JP5621539B2 - モータ駆動システム - Google Patents
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Description
図5は、この特許文献1に記載されたモータ駆動システムの構成図である。図5において、101,102はインバータ、103は直流リンク部に接続されたコンデンサ、201,202は各インバータ101,102の交流側に接続された同期電動機等の交流モータ、104は一方のモータ202の固定子巻線の中性点と直流リンク部の一端(負側直流母線)との間に接続された直流電源としての二次電池、105は制御ユニットである。
図6は、特許文献2に係るモータの主要部を示しており、ブラケット401を貫通するロータ軸402の端部に外扇403を取り付け、回転子404の端面に冷却用の回転子羽根405を取り付けることにより、モータの回転によって軸受407や固定子巻線408の冷却効果を高めている。この従来技術によれば、冷却負荷が少なくなって専用の冷却装置の小容量化が可能であり、ひいては装置全体の小型化、低コスト化を図ることができる。
特許文献1に記載したモータ駆動システムにおいて、特許文献3に開示されているような方法で二次電池を充電すれば、モータの固定子巻線やモータ駆動用の電力変換器を利用することで専用の充電装置が不要になり、また、二次電池の充電電流(直流電流)をモータの固定子巻線に流すことによりモータを回転させるトルクを発生させずに充電を行うことができる。
そこで、本発明の解決課題は、特許文献3に開示されている方法で二次電池を充電する場合に、モータの温度が耐熱限界値を超えないように制御可能としたモータ駆動システムを提供することにある。
第1の電力変換器により駆動される第1の交流モータ、及び、第2の電力変換器により駆動される第2の交流モータの、各固定子巻線の中性点と前記直流リンク部の一端との間に接続された二次電池と、
第1の電力変換器と第1の交流モータとの間に接続されたスイッチと、
第1の電力変換器の交流側と前記スイッチとの間に接続される交流電源と、
前記スイッチをオフにした状態で、第1の電力変換器を整流器動作させて前記直流リンク部に直流電力を蓄積し、かつ、第2の電力変換器を動作させて、第2の交流モータをリアクトルとして利用しつつ前記直流リンク部の直流電力により前記二次電池を充電するように制御する制御手段と、
第2の交流モータの温度を検出する温度検出手段と、を備え、
前記制御手段は、
前記温度検出値が第1の温度閾値より小さいときは、前記充電電流を、前記二次電池の最大充電電流値である第1の充電電流閾値により制限し、前記温度検出値が第1の温度閾値より大きい第2の温度閾値を超えるときは、前記充電電流を、周囲温度の最大値におけるモータの耐熱限界温度以下であってモータの温度上昇が飽和する第2の充電電流閾値に制限すると共に、前記温度検出値が第1の温度閾値と第2の温度閾値との間にあるときは、前記充電電流を、第1の充電電流閾値と第2の充電電流閾値との間で直線状に変化するように制限するものである。
第2の電力変換器により駆動される第2の交流モータの固定子巻線の中性点と前記直流リンク部の一端との間に接続された二次電池と、
第1の電力変換器と第1の交流モータとの間に接続されたスイッチと、
第1の電力変換器の交流側と前記スイッチとの間に接続される交流電源と、
前記スイッチをオフにした状態で、第1の電力変換器を整流器動作させて前記直流リンク部に直流電力を蓄積し、かつ、第2の電力変換器を動作させて、第2の交流モータをリアクトルとして利用しつつ前記直流リンク部の直流電力により前記二次電池を充電するように制御する制御手段と、
第2の交流モータの温度を検出する温度検出手段と、を備え、
前記制御手段は、
前記温度検出値が第1の温度閾値より小さいときは、前記充電電流を、前記二次電池の最大充電電流値である第1の充電電流閾値により制限し、前記温度検出値が第1の温度閾値より大きい第2の温度閾値を超えるときは、前記充電電流を、周囲温度の最大値におけるモータの耐熱限界温度以下であってモータの温度上昇が飽和する第2の充電電流閾値に制限すると共に、前記温度検出値が第1の温度閾値と第2の温度閾値との間にあるときは、前記充電電流を、第1の充電電流閾値と第2の充電電流閾値との間で直線状に変化するように制限するものである。
