JP2018167150A - ガス分離膜 - Google Patents

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Abstract

【課題】無機膜の粒界を制御することにより、実用化に値する高い透過性選択性を有するガス分離膜を得ることである。【解決手段】ガス分離活性層を有する無機複合膜(106)を内装するモジュール(110)において、複合膜(106)の内側と外側の圧力差を利用して、無機膜の粒界(203)に無機層を形成させたり、有機材料を充填させたりすることにより、粒界膜(303)を形成させることで、粒界を穴埋めすることで上記の課題を解決する。【選択図】図1

Description

本発明は、高い透過選択性を有するガス分離膜、及びガス分離層に存在する無機膜の粒界を無機材料または有機材料で穴埋めすることにより、高い透過選択性を有するガス分離膜を得る方法に関するものである。
ガス分離膜による気体の分離濃縮は、蒸留法、高圧吸着法などと比べ、エネルギー効率に優れ、かつ安全性の高い方法である。最近では、ガス分離膜を用いて、合成ガス、天然ガスなどから、温室効果ガスである二酸化炭素を除去回収する方法についても、盛んに検討が行われている(例えば特許文献1、2、3参照)。
分離膜の一般的な形態は、多孔質支持体の表面上に、ガス分離能を有するガス分離活性層を配置した構成を有する。この形態は、ガス分離活性層にある程度の強度を付与しつつ、気体の透過量を多くすることに有効である。この場合の分離層は、非多孔質の高分子を含有する層であることが多い。
一般に、ガス分離膜の性能は、透過速度および分離係数を指標として表される。透過速度は、式:(気体の透過係数)/(分離層の厚み)で表される。前記式から明らかなように、透過速度の大きな膜を得るための方策としては、ガス分離活性層の厚みを薄くすること(例えば特許文献4、5参照)、気体の透過係数を高くすることなどが挙げられる。即ち、透過係数および分離係数の大きな素材を用い、これを極限まで薄膜化させることが、効率的な膜プロセスを得るために重要である。分離係数は、分離しようとする2種の気体の透過速度の比で表され、ガス分離膜を構成するガス分離性高分子に依存する値である。
ガス分離層に欠陥があると、分離係数は欠陥の程度に応じ低下する。例えば、平均自由工程(λ)、毛細管の半径をγとし、γ/λ<1になると、毛細管を流れる気体の分子は他の気体と衝突するより、毛細管の壁と衝突するようになる。このガスの流れはクヌーセン流れと呼ばれ、気体の透過量は、気体の分子の平方根に逆比例する透過挙動を示す。
無機膜の粒界の透過挙動はクヌーセン流れになっている場合が多く、無機膜が本来有している分離性能よりも低くなる。
無機膜は、高い耐久性を有する。無機膜の格子サイズ、即ち細孔径によりガスが分子ふるい的に透過するので、無機膜は、優れた選択性を示す可能性を有している。それゆえ、無機膜は、ガス分離膜として有望な材料といえる。無機膜を活用して種々の特定ガス成分を分離するべく、多くの研究が活発に行われている。無機膜の素材としては、ゼオライト又は金属有機構造体(MOF:Metal Organic Framework)が注目されている。
MOFは、金属塩が溶液に溶解して生じる金属イオンと、その金属イオンと配位結合を形成できる有機配位子が、配位結合を形成して生成する、結晶性の規則的な多孔質物質である。金属イオンと有機配位子の組み合わせから多くの種類が報告されている。MOFは有機配位子を変更することで様々な細孔径を規則的にデザインできるため、分離材料として開発が進められている。
例えば非特許文献1では、多孔質α−アルミナ基材の表面において金属有機構造体(MOF)の結晶を形成した膜である複合多孔質体が報告されている。ここでは、金属塩と有機配位子の両方を含む溶液に多孔質α−アルミナ基材を浸漬し、水熱合成を行って多孔質α−アルミナ基材の表面にMOFの一種であるMOF−5の結晶を形成している。
非特許文献2においては、MOFの微小な結晶を含む溶液を高温に熱した多孔質α−アルミナ基材に滴下して微小な結晶を表面に付着させ、さらに金属塩と有機配位子の両方を含む溶液に浸漬して水熱合成を行って多孔質α−アルミナ基材の表面にMOFの一種であるCu−BTCの結晶を形成している。
特許文献6においては、多孔質アルミナ膜の両面から金属塩と有機配位子のそれぞれの水溶液を供給して合成を行っている。二種類の水溶液が膜面を透過して混合し、多孔質アルミナ膜の表面において、MOFの一種であるゼオライト様イミダゾレート構造体ZIF−8の結晶を形成している。
一方、ゼオライトと総称される結晶性アルミノケイ酸塩は、一つの結晶内に分子サイズの細孔を有している。また、その結晶構造により、LTA(A型)、MFI(ZSM−5型)、MOR、FER、FAU(X型、Y型)といった数多くの種類が存在する。このような特異な高次構造を備えたゼオライトは、形状選択機能(分子ふるい機能)、吸着/分離精製機能、イオン交換機能、固体酸機能、触媒機能などを発揮するので、広い産業分野で利用されている。
ゼオライト膜を分離及び濃縮に使用する場合、通常、支持体上に膜状にゼオライトを形成させたゼオライト膜複合体が用いられている。
ゼオライト膜を用いた分離法として、例えば、有機物と水との混合物をA型ゼオライト膜複合体でパーベーパレーション法により水を選択的に透過させてアルコールを濃縮する方法(例えば特許文献7参照)、モルデナイト型ゼオライト膜複合体を用いてアルコールと水の混合系から水を選択的に透過させてアルコールを濃縮する方法(例えば特許文献8参照)、NaX型ゼオライト膜を用いたアルコールとMTBEを分離する方法(例えば特許文献9参照)などが提案されている。
また、MFI型ゼオライトによりパラキシレンを選択的に分離し、オルトキシレンとメタキシレンを阻止する、キシレン異性体の分離(例えば特許文献10参照)が開示されている。
さらに、オレフィンとパラフィン混合流体から、NaX型(FAU)ゼオライト膜複合体を用いたオレフィンの分離について記載されている(例えば特許文献11参照)。
上記のとおり、ゼオライト、MOF、さらにはシリカライト、カーボンといった無機膜は、研究例が多く、細孔径を利用して分子ふるい的に優れた選択性が期待できる。無機膜を実用化するには透過性を高める必要があり、分離層の薄膜化検討が実施されるケースが多い。しかしながら、無機膜を薄膜化すると分離層作成時に選択性が十分に発現されない粒界が形成される。粒界の幅は狭い程選択性の低下は小さくなる傾向が強いので、ガス分離層形成時の結晶核のサイズを小さくすることにより、粒界の幅を狭くする報告が見られる。これらの検討により選択性の向上は見られるが、実用化に値するレベルに至っていない。
国際公開第2014/157069号 特開2011−161387号公報 特開平9−898号公報 特許第5507079号公報 特許第5019502号公報 米国特許出願公開第2015/0251139号明細書 特開平7−185275号公報 特開2003−144871号公報 特許第3754520号公報 特表2002−537990号公報 特開2015−174081号公報
Microporous and Mesoporous Materials 2009, 118, 296−301. Journal of Materials Chemistry 2010, 20, 3938.
