JP2015220840A - 電力変換装置およびその制御方法 - Google Patents

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又彦 池田
Matahiko Ikeda
又彦 池田
伸浩 木原
Nobuhiro Kihara
伸浩 木原
慎介 井手之上
Shinsuke Idenoue
慎介 井手之上
小林 勝
Masaru Kobayashi
勝 小林
史郎 米澤
Shiro Yonezawa
史郎 米澤
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Abstract

【課題】電流・電力定格の小さな小型軽量のリアクトル、コンデンサ等が使用可能な電力変換装置等を得る。
【解決手段】スイッチング動作を行う第1の半導体スイッチング素子群、リアクトル(L)およびコンデンサ(C0)を含むDC/DCコンバータ(10)と、前記DC/DCコンバータの出力を第2の半導体スイッチング素子群のスイッチングにより交流電流に変換して電動回転機へ供給するインバータ(11)と、前記DC/DCコンバータとインバータの制御を行うと共に、前記DC/DCコンバータの前記リアクトル(L)と前記コンデンサ(C0)の少なくとも一方の温度に従って、DC/DCコンバータの電流を制限するように、インバータの出力またはインバータに接続された電動回転機(MG)のトルク出力を制限する制御部(20,21)と、を備えた。
【選択図】図1

Description

この発明は、半導体スイッチング素子と受動部品を用いたDC/DCコンバータと、インバータと、を含む電力変換装置等に関するものである。
従来の電力変換装置として、リアクトルと半導体スイッチング素子から構成されるDC/DCコンバータと、リアクトルの温度を検出して、DC/DCコンバータの電圧を抑制する手段と、間接的にリアクトルの電流を抑制する手段と、を有した電力変換装置がある(例えば、下記特許文献1参照)。
また、従来のDC/DCコンバータとして、スイッチング動作を行なう2つの半導体スイッチング素子から構成されるスイッチングユニットを2つ以上有し、各スイッチングユニットの半導体スイッチング素子がすべて直列に接続され、エネルギ移行用コンデンサと、リアクトルを有する構成とされ、各スイッチングユニットの半導体スイッチング素子のスイッチング動作によりエネルギ移行用コンデンサの充放電を利用して直流/直流変換を行うものが知られており、低耐圧の半導体スイッチング素子と小型のリアクトルを用いることができ、また、半導体スイッチング素子のオンデューティーを変えることにより、入力電圧と出力電圧の比を調整できることが知られている(例えば、下記特許文献2参照)。
下記特許文献1の電力変換装置では、スイッチング素子とリアクトルを用いるDC/DCコンバータとインバータにより構成され、リアクトルの検出温度に従って、DC/DCコンバータの電圧を抑制する手段や、間接的にリアクトルの電流を抑制する手段を有している。
また、下記特許文献2の従来のDC/DCコンバータを適用することにより、小型のリアクトルを用いることができる。
特開2009−219200号公報 特許第5189620号明細書
Thierry A. Meynard他著、"Multicell Converters: Basic Concepts and Industry Applications"、IEEE TRANSACTIONS ON INDUSTRIAL ELECTRONICS、VOL.49、NO. 5、OCTOBER 2002
従来の電力変換装置においてリアクトルを小型化することが可能である。しかしながら、従来の電力変換装置においても、リアクトルは大きく重く、電力変換装置自体が、大型化・重量化する問題がある。
また、電力変換装置に含まれるコンデンサについては温度上昇による出力制限は行っていないため、電流定格の大きなコンデンサを用いる必要がある。そのため、コンデンサが大型化・重量化し、電力変換装置自体も大型化・重量化する問題がある。
この発明は、このような問題点を解消するためになされたものであって、電流・電力定格の小さな小型軽量のリアクトルまたはコンデンサまたはリアクトルとコンデンサを用いることができる改良された電力変換装置等を提供することを目的とするものである。
この発明は、スイッチング動作を行う第1の半導体スイッチング素子群、リアクトル、およびコンデンサを含むDC/DCコンバータと、前記DC/DCコンバータの出力を第2の半導体スイッチング素子群のスイッチングにより交流電流に変換して電動回転機へ供給するインバータと、前記DC/DCコンバータとインバータの制御を行うと共に、前記DC/DCコンバータの前記リアクトルの温度に従って、前記DC/DCコンバータの電流を制限するように、前記インバータの出力または前記インバータに接続された電動回転機のトルク出力を制限する制御部と、を備えた電力変換装置等にある。
この発明では、電流・電力定格の小さな小型軽量のリアクトルまたはコンデンサまたはリアクトルとコンデンサを用いることができる改良された電力変換装置等を提供できる。
この発明の実施の形態1に係る電力変換装置の構成を示す電気回路図を含む構成図である。 この発明の実施の形態1に係る電力変換装置のDC/DCコンバータの動作を説明するための各部の波形図である。 この発明の実施の形態1に係る電力変換装置のDC/DCコンバータの動作を説明するための各部の波形図である。 この発明の実施の形態1に係る電力変換装置のDC/DCコンバータの半導体スイッチング素子、リアクトル、コンデンサの温度上昇を表す図である。 この発明の実施の形態1に係る電力変換装置の制御部の内部構成を表す機能ブロック図である。 この発明の実施の形態2に係る電力変換装置の構成を示す電気回路図を含む構成図である。 この発明の実施の形態2に係る電力変換装置の制御部の内部構成を表す機能ブロック図である。
以下、この発明による電力変換装置等を各実施の形態に従って図面を用いて説明する。なお、各実施の形態において、同一もしくは相当部分は同一符号で示し、重複する説明は省略する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による電力変換装置の構成を示す電気回路図を含む構成図である。実施の形態1による電力変換装置は、DC/DCコンバータ10、インバータ11、および制御部20により構成される。DC/DCコンバータ10は、電圧端子VLと電圧端子VN間に入力された直流電圧V1を、昇圧された直流電圧V2に変換し、電圧端子VHと電圧端子VN間に出力する昇圧機能と、電圧端子VHと電圧端子VN間に入力された直流電圧V2を、降圧された直流電圧V1に変換し、電圧端子VLと電圧端子VN間に出力する降圧機能を有する双方向のDC/DCコンバータである。
インバータ11は、電圧端子VHと電圧端子VN間の直流電圧V2を、3相交流として3相出力端子Vu、Vv、Vwに出力するインバータである。電力変換装置の電圧端子VLと電圧端子VNは、バッテリBに接続され、電力変換装置の3相出力端子は発電機や電動機等からなる電動回転機MGに接続され三相交流を供給する。
制御部20は、
インバータ11の3相電流を制御する機能と、
DC/DCコンバータ10の直流電圧V2を制御する機能と、
リアクトル温度とコンデンサ温度に基づきDC/DCコンバータ10の電流を制限するように電動回転機MGのトルクやインバータ11の負荷出力を制限する機能と、
を有する。
図1において、DC/DCコンバータ10の主回路は、入出力直流電圧V1、V2を平滑化する平滑コンデンサC1、C2と、エネルギ移行用コンデンサとして機能する平滑コンデンサC0と、複数の半導体スイッチング素子S1a、S1b、S2a、S2b(第1の半導体スイッチング素子群)と、電圧変換のための電気エネルギを蓄えるリアクトルLを備えている。半導体スイッチング素子S1a、S1bは相補的にスイッチング動作を行ない、スイッチングユニットSU1を構成する。また、半導体スイッチング素子S2a、S2bも、相補的にスイッチング動作を行ない、スイッチングユニットSU2を構成する。
