JP6123608B2 - 絶縁電源装置 - Google Patents

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本発明は、上アーム用スイッチング素子及び下アーム用スイッチング素子の直列接続体を備える電力変換回路に適用され、直流電源から前記上アーム用スイッチング素子に対して駆動用電圧を供給可能な上アーム用トランスと、前記直流電源から前記下アーム用スイッチング素子に対して駆動用電圧を供給可能な下アーム用トランスとを備える絶縁電源装置に関する。
従来、下記特許文献1に見られるように、スイッチング素子(IGBT)に駆動用電圧を供給するための絶縁電源装置が知られている。詳しくは、この装置は、複数のトランスと、複数のトランスのそれぞれを構成する1次側コイル及び直流電源の間を導通状態又は遮断状態とすべく操作されるトランジスタと、制御回路とを備えている。ここで、上記制御回路は、複数のトランスのうちいずれか1つのトランスを構成する2次側コイルの出力電圧の検出値に基づいてトランジスタを操作する。
特開平11−178356号公報
ところで、トランスを構成する2次側コイルの出力電圧は、スイッチング素子のゲートに供給すべき充電電流が小さくほど高くなる。これは、充電電流が小さいほど、2次側コイルの出力電流が低くなり、2次側コイルの直流抵抗等による電圧降下量が小さくなるためである。ここで、複数のトランスのそれぞれを構成する2次側コイルのうち、例えば、スイッチング素子のゲートに供給すべき充電電流が最も大きい2次側コイルの出力電圧の検出値を目標電圧にフィードバック制御すべくトランジスタを操作する構成の採用も考えられる。ただし、この場合、スイッチング素子の寿命が短くなったり、スイッチング素子をオン状態に切り替える場合に生じるサージ電圧が増大したりする等、スイッチング素子の信頼性が低下するおそれがある。
おそれがある。
つまり、上記構成を採用する場合、複数のトランスのそれぞれを構成する2次側コイルのうち、充電電流が最も大きい2次側コイル以外の2次側コイルの出力電圧は、充電電流が最も大きい2次側コイルの出力電圧よりも高くなる。このため、スイッチング素子をオン状態に切り替える場合に、充電電流が最も大きい2次側コイル以外の2次側コイルに接続されたスイッチング素子のゲート電圧が、設計時に想定した電圧よりも高くなる。
ゲート電圧が高い状態でスイッチング素子が使用されると、スイッチング素子のゲート酸化膜の劣化が促進され、スイッチング素子の寿命が短くなるおそれがある。また、ゲート電圧が高い状態は、スイッチング素子のゲート充電電流が大きい状態である。充電電流が大きくなると、スイッチング素子のターンオンに要する時間が短くなる。これにより、スイッチング素子をオン状態に切り替える場合に生じるサージ電圧が増大するおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、スイッチング素子の寿命の短縮を回避したり、スイッチング素子がオン状態に切り替えられる場合に生じるサージ電圧の増大を回避したりすることのできる絶縁電源装置を提供することにある。
上記課題を解決すべく、本発明は、上アーム用スイッチング素子(Scp,S1¥p,S2¥p)及び下アーム用スイッチング素子(Scn,S1¥n,S2¥n)の直列接続体を備える電力変換回路(12,22,30)に適用され、直流電源(42)に接続可能な1次側コイル(60a,62a,64a,66a,90a,92a,94a;60a,140a,142a)、及び前記上アーム用スイッチング素子の駆動用電圧を前記上アーム用スイッチング素子に対して供給可能な2次側コイル(60b,62b,64b,66b,90b,92b,94b;60b,140b,142b)を有する上アーム用トランス(60,62,64,66,90,92,94;60,140,142)と、前記直流電源に接続可能な1次側コイル(68a,96a;144a,146a)、及び前記下アーム用スイッチング素子の駆動用電圧を前記下アーム用スイッチング素子に対して供給可能な2次側コイル(68b,96b;144b,146b)を有する下アーム用トランス(68,96;144,146)と、前記上アーム用トランス及び前記下アーム用トランスのそれぞれを構成する前記2次側コイルのうち、出力電流が最小となる1つの前記2次側コイルである対象コイル(66b,94b;140b)の出力電圧を検出する電圧検出部(66c,82,94c,112;140c,162)と、前記上アーム用トランス及び前記下アーム用トランスのそれぞれを構成する前記1次側コイルに前記直流電源の電圧を印加すべくオンオフ操作される電圧制御用スイッチング素子(80,110;160)と、前記電圧検出部によって検出された出力電圧を目標電圧にフィードバック制御すべく、前記電圧制御用スイッチング素子をオンオフ操作する操作部(52,54;56)と、を備えることを特徴とする。
上記発明では、フィードバック制御における制御量を、出力電流が最小となる2次側コイルである対象コイルの出力電圧とする。対象コイルの出力電圧は、上アーム用トランス及び下アーム用トランスのそれぞれを構成する2次側コイルの出力電圧の中で最も高い。すなわち、上アーム用トランス及び下アーム用トランスのそれぞれを構成する2次側コイルのうち、対象コイル以外の2次側コイルの出力電圧が、対象コイルの出力電圧以下となる。これにより、上記対象コイル以外の2次側コイルから駆動用電圧が供給される上アーム用スイッチング素子や下アーム用スイッチング素子の寿命の短縮を回避したり、上アーム用スイッチング素子や下アーム用スイッチング素子がオン状態に切り替えられる場合に生じるサージ電圧の増大を回避したりすることができる。
第1の実施形態にかかるモータ制御システムの全体構成図。 同実施形態にかかる絶縁電源装置を示す図。 同実施形態にかかる絶縁電源装置を示す図。 同実施形態にかかるIGBT駆動回路を示す図。 同実施形態にかかる過電圧異常判断処理の手順を示すフローチャート。 第2の実施形態にかかる絶縁電源装置を示す図。 第3の実施形態にかかるトランスの斜視図。 同実施形態にかかるトランスの平面図。 同実施形態にかかる環状部のA−A断面図。 その他の実施形態にかかる環状部のA−A断面図。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる絶縁電源装置を車載主機として回転機及びエンジンを備えるハイブリッド車に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、モータ制御システムは、第1のモータジェネレータ10、第2のモータジェネレータ20、第1のインバータ12、第2のインバータ22、昇圧コンバータ30、及び制御装置40を備えている。第1のモータジェネレータ10及び第2のモータジェネレータ20は、図示しない動力分割機構を介して駆動輪や車載主機としてのエンジンに連結されている。第1のモータジェネレータ10は、「発電用回転機」に相当し、第1のインバータ12に接続されている。第1のモータジェネレータ10は、車載主機であるエンジンのクランク軸に初期回転を付与するスタータ機能や、車載機器に給電する機能、さらには高電圧バッテリ50及び第2のモータジェネレータ20のうち少なくとも一方に給電する機能を有する発電機等の役割を果たす。
一方、第2のモータジェネレータ20は、「主機回転機」に相当し、第2のインバータ22に接続されている。第2のモータジェネレータ20は、車載主機等の役割を果たす。第1のインバータ12及び第2のインバータ22は、3相インバータであり、昇圧コンバータ30を介して高電圧バッテリ50に接続されている。ちなみに、高電圧バッテリ50としては、例えば、リチウムイオン2次電圧やニッケル水素2次電池を用いることができる。
なお、本実施形態において、第1のインバータ12、第2のインバータ22及び昇圧コンバータ30のそれぞれが「電力変換回路」に相当する。また、第1のインバータ12が「発電用電力変換回路」に相当し、第2のインバータ22が「走行用電力変換回路」に相当する。
昇圧コンバータ30は、コンデンサ32、リアクトル34、上アーム昇圧スイッチング素子Scp、及び下アーム昇圧スイッチング素子Scnを備えている。詳しくは、これら昇圧スイッチング素子Scp,Scnは、互いに直列接続されている。上アーム昇圧スイッチング素子Scp及び下アーム昇圧スイッチング素子Scnの直列接続体は、コンデンサ32に並列接続され、上記直列接続体の接続点は、リアクトル34を介して高電圧バッテリ50の正極端子に接続されている。昇圧コンバータ30は、これら昇圧スイッチング素子Scp,Scnのオン操作(閉操作)及びオフ操作(開操作)によって、高電圧バッテリ50の出力電圧(例えば288V)を所定の電圧(例えば「650V」)を上限として昇圧する機能を有する。
