JP5339743B2 - 歯車装置 - Google Patents

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Description

本発明は歯車装置に関する。特に、内歯歯車と、その内歯歯車と噛み合いながら内歯歯車の軸線の周りを偏心回転する外歯歯車を備えており、その外歯歯車を偏心回転させるクランクシャフトが、内歯歯車の軸線と同軸に配置されている歯車装置に関する。
特許文献1に、内歯歯車と、その内歯歯車と噛み合いながら偏心回転する外歯歯車を備えている歯車装置が開示されている。外歯歯車は、内歯歯車の軸線の周りを偏心回転する。その歯車装置では、外歯歯車を偏心回転させるクランクシャフトが、内歯歯車の軸線と同軸に配置されている。このような歯車装置は、センタークランク型歯車装置と呼ばれる。
特許文献1の歯車装置は、内歯部材とキャリアとクランクシャフトと外歯歯車を備えている。内歯部材の内周に、内歯歯車が形成されている。キャリアは、内歯歯車の軸線と同軸に配置されており、内歯部材に回転可能に支持されている。キャリアは、内歯部材に対して相対的に回転することができる。クランクシャフトは、一対の軸受によって、キャリアに回転可能に支持されている。また、クランクシャフトは、内歯歯車の軸線と同軸に配置されている。クランクシャフトには、偏心体が固定されており、その偏心体に外歯歯車が係合している。外歯歯車は、キャリアに対して相対的には回転しない。外歯歯車は、内歯歯車に係合している。
クランクシャフトを回転させると、外歯歯車が、内歯歯車の軸線周りを偏心回転する。外歯歯車は内歯歯車と異なる歯数を有しており、外歯歯車が内歯歯車の軸線周りを偏心回転すると、外歯歯車(およびキャリア)は、内歯歯車に対して相対的に回転する。すなわち、クランクシャフトを回転させると、キャリアが、内歯歯車に対して相対的に回転する。
特許文献1の歯車装置では、キャリアの軸線に沿ってクランクシャフトがキャリアから延びている。キャリアから延びているクランクシャフトの端部に第1歯車が固定されている。第1歯車は、軸線方向に沿ってキャリアの外側に配置されている。モータの出力軸に固定されているモータ歯車が、第1歯車に噛み合う。すなわち、モータ歯車と第1歯車を介して、モータのトルクがクランクシャフトに伝達される。
特開2001−187945号公報
特許文献1の歯車装置では、クランクシャフトの一端を、キャリアの端面から突出させている。突出させた部分に、モータ歯車に係合する第1歯車が固定されている。
特許文献1の歯車装置は、モータのトルクをクランクシャフトの端部で伝達しているので、クランクシャフトの回転バランスが悪くなる虞がある。特に、クランクシャフトに大きなトルクが伝達される場合、その問題は顕著になる。クランクシャフトの回転バランスが悪いと、歯車装置の寿命が短くなるなどの不具合が生じる。
本発明は上記の問題に対策するものであり、クランクシャフトの回転バランスを良好に保つことができる歯車装置を実現することである。
明細書で開示する歯車装置は、第1歯車が、クランクシャフトの中間部に固定されていることを特徴とする。より正確にいうと、クランクシャフトは、一対の軸受によってキャリアに支持されており、第1歯車が、一対の軸受の間でクランクシャフトに固定されている。そのような構造によって、モータのトルクが、両側が軸受で支持されている位置で、クランクシャフトに伝達される。そのため、本発明の歯車装置は、クランクシャフトの回転バランスを良好に保つことができる。
なお、本明細書では、「歯車がシャフトに固定されている」という場合、シャフトに対して、シャフトとは別体の歯車が固定されている形態のことだけを意味するものではない。シャフトの周方向に歯車が一体に形成されている形態も含む。
明細書で開示する歯車装置は、内周に内歯歯車が形成されている内歯部材と、内歯歯車の軸線と同軸に配置されているキャリアを備えている。キャリアは、内歯部材に回転可能に支持されている。そのため、キャリアは、内歯歯車に対して相対的に回転することができる。キャリアはさらに、クランクシャフトと外歯歯車を備えている。