各半導体スイッチング素子S1a、S1b、S2a、S2bは、それぞれIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)と、それに逆並列に接続されたダイオードで構成されている。各半導体スイッチング素子S1a、S1b、S2a、S2bのIGBTは、それぞれコレクタ端子と、エミッタ端子と、ゲート端子を有し、各半導体スイッチング素子S1a、S1b、S2a、S2bのダイオードは、各半導体スイッチング素子S1a、S1b、S2a、S2bのIGBTのコレクタ端子とエミッタ端子の間に、アノード端子がエミッタ端子に接続されるようにして、逆並列に接続されている。
DC/DCコンバータ10の接続の詳細について説明する。
半導体スイッチング素子S1bのIGBTのエミッタ端子は、電圧端子VMに接続され、そのコレクタ端子は、平滑コンデンサ(エネルギ移行用コンデンサ)C0の高電圧側端子に接続されている。
半導体スイッチング素子S1aのIGBTのエミッタ端子は、平滑コンデンサ(エネルギ移行用コンデンサ)C0の低電圧側端子に接続され、そのコレクタ端子は、電圧端子VMに接続されている。
半導体スイッチング素子S2bのIGBTのエミッタ端子は、平滑コンデンサ(エネルギ移行用コンデンサ)C0の高電圧側端子に接続され、そのコレクタ端子は、平滑コンデンサC2の高電圧側端子に接続されている。
半導体スイッチング素子S2aのIGBTのエミッタ端子は、平滑コンデンサC2の低電圧側端子に、そのコレクタ端子は、平滑コンデンサ(エネルギ移行用コンデンサ)C0の低電圧側端子に接続されている。
平滑コンデンサC1の低電圧側端子は、電圧端子VNに接続され、この平滑コンデンサC1の高電圧側端子は、電圧端子VLに接続されている。平滑コンデンサC2の低電圧側端子は、電圧端子VNに接続され、この平滑コンデンサC2の高電圧側端子は電圧端子VHに接続されている。リアクトルLの一方の端子は電圧端子VLに、他方の端子は電圧端子VMにそれぞれ接続されている。
半導体スイッチング素子S1aのIGBTは制御部20から出力されるゲート信号Gate1aにより、
半導体スイッチング素子S1bのIGBTは制御部20から出力されるゲート信号Gate1bにより、
半導体スイッチング素子S2aのIGBTは制御部20から出力されるゲート信号Gate2aにより、
半導体スイッチング素子S2bのIGBTは制御部20から出力されるゲート信号Gate2bにより、スイッチング動作を行う。
半導体スイッチング素子S1a、S1b、S2a、S2bは、それぞれゲート信号Gate1a、Gate1b、Gate2a、Gate2bがハイ「H」信号のときにオンとなり、ゲート信号Gate1a、Gate1b、Gate2a、Gate2bがロウ「L」信号のときにオフとなる。
インバータ11の接続の詳細について説明する。
半導体スイッチング素子Sul,Suh,Svl,Svh,Swl,Swh(第2の半導体スイッチング素子群)は、DC/DCコンバータ10の半導体スイッチング素子S1a,S2a,S1b,S2bと同様に、それぞれIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)と、それに逆並列に接続されたダイオードで構成されている。
U相下アーム側の半導体スイッチング素子SulのIGBTのエミッタ端子は、電圧端子VNに接続され、そのコレクタ端子は、3相出力端子Vuに接続されている。
U相上アーム側の半導体スイッチング素子SuhのIGBTのエミッタ端子は、3相出力端子Vuに接続され、そのコレクタ端子は、電圧端子VHに接続されている。
V相下アーム側の半導体スイッチング素子SvlのIGBTのエミッタ端子は、電圧端子VNに接続され、そのコレクタ端子は、3相出力端子Vvに接続されている。
V相上アーム側の半導体スイッチング素子SvhのIGBTのエミッタ端子は、3相出力端子Vvに接続され、そのコレクタ端子は、電圧端子VHに接続されている。
W相下アーム側の半導体スイッチング素子SwlのIGBTのエミッタ端子は、電圧端子VNに接続され、そのコレクタ端子は、3相出力端子Vwに接続されている。
W相上アーム側の半導体スイッチング素子SwhのIGBTのエミッタ端子は、3相出力端子Vwに接続され、そのコレクタ端子は、電圧端子VHに接続されている。
半導体スイッチング素子SulのIGBTは制御部20から出力されるゲート信号Gateulにより、
半導体スイッチング素子SuhのIGBTは制御部20から出力されるゲート信号Gateuhにより、
半導体スイッチング素子SvlのIGBTは制御部20から出力されるゲート信号Gatevlにより、
半導体スイッチング素子SvhのIGBTは制御部20から出力されるゲート信号Gatevhにより、
半導体スイッチング素子SwlのIGBTは制御部20から出力されるゲート信号Gatewlにより、
半導体スイッチング素子SwhのIGBTは制御部20から出力されるゲート信号Gatewhにより、スイッチング動作を行う。
電圧センサSnsV1は電圧端子VL−VN間の直流電圧V1の電圧値を検出し、
電圧センサSnsV2は電圧端子VH−VN間の直流電圧V2の電圧値を検出し、
3相電流センサSnsIu,SnsIv,SnsIwはインバータ11の3相出力端子Vu,Vv,Vwと電動回転機MG間の3相交流の3相電流Iu,Iv,Iwを検出し、
温度センサSnsTLはリアクトルLの温度TmpLを検出し、
温度センサSnsTCはコンデンサC0の温度TmpCを検出し、
回転角センサSnsθmは電動回転機MGの回転角θmを検出し、
それぞれ制御部20に入力する。
また外部から、電動回転機MGのトルク指令値Trq*と、直流電圧指令値V2*と、が制御部20に入力される。
リアクトル温度TmpLとコンデンサ温度TmpCが低いときには、電動回転機MGのトルクが、トルク指令値Trq*と等しくなるように、インバータ11のゲート信号Gateul,Gateuh,Gatevl,Gatevh,Gatewl,Gatewhを制御する。また、直流電圧V2が、直流電圧指令値V2*と等しくなるように、DC/DCコンバータ10のゲート信号Gate1a,Gate1b,Gate2a,Gate2bを制御する。
次に、DC/DCコンバータ10の直流電圧を、昇圧または降圧した直流電圧に変換する動作について説明する。
定常状態では、平滑コンデンサ(エネルギ移行用コンデンサ)C0の電圧V0の平均電圧は、直流電圧V2の1/2、すなわちV2/2となる。平滑コンデンサC2には直流電圧V2が充電されているので、各半導体スイッチング素子S1a、S1b、S2a、S2bの印加電圧は、ほぼV2/2となる。また、前記非特許文献1に記載のように、リアクトルLに印加されるリップル電圧は小さくなり、またリアクトルLに印加されるリップル電圧の周波数は、スイッチング周波数の2倍となるため、小型のリアクトルLを用いることができる。
図2、図3は、実施の形態1によるDC/DCコンバータ10の動作を説明するための各部の波形図であり、図2は半導体スイッチング素子S1a、S2aのオンデューティーが50%以上の場合(Duty≧50%)における動作を、また図3は半導体スイッチング素子S1a、S2aのオンデューティーが50%より小さい場合(Duty<50%)における動作をそれぞれ示す。
図2、図3において、(a)はゲート信号Gate1a、Gate1b、Gate2a、Gate2bを、(b)はリアクトルLの電流を、(c)は平滑コンデンサ(エネルギ移行用コンデンサ)C0の電流をそれぞれ示す。なお、図2、図3の横軸は、共通な時間軸である。
まず、半導体スイッチング素子S1a、S2aのオンデューティーが50%以上(Duty≧50%)の場合における動作について、図2を参照して、以下に説明する。
ゲート信号Gate1aとゲート信号Gate1bは、一方がハイ信号のときに他方がロウ信号となり、一方がロウ信号のときに他方がハイ信号となる、互いに相補のゲート信号である。同様にゲート信号Gate2aとGate2bも互いに相補のゲート信号である。
ゲート信号Gate2a、Gate2bは、ゲート信号Gate1a、Gate1bに対して、位相が180°遅延する信号である。なお、実際には、ゲート信号Gate1aとGate1bにおいて、ハイ信号からロウ信号(あるいはロウ信号からハイ信号)に切り替えるときに、半導体スイッチング素子S1aとS1bの短絡防止のために、両方のゲート信号がロウ信号となるデッドタイムが極短い期間存在するが、説明の簡単化のため省略する。ゲート信号Gate2aとGate2bについても同様にごく短い期間のデッドタイムが存在するが説明を省略する。