第1のインバータ12は、第1の¥相上アームスイッチング素子S1¥p(¥=U,V,W)、及び第1の¥相下アームスイッチング素子S1¥nの直列接続体を3組備えている。詳しくは、第1の¥相上アーム,下アームスイッチング素子S1¥p,S1¥nの接続点は、第1のモータジェネレータ10の¥相に接続されている。一方、第2のインバータ22は、第2の¥相上アームスイッチング素子S2¥p、及び第2の¥相下アームスイッチング素子S2¥nの直列接続体を3組備えている。詳しくは、第2の¥相上アーム,下アームスイッチング素子S2¥p,S2¥nの接続点は、第2のモータジェネレータ20の¥相に接続されている。
ちなみに、本実施形態では、上記スイッチング素子Sc#,S1¥#,S2¥#(#=p,n)として、電圧制御形の半導体スイッチング素子が用いられ、より具体的には、IGBTが用いられている。そして、スイッチング素子Sc#,S1¥#,S2¥#には、フリーホイールダイオードDc#,D1¥#,D2¥#が逆並列に接続されている。
また、本実施形態において、上アーム昇圧スイッチング素子Scp、第1の¥相上アームスイッチング素子S1¥p及び第2の¥相上アームスイッチング素子S2¥pのそれぞれが「上アーム用スイッチング素子」に相当する。さらに、下アーム昇圧スイッチング素子Scn、第1の¥相下アームスイッチング素子S1¥n及び第2の¥相下アームスイッチング素子S2¥nのそれぞれが「下アーム用スイッチング素子」に相当する。
制御装置40は、低電圧バッテリ42を電源し、マイコンを主体として構成されている。制御装置40は、第1,第2のモータジェネレータ10,20の制御量(トルク)をその指令値(以下、指令トルクTrq*)に制御すべく、第1,第2のインバータ12,22や昇圧コンバータ30を操作する。詳しくは、制御装置40は、第1のインバータ12を構成するスイッチング素子S1¥#をオンオフ操作すべく、操作信号g1¥#を生成してスイッチング素子S1¥#の駆動回路に対して出力する。また、制御装置40は、第2のインバータ22を構成するスイッチング素子S2¥#をオンオフ操作すべく、操作信号g2¥#を生成してスイッチング素子S2¥#の駆動回路に対して出力する。さらに、制御装置40は、昇圧コンバータ30を構成するスイッチング素子Sc#をオンオフ操作すべく、操作信号gc#を生成してスイッチング素子Sc#の駆動回路に対して出力する。
なお、以下の説明において、上,下アーム昇圧スイッチング素子Scp,Scnを駆動する駆動回路を上,下アーム昇圧駆動回路Drcp,Drcnと称し、第1の¥相上,下アームスイッチング素子S1¥#を駆動する駆動回路を第1の¥相上,下アーム駆動回路Dr1¥p,Dr1¥nと称すこととする。また、第2の¥相上,下アームスイッチング素子S2¥#を駆動する駆動回路を第2の¥相上,下アーム駆動回路Dr2¥p,Dr2¥nと称すこととする。
さらに、本実施形態において、駆動回路Drcp,Dr1¥p,Dr2¥pのそれぞれが「上アーム用駆動回路」に相当し、駆動回路Drcn,Dr1¥n,Dr2¥nのそれぞれが「下アーム用駆動回路」に相当する。すなわち、上アーム用駆動回路は、上アーム用スイッチング素子のそれぞれに対応して個別に設け、下アーム用駆動回路は、下アーム用スイッチング素子のそれぞれに対応して個別に設けられている。
ちなみに、上アーム用操作信号gcp,g1¥p,g2¥pと、対応する下アーム用操作信号gcn,g1¥n,g2¥nとは、互いに相補的な信号となっている。すなわち、上アーム用スイッチング素子Scp,S1¥p,S2¥pと、対応する下アーム用スイッチング素子Scn,S1¥n,S2¥nとは、交互にオン状態とされる。また、指令トルクTrq*は、制御装置40よりも上位の制御装置から入力される。上位の制御装置としては、例えば、車両制御を統括する制御装置が挙げられる。
上記低電圧バッテリ42は、その出力電圧が高電圧バッテリ50の出力電圧よりも低いバッテリである。ちなみに、低電圧バッテリ42としては、例えば鉛蓄電池を用いることができる。
インターフェース44は、高電圧バッテリ50、第1,第2のインバータ12,22、昇圧コンバータ30及び第1,第2のモータジェネレータ10,20を備える高電圧システムと、低電圧バッテリ42及び制御装置40を備える低電圧システムとの間を電気的に絶縁しつつ、これらシステム間の信号の伝達を行う機能を有する。本実施形態において、インターフェース44は、光絶縁素子(フォトカプラ)を備えている。なお、本実施形態において、低電圧システムの基準電位VstLと、高電圧システムの基準電位VstHとは相違している。特に、本実施形態では、高電圧システムの基準電位VstHが高電圧バッテリ50の負極端子の電位に設定され、低電圧システムの基準電位VstLが高電圧バッテリ50の正極端子の電位及び負極端子の電位との中央値である車体電位に設定されている。
続いて、図2及び図3を用いて、各スイッチング素子Sc#,S1¥#,S2¥#を駆動する駆動回路に対して駆動用電圧を供給する絶縁電源装置について説明する。
本実施形態では、第1のインバータ12、第2のインバータ22及び昇圧コンバータ30を、第1のインバータ12及び昇圧コンバータ30の組と、第2のインバータ22とに分ける。そして、第1のインバータ12及び昇圧コンバータ30の組に対応して第1の電源IC52を設け、第2のインバータ22に対応して第2の電源IC54を設ける。そして、第1の電源IC52によって上,下アーム昇圧駆動回路Drcp,Drcnと、第1の¥相上,下アーム駆動回路Dr1¥p,Dr1¥nとに供給される駆動用電圧を制御し、第2の電源IC54によって第2の¥相上,下アーム駆動回路Dr2¥p,Dr2¥nに供給される駆動用電圧を制御する。
まず、図2に、第1の電源IC52を制御主体とする絶縁電源装置を示す。
図2に示す絶縁電源装置は、第1〜第5のトランス60,62,64,66,68、第1〜第5のダイオード70a,72a,74a,76a,78a、第1〜第5のコンデンサ70b,72b,74b,76b,78b、1つのNチャネルMOSFET(以下、第1の電圧制御用スイッチング素子80)、及び第1のフィードバック回路82を備えるフライバック式のスイッチング電源である。なお、本実施形態では、第1〜第5のコンデンサ70b,72b,74b,76b,78bとして、電解コンデンサを用いている。また、本実施形態において、第1〜第4のトランス60,62,64,66のそれぞれが「上アーム用トランス」に相当し、第5のトランス68が「下アーム用トランス」に相当する。
上アーム用トランスは、複数の上アーム用スイッチング素子のそれぞれに対応して個別に設けられている。詳しくは、第1のトランス60は、上アーム昇圧駆動回路Drcpに対して駆動用電圧を供給し、第2のトランス62は、第1のU相上アーム駆動回路Dr1Upに対して駆動用電圧を供給する。また、第3のトランス64は、第1のV相上アーム駆動回路Dr1Vpに対して駆動用電圧を供給し、第4のトランス66は、第1のW相上アーム駆動回路Dr1Wpに対して駆動用電圧を供給する。
一方、下アーム用トランスは、複数の下アーム用スイッチング素子のそれぞれについての共通のトランスであり、また、複数の下アーム用スイッチング素子のそれぞれに対して駆動用電圧を供給可能な共通の2次側コイルを有している。詳しくは、上記共通のトランスである第5のトランス68は、下アーム昇圧駆動回路Drcn及び第1のU,V,W相下アーム駆動回路Dr1Un,Dr1Vn,Dr1Wnに対して駆動用電圧を供給する。
低電圧バッテリ42の正極端子は、第1〜第5のトランス60,62,64,66,68を構成する第1〜第5の1次側コイル60a,62a,64a,66a,68aの並列接続体と、第1の電圧制御用スイッチング素子80とを介して低電圧バッテリ42の負極端子に接続されている。すなわち、第1の電圧制御用スイッチング素子80は、自身がオン操作されることにより、第1〜第5の1次側コイル60a,62a,64a,66a,68aの並列接続体、低電圧バッテリ42及び第1の電圧制御用スイッチング素子80を含む閉回路を形成可能なように設けられている。