クランクシャフトは、内歯歯車の軸線と同軸に配置されている。すなわち、クランクシャフトとキャリアは、同軸に配置されている。上記したように、クランクシャフトは、一対の軸受によってキャリアに回転可能に支持されている。クランクシャフトには、偏心体と第1歯車が固定されている。偏心体と第1歯車は、一対の軸受の間でクランクシャフトに固定されている。
外歯歯車には、係合孔が形成されており、その係合孔に偏心体が係合している。また外歯歯車は、内歯歯車に噛み合っている。外歯歯車は、キャリアに対して偏心回転するが相対的に同軸回転しない。そのため、外歯歯車とキャリアは一体となって内歯部材に対して回転する。外歯歯車は内歯歯車と異なる歯数を有しており、外歯歯車が内歯歯車の軸線周りを偏心回転すると、外歯歯車と内歯歯車の歯数差に応じて、外歯歯車(及びキャリア)が内歯歯車に対して相対的に回転する。
すなわち、本明細書で開示する歯車装置は、内歯部材とキャリアクランクシャフトと第2歯車と外歯歯車を備えている。内歯部材は、内周に内歯歯車が形成されている。キャリアは、内歯歯車の軸線と同軸に配置されているとともに、内歯部材に回転可能に支持されている。キャリアは、第1支持部材と、第1支持部材に連結される第2支持部材とを含む。クランクシャフトは、内歯歯車の軸線と同軸に配置されているとともに、一対の軸受によってキャリアに回転可能に支持されている。第2歯車は、第1支持部材を貫通してキャリア内に挿入されており、モータの出力軸に連結されるとともに第1歯車と噛み合っている。外歯歯車は、内歯歯車に噛み合っているとともに前記偏心体に係合しており、クランクシャフトの回転に伴って内歯歯車の軸線の周りを偏心回転する。
明細書で開示する歯車装置では、第1歯車に係合するとともにモータの出力軸に連結される第2歯車をさらに備えることが好ましい。
上記したように、第1歯車は、クランクシャフトの中間部に固定されている。第1歯車は、歯車装置の内部でモータ歯車と噛み合う。そのため、モータ歯車と第1歯車との噛み合い状態を調整し難い。歯車装置が上記第2歯車を備えていることによって、モータを取り付ける前に、第1歯車と第2歯車の噛み合いを予め調整することができる。調整し終えた第2歯車にモータの出力軸を連結すればよい。なお、モータの出力軸とクランクシャフトを直接接続することもできる。しかしながら、その場合、モータの回転数がそのままクランクシャフトに伝達されるだけである。
明細書で開示する歯車装置では、第1歯車と第2歯車を介してモータの回転をクランクシャフトに伝達すると、第1歯車と第2歯車の歯数を変更するだけで歯車装置の変速比を変更することができる。すなわち、歯車装置の主要部品(内歯部材、キャリア及び外歯歯車)の形状を変更することなく、様々な変速比の歯車装置を製造することができる。
明細書で開示する歯車装置は、クランクシャフトに、自身の軸線に沿って貫通孔が形成されていることが好ましい。貫通孔内に、配線や配管等を通過させることができる。
本発明によると、クランクシャフトの回転バランスを良好に保つことができる歯車装置を提供することができる。
以下に説明する実施例の特徴を列挙する。
(第1特徴)第2歯車が、キャリアに回転可能に支持されている(歯車装置100及び200)。
(第2特徴)クランクシャフトに複数の偏心体が固定されており、第1歯車が、偏心体の間でクランクシャフトに固定されている(歯車装置100、300及び400)。
(第1実施例)
図1は、本実施例の歯車装置100の断面図を示す。図2は、図1のII−II線に沿った断面図を示す。なお、図面の明瞭化のため、一部の部品のハッチングを省略している。
図1に示すように、歯車装置100は、内歯部材6、後述するキャリア、クランクシャフト50、及び外歯歯車16を備えている。内歯部材6の内周に、内歯ピン12が配置されている(図2を参照)。複数の内歯ピン12が内歯部材6の内周に配置されており、内歯歯車を形成している。以下では、内歯ピン12を内歯歯車12と称する場合がある。なお、内歯部材6と内歯ピン12を併せて、内歯歯車12と称することもできる。キャリアは、支持部材2X、2Yと柱状部8で構成されている。支持部材2Xと支持部材2Yは、柱状部8によって連結されている。柱状部8は支持部材2Xと一体に形成されており、内歯歯車12の軸線CL1に沿って延びている。支持部材2Yと柱状部8は、ボルトで固定されている。以下の説明では、支持部材2X、2Yと柱状部8を併せて、キャリア2と称する。