半導体スイッチング素子S1a、S1b、S2a、S2bは、それぞれゲート信号Gate1a、Gate1b、Gate2a、Gate2bがハイ信号のときにオンとなり、ゲート信号Gate1a、Gate1b、Gate2a、Gate2bがロウ信号のときにオフとなる。また、各半導体スイッチング素子S1a、S1b、S2a、S2bのスイッチング一周期におけるオン時間T1a、T1b、T2a、T2bは、スイッチング周期Tsと半導体スイッチング素子S1a、S2aのオンデューティーDutyを用いて、以下の通りとなる。
T1a=Duty×Ts
T1b=(1−Duty)×Ts
T2a=Duty×Ts
T2b=(1−Duty)×Ts
ゲート信号Gate1aとゲート信号Gate2aが共にハイ信号(ゲート信号Gate1bとゲート信号Gate2bが共にロウ信号)である区間を区間1として説明する。また、ゲート信号Gate1aがハイ信号(ゲート信号Gate1bがロウ信号)で、ゲート信号Gate2aがロウ信号(ゲート信号Gate2bがハイ信号)である区間を区間2とする。ゲート信号Gate1aがロウ信号(ゲート信号Gate1bがハイ信号)で、ゲート信号Gate2aがハイ信号(ゲート信号Gate2bがロウ信号)である区間を区間3とする。ゲート信号Gate1aとGate2aが共にロウ信号(ゲート信号Gate1bとGate2bが共にハイ信号)である区間を区間4とするが、図2では、区間4は存在しない。なお、区間1、区間4においては、平滑コンデンサ(エネルギ移行用コンデンサ)C0には電流は流れない。
半導体スイッチング素子S1a、S2aのオンデューティーが50%より大きい(Duty>50%)場合には、図2に示すように、区間1、区間2、区間3により一周期が構成され、この一周期には、区間4は存在しない。なお、半導体スイッチング素子S1a、S2aのオンデューティーが50%(Duty=50%)である場合には、区間1も存在しなくなるが、以下の区間2、3における動作は、同じである。
まず、区間3においては、ゲート信号Gate1b、Gate2aがハイ信号となり、半導体スイッチング素子S1b、S2aがオンとなるため、リアクトルLと平滑コンデンサ(エネルギ移行用コンデンサ)C0が直列接続され、以下の経路で電流が流れる。このため、平滑コンデンサ(エネルギ移行用コンデンサ)C0には、リアクトルLと同様の電流が流れる。
コンデンサC1→リアクトルL→半導体スイッチング素子S1b→コンデンサC0→半導体スイッチング素子S2a
区間2においては、半導体スイッチング素子S1a、S2bがオンとなるため、リアクトルLと平滑コンデンサ(エネルギ移行用コンデンサ)C0が直列接続され、以下の経路で電流が流れる。このため、平滑コンデンサ(エネルギ移行用コンデンサ)C0にはリアクトルLに対して、区間3と逆向きの電流が流れる。
コンデンサC1→リアクトルL→半導体スイッチング素子S1a→コンデンサC0→半導体スイッチング素子S2b→コンデンサC2
また、区間1においては、半導体スイッチング素子S1a、S2aがオンとなり、以下の経路で電流が流れるため、平滑コンデンサ(エネルギ移行用コンデンサ)C0には電流が流れない。
コンデンサC1→リアクトルL→半導体スイッチング素子S1a→半導体スイッチング素子S2a
スイッチング一周期における区間2、区間3の時間Ts2、Ts3はそれぞれ以下の通りとなる。
Ts2=(1−Duty)×Ts
Ts3=(1−Duty)×Ts
リアクトルLの電流は、直流電流ILとリプル電流ΔILに分けることができる。リプル電流ΔILは、リアクトルLの三角波状の電流の谷から山までの電流の大きさを表す。リアクトルのリプル電流ΔILは、DC/DCコンバータ10の半導体スイッチング素子のスイッチングにより生じ、電圧V1,V2とスイッチング周期Ts、リアクトルのインダクタンス値Lにより決まり、以下の式(1)の通りとなる。
ΔIL=[{V1・(V2−2×V1)}/(V2×L)]・(Ts/2) (1)
また、リアクトルのリプル電流ΔILはコンデンサC1に流れる。そのため、リアクトルLの直流電流ILは、バッテリBからDC/DCコンバータ10に流れる電流I1に等しくなる。ここでは、バッテリBからDC/DCコンバータ10に流れる電流I1をDC/DCコンバータ10の1次側電流と呼ぶ。
また、平滑コンデンサ(エネルギ移行用コンデンサ)C0の(実効値)電流Ic0は、一周期を積分して計算すると、以下の式(2)の通りとなる。
C0=√[2×(1−Duty)×{I1+(ΔIL/12)}] (2)
式(2)によれば、オンデューティーが50%以上(Duty≧50%)である場合において、平滑コンデンサC0の電流Ic0は、DC/DCコンバータ10の1次側電流I1に依存することが理解される。
また、オンデューティーDutyと入出力直流電圧V1、V2の関係を説明する。定常状態において、リアクトルLの両端間におけるスイッチング一周期の平均電圧は、抵抗成分による電圧降下を無視すると、0となる。よって、電圧端子VM−VN間の平均電圧と直流電圧V1は等しくなり、以下の式(3)の関係となる。
V1=(1−Duty)×V2 (3)
この式(3)から明らかな通り、オンデューティーDutyを制御することにより、DC/DCコンバータ10の入出力直流電圧V1、V2の電圧比を制御することができる。
次に、半導体スイッチング素子S1a、S2aのオンデューティーが50%より小さい(Duty<50%)場合における動作について、図3を参照して、以下に説明する。この場合には、区間1は存在せず、図3の(a)には、区間2、3、4が表示される。
半導体スイッチング素子S1a、S2aのオンデューティーが50%より小さい場合では、区間2、区間3、区間4により一周期が構成され、期間1は存在しない。区間3、区間2においては、平滑コンデンサ(エネルギ移行用コンデンサ)C0に電流が流れる。しかし、区間4においては、平滑コンデンサ(エネルギ移行用コンデンサ)C0に電流は流れない。
スイッチング一周期における区間2、区間3の時間Ts2、Ts3は、それぞれ以下の通りとなる。
Ts2=Duty×Ts
Ts3=Duty×Ts
リアクトルLの電流は、オンデューティーが50%より大きいときと同様に、直流電流ILとリプル電流ΔILに分けることができる。リアクトルのリプル電流ΔILは、DC/DCコンバータ10の半導体スイッチング素子のスイッチングにより生じ、電圧V1,V2とスイッチング周期Ts、リアクトルのインダクタンス値Lにより決まり、以下の式(4)の通りとなる。
ΔIL={(2×V1−V2)・(V2−V1)}/(V2×L)}・(Ts/2) (4)
また、リアクトルのリプル電流ΔILはコンデンサC1に流れる。そのため、リアクトルLの直流電流ILは、DC/DCコンバータ10の1次側電流I1に等しくなる。
また、平滑コンデンサ(エネルギ移行用コンデンサ)C0の(実効値)電流Ic0は、一周期を積分して計算すると、以下の式(5)の通りとなる。
C0=√[2×Duty×{(I1+(ΔIL/12)}] (5)
式(5)によれば、オンデューティーが50%より小さい(Duty<50%)場合である場合において、平滑コンデンサC0の電流Ic0は、DC/DCコンバータ10の1次側電流I1に依存することが理解される。
また、デューティー信号Dutyと入出力直流電圧V1、V2の関係は、半導体スイッチング素子S1a、S2aのオンデューティーが50%以上の場合と同様に、以下の式(6)となる。
V1=(1−Duty)×V2 (6)
この式(6)から明らかな通り、半導体スイッチング素子S1a、S2aのオンデューティーDutyが50%より小さい場合においても、デューティーDutyを制御することにより、入出力直流電圧V1、V2の電圧比を制御することができる。
上記より、半導体スイッチング素子S1a、S2aのオンデューティーDutyに依らず、リアクトルLの直流電流ILはDC/DCコンバータ10の1次側電流I1に等しくなる。また、リアクトルLのリプル電流ΔILは、電圧V1,V2、半導体スイッチング素子のスイッチング周期Tsに依存する。
