅に低下したと報告されている。
米国特許第5670051号明細書 米国特許第5769927号明細書 米国特許第5785739号明細書 米国特許第6361582B1号明細書 米国特許第6414202B1号明細書 米国特許第6428606B1号明細書 米国特許第6525236B1号明細書 米国特許第7479227B1号明細書 特表2006−508176号公報
ジャーナル・オフ・メンブレン・サイエンス(Journal of Membrane Science)、2001年、第184巻、209−219頁. インダストリアル アンド エンジニアリング・ケミストリー・リサーチ(Industrial & Engineering Chemistry Research)、2005年、第44巻、226−230頁. ジャーナル・オフ・メンブレン・サイエンス(Journal of Membrane Science)、2008年、第311巻、326−335頁.
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、パラフィン/オレフィン混合物からオレフィンを分離・回収する装置であって、オレフィンを高選択的に透過することができかつ耐久性に優れた分離膜を備えた装置を提供し、さらに同装置を用いるパラフィン/オレフィン混合物からのオレフィンの分離・回収を高選択的に行うことのできる方法を提供することを目的とする。
請求項に係る発明は、
多孔質基体と、同基体の表面上および/または表層部内に形成されたゼオライト層とからなる分離膜を備えたオレフィンの分離・回収装置を用いて、パラフィンとオレフィンの混合物からオレフィンを分離・回収する方法において、
上記ゼオライト層として、Si/Al比が1.6≦Si/Al≦2.9の関係にあり、かつ、水を15〜30重量%含む水/イソプロパノール混合液の40〜75℃の浸透気化分離試験において透過成分の水/イソプロパノール重量比を供給成分の水/イソプロパノール重量比で除した値で表される分離性能αが100≦α≦2500の関係にある親水性ゼオライト層を用いることを特徴とする、オレフィンの分離・回収方法である。
請求項の発明において、多孔質基体の表層部内に形成されたゼオライト層とは、ゼオライトが多孔質基体の表面から表層部内に食い込んで形成されたゼオライト層を意味する。
請求項に係るオレフィンの分離・回収方法は、請求項記載のオレフィンの分離・回収方法において、オレフィンがプロピレンまたはエチレンであることを特徴とする。
請求項に係るオレフィンの分離・回収方法は、請求項1または記載のオレフィンの分離・回収方法において、パラフィンとオレフィンの混合物中の水分含有量が露点−30℃以下であることを特徴とする。
請求項に係るオレフィンの分離・回収方法は、請求項からのいずれか記載のオレフィンの分離・回収方法において、膜分離操作温度が45〜200℃であることを特徴とする。
本発明によるオレフィンの分離・回収装置および方法では、ゼオライト層は、Si/Al比が1.6≦Si/Al≦2.9の関係にあり、かつ、水を15〜30重量%含む水/IPA混合液の40〜75℃の浸透気化分離試験において透過成分の水/IPA重量比を供給成分の水/IPA重量比で除した値で表される分離性能αが100≦α≦2500の関係にある親水性ゼオライト層であるので、このようなゼオライト層とこれを担持した多孔質基体とからなる分離膜は頗る耐久性に優れ、またオレフィンを高選択的に膜透過して回収することができる。
オレフィンの選択的透過メカニズムは、パラフィンよりもオレフィンの方がゼオライトに対して親和性が高いことに由来する。オレフィンとゼオライトの親和性は一般的に親水性のゼオライトほど高いが、親水性が高過ぎると、ゼオライトに水などの不純物が強く吸着し、オレフィンの透過阻害を招く虞れがある。またオレフィンとゼオライトの親和性はゼオライト中の交換カチオンの種類によっても影響される。本発明においてゼオライト中の交換カチオン種は特に限定されるものではないが、Li、Na、K、Ag、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Cu2+、Cu、Zn2+などが挙げられる。
