JP6131067B2 - 偏心揺動型の減速装置 - Google Patents

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Description

本発明は、偏心揺動型の減速装置に関する。
特許文献1に、偏心揺動型の減速装置が開示されている。この減速装置は、偏心体によって外歯歯車を揺動させながら内歯歯車に内接噛合させ、内歯歯車と外歯歯車との間に生じる相対回転を出力として取り出している。
偏心体は、該偏心体が設けられている軸(偏心体軸)と一体化されている。偏心体軸は、一対の偏心体軸軸受によって支持されている。偏心体の表面(研磨面)と、偏心体軸軸受の配置される部分の研磨面は、正確な同心性(あるいは正確な偏心性)を確保するには、同一の砥石で研磨するのが好ましい。一方で、偏心体の軸方向両側には、外歯歯車との間に配置された偏心体軸受(ころ)の軸方向移動を規制するために肩部等を設ける必要がある。
この特許文献1における減速装置においては、複数ある偏心体の一部の偏心体軸受を、内輪を有する構造とし、かつ、偏心体軸の偏心体の部分が軸方向に順々に段を有する構造とすることにより、砥石幅の制約なく同一の砥石で偏心体の研磨面および偏心体軸軸受の配置される部分の研磨面の研磨ができるように工夫している。
WO2006/77825号公報
しかしながら、このような構成は、コストダウンや一層の同心性の向上のため、偏心体軸受を、内輪が偏心体と一体化された構造にしようとすると、同一の砥石で研磨することができないという問題があった。
本発明は、このような従来の問題を解消するためになされたものであって、同心性の高い偏心体軸の組み込まれた偏心揺動型の減速装置を、低コストで提供することをその課題としている。
本発明は、偏心体によって外歯歯車を揺動させながら内歯歯車に内接噛合させる偏心揺動型の減速装置であって、前記偏心体が一体に設けられた偏心体軸と、該偏心体軸を支持する軸受と、前記偏心体と前記外歯歯車との間に配置される偏心体軸受と、を備え、前記偏心体軸受は、専用の内輪を有さず、前記偏心体が内輪を兼ね、前記偏心体は、軸方向両側に肩部を有し、前記偏心体軸における前記偏心体軸を支持する軸受の配置される部分の研磨面の軸方向長さが、前記偏心体両側の肩部の間の軸方向長さ以下に設定されている構成とすることにより、上記課題を解決したものである。
本発明においては、偏心体軸を支持する軸受の配置される部分の研磨面の軸方向長さが、偏心体の軸方向両側の肩部の間の長さ(間隔)以下に設定されている。
このため、偏心体軸に偏心体が一体に形成され、かつ偏心体の軸方向両側に肩部を有する構造でありながら、偏心体の研磨面および偏心体軸を支持する軸受の配置される部分の研磨面を、同一の砥石で研磨することができる。したがって、偏心体の研磨面および偏心体軸を支持する軸受の配置される部分の研磨面の同心性の高い偏心体軸を、低コストで得ることができる。
本発明によれば、同心性の高い偏心体軸の組み込まれた偏心揺動型の減速装置を、低コストで得ることができる。
本発明の実施形態の一例に係る偏心揺動型の減速装置を示す全体断面図 図1の要部拡大断面図 図1の偏心体軸の正面図 本発明の他の実施形態の一例を示す偏心揺動型の減速装置を示す主要部の拡大断面図 図4の偏心体軸の正面図
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態の一例に係る偏心揺動型の減速装置を詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態の一例に係る偏心揺動型の減速装置を示す全体断面図である。
この偏心揺動型の減速装置10は、2個の偏心体12によって2枚の外歯歯車14を揺動させながら内歯歯車16に内接噛合させ、内歯歯車16と外歯歯車14との間に生じる相対回転を出力として取り出している。減速装置10は、偏心体軸24が内歯歯車16の径方向中央に1本のみ存在する中央クランクタイプと称される偏心揺動型の減速装置である。外歯歯車14を2枚並列に備えているのは、必要な伝達容量の確保および回転バランス性の確保を意図したためである。