第1のトランス60を構成する第1の2次側コイル60bは、第1のダイオード70a及び第1のコンデンサ70bを介して上アーム昇圧駆動回路Drcpに接続されている。また、第2のトランス62を構成する第2の2次側コイル62bは、第2のダイオード72a及び第2のコンデンサ72bを介して第1のU相上アーム駆動回路Dr1Upに接続されている。さらに、第3のトランス64を構成する第3の2次側コイル64bは、第3のダイオード74a及び第3のコンデンサ74bを介して第1のV相上アーム駆動回路Dr1Vpに接続されている。加えて、第4のトランス66を構成する第4の2次側コイル66bは、第4のダイオード76a及び第4のコンデンサ76bを介して第1のW相上アーム駆動回路Dr1Wpに接続されている。
第4のトランス66は、さらに、「電圧検出用コイル」としての第1のフィードバックコイル66cを備えている。第1のフィードバックコイル66cは、第1のフィードバック回路82を介して第1の電源IC52に入力される。詳しくは、第1のフィードバック回路82は、第1の検出用ダイオード82a、第1の検出用コンデンサ82b、第1の抵抗体82c、及び第2の抵抗体82dを備えている。第1のフィードバック回路82は、第1のフィードバックコイル66cの出力電圧を直流電圧に変換する、いわゆる整流機能を有している。第1のフィードバックコイル66cの出力電圧は、第1の検出用ダイオード82aを通過した後、第1の抵抗体82c及び第2の抵抗体82dによって分圧される。第1の抵抗体82c及び第2の抵抗体82dによって分圧された電圧(以下、第1のフィードバック電圧Vfb1)は、第1の電源IC52の第1の検出端子Tfb1を介して第1の電源IC52に入力される。なお、本実施形態において、第1の電源IC52が制御主体となる絶縁電源装置において、第4の2次側コイル66bが「対象コイル」に相当し、第1のフィードバックコイル66c及び第1のフィードバック回路82が「電圧検出部」に相当する。
第5のトランス68を構成する第5の2次側コイル68bは、第5のダイオード78a及び第5のコンデンサ78bを介して、下アーム昇圧駆動回路Drcnと、第1のU,V,W相下アーム駆動回路Dr1Un,Dr1Vn,Dr1Wnとに接続されている。
なお、本実施形態において、第1〜第5の2次側コイル60b,62b,64b,66b,68bの巻数と、第1のフィードバックコイル66cの巻数とは、互いに同一に設定されている。これは、第1のフィードバックコイル66cの出力電圧と、第1〜第5の2次側コイル60b,62b,64b,66b,68bの出力電圧とを同一とすることを狙った設定である。
第1の電源IC52は、1つの集積回路であり、「操作部」に相当する。第1の電源IC52は、第1のフィードバック電圧Vfb1を目標電圧Vtgtにフィードバック制御すべく、第1の電圧制御用スイッチング素子80をオンオフ操作する。
ここで、本実施形態では、上アーム用トランスである第1〜第4のトランス60,62,64,66の巻数比(2次側コイルの巻数を1次側コイルの巻数で除算した値)が、下アーム用トランスである第5のトランス68の巻数比よりも小さく設定されている。これは、第1〜第5のトランス60,62,64,66,68の出力電圧のばらつきを小さくするための設定である。
つまり、本実施形態では、第1の2次側コイル60bから上アーム昇圧駆動回路Drcpへと供給される電流I1や、第2〜第4の2次側コイル62b,64b,66bから第1のU,V,W相上アーム駆動回路Dr1Up,Dr1Vp,Dr1Wpへと供給される電流I2よりも、第5の2次側コイル68bから第1のU,V,W相下アーム駆動回路Dr1Un,Dr1Vn,Dr1Wnへと供給される電流I3の方が大きい。ここで、2次側コイルの出力電圧は、ゲートに供給すべき充電電流が大きいほど低くなる。これは、例えば第1のU相上アームスイッチング素子S1Upを例にして説明すると、充電電流が大きいほど、第2の2次側コイル62bの出力電流が大きくなり、第2の2次側コイル62bの直流抵抗や第2のダイオード72a等による電圧降下量が大きくなるためである。
このため、第1〜第4のトランス60,62,64,66の巻数比を第5のトランス68の巻数比よりも小さく設定することで、第1〜第5のトランス60,62,64,66,68の出力電圧のばらつきを小さくする。
ちなみに、第1のトランス60の巻数比は、第2〜第4のトランス62,64,68の巻数比よりも大きく設定されている。これは、上,下アーム昇圧スイッチング素子Sc#をオン状態に切り替えるための上,下アーム昇圧スイッチング素子Sc#のゲートに供給すべき充電電流が、第1の¥相上,下アームスイッチング素子S1¥#をオン状態に切り替えるための第1の¥相上,下アームスイッチング素子S1¥#のゲートに供給すべき充電電流よりも大きく設定されているためである。すなわち、上,下アーム昇圧スイッチング素子Sc#のゲート充電電荷量Qg(Gate charge capacity)が、第1の¥相上,下アームスイッチング素子S1¥#のゲート充電電荷量Qgよりも大きく設定されているためである。
続いて、図3に、第2の電源IC54を制御主体とする絶縁電源装置を示す。
図3に示す絶縁電源装置は、第6〜第9のトランス90,92,94,96、第6〜第9のダイオード100a,102a,104a,106a、第6〜第9のコンデンサ100b,102b,104b,106b、1つのNチャネルMOSFET(以下、第2の電圧制御用スイッチング素子110)、及び第2のフィードバック回路112を備えるフライバック式のスイッチング電源である。なお、本実施形態では、第6〜第9のコンデンサ100b,102b,104b,106bとして、電解コンデンサを用いている。また、本実施形態において、第6〜第8のトランス90,92,94のそれぞれが「上アーム用トランス」に相当し、第9のトランス96が「下アーム用トランス」に相当する。
第6のトランス90は、第2のU相上アーム駆動回路Dr2Upに対して駆動用電圧を供給する。また、第7のトランス92は、第2のV相上アーム駆動回路Dr2Vpに対して駆動用電圧を供給する。さらに、第8のトランス94は、第2のW相上アーム駆動回路Dr2Wpに対して駆動用電圧を供給する。
一方、第9のトランス96は、第2のU,V,W相下アーム駆動回路Dr2Un,Dr2Vn,Dr2Wnに対して駆動用電圧を供給する。
低電圧バッテリ42の正極端子は、第6〜第9のトランス90,92,94,96を構成する第6〜第9の1次側コイル90a,92a,94a,96aの並列接続体と、第2の電圧制御用スイッチング素子110とを介して低電圧バッテリ42の負極端子に接続されている。すなわち、第2の電圧制御用スイッチング素子110は、自身がオン操作されることにより、第6〜第9の1次側コイル90a,92a,94a,96aの並列接続体、低電圧バッテリ42及び第2の電圧制御用スイッチング素子110を含む閉回路を形成可能なように設けられている。
第6のトランス90を構成する第6の2次側コイル90bは、第6のダイオード100a及び第6のコンデンサ100bを介して第2のU相上アーム駆動回路Dr2Upに接続されている。また、第7のトランス92を構成する第7の2次側コイル92bは、第7のダイオード102a及び第7のコンデンサ102bを介して第2のV相上アーム駆動回路Dr2Vpに接続されている。さらに、第8のトランス94を構成する第8の2次側コイル94bは、第8のダイオード104a及び第8のコンデンサ104bを介して第2のW相上アーム駆動回路Dr2Wpに接続されている。
第8のトランス94は、さらに、「電圧検出用コイル」としての第2のフィードバックコイル94cを備えている。第2のフィードバックコイル94cは、第2のフィードバック回路112を介して第2の電源IC54に入力される。詳しくは、第2のフィードバック回路112は、第2の検出用ダイオード112a、第2の検出用コンデンサ112b、第3の抵抗体112c、及び第4の抵抗体112dを備えている。第2のフィードバックコイル96cの出力電圧は、第2の検出用ダイオード112aを通過した後、第3の抵抗体112c及び第4の抵抗体112dによって分圧される。第3の抵抗体112c及び第4の抵抗体112dによって分圧された電圧(以下、第2のフィードバック電圧Vfb2)は、第2の電源IC54の第2の検出端子Tfb2を介して第2の電源IC54に入力される。なお、本実施形態において、第2の電源IC54が制御主体となる絶縁電源装置において、第8の2次側コイル94bが「対象コイル」に相当し、第2のフィードバックコイル96c及び第2のフィードバック回路112が「電圧検出部」に相当する。
第9のトランス96を構成する第9の2次側コイル96bは、第9のダイオード106a及び第9のコンデンサ106bを介して、第2のU,V,W相下アーム駆動回路Dr2Un,Dr2Vn,Dr2Wnに接続されている。