この第1実施形態は、星形結線した固定子巻線を持つ第1,第2の交流モータ(以下、単にモータともいう)40,50と、トランジスタと還流ダイオードとの逆並列接続回路からなる半導体スイッチTr1〜Tr6,Tr7〜Tr12によりそれぞれ構成された第1,第2の電力変換器20,30と、モータ40,50の固定子巻線の中性点と電力変換器20,30の直流リンク部の一端(負側直流母線)との間に接続されて直流電力を供給するバッテリ等の二次電池60と、前記直流リンク部を構成するエネルギー蓄積要素としての平滑コンデンサ14と、この平滑コンデンサ14の電圧を検出する電圧検出器15と、二次電池60の電圧を検出する電圧検出器16と、二次電池60の出力電流を検出する電流検出器17と、一方のモータ50の温度を検出する温度検出器18と、他方のモータ40と電力変換器20との間に設けられたスイッチ12と、電力変換器20と三相交流電源(商用電源)10との間に接続された中継回路11と、前記各検出器15,16,17,18からそれぞれ出力される検出値Edc,Vb,Ib,TMに基づいて電力変換器20,30をPWM制御する制御装置70とから構成されている。
ここで、平滑コンデンサ14、第1の電力変換器20及び第1のモータ40によって第1のモータ駆動装置が構成され、平滑コンデンサ14、第2の電力変換器30及び第2のモータ50によって第2のモータ駆動装置が構成されている。
まず、二次電池60を充電する際には、スイッチ12をオフして電力変換器20とモータ40との接続を切り離しておく。この状態で、三相交流電源10から中継回路11を介して電力変換器20に交流電力を供給する。なお、中継回路11は、初期充電回路及びスイッチによって構成されている。
このとき、電力変換器20の半導体スイッチTr1〜Tr6を、制御装置70からのPWMパルスPWM1によって全てオフさせることにより、電力変換器20をダイオード整流器として動作させる。これにより、三相交流電源10の交流電力は電力変換器20により直流電力に変換されて平滑コンデンサ14に蓄積される。
Trpのオン時間Tponにおいて、二次電池60を流れる電流は、モータ50の固定子巻線からなるリアクトルを介して増加する。一方、Trnのオン時間Tnonでは、二次電池60を流れる電流は、上記リアクトルに蓄えられたエネルギーによりTrnの還流ダイオードを通じて還流し、減衰する。すなわち、Trp,Trnをオンオフさせることで、電力変換器30を降圧チョッパとして動作させることができ、平滑コンデンサ14の電圧を降圧して二次電池60を充電することができる。
図3は、電力変換器30の制御ブロック図を示しており、図1の制御装置70において電力変換器30に対するPWMパルスPWM2を生成する手段に相当する。
図4は、モータ50の温度検出値TMと充電電流制限値Ilimとの関係を示している。図示するように、モータ50の温度検出値TMに関して第1,第2の温度閾値TM1,TM2を設定する。第2の温度閾値TM2はモータ50の耐熱温度より低く設定し、第1の温度閾値TM1は第2の温度閾値TM2に対してTM1<TM2の関係になるように設定する。
これら第1,第2の温度閾値TM1,TM2を用いて、充電電流制限値Ilimを図4のように制御する。具体的には、以下のとおりである。
温度調節手段302は、充電電流制限値Ilimとして第1の充電電流閾値Ilim1を設定する。なお、この充電電流閾値Ilim1は、二次電池60の最大充電電流値とする。
・TM>TM2の場合
温度調節手段302は、充電電流制限値Ilimとして第2の充電電流閾値Ilim2を設定する。ここで、Ilim1>Ilim2である。なお、第2の充電電流閾値Ilim2は、モータの周囲温度の最大値において、耐熱限界温度以下であって温度上昇が飽和する充電電流値を予め実験等により取得して設定する。
・TM1≦TM≦TM2の場合
温度調節手段302は、モータ50の温度検出値TMに対し、第1の充電電流閾値Ilim1から第2の充電電流閾値Ilim2に直線的に変化(減少)するように充電電流制限値Ilimを設定する。こうすることで、充電電流制限値Ilimが変更されたときの充電電流の急変を防止する。
以上のように、温度調節手段302により温度検出値TMに応じて充電電流制限値Ilimを設定し、二次電池60の充電電流を制限する。
そして、図1の制御装置70では、電圧検出器16により検出した二次電池60の電圧Vbに基づいて充電の完了を判断し、電力変換器30の半導体スイッチTr7〜Tr12の制御を終了させればよい。