リアクトルの損失は、リアクトルLの直流電流ILとリプル電流ΔILにより生じる。リアクトルの直流電流ILにより生じるリアクトル損失は、リアクトルLのコイルLcoilに生じる直流銅損Pcoildcであり、巻線抵抗RLを用いて、式(7)の通りとなる。
Pcoildc=RL×I1 (7)
リアクトルの交流成分であるリプル電流によって生じるリアクトル損失は、リアクトルLのコアLcoreに生じる鉄損Pcoreと、コイルLcoilに生じる渦電流損失である交流銅損Pcoilacがある。
また、式(2)(5)によれば、平滑コンデンサC0の電流Ic0は、DC/DCコンバータ10の1次側電流I1とリアクトルLのリプル電流ΔILとDutyに依存する。リアクトルLのリプル電流ΔILは、電圧V1,V2、半導体スイッチング素子のスイッチング周期Tsに依存し、Dutyは電圧V1,V2に依存する。そのため、コンデンサC0の電流Ic0は、DC/DCコンバータ10の1次側電流I1と電圧V1,V2、半導体スイッチング素子のスイッチング周期Tsに依存する。
コンデンサC0の損失Pc0は、コンデンサC0の電流Ic0と、コンデンサC0の抵抗RC0を用いて、式(8)の通りとなる。
Pc0=RC0×Ic0 (8)
このように、リアクトルL、コンデンサC0の損失は、DC/DCコンバータ10の1次側電流I1に依存する。DC/DCコンバータ10の1次側電流I1の絶対値が大きくなると、リアクトルL、コンデンサC0の損失が増加し、DC/DCコンバータ10の1次側電流I1の絶対値が小さくなると、リアクトルL、コンデンサC0の損失が減少する。
リアクトルLやコンデンサC0の温度上昇についても同様となり、DC/DCコンバータ10の1次側電流I1の絶対値が大きいと温度上昇が大きくなり、DC/DCコンバータ10の1次側電流I1の絶対値が小さいと温度上昇が小さくなる。
次に、DC/DCコンバータの半導体スイッチング素子、リアクトル、コンデンサの温度上昇について、以下に説明する。図4は、実施の形態1によるDC/DCコンバータ10の半導体スイッチング素子S1a、S1b、S2a、S2b、リアクトルL、コンデンサC0の温度上昇を表す図である。図4において、(a)はDC/DCコンバータ10の1次側電流I1、(b)は半導体スイッチング素子S1aのIGBTの温度、(c)はリアクトルLの温度、(d)はコンデンサC0の温度を、それぞれ示す。なお、図4の横軸は、共通な時間軸である。
図4においては、電力変換装置が無通電状態(電圧・電流が印加されていない状態)から通電状態(電圧・電流が印加された状態)にステップ状に変化したときを表している。DC/DCコンバータ10の1次側電流I1が0Aからある一定の電流にステップ状に変化している。半導体スイッチング素子S1aのIGBTの温度は、通電状態になってから、温度が徐々に上がり、熱飽和状態である一定の温度にまで上昇する。同様に、リアクトルLの温度についても、通電状態になってから、温度が徐々に上がり、熱飽和状態である一定の温度にまで上昇する。同様に、コンデンサC0の温度についても、通電状態になってから、温度が徐々に上がり、熱飽和状態である一定の温度にまで上昇する。
熱飽和状態においても、各部品(半導体スイッチング素子、リアクトル、コンデンサ)の耐熱温度以下であれば、連続して通電することが可能である。半導体スイッチング素子は、半導体スイッチング素子を高熱伝導率であるセラミック基板の片面に接合し、セラミック基板の反対面に、水冷のヒートシンク(水冷機構)を熱的に接続することにより、効率的に冷却することができる。
一方、リアクトルLは、磁性体コアLcoreをコイルLcoilで巻回した構成のため、磁性体コアLcoreおよびコイルLcoilを効率的に冷却することが困難である。コンデンサC0についても、同様に、電極C0eleと誘電体フィルムC0flmを巻回した構成となるため、効率的に冷却することが困難である。
DC/DCコンバータ10の最大定格電流を連続で通電することが可能なリアクトルLやコンデンサC0を実現した場合には、リアクトルLやコンデンサC0が大型化・重量化し、電力変換装置自体も大型化・重量化してしまう課題がある。そのため、本実施の形態1の電力変換装置においては、小型化・軽量化のために、連続定格電流がDC/DCコンバータ10の半導体スイッチング素子の連続定格電流に対して小さな小型・軽量なリアクトルLやコンデンサC0を用いる。
本実施の形態のリアクトルLは、磁性体コアLcoreと、磁性体コアLcoreに巻回されたコイルLcoilと、磁性体コアLcoreとコイルLcoilを収納するリアクトルケースLcaseと、コアLcoreとコイルLcoilが収納されたリアクトルケースLcase内に注型されたポッディング樹脂Lresinで構成され、磁性体コアLcoreとコイルLcoilの全部または少なくとも一部がポッディング樹脂Lresinに覆われている。磁性体コアLcoreとコイルLcoilをポッディング樹脂Lresinで覆うことにより、リアクトルLの熱容量が大きくなり、リアクトルが熱飽和するまでの時間が長くなる。そのため、連続定格電流の小さな小型・軽量なリアクトルを用いても、リアクトルの温度がリアクトルの耐熱温度まで上昇するまでの時間であれば、DC/DCコンバータ10の最大定格電流を通電することが可能となる。
また、本実施の形態のコンデンサC0は、電極C0eleと誘電体フィルムC0flmを巻回した構成であり、電極C0eleと誘電体フィルムC0flmの券回体がコンデンサケースC0caseに収納され、電極C0eleと誘電体フィルムC0flmの全部または一部がコンデンサケース内に注型されたポッディング樹脂C0resinに覆われている。電極C0eleと誘電体フィルムC0flmをポッディング樹脂C0resinで覆うことにより、コンデンサの熱容量が大きくなり、コンデンサが熱飽和するまでの時間が長くなる。そのため、連続定格電流の小さな小型・軽量なコンデンサC0を用いても、コンデンサC0の温度がコンデンサの耐熱温度まで上昇するまでの時間であれば、DC/DCコンバータの最大定格電流を通電することが可能となる。
ここで、熱飽和状態のときの温度上昇を100%としたときに、通電開始後から温度上昇が63%(=1−EXP(−1))となる時間を熱時定数(τ)と呼ぶ。リアクトルLについては磁性体コアLcoreとコイルLcoilをポッディング樹脂Lresinで覆うことにより、リアクトルLの熱時定数τLは、半導体スイッチング素子(S1a,S1b,S2a,S2bのIGBTとダイオード)の時定数τSよりも大きな値とすることができる。
コンデンサC0についても電極C0eleと誘電体フィルムC0flmをポッディング樹脂C0resinで覆うことにより、コンデンサC0の熱時定数τCは、半導体スイッチング素子(S1a,S1b,S2a,S2bのIGBTとダイオード)の時定数τSよりも大きな値とすることができる。
半導体スイッチング素子(S1a,S1b,S2a,S2bのIGBTとダイオード)の連続定格電流をDC/DCコンバータ10の連続定格電流と同じとした場合に、半導体スイッチング素子(S1a,S1b,S2a,S2bのIGBTとダイオード)が熱飽和しても、リアクトルLやコンデンサC0の熱時定数(τL、τC)は、半導体スイッチング素子の熱時定数τSよりも大きいので、連続定格電流の小さな小型・軽量のリアクトルLやコンデンサC0を用いても、リアクトルLやコンデンサC0の温度が耐熱温度に上昇するまでの間、リアクトルLやコンデンサC0の連続定格電流よりも大きな電流を通電することができる。
次に、電力変換装置の制御部20の詳細について以下に説明する。
上述のように制御部20には、
電圧端子VL−VN間の電圧V1を検出する電圧センサSnsV1の出力である検出電圧(直流電圧)V1と、
電圧端子VH−VN間の電圧V2を検出する電圧センサSnsV2の出力である検出電圧(直流電圧)V2と、
リアクトルLの温度TmpLを検出する温度センサSnsTLの出力である検出温度TmpLと、
コンデンサC0の温度TmpCを検出する温度センサSnsTCの出力である検出温度TmpCと、
インバータ11の電圧端子(3相出力端子)Vu,Vv,Vwと電動回転機MG間の3相電流Iu,Iv,Iwを検出する(3相)電流センサSnsIu,SnsIv,SnsIwの出力である検出電流Iu,Iv,Iwと、