減速装置10の入力軸11は、モータ18のモータ軸20と一体化されている。入力軸11には、キー22を介して偏心体軸24が連結されている。偏心体軸24には、前記2つの偏心体12が一体に形成されている。偏心体軸24の近傍の構成については、後に詳述する。
偏心体12の外周には偏心体軸受26のころ26Aを介して外歯歯車14が揺動可能に組み込まれている。なお、偏心体軸受26は、ころ26Aおよびリテーナ26Dを有するが、専用の内外輪は有していない(後述)。外歯歯車14は、揺動しながら内歯歯車16に内接噛合している。
内歯歯車16は、この実施形態では、ケーシング28と一体化された内歯歯車本体16Aと、該内歯歯車本体16Aに支持された円柱状の支持ピン16Bと、該支持ピン16Bの外周に回転自在に組み込まれ、内歯歯車16の内歯を構成する外ローラ16Cとで主に構成されている。内歯歯車16の内歯の数(外ローラ16Cの数)は、外歯歯車14の外歯の数よりも僅かだけ(この例では1だけ)多い。
各外歯歯車14は、該外歯歯車14を貫通する内ピン孔14Aを備える。内ピン孔14Aには、内ピン32が遊嵌している。内ピン32の外周には、摺動促進部材として内ローラ38が配置されている。内ローラ38と内ン孔14Aとの間には偏心体12の偏心量Δe1の2倍相当の隙間が確保されている。外歯歯車14の軸方向側部にはフランジ体34が配置され、内ピン32は、該フランジ体34の内ピン保持穴34Aに圧入・固定され
ている。フランジ体34は、出力軸36と一体化されている。出力軸36は、一対のテーパローラ軸受37に支持されている。
ここで、本実施形態に係る偏心揺動型の減速装置10の偏心体軸24の近傍の構成を詳細に説明する。
図2は、図1の要部拡大断面図、図3は、偏心体軸24を単体で描写した正面図である。
図2および図3を参照して、前述したように、この偏心体軸24は、入力軸11(=モータ軸20)とキー22を介して連結される。偏心体軸24は、一対の偏心体軸軸受(偏心体軸24を支持する軸受)40によってケーシングカバー28Cおよびフランジ体34に両持ち支持されている。
この偏心体軸24は、2つの偏心体12の間の中央を対称点S1として、後述する軸端部の把持部67の部分を除いて全体が「点対称」の構造とされている。このため、以降、便宜上、図中で同一の機能を有する部位には同一の符号を付して説明してゆく。ただし、偏心体軸に作用するモーメントのつり合いが確保されるならば、必ずしも点対称に設計されなくてもよい。
偏心体軸24の概略構造から説明すると、偏心体軸24には、軸のほぼ中央の対称点S1の近傍に、前記2つの偏心体12が一体に設けられている。偏心体12は、軸方向両側に肩部63、64を有している。対称点S1から遠い側の肩部64に隣接して、非研磨部65が形成されている。また、非研磨部65と隣接して、偏心体軸軸受40の配置される部分の研磨面(以降、軸受研磨面と称す)62が形成され、さらに、この軸受研磨面62に隣接して、該軸受研磨面62よりも小径の傾斜部(軸受研磨面62よりも外径の小さい部分)66を有している。
ここまでの構成は、対称点S1を中心に偏心体軸24のモータ側および反モータ側の双方に共通している。そして、偏心体軸24のモータ側には、偏心研磨面61および軸受研磨面62を研磨する際に、偏心体軸24をチャッキングするための把持部67が延在されている。
以下、各部のより具体的な構成について説明してゆく。
偏心体12は、偏心体軸24と一体化されている。ここでの「一体」は、始めから一部材として一体化されている構造を指している。つまり、別部材をキー等によって連結した構造を含まない。