上記で説明したように、一般に、無機膜のガス分離層は、選択性を低下させる粒界を有する。この粒界を制御することで選択性の増加は予測されるが、この制御には限界がある。
このような従来の実情に鑑みて、本発明の課題は、実用化に値する高い透過性選択性を有するガス分離膜を得ることである。
本発明者らは、鋭意検討を行った結果、ガス分離活性層を有する複合多孔質膜を内装するモジュールにおいて、複合膜の内側と外側の圧力差を利用して、粒界部に無機層を形成させたり、有機材料を充填させたりして、粒界膜を形成させることで、粒界を穴埋めすることにより、上記の課題を解決できることを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち本発明は、以下のとおりである。
[1]
無機膜と、前記無機膜の粒界に配置された粒界膜とを有するガス分離層を含むガス分離膜。
[2]
前記粒界のサイズが、0.3nm〜1μmである、[1]に記載のガス分離膜。
[3]
前記ガス分離膜が多孔質支持体をさらに含む、[1]又は[2]に記載のガス分離膜。
[4]
前記多孔質支持体が、アルミナ、ジルコニア、チタニア、マグネシア、及びゼオライトから成る群から選択される少なくとも一種を含む、[3]に記載のガス分離膜。
[5]
前記多孔質支持体の平均孔径が、10nm〜1μmである、[3]又は[4]に記載のガス分離膜。
[6]
前記ガス分離層が、金属有機構造体(MOF)、ゼオライト、及びカーボンから成る群から選択される少なくとも一種を含む、[1]〜[5]のいずれか1項に記載のガス分離膜。
[7]
前記粒界膜が、無機材料で形成される、[1]〜[6]のいずれか1項に記載のガス分離膜。
[8]
前記無機材料が、MOFとゼオライトの何れかを含む、[7]に記載のガス分離膜。
[9]
前記粒界膜が、有機材料で形成される、[1]〜[6]のいずれか1項に記載のガス分離膜。
[10]
前記有機材料が、テトラフルオロエチレンアモルファスポリマー、シリコーン、及びマクロポーラスポリマー(PIM)から成る群から選択される少なくとも一種を含む、[9]に記載のガス分離膜。
[11]
前記ガス分離膜が、オレフィンガス分離膜である、[1]〜[10]のいずれか1項に記載のガス分離膜。
[12]
前記オレフィンガスが、プロピレン、エチレン、ブタジエン、及びイソブテンから成る群から選択される少なくとも一種である、[11]に記載のガス分離膜。
[13]
前記無機膜の厚みが、10nm〜10μmである、[1]〜[12]のいずれか1項に記載のガス分離膜。
[14]
前記多孔質支持体が、中空チューブ構造を有する、[3]〜[5]のいずれか1項に記載のガス分離膜。
[15]
前記中空チューブの外径が、2mm〜5cmである、[14]に記載のガス分離膜。
[16]
前記粒界膜の前記ガス分離層に占める割合が、0.1質量%〜50質量%である、[1]〜[15]のいずれか1項に記載のガス分離膜。
[17]
前記オレフィンガスがプロピレンであり、プロピレンガスの透過性が、10〜1000GPU、かつプロピレン/プロパンの分離係数αが、10〜500である、[11]又は[12]に記載のガス分離膜。
[18]
前記ガス分離層が、MOFとして、ゼオライト様イミダゾレート構造体ZIF−8を含み、かつ該ZIF−8の粒界のサイズが、0.3nm〜1μmである、[3]〜[17]のいずれか1項に記載のガス分離膜。
[19]
中空チューブ構造を有する多孔質支持体;及び
該多孔質支持体の外側または内側に配置された、無機膜と該無機膜の粒界に配置された粒界膜とを有するガス分離層;
を含むガス分離膜が外装体の中に配置されたモジュールの製造方法であって、以下の:
該ガス分離層を該外装体の中に配置する工程、
該ガス分離層と該外装体との間の第一の空間に有機材料を含む溶液を添加する工程、及び
該ガス分離層の内側の第二の空間を減圧にすることで、該ガス分離層の該粒界に該有機材料を充填する工程、
を含むモジュールの製造方法。
[20]
無機膜を外装体に内装する工程;
該無機膜の外側及び該外装体で囲まれた第一の空間と、該無機膜の内側の第二の空間とを、隔壁によって分離する工程;並びに
該第一の空間には、無機材料の原料溶液1を入れ、該第二の空間には、該無機膜の原料溶液2を入れ、拡散により、原料溶液2を、該無機膜の粒界で、原料溶液1と接触させることで該無機材料を生成し、該粒界を穴埋めする工程;
を含む、ガス分離膜の製造方法。
[21]
前記原料溶液1および前記原料溶液2により得られる生成物が、MOFである、[20]に記載のガス分離膜の製造方法。
本発明によれば、分離目的の気体に対する高い透過速度を具備し、粒界膜の形成により、高い分離性能を維持できるガス分離膜が提供される。
本発明の一実施形態に係るガス分離膜モジュールの概略構成を示す説明図である。 本発明に係る無機膜の粒界を説明するための概略図である。 本発明に係る粒界膜を説明するための概略図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るガス分離膜モジュールを表す。
多孔質体(105)表層部に無機膜が複合化された無機複合膜(106)が外装体(108)に内装され、その内部は隔壁(107)によって、無機複合膜(106)の内側と外側に分けられているモジュール(110)を準備する。
モジュール(110)の製造方法の一例は、以下の:
ガス分離層を外装体(108)の中に配置する工程、
ガス分離層と外装体(108)との間の第一の空間に有機材料を含む溶液を添加する工程、及び
ガス分離層の内側の第二の空間を減圧にすることで、ガス分離層の粒界に有機材料を充填する工程、
を含む。
モジュール(110)に含まれるガス分離膜を形成する方法の一例は、以下の:
無機膜を外装体(108)に内装する工程;
無機膜の外側及び外装体(108)で囲まれた第一の空間と、無機膜の内側の第二の空間とを、隔壁(107)によって分離する工程;
第一の空間には、無機材料の原料溶液1を入れ、第二の空間には、無機膜の原料溶液2を入れ、拡散により、原料溶液2を、無機膜の粒界で、原料溶液1と接触させることで無機材料を生成し、粒界を穴埋めする工程;
を含む。
具体的には、第一供給口(101)、及び第二供給口(102)より反応液をそれぞれ供給する。供給口(101)と(102)の圧力に差を与えることで、無機複合膜(6)の粒界で粒界膜を合成させることができる。例えば、第一供給口(101)を微減圧とすることで、粒界に第二供給口(2)の液を導くことができる。