請求項に係るオレフィンの分離・回収方法では、オレフィンは炭素数C2−C3の低分子であるので、分離膜が目詰まりを起こすことがなく、オレフィンの高い透過度を持続させることができる。
請求項に係るオレフィンの分離・回収方法では、パラフィンとオレフィンの混合物中
の水分含有量が露点−30℃以下と低いので、オレフィンの高い透過度を持続させること
ができる。
請求項に係るオレフィンの分離・回収方法では、45〜200℃の温度範囲で膜分離操作を行うことにより、オレフィンの高い透過度を発現させることができる。
親水性ゼオライト層のSi/Al比とプロピレン透過度との相関を示すグラフである。 親水性ゼオライト層の分離性能α(水/IPA)と分離性能(プロピレン/プロパン)との相関を示すグラフである。 種々ゼオライト膜と本発明のゼオライト層の比較のための、プロピレン透過度と分離性能(プロピレン/プロパン)との関係を示すグラフである。 水/IPAの浸透気化分離試験装置を示す概略図である。
つぎに、本発明の実施の形態を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明は、多孔質基体と、同基体の表面上および/または表層部内に形成されたゼオライト層とからなる分離膜を備えたオレフィンの分離・回収装置を用いて、例えばエタンとエチレンの混合物やプロパンとプロピレンとの混合物のようなパラフィンとオレフィンの混合物からオレフィンを分離・回収する装置、および同装置を用いるオレフィンの分離・回収方法に関するものである。
本発明によるオレフィンの分離・回収装置において、多孔質基体の材質の例としては、例えば、アルミナ、シリカ、コージェライト、ジルコニア、チタニア、バイコールガラス、焼結金属などの多孔質体が挙げられるが、これらに限らず、種々の多孔質体を用いることができる。また、多孔質基体の形状としては、管状または中空糸状多孔質基体を用いることができるが、これらに限らず、種々の形態で用いることができる。好ましくは、シリカ(SiO)/アルミナ(Al)・モル比2〜750を有するセラミックの微粒子を、混合・焼成して成型したセラミック製多孔質管や、ステンレス鋼に代表される金属を成型してなる金属製多孔質管を用いることができる。
上記ゼオライト層は、Si/Al比が1.3≦Si/Al≦3.5、好ましくは1.6≦Si/Al≦2.9の関係にあり、かつ、水を15〜30重量%含む水/IPA混合液の40〜75℃の浸透気化分離試験において透過成分の水/IPA重量比を供給成分の水/IPA重量比で除した値で表される分離性能αが10≦α≦4000、好ましくは100≦α≦2500の関係にある親水性ゼオライト層である。ここで、Si/Al比が小さすぎても大きすぎてもオレフィン透過度が低下し、αが小さすぎても大きすぎても分離性能(オレフィン/パラフィン)が低下し、いずれも好ましくない。
パラフィンとオレフィンの混合物中の水分含有量は、露点−30℃以下、特に露点−40℃以下であることが好ましい。
膜分離操作温度は、分離すべきパラフィンとオレフィンの種類などにより45〜200℃、特に60〜130℃の範囲で適宜選択される。
多孔質基体の表面上および/または表層部内にゼオライト層を形成するには、通常、ゼオライト結晶粒子を種結晶として多孔質基体の表面に層状に付着させ(1次成長)、これを水熱合成反応によって2次成長させる方法が行われる。
ゼオライト種の具体例としては、FAU、ZSM-5、MORおよびA型などが挙げられる。ゼオライト種は、水熱合成反応によって2次成長させるものと同程度のSi/Al比を有するものが好ましい。
基体表面へのゼオライト種の塗布方法は、例えば、ゼオライト種を含む水性スラリーに基体を浸漬し、乾燥する方法、刷毛で同スラリーを塗る方法などであってよい。
水熱合成反応によるゼオライトの2次成長について説明をする。