各偏心体12は、偏心体軸24の軸心O1に対してΔe1だけ偏心した円筒状の表面(偏心研磨面)61を有している。2つの偏心体12の偏心方向の位相は180度ずれている(互いに逆方向に偏心している)。この実施形態の偏心体軸受26は、ころ26Aおよびリテーナ26Dを有するが、内外輪を有しておらず、偏心体12が内輪を兼ね、外歯歯車14が外輪を兼ねている。そのため、この偏心研磨面61は、偏心体軸受26のころ26Aが直接転がる転接面となる。なお、偏心体軸軸受40は、外輪40Bを有しているが、内輪は有しておらず、偏心体軸24が内輪を兼ねている。そのため、軸受研磨面62が、偏心体軸軸受40のころ40Aが直接転がる転接面となっている。
偏心体12は、軸方向両側に肩部63、64を有している。ここで、「肩部」とは、「偏心体12の偏心研磨面61に隣接して、該偏心研磨面61よりも高い部分(偏心体12の偏心軸心(この例ではO2)からの径方向長さが大きい部分)」を意味している。本実施形態では、偏心研磨面61よりもH1だけ高い肩部63、64が偏心体12の全周に亘って存在している。但し、必ずしも全周に亘って存在している必要はなく、後述する実施形態で示すように、周方向の一部のみに高い部分が存在する場合でも、本発明における「肩部」に相当する。より具体的には、この肩部の定義は、偏心体12の偏心研磨面61を研磨する砥石(図示略)との関係に着目してなされている。すなわち、偏心体12の偏心研磨面61の研磨は、偏心体軸24を回転させながら行われるため、周方向の一部にだけ偏心体12の偏心研磨面61よりも高い部分(偏心軸心O2からの径方向長さが大きい部分)が存在する場合であっても、偏心研磨面61を研磨する砥石は、当該高い部分を跨ぐような態様で使用することができない。したがって、砥石の軸方向長さが拘束されるという事情については、偏心体の全周に亘って高い部分(肩部)が存在する場合と、周方向の一部にだけ高い部分が存在する場合とで、特に差はない、という趣旨が背景にある。この趣旨から、本発明における「肩部」の概念には、例えば、特定の偏心体が他の偏心体や軸受面等と隣接している場合に、当該隣接している構成そのものが、「肩部」を構成したりする場合が含まれる。
さらには、同様の趣旨(砥石の軸方向長さが拘束されるという事情)から、「偏心体の偏心研磨面に隣接して」という概念は、必ずしも「偏心研磨面のすぐ隣に」ということではなく、後述するように、工具の逃げ溝等を介して隣接している場合を含む。例えば、この実施形態では、偏心体12の偏心研磨面61の軸方向長さは、B1であり、また、肩部63と肩部64の間の軸方向長さ(軸方向長さ)は、L1であり、B1=L1である。しかし、偏心研磨面61の軸方向長さB1と、肩部63、64間の軸方向長さL1は、常に等しいわけではなく、例えば、後述する実施形態のように、偏心体(112)の偏心研磨面(161)に隣接して、工具の逃げ溝(170)等を有している場合もある。しかし、この場合、砥石の軸方向長さが拘束されるのは偏心研磨面(161)の軸方向長さ(B101)によってではなく、あくまで肩部(163、164)間の軸方向長さ(L101)によってである。つまり、肩部63と肩部64の間の軸方向長さL1は、偏心研磨面61の軸方向長さB1と、必ずしも同一である必要はない。この点についても、後の実施形態で詳述する。
本実施形態の具体的な説明に戻って、本実施形態では、軸受研磨面62の軸方向長さは、B2である。軸受研磨面62の軸方向長さB2は、偏心体12の軸方向両側の肩部63、64の間の軸方向長さL1以下に設定されている(B2≦L1)。これにより、偏心研磨面61を研磨可能な砥石で、軸受研磨面62を軸方向の移動を伴うことなく(軸方向に固定した状態で)研磨することができる。
この構成は、しかし、ただ単にこのように設定すると、ときに偏心体軸軸受40の容量が不足気味になることがある。そこで、本実施形態では、次のような構成により、偏心体軸軸受40の軸方向長さL2が、軸受研磨面62の軸方向長さB2よりも長くなるように工夫している。なお、本明細書において、「軸受の軸方向長さ」とは、外輪または内輪の少なくとも一方があるときは、その長い方の軸方向長さ、内輪も外輪もないときは、転動体の軸方向長さを指すものとする。例えば、本実施形態に係る偏心体軸軸受40では専用の内輪がなく、偏心体軸24が内輪を兼ね、ころ40Aが軸受研磨面62に転接している。しかし、専用の外輪40Bを有している。したがって、本実施形態での偏心体軸軸受40の軸方向長さは外輪40Bの軸方向長さL2ということになる。