キャリア2は、一対の軸受4によって、内歯部材6に回転可能に支持されている。キャリア2は、内歯歯車の軸線CL1と同軸に配置されている。すなわち、軸線CL1は、キャリア2の軸線も表している。なお、一対の軸受4は、アンギュラ玉軸受であり、支持部材2X、2Yに形成された溝と転動体と外輪によって構成されている。支持部材2X、2Yに形成された溝が、軸受4の内輪として利用されている。
キャリア2は、クランクシャフト50と外歯歯車16を備えている。クランクシャフト50は、内歯歯車12の軸線CL1と同軸に延びている。クランクシャフト50は、一対の深溝玉軸受28によって、キャリア2に回転可能に支持されている。クランクシャフト50には、自身の軸心に沿って貫通孔26が形成されている。クランクシャフト50には、偏心体20と第1歯車32が固定されている。偏心体20と第1歯車32は、一対の深溝玉軸受28の間でクランクシャフト50に固定されている。モータ46の出力軸45のトルクが第1歯車32に伝達され、クランクシャフト50が回転する。クランクシャフト50が回転すると、偏心体20が軸線CL1周りを偏心回転する。なお、歯車装置100では、2つの偏心体20がクランクシャフト50に固定されている。
クランクシャフト50の貫通孔26を、筒状部材22が通過している。筒状部材22は、キャリア2(支持部材2Xと支持部材2Y)に固定されている。歯車装置100では、筒状部材22の内側(貫通孔24)を、配線49が通過している。なお、筒状部材22とクランクシャフト50の間には隙間が設けられているので、筒状部材22がクランクシャフト50の回転を邪魔することはない。
図2に示すように、外歯歯車16は、内歯部材6に囲まれており、内歯歯車12(内歯ピン12)と噛み合っている。外歯歯車16はトロコイド系歯形を有している。外歯歯車16の中心には貫通孔(係合孔)56が形成されている。貫通孔56に、クランクシャフト50の偏心体20が、円筒ころ軸受18を介して嵌合している。上記したように、クランクシャフト50が回転すると、偏心体20は軸線CL1周りを偏心回転する。そのため、外歯歯車16は、クランクシャフト50の回転に伴って、内歯歯車12と噛み合いながら軸線CL1周りを偏心回転する。なお、外歯歯車16は、キャリア2に対して相対的に同軸回転しない。
外歯歯車16の周方向に沿って、複数の貫通孔58が形成されている。キャリア2の柱状部8が、貫通孔58に遊嵌している。なお、本明細書でいう「遊嵌」とは、2つの部材(例えば、外歯歯車16と柱状部8)が、隙間を有して嵌まっていることを意味する。その隙間が、外歯歯車16が偏心回転することを許容する。なお、夫々の柱状部8の外周の一部が、内ローラ10を介して、外歯歯車16に接している。そのため、キャリア2と外歯歯車16の相対角度が変化しない。すなわち、外歯歯車16は、キャリア2に対して相対的に同軸回転しない。外歯歯車16には貫通孔54も形成されている。貫通孔54については後述する。
外歯歯車16の歯数と内歯歯車の歯数(内歯ピン12の数)は異なる。外歯歯車16が軸線CL1周りを偏心回転すると、外歯歯車16と内歯歯車の歯数差に応じて、外歯歯車16が内歯部材6に対して回転する。具体的にいうと、外歯歯車16が軸線CL1周りを1回偏心回転すると、外歯歯車16は、内歯部材6に対して「(外歯歯車と内歯歯車の歯数差)/(内歯歯車の歯数)」に相当する角度だけ回転する。すなわち、外歯歯車16の偏心回転の回数速度(クランクシャフト50の回転速度)が、大きく減速される。なお、外歯歯車16の回転に伴って、キャリア2も内歯部材6に対して回転する。キャリア2と内歯部材6の相対的な回転速度は、キャリア2とクランクシャフト50の相対的な回転速度に比べて非常に遅い。
図1に示すように、キャリア2とモータ46が、基部52に固定されている。他方、内歯部材6が被回転部材(歯車装置100によって回転させられる部材)14に固定されている。そのため、キャリア2が内歯部材6に対して回転すると、被回転部材14が基部52に対して回転する。
なお、基部と被回転部材は、使用形態によって逆になる場合もある。すなわち、内歯歯車6に固定される部材を基部とすれば、被回転部材に固定されるキャリア2とモータ46が基部に対して回転する。
