JP2009284560A - モータ駆動システムの充電方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電力変換器20,30及びモータ40,50と、中性点41,51とコンデンサ群13との間に接続可能なバッテリ60と、中性点41を交流電源10またはバッテリ60に接続するスイッチ12と、制御装置70と、を備え、中性点41を交流電源10に接続した状態で、交流電源10からコンデンサ群13にエネルギーを蓄積し、次に、制御装置70により電力変換器30から零電圧ベクトルを出力させ、モータ50の固定子巻線を降圧リアクトルとして動作させながらコンデンサ群13のエネルギーを電力変換器30、モータ50を介しバッテリ60に供給して充電する。
【選択図】図1
Description
上記構成において、一方のインバータ102はコンデンサ103の電圧がバッテリ104の電圧よりも高くなるように昇圧動作しながら交流電圧を出力してモータ202を駆動すると共に、他方のインバータ101は昇圧動作を行わずに交流電圧を出力することにより、モータ201をモータ202とは独立して駆動制御している。
このため、バッテリ104を充電するための充電装置が必要になるが、専用の充電装置を設けるとすると、装置全体が大型化し、部品点数の増加によってコストが高くなるという問題がある。
上記構成において、交流電源300の両端をブレーカ110を介して2個のモータ203,204の固定子巻線の中性点に接続し、これらのモータ203,204の各相巻線に等しい電流が流れるようにインバータ106,107の半導体スイッチング素子をオンオフ制御する。
これにより、前記巻線に発生する磁界を相殺してモータ203,204を回転させることなく、交流電源300からモータ203,204、インバータ106,107及びスイッチ113を介してバッテリ109を充電している。
前記スイッチにより第1のモータの固定子巻線の中性点を前記バッテリから切り離して前記交流電源に接続した状態で、前記交流電源から第1のモータ及び第1の電力変換器を介して前記エネルギー蓄積要素にエネルギーを蓄積し、
次に、前記制御手段により第2の電力変換器の半導体スイッチを制御することにより、第2のモータの固定子巻線を降圧リアクトルとして動作させながら前記エネルギー蓄積要素のエネルギーを第2の電力変換器及び第2のモータを介し前記バッテリに供給して前記バッテリを充電するものである。
前記交流電源から第1のモータ及び第1の電力変換器を介して前記エネルギー蓄積要素にエネルギーを蓄積し、
次に、前記制御手段により第2の電力変換器の半導体スイッチを制御することにより、第2のモータの固定子巻線を降圧リアクトルとして動作させながら前記エネルギー蓄積要素のエネルギーを第2の電力変換器及び第2のモータを介し前記バッテリに供給して前記バッテリを充電するものである。
また、モータの各相固定子巻線に流れる電流を等しくすることでこれらの固定子巻線に発生する磁束を相殺し、モータを回転させるトルクを発生させずにバッテリを充電可能として、この駆動システムを搭載した車両等の予期せぬ移動を防止することができる。
図1は、本発明の実施形態を示す回路構成図であり、請求項1,3,4に係る発明に相当している。この実施形態に係るモータ駆動システムは、単相交流電源10と、この交流電源10と後述するスイッチ12及びコンデンサ群13内部の接続点13dとの間に接続され、初期充電回路やスイッチ等からなる中継回路11と、星形結線された固定子巻線を持つ第1,第2の交流モータ(以下、単にモータという)40,50と、前記中継回路11とモータ40,50の中性点41,51との間に配置されたスイッチ12と、トランジスタ及び環流ダイオードを逆並列接続した半導体スイッチTr1〜Tr6,Tr7〜Tr12からなる第1,第2の電力変換器20,30と、これらの直流入力端子(直流母線)間に接続されたコンデンサ群13と、モータ40,50の中性点41,51と前記直流入力端子のうち負側入力端子との間に接続される電源としてのバッテリ60と、前記コンデンサ群13(コンデンサ13a)の電圧を検出する電圧検出器14と、バッテリ60の電圧を検出する電圧検出器15と、バッテリ60に流入する電流を検出する電流検出器16と、前記各検出器14,15,16による検出値Edc,Vb,Ibに基づいて電力変換器20,30の半導体スイッチを制御するための駆動信号(PWMパルス)PWM1,PWM2を生成する制御装置70とから構成されている。
また、エネルギー蓄積要素としての前記コンデンサ群13は、電力変換器20,30の直流入力端子間に接続されたコンデンサ13aと、コンデンサ13b,13cの直列回路とから構成されている。13dはコンデンサ13b,13c同士の接続点であり、前記中継回路11に接続されている。
まず、制御装置70からの制御信号によりスイッチ12の端子A,Cを接続した状態で、交流電源10の交流電力を、第1の電力変換器20とコンデンサ群13とからなる倍電圧整流回路により整流する。
図2はコンデンサ群13の充電動作を示す説明図であり、ここでは、電力変換器20の上アームの半導体スイッチTr1,Tr3,Tr5をTrp1、下アームの半導体スイッチTr2,Tr4,Tr6をTrn1として説明する。
