JP2008072787A - サーボモータの制御装置及びサーボモータの制御方法 - Google Patents

サーボモータの制御装置及びサーボモータの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】サーボモータの制御をさらに高性能に実施できるようにする。
【解決手段】制御装置10は、サーボモータ1に通電する電流値を決定する電流指令部11を有し、電流指令部11には最大電流を制限する処理を実行する制限値設定部25が設けられている。制限値設定部25は、サーボモータ1のコイル6の温度やマグネット3の温度から最大電流制限値を定め、最大電流制限値より大きい電流がサーボモータに供給されないようにする。最大電流制限値に相当する電流を流すときは、一定の通電時間が過ぎたら電流値を下げる。
【選択図】図1

Description

本発明は、サーボモータの制御装置、サーボモータを制御する方法に関する。
サーボモータは、工作機械やロボットなどの駆動制御に広く用いられており、スイッチング素子を有するインバータ回路に制御装置(ドライバ)からパルス幅変調信号を供給することで通電制御が行われる。例えば、サーボモータの回転速度をパラメータとして制御をするときは、制御装置が回転速度の指令値(速度指令値)と実際の回転速度を比較し、その差に応じてサーボモータに通電する電流の指令値(電流指令値)を作成する。インバータ回路は、電流指令値に基づいて作成されたパルス幅変調信号に応じてスイッチング素子をON/OFFさせ、サーボモータに電流を通電する。
ここで、サーボモータを多軸ロボットの駆動機構に用いた場合には、多軸ロボットが移動している途中で障害物に付き当たるなどして、予定されている動作が実行できなくなるときがある。このようなとき、速度指令値と実際の回転速度の間に差が生じるので、その差を無くすようにドライバが電流指令値を増加させる。多軸ロボットと障害物の干渉が解消されていなければ、電流が増加しても多軸ロボットは移動できないので、制御装置がそのまま処理を続けると電流指令値が上がりすぎてしまう。そこで、このような場合にサーボモータやインバータ回路に過大な電流が流れることを防止するために、従来のサーボモータの制御方法では、最大電流制限値を設定しておき、最大電流制限値に相当する電流指令値が所定の通電時間以上続いたら、電流指令値を低減するように構成したものがある(例えば、特許文献1参照)。これによって、サーボモータやインバータ回路の熱破壊が防止される。
特開2002−335685号公報
しかしながら、従来の最大電流制限値は、サーボモータが過酷な条件で使用されたときでも熱破壊が起きないように設定されているので、使用環境などによっては、サーボモータやインバータ回路に余裕がある状態でも通電が制限されることがあった。このため、例えば、サーボモータを多軸ロボットに使用した場合などに、頻繁に多軸ロボットの動作が制限されることがあった。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、サーボモータの制御をさらに高性能に実施できるようにすることを主な目的とする。
上記の課題を解決する本発明の請求項1に係る発明は、サーボモータに通電する3相電流を磁界と同方向の電流成分であるd軸成分とこれに直交するq軸成分の2相電流に変換することで、前記サーボモータに通電する電流を制御するサーボモータの制御装置において、前記サーボモータに通電できる電流の制限値を前記サーボモータのコイルの温度から決定する制限値設定部と、この制限値より大きい電流が通電されないように前記サーボモータに通電する電流を制限する電流指令部とを有することを特徴とするサーボモータの制御装置とした。
このサーボモータの制御装置は、制限値設定部が電流の最大値をコイルの温度から決定する。コイルの温度が高いときには電流の最大値が小さくなり、コイルに流すことができる電流の最大値が減る。コイルの温度が低いときには電流の最大値が大きくなり、コイルに流すことができる電流の最大値を増やせる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のサーボモータの制御装置において、前記制限値設定部には、前記コイルの線材の温度計数及び抵抗値と、前記サーボモータの電気子の鎖交磁束の値と、前記d軸成分及び前記q軸成分におけるそれぞれのインダクタンスの値とが記憶されており、前記2相電流の値と、前記電気子の角速度を取得して前記サーボモータのコイルの温度を決定することを特徴とする。
このサーボモータの制御装置は、コイルの温度を直接測定するのではなく、サーボモータを回転した際にフィードバックされる情報と、予め定まっている定数とを用いてコイルの温度を推定する。
