JP6132934B2 - 電力変換装置 - Google Patents
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Description
実施例1における電力変換装置の形態を以下に図を用いて説明する。図1は、実施例1に係る電力変換装置の構成図である。図1の電力変換装置13は、交流電動機4に電力を供給するための順変換器1、平滑用コンデンサ2、逆変換器3、制御回路5、冷却ファン6、デジタル操作パネル7、ドライバ回路8、回生制動回路9、を備えて構成される。図1では、任意の入力電源として交流電源を用いた場合を示す。
冷却ファン6は、順変換器1及び逆変換器3内のパワーモジュールを冷却する。デジタル操作パネル7は、電力変換装置の各種制御データを設定、変更、異常状態及びモニタ表示を行う。例えば、交流電動機4を駆動する際の加速時間や停止させる場合の減速時間などを設定することができる。制御データの一つである加速・減速時間は図示しない記憶部に格納され、このデータに基づいて、図示しないマイコンが交流電動機4の加速・減速を制御する。さらに、最適の時間で加速運転動作や減速運転動作を行いたい場合には、デジタル操作パネル上に予め設けられた機能コードで「加速時間制御モード」あるいは「減速時間制御モード」を選択することができる。
デジタル操作パネル7には異常表示が可能な表示部が設けられており、電力変換装置における異常が検出されると当該表示部に表示される。本実施例のデジタル操作パネル7としては、特に種類が限られるものではないが、デジタル操作パネルとして装置使用者の操作性を考慮して表示部の表示を見ながら操作が行えるように構成している。
なお、表示部は必ずしも操作パネル7と一体に構成する必要はないが、操作パネル7の操作者が、表示を見ながら操作できるように一体構成とすることが望ましい。デジタル操作パネル7から入力された電力変換装置の各種制御データは図示しない記憶部に格納される。
電流検出器CTは、交流機のU相、W相の線電流を検出する。V相の線電流は、交流条件(iu+iv+iw=0)から、iv=−(iu+iw)として求められる。図1ではCTを2個用いた例を示したが、CTを3個使用し、各U相、V相、W相の線電流を検出してもよい。
加速・減速時間修正回路13は、位相差に基づいて、電力変換装置の加速時間あるいは減速時間を最適に制御する。ドライバ回路8は、制御回路5からの指令に基づいて逆変換器3のスイッチング素子を駆動する。ドライバ回路8内にはスイッチングレギュレータ回路(DC/DCコンバータ)が搭載されており、電力変換装置の運転に必要な各直流電圧を生成し、これらを各構成に対して供給する。
回生制動回路9内には、代表的なスイッチング素子としてIGBTが搭載されているが、当然、この素子はIGBTに限定されるものではなく、スイッチング素子としての形態を有するものであれば良い。
回生制動回路9内に搭載されているIGBTの定格電流は有限であるため、IGBTを破壊させないために、回生制動回路に接続可能な制動抵抗器BRの許容最小抵抗値Rminも電力変換装置の容量毎に予め製品仕様として定められている。
電力変換装置の各種制御データは、デジタル操作パネル7から設定及び変更が可能である。また、入力電源として、交流電源ではなく、直流電源を供給する場合には、直流端子P(+)側に直流電源の(+)側を接続し、直流端子N(−)側に直流電源の−側を接続すればよい。さらには、交流端子RとSとTを接続し、この接続点に直流電源の(+)側を接続し、直流端子N(−)側に直流電源の(−)側を接続してもよいし、逆に、直流端子P(+)側に直流電源の(+)側を接続し、交流端子RとSとTを接続し、この接続点に直流電源の(−)側を接続してもよい。
図2は、交流電動機の入力電圧と入力電流の位相関係を示す図である。(a)は、交流電動機の無負荷モード時における交流電動機の入力電圧と入力電流の位相関係である。当然、入力相電圧と入力線電流の位相は約90°(π/2)となる(入力電力P=√3*Vo*Io*cosΦ=0)。
電力変換装置で交流電動機を駆動する搬送機などの場合、交流電動機を加速時間で加速する場合は、(b)の電動機モードで動作し、交流電動機を減速時間で減速する場合は、(c)の発電機モードで動作する。すなわち、入力相電圧と入力線電流の位相を検出すれば、交流電動機の動作が電動機モードか発電機モードかを判別することができる。
図3は、本実施例に係る電力変換装置の制御ブロック図(第一の形態)である。電力変換装置に入力された出力周波数指令f1と出力周波数指令に対する出力電圧V*を電圧演算回路で三相出力相電圧Vu*、Vv*、Vw*を求め、PWM演算結果に従い誘導電動機を速度制御する。
・Vu=Vu**sin(ω1*t)