粒界膜が高分子材料である場合は、第一供給口(101)に0.1〜1質量%の高分子溶液を入れ、第二供給口(102)−第二排出口(104)のラインを減圧することにより、粒界に高分子を導く。一定時間経過後、第二供給口(102)−第二排出口(104)のラインを常圧にし、そして第一排出口(103)から液を抜く。抜液後、第一供給口(101)からドライガスを封入し、モジュール内部を乾燥させることで、粒界膜を形成する。
上記の手法により、多孔質体(105)上にガス分離層(無機膜+粒界膜)であるガス分離複合層(109)を形成する。
本実施形態に係るガス分離膜は、平膜でも中空チューブ膜でもよい。
本実施形態に係るガス分離膜は、多孔質体(105)と、多孔質体(105)の表面に配されたガス分離複合層(109)とを有する複合体(111)が、外装体(108)中に内装されていることが好ましい。
図1に示されるように、複合体(111)は、筒状の外装体(108)と、複合体(111)の両端部を外装体(108)に接着固定する隔壁(107)(接着固定部材)と、を備えている。隔壁(107)により、ガス分離複合層(109)が露出する領域と、多孔質体(105)が露出する領域が区画される。
[無機膜]
無機複合膜(106)を構成する無機膜としては、ゼオライト、金属有機構造体(MOF)、シリカライト、カーボンが挙げられるが、これらに限らず、種々の無機膜を用いることができる。
[ゼオライト]
ゼオライトはアルミノ珪酸塩であり、ゼオライト種の具体例としては、NaX型(FAU)、ZSM−5、MORおよびA型などが挙げられる。ゼオライト種は、水熱合成反応によって2次成長させるものと同程度のSi/Al比を有するものが好ましい。
[MOF]
MOFとしては、例えば、Cu−BTC、MOF−5、IRMOF−3、MIL−47、MIL−53、MIL−96、MMOF、SIM−1、ZIF−7、ZIF−8、ZIF−22、ZIF−69、ZIF−90が挙げられるが、金属有機構造体(MOF)は200種類以上の構造が存在するため、これだけに限定されるものではない。
MOFは金属イオンと有機配位子によって形成される。MOFの原料は、溶液中で金属イオンを得ることができる金属塩と、有機配位子である。これは、金属塩と有機配位子の両方について少なくともそれぞれ1種類を料に用いることを意味し、必要であれば複数の種類を原料に用いることを妨げるものではない。さらに必要であれば、金属塩と有機配位子以外の原料も用いることができる。
[金属塩の説明]
MOF原料として用いる金属塩は、各種の金属元素を含むものから選択することができる。金属塩に含まれる金属元素としては、好ましくはCu、Zn、Co、In、Al、Fe、V、Mg、Mn、Ni、Ru、Mo、Cr、W、RhおよびPdからなる群より選択される元素であり、より好ましくはCu、Zn、Co、In、Al、Fe、Vからなる群より選択される元素であり、さらに好ましくはCu、Zn、Coからなる群より選択される元素である。
前記の金属元素を含む金属塩としては、金属硝酸塩、金属硫酸塩、金属塩化物、金属臭化物、金属ヨウ化物、金属フッ化物、金属炭酸塩、金属蟻酸塩、金属リン酸塩、金属硫化物および金属水酸化物からなる群より選択することができる。より好ましくは、金属硝酸塩および金属塩化物からなる群から選択される金属塩である。
本発明において用いることのできる具体的な金属塩は、好ましくは硝酸銅、硝酸亜鉛、硝酸コバルト、硝酸インジウム、硝酸アルミニウム、硝酸鉄、硝酸バナジウム、塩化銅、塩化亜鉛、塩化コバルト、塩化インジウム、塩化アルミニウム、硝酸塩化鉄および塩化バナジウムからなる群より選択される金属塩であり、より好ましくは硝酸銅、硝酸亜鉛、硝酸コバルト、硝酸インジウムおよび塩化バナジウムからなる群から選択される金属塩である。
[有機配位子の説明]
本発明における有機配位子は、上述の金属元素の金属イオンと配位結合を形成する有機配位子から選択される。該有機配位子は、ジカルボン酸、トリカルボン酸、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、アザベンゾイミダゾールおよびこれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも一種とすることができる。
ジカルボン酸として用いることができる有機配位子は、好ましくはイソフタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸およびビフェニレンジカルボン酸からなる群から選択される少なくとも一種である。
トリカルボン酸として用いることができる有機配位子は、好ましくは1,2,3−ベンゼントリカルボン酸および1,3,5−ベンゼントリカルボン酸からなる群から選択される少なくとも一種である。テトラカルボン酸として用いることができる有機配位子は、好ましくは1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸および1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸からなる群から選択される少なくとも一種である。
さらに、選択されるこれらの有機配位子は、必要に応じて骨格中に別の置換基として、ヒドロキシル基、アミノ基、メトキシ基、メチル基、ニトロ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、シアノ基、クロロ基、ブロモ基およびフルオロ基を有することができる。
[粒界]
粒界とは、無機複合膜(106)の表層に存在する無機膜の構成層の隙間を指す。ゼオライトやMOFは結晶構造を有する。結晶層の間隙が粒界に相当する。この粒界は、ゼオライトやMOFが有する細孔径とは異なる。図2に粒界の概略を示す。粒界はSEMにより観察することが可能である。
図2において粒界(203)を示す。粒界は細孔径(204)より広い。通常、細孔径は、1nm未満であり、MOFは結晶構造を有するため、その細孔径は均一な径を有している。
一方、シリカやカーボンは、ゼオライトやMOFのような細孔が無く、非晶質成分を主に含む素材である。本明細書では、粒界は、分離層に存在する微欠陥部となる。
粒界のサイズとしては、1nm〜2μmが好ましく、更には1nm〜1μmが好ましい。本明細書では、粒界のサイズとは、無機膜を構成する複数の結晶核の間隔のうちで最短のものをいう。粒界のサイズは、透過型電子顕微鏡(TEM)によりサイズを直接観察する方法や、透過測定の結果から見積もる方法により算出が可能である。
[粒界膜]