偏心体軸軸受40の軸方向長さL2が、軸受研磨面62の軸方向長さB2よりも長いという説明に戻る。本実施形態に係る偏心体軸24では、前述したように、軸受研磨面62の軸方向両側に非研磨部65、および傾斜部66が隣接している。非研磨部65は、軸受研磨面62を形成する際の研磨前の表面に相当している。つまり、この部分は研磨されていない(軸受研磨面62を構成していない)。一方、傾斜部66は、軸受研磨面62よりも外径が小さく、研磨されずに残る部分に相当している。そのため、やはり、軸受研磨面62を構成していない。
そして、非研磨部65の一部は、偏心体軸軸受40の外輪40Bの軸方向長さL2と、径方向から見たときに長さL3分だけ重なっている。すなわち、偏心体軸軸受40の軸受研磨面62は、偏心体軸軸受40の外輪40Bの軸方向端部40B1よりも長さL3だけ内側にある。また、軸受研磨面62よりも小径の傾斜部66は、軸断面で直線的に外径が軸受研磨面62よりも小さくなっており、この傾斜は、偏心体軸軸受40の外輪40Bの軸方向反対側の端部40B2よりもL4だけ内側から始まっている。
要するならば、軸受研磨面62は、軸方向両側において、偏心体軸軸受40の外輪40Bの軸方向端部40B1、40B2よりも、それぞれL3、L4だけ内側に収まっている。これにより、結果として、偏心体軸軸受40の軸方向長さL2は、該偏心体軸軸受40の軸受研磨面62の軸方向長さB2よりも(L3+L4)だけ長く設定され、軸受研磨面62の軸方向長さB2に対して、相対的により大容量の偏心体軸軸受40の組み付けを可能としている。
次に、本実施形態に係る偏心揺動型の減速装置10の作用を説明する。
モータ18のモータ軸20の回転によって、該モータ軸20と一体化されている減速装置10の入力軸11が回転すると、キー22を介して入力軸11と連結されている偏心体軸24が回転する。偏心体軸24が回転すると、該偏心体軸24と一体的に形成されている偏心体12が回転し、入力軸11が1回回転する毎に偏心体軸受26のころ26Aを介して外歯歯車が1回揺動回転する。この結果、外歯歯車14と内歯歯車16の噛合位置が、順次ずれていく現象が発生し、外歯歯車14は、内歯歯車16との歯数差分、すなわち「1歯分」だけ、固定状態にある内歯歯車16に対して相対回転する(自転する)。この自転成分が、内ピン32を介して外歯歯車14の軸方向側部に配置されたフランジ体34に伝達され、フランジ体34と一体化されている出力軸36が回転する。この結果、(内歯歯車16と外歯歯車14の歯数差:この例では1)/(外歯歯車14の歯数)に相当する減速比の減速を実現することができる。
ここで、本実施形態においては、偏心体12は、偏心体軸24と一体に形成された状態で偏心体軸軸受40に支持されている。そのため、偏心体(12)を備えた部材をキー等によって軸に連結する構造と比べて、偏心体軸24と偏心体12との間にバックラッシがない、ぶれがない、あるいは、フレッティングが生じない、等のメリットが得られると共に、各偏心体12の同心性、平坦性を高く維持することができ、外歯歯車14の揺動をより円滑に行わせることができる。
なお、この実施形態では、偏心体軸24と入力軸11は、一体化されていないため、モータ18の振動がダイレクトに偏心体12に伝達されるのを抑制している。
次に、偏心研磨面61、軸受研磨面62、および砥石の軸方向長さの関係(作用)について説明する。
先ず、偏心研磨面61および砥石の軸方向長さの関係について説明する。
本実施形態では、偏心体12の軸方向「両側」に肩部63、64が存在するため、必然的に、偏心体12の偏心研磨面61を研磨する砥石としては、両肩部63、64間の軸方向長さL1以下(等しい場合を含む)の軸方向長さを有した砥石を使用することになる。