・Vv=Vv**sin(ω1*t−2π/3)
・Vw=Vw**sin(ω1*t−4π/3)
ここで、角周波数ω1=2π*f1である。
このため、例えば、u相の相電圧Vuを基準(ゼロ位相点)にすれば、電流検出回路で検出したu相の線電流iuのゼロ近傍点までの位相をタイマーでカウントアップすることによりその位相差を演算することにより検出することができる。
上記に従い、位相検出回路11は、電流検出回路10の検出信号に対し、PWM演算回路のu相の相電圧Vuを基準に線電流iuとの位相差Φを検出する。
もちろん、相電圧Vvと相電圧Vwを基準にして、線電流ivとiwの位相差Φを検出しても本実施例の意図は変わらない。
図9は、本実施例における電力変換装置の出力周波数と加速・減速時間の動作タイミング図を示す。
このようにシステムに依存して、減速時間および加速時間が予め設定した時間で常に動作するか、位相差Φあるいは力率値cosΦを検出してその検出値に従い減速時間および加速時間の速度変化率を制御するかをデジタル操作パネル7から、図示しないデジタル操作パネル上の機能コードでユーザが任意に選択できる構成にする。
・90°<Φ≦110°→td21
・110°<Φ≦130°→td22
・130°<Φ≦150°→td23
・150°<Φ≦170°→td24
・170°<Φ<180°→td25
ここで、各減速時間の数値としては、td21<td22<td23<td24<td25の関係があり、各減速時間の速度変化率(傾き)には、Δtd21>Δtd22>Δtd23>Δtd24>Δtd25の関係がある。
時刻t2で電流検出回路の検出電流が予め定められた値Ilimu以上あるいは超過したため、減速状態を加速状態に変更制御し、検出電流が予め定められた値Ilimd以下あるいは未満になった時刻t3で再度減速を開始する。IlimuとIlimdの差をヒステリシス幅という。
電動機は誘導性負荷のため、電動(力行)時において位相差を完全に0°に制御することはできないため、検出した位相差Φが0°に近づくように加速時間の速度変化率を自動調整する。
例えば、検出した位相差Φと加速時間taとの下記相関を予めメモリに格納しておけばよい。
・70°<Φ<90°→ta51
・50°<Φ≦70°→ta52
・30°<Φ≦50°→ta53
・10°<Φ≦30°→ta54
・0°<Φ≦10°→ta55
ここで、各加速時間の数値としては、ta51<ta52<ta53<ta54<ta55の関係があり、各加速時間の速度変化率(傾き)には、Δta51>Δta52>Δta53>Δta54>Δta55の関係がある。
例えば、検出した位相差Φが70°<Φ<90°の範囲の場合には、目標の0°に対しその差が大きいため、加速時間の速度変化率を大きく(短い加速時間:ta51)制御する。
そして、次に検出した位相差Φが50°<Φ≦70°の範囲の場合には、目標の0°に対しその差が少し小さくなったので、加速時間の速度変化率を少し緩和して(加速時間:ta52)制御する。この場合の加速時間には、ta51<ta52の関係がある。このように順次検出した位相差Φに応じて加速時間の速度変化率を連続的に制御する。
本実施例では、位相差は20°毎に加速時間を変えているが、位相差を20°に限定したものではなく、10°毎でも30°毎でも発明の意図は変わらない。
また、時刻t1で加速時間の速度変化率をゼロ(加速停止)にすれば、交流電動機の回転周波数frと電力変換装置の出力周波数f1との差が減少するため、交流電動機を加速するための加速エネルギーが減減少し、しいては交流電動機への供給電力も減少し、直流中間回路の平滑コンデンサ2の電圧変動や電流上昇を抑制できる。
もちろん、u相の相電圧Vuを基準に線電流iuとの位相差Φを常に検出し、電動電力が最大となる位相差0°に近づくように加速時間の速度変化率を制御する。
ここで、加速モードにおける加速時間の速度変化率を制御する際に、電流検出回路の検出電流が予め定められた値以上あるいは超過した場合に、加速時間の速度変化率をゼロ(加速停止)に制御し、検出電流が予め定められた値以下あるいは未満になった場合に、再度加速を開始するようにしてもよい。さらには、加速モードにおける加速時間の速度変化率を制御する際に、電流検出回路の検出電流と電圧検出回路の検出電圧のどちらかが予め定められた値以上あるいは超過した場合に、加速時間の速度変化率をゼロ(加速停止)に制御し、電流検出回路の検出電流と電圧検出回路の検出電圧の両方が予め定められた値以下あるいは未満になった場合に、再度加速を開始するようにしてもよい。