粒界膜とは、前記粒界(203)が、無機材料、及び有機材料で穴埋めされた膜のことである。図3に粒界膜(303)を示す。なお、図3には示していないが、粒界膜(303)は、無機膜(301)の表層部に存在してもよい。粒界膜(303)を構成する無機材料としては、ゼオライト、MOF等が挙げられるが、これに限定されるものではない。粒界に粒界膜が無く、無機膜の表層部のみに粒界膜が有る場合は、透過性、選択性共に低下する。
粒界膜(303)を構成する有機材料としては、シリコーン、ポリイミド、マクロポーラスポリマー(PIM)、テトラフルオロエチレンアモルファスポリマー(例えば、テフロン(登録商標)AF)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[多孔質体]
本実施形態のガス分離膜における多孔質体(105)は、膜の表裏をつないで貫通する微細な孔を多数有する膜から成る、ガス分離複合層の支持体である。この多孔質体(105)は、実質的にはガス分離性能を有さないが、本実施形態のガス分離膜に機械的強度を与えることができる。図1に示される多孔質体(105)は、図2又は図3に示される多孔質体(202,302)と対応することができる。
多孔質体(105,202,302)の材質としては、例えば、アルミナ、シリカ、コージェライト、ジルコニア、チタニア、バイコールガラス、ゼオライト、マグネシア、焼結金属などの多孔質物質が挙げられるが、これらに限らず、種々の多孔質物質を用いることができる。
多孔質体(105,202,302)の平均孔径としては、1nm〜5μmが好ましく、10nm〜1μmがより好ましい。平均孔径が1nm以下になると、ガスの透過抵抗となり、過大な膜面積が必要となるので効率的でない。一方、5μm以上となると、多孔質体(105,202,302)の表層部に均一な無機膜を形成することが困難となり、欠陥が生じ易くなる。
多孔質体(105,202,302)は、平膜でも中空チューブ構造でもよいが、好ましくは中空チューブ構造を有する。中空チューブの外径は、1mm〜10cmが好ましく、2mm〜5cmがより好ましい。外径が1mm以下になると、透過ガスの圧力損失が大きくなるので、消費エネルギーが増加する。一方、外径が10cm以上になると、モジュール内に配置される中空チューブの面積が少なくなるので生産コストが高くなってしまう。
[ガス分離複合層]
ガス分離複合層(109)は、多孔質体(105)の表層部に形成されたガス分離層である。ガス分離複合層(109)は、上記で説明された無機膜と粒界膜から構成されている。
ガス分離複合層(109)の膜厚としては、5nm〜20μmが好ましく、10nm〜10μmがより好ましい。膜厚が5nm以下になると透過性が速くなる一方で、欠陥が生じ易くなるため選択性が低下する。また、膜厚が20μm以上になると、透過性が低下するので過大な膜面積を要するため好ましくない。本明細書では、ガス分離複合層(109)の厚みは、粒界(203)を有する無機膜(201)の厚みと対応するものである。
ガス分離複合層(109)を構成する粒界膜の割合としては、0.01質量%〜50質量%が好ましく、0.05質量%〜45質量%がより好ましい。
[外装体]
複合体(111)を内装する外装体(108)について説明する。
外装体(108)は、複合体(111)を内装できるものであれば、どのような構造、形状でも構わないが、ここでは円筒状の外装体(108)を例にあげて説明する。
円筒状の外装体(108)は、複合体(111)を内装に配置するための円筒状の両端又は片端が空いた形状の円筒部分と、複合体(111)を内装に配置した後、密封するための隔壁(107)から主に構成される。
[円筒部分]
円筒部分は、複合体11を内装し、外部(周囲環境)と隔離するためのものであり、円筒部分の材料は反応液に対して十分な耐食性及び耐久性を有していれば特に限定されず、金属材料、無機材料、有機材料、及びこれらの複合材料のいずれも使用することが可能である。
円筒部分は、反応液を供給する第一供給口(101)と、第一排出口(101)とを備える。
[隔壁]
隔壁(107)は、円筒部分に内装した複合体(111)の開口端を露出させつつ、円筒部分内に密閉するためのものであり、この構造によって複合体(111)の内側と、複合体(111)の外側とが分離される。また隔壁(107)は、複合体(111)を外装体(108)に接合する接着材である。この隔壁(107)は、複合体(111)の内外に通液する反応液を混合させないための隔離部材であるとともに、複合体(111)を外装体(108)に固定する接着固定部材でもある。
隔壁(107)の材質は、反応液に対する十分な耐食性、並びに操作温度及び操作圧力における耐久性を有していれば特に限定されないが、一般には有機材料、例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂等が利用され、中でもエポキシ樹脂が好ましい。
本実施形態では、隔壁(107)は、反応液と直接接触する為、反応液に対する耐久性が要求される。この点、隔壁(107)を構成する上記材料は、反応液に対する耐久性が満たされ、中でもエポキシ樹脂の耐久性はより好ましい。
エポキシ樹脂は、例えば、エポキシ基を有する化合物から成る主剤と、硬化剤とを混合、硬化させて成る。エポキシ樹脂は、さらに硬化促進剤を含んでいてもよい。
エポキシ樹脂の熱硬化剤としては、アミン類、ポリアミノアミド類、フェノール類、酸無水物等が挙げられる。
エポキシ樹脂の硬化促進剤としては、慣用の化合物、例えば、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5(DBN)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)などの第3級アミン、イミダゾール類、ルイス酸、ブレンステッド酸などが挙げられ、これらのうちのいずれか単独又はこれらの混合物から形成されるものが好ましい。
さらに、隔壁(107)の材料として使用されるエポキシ系接着剤は、必要に応じて、充填剤、老化防止剤、補強剤などの種々の添加剤を含んでいてもよい。
[ガス分離膜]
本実施形態に係るガス分離膜は、上記で説明されたとおり、無機膜(301)と、無機膜の粒界に配置された粒界膜(301)とを有するガス分離層を含む。ガス分離膜は、形態安定性及び粒界膜形成の観点から、支持体として、上記で説明された多孔質膜(105,202,302)をさらに含むことが好ましい。
本実施形態に係るガス分離膜は、例えば、測定温度30℃、およびプロピレン分圧0.6気圧の条件下で、プロピレンガスの透過係数を1Barrer以上、2,000Barrer以下とし、そしてプロピレン/プロパンの分離係数αを10以上1,000以下とすることができる。また、同条件下では、プロピレンガスの透過性が、10〜1000GPUであることが好ましい。