電動回転機MGの回転角θmを検出する回転角センサSnsθmの出力でなる検出回転角θmが入力されている。
電力変換装置の外部より制御部20には、トルク指令値Trq*と、電圧指令値V2*も入力されている。
制御部20からは、DC/DCコンバータ10の半導体スイッチング素子のIGBTのゲート信号(Gate1a,Gate1b,Gate2a,Gate2b)と、インバータ11の半導体スイッチング素子のゲート信号(Gateul,Gateuh,Gatevl,Gatevh,Gatewl,Gatewh)が出力されている。
図5は、制御部20の内部構成を表す機能ブロック図である。制御部20は、(a)のトルク制限値演算部201と、(b)のトルク制限部202、(c)のトルク制御部203、(d)の電圧制御部204、(e)の角速度演算部205により構成されている。
(a)のトルク制限値演算部201は、電流制限値演算部2011、制限電力演算部2012、制限トルク演算部2013により構成され、リアクトル温度TmpLとコンデンサ温度TmpCを基づいて、トルク制限値Trq_maxを演算している。
電流制限値演算部2011には、リアクトル温度TmpLとコンデンサ温度TmpCが入力され、電流I1の制限値である電流制限値I1maxを出力する。電流制限値I1maxは、リアクトル温度TmpLとコンデンサ温度TmpCに基づいて導出する。
制限値算出部LTでは、リアクトル温度TmpLに基づいて、電流制限値I1Lmaxを導出する。リアクトル温度TmpLが予め定められた所定の閾値温度TmpLth1未満のときには電流制限値I1Lmaxは最大電流値とする。リアクトル温度TmpLが閾値温度TmpLth1以上で予め定められた所定の閾値温度TmpLth2未満(TmpLth1<TmpLth2)のときには、電流制限値I1Lmaxは、最大電流値より小さな値とし、リアクトル温度TmpLが高温ほど小さな値とする。リアクトル温度TmpLが閾値温度TmpLth2以上のときには、0とする。なお、閾値温度TmpLth1,TmpLth2は、リアクトルLの耐熱温度に基づいて、決定された値である。
リアクトル温度と同様に、制限値算出部CTでは、コンデンサ温度TmpCに基づいて、電流制限値I1Cmaxを導出する。コンデンサ温度TmpCが予め定められた所定の閾値温度TmpCth1未満のときには電流制限値I1Cmaxは最大電流値とする。コンデンサ温度TmpCが閾値温度TmpCth1以上で予め定められた所定の閾値温度TmpCth2未満(TmpCth1<TmpCth2)のときには、電流制限値I1Cmaxは、最大電流値より小さな値とし、コンデンサ温度TmpCが高温ほど小さな値とする。コンデンサ温度TmpCが閾値温度TmpCth2以上のときには、0とする。なお、閾値温度TmpCth1,TmpCth2は、コンデンサC0の耐熱温度に基づいて、決定された値である。
制限値決定部MINでは、電流制限値I1maxは、電流制限値I1Lmax、I1Cmaxの小さい値とし、リアクトル温度TmpLとコンデンサ温度TmpCに基づいて、導出される。
制限電力演算部2012には、電流制限値I1maxと電圧V1が入力され、電力制限値P2maxを出力する。電力制限値P2maxはDC/DCコンバータ10の直流電圧V2側の電力制限であり、電流I1の制限値である電流制限値I1maxと電圧V1により導出される。なお、具体的な電力制限値P2maxの演算は、電流制限値I1maxと電圧V1の積に、既知であるDC/DCコンバータ10の電力変換効率ηdcdcを積算し、導出する。なお、制御に使用する既知である各種ファクタは、制御部20内の記憶部(図示省略)に予め記憶または設定しておく(以下同様)。
制限トルク演算部2013には、電力制限値P2maxと電動回転機MGの角速度ωmが入力され、電動回転機MGのトルク制限値Trq_maxを出力する。トルク制限値Trq_maxは電動回転機MGのトルク制限値であり、電力制限値P2maxと電動回転機の角速度ωmにより導出される。具体的なトルク制限値Trq_maxの演算は、電力制限値P2maxを角速度ωmで除算し、その結果に既知であるインバータ11の電力変換効率ηinvと電動回転機MGの変換効率ηmgを積算し、導出する。
なお、角速度ωmは、図5の(e)の角速度演算部205により導出された値である。角速度演算部205には、電動回転機MGの回転角θmが入力され、電動回転機MGの角速度ωmが出力される。角速度ωmは、回転角θmを時間微分し、導出される。
トルク制御値演算部201においては、リアクトル温度TmpLとコンデンサ温度TmpCに基づいて、電流I1の電流値を制限するような、トルク制限値Trq_maxを演算し、出力している。
図5の(b)のトルク制限部202には、制御部20の外部より入力されるトルク指令値Trq*とトルク制限値Trq_maxが入力され、制限後トルク指令値Trq2*が出力される。トルク指令値Trq*の絶対値をトルク制限値Trq_max以下に制限する。トルク指令値Trq*がトルク制限値Trq_maxより大きいときには制限後トルク指令値Trq2*はTrq_maxと同じ値となり、トルク指令値Trq*が(−Trq_max)より小さいときには制限後トルク指令値Trq2*が(−Trq_max)と同じ値となる。トルク指令値Trq*がそれ以外の場合には、制限後トルク指令値Trq2*はトルク指令値Trq*と等しくなる。制限後トルク指令値Trq2*は、−Trq_maxからTrq_maxの範囲で制限される。制限後トルク指令値Trq2*を、−Trq_maxからTrq_maxの範囲で制限することにより、電流値I1の絶対値を制限することができる。
図5の(c)のトルク制御部203は、電流演算部2031、電流制御部2032、dq軸電流演算部2033、3φ電圧演算部2034により構成され、制限後トルク指令値Trq2*、角速度ωm、電圧V2、3相電流Iu,Iv,Iw、回転角θmが入力され、インバータ11のゲート信号Gateul,Gateuh,Gatevl,Gatevh,Gatewl,Gatewhが出力される。
電流演算部2031には、制限後トルク指令値Trq2*、角速度ωm、電圧V2が入力され、電動回転機MGのdq軸電流指令値Id*,Iq*が出力される。角速度ωm、電圧V2の条件において、電動回転機MGのトルクが制限後トルク指令値Trq2*を出力するのに必要な電流を演算し、dq軸電流指令値Id*,Iq*として出力する。
dq軸電流演算部2033には、3相電流Iu,Iv,Iwと回転角θmが入力され、dq軸電流Id,Iqが出力される。交流である3相電流Iu,Iv,Iwをモータの回転角θmに合わせて座標変換し、直流であるdq軸電流Id,Iqにして出力する。
電流制御部2032には、dq軸電流指令値Id*,Iq*とdq軸電流Id,Iqが入力され、dq軸電圧指令値Vd*,Vq*が出力される。dq軸電流Id,Iqがdq軸電流指令値Id*,Iq*と等しくなるような、インバータ11のdq軸電圧指令値Vd*,Vq*を出力している。電流制御部2032では、dq軸電流のフィードバック制御を行って、インバータ11のdq軸電圧指令値Vd*,Vq*を出力している。
3φ電圧演算部2034には、dq軸電圧指令値Vd*,Vq*と回転角θm、電圧V2が入力され、インバータ11のゲート信号Gateul,Gateuh,Gatevl,Gatevh,Gatewl,Gatewhが出力される。インバータ11のdq軸電圧指令値Vd*,Vq*をモータの回転角θmに合わせて座標変換し、インバータ11の交流である3相電圧指令値に変換する。3相電圧指令値と電圧V2より、3相電圧指令値を出力するためのインバータのゲート信号を演算し、ゲート信号Gateul,Gateuh,Gatevl,Gatevh,Gatewl,Gatewhとして出力する。
トルク制御部203においては、制限後トルク指令値Trq2*を出力するために必要なdq電流指令値Id*,Iq*を演算し、dq電流指令値Id*,Iq*を出力するために必要なdq軸電圧指令値Vd*,Vq*を演算し、dq軸電圧指令値Vd*,Vq*を出力するために必要なインバータのゲート信号Gateul,Gateuh,Gatevl,Gatevh,Gatewl,Gatewhを演算し、出力している。このようにして、トルク制御部203においては、制限後トルク指令値Vrq2*を出力するためのインバータのゲート信号Gateul,Gateuh,Gatevl,Gatevh,Gatewl,Gatewhを演算し、出力している。