また、偏心体12の偏心研磨面61は、偏心体軸24に対して偏心しているため(偏心体軸24の軸心O1からの径方向長さが一定でないため)、偏心体12の偏心研磨面61を研磨するときには、偏心体軸24の回転と同期して砥石を偏心体軸24の軸心O1に対して進退動させながら少しずつ偏心体軸24の軸心O1に接近させ、偏心軸心O2と同心の偏心研磨面61を得るという高度な研磨が必要である。そのため、この研磨の最中に砥石を軸方向に動かすのは、偏心体軸24の回転角度との同期がずれるため、採用しがたい。したがって、偏心体12を研磨する砥石は、事実上、偏心体12の肩部63、64の間隔と同一(偏心体と肩部の間に工具の逃げ溝等があるときは、該工具の逃げ溝の軸方向長さの範囲で肩部の間の軸方向長さより若干小さい軸方向長さの砥石を使用することになる。
次に、軸受研磨面62と砥石の軸方向長さとの関係について説明すると、もし、偏心体軸軸受40の軸受研磨面62の軸方向長さB2が砥石の軸方向長さよりも広いと、該軸受研磨面62の研磨の際に、砥石を軸方向に固定した状態での研磨では、研磨しきれないことになる。しかし、砥石の軸方向移動を併用して軸受研磨面62を研磨すると、該軸受研磨面62の同心性、あるいは平坦性が損なわれ、ひいては偏心研磨面61の偏心軸心O2に対する同心性を精度良く維持することが困難になる虞がある。そのため、従来は、前述した特許文献1のような工夫をしたり、あるいは予め偏心体(12)を形成した偏心体部材を、予め幅広の砥石にて軸方向の移動を行うことなく研磨した一対の軸受研磨面(40G)を形成した軸にキー等を介して連結し、この軸を偏心体軸軸受(40)にて支持するような構成を採用していた。しかし、これらの手法は、部品点数の増大によってコスト高となったり、偏心体軸(24)の軸心(O1)と偏心体(12)の偏心軸心(O2)との平行性や径方向の長さを、正確に維持するのが難しい、という問題があった。
しかし、本実施形態では、軸受研磨面62の軸方向長さB2が、偏心体12の軸方向両側の肩部63、64の間の軸方向長さL1以下に設定されている。このため、偏心体12の偏心研磨面61を研磨する砥石を用いて、同一のチャッキング状態のまま(偏心体軸24の把持部67のチャッキングを解くことなく)、偏心体12の偏心研磨面61と偏心体軸軸受40の軸受研磨面62の双方を、偏心体軸24の軸心O1に対する進退動のみの動きで研磨することができる。したがって、全ての研磨面61、62の同心性、平坦性を高く確保することができ、また加工工数も低減できる。
そして、本実施形態では、偏心体12の軸方向両側に高さがH1の肩部63、64が全周に亘って存在しているため、偏心体軸受26のころ26Aの位置決めに当たって、別途止め輪等を用意する必要がない。そのため、部品点数を削減でき、また組み付け工数も削減できる。
さらに、本実施形態では、偏心体軸軸受40の軸方向長さL2が、軸受研磨面62の軸方向長さB2よりも長い。これは、軸受研磨面62の軸方向長さB2に対してより大容量の偏心体軸軸受40を組み込むことができていることを意味する。そのため、より安定した偏心体軸24の支持が可能である。
また、偏心体軸24が、軸受研磨面62に隣接して該軸受研磨面62よりも小径の部分(傾斜部66)を有する構成を採用している。あるいは、軸受研磨面62に隣接して非研磨部65を設け、研磨しない部分を確保するようにしている。そのため、上記偏心体軸軸受40の軸方向長さL2が軸受研磨面62の軸方向長さB2よりも長いという構成、あるいは、肩部63と肩部64の間の軸方向長さL1が軸受研磨面62の軸方向長さB2よりも長いという構成をより容易に、かつより確実に実現できている。
図4、図5に本発明の他の実施形態の一例を示す。
なお、この実施形態の多くの構成は、先の実施形態と基本的に同様であるため、図中で、先の実施形態と機能的に同一または類似する部位に、下2桁が同一の符号を付すとともに、適宜、軸方向モータ側には末尾にa、軸方向反モータ側には末尾にbを付して説明する。