なお、ガス分離膜の気体透過性は、透過速度と分離係数αで表されことができる。本明細書では、透過速度の単位として、GPU(Gas permeation unit)を用いることがある。更に、単位膜厚当たりの透過速度を透過係数といい、その単位としてバーラー(barrer)を用いることがある。
ガス分離膜にフィードされる原料ガスの圧力としては、0.1〜2.5MPaGが好ましく、0.1〜2.0MPaGがより好ましく、0.1〜1.5MPaGがさらに好ましい。0.1MPaG以下では回収されるオレフィンガスの透過速度が十分でなく、2.5MPaG以上では、ガス分離膜の耐久性が維持できなくなる。
ガス分離性能の観点から、オレフィンガスは、プロピレン、エチレン、ブタジエン、及びイソブテンから成る群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。
[ガス分離メカニズム]
ガス分離メカニズムは、2種類のメカニズムによって説明できる。無機膜を透過する際は、分子ふるい的透過を示す。一方、ガス分離複合層に有機膜が存在する場合、有機膜は溶解拡散透過機構によってガスは透過する。
以上説明してきたように、本発明では、無機膜の粒界を穴埋めすることで透過選択性に優れたガス分離膜を提供することができる。
以下に、本発明について、実施例などを用いてさらに具体的に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例などに何ら限定されるものではない。
<実施例1>
図1に示すようなモジュール(110)を作製した。
多孔質体(105)としては平均孔径が100nm〜250nmのアルミナを用いた。モジュールの外径は5mmであり、かつ長さは10cmであった。モジュール(110)内部にはアルミナを10本挿入した。先ず、多孔質体(105)表層部にZIF−8を合成した。合成方法は対向拡散法とした。0.4Mの硝酸亜鉛六水和物のメタノール溶液を調製し、これを第二供給口(102)から供給し、モジュール(110)内部を満たした。第一供給口(101)を閉とし、第一排出口(103)から0.01MPaで10分間減圧することで、多孔質体(105)の内部を硝酸亜鉛溶液で充填させ、減圧を解除した。
0.5Mの2−メチルイミダゾール溶液をDMF中で調製し、第一供給口(101)を開として、ここから2−メチルイミダゾール溶液を入れた。外装体(108)と多孔質体(105)の表層部分を0.8Mの2メチルイミダゾール溶液で満たし、72時間静置した。液抜き後、40℃のメタノールで24時間洗浄し、90℃で24時間乾燥した。こうして多孔質体表面にZIF−8を製膜した。
テフロン(登録商標)AFをノベック7200に溶解し、0.5質量%溶液を調製した。これを第一供給口(101)より充填した。第一排出口(103)から液が流れることを確認し、第一供給口(101)−第一排出口(103)の系を閉にした。第二供給口(102)を閉として、第二排出口(104)から0.05MPaで減圧し、10分間ホールドし、その後、減圧を解除した。
第一供給口(101)−第一排出口(103)のラインのテフロン(登録商標)AF溶液を抜き、内部に50℃のドライ窒素を24時間流すことで内部を乾燥させた。このようにして、ZIF−8の粒界にテフロン(登録商標)AFを製膜した。
このガス分離用モジュールを用いて、プロパンおよびプロピレンの透過速度を測定した。
測定は、原料ガスとしてプロパンおよびプロピレンから成る混合ガス(プロパン:プロピレン=40:60(質量比))を用い、供給側ガス流量を100cc/min、透過側の窒素流量を100cc/minとした。測定温度は30℃であった。圧力は第1ガス、第2ガス共に0KPaGである。
ガス分離用モジュールを透過したガス成分を、原料ガスを供給してから3時間後に、ガスクロマトグラフィー(GC)を用いて分析し、プロピレン/プロパンの分離係数αを求めた。
測定結果を表1に示す。
<実施例2>
実施例1と同様の方法でZIF−8膜を製膜した。
Silgardをイソペンタンに溶解させた0.5質量%溶液を調製した。これを第一供給口(101)より充填した。第一排出口(103)から液が流れることを確認し、第一供給口(101)−第一排出口(103)の系を閉にした。第二供給口(102)を閉として、第二排出口(103)から0.05MPaで減圧し、10分間ホールドし、その後、減圧を解除した。
第一供給口(101)−第一排出口(103)のラインのSilgard溶液を抜き、内部に60℃のドライ窒素を24時間流すことで内部を乾燥させた。このようにして、ZIF−8の粒界に架橋シリコン(Silgard)を製膜した。
ガス透過測定は、実施例1と同様の方法で行った。
測定結果を表1に示す。
<実施例3>
実施例1と同様の方法でZIF−8膜を製膜した。
PIMを塩化メチレンに溶解させた0.5質量%溶液を調製した。これを第一供給口(101)より充填した。第一排出口(103)から液が流れることを確認し、第一供給口(101)−第一排出口(103)の系を閉にした。第二供給口(102)を閉として、第二排出口(104)から0.05MPaで減圧し、10分間ホールドし、その後、減圧を解除した。
第一供給口(101)−第一排出口(103)のラインのPIM溶液を抜き、内部に35℃のドライ窒素を24時間流すことで内部を乾燥させた。このようにして、ZIF−8の粒界にPIMを製膜した。
ガス透過測定は、実施例1と同様の方法で行った。
測定結果を表1に示す。
<実施例4>
実施例1と同様の方法でZIF−8膜を製膜した。
0.02モル/Lの硝酸銅酸水和物水溶液を調製した。これを第二供給口(102)から供給し、モジュール(110)内部を満たした。第一供給口(101)を閉とし、第一排出口(103)から0.01MPaで10分間減圧することで、多孔質体(105)の内部を0.02モル/Lの硝酸銅酸水和物水溶液で充填させ、減圧を解除した。
1,3,5−ベンゼントリカルボン酸をエタノールに溶解させ、0.001モル/Lの溶液を調製し、第一供給口(101)を開として、ここから溶液を入れた。外装体(108)と多孔質体(105)の表層部分を、0.001モル/Lの1,3,5−ベンゼントリカルボン酸のエタノール溶液で満たし、24時間静置した。そして、モジュール10を140℃に昇温し、48時間静置した。
液抜き後、40℃のメタノールで24時間洗浄し、90℃で24時間乾燥した。こうしてZIF−8の粒界にMOFとしてHKUST−1を製膜した。