図5の(d)の電圧制御部204には、電圧指令値V2*と電圧V2が入力され、DC/DCコンバータ10のゲート信号Gate1a,Gate1b,Gate2a,Gate2bが出力される。電圧V2が電圧指令値V2*と等しくなるように、フィードバック演算を行い、ゲート信号Gate1a,Gate1b,Gate2a,Gate2bを出力している。
制御部20についてまとめると以下のようになる。
トルク制限値演算部201、トルク制限部202、トルク制御部203において、リアクトル温度TmpLとコンデンサ温度TmpCに基づいて、DC/DCコンバータ10の1次側電流I1の絶対値を制限するように、制限後トルク指令値Trq2*やdq軸電流Id,Iqを制限し、インバータゲート信号Gateul,Gateuh,Gatevl,Gatevh,Gatewl,Gatewhを出力している。
また、電圧制御部204において、電圧V2が電圧指令値V2*と等しくなるように、DC/DCコンバータ10のゲート信号Gate1a,Gate1b,Gate2a,Gate2bを出力している。
また、制御部20については、単一のマイコン(microcontroller)またはDSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)、ASIC(application-specific integrated circuit)にて、機能を実現する。制御部20の機能を、複数のマイコンあるいはDSPに分けた場合には、マイコンまたはDSP、FPGA、ASIC間で情報を通信する必要があり、通信による遅延が含まれてしまう。制御部20においては、リアクトル温度TmpLやコンデンサ温度TmpCに応じて、瞬時にDC/DCコンバータ10の1次側電流I1を制限する必要がある。そのため、制御部20の機能は、単一のマイコンあるいはDSP、FPGA、ASICにて実現する。
本実施の形態による電力変換装置では、スイッチング動作を行なう2つの半導体スイッチング素子Sa、Sbから構成されるスイッチングユニットSUを2つ以上有し、前記各スイッチングユニットにおける前記各半導体スイッチング素子がすべて直列に接続され、前記各スイッチングユニットにおける前記各半導体スイッチング素子のスイッチング動作により充放電を行なうエネルギ移行用コンデンサと、リアクトルを有するDC/DCコンバータとすることにより、リアクトルを小型化することができる。
また、半導体スイッチング素子よりも連続電流定格が小さな小型・軽量なリアクトルやコンデンサを用い、リアクトルやコンデンサの熱時定数を半導体スイッチング素子よりも大きくなるような構成とし、リアクトル温度やコンデンサ温度に基づいて、DC/DCコンバータの電流I1の絶対値を制限するように、インバータの負荷出力や電動回転機のトルクを制限する制御部を有することにより、連続定格の小さな、小型・軽量のリアクトルやコンデンサを用いても、リアクトルやコンデンサが高温になるまでの短時間であれば、リアクトルやコンデンサの連続定格電流以上の大きな電流を通電することができる。つまり、リアクトル温度やコンデンサ温度に基づいて、DC/DCコンバータの電流I1の絶対値を制限するように、インバータの負荷出力や電動回転機のトルクを制限する制御部を有することにより、リアクトルやコンデンサが高温になるまでの短時間であれば、小型・軽量なリアクトルとコンデンサを用いることが可能となる。
なお、本実施の形態1では、インバータと電動回転機が1台の場合について記載したが、インバータと電動回転機が複数台、電圧端子VH,VNに接続される場合についても、同様に、DC/DCコンバータの電流を制限するように、インバータの負荷出力あるいは電動回転機のトルク出力を制限すれば、同様の効果を得られる。
実施の形態2.
図6は、この発明の実施の形態2による電力変換装置の構成を示す電気回路図を含む構成図である。実施の形態2による電力変換装置は、DC/DCコンバータ10、インバータ11、制御部21で構成されている。実施の形態2による電力変換装置は、実施の形態1による電力変換装置に対して、温度センサSnsTL、SnsTCを無くし、代わりにリアクトルLのリプル電流を除去した直流電流を計測する電流センサSnsILが追加されていることと、制御部20が制御部21に置き換えられていること以外は同じである。
実施の形態1による電力変換装置では、リアクトル温度やコンデンサ温度に基づいて、DC/DCコンバータの電流I1の絶対値を制限するように、インバータの負荷出力や電動回転機のトルクを制限する制御部を有することにより、リアクトルやコンデンサが高温になるまでの短時間であれば、リアクトルやコンデンサの連続定格電流以上の大きな電流を通電することができる。そのため、小型・軽量のリアクトルやコンデンサを適用することができた。
実施の形態2による電力変換装置では、制御部21において、リアクトル電流ILを用いて、リアクトル温度やコンデンサ温度を推定し、推定したリアクトル温度やコンデンサ温度により、DC/DCコンバータの電流I1の絶対値を制限するように、インバータの負荷出力や電動回転機のトルクを制限する機能を有する。そのため、温度センサSnsTL、SnsTCを無くすことが可能となる。
また、推定した温度により、電流I1の絶対値を制限するため、インバータの負荷出力や電動回転機のトルクを制限する制御部を有することにより、実施の形態1と同様に、実施の形態2においても、リアクトルやコンデンサが高温になるまでの短時間であれば、リアクトルやコンデンサの連続定格電流以上の大きな電流を通電することができる。そのため、小型・軽量のリアクトルやコンデンサを適用することができる。
電力変換装置の制御部21の詳細について、以下に説明する。
制御部21には、
電圧端子VL−VN間の電圧V1を検出する電圧センサSnsV1の出力である検出電圧(直流電圧)V1と、
電圧端子VH−VN間の電圧V2を検出する電圧センサSnsV2の出力である検出電圧(直流電圧)V2と、
リアクトルLのリプル電流を除去した直流電流を検出する電流センサSnsILの出力である検出電流ILと、
インバータ11の電圧端子(3相出力端子)Vu,Vv,Vwと電動回転機MG間の3相電流Iu,Iv,Iwを検出する電流センサSnsIu,SnsIv,SnsIwの出力である検出電流Iu,Iv,Iwと、
電動回転機MGの回転角θmを検出する回転角センサSnsθmの出力でなる検出回転角θmが入力されている。
電力変換装置の外部より制御部21には、トルク指令値Trq*と、電圧指令値V2*も入力されている。
制御部21からは、DC/DCコンバータ10の半導体スイッチング素子のIGBTのゲート信号(Gate1a,Gate1b,Gate2a,Gate2b)と、インバータ11の半導体スイッチング素子のゲート信号(Gateul,Gateuh,Gatevl,Gatevh,Gatewl,Gatewh)が出力されている。
図7は、制御部21の内部構成を表す機能ブロック図である。制御部21は、図5と同じ、(a)のトルク制限値演算部201、(b)のトルク制限部202、(c)のトルク制御部203、(d)の電圧制御部204、(e)の角速度演算部205に加えて、図7上部の(a1)のリアクトル温度演算部211、(a2)のコンデンサ温度演算部212を加えて構成されている。
(a1)のリアクトル温度演算部211において、リアクトル温度の推定値であるリアクトル(推定)温度TmpLを演算する。リアクトル温度演算部211には、電流IL、電圧V1,V2が入力され、推定値であるリアクトル(推定)温度TmpLが出力される。
リアクトル温度演算部211は、直流銅損演算部2111、交流銅損演算部2112、鉄損演算部2113、(第1の)リアクトル温度上昇演算部2114、(第2の)リアクトル温度上昇演算部2115により構成されている。
リアクトルの損失は、前述のように、直流銅損Pcoildc、交流銅損Pcoilac、鉄損Pcoreがある。
直流銅損演算部2111には、電流ILが入力され、直流銅損Pcoildcが演算されて出力される。既知のリアクトルの巻線抵抗RLを用いて、直流銅損Pcoildcを以下のように演算する。