本実施例により、交流電動機の減速時間を調整することなしに過電圧保護レベルあるいは過電流保護レベルに掛からない最適な減速時間を自動設定する電力変換装置を提供できるため、ユーザがシステムの負荷を含めた慣性モーメントや電動機の特性などに応じて最適な減速時間を求めるための操作(例えば、十数回の加速と減速操作)を行う必要がなく、システム立ち上げの時間を短縮できる。
センサレスベクトル制御は、誘導電動機の直流機化制御と称されるものであり、誘導電動機に流れる一次電流を座標変換することにより、トルクに寄与するトルク電流成分と磁束に寄与する励磁電流成分に分解し、直流機と同様の制御性能を引出す制御方式である。
電流検出器CTで誘導電動機の一次側の線電流を検出し、dq軸変換部で検出した電流を直交したdq軸に変換し、励磁電流成分Idとトルク電流成分Iqにベクトル分解(i1=Id+jIq)する。そして、トルク電流成分Iqがトルク電流指令値Iq*に、励磁電流成分Idが励磁電流指令値Id*に一致するように制御する。
もちろん、直交したdq軸は仮想軸であるため、dq軸の名前(d軸、q軸)を限定するものではなく、αβ軸であっても、各々の軸が直交したものであればよい。すなわち、励磁電流成分Idとトルク電流成分Iqを、励磁電流成分Iαとトルク電流成分Iβとしても本実施例の意図は変わらない。
cosΦ=Iq/I1 ------------------------------------- 数(1)
Φ=cos−1{Iq/I1} ------------------------------- 数(2)
あるいは
cosΦ=Iq/(Iq2+Id2)1/2 ------------------- 数(3)
Φ=cos−1{Iq/(Iq2+Id2)1/2}------------ 数(4)
力率値、力率角演算回路で検出した力率値cosΦ、あるいは力率角Φに基づいて、加速・減速時間修正回路13で電力変換装置が駆動する誘導電動機の最適な加速時間あるいは減速時間を自動修正する。実施例2と異なる点は、力率値、力率角演算回路で検出した力率値cosΦ、あるいは力率角Φに基づいて、最適な加速時間あるいは減速時間を自動修正する点である。
例えば、検出した力率値cosΦと減速時間tdとの下記相関を予めメモリに格納しておけばよい。
・cos(90°)<cosΦ≦cos(110°)→td21
・cos(110°)<cosΦ≦cos(130°)→td22
・cos(130°)<cosΦ≦cos(150°)→td23
・cos(150°)<cosΦ≦cos(170°)→td24
・cos(170°)<cosΦ<cos(180°)→td25
ここで、各減速時間の数値としては、td21<td22<td23<td24<td25の関係があり、各減速時間の速度変化率(傾き)には、Δtd21>Δtd22>Δtd23>Δtd24>Δtd25の関係がある。
・cos(70°)<cosΦ<cos(90°)→ta51
・cos(50°)<cosΦ≦cos(70°)→ta52
・cos(30°)<cosΦ≦cos(50°)→ta53
・cos(10°)<cosΦ≦cos(30°)→ta54
・cos(0°)<cosΦ≦cos(10°)→ta55
ここで、各加速時間の数値としては、ta51<ta52<ta53<ta54<ta55の関係があり、各加速時間の速度変化率(傾き)には、Δta51>Δta52>Δta53>Δta54>Δta55の関係がある。
cosΦ=Iq*/I1 -------------------------------- 数(5)
Φ=cos−1{Iq*/I1} -------------------------- 数(6)
あるいは
cosΦ=Iq*/(Iq*2+Id*2)1/2 ----------- 数(7)
Φ=cos−1{Iq*/(Iq*2+Id*2)1/2}---- 数(8)
実施例3と異なる点は、トルク電流指令Iq*と励磁電流指令Id*を用いて、力率値、力率角演算回路で検出した力率値cosΦ、あるいは力率角Φに基づいて、最適な加速時間あるいは減速時間を自動修正する点である。
誘導電動機の一次側に流れる一次電流i1は、下記のように表される。
i1=I1(r)+j{I1(i)}
すなわち、一次電流i1は有効電流成分I1(r)と無効電流成分I1(i)のベクトル和で表現される。
すなわち、相電圧Vuを基準にして、下記位相のサンプリング時点は、各々u相の有効電流成分とu相の無効電流成分を表している。
・π/2と3π/2時点:Iu(i)=0→u相の有効電流成分Iu(r)
・0とπの時点:Iu(r)=0→u相の無効電流成分Iu(i)
各々の位相差が120°である三相交流の場合、v相電流ivは、u相電流iuに対し2π/3(120°)位相が遅れた状態であり、w相電流iwは、u相電流iuに対し4π/3(240°)位相が遅れた状態にある。このため、相電圧Vuを基準に考えれば、下記位相のサンプリング時点は、各々v相の有効電流成分とv相の無効電流成分を表している。