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載のサーボモータの制御装置において、前記制限値設定部は、前記サーボモータに通電する電流の制限値を前記電気子のマグネット温度から決定し、マグネット温度から定めた電流の制限値と、コイル温度から定めた電流の制限値とを比較し、小さい方の制限値を最大電流制限値として決定し、電流指令部は最大電流制限値より大きい電流が前記サーボモータに通電されないように電流を制限することを特徴とする。
このサーボモータの制御装置は、コイルの温度に加えてマグネットの温度も考慮する。両者から決定したそれぞれの制限値を比較し、より低い値を採用して電流の最大値を制御する。
請求項4に係る発明は、サーボモータに通電する3相電流を制御するにあたり、3相電流を磁界と同方向の電流成分であるd軸成分とこれに直交するq軸成分の2相電流に変換するステップと、前記サーボモータのコイルの温度から前記サーボモータに通電できる電流の制限値を決定するステップと、前記サーボモータの回転を指令する信号と、3相電流から演算した2相電流の値の偏差に基づいてサーボモータに通電する電流を決定する際に、前記制限値を越えない範囲で前記サーボモータに通電する電流を決定するステップと、を有することを特徴とするサーボモータの制御方法とした。
このサーボモータの制御方法では、コイルの温度からサーボモータに通電できる電流の最大値を推定する。サーボモータに通電する電流値を決定するときに、制限値より大きい電流が流れないようにする。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載のサーボモータの制御方法において、前記サーボモータのコイルの温度は、前記コイルの線材の温度計数及び抵抗値と、前記サーボモータの電気子の鎖交磁束の値と、前記d軸成分及び前記q軸成分におけるそれぞれのインダクタンスの値と、前記2相電流の値と、前記電気子の角速度から決定されることを特徴とする。
このサーボモータの制御方法では、コイルの温度を直接測定せずにサーボモータを回転した際にフィードバックされる情報と、予め定まっている定数とを用いてデータ処理によってコイルの温度を推定する。
本発明によれば、サーボモータの通電制御をするときに、電流の最大値をコイルの温度で変化させたので、コイルの温度が低いときには大きい電流をコイルに流せるようになる。コイルに過大な負荷を与えることなく、使用状況に応じて大きいトルクを発生させたり、サーボモータを高速に回転させたりすることが可能になる。なお、マグネットの温度も考慮する場合には、コイルやマグネットに過大な負荷を与えることなく、使用状況に応じて大きいトルクを発生させたり、サーボモータを高速に回転させたりすることが可能になる。
(第1の実施の形態)
発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1にブラシレスサーボモータ及び制御装置を含むサーボモータシステムの概略構成を示す。ブラシレスサーボモータ(以下、サーボモータという)1は、機器2を駆動させるために設けられ、永久磁石3を有する電気子4と、固定子5とを有し、固定子5には3相(U、V、W)のコイル6が周方向に順番に巻装されている。このサーボモータ1には、電気子4の回転速度を検出するセンサ7、例えばレゾルバやエンコーダが取り付けられている。
サーボモータ1の回転制御をする制御装置10は、電流指令部11と、PWM制御部を含む座標変換器12を有し、駆動回路であるインバータ回路13を介してサーボモータ1に電気的に接続されている。さらに、制御装置10は、電流検出回路14と、角速度演算部15と、電気角演算部16を有している。
電流検出回路14は、インバータ回路13からサーボモータ1に接続される3相の通電線のうちの2つの相で測定した電流I、Iが入力される。なお、図1では、U相とW相の電流を電流測定器21A、21Bで検出しており、2つの電流I、Iから残りの電流Iを演算しているが、他の2相(U相とV相、V相とW相)の電流を検出しても良く、3相全ての電流を検出しても良い。さらに、通電線の電圧を検出し、その電圧から電流を算出しても良い。
電流検出回路14は、dq変換器22を有し、3相電流I、I、Iを等価な2相電流I、Iに変換する。変換処理には、角速度演算部15から入力される電気角θの値も用いられる。電流Iは、q軸成分の電流である。q軸とは、電気子4の永久磁石3によって作られる磁界と同方向の座標軸であって、トルクに寄与する成分である。電流Iは、d軸成分の電流である。d軸とは、q軸に直交する座標軸である。電流検出回路14から出力される電流I、Iは、電流指令部11に入力される。