歯車装置100はさらに、モータ46の出力軸45に連結される第2歯車38を備えている。第2歯車38は、支持部材2Xを貫通して挿入され、深溝玉軸受36、40によって、キャリア2(支持部材2X、支持部材2Y)に回転可能に支持されている。第2歯車38の軸線は、軸線CL1に沿って延びているが、CL1に対してオフセットしている。第2歯車38とモータ46は、着脱可能である。第2歯車38は、第1歯車32と噛み合っている。第2歯車38は、外歯歯車16の貫通孔54を通過している(図2を参照)。外歯歯車16が偏心回転しても、外歯歯車16と第2歯車38が接触することはない。
モータ46のトルクは、第2歯車38と第1歯車32を介してクランクシャフト50に伝達される。上記したように、第1歯車32は、一対の深溝玉軸受28の間でクランクシャフト50に固定されている。モータ46のトルクが、両側が深溝玉軸受28で支持されている位置で、クランクシャフト50に伝達される。そのため、クランクシャフト50の回転バランスを良好に保つことができる。クランクシャフト50の回転バランスを良好に保つことができるので、外歯歯車16の回転バランスも良好に保たれる。その結果、歯車装置100が安定して駆動する。より具体的にいうと、歯車装置100に局所的な力が作用したり、歯車装置100に振動が発生することを防止することができる。歯車装置100の寿命が長くなる。換言すると、歯車装置100の耐久性を高くすることができる。
歯車装置100では、2つの偏心体20がクランクシャフト50に固定されている。第1歯車32は、2つの偏心体20の間でクランクシャフト50に固定されている。第1歯車32が、クランクシャフト50の中間部に固定されているともいえる。そのため、クランクシャフト50の回転バランスを、より良好に保つことができる。なお、2つの偏心体20が第1歯車32の両側でクランクシャフト50に固定されているので、2枚の外歯歯車16同士の間に隙間が形成されている。外歯歯車16の間の隙間に、スペーサ39が配置されている。スペーサ39が、2つの外歯歯車16の間の隙間を維持する。
歯車装置100の他の特徴について説明する。
上記したように、モータ46のトルクが、第2歯車38と第1歯車32を介してクランクシャフト50に伝達される。そのため、第2歯車38と第1歯車32の歯数を変更するだけで、歯車装置100の減速比を調整することができる。歯車装置100の主要部品(内歯部材6、キャリア2及び外歯歯車16)の形状を変更することなく、歯車装置の減速比を調整することができる。
クランクシャフト50に歯車固定部30が形成されており、その歯車固定部30に第1歯車32が固定されている。歯車固定部30と第1歯車32は、スプライン結合しており、着脱可能である。そのため、第1歯車32に代えて、第1歯車32とは歯数が異なる別の歯車を、歯車固定部30に固定することができる。歯車装置の減速比を、簡単に調整することができる。
第2歯車38が、深溝玉軸受36、40によって、キャリア2に支持されている。第1歯車32と第2歯車38の噛み合い状態を、モータ46を取り付ける前に予め調整することができる。また、第2歯車38をモータ46の出力軸45に連結するときに、第1歯車32と第2歯車38の噛み合い状態が変化することを防止することができる。
上記したように、筒状部材22が、クランクシャフト50に形成されている貫通孔26を通過しており、キャリア2に固定されている。そして、配線49が、筒状部材22の内側を通過している。他方、筒状部材22の外側で、クランクシャフト50が高速回転する。高速で回転するクランクシャフト50に配線49が接触すると、配線49が損傷する虞がある。しかしながら、歯車装置100では、筒状部材22が、内歯歯車12の軸線に沿って歯車装置100の一方の側から他方の側へ通じる貫通空間とクランクシャフト50を隔離しているので、配線49はクランクシャフト50に接触しない。筒状部材22は、高速回転するクランクシャフト50によって配線49が損傷することを防止する。
クランクシャフト50が、支持部材2Xと支持部材2Yの間に配置されている。すなわち、クランクシャフト50が、キャリア2の軸線CL1方向の端面から突出していない。高速で回転するクランクシャフト50が突出していないので、歯車装置100の安全性を高くすることができる。