Pcoildc=RL×IL (7)
交流銅損演算部2112には、電圧V1,V2が入力され、交流銅損Pcoilacが演算されて出力される。交流銅損Pcoilacは、リプル電流ΔILにより生じるが、リプル電流ΔILは電圧V1,V2により決まるため、電圧V1,V2より、交流銅損Pcoilacを演算することができる。具体的には、式(1)、(4)を用いて、電圧V1,V2より、リプル電流ΔILを演算により導出する。リプル電流ΔILと交流銅損Pcoilacの関係をマップとして保存しておくことにより、電圧V1,V2より、交流銅損Pcoilacを演算することができる。
鉄損演算部2113には、電圧V1,V2が入力され、鉄損Pcoreが演算されて出力される。鉄損Pcoreは、リプル電流ΔILにより生じるが、リプル電流ΔILは電圧V1,V2により決まるため、電圧V1,V2より、鉄損Pcoreを演算することができる。交流銅損Pcoilacと同様に、鉄損Pcoreにおいても、電圧V1,V2より演算によりΔILを演算により導出する。リプル電流ΔILと交流銅損Pcoreの関係をマップとして保存しておくことにより、電圧V1,V2より、交流銅損Pcoreを演算することができる。
(第1の)リアクトル温度上昇演算部2114には、直流銅損Pcoildcと交流銅損Pcoilacを加算部adで加算した値である銅損が入力され、銅損によって生じる温度上昇が演算され出力される。銅損が生じたときに、ある時定数のカーブに従い温度上昇するので、温度上昇演算部2114は、温度上昇を模擬したローパスフィルタ演算などにより、実現される。
(第2の)リアクトル温度上昇演算部2115には、鉄損Pcoreが入力され、鉄損Pcoreによって生じる温度上昇が演算され出力される。鉄損Pcoreが生じたときに、ある時定数のカーブに従い温度上昇するので、温度上昇演算部2115は、温度上昇を模擬したローパスフィルタ演算などにより、実現される。
温度上昇演算部2114の出力値と温度上昇演算部2115の出力値を加算部adで加算することにより、リアクトルLの温度上昇が導出でき、温度上昇に外部からの冷却器(図示省略)の水温などの基準温度を加算部adで加算することにより、リアクトル温度TmpLを演算により推定する。
コンデンサ温度演算部212において、コンデンサ温度の推定値であるコンデンサ温度TmpCを演算する。コンデンサ温度演算部212には、電流IL、電圧V1,V2が入力され、推定値であるコンデンサ(推定)温度TmpCが出力される。コンデンサ温度演算部212は、コンデンサ損失演算部2121、コンデンサ温度上昇演算部2122により構成されている。
コンデンサ損失演算部2121には、電流IL、電圧V1,V2が入力され、損失Pc0が出力される。式(1)、(4)、(3)、(6)を用いて、電圧V1,V2より、リアクトルのリプル電流ΔILとDutyを一旦演算する。次に、式(2)、(5)を用いて、電流ILとリプル電流ΔILとDutyより、コンデンサC0の電流Ic0を演算し、式(8)を用いて電流Ic0と既知のコンデンサ抵抗RC0よりコンデンサ損失Pc0を導出する。
コンデンサ温度上昇演算部2122には、コンデンサ損失Pc0が入力され、コンデンサ損失Pc0によって生じる温度上昇が演算され出力される。コンデンサ損失Pc0が生じたときに、ある時定数のカーブに従い温度上昇するので、温度上昇演算部2122は、温度上昇を模擬したローパスフィルタ演算などにより、実現される。
コンデンサ温度上昇演算部2122の出力値に、加算部adで基準温度を加算することにより、コンデンサ温度TmpCを演算により推定する。
実施の形態1の制御部20では、トルク制限値演算部201において、温度センサSnsTL,SnsTCの検出温度を用いて、トルク制限値Trq_maxを演算したが、実施の形態2の制御部21では、リアクトル温度演算部211、コンデンサ温度演算部212により推定した温度を用いて、トルク制限値Trq_maxを演算する。
このように、本実施の形態2において、電流ILによりリアクトル温度TmpLとコンデンサ温度TmpCを導出することができ、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態2では、リアクトルの直流電流ILを用いて、リアクトル温度TmpLとコンデンサ温度TmpCの推定演算を行ったが、リアクトルの直流電流ILと電流I1は等しくなるため、電流I1の電流を検出する電流センサを搭載し、電流I1を用いても、同様に温度TmpL,TmpCを推定演算することができる。この場合には例えば、電流I1の平均値から直流電流ILを求め、以降同様に推定演算を行う。
また、以下の関係が成り立つため、電動回転機のトルクTrqと角速度ωmと電圧V1より、電流ILを導出することができる。
V1×IL×ηmg×ηinv×ηdcdc=Trq×ωm (9)
そのため、電流センサSnsILを無くしても、電動回転機MGのトルクやインバータの出力より電流ILを導出することができる。そのため、電動回転機MGのトルクやインバータの出力よりリアクトル温度TmpLやコンデンサ温度TmpCを推定演算することができる。すなわち、上記式(9)中の、電動回転機のトルクTrqは電動回転機MGのトルクやインバータの出力として外部から得る、ωmは角速度演算部205より得る、ηmg,ηinv,ηdcdcは予め記憶部に記録しておく。
なお、この発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、これらの可能な組み合わせ、諸種の設計的変更等を含むものである。
例えば、電流・電力定格の小さな小型軽量の回路部品を使用する対象としては、リアクトルとコンデンサの双方に限定されず、リアクトルとコンデンサの少なくとも一方としてもよい。その場合、図5,7のトルク制限値演算部201の電流制限値演算部2011では、対象となる回路部品の温度から電流制限値I1maxを求めればよい。
10 DC/DCコンバータ、
11 インバータ、
20 制御部、
201 トルク制限値演算部、
202 トルク制限部、
203 トルク制御部、
204 電圧制御部、
205 角速度演算部、
211 リアクトル温度演算部、
212 コンデンサ温度演算部、
2011 電流制限値演算部、
2012 制限電力演算部、
2013 制限トルク演算部、
2031 電流演算部、
2032 電流制御部、
2033 dq軸電流演算部、
2034 3φ電圧演算部、
2111 直流銅損演算部、
2112 交流銅損演算部、
2113 鉄損演算部、
2114 リアクトル温度上昇演算部、
2115 リアクトル温度上昇演算部、
2121 コンデンサ損失演算部、
2122 コンデンサ温度上昇演算部、
ad 加算部、
B バッテリ、
CT,LT 制限値算出部、
MIN 制限値決定部、
MG 電動回転機、
S1a,S1b,S2a,S2b 半導体スイッチング素子、
Sul,Suh,Svl,Svh,Swl,Swh 半導体スイッチング素子、
SU1,SU2 スイッチングユニット、
C0,C1,C2 (平滑)コンデンサ、
L リアクトル、
SnsV1,SnsV2 電圧センサ、
SnsIu,SnsIv,SnsIw 3相電流センサ、
SnsTL 電流センサ、
Snsθm 回転角センサ、
TmpL,TmpC 温度センサ、
VH,VL,VN,VM 電圧端子、
Vu,Vv,Vw 3相出力端子、
Gate1a,Gate1b,Gate2a,Gate2b ゲート信号、
Gateul,Gateuh,Gatevl,Gatevh,Gatewl,Gatewh インバータゲート信号。
この発明は、スイッチング動作を行う第1の半導体スイッチング素子群、リアクトル、およびコンデンサを含むDC/DCコンバータと、前記DC/DCコンバータの出力を第2の半導体スイッチング素子群のスイッチングにより交流電流に変換して電動回転機へ供給するインバータと、前記DC/DCコンバータとインバータの制御を行うと共に、前記DC/DCコンバータの前記リアクトルの温度に従って、前記DC/DCコンバータの電流を制限するように、前記インバータの出力または前記インバータに接続された電動回転機のトルク出力を制限する制御部と、を備え、前記DC/DCコンバータにおいて、前記第1の半導体スイッチング素子群が、それぞれ相補的にスイッチング動作を行なう2つの半導体スイッチング素子から構成される2つ以上のスイッチングユニットからなり、前記各スイッチングユニットの半導体スイッチング素子がすべて直列に接続されており、前記コンデンサとリアクトルが、前記各スイッチングユニットの前記各半導体スイッチング素子のスイッチング動作により充放電されるエネルギ移行用コンデンサと電圧変換のための電気エネルギを蓄積するリアクトルからなる、電力変換装置等にある。