なお、本実施形態において、第6〜第9の2次側コイル90b,92b,94b,96bの巻数と、第2のフィードバックコイル94cの巻数とは、互いに同一に設定されている。これは、第2のフィードバックコイル94cの出力電圧と、第6〜第9の2次側コイル90b,92b,94b,96bの出力電圧とを同一とすることを狙った設定である。
第2の電源IC54は、1つの集積回路であり、「操作部」に相当する。第2の電源IC54は、第2のフィードバック電圧Vfb2を目標電圧Vtgtにフィードバック制御すべく、第2の電圧制御用スイッチング素子110をオンオフ操作する。
ここで、本実施形態では、上アーム用トランスである第6〜第8のトランス90,92,94の巻数比が、下アーム用トランスである第9のトランス96の巻数比よりも小さく設定されている。これは、第6〜第9のトランス90,92,94,96の出力電圧のばらつきを小さくするための設定である。つまり、本実施形態では、第6〜第8の2次側コイル90b,92b,94bから第2のU,V,W相上アーム駆動回路Dr2Up,Dr2Vp,Dr2Wpへと供給される電流I4よりも、第9の2次側コイル96bから第2のU,V,W相下アーム駆動回路Dr2Un,Dr2Vn,Dr2Wnへと供給される電流I5の方が大きい。
続いて、図4を用いて、本実施形態にかかる駆動回路Drc#,Dr1¥#,Dr2¥#の詳細について説明する。本実施形態では、これら駆動回路Drc#,Dr1¥#,Dr2¥#の構成が同一である。このため、駆動回路の構成について、第1のU相上アーム駆動回路Dr1Upを例にして説明する。
第2のダイオード72a及び第2のコンデンサ72bの接続点は、図4に示す第1のU相上アーム駆動回路Dr1Upの第1の端子T1に接続されている。一方、第2の2次側コイル62b及び第2のコンデンサ72bの接続点は、第1のU相上アーム駆動回路Dr1Upの第2の端子T2に接続されている。
第1の端子T1は、PチャネルMOSFET(以下、充電用スイッチング素子120)、充電用抵抗体122、及び第1のU相上アーム駆動回路Dr1Upの第3の端子T3を介して、第1のU相上アームスイッチング素子S1Upのゲートに接続されている。また、第1のU相上アームスイッチング素子S1Upのゲートは、第3の端子T3、放電用抵抗体124、NチャネルMOSFET(以下、放電用スイッチング素子126)、及び第1のU相上アーム駆動回路Dr1Upの第4の端子T4を介して第1のU相上アームスイッチング素子S1Upのエミッタに接続されている。さらに、第2の端子T2は、第1のU相上アーム駆動回路Dr1Up内において、第4の端子T4に短絡されている。
第1のU相上アーム駆動回路Dr1Upは、駆動制御部128を備えている。駆動制御部128は、制御装置40からインターフェース44を介して入力される操作信号g1Upに基づき、充電用スイッチング素子120及び放電用スイッチング素子126の操作による充電処理及び放電処理を交互に行うことで第1のU相上アームスイッチング素子S1Upを駆動する。詳しくは、充電処理は、操作信号g1Upがオン操作指令になったと判断された場合、放電用スイッチング素子126をオフ操作し、また、充電用スイッチング素子120をオン操作する処理である。これにより、第1のU相上アームスイッチング素子S1Upのゲートに定電圧が印加され、第1のU相上アームスイッチング素子S1Upがオン状態に切り替えられる。すなわち、第1のU相上アーム駆動回路Dr1Upは、定電圧駆動回路である。
一方、放電処理は、操作信号g1Upがオフ操作指令になったと判断された場合、放電用スイッチング素子126をオン操作に切り替え、また、充電用スイッチング素子120をオフ操作に切り替える処理である。これにより、第1のU相上アームスイッチング素子S1Upのゲート電荷が放電され、第1のU相上アームスイッチング素子S1Upがオフ状態に切り替えられる。
ここで、先の図2において、第1の電源IC52によるフィードバック制御における制御量を、第4のトランス66を構成する第4の2次側コイル66bの出力電圧(実際には、出力電圧の分圧値)としたのは、上,下アーム昇圧スイッチング素子Sc#、第1のU,V相上アームスイッチング素子S1Up,S1Vp、及び第1の¥相下アームスイッチング素子S1¥nの信頼性の低下を回避するためである。以下、上記制御量を第4の2次側コイル66bの出力電圧とすることで信頼性の低下を回避できる理由について説明する。
本実施形態では、上述したように、第1の2次側コイル60bから上アーム昇圧駆動回路Drcpへと供給される電流I1は、第2〜第4の2次側コイル62b,64b,66bから第1のU,V,W相上アーム駆動回路Dr1Up,Dr1Vp,Dr1Wpへと供給される電流I2よりも大きい。一方、第5の2次側コイル68bは、4つの下アーム用駆動回路Drcn,Dr1Un,Dr1Vn,Dr1Wnに電流を供給することが要求される。このため、第5の2次側コイル68bから駆動回路Drcn,Dr1Un,Dr1Vn,Dr1Wnへと供給される電流I3は、上記電流I1よりも大きい。すなわち、第1の電源IC52が制御主体となる絶縁電源装置において、第1〜第5のトランス60,62,64,66,68のそれぞれを構成する2次側コイル60b,62b,64b,66b,68bのうち、第2〜第4のトランス62,64,66を構成する第2〜第4の2次側コイル62b,64b,66bから供給される電流I2が最も小さい。
また、上述したように、2次側コイルの出力電圧は、ゲートに供給すべき充電電流が小さいほど高くなる。ここで、フィードバック制御の制御量として、例えば、第5のトランス68を構成する第5の2次側コイル68bの出力電圧を用いることも考えられる。ただし、この場合、第1〜第4の2次側コイル60b,62b,64b,66bの出力電圧は、第5の2次側コイル68bの出力電圧よりも高くなる。このため、上アーム昇圧スイッチング素子Scp及び第1の¥相下アームスイッチング素子S1¥nのゲート電圧が、設計時に想定した電圧よりも高くなる。
ゲート電圧が高い状態で上アーム昇圧スイッチング素子Scp及び第1の¥相下アームスイッチング素子S1¥nが使用されると、これらスイッチング素子Scp,S1¥nのゲート酸化膜の劣化が促進され、これらスイッチング素子Scp,S1¥nの寿命が短くなるおそれがある。
また、ゲート電圧が高い状態は、上アーム昇圧スイッチング素子Scp及び第1の¥相下アームスイッチング素子S1¥nの充電電流が大きい状態である。これは、本実施形態において、駆動回路Drcp,Dr1¥nとして定電圧駆動回路を用いているためである。つまり、定電圧駆動回路の入力電圧(先の図4の第1,第2の端子T1,T2間の電位差)を「Vom」、スイッチング素子がオン状態に切り替わるスレッショルド電圧を「Vth」、及び放電用抵抗体124の抵抗値を「Ron」とすると、ゲート充電電流Igは、主に「Ig=(Vom−Vth)/Ron」によって定まることとなる。
充電電流が大きくなると、これらスイッチング素子Scp,S1¥nのターンオンに要する時間が短くなる。これにより、これらスイッチング素子Scp,S1¥nをオン状態に切り替える場合に生じるサージ電圧が増大するおそれがある。
そこで、本実施形態では、フィードバック制御における制御量を、出力電圧が最も高くなる2次側コイルの1つである第4の2次側コイル66bの出力電圧とした。このため、第1〜第3,第5の2次側コイル60b,62b,64b,68bの出力電圧は、制御量となる第4の2次側コイル66bの出力電圧以下となる。これにより、上アーム昇圧スイッチング素子Scp及び第1の¥相下アームスイッチング素子S1¥nのゲート電圧が、設計時に想定した電圧よりも高くなることを回避できる。したがって、これらスイッチング素子Scp,S1¥nの信頼性の低下を回避することができる。
ちなみに、上記制御量は、第4の2次側コイル66bの出力電圧に限らず、第2の2次側コイル62bの出力電圧、又は第3の2次側コイル64bの出力電圧であってもよい。
一方、先の図3において、第2の電源IC54によるフィードバック制御における制御量を、第8のトランス94を構成する第8の2次側コイル94bの出力電圧としたのは、第2の¥相上アームスイッチング素子S2¥pの信頼性の低下を回避するためである。