部品の磨耗を防ぐために、歯車装置100内に潤滑剤(オイル等)が封入される。潤滑剤が歯車装置100内から漏れることを防止するために、相対的に回転する部材の間にオイルシールが配置される。
歯車装置100では、内歯部材6と支持部材2Yの間にオイルシール34が配置され、内歯部材6と支持部材2Xの間にオイルシール42が配置されている。これらのオイルシール34及び42が、相対的に回転するキャリア2と内歯部材6の間からオイル漏れが生じることを防止している。また、支持部材2Xと第2歯車38の間にオイルシール44が配置されている。第2歯車38がキャリア2に支持されており、支持部材2Xと第2歯車38の間にオイルシール44が配置されているので、モータ46(出力軸45)を減速装置100から取り外しても、歯車装置100内の潤滑剤は封入されたままである。
また、キャリア2とクランクシャフト50も、相対的に回転する。しかしながら、歯車装置100は、支持部材2Xとクランクシャフト50の間、及び支持部材2Yとクランクシャフト50の間にオイルシールを配置することを要しない。筒状部材22がクランクシャフト50の貫通孔26を通過してキャリア2に固定されているので、支持部材2X、2Yとクランクシャフト50の間のオイルシールを省略することができる。なお、歯車装置100では、支持部材2Xと筒状部材22、及び支持部材2Yと筒状部材22の間にOリング27を配置している。Oリングは、相対的に回転しない部材の間からオイル漏れを防止するものである。そのため、Oリングは、オイルシールよりも安価である。歯車装置100では、高価なオイルシールに代えて、安価なOリングを採用することができる。
(第2実施例)
図3を参照し、歯車装置200について説明する。歯車装置200は、歯車装置100の変形例である。歯車装置100と実質的に同じ部品については、同じ符号を付すことにより説明を省略する。
歯車装置200では、第1歯車32が、クランクシャフト50の一方の端部と偏心体20の間に固定されている。すなわち、第1歯車32は、2つの偏心体20の間に位置しない。そのため、2つの偏心体20の間に、歯車固定部30を形成する必要がない。歯車固定部30を形成したときの加工屑等が、偏心体20を傷つけることがない。歯車装置の歩留まりを向上させることができる。なお、歯車装置200においても、第1歯車32が、一対の深溝玉軸受28の間でクランクシャフト50に固定されている。そのため、クランクシャフト50の回転バランスを良好に維持することができる。
(第3実施例)
図4を参照し、歯車装置300について説明する。歯車装置300は、歯車装置100の変形例である。歯車装置100と実質的に同じ部品については、同じ符号を付すことにより説明を省略する。
歯車装置300では、第2歯車38が、キャリア2に支持されていない。そのため、第2歯車38を、モータ46と一緒に歯車装置300から取り外すことができる。より正確にいうと、第2歯車38は、歯車装置300の構成部品ではない。第2歯車38をキャリア2に支持させるための軸受(歯車装置100における軸受36、40)を省略することができる。
上記歯車装置100、200及び300は、以下の部品を備える点で共通している:
・内周に内歯歯車が形成されている内歯部材6;
・内歯歯車の軸線CL1と同軸に配置されているとともに内歯部材6に回転可能に支持されているキャリア2;
・内歯歯車の軸線CL1と同軸に配置されているとともに一対の軸受28によってキャリア2に回転可能に支持されており、偏心体20と第1歯車32が一対の軸受28の間で固定されているとともに自身の軸線に沿って貫通孔26が形成されているクランクシャフト50;
・内歯歯車に噛み合っているとともに偏心体20に係合しており、クランクシャフト50の回転に伴って内歯歯車の軸線の周りを偏心回転する外歯歯車16;
・クランクシャフト50に形成されている貫通孔26を通過し、キャリア2に固定されている筒状部材22。
筒状部材22は、クランクシャフトを、内歯歯車の軸線に沿って歯車装置を貫通している貫通空間から隔離している。
(第4実施例)