Claims (17)

  1. スイッチング動作を行う第1の半導体スイッチング素子群、リアクトル、およびコンデンサを含むDC/DCコンバータと、
    前記DC/DCコンバータの出力を第2の半導体スイッチング素子群のスイッチングにより交流電流に変換して電動回転機へ供給するインバータと、
    前記DC/DCコンバータとインバータの制御を行うと共に、前記DC/DCコンバータの前記リアクトルの温度に従って、前記DC/DCコンバータの電流を制限するように、前記インバータの出力または前記インバータに接続された電動回転機のトルク出力を制限する制御部と、
    を備えた電力変換装置。
  2. スイッチング動作を行う第1の半導体スイッチング素子群、リアクトル、およびコンデンサを含むDC/DCコンバータと、
    前記DC/DCコンバータの出力を第2の半導体スイッチング素子群のスイッチングにより交流電流に変換して電動回転機へ供給するインバータと、
    前記DC/DCコンバータとインバータの制御を行うと共に、前記DC/DCコンバータの前記コンデンサの温度に従って、前記DC/DCコンバータの電流を制限するように、前記インバータの出力または前記インバータに接続された電動回転機のトルク出力を制限する制御部と、
    を備えた電力変換装置。
  3. スイッチング動作を行う第1の半導体スイッチング素子群、リアクトル、およびコンデンサを含むDC/DCコンバータと、
    前記DC/DCコンバータの出力を第2の半導体スイッチング素子群のスイッチングにより交流電流に変換して電動回転機へ供給するインバータと、
    前記DC/DCコンバータとインバータの制御を行うと共に、前記DC/DCコンバータの前記リアクトルと前記コンデンサの温度に従って、前記DC/DCコンバータの電流を制限するように、前記インバータの出力または前記インバータに接続された電動回転機のトルク出力を制限する制御部と、
    を備えた電力変換装置。
  4. 前記リアクトルのための温度センサを備えた請求項1に記載の電力変換装置。
  5. 前記コンデンサのための温度センサを備えた請求項2に記載の電力変換装置。
  6. 前記リアクトルのための温度センサと前記コンデンサのための温度センサを備えた請求項3に記載の電力変換装置。
  7. 前記リアクトルに流れる電流を検出する電流センサを備え、
    前記制御部が、前記DC/DCコンバータの前記リアクトルに流れる電流および入出力の電圧から前記リアクトルの温度を推定し、推定された温度に従って制御を行う請求項1に記載の電力変換装置。
  8. 前記リアクトルに流れる電流を検出する電流センサを備え、
    前記制御部が、前記DC/DCコンバータの前記リアクトルに流れる電流および入出力の電圧から前記コンデンサの温度を推定し、推定された温度に従って制御を行う請求項2に記載の電力変換装置。
  9. 前記リアクトルに流れる電流を検出する電流センサを備え、
    前記制御部が、前記DC/DCコンバータの前記リアクトルに流れる電流および入出力の電圧から前記リアクトルおよび前記コンデンサの温度を推定し、推定された温度に従って制御を行う請求項3に記載の電力変換装置。
  10. 前記DC/DCコンバータにおいて、
    前記リアクトルの連続定格電流が、前記第1の半導体スイッチング素子群の各半導体スイッチング素子の連続定格電流に対して小さく、
    前記リアクトルのコイルと磁性体コアの全部または一部が樹脂で覆われ、
    前記リアクトルの熱時定数が、前記第1の半導体スイッチング素子群の各半導体スイッチング素子の熱時定数に対して大きい、
    請求項1,4,7のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  11. 前記DC/DCコンバータにおいて、
    前記コンデンサの連続定格電流が、前記第1の半導体スイッチング素子群の各半導体スイッチング素子の連続定格電流に対して小さく、
    前記コンデンサの電極と誘電体フィルムの全部または一部が樹脂で覆われ、
    前記コンデンサの熱時定数が、前記第1の半導体スイッチング素子群の各半導体スイッチング素子の熱時定数に対して大きい、
    請求項2,5,8のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  12. 前記DC/DCコンバータにおいて、
    前記リアクトルおよび前記コンデンサの連続定格電流が、前記第1の半導体スイッチング素子群の各半導体スイッチング素子の連続定格電流に対して小さく、
    前記リアクトルのコイルと磁性体コアの全部または一部が樹脂で覆われ、
    前記コンデンサの電極と誘電体フィルムの全部または一部が樹脂で覆われ、
    前記リアクトルおよび前記ンデンサの熱時定数が、前記第1の半導体スイッチング素子群の各半導体スイッチング素子の熱時定数に対して大きい、
    請求項3,6,9のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  13. 前記DC/DCコンバータの前記第1の半導体スイッチング素子群の各半導体スイッチング素子を冷却する水冷機構を備えた請求項10,11,12のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  14. 前記DC/DCコンバータにおいて、
    前記第1の半導体スイッチング素子群が、それぞれ相補的にスイッチング動作を行なう2つの半導体スイッチング素子から構成される2つ以上のスイッチングユニットからなり、前記各スイッチングユニットの半導体スイッチング素子がすべて直列に接続されており、
    前記コンデンサとリアクトルが、前記各スイッチングユニットの前記各半導体スイッチング素子のスイッチング動作により充放電されるエネルギ移行用コンデンサと電圧変換のための電気エネルギを蓄積するリアクトルからなる、請求項1から13までのいずれか1項に記載の電力変換装置。
  15. 前記制御部が、
    前記DC/DCコンバータを、電圧をフィードバックして制御し、
    前記インバータを、前記電動回転機のトルクまたは電流を制御するように制御する、
    請求項1から14までのいずれか1項に記載の電力変換装置。
  16. 前記制御部が、単一のマイコン、DSP、FPGA、ASICのいずれか1で構成され、
    前記DC/DCコンバータを電圧フィードバック制御する電圧制御部と、
    前記インバータの負荷である前記電動回転機のトルクまたは電流の制御を行うトルク制御部と、
    前記DC/DCコンバータの前記リアクトルと前記コンデンサの少なくとも一方の温度に従って、前記DC/DCコンバータの電流を制限するように、前記インバータの負荷出力を調整する演算制御部と、
    を含む請求項15に記載の電力変換装置。
  17. スイッチング動作を行う第1の半導体スイッチング素子群、リアクトル、およびコンデンサを含むDC/DCコンバータと、
    前記DC/DCコンバータの出力を第2の半導体スイッチング素子群のスイッチングにより交流電流に変換して電動回転機へ供給するインバータと、
    を備えた電力変換装置において、
    前記DC/DCコンバータとインバータの制御を行うと共に、前記DC/DCコンバータの前記リアクトルと前記コンデンサの少なくとも一方の温度に従って、前記DC/DCコンバータの電流を制限するように、前記インバータの出力または前記インバータに接続された電動回転機のトルク出力を制限する、電力変換装置の制御方法。
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