つまり、本実施形態では、第9の2次側コイル96bから第2のU,V,W相下アームスイッチング素子Dr2Un,Dr2Vn,Dr2Wnへと供給される電流I5は、第6〜第8の2次側コイル90b,92b,94bから第2のU,V,W相上アームスイッチング素子Dr2Up,Dr2Vp,Dr2Wpへと供給される電流I4よりも大きい。すなわち、第2の電源IC54が制御主体となる絶縁電源装置において、第6〜第9のトランス90,92,94,96のそれぞれを構成する2次側コイル90b,92b,94b,96bのうち、第6〜第8のトランス90,92,94を構成する第6〜第8の2次側コイル90b,92b,94bから供給される電流I4が最も小さくなる。このため、第6〜第8の2次側コイル90b,92b,94bの出力電圧が最も高くなる。
ここで、フィードバック制御の制御量として、例えば、第9のトランス96を構成する第9の2次側コイル96bの出力電圧を用いることも考えられる。ただし、この場合、第6〜第8の2次側コイル90b,92b,94bの出力電圧は、第9の2次側コイル96bの出力電圧よりも高くなる。このため、第2の¥相上アームスイッチング素子S2¥pのゲート電圧が、設計時に想定した電圧よりも高くなる。その結果、これらスイッチング素子S2¥pの信頼性が低下するおそれがある。
そこで、第1の電源IC52を制御主体とする絶縁電源装置について説明したのと同様に、フィードバック制御における制御量を、出力電圧が最も高くなる2次側コイルの1つである第8の2次側コイル94bの出力電圧とした。このため、第6,第7,第9の2次側コイル90b,92b,96bの出力電圧は、制御量となる第8の2次側コイル94bの出力電圧以下となる。これにより、第2の¥相上アームスイッチング素子S2¥pの信頼性の低下を回避することができる。
ちなみに、上記制御量は、第8の2次側コイル94bの出力電圧に限らず、第6の2次側コイル90bの出力電圧、又は第7の2次側コイル92bの出力電圧であってもよい。
また、本実施形態では、第2の¥相上,下アームスイッチング素子S2¥#をオン状態に切り替えるための上記スイッチング素子S2¥#のゲートに供給すべき充電電流が、第1の¥相上,下アームスイッチング素子S1¥#をオン状態に切り替えるための上記スイッチング素子S1¥#のゲートに供給すべき充電電流よりも大きく設定されている。これは、第2の¥相上,下アームスイッチング素子S2¥#のゲート充電電荷量Qgが、第1の¥相上,下アームスイッチング素子S1¥#のゲート充電電荷量Qgよりも大きく設定されているためである。これにより、図3に示した第6〜第8の2次側コイル90b,92b,94bから駆動回路Dr2Up,Dr2Vp,Dr2Wpへと供給される電流I4は、先の図2に示した第2〜第4の2次側コイル62b,64b,66bから駆動回路Dr1Up,Dr1Vp,Dr1Wpへと供給される電流I2よりも大きい。
続いて、第1の電源IC52及び第2の電源IC54が有する過電圧保護機能について、第1の電源IC52を例にして説明する。
図5に、本実施形態にかかる過電圧異常判断処理の手順を示す。この処理は、第1の電源IC52によって、例えば所定周期で繰り返し実行される。なお、本実施形態にかかる第1の電源IC52は、ハードウェアであるため、図5に示す処理は、実際にはロジック回路によって実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、第1のフィードバック電圧Vfb1が規定電圧Vαを超えたか否かを判断する。ここで、規定電圧Vαは、例えば、絶縁電源装置の構成部品の信頼性を維持可能な上限値に設定すればよい。
ステップS10において肯定判断された場合には、2次側コイルの出力電圧が過度に高いと判断し、ステップS12に進む。ステップS12では、第1の電圧制御用スイッチング素子80を強制的にオフ操作に切り替える。これにより、第1の電源IC52による駆動回路Drc#,Dr1¥#に対する駆動用電圧の供給が強制的に停止される。したがって、駆動回路Drc#,Dr1¥#やスイッチング素子Sc#,S1¥#等の絶縁電源装置の構成部品を過電圧から保護できる。なお、本実施形態において、本ステップの処理が「強制操作手段」に相当する。
なお、上記ステップS10において否定判断された場合や、ステップS12の処理が完了した場合には、この一連の処理を一旦終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)第1の電源IC52が制御主体となる絶縁電源装置において、第1〜第5のトランス60,62,64,66,68を構成する2次側コイル60b,62b,64b,66b,68bのうち、出力電流が最小となる第4の2次側コイル66bの出力電圧の分圧値を第1のフィードバック電圧Vfb1として検出した。そして、検出された第1のフィードバック電圧Vfb1を目標電圧Vtgtにフィードバック制御すべく、第1の電圧制御用スイッチング素子80を第1の電源IC52によってオンオフ操作した。
こうした構成によれば、第1〜第3,第5の2次側コイル60b,62b,64b,68bの出力電圧が、第4の2次側コイル66bの出力電圧以下となる。このため、第1〜第3,第5の2次側コイル60b,62b,64b,68bから駆動回路Drcp,Dr1Up,Dr1Vp,Dr1Wpへと供給される駆動用電圧が過度に高くなる事態を回避することができる。これにより、第1のインバータ12及び昇圧コンバータ30を構成するスイッチング素子Sc#,S1¥#の寿命の短縮を回避したり、スイッチング素子Sc#,S1¥#がオン状態に切り替えられる場合に生じるサージ電圧の増大を回避したりすることができる。
また、第2の電源IC54が制御主体となる絶縁電源装置において、第6〜第9のトランス90,92,94,96を構成する2次側コイル90b,92b,94b,96bのうち、出力電流が最小となる第8の2次側コイル94bの出力電圧の分圧値を第2のフィードバック電圧Vfb2として検出した。そして、検出された第2のフィードバック電圧Vfb2を目標電圧Vtgtにフィードバック制御すべく、第2の電圧制御用スイッチング素子110を第2の電源IC54によってオンオフ操作した。
こうした構成によれば、第1の電源IC52が制御主体となる絶縁電源装置と同様に、第2のインバータ22を構成するスイッチング素子S2¥#の寿命の短縮を回避したり、スイッチング素子S2¥#がオン状態に切り替えられる場合に生じるサージ電圧の増大を回避したりすることができる。
(2)第1のフィードバック電圧Vfb1(第2のフィードバック電圧Vfb2)が規定電圧Vαを超えたと判断された場合、第1の電圧制御用スイッチング素子80(第2の電圧制御用スイッチング素子110)を強制的にオフ操作に切り替えた。これにより、駆動回路Drc#,Dr1¥#(Dr2¥#)やスイッチング素子Sc#,S1¥#(S2¥#)等、絶縁電源装置の構成部品の信頼性の低下を回避することができる。
特に、過電圧保護機能を第1の電源IC52(第2の電源IC54)に備える構成によれば、駆動回路Drc#,Dr1¥#(Dr2¥#)等に過電圧保護機能を別途備える必要がない。このため、部品数を削減することなどもできる。
(3)駆動回路Drc#,Dr1¥#,Dr2¥#のそれぞれを、互いに同一構成の回路とした。このため、回路設計及びアームワーク設計を駆動回路Drc#,Dr1¥#,Dr2¥#のそれぞれで共通化することができる。これにより、絶縁電源装置の開発期間を短縮したり、コストを低減したりすることなどができる。
(4)駆動回路Drc#,Dr1¥#,Dr2¥#のそれぞれを定電圧駆動回路とした。定電圧駆動回路では、その入力電圧Vomが高くなることによってゲート充電電流が増大しやすい。このため、駆動回路として、定電圧駆動回路が採用される本実施形態では、フィードバック制御の制御量を上述した第1,第2のフィードバック電圧Vfb1,Vfb2とするメリットが大きい。
(5)第1の電源IC52が制御主体となる絶縁電源装置において、第1〜第5の1次側コイル60a,62a,64a,66a,68aを互いに並列接続した。こうした構成によれば、各1次側コイルの個体差等により、各1次側コイルのインダクタンスがばらつく場合であっても、これら1次側コイル60a,62a,64a,66a,68aのそれぞれの印加電圧を理論的には同一とすることができる。これにより、2次側コイル60b,62b,64b,66b,68bの出力電圧を安定させることができる。なお、第2の電源IC54が制御主体となる絶縁電源装置においても同様である。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、昇圧コンバータ30、第1のインバータ12及び第2のインバータ22を構成するスイッチング素子Sc#,S1¥#,S2¥#の全てに対する駆動用電圧を単一の絶縁電源装置によって供給する。