この実施形態は、先の肩部の定義の際に言及した構成(肩部が、全周に亘っては形成されておらず、周方向の一部にだけ存在しているという構成)の一例に相当している。具体的には、偏心研磨面161a、161bの軸方向外側に工具の逃げ170a、170bがあり、該工具の逃げ170a、170bと軸受研磨面162a、162bとの間に肩部164a、164bが形成されている。すなわち、偏心体112a、112bの反偏心方向の一部が(偏心していない)軸受研磨面162a、162bよりも低くなることで、該軸受研磨面162a、162bにより、最大高さH104a、H104bの肩部164a、164bが形成されている。
この肩部164a、164bは、偏心体の偏心量Δe101a、Δe101bと軸受研磨面162a、162bの外径d101a、d101bとの関係から形成されたものであるが、たとえ、周方向の一部にのみ形成され、かつ高さH104a、H104b自体は小さなものでも、砥石の軸方向長さが拘束されることには変わりがなく、したがって、前記定義より、本発明の「肩部」に相当している。なお、本実施形態では、偏心体112a、112bが互いに軸方向に相対向する側については、次のようにして、モータ側の偏心体112aおよび反モータ側の偏心体112bにおいて、高さH105(H105a、H105b)の肩部163(163a、163b)を積極的に形成している。
すなわち、先ず、モータ側から(矢印A方向から)軸方向位置X1aまで、モータ側の偏心研磨面161aの偏心軸心O102aと同心で、かつ、モータ側の偏心研磨面161aよりも高さH105aだけ高い高さで研削する(あるいは旋盤加工する)。その後、反モータ側から(矢印B側から)軸方向位置X1bまで、今度は、反モータ側の偏心研磨面161bの偏心軸心O102bと同心で、かつ、反モータ側の偏心研磨面161bよりも高さH105bだけ高い高さで研削する。なお、H105a=H105bである。これにより、モータ側、反モータ側の双方の偏心体112a、112bについて、偏心研磨面161a、161bに対して、全周に亘って高さH105a、H105bの確保された肩部163a、163bを点対称に形成することができる。なお、偏心研磨面161a、161bの軸方向内側には、工具の逃げ171a、171bが形成されている。
結局、この実施形態における肩部163、164の間の軸方向長さは、L101(L101a=L101b)である。この肩部163、164の間の軸方向長さL101a、L101bには、軸方向長さB101a、B101bの偏心研磨面161a、161bと軸方向長さL105a、L105bの工具の逃げ溝170a、170b、および偏心研磨面161a、161bの軸方向内側の工具の逃げ171a、171bが含まれている。
この実施形態においても、砥石の軸方向長さが、偏心体112の肩部163、164間の軸方向長さL101a、L101bに拘束されることに鑑み、偏心体軸軸受140の軸受研磨面162aの軸方向長さB102aを、偏心体112aの両側の肩部163a、164aとの間の軸方向長さL101a以下に設定すると共に、軸受研磨面162bの軸方向長さB102bを、偏心体112bの両側の肩部163b、164bとの間の軸方向長さL101b以下に設定している。これにより、先の実施形態と同様に、把持部167を介して同一のチャッキングで同一の砥石を用いて2つの偏心体112の偏心研磨面161および偏心体軸軸受140の軸受研磨面162を研磨することができる。