ガス透過測定は、実施例1と同様の方法で行った。
測定結果を表1に示す。
<実施例5>
実施例1と同様の方法でZIF−8膜を製膜した。
硝酸亜鉛六水和物を80℃で24時間減圧し、硝酸亜鉛0.86水和物を得た。0.15M/Lの硝酸亜鉛0.86水和物をDMFに溶解させ調製した。これを第二供給口(102)から供給し、モジュール(110)内部を満たした。第一供給口(101)を閉とし、第一排出口(103)から0.01MPaで10分間減圧することで、多孔質体(105)の内部を上記硝酸亜鉛溶液で充填させ、減圧を解除した。
0.2M/Lの1,4ベンゼンジカルボン酸のDMF溶液を調製した。これを第一供給口(101)から入れた。外装体(108)と多孔質体(105)の表層部分を上記溶液で満たし、24時間静置した。そして、モジュール(110)を110℃に昇温し、48時間静置した。
液抜き後、40℃のメタノールで24時間洗浄し、90℃で24時間乾燥した。こうしてZIF−8の粒界にMOF−5を製膜した。このようにして、ZIF−8の粒界にMOF−5を製膜した。
ガス透過測定は、実施例1と同様の方法で行った。
測定結果を表1に示す。
<実施例6>
実施例1と同様の方法でZIF−8膜を製膜した。
硝酸亜鉛六水和物をDMFに溶解させ、0.001モル/Lの溶液を調製した。これを第二供給口(102)から供給し、モジュール(110)内部を満たした。第一供給口(101)を閉とし、第一排出口(103)から0.01MPaで10分間減圧することで、多孔質体(105)の内部を上記溶液で充填させ、減圧を解除した。
0.0015モル/Lの2−ニトロイミダゾールと0.0015モル/Lの5−クロロベンゾイミダゾールが含まれるDMF溶液を調製した。これを第一供給口(101)から入れた。外装体(108)と多孔質体(105)の表層部分を上記溶液で満たし、24時間静置した。そして、モジュール(110)を100℃に昇温し、72時間静置した。
液抜き後、40℃のメタノールで24時間洗浄し、90℃で24時間乾燥した。こうしてZIF−8の粒界にZIF−69を製膜した。
ガス透過測定は、実施例1と同様の方法で行った。
測定結果を表1に示す。
<実施例7>
図1に示すようなモジュール(110)を作製した。
多孔質体(105)として、平均孔径が10nm〜50nmのジルコニアを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で、ZIF−8を製膜した。
硝酸亜鉛六水和物を80℃で24時間減圧し、硝酸亜鉛0.86水和物を得た。0.15M/Lの硝酸亜鉛0.86水和物をDMFに溶解させ調製した。これを第二供給口(102)から供給し、モジュール(110)内部を満たした。第一供給口(101)を閉とし、第一排出口(103)から0.01MPaで10分間減圧することで、多孔質体(105)の内部を上記硝酸亜鉛溶液で充填させ、減圧を解除した。
0.2M/Lの1,4ベンゼンジカルボン酸のDMF溶液を調製した。これを第一供給口(101)から入れた。外装体(108)と多孔質体(105)の表層部分を上記溶液で満たし、24時間静置した。そして、モジュール(110)を110℃に昇温し、48時間静置した。
液抜き後、40℃のメタノールで24時間洗浄し、90℃で24時間乾燥した。こうしてZIF−8の粒界にMOF−5を製膜した。
ガス透過測定は、実施例1と同様の方法で行った。
測定結果を表1に示す。
<実施例8>
実施例7においてジルコニアの平均孔径が50nm〜100nmとしたこと以外は同様の方法でZIF−8を製膜し、更には実施例7と同様の方法でMOF−5を製膜した。
ガス透過測定は、実施例1と同様の方法で行った。
測定結果を表1に示す。
<実施例9>
実施例7において多孔質体をアルミナとし、平均孔径が250nm〜500nmとしたこと以外は同様の方法でZIF−8を製膜し、更には実施例7と同様の方法でMOF−5を製膜した。
ガス透過測定は、実施例1と同様の方法で行った。
測定結果を表1に示す。
<実施例10>
実施例9においてアルミナの平均孔径を500nm〜1μmとしたこと以外は同様の方法でZIF−8を製膜し、更には実施例7と同様の方法でMOF−5を製膜した。
ガス透過測定は、実施例1と同様の方法で行った。
測定結果を表1に示す。
<実施例11>
図1に示すようなモジュール(110)を作製した。
種晶として市販のUSYゼオライト粉末(Si/Al=3.5)を準備し、ボールミルで湿式粉砕を行った。粉砕後のUSYゼオライト粉末を水に加え攪拌後、4,000rpmで10分間、遠心分離を行った。上澄みを回収し、スラリー中の種晶の濃度が1.0g/Lとなるように種晶スラリー1を調製した。
多孔質体(105)としては平均孔径が100nm〜250nmのアルミナを用いた。モジュールの外径は5mmであり、かつ長さは10cmであった。アルミナ支持体を種晶スラリー1に3分間浸漬し、種晶付多孔質体を得た。種晶付多孔質体の種晶担持量を測定したところ2.5mgであり、多孔質支持体の表面及び断面をSEMにて観察したところ、種晶は支持体上に主に担持されていた。
ケイ酸ナトリウム、水酸化ナトリウム水溶液、及びアルミン酸ナトリウムと水酸化ナトリウムの水溶液をそれぞれ混合し、4時間、100℃でエージングすることで、合成アルミノシリケートゲルを得た。ゲルの組成はモル比でNaO:Al:SiO:HO=80:1:9:5000であった。得られた合成アルミノシリケートゲルに種晶付多孔質支持体1を浸漬し、100℃で24時間、水熱合成を行い、Naゼオライト膜複合体1を得た。Naゼオライト膜複合体1は、NaX型ゼオライトであった。
モジュール(110)内部には上記NaX型ゼオライトを10本挿入した。
テフロン(登録商標)AFをノベック7200に溶解し、0.5質量%溶液を調製した。これを第一供給口(101)より充填した。第一排出口(103)から液が流れることを確認し、第一供給口(101)−第一排出口(103)の系を閉にした。第二供給口(102)を閉として、第二排出口(104)から0.05MPaで減圧し、10分間ホールドし、その後、減圧を解除した。
第一供給口(101)−第一排出口(103)のラインのテフロン(登録商標)AF溶液を抜き、内部に50℃のドライ窒素を24時間流すことで内部を乾燥させた。
ガス透過測定は、実施例1と同様の方法で行った。
測定結果を表1に示す。
<実施例12>
実施例11記載の手順でNaX型ゼオライトを合成し、モジュール(110)に挿入した。