図6に、本実施形態にかかる絶縁電源装置の構成を示す。なお、図6において、先の図2及び図3に示した部材と同一の部材については、便宜上、同一の符号を付している。
本実施形態では、駆動回路Drc#,Dr1¥#,Dr2¥#に供給される駆動用電圧が第3の電源IC56によって制御される。
上アーム用トランスは、複数の上アーム用スイッチング素子Scp,S1¥p,S2¥pのそれぞれに対応して個別に設けられている。ここで、図6では、第1のインバータ12について、第1のU相上アーム駆動回路Dr1Upに駆動用電圧を供給するための第10のトランス140を代表して図示した。また、第2のインバータ22について、第2のU相上アーム駆動回路Dr2Upに駆動用電圧を供給するための第11のトランス142を代表して図示した。
一方、下アーム用トランスは、昇圧コンバータ30及び第1のインバータ12の組と、第2のインバータ22とのそれぞれを構成する複数の下アーム用スイッチング素子のそれぞれについての共通のトランスである。詳しくは、第12のトランス144は、下アーム昇圧スイッチング素子Scn及び第1の¥相下アーム駆動回路Dr1¥nに対して駆動用電圧を供給する。また、第13のトランス146は、第2の¥相下アーム駆動回路Dr2¥nに対して駆動用電圧を供給する。
なお、本実施形態において、第1のインバータ12が「第1の電力変換回路」に相当する。また、本実施形態において、第2のインバータ22及び昇圧コンバータ30が「第2の電力変換回路」に相当する。
低電圧バッテリ42の正極端子は、第1のトランス60、第1の¥相上アームスイッチング素子S1¥pのそれぞれに対応するトランス(図中、第10のトランス140を代表して図示)、第2の¥相上アームスイッチング素子S2¥pのそれぞれに対応するトランス(図中、第11のトランス142を代表して図示)、及び第12,第13のトランス144,146のそれぞれを構成する1次側コイルの並列接続体と、第3の電圧制御用スイッチング素子160とを介して低電圧バッテリ42の負極端子に接続されている。
第10のトランス140を構成する第10の2次側コイル140bは、第10のダイオード150a及び第10のコンデンサ150bを介して第1のU相上アーム駆動回路Dr1Upに接続されている。第10のトランス140は、さらに、「電圧検出用コイル」としての第3のフィードバックコイル140cを備えている。本実施形態において、第10〜第13の2次側コイル140b,142b,144b,146bの巻数と、第3のフィードバックコイル140cの巻数とは、互いに同一に設定されている。
第3のフィードバックコイル140cは、第3のフィードバック回路162を介して第3の電源IC56に入力される。詳しくは、第3のフィードバック回路162は、第3の検出用ダイオード162a、第3の検出用コンデンサ162b、第5の抵抗体162c、及び第6の抵抗体162dを備えている。第3のフィードバックコイル140cの出力電圧は、第3の検出用ダイオード162aを通過した後、第5の抵抗体162c及び第6の抵抗体162dによって分圧される。第5の抵抗体162c及び第6の抵抗体162dによって分圧された電圧(以下、第3のフィードバック電圧Vfb3)は、第3の電源IC56の第3の検出端子Tfb3を介して第3の電源IC56に入力される。なお、本実施形態において、第10の2次側コイル140bが「対象コイル」に相当し、第3のフィードバックコイル140c及び第3のフィードバック回路162が「電圧検出部」に相当する。
第11のトランス142を構成する第11の2次側コイル142bは、第11のダイオード152a及び第11のコンデンサ152bを介して第2のU相上アーム駆動回路Dr2Upに接続されている。また、第12のトランス144を構成する第12の2次側コイル144bは、第12のダイオード154a及び第12のコンデンサ154bを介して、下アーム昇圧駆動回路Drcn及び第1の¥相下アーム駆動回路Dr1¥nに接続されている。また、第13のトランス146を構成する第13の2次側コイル146bは、第13のダイオード156a及び第13のコンデンサ156bを介して、第2の¥相下アーム駆動回路Dr2¥nに接続されている。
第3の電源IC56は、「操作部」に相当し、第3のフィードバック電圧Vfb3を目標電圧Vtgtにフィードバック制御すべく、第3の電圧制御用スイッチング素子160をオンオフ操作する。
ここで、本実施形態では、第3の電源IC56によるフィードバック制御における制御量を、第10のトランス140を構成する第10の2次側コイル140bの出力電圧とした。これは、図6に示す絶縁電源装置を構成する複数のトランスのうち、第1の¥相上アームスイッチング素子S1¥pに対応するトランスを構成する2次側コイルから供給される電流I2が最も小さいためである。本実施形態では、制御量として、第1のU相上アームスイッチング素子S1Upに対応する第10の2次側コイル140bの出力電圧を採用した。
このように、本実施形態では、第10のトランス140を構成する第10の2次側コイル140bの出力電圧をフィードバック制御における制御量とした。こうした構成によっても、上記第1の実施形態で得られる効果と同様の効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、トランス60,62,64,66,68,90,92,94,96として、図7〜図9に示すものを用いる。以下、これらトランスの構成について、第4のトランス66を例にして説明する。なお、図7は、第4のトランス66の斜視図であり、図8は、第4のトランス66の平面図である。また、図9は、図8のA−A断面図の一部を示す図である。なお、図7及び図8では、第4の1次側コイル66a及び第4の2次側コイル66bの図示を省略している。
図示されるように、第4のトランス66は、コア170及びボビン172等を備えている。コア170は、一対の同一形状の部材からなる。これら同一形状の部材のそれぞれは、長尺状の底壁部170aと、この底壁部170aから離間する方向に底壁部170aの長手方向の一端及び他端のそれぞれから延びる一対の側壁部170bと、底壁部170aから離間する方向に底壁部170aの長手方向の中央部から延びる中央壁部170cとを備えている。すなわち、コア170は、略E字形状をなしている。
上記一対の同一形状の部材のうち、一方の備える一対の側壁部170bの端面は、他方の備える側壁部170bの端面に当接している。また、上記一対の同一形状の部材のうち、一方の備える中央壁部170cの端面は、他方の備える中央壁部170cの端面とは当接せず、これら端面は離間している。
ボビン172は、絶縁樹脂により構成され、第1の端子台174a、第2の端子台174b及び環状部176を備えている。環状部176は、その軸方向(中央壁部170cの挿入方向)に垂直な面で切った断面形状が環状をなしている。環状部176の内周面により形成された空間には、コア170の中央壁部170cが挿入されている。
環状部176の周面には複数の仕切版(第1〜第4の仕切板176a〜176d)が設けられている。第1〜第4の仕切板176a〜176dは、環状部176の周面の周方向に沿って全周に渡り板状をなして立設されている。第1〜第4の仕切板176a〜176dによって環状部176の周面は、その軸方向において3つのセクションに仕切られている。本実施形態では、図9に示すように、各セクションを図の左側から右側へ向かって、第1セクション178a、第2セクション178b、第3セクション178cと称すこととする。
環状部176の軸方向両端のうち一方には、第1の端子台174aが設けられ、他方には第2の端子台174bが設けられている。第1の端子台174a及び第2の端子台174bは、環状部176と同一の絶縁樹脂により構成されることにより、環状部176と一体で設けられている。
第1の端子台174aには、第1〜第4のトランス端子Ta1〜Ta4が設けられている。これら端子Ta1〜Ta4は、第1の端子台174aにおいて第1の端子台174aの長手方向に沿って所定の間隔を隔てて配置されている。また、第2の端子台174bには、第5〜第8のトランス端子Ta5〜Ta8が設けられている。これら端子Ta5〜Ta8は、第2の端子台174bにおいて第2の端子台174bの長手方向に沿って所定の間隔を隔てて配置されている。