なお、この実施形態では、偏心体軸軸受140は、ころ140A、外輪140Bのほか、専用の内輪140Cを有した構成とされている。ただ、先の実施形態においては、偏心体軸軸受40の軸方向長さL2を、該偏心体軸軸受40の軸受研磨面62の軸方向長さB2よりも長く形成して、軸受研磨面62の軸方向長さB2に対して相対的により大容量の偏心体軸軸受40の組み込みを可能としていたが、本実施形態においては、このような構成としなくても、偏心体軸軸受140の容量を確保できることから、特に、モータ18側の偏心体軸軸受140の軸方向長さL102aについては、、該偏心体軸軸受140の軸受研磨面162aの軸方向長さB101aよりもあえて長くは形成していない(この例ではほぼ同等であるが、設計によっては、偏心体軸軸受140の軸方向長さの方を、より短く形成するようにしてもよい)。なお、反モータ側の偏心体軸軸受140については、該偏心体軸軸受140軸方向長さL102bは、軸受研磨面162bの軸方向長さB102bよりも長くしている。このように、本発明では、偏心体軸軸受の軸方向長さを、軸受研磨面よりも長くするという構成は、必ずしも必須の構成ではない。
なお、この実施形態では、(偏心体軸軸受140の軸方向長さL102の確保という目的とは別に)軸受研磨面162に隣接して該軸受研磨面162より小径の把持部167、あるいは面取り部169を配置することで、必要以上に軸受研磨面162が長くならないように配慮している。このような配慮は、必須ではないが、研磨時間の短縮、切り粉量の減少等のメリットが得られるため、好ましい。
また、この実施形態では、肩部163側では、この肩部163を利用して偏心体軸受126のころ126Aの軸方向の位置決めを行っているものの、肩部164側は、方向の一部にしか該肩部164が確保されておらず、しかも高さH104自体も、ころ126Aを位置決めできるほどには高くはないため、偏心体軸受126のころ126Aの軸方向の位置決めについては、別途リングプレート176を配置することで行っている。このように、本発明においては、偏心体軸受のころ(転動体)の軸方向の規制を必ず肩部で行うことを要求するものではない。
また、上記実施形態では、偏心体軸が内歯歯車の径方向中央に1本のみ存在する中央クランクタイプと称される偏心揺動型の減速機構を備えた減速装置が示されていたが、この種の減速装置の減速機構としては、内歯歯車の軸心からオフセットした位置に、複数の偏心体軸を有し、この複数の偏心体軸に備えられた偏心体を同期して回転させることによって外歯歯車を揺動させる、いわゆる振り分けタイプと称される減速機構も知られている。本発明は、当該振り分けタイプの偏心揺動型の減速機構の偏心体軸等にも、全く同様に適用することができる。すなわち、本発明は、偏心揺動型の減速装置の具体的な減速機構については、特に限定されない。
10…偏心揺動型の減速装置
12…偏心体
14…外歯歯車
16…内歯歯車
24…偏心体軸
40…偏心体軸軸受
61…偏心研磨面
62…軸受研磨面
63、64…肩部
L1…肩部間の軸方向長さ
B2…軸受研磨面の軸方向長さ

Claims (4)

  1. 偏心体によって外歯歯車を揺動させながら内歯歯車に内接噛合させる偏心揺動型の減速装置であって、
    前記偏心体が一体に設けられた偏心体軸と、
    該偏心体軸を支持する軸受と、
    前記偏心体と前記外歯歯車との間に配置される偏心体軸受と、を備え、
    前記偏心体軸受は、専用の内輪を有さず、前記偏心体が内輪を兼ね、
    前記偏心体は、軸方向両側に肩部を有し、
    前記偏心体軸における前記偏心体軸を支持する軸受の配置される部分の研磨面の軸方向長さが、前記偏心体両側の肩部の間の軸方向長さ以下に設定されている
    ことを特徴とする偏心揺動型の減速装置。
  2. 請求項1において、
    前記偏心体軸を支持する軸受の軸方向長さは、該軸受の配置される部分の前記研磨面よりも長い
    ことを特徴とする偏心揺動型の減速装置。
  3. 請求項2において、
    前記偏心体軸は、前記研磨面に隣接して研磨面よりも小径の部分を有する
    ことを特徴とする偏心揺動型の減速装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、
    前記偏心体は、該偏心体の軸方向両側の前記肩部の少なくとも一方が、周方向の一部のみに設けられている
    ことを特徴とする偏心揺動型の減速装置。
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