Silgardをイソペンタンに溶解させた0.5質量%溶液を調製した。これを第一供給口(101)より充填した。第一排出口(104)から液が流れることを確認し、第一供給口(101)−第一排出口(103)の系を閉にした。第二供給口(102)を閉として、第二排出口(104)から0.05MPaで減圧し、10分間ホールドし、その後、減圧を解除した。
第一供給口(101)−第一排出口(103)のラインのSilgard溶液を抜き、内部に60℃のドライ窒素を24時間流すことで内部を乾燥させた。このようにして、NaX型ゼオライトの粒界に架橋シリコン(Silgard)を製膜した。
ガス透過測定は、実施例1と同様の方法で行った。
測定結果を表1に示す。
<実施例13>
実施例11記載の手順でNaX型ゼオライトを合成し、モジュール(110)に挿入した。
PIMを塩化メチレンに溶解させた0.5質量%溶液を調製した。これを第一供給口(101)より充填した。第一排出口(103)から液が流れることを確認し、第一供給口(101)−第一排出口(103)の系を閉にした。第二供給口(102)を閉として、第二排出口(104)から0.05MPaで減圧し、10分間ホールドし、その後、減圧を解除した。
第一供給口(101)−第一排出口(103)のラインのPIM溶液を抜き、内部に35℃のドライ窒素を24時間流すことで内部を乾燥させた。このようにして、NaX型ゼオライトの粒界にPIMを製膜した。
ガス透過測定は、実施例1と同様の方法で行った。
測定結果を表1に示す。
<実施例14>
実施例11記載の手順でNaX型ゼオライトを合成し、モジュール(110)に挿入した。
0.5Mの2メチルイミダゾール溶液をDMF中で調製し、第一供給口(101)を開として、ここから溶液を入れた。外装体(108)と多孔質体(105)の表層部分を0.8Mの2メチルイミダゾール溶液で満たし、72時間静置した。液抜き後、40℃のメタノールで24時間洗浄し、90℃で24時間乾燥した。こうしてNaX型ゼオライトの粒界にZIF−8を製膜した。
ガス透過測定は、実施例1と同様の方法で行った。
測定結果を表1に示す。
<実施例15>
実施例11記載の手順でNaX型ゼオライトを合成し、モジュール(110)に挿入した。
0.02モル/Lの硝酸銅酸水和物水溶液を調製した。これを第二供給口(102)から供給し、モジュール(110)内部を満たした。第一供給口(101)を閉とし、第一排出口(103)から0.01MPaで10分間減圧することで、多孔質体(105)の内部を0.02モル/Lの硝酸銅酸水和物水溶液で充填させ、減圧を解除した。
1,3,5−ベンゼントリカルボン酸をエタノールに溶解させ、0.001モル/Lの溶液を調製し、第一供給口(101)を開として、ここから溶液を入れた。外装体(108)と多孔質体(105)の表層部分を0.001モル/Lの1,3,5−ベンゼントリカルボン酸をエタノール溶液で満たし、24時間静置した。そして、モジュール(110)を140℃に昇温し、48時間静置した。
液抜き後、40℃のメタノールで24時間洗浄し、90℃で24時間乾燥した。こうしてNaX型ゼオライトの粒界にHKUST−1を製膜した。
ガス透過測定は、実施例1と同様の方法で行った。
測定結果を表1に示す。
<実施例16>
実施例11記載の手順でNaX型ゼオライトを合成し、モジュール(110)に挿入した。
硝酸亜鉛六水和物を80℃で24時間減圧し、硝酸亜鉛0.86水和物を得た。0.15M/Lの硝酸亜鉛0.86水和物をDMFに溶解させ調製した。これを第二供給口(102)から供給し、モジュール(110)内部を満たした。第一供給口(101)を閉とし、第一排出口(103)から0.01MPaで10分間減圧することで、多孔質体(105)の内部を上記硝酸亜鉛溶液で充填させ、減圧を解除した。
0.2M/Lの1,4ベンゼンジカルボン酸のDMF溶液を調製した。これを第一供給口(101)から入れた。外装体(108)と多孔質体(105)の表層部分を上記溶液で満たし、24時間静置した。そして、モジュール(110)を110℃に昇温し、48時間静置した。
液抜き後、40℃のメタノールで24時間洗浄し、90℃で24時間乾燥した。こうしてNaX型ゼオライトの粒界にMOF−5を製膜した。
ガス透過測定は、実施例1と同様の方法で行った。
測定結果を表1に示す。
<実施例17>
実施例11記載の手順でNaX型ゼオライトを合成し、モジュール(110)に挿入した。
硝酸亜鉛六水和物をDMFに溶解させ、0.001モル/Lの溶液を調製した。これを第二供給口(102)から供給し、モジュール(110)内部を満たした。第一供給口(101)を閉とし、第一排出口(103)から0.01MPaで10分間減圧することで、多孔質体(105)の内部を上記溶液で充填させ、減圧を解除した。
0.0015モル/Lの2−ニトロイミダゾールと0.0015モル/Lの5−クロロベンゾイミダゾールが含まれるDMF溶液を調製した。これを第一供給口(101)から入れた。外装体(108)と多孔質体(105)の表層部分を上記溶液で満たし、24時間静置した。そして、モジュール(110)を100℃に昇温し、72時間静置した。
液抜き後、40℃のメタノールで24時間洗浄し、90℃で24時間乾燥した。こうしてNaX型ゼオライトの粒界にZIF−69を製膜した。
ガス透過測定は、実施例1と同様の方法で行った。
測定結果を表1に示す。
<比較例1>
実施例7と同様の多孔質体を用い、同様の方法でZIF−8を製膜した。その後、粒界膜は製膜しなかった。ガス透過測定は、実施例1と同様の方法で行った。測定結果を表1に示す。
<比較例2>
実施例8と同様の多孔質体を用い、同様の方法でZIF−8を製膜した。その後、粒界膜は製膜しなかった。ガス透過測定は、実施例1と同様の方法で行った。測定結果を表1に示す。
<比較例3>
実施例1と同様の多孔質体を用い、同様の方法でZIF−8を製膜した。その後、粒界膜は製膜しなかった。ガス透過測定は、実施例1と同様の方法で行った。測定結果を表1に示す。
<比較例4>
実施例9と同様の多孔質体を用い、同様の方法でZIF−8を製膜した。その後、粒界膜は製膜しなかった。ガス透過測定は、実施例1と同様の方法で行った。測定結果を表1に示す。
<比較例5>
実施例10と同様の多孔質体を用い、同様の方法でZIF−8を製膜した。その後、粒界膜は製膜しなかった。ガス透過測定は、実施例1と同様の方法で行った。測定結果を表1に示す。
<比較例6>
実施例11と同様の多孔質体を用い、同様の方法でNaX型ゼオライトを製膜した。その後、粒界膜は製膜しなかった。ガス透過測定は、実施例1と同様の方法で行った。測定結果を表1に示す。
<比較例7>
実施例1で第二排出口(102)を減圧せず10分間ホールドしたこと以外は、同様の方法で行った。測定結果を表1に示す。