・π/6と7π/6時点:Iv(i)=0→v相の有効電流成分Iv(r)
・2π/3と5π/3の時点:Iv(r)=0→v相の無効電流成分Iv(i)
さらに、相電圧Vuを基準に考えれば、下記位相のサンプリング時点は、各々w相の有効電流成分とw相の無効電流成分を表している。
・5π/6と11π/6時点:Iw(i)=0→w相の有効電流成分Iw(r)
・π/3と4π/3の時点:Iw(r)=0→w相の無効電流成分Iw(i)
すなわち、相電圧Vuを基準に、0(0°)とπ(180°)の時点θuiにおける一次側のu相電流をサンプリング検出すれば、u相の無効電流成分Iu(i)を検出でき、2π/3(120°)と5π/3(300°)の時点θviにおける一次側のv相電流をサンプリング検出すればv相の無効電流成分Iv(i)を検出でき、π/3(60°)と4π/3(240°)の時点θwiにおける一次側のw相電流をサンプリング検出すればw相の無効電流成分Iw(i)を検出できることは明らかである。
すなわち、u相の相電圧Vuを基準に特定の位相(θui、θvi、θwi)の近傍における電動機電流を検出すれば、無効電流成分I1(i)を検出することができる。もちろん、全ての特定の位相点であるθuiとθviとθwiの近傍における電動機電流の検出に限定されるものではなく、特定の位相θuiの近傍のみの時点、あるいは、特定の位相θviの近傍のみの時点、あるいは、特定の位相θwiの近傍のみの時点における電動機電流である無効電流成分I1(i)を検出してもよい。
このように、u相の相電圧Vuを基準に特定の位相における電流を検出すれば有効電流成分が検出可能であることの原理について説明したが、もちろん、v相の相電圧Vvを基準にしても、w相の相電圧Vwを基準にしてもよい。
さらには、位相点であるθur、θvr、θwrの内、特定の2つの位相時点(例えば、θurとθvr)の近傍における電動機電流である有効電流成分I1(r)を検出してもよい。
cosΦ=I1(r)/I1 ------------------------------- 数(9)
Φ=cos−1{I1(r)/I1} ------------------------ 数(10)
あるいは
cosΦ=I1(r)/[{I1(r)}2+{I1(i)}2]1/2 -- 数(11)
Φ=cos−1{I1(r)/[{I1(r)}2+{I1(i)}2]1/2}--数(12)
この場合、誘導電動機において、有効電流成分I1(r)が正{I1(r)>0}の場合を電動モードとすれば、有効電流成分I1(r)が負{I1(r)<0}の場合は、発電モードであることがわかる。すなわち、有効電流成分I1(r)の符号で、誘導電動機が電動状態(電動機)か、回生状態(発電機)か、を判断することもできる。
このため、電流検出回路の検出電流を座標軸変換により求めたトルク電流成分値と励磁電流成分値やPWM演算回路のu相の相電圧Vuを基準にした特定の位相の近傍における電流から、有効電流成分I1(r)と無効電流成分I1(i)を検出し、実施例1から4と同様に制御できる。
また、実施例1から6に開示した内容と効果は、図1および図8に記載した回生制動回路9の有無に無関係であり、回生制動回路がない電力変換装置においても同様の効果を得ることができる。
10…電流検出回路、11…位相検出回路、12…加速・減速時間修正回路、13…電力変換装置、CT…電流検出器、SH1,SHi,SHd…直流母線側の電流検出用シャント抵抗、ta1,ta2…加速時間、td1,td2…減速時間、t…時間、*…乗算演算子、/…除算演算子、j…虚数部演算子
Claims (9)
- 交流電動機を可変電圧可変周波数の交流電力により駆動する電力変換装置であって、
交流電圧を整流して直流電圧に変換する順変換器と、
前記順変換器にて変換された直流電圧を平滑する平滑コンデンサを有する直流中間回路と、
半導体スイッチング素子で構成された逆変換器と、
前記半導体スイッチング素子を駆動するドライバ回路と、
前記逆変換器の出力電流を検出する電流検出回路と、
前記電力変換装置の出力電圧と前記電流検出回路の検出電流との位相差、力率角、あるいは力率値を求め、前記位相差、力率角、あるいは力率値に基づいて、前記交流電動機の加速時間あるいは減速時間を制御する制御回路と、を備え、
前記交流電動機の減速モードあるいは加速モードにおける減速時間あるいは加速時間の速度変化率を制御する際に、前記検出電流が予め定められた値以上あるいは超過した場合に、減速状態を加速状態に、あるいは加速状態を減速状態に変更するように制御し、前記検出された電流が予め定められた値以下あるいは未満になった場合に、再度減速あるいは加速を開始することを特徴とする電力変換装置。 - 交流電動機を可変電圧可変周波数の交流電力により駆動する電力変換装置であって、