図5、6を参照し、歯車装置400について説明する。図5は、本実施例の歯車装置400の断面図を示す。図6は、図5のVI−VI線に沿った断面図を示す。なお、歯車装置400は、歯車装置100の変形例である。歯車装置100と実質的に同じ部品については、下二桁に同じ符号を付すことにより説明を省略することがある。
図5に示すように、歯車装置400は、軸線CL1に沿って配置されている入力シャフト433を備えている。すなわち、入力シャフト433の軸線CL2は、軸線CL1と平行である。入力シャフト433は、支持部材402Xを貫通して挿入され、深溝玉軸受436、440によって、キャリア402(支持部材402X、支持部材402Y)に回転可能に支持されている。入力シャフト433には、第2歯車438が固定されている。第2歯車438は、第1歯車432と噛み合っている。入力シャフト433の軸線CL2は、モータ446の出力軸445の軸線CL3とオフセットしている。そのため、モータ446のトルクは、モータ歯車447と第3歯車448を介して、入力シャフト433に伝達される。第3歯車448が、モータ446によって駆動されるともいえる。なお、第3歯車448は、支持部材402Xの端面よりも外側で、入力シャフト433の端部に固定されている。
モータ446のトルクは、モータ歯車447、第3歯車448、第2歯車438及び第1歯車432を介してクランクシャフト450に伝達される。第1歯車432は、一対の深溝玉軸受428の間でクランクシャフト450に固定されている。モータ446のトルクが、両側が深溝玉軸受428で支持されている位置で、クランクシャフト450に伝達される。そのため、クランクシャフト450の回転バランスを良好に保つことができる。クランクシャフト450の回転バランスを良好に保つことができると、外歯歯車416の回転バランスも良好となる。その結果、歯車装置400が安定して駆動する。より具体的にいうと、そのような構成は、歯車装置400に局所的な力が作用したり、歯車装置に振動が発生することを防止することができる。歯車装置400の寿命が長くなる。換言すると、歯車装置400の耐久性を高くすることができる。
クランクシャフト450には、軸線CL1に沿って貫通孔426が形成されている。クランクシャフト450は、支持部材402Xと支持部材402Y(すなわち、キャリア402)に形成されている貫通孔内に配置されている。換言すると、歯車装置400に、軸線CL1に沿って貫通孔426が形成されており、その貫通孔426を、配線449が通過している。クランクシャフト450と支持部材402Yの間にオイルシール419が配置されており、クランクシャフト450と支持部材402Xの間にオイルシール451が配置されている。それらのオイルシール419、451は、クランクシャフト450とキャリア402の間からのオイル漏れを防止する。
第2歯車438が入力シャフト433に固定されており、入力シャフト433が、深溝玉軸受436、440によって、キャリア402に支持されている。そのため、第1歯車432と第2歯車438の噛み合い状態を、モータ446の取り付け前に予め調整することができる。入力シャフト433とモータ446を係合させるときに、第1歯車432と第2歯車438の噛み合い状態が変化することを防止することができる。
図6に示すように、外歯歯車416に貫通孔454が形成されており、その貫通孔454を、入力シャフト433が通過している。
歯車装置400は、入力シャフト433を有する点で歯車装置100、200及び300と異なっている。入力シャフト433は次の特徴を有している。
・内歯部材406の軸線CL1に沿って配置されている。
・キャリア402に回転可能に支持されている。
・第1歯車432に係合する第2歯車438が固定されている。
・モータ446の出力軸445の軸線CL3とオフセットして配置されている。
・モータ446によって駆動される第3歯車448が固定されている。