<比較例8>
実施例5で第二排出口(102)を減圧せず10分間ホールドしたこと以外は、同様の方法で行った。測定結果を表1に示す。
表1から明らかなように、粒界膜を形成しなかった比較例3のプロピレン/プロパンの分離係数αは47であったが、比較例3の粒界に粒界膜を形成した実施例1〜6のプロピレン/プロパンの分離係数αは51〜83を示し、選択性の増加が見られた。
また、比較例7及び8で示されたように、第二排出口(102)を減圧しない場合は、選択性の増加は見られなかった。これは、粒界の穴埋めが不十分であることを示唆している。
比較例3の透過性は、55GPUであるのに対して、実施例1〜6の透過性は、24〜46であり、大きな低下は見られなかった。
粒界膜の素材は有機材料、無機材料共に選択性増加に貢献した。中でも、比較例3の条件で製膜したZIF−8の粒界をHKUST−1、MOF−5、又はZIF−69で穴埋めした粒界膜は選択性増加に大きく貢献する結果が得られた。
無機膜がNaX型ゼオライトの場合も、同様の傾向を示した。
以上の結果より、無機膜の素材によらず、粒界は様々な有機材料又は無機材料で穴埋めすることが可能であり、得られたガス分離複合層は、比較例に示された単一の無機膜から得られる選択性よりも高くなった。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明によるガス分離膜を用いることで、目的の気体に対する高い透過速度と高い選択性とを具備し、その結果、高い透過選択性を維持できるものとなり、例えばナフサ留分のオレフィンガス分離、プロパン脱水素法やメタセシス法などの合成ガス、天然ガスなどから、オレフィンガスを分離回収するガス分離膜や、多糖類を原料として合成されるバイオオレフィンガスを分離回収するガス分離膜として広く利用することができる。さらには、ポリプロピレンプラントのオフガスに含まれるオレフィンガスを分離回収するガス分離膜として利用することができる。
101 第一供給口
102 第二供給口
103 第一排出口
104 第二排出口
105 多孔質体
106 無機複合膜(粒界の存在する無機膜+多孔質体)
107 隔壁
108 外装体
109 ガス分離複合層(無機膜+粒界膜)
110 モジュール
111 複合体(ガス分離複合層+多孔質体)
201 粒界の存在する無機膜
202 多孔質体
203 粒界
204 細孔径
301 粒界の存在する無機膜
302 多孔質体
303 粒界膜
304 細孔径

Claims (21)

  1. 無機膜と、前記無機膜の粒界に配置された粒界膜とを有するガス分離層を含むガス分離膜。
  2. 前記粒界のサイズが、0.3nm〜1μmである、請求項1に記載のガス分離膜。
  3. 前記ガス分離膜が多孔質支持体をさらに含む、請求項1又は2に記載のガス分離膜。
  4. 前記多孔質支持体が、アルミナ、ジルコニア、チタニア、マグネシア、及びゼオライトから成る群から選択される少なくとも一種を含む、請求項3に記載のガス分離膜。
  5. 前記多孔質支持体の平均孔径が、10nm〜1μmである、請求項3又は4に記載のガス分離膜。
  6. 前記ガス分離層が、金属有機構造体(MOF)、ゼオライト、及びカーボンから成る群から選択される少なくとも一種を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のガス分離膜。
  7. 前記粒界膜が、無機材料で形成される、請求項1〜6のいずれか1項に記載のガス分離膜。
  8. 前記無機材料が、MOFとゼオライトの何れかを含む、請求項7に記載のガス分離膜。
  9. 前記粒界膜が、有機材料で形成される、請求項1〜6のいずれか1項に記載のガス分離膜。
  10. 前記有機材料が、テトラフルオロエチレンアモルファスポリマー、シリコーン、及びマクロポーラスポリマー(PIM)から成る群から選択される少なくとも一種を含む、請求項9に記載のガス分離膜。
  11. 前記ガス分離膜が、オレフィンガス分離膜である、請求項1〜10のいずれか1項に記載のガス分離膜。
  12. 前記オレフィンガスが、プロピレン、エチレン、ブタジエン、及びイソブテンから成る群から選択される少なくとも一種である、請求項11に記載のガス分離膜。
  13. 前記無機膜の厚みが、10nm〜10μmである、請求項1〜12のいずれか1項に記載のガス分離膜。
  14. 前記多孔質支持体が、中空チューブ構造を有する、請求項3〜5のいずれか1項に記載のガス分離膜。
  15. 前記中空チューブの外径が、2mm〜5cmである、請求項14に記載のガス分離膜。
  16. 前記粒界膜の前記ガス分離層に占める割合が、0.1質量%〜50質量%である、請求項1〜15のいずれか1項に記載のガス分離膜。
  17. 前記オレフィンガスがプロピレンであり、プロピレンガスの透過性が、10〜1000GPU、かつプロピレン/プロパンの分離係数αが、10〜500である、請求項11又は12に記載のガス分離膜。
  18. 前記ガス分離層が、MOFとして、ゼオライト様イミダゾレート構造体ZIF−8を含み、かつ該ZIF−8の粒界のサイズが、0.3nm〜1μmである、請求項3〜17のいずれか1項に記載のガス分離膜。
  19. 中空チューブ構造を有する多孔質支持体;及び
    該多孔質支持体の外側または内側に配置された、無機膜と該無機膜の粒界に配置された粒界膜とを有するガス分離層;
    を含むガス分離膜が外装体の中に配置されたモジュールの製造方法であって、以下の:
    該ガス分離層を該外装体の中に配置する工程、
    該ガス分離層と該外装体との間の第一の空間に有機材料を含む溶液を添加する工程、及び
    該ガス分離層の内側の第二の空間を減圧にすることで、該ガス分離層の該粒界に該有機材料を充填する工程、
    を含むモジュールの製造方法。
  20. 無機膜を外装体に内装する工程;
    該無機膜の外側及び該外装体で囲まれた第一の空間と、該無機膜の内側の第二の空間とを、隔壁によって分離する工程;並びに
    該第一の空間には、無機材料の原料溶液1を入れ、該第二の空間には、該無機膜の原料溶液2を入れ、拡散により、原料溶液2を、該無機膜の粒界で、原料溶液1と接触させることで該無機材料を生成し、該粒界を穴埋めする工程;
    を含む、ガス分離膜の製造方法。
  21. 前記原料溶液1および前記原料溶液2により得られる生成物が、MOFである、請求項20に記載のガス分離膜の製造方法。
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