交流電圧を整流して直流電圧に変換する順変換器と、
前記順変換器にて変換された直流電圧を平滑する平滑コンデンサを有する直流中間回路と、
半導体スイッチング素子で構成された逆変換器と、
前記半導体スイッチング素子を駆動するドライバ回路と、
前記逆変換器の出力電流を検出する電流検出回路と、
前記電力変換装置の出力電圧と前記電流検出回路の検出電流との位相差、力率角、あるいは力率値を求め、前記位相差、力率角、あるいは力率値に基づいて、前記交流電動機の加速時間あるいは減速時間を制御する制御回路と、
前記直流中間回路の電圧を検出する電圧検出回路と、を備え、
前記交流電動機の減速モードあるいは加速モードにおける減速時間あるいは加速時間の速度変化率を制御する際に、前記電圧検出回路にて検出された電圧が予め定められた値以上あるいは超過した場合に、前記減速状態を加速状態に、あるいは加速状態を減速状態に変更するように制御し、前記検出された電圧が予め定められた値以下あるいは未満になった場合に、再度減速あるいは加速を開始することを特徴とする電力変換装置。 - 交流電動機を可変電圧可変周波数の交流電力により駆動する電力変換装置であって、
交流電圧を整流して直流電圧に変換する順変換器と、
前記順変換器にて変換された直流電圧を平滑する平滑コンデンサを有する直流中間回路と、
半導体スイッチング素子で構成された逆変換器と、
前記半導体スイッチング素子を駆動するドライバ回路と、
前記逆変換器の出力電流を検出する電流検出回路と、
前記電力変換装置の出力電圧と前記電流検出回路の検出電流との位相差、力率角、あるいは力率値を求め、前記位相差、力率角、あるいは力率値に基づいて、前記交流電動機の加速時間あるいは減速時間を制御する制御回路と、
前記直流中間回路の電圧を検出する電圧検出回路と、を備え、
前記交流電動機の減速モードあるいは加速モードにおける減速時間あるいは加速時間の速度変化率を制御する際に、前記検出電流と前記電圧検出回路にて検出された電圧のどちらかが予め定められた値以上あるいは超過した場合に、減速状態を加速状態に、あるいは加速状態を減速状態に変更するように制御し、前記検出電流と前記検出された電圧が予め定められた値以下あるいは未満になった場合に、再度減速あるいは加速を開始することを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1乃至3の何れかに記載の電力変換装置であって、
前記力率値あるいは力率角は、前記検出電流を座標軸変換により求めたトルク電流成分値と励磁電流成分値と前記検出電流値のうち二つ以上の電流値か、あるいは、トルク電流成分指令値と励磁電流成分指令値と前記検出電流値のうち二つ以上の電流値により求めることを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1乃至3の何れかに記載の電力変換装置であって、
前記力率値あるいは力率角は、前記検出電流の特定位相近傍をサンプリングすることにより求めた有効電流成分値と無効電流成分値と前記検出電流値のうち二つ以上の電流値により求めることを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1乃至3の何れかに記載の電力変換装置であって、
前記交流電動機の減速モードあるいは加速モードにおける減速時間あるいは加速時間の速度変化率を制御する際に、前記減速モードあるいは前記加速モードは二以上の速度変化率を有することを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1乃至3の何れかに記載の電力変換装置であって、
前記交流電動機の減速モードあるいは加速モードにおける減速時間あるいは加速時間の速度変化率を制御する際に、前記速度変化率は一定であることを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1乃至3の何れかに記載の電力変換装置であって、
前記交流電動機の減速モードあるいは加速モードにおける減速時間あるいは加速時間の速度変化率を制御する際に、前記速度変化率が可変であるS字曲線あるいはU字曲線で近似されていることを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1乃至3の何れかに記載の電力変換装置であって、
前記電流検出回路において検出される電流は、前記電力変換装置の直流母線側の電流であることを特徴とする電力変換装置。
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