水熱合成反応の原料はアルミナ源及びシリカ源と、必要に応じてアルカリ金属源及び/又はアルカリ土類金属源である。アルミナ源としては、水酸化アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム等のアルミニウム塩の他、アルミナ粉末、コロイダルアルミナ等が挙げられる。シリカ源としては、ケイ酸ナトリウム、水ガラス、ケイ酸カリウム等のアルカリ金属ケイ酸塩の他、シリカ粉末、ケイ酸、コロイダルシリカ、ケイ素アルコキシド等が挙げられる。アルカリ(土類)金属源としては、酸化ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム等が挙げられる。シリカ源とアルミナ源のモル比(SiO/Al)は、目的とするゼオライトの組成によって適宜決定する。
上記原料を含む水性溶液、水性ゲルまたは水性スラリーに、種結晶を付着させた多孔質基体を浸漬し、加熱状態で保持する。加熱温度は40〜200℃が好ましく、80〜150℃がより好ましい。加熱温度が低過ぎるとゼオライトの合成反応が十分に起こらず、高すぎるとゼオライトの合成反応の制御が困難となり均一なゼオライト層が得られない。加熱時間は加熱温度に応じて適宜変更し得るが、一般に1〜100時間であれば良い。
こうして、水熱合成反応により、ゼオライトが多孔質基体の表面上および/または表層部内に食い込んでゼオライト層を形成する。この方法により、種々の組成を有するゼオライト層を製造できる。
つぎに、図面を参照して、本発明の実施例を比較例と共に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例1は参考例である。
実施例1
<親水性ゼオライト層の形成>
まず、外径1.6cm、長さ115cmのα−アルミナ製多孔質管(日立造船社製)の外表面に、ゼオライト種としてFAU型ゼオライトの粉末を含む水性スラリー(ゼオライトのSi/Al比:1.6〜2.9)を浸漬法によって塗布し、次いで乾燥して、多孔質管の外表面に1次成長のゼオライト結晶粒子を担持させた。
つぎに、このゼオライト担持多孔質管を、下記のモル組成を有する酸化物混合物を含む水性ゲルに浸漬した。
O/NaO=57.4、NaO/SiO=1.3、SiO/Al=12.8
上記ゲルの温度100℃で、4.75時間水熱合成を行なって、ゼオライト結晶粒子を
2次成長させ、多孔質管の外表面にSi/Al比=1.6〜2.9のゼオライト層を形成
した。
この2次成長ゼオライト層とこれを外表面に有する多孔質管とよりなる分離膜(膜有効面積500cm)を、純水で洗浄した後、室温で1昼夜乾燥させた。
<浸透気化試験>
つぎに、図4に示す水/IPAの浸透気化分離試験装置を用いて、本発明の分離膜による水の分離方法を実施した。
同図において、(1)は膜分離装置で、水を15〜20重量%含む水/IPA混合溶液(4)を収容した溶液槽(2)内に分離膜(3)が配置されている。分離膜(3)は、多孔質管とこれの外表面に形成されたゼオライト層とからなる。溶液槽(2)は恒温槽(5)内にあって、水/IPA混合液(4)は75℃の温度に保持されている。
分離膜(3)の内部は、吸引管(6)を通じて真空ポンプ(7)によって真空吸引されている。吸引管(6)と真空ポンプ(7)との間には、液体窒素トラップ(8)と真空トラップ(9)が介在されている。また、溶液槽(2)内の水/IPA混合液(4)は、マグネティック・スターラー(10)によって均一に攪拌されている。吸引管(6)の途上には、真空計(11)が具備されていて、分離膜(3)内の透過側圧力(真空度)が常時、計測されるようになされている。
膜透過成分を液体窒素トラップ(8)において凝縮・液化により捕集し、透過成分のIPA濃度を屈折率計(ATAGO社製、RX−5000 i−Plus)により測定し、透過成分の水/IPA重量比を供給成分の水/IPA重量比で除した値で表される分離性能αを算出した。その結果を表2に示す。
<プロピレン/プロパン分離試験>
ゼオライト層のオレフィン/パラフィン透過分離性能を高温・高圧状態まで評価できるようにするため、耐熱・耐圧性のあるステンレス製モジュール内部に、上記の方法で形成したゼオライト層(長さ115cm、直径1.6cm)から切り出したサンプル(有効膜面積10cm)を取り付けた。