第4の1次側コイル66a、第4の2次側コイル66b及び第1のフィードバックコイル66cは、電気的絶縁性の高い絶縁皮膜が施された銅線からなる絶縁線である。第4の2次側コイル66bは、第1の巻線部66b1と、第2の巻線部66b2とで構成されている。第4の1次側コイル66a、第1の巻線部66b1、第2の巻線部66b2及び第1のフィードバックコイル66cは、図9に示すように、第1〜第3セクション178a〜178cのそれぞれにおいて環状部176の外周面に積層されるように巻きつけられている。
続いて、第1〜第8のトランス端子Ta1〜Ta8に対する1次側コイル等の接続手法の一例を示す。
第4の2次側コイル66bの一端としての第1の巻線部66b1の一端は、第8のトランス端子Ta8に接続されている。本実施形態において、第8のトランス端子Ta8は、第4のダイオード76aのアノードに接続されている。一方、第1の巻線部66b1の他端は、第7のトランス端子Ta7に接続されている。第7のトランス端子Ta7は、配線パターン等の電気経路180によって第6のトランス端子Ta6に接続されている。第6のトランス端子Ta6は、第2の巻線部66b2の一端に接続されている。第2の巻線部66b2の他端は、第4の2次側コイル66bの他端であり、第5のトランス端子Ta5に接続されている。第5のトランス端子Ta5は、第4のコンデンサ76bの負極端子に接続されている。
第1のフィードバックコイル66cの一端は、第3のトランス端子Ta3に接続され、他端は、第4のトランス端子Ta4に接続されている。本実施形態において、第3のトランス端子Ta3は、第1の検出用ダイオード82aのアノードに接続され、第4のトランス端子Ta4は、接地されている。
ちなみに、本実施形態において、第1〜第3,第5のトランス60,62,64,68、及び第6,第7,第9のトランス90,92,96は、上述したように、フィードバックコイルを備えていない。このため、これらトランス60,62,64,68,90,92,96の構造は、図7及び図8に示した第4のトランス66から第3のトランス端子Ta3及び第4のトランス端子Ta4を除去するとともに、図9に示した第1のフィードバックコイル66cが除去されたものとなる。
続いて、こうした構成のトランスを採用する理由について、第1の電源IC52を制御主体とする絶縁電源装置を例にして説明する。
2次側コイルの出力電圧は、上述したように、IGBTのゲートに供給すべき充電電流が大きいほど低くなる。このため、電圧検出対象ではない第1〜第3,第5のトランス60,62,64,68を構成する第1〜第3,第5の2次側コイル60b,62b,64b,68bのそれぞれの出力電圧は、充電電流によってばらつくこととなる。
また、第4の1次側コイル66a、第4の2次側コイル66b及び第1のフィードバックコイル66c同士の結合係数が低くなるほど、第4の2次側コイル66bの実際の出力電圧に対する第1のフィードバック電圧Vfb1の低下度合いが大きくなる。この場合、上述した充電電流による出力電圧のばらつきとあいまって、目標電圧Vtgtに対する第1〜第3,第5の2次側コイル60b,62b,64b,68bのそれぞれの出力電圧のばらつきが大きくなる。
ここで、上記構成によれば、第4の1次側コイル66a、第4の2次側コイル66b及び第1のフィードバックコイル66c同士の結合係数を高めることができる。このため、目標電圧Vtgtに対する第1〜第3,第5の2次側コイル60b,62b,64b,68bのそれぞれの出力電圧のばらつきを小さくすることができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・1次側コイル等のボビン172への巻きつけ方は、先の図9に示したものに限らない。例えば、図10に示すように、第1セクション178aに第4の1次側コイル66aを巻きつけ、第3セクション178cに第4の2次側コイル66bを巻きつける分割巻きを採用してもよい。ここでは、第2セクション178bにコイルを巻きつけないことで、絶縁距離を確保している。なお、この場合、各コイルに絶縁皮膜を施すことは必須ではない。また、図10において、先の図9に示した部材と同一の部材については、便宜上、同一の符号を付している。
・「対象コイル」としては、上アーム用トランスを構成する2次側コイルに限らない。例えば、上記第1の実施形態の図2において、複数の下アーム用スイッチング素子Scn,S1Un,S1Vn,S1Wnのそれぞれに対応して下アーム用トランスが個別に設けられている場合、下アーム用スイッチング素子S1Un,S1Vn,S1Wnのそれぞれに対応する下アーム用トランスを構成する2次側コイルのいずれかを「対象コイル」とすればよい。
・上記各実施形態において、上アーム用トランス及び下アーム用トランスのそれぞれを構成する1次側コイルが直列接続される構成を採用してもよい。
・上記第1の実施形態では、第4の2次側コイル66bの巻数と第1のフィードバックコイル66cの巻数とを同一としたがこれに限らず、相違させてもよい。この場合、「電圧検出部」を構成する第1のフィードバックコイル66cは、第4の2次側コイル66bの出力電圧に応じた電圧を出力することとなる。
・上記各実施形態において、先の図1に示したモータ制御システムから昇圧コンバータ30を除去してもよい。
・モータ制御システムとしては、2モータ制御システムに限らず、1モータ制御システムであってもよい。この場合、第1のモータジェネレータ10及び第1のインバータ12の組、並びに第2のモータジェネレータ20及び第2のインバータ22の組のうちいずれか1組と、昇圧コンバータ30とを先の図1に示したモータ制御システムから除去することとなる。
・「絶縁電源装置」としては、図2に示したフライバックコンバータに限らず、例えばフォワードコンバータであってもよい。また、「絶縁電源装置」としては、電圧制御用スイッチング素子を1つ備えるものに限らず、4つの電圧制御用スイッチング素子を備えるフルブリッジコンバータや、2つの電圧制御用スイッチング素子を備えるプッシュプルコンバータであってもよい。なお、上記フルブリッジコンバータや、プッシュプルコンバータは、例えば「馬場清太郎著、“電源回路設計成功のかぎ”、第4版、CQ出版株式会社、2012年2月1日、p141」に記載されている。
・2次側コイルの出力電圧の検出手法としては、電圧検出用コイルを用いたものに限らない。例えば、先の図2において、第4のコンデンサ76bの端子間電圧、又はこの端子間電圧に応じた電圧を、高電圧システム及び低電圧システムの間を電気的に絶縁しつつ第1の電源IC52へと伝達可能な手段を用いて検出してもよい。こうした手段としては、例えば、上記端子間電圧と関係付けられたPWM信号を第1の電源IC52に対して伝達可能なフォトカプラが挙げられる。
・「電力変換回路」としては、昇圧コンバータや3相インバータに限らない。例えば、ハーフブリッジ回路やフルブリッジ回路等、他の電力変換回路であってもよい。また、「電力変換回路」を構成する「上アーム用スイッチング素子」及び「下アーム用スイッチング素子」としては、IGBTに限らず、例えばMOSFETであってもよい。
12…第1のインバータ、22…第2のインバータ、30…昇圧コンバータ、42…低電圧バッテリ、52…第1の電源IC、54…第2の電源IC、60,62,64,66,68…第1〜第5のトランス、90,92,94…第6〜第9のトランス。

Claims (9)

  1. 上アーム用スイッチング素子(Scp,S1¥p,S2¥p)及び下アーム用スイッチング素子(Scn,S1¥n,S2¥n)の直列接続体を備える電力変換回路(12,22,30)に適用され、
    前記電力変換回路は、複数の前記直列接続体の並列接続体を備え、
    直流電源(42)に接続可能な1次側コイル(60a,62a,64a,66a,90a,92a,94a;60a,140a,142a)、及び前記上アーム用スイッチング素子の駆動用電圧を前記上アーム用スイッチング素子に対して供給可能な2次側コイル(60b,62b,64b,66b,90b,92b,94b;60b,140b,142b)を有する上アーム用トランス(60,62,64,66,90,92,94;60,140,142)と、
    前記直流電源に接続可能な1次側コイル(68a,96a;144a,146a)、及び前記下アーム用スイッチング素子の駆動用電圧を前記下アーム用スイッチング素子に対して供給可能な2次側コイル(68b,96b;144b,146b)を有する下アーム用トランス(68,96;144,146)と、
    前記上アーム用トランス及び前記下アーム用トランスのそれぞれを構成する前記2次側コイルのうち、出力電流が最小となる1つの前記2次側コイルである対象コイル(66b,94b;140b)の出力電圧を検出する電圧検出部(66c,82,94c,112;140c,162)と、