電流指令部11は、外部から入力される指令値Iと電流Iの偏差を演算すると共に、外部から入力される指令値Iと電流Iの偏差を演算する。それぞれの偏差を比例積分してd軸成分の電圧指令値Vと、q軸成分の電圧指令値Vとを演算する。これら電圧指令値V、Vは、座標変換器12に入力される。ここで、電流指令部11は、後述する制限値設定部25を有し、コイル温度及びマグネット温度に基づいてコイル6に流す電流の制限値を定めて、電圧指令値V、Vの値を規制する。
座標変換器12は、電気角演算部16で演算された電気角θから次に通電する相U、V、Wを決定し、その相に対するパルス幅変調信号を2相の電圧指令値V、Vから作成する。3相のパルス幅変調信号は、インバータ回路13に入力される。
角速度演算部15は、センサ7の出力を微分等して電気子4の角速度ωを演算する。角速度ωは、電流指令部11と電気角演算部16に入力される。
電気角演算部16は、角速度ωを積分して電気角θを演算し、座標変換器12と電流検出回路14に出力する。
次に、この実施の形態の作用について説明する。
サーボモータ1が搭載された機器2が運転を開始すると、ユーザの指令等によって指令値I、Iが作成され、制御装置10に入力される。通常の運転状態では、d軸、q軸の2相電流I、Iとの偏差に基づいて電圧指令値V、Vが生成される。さらに、電気角θに応じてパルス幅変調信号が作成され、インバータ回路13からサーボモータ1の所定の相U,V,Wに通電される。サーボモータ1の電気子4が回転し、電気子4に連結された回転機構などが駆動して、機器2が有する機能が実現される。
ここで、制御装置10の電流指令部11は、一定時間毎に図2に示すような判定処理を行い、過電流が流れないように制御する。
最初に、コイル温度Tcoil(=20+ΔT)を算出する(ステップS101)。なお、コイル6の温度上昇ΔTは、以下の式から得られる。
Figure 2008072787
αは、銅の温度計数(Ω/℃)である。L、Lは、それぞれd軸、q軸のインダクタンスである。φaは、コイル6の鎖交磁束である。Ra20は、雰囲気温度20℃でのコイル6の相抵抗である。これらの値は、予め制限値設定部25に格納しておき、必要に応じて読み出して使用される。
さらに、ΔTの式の導出手順を以下に説明する。まず、このサーボモータシステムにおける過渡項を含んだ電圧方程式は、
Figure 2008072787
Figure 2008072787
である。一方、コイル6の線材が銅である場合、コイル6の相抵抗は、Ra=Ra20(1+α×ΔT)となるので、VにRaを代入してΔTについて解くと前記した式が得られる。
次に、算出したコイル温度Tcoilにおける電流制限値Imax_coilを算出する(ステップS102)。制限値設定部25は、図3に示すようなマップをコイル温度Tcoilの値で検索し、その温度における電流制限値Imax_coilを取得する。マップは、コイル温度Tcoilが増加すると、電流制限値Imax_coilが減少するようになっている。なお、マップにおけるコイル温度Tcoilと電流制限値Imax_coilの関係と略同等の近似式を用い、この近似式にコイル温度Tcoilを代入して電流制限値Imax_coilを算出しても良い。
さらに、コイル温度Tcoilからマグネット温度Tmagを算出する(ステップS103)。この処理では、制限値設定部25に記憶されているコイル温度Tcoilとマグネット温度Tmagの関係を示す近似式を使用するが、マップを検索するようにしても良い。
そして、算出したマグネット温度Tmagにおける電流制限値Imax_magを算出する(ステップS104)。制限値設定部25は、マグネット温度Tmagと電流制限値Imax_magの関係を示すマップを有し、そのマグネット温度Tmagにおける電流制限値Imax_magを取得する。マグネット6についてのマップは、マグネット温度Tmagが増加すると、電流制限値Imax_magが減少するようになっている。なお、マップ検索の代わりに、近似式にコイル温度Tcoilを代入して電流制限値Imax_magを算出しても良い。
制限値設定部25は、2つの電流制限値を比較し、Imax_coilがImax_magより大きいとき(ステップS105でYes)、電流制限値Imax_magを最大電流制限値Imaxに設定する(ステップS106)。その一方、Imax_coilがImax_mag以下のとき(ステップS105でNo)、電流制限値Imax_coilを最大電流制限値Imaxに設定する(ステップS107)。
そして、制限値設定部25は、指令値I、Iと2相電流I、Iの偏差に相当する電流指令値が最大電流制限値Imaxを越えた場合には、電流指令値を最大電流制限値Imaxに制限する。このようにして決定された電流指令値に基づいて指令電圧V,Vが作成され座標変換器12に出力される。