これにより、交流電源10からの電力は、電源電圧の極性が正のとき、図2(a)のように半導体スイッチTrp1の環流ダイオードを介してコンデンサ13bに充電され、電源電圧の極性が負のとき、図2(b)のように半導体スイッチTrn1のダイオードを介してコンデンサ13cに充電される。なお、図2(a),(b)では、電源電流Iacの経路を破線で示してある。
このため、コンデンサ13aの電圧Edcは、図2(c)に示すように各コンデンサ13b,13cの充電電圧の2倍、すなわち電源電圧Eacの2倍の振幅の直流電圧となる。
電力変換器30の零電圧ベクトル出力時において、上アームの全ての半導体スイッチまたは下アームの全ての半導体スイッチは同時にオンオフするので、ここでは、上アームの半導体スイッチTr7,Tr9,Tr11をTrp2、下アームの半導体スイッチTr8,Tr10,Tr12をTrn2として説明する。
なお、図3(a),(b)では、上記電流Ibの経路を破線にて示してあり、図3(c)に示すようにオン期間Tpon,Tnonの繰り返しによって増加、減少を繰り返す電流によってバッテリ60が安定して充電される。
この場合のコンデンサ群13及びバッテリ60の充電動作は前記同様であるため、説明を省略する。
以上のことから、モータ40,50の固定子巻線がそれぞれ対称に巻かれていれば、各相の固定子巻線に発生する磁束は互いに相殺されるため、モータ40,50を回転させるトルクは発生しない。従って、モータを回転させずにバッテリを充電することができ、この駆動システムを搭載した車両等が予期せずに移動するのを防止することができる。
この着想は、請求項4に記載した発明に相当する。
しかし、本発明は、電力変換器30により駆動されるモータ50のように、固定子巻線の中性点51と電力変換器30の一方の直流入力端子との間にバッテリ60が接続され、エネルギー蓄積要素としてのコンデンサ群13を単相交流電源10から充電する他の電力変換器20を備えていれば良く、これらの他の電力変換器20及びその負荷としてのモータ40の台数(言い換えれば他のモータ駆動装置の台数)は何ら限定されない。すなわち、本発明は複数台のモータ駆動装置からなるシステムに適用可能である。
11:中継回路
12:スイッチ
13:コンデンサ群
13a,13b,13c:コンデンサ
13d:接続点
14,15:電圧検出器
16:電流検出器
20,30:電力変換器
40,50:モータ
41,51:中性点
60:バッテリ
70:制御装置
Tr1〜Tr6,Tr7〜Tr12,Trp1,Trp2,Trn1,Trn2:半導体スイッチ
Claims (4)
- 直流側のエネルギー蓄積要素を共通にして互いに並列に接続された第1,第2の電力変換器と、第1の電力変換器により駆動される第1のモータと、第2の電力変換器により駆動される第2のモータと、第1または第2のモータの固定子巻線の中性点と前記エネルギー蓄積要素の一端との間に接続可能なバッテリと、第1のモータの固定子巻線の中性点を交流電源または前記バッテリの一端に接続するためのスイッチと、このスイッチを介して第1のモータの固定子巻線の中性点と前記エネルギー蓄積要素との間に接続される交流電源と、第1,第2の電力変換器をそれぞれ構成する半導体スイッチを制御するための制御手段と、を備えたモータ駆動システムにおいて、
前記スイッチにより第1のモータの固定子巻線の中性点を前記バッテリから切り離して前記交流電源に接続した状態で、前記交流電源から第1のモータ及び第1の電力変換器を介して前記エネルギー蓄積要素にエネルギーを蓄積し、
次に、前記制御手段により第2の電力変換器の半導体スイッチを制御することにより、第2のモータの固定子巻線を降圧リアクトルとして動作させながら前記エネルギー蓄積要素のエネルギーを第2の電力変換器及び第2のモータを介し前記バッテリに供給して前記バッテリを充電することを特徴とするモータ駆動システムの充電方法。 - 直流側のエネルギー蓄積要素を共通にして互いに並列に接続された第1,第2の電力変換器と、第1の電力変換器により駆動される第1のモータと、第2の電力変換器により駆動される第2のモータと、第2のモータの固定子巻線の中性点と前記エネルギー蓄積要素の一端との間に接続されるバッテリと、第1のモータの固定子巻線の中性点と前記エネルギー蓄積要素との間に接続される交流電源と、第1,第2の電力変換器をそれぞれ構成する半導体スイッチを制御するための制御手段と、を備えたモータ駆動システムにおいて、
前記交流電源から第1のモータ及び第1の電力変換器を介して前記エネルギー蓄積要素にエネルギーを蓄積し、
次に、前記制御手段により第2の電力変換器の半導体スイッチを制御することにより、第2のモータの固定子巻線を降圧リアクトルとして動作させながら前記エネルギー蓄積要素のエネルギーを第2の電力変換器及び第2のモータを介し前記バッテリに供給して前記バッテリを充電することを特徴とするモータ駆動システムの充電方法。 - 請求項1または2に記載した充電方法において、
前記バッテリの充電時には、第2の電力変換器から零電圧ベクトルを出力させるように第2の電力変換器の半導体スイッチを制御することを特徴とするモータ駆動システムの充電方法。 - 請求項1〜3の何れか1項に記載した充電方法において、
第1のモータの各相固定子巻線及び第2のモータの各相固定子巻線に流れる電流をそれぞれ等しくして各モータを回転させるトルクを発生させずに前記バッテリを充電することを特徴とするモータ駆動システムの充電方法。
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