本試験では、オレフィンとしてプロピレン、パラフィンとしてプロパンを代表例として用いた。管状の膜にその外側からプロピレン(70モル%)/プロパン(30モル%)の混合ガス(水分含有量:露点−30℃以下)を5(STP)L/min、8atmで供給し、大気開放にした膜の内側に透過して来るガス流量をガス流量計にて計測した。また透過成分の濃度をガスクロマトグラフィーにより測定し、透過成分のプロピレン/プロパンモル比を供給成分のプロピレン/プロパンモル比で除した値で表される分離性能(プロピレン/プロパン)を算出した。その結果を表2に示す。
実施例2〜4
実施例1と同じ方法で、多孔質管の外表面にゼオライト層を形成し、得られた分離膜について実施例1と同様に浸透気化試験およびプロピレン/プロパン分離試験を行った。これらの結果を表2に示す。
ゼオライト層を実施例1と同じ条件で形成しても、透過成分の水/IPA重量比を供給成分の水/IPA重量比で除した値で表される分離性能αにバラツキが生じることがわかる。
比較例1〜3
親水性ゼオライト層の形成において、ゼオライト種としてZSM−5型ゼオライト(比較例1)、MOR型ゼオライト(比較例2)およびA型ゼオライト(比較例3)の各粉末を用い、水熱合成用の材料として表1に示すものを用いた以外、実施例1と同様の操作でゼオライト層を形成した。得られた分離膜について実施例1と同様に浸透気化試験およびプロピレン/プロパン分離試験を行った。これらの結果を表2に示す。
<試験結果>
表2に示す試験結果を基に作成した、親水性ゼオライト膜のSi/Al比とプロピレン透過度との相関を図1のグラフに示し、親水性ゼオライト層の脱水性能と分離性能(プロピレン/プロパン)との相関を図2のグラフに示し、種々ゼオライト膜と本発明のゼオライト層の比較を図3のグラフに示す。尚、表2、図1および図3中の文献1、2はそれぞれ非特許文献1、2に記載されたフォージャサイト型ゼオライト膜を意味する。
図1〜3より、各実施例の分離膜は、耐久性に優れるゼオライト膜において、最低限必要とされる分離性能(オレフィン/パラフィン)≧3を維持しつつも、高いオレフィン透過度(400〜2250GPU)を発現させることができるという効果を奏することが分かる。オレフィン透過度に関しては、Si/Al比が小さすぎても良くなく、大きすぎても良くなく、1.3と3.5の範囲内、とりわけ1.6と2.9の範囲内にあることが好ましいことが分かる。またオレフィン/パラフィン分離性能に関しては、分離性能α(水/IPA)が小さすぎても良くなく、大きすぎても良くなく、10と4000の範囲内、とりわけ100と2500の範囲内にあることが好ましいことが分かる。
1:膜分離装置
2:溶液槽
3:分離膜
4:水/IPA混合液
5:恒温槽
6:吸引管
7:真空ポンプ
8:液体窒素トラップ
9:真空トラップ
10:マグネティック・スターラー
11:真空計

Claims (4)

  1. 多孔質基体と、同基体の表面上および/または表層部内に形成されたゼオライト層とからなる分離膜を備えたオレフィンの分離・回収装置を用いて、パラフィンとオレフィンの混合物からオレフィンを分離・回収する方法において、
    上記ゼオライト層として、Si/Al比が1.6≦Si/Al≦2.9の関係にあり、かつ、水を15〜30重量%含む水/イソプロパノール混合液の40〜75℃の浸透気化分離試験において透過成分の水/イソプロパノール重量比を供給成分の水/イソプロパノール重量比で除した値で表される分離性能αが100≦α≦2500の関係にある親水性ゼオライト層を用いることを特徴とする、オレフィンの分離・回収方法。
  2. オレフィンがプロピレンまたはエチレンであることを特徴とする、請求項記載のオレフィンの分離・回収方法。
  3. パラフィンとオレフィンの混合物中の水分含有量が露点−30℃以下であることを特徴とする、請求項または記載のオレフィンの分離・回収方法。
  4. 膜分離操作温度が45〜200℃であることを特徴とする、請求項からのいずれか記載のオレフィンの分離・回収方法。
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