従って、請求項2に記載するように、モータ40の中性点が二次電池60に接続されていないシステムにおいても、二次電池60の充電が可能である。ただし、図1に示したようにモータ40の固定子巻線の中性点も二次電池60に接続すれば、スイッチ12をオンした状態で電力変換器20に零電圧ベクトルを出力させることにより、電力変換器20を昇圧チョッパ動作させて二次電池60の電圧により平滑コンデンサ14を充電することが可能である。
11:中継回路
12:スイッチ
14:平滑コンデンサ
15,16:電圧検出器
17:電流検出器
18:温度検出器
20,30:電力変換器
40,50:交流モータ
60:二次電池
70:制御装置
300:電圧調節手段
301:電流制限手段
302:温度調節手段
303:電流調節手段
304:キャリア発生手段
305:PWMパルス演算手段
306,307:減算手段
308:加算手段
Tr1〜Tr12:半導体スイッチ
Claims (2)
- エネルギー蓄積要素と、固定子巻線が星形結線された交流モータと、前記エネルギー蓄積要素と前記交流モータとの間で電力を授受するように半導体スイッチがオンオフ制御される電力変換器と、によってモータ駆動装置を構成し、少なくとも2台の前記モータ駆動装置を、前記エネルギー蓄積要素を直流リンク部として並列に接続してなるモータ駆動システムにおいて、
第1の電力変換器により駆動される第1の交流モータ、及び、第2の電力変換器により駆動される第2の交流モータの、各固定子巻線の中性点と前記直流リンク部の一端との間に接続された二次電池と、
第1の電力変換器と第1の交流モータとの間に接続されたスイッチと、
第1の電力変換器の交流側と前記スイッチとの間に接続される交流電源と、
前記スイッチをオフにした状態で、第1の電力変換器を整流器動作させて前記直流リンク部に直流電力を蓄積し、かつ、第2の電力変換器を動作させて、第2の交流モータをリアクトルとして利用しつつ前記直流リンク部の直流電力により前記二次電池を充電するように制御する制御手段と、
第2の交流モータの温度を検出する温度検出手段と、を備え、
前記制御手段は、
前記温度検出値が第1の温度閾値より小さいときは、前記充電電流を、前記二次電池の最大充電電流値である第1の充電電流閾値により制限し、前記温度検出値が第1の温度閾値より大きい第2の温度閾値を超えるときは、前記充電電流を、周囲温度の最大値におけるモータの耐熱限界温度以下であってモータの温度上昇が飽和する第2の充電電流閾値に制限すると共に、前記温度検出値が第1の温度閾値と第2の温度閾値との間にあるときは、前記充電電流を、第1の充電電流閾値と第2の充電電流閾値との間で直線状に変化するように制限することを特徴とするモータ駆動システム。 - エネルギー蓄積要素と、固定子巻線が星形結線された交流モータと、前記エネルギー蓄積要素と前記交流モータとの間で電力を授受するように半導体スイッチがオンオフ制御される電力変換器と、によってモータ駆動装置を構成し、少なくとも2台の前記モータ駆動装置を、前記エネルギー蓄積要素を直流リンク部として並列に接続してなるモータ駆動システムにおいて、
第2の電力変換器により駆動される第2の交流モータの固定子巻線の中性点と前記直流リンク部の一端との間に接続された二次電池と、
第1の電力変換器と第1の交流モータとの間に接続されたスイッチと、
第1の電力変換器の交流側と前記スイッチとの間に接続される交流電源と、
前記スイッチをオフにした状態で、第1の電力変換器を整流器動作させて前記直流リンク部に直流電力を蓄積し、かつ、第2の電力変換器を動作させて、第2の交流モータをリアクトルとして利用しつつ前記直流リンク部の直流電力により前記二次電池を充電するように制御する制御手段と、
第2の交流モータの温度を検出する温度検出手段と、を備え、
前記制御手段は、
前記温度検出値が第1の温度閾値より小さいときは、前記充電電流を、前記二次電池の最大充電電流値である第1の充電電流閾値により制限し、前記温度検出値が第1の温度閾値より大きい第2の温度閾値を超えるときは、前記充電電流を、周囲温度の最大値におけるモータの耐熱限界温度以下であってモータの温度上昇が飽和する第2の充電電流閾値に制限すると共に、前記温度検出値が第1の温度閾値と第2の温度閾値との間にあるときは、前記充電電流を、第1の充電電流閾値と第2の充電電流閾値との間で直線状に変化するように制限することを特徴とするモータ駆動システム。
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