例えば、図4に示すように、電流指令値が徐々に増加して最大電流制限値Imax‐1に達したときには、電流指令値はこれ以上増加しない。そして、最大電流制限値Imax‐1が持続した場合は、予め定められた一定の通電時間Teが経過した後、電流指令値を減少させ、コイル6やマグネット3、インバータ回路13の熱負荷を低減させる。なお、コイル6の温度やマグネット3の温度が低い場合には、最大電流制限値が最大電流制限値Imax‐1より高い最大電流制限値Imax‐2になる。このときには、より大きい電流をサーボモータ1に通電することができる。最大電流制限値Imax‐2が持続した場合も通電時間Teが経過したら電流指令値が下げられる。
この実施の形態によれば、過電流を防止するように電流指令値を設定する構成において、電流の最大値をサーボモータ1のコイル6やマグネット3の温度として推定される温度に基づいて決定するので、コイル6やマグネット3の温度が低いときには従来よりも大きい電流を流すことができる。その結果、コイル6やマグネット3、インバータ回路13を保護しつつ、大きいトルクが得られたり、目的位置に早く移動したりすることができる。例えば、制御する機器2が、ロボットでサーボモータ1の関節に搭載されている場合、ロボットの関節の動きを早くしたり、大きなトルクを発生させたりすることができる。なお、動きを早くするときは、指令信号I、Iを作成するCPU(中央演算装置)に制御装置からコイル6やマグネット3の温度の情報を与え、コイル6やマグネット3の温度が低い場合にCPUが早い動作(又は位置制御)の指令を出力するようにする。
また、コイル温度Tcoilやマグネット温度Tmagを直接測定するのではなく、サーボモータ1の通電パターンを切り替えて回転制御をするときに使用されるデータと、装置構成から既知の定数を使用してコイル温度Tcoilやマグネット温度Tmagを推定するようにしたので、装置構成を簡略化することができる。
なお、ステップS101及びステップS102でコイル温度Tcoilから電流制限値Imax_coilを算出し、この電流制限値Imax_coilをそのまま最大電流制限値Imaxに設定しても良い。コイル温度Tcoilから求めた最大電流制限値Imaxに基づいて通電制御をすることで、コイル6や制御装置10の保護が図れ、前記と同様の効果が得られる。
(第2の実施の形態)
この実施の形態は、第1の実施の形態と同じ装置構成で、通電温度を可変し、最大電流を一定にしてコイル温度やマグネット温度に応じて通電時間を変化させることを特徴とする。なお、第1の実施の形態と重複する説明は省略する。
図5に示すように、コイル温度Tcoil(=20+ΔT)を算出したら(ステップS101)、このコイル温度Tcoilにおける通電時間Tmax_coilを算出する(ステップS102B)。制限値設定部25は、図6に示すようなマップをコイル温度Tcoilの値で検索し、その温度における通電時間Tmax_coilを取得する。このマップでは、コイル温度Tcoilが増加すると通電時間Tmax_coilが減少する。なお、マップにおけるコイル温度Tcoilと通電時間Tmax_coilの関係と略同等の近似式を有し、この近似式にコイル温度Tcoilを代入して通電時間Tmax_coilを算出しても良い。
さらに、コイル温度Tcoilからマグネット温度Tmagを算出し(ステップS103)、このマグネット温度Tmagにおける通電時間Tmax_magを算出する(ステップS104B)。制限値設定部25は、予め用意されているマップをマグネット温度Tmagの値で検索し、その温度における電流制限値Imax_magを取得する。このとき使用されるマップは、マグネット温度Tmagが増加すると通電時間Tmax_coilが減少するようになっている。なお、マップにおけるマグネット温度Tmagと通電時間Tmax_magの関係と略同等の近似式を有し、この近似式にコイル温度Tcoilを代入して通電時間Tmax_magを算出しても良い。
制限値設定部25は、2つの電流制限値を比較し、Tmax_coilがTmax_magより大きいとき(ステップS105BでYes)、通電時間Tmax_magを最大通電時間Temaxに設定する(ステップS106B)。その一方、Tmax_coilがTmax_mag以下のとき(ステップS105BでNo)、通電時間Tmax_coilを最大通電時間Temaxに設定する(ステップS107B)。
例えば、図7に示すように、電流指令値が最大電流制限値Imaxに達したとき、コイル6やマグネット3の温度から決定した最大通電時間(例えば、Temax‐1)だけ通電を継続し、その後電流指令値を下げる。コイル6やマグネット3の温度が低い場合には、Temax‐2のように最大通電時間が大きい値になるので、最大電流制限値Imaxを通電できる時間が長くなる。