    前記上アーム用トランス及び前記下アーム用トランスのそれぞれを構成する前記1次側コイルに前記直流電源の電圧を印加すべくオンオフ操作される電圧制御用スイッチング素子(80,110;160)と、
    前記電圧検出部によって検出された出力電圧を目標電圧にフィードバック制御すべく、前記電圧制御用スイッチング素子をオンオフ操作する操作部(52,54;56)と、
    を備え
    前記上アーム用トランスは、複数の前記上アーム用スイッチング素子のそれぞれに対応して個別に設けられ、
    前記下アーム用トランスは、複数の前記下アーム用スイッチング素子のそれぞれについての共通のトランスであり、また、複数の前記下アーム用スイッチング素子のそれぞれに対して前記駆動用電圧を供給可能な共通の前記2次側コイルを有し、
    前記対象コイルは、前記上アーム用トランスを構成する前記2次側コイルであることを特徴とする絶縁電源装置。
  2. 上アーム用スイッチング素子(Scp,S1¥p,S2¥p)及び下アーム用スイッチング素子(Scn,S1¥n,S2¥n)の直列接続体を備える電力変換回路(12,22,30)に適用され、
    直流電源(42)に接続可能な1次側コイル(60a,62a,64a,66a,90a,92a,94a;60a,140a,142a)、及び前記上アーム用スイッチング素子の駆動用電圧を前記上アーム用スイッチング素子に対して供給可能な2次側コイル(60b,62b,64b,66b,90b,92b,94b;60b,140b,142b)を有する上アーム用トランス(60,62,64,66,90,92,94;60,140,142)と、
    前記直流電源に接続可能な1次側コイル(68a,96a;144a,146a)、及び前記下アーム用スイッチング素子の駆動用電圧を前記下アーム用スイッチング素子に対して供給可能な2次側コイル(68b,96b;144b,146b)を有する下アーム用トランス(68,96;144,146)と、
    前記上アーム用トランス及び前記下アーム用トランスのそれぞれを構成する前記2次側コイルのうち、出力電流が最小となる1つの前記2次側コイルである対象コイル(66b,94b;140b)の出力電圧を検出する電圧検出部(66c,82,94c,112;140c,162)と、
    前記上アーム用トランス及び前記下アーム用トランスのそれぞれを構成する前記1次側コイルに前記直流電源の電圧を印加すべくオンオフ操作される電圧制御用スイッチング素子(80,110;160)と、
    前記電圧検出部によって検出された出力電圧を目標電圧にフィードバック制御すべく、前記電圧制御用スイッチング素子をオンオフ操作する操作部(52,54;56)と、
    を備え、
    前記電力変換回路は、複数であり、
    複数の前記電力変換回路には、車載主機としての主機回転機(20)に接続された走行用電力変換回路(22)と、車載バッテリ(50)及び前記主機回転機のうち少なくとも一方に電力を供給すべく発電する発電用回転機(10)に接続された発電用電力変換回路(12)とが含まれ、
    複数の前記電力変換回路を2つに分けた場合のそれぞれを第1の電力変換回路(12,30)及び第2の電力変換回路(22)とし、
    前記第1の電力変換回路には、前記発電用電力変換回路が含まれ、
    前記第2の電力変換回路には、前記走行用電力変換回路が含まれ、
    前記上アーム用トランスは、複数の前記電力変換回路のそれぞれにおいて、複数の前記上アーム用スイッチング素子のそれぞれに対応して個別に設けられ、
    前記下アーム用トランスは、前記第1の電力変換回路及び前記第2の電力変換回路のそれぞれにおいて、複数の前記下アーム用スイッチング素子のそれぞれについての共通のトランスであり、
    複数の前記電力変換回路のうち、前記発電用電力変換回路を構成する前記上アーム用スイッチング素子(S1¥p)及び前記下アーム用スイッチング素子(S1¥n)のそれぞれをオン状態に切り替えるための充電電流は、残余の電力変換回路を構成する前記上アーム用スイッチング素子(Scp,S1¥p)及び前記下アーム用スイッチング素子(Scn,S1¥n)のそれぞれをオン状態に切り替えるための充電電流よりも小さく設定され、
    前記対象コイルは、前記発電用電力変換回路に対応する前記上アーム用トランス(142)を構成する前記2次側コイル(142b)であることを特徴とする絶縁電源装置。
  3. 前記電力変換回路は、複数の前記直列接続体の並列接続体を備え、
    前記上アーム用トランスは、複数の前記上アーム用スイッチング素子のそれぞれに対応して個別に設けられ、
    前記下アーム用トランスは、複数の前記下アーム用スイッチング素子のそれぞれについての共通のトランスであり、また、複数の前記下アーム用スイッチング素子のそれぞれに対して前記駆動用電圧を供給可能な共通の前記2次側コイルを有し、
    前記対象コイルは、前記上アーム用トランスを構成する前記2次側コイルであることを特徴とする請求項2記載の絶縁電源装置。
  4. 前記操作部は、前記対象コイルの出力電圧が規定電圧を超えた場合、前記直流電源から前記上アーム用トランス及び前記下アーム用トランスのそれぞれを構成する前記1次側コイルへの電圧供給を強制的に停止させるように、前記電圧制御用スイッチング素子を操作する強制操作手段を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の絶縁電源装置。
  5. 前記上アーム用トランスを構成する前記2次側コイルに接続され、前記2次側コイルから供給される前記駆動用電圧によって前記上アーム用スイッチング素子を駆動する上アーム用駆動回路(Drcp,Dr1¥p,Dr2¥p)と、
    前記下アーム用トランスを構成する前記2次側コイルに接続され、前記2次側コイルから供給される前記駆動用電圧によって前記下アーム用スイッチング素子を駆動する下アーム用駆動回路(Drcn,Dr1¥n,Dr2¥n)と、
    をさらに備え、
    前記上アーム用駆動回路及び前記下アーム用駆動回路のそれぞれは、互いに同一構成の回路であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の絶縁電源装置。
  6. 前記上アーム用駆動回路は、前記上アーム用スイッチング素子のゲートに定電圧を印加することで前記上アーム用スイッチング素子をオン状態に切り替える定電圧駆動回路であり、
    前記下アーム用駆動回路は、前記下アーム用スイッチング素子のゲートに定電圧を印加することで前記下アーム用スイッチング素子をオン状態に切り替える定電圧駆動回路であることを特徴とする請求項5記載の絶縁電源装置。
  7. 前記上アーム用トランス及び前記下アーム用トランスのそれぞれを構成する前記1次側コイルは、互いに並列接続され、
    前記電圧制御用スイッチング素子は、1つであり、
    前記電圧制御用スイッチング素子は、自身がオン操作されることにより、前記直流電源、複数の前記1次側コイルの並列接続体及び前記電圧制御用スイッチング素子を含む閉回路を形成可能なように設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の絶縁電源装置。
  8. 前記上アーム用トランス及び前記下アーム用トランスのうち前記対象コイルを有するトランスは、前記対象コイルの出力電圧又は該出力電圧に応じた電圧を出力する電圧検出用コイル(66c,94c;140c)をさらに備え、
    前記電圧検出部は、前記対象コイルの出力電圧として、前記電圧検出用コイルの出力電圧を検出することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の絶縁電源装置。
  9. 前記上アーム用トランス及び前記下アーム用トランスのそれぞれを構成する前記1次側コイル及び前記2次側コイルのそれぞれは、絶縁皮膜され、
    前記1次側コイル及び前記2次側コイルのそれぞれは、前記上アーム用トランス及び前記下アーム用トランスのそれぞれを構成するコア(170)に取り付けられたボビン(172)に積層されるように巻きつけられていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の絶縁電源装置。
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