入力シャフト433を備えることによって、第1歯車432と第2歯車438の間、入力シャフト433とモータ446の出力軸445の間で変速比を調整することができる。すなわち、モータ446の出力軸445の回転数を、様々に変速してクランクシャフト450に伝達することができる。歯車装置400の主要部品(内歯部材406、キャリア402及び外歯歯車416)の形状を変更することなく、様々な変速比の歯車装置を実現することができる。なお、モータ446の出力軸445と入力シャフト433の間のトルクの伝達手段は、様々な手段を採用することができる。歯車装置400では、モータ446の出力軸445にモータ歯車447を固定し、入力シャフト433に第3歯車448を固定し、モータ歯車447と第3歯車448を係合させているが、プーリとベルトを利用して、モータ446の出力軸445のトルクを入力シャフト433に伝達してもよい。
なお、歯車装置400は、歯車装置100、200及び300の特徴を採用することもできる。すなわち、クランクシャフト450の貫通孔426に筒状部材を通過させ、その筒状部材をキャリア402に固定してもよい。筒状部材は、配線449が高速回転するクランクシャフト450に接触することを防止する。また、クランクシャフト450を、支持部材402Xと支持部材402Yの間に配置してもよい。クランクシャフト450が、キャリア402の軸線CL1方向の端面から突出しない。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
上記実施例では、全ての柱状部の外周の一部が、内ローラを介して外歯歯車に接している。しかしながら、一部の柱状部の外周の一部が内ローラを介して外歯歯車に接し、他の柱状部は外歯歯車に接していなくてもよい。内ローラの数を少なくすることができる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数の目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
第1実施例の歯車装置の断面図を示す。 図1のII−II線に沿った断面図を示す。 第2実施例の歯車装置の断面図を示す。 第3実施例の歯車装置の断面図を示す。 第4実施例の歯車装置の断面図を示す。 図5のVI−VI線に沿った断面図を示す。
符号の説明
2:キャリア(支持部材2Xと支持部材2Y)
6:内歯部材
16:外歯歯車
20:偏心体
22:筒状部材
26:クランクシャフトに形成されている貫通孔
28:一対の軸受(深溝玉軸受)
32:第1歯車
38:第2歯車
50:クランクシャフト

Claims (6)

  1. 内周に内歯歯車が形成されている内歯部材と、
    内歯歯車の軸線と同軸に配置されているとともに内歯部材に回転可能に支持されており、第1支持部材とその第1支持部材に連結される第2支持部材とを含むキャリアと、
    内歯歯車の軸線と同軸に配置されているとともに一対の軸受によってキャリアに回転可能に支持されており、偏心体と第1歯車とが前記一対の軸受の間で固定されているクランクシャフトと、
    第1支持部材を貫通してキャリア内に挿入されており、モータの出力軸を収容してその出力軸連結する孔が形成されているとともに第1歯車と噛み合っている第2歯車と、
    内歯歯車に噛み合っているとともに前記偏心体に係合しており、クランクシャフトの回転に伴って内歯歯車の軸線の周りを偏心回転する外歯歯車と、
    を備えていることを特徴とする歯車装置。
  2. 第2歯車が、軸受を介してキャリアに支持されていることを特徴とする請求項1の歯車装置。
  3. 外歯歯車に第1貫通孔が形成されており、
    第2歯車が、第1貫通孔を通過していることを特徴とする請求項1又は2に記載の歯車装置。
  4. クランクシャフトに、自身の軸線に沿って第2貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項の歯車装置。
  5. 第2貫通孔内を通過している筒状部材をさらに備えており、
    その筒状部材の両端が、キャリアに固定されていることを特徴とする請求項4の歯車装置。
  6. 筒状部材の両端が、キャリアに固定されており、
    内歯部材とキャリアの間に第1オイルシールが配置されており、
    キャリアと第2歯車の間に第2オイルシールが配置されており、
    キャリアと筒状部材の間にOリングが配置されていることを特徴とする請求項5の歯車装置。
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