この実施の形態によれば、過電流を防止するように電流指令値を設定する構成において、最大電流を通電する時間をサーボモータ2のコイル3やマグネット6の温度として推定される温度に基づいて決定するようにしたので、コイル3やマグネット6の温度が低いときには大電流を従来よりも長い時間流すことができる。その結果、大きいトルクが得られたり、目的位置に早く移動したりすることができる。
なお、ステップS101及びステップS102Bでコイル温度Tcoilから通電時間Tmax_magを算出し、この通電時間Tmax_magをそのまま最大通電時間Temaxに設定しても良い。コイル温度Tcoilから求めた最大通電時間Temaxに基づいて通電制御をすることで、コイル6や制御装置10の保護が図れ、前記と同様の効果が得られる。
本発明は、前記の実施の形態に限定されずに広く応用することができる。
例えば、コイル6の温度を測定するセンサを設け、センサの出力信号からコイル温度Tcoilを算出しても良い。同様に、マグネット3の温度を測定するセンサを設け、センサの出力信号からマグネット温度Tmagを算出しても良い。
本発明の実施の形態に係るサーボモータ及び制御装置並びにサーボモータで駆動させる機器を含むサーボモータシステムの概略構成を示すブロック図である。 制限値設定部の最大電流制限値を決定する処理を説明するフローチャートである。 制限値設定部が電流制限値を決定する際に使用するマップの一例を示す図である。 最大電流制限値が異なる場合の効果を説明する図である。 制限値設定部の最大通電時間を決定する処理を説明するフローチャートである。 制限値設定部が通電時間を決定する際に使用するマップの一例を示す図である。 最大通電時間が異なる場合の効果を説明する図である。
符号の説明
1 サーボモータ
3 マグネット
4 電気子
6 コイル
11 電流指令部
25 制限値設定部
Ld、Lq インダクタンス
電流値(d軸成分の電流)
電流値(q軸成分の電流)
coil コイル温度
mag マグネット温度
max_coil、Imax_mag 制限値
Imax 最大電流制限値
α 温度計数
φa 鎖交磁束
ω 角速度

Claims (5)

  1. サーボモータに通電する3相電流を磁界と同方向の電流成分であるd軸成分とこれに直交するq軸成分の2相電流に変換することで、前記サーボモータに通電する電流を制御するサーボモータの制御装置において、
    前記サーボモータに通電できる電流の制限値を前記サーボモータのコイルの温度から決定する制限値設定部と、この制限値より大きい電流が通電されないように前記サーボモータに通電する電流を制限する電流指令部とを有することを特徴とするサーボモータの制御装置。
  2. 前記制限値設定部には、前記コイルの線材の温度計数及び抵抗値と、前記サーボモータの電気子の鎖交磁束の値と、前記d軸成分及び前記q軸成分におけるそれぞれのインダクタンスの値とが記憶されており、前記2相電流の値と、前記電気子の角速度を取得して前記サーボモータのコイルの温度を決定することを特徴とする請求項1に記載のサーボモータの制御装置。
  3. 前記制限値設定部は、前記サーボモータに通電する電流の制限値を前記電気子のマグネット温度から決定し、マグネット温度から定めた電流の制限値と、コイル温度から定めた電流の制限値とを比較し、小さい方の制限値を最大電流制限値として決定し、電流指令部は最大電流制限値より大きい電流が前記サーボモータに通電されないように電流を制限することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のサーボモータの制御装置。
  4. サーボモータに通電する3相電流を制御するにあたり、
    3相電流を磁界と同方向の電流成分であるd軸成分とこれに直交するq軸成分の2相電流に変換するステップと、
    前記サーボモータのコイルの温度から前記サーボモータに通電できる電流の制限値を決定するステップと、
    前記サーボモータの回転を指令する信号と、3相電流から演算した2相電流の値の偏差に基づいてサーボモータに通電する電流を決定する際に、前記制限値を越えない範囲で前記サーボモータに通電する電流を決定するステップと、
    を有することを特徴とするサーボモータの制御方法。
  5. 前記サーボモータのコイルの温度は、前記コイルの線材の温度計数及び抵抗値と、前記サーボモータの電気子の鎖交磁束の値と、前記d軸成分及び前記q軸成分におけるそれぞれのインダクタンスの値と、前記2相電流の値と、前記電気子の角速度から決定されることを特徴とする請求項4に記載のサーボモータの制御方法。
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