JP6119305B2 - 用紙後処理装置および画像形成システム - Google Patents
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中折り作業は、用紙の折り目部分を折りローラ対の対向部に向けて突き出すとともに折りローラ対の挟持搬送によって折り目を付けることで可能となる。
画像形成に失敗した記録シート(以下、無効紙という)は、本来、正常に画像形成された記録シート(以下、有効紙という)とは別に仕分けておくことが望ましいことから、同一排紙トレイに排出しないようにする構成が提案されている(例えば、特許文献1)。
つまり、中折り処理された用紙は、中折りされた用紙の内側の面に画像が位置している場合、中折りされた1群の記録シートのどの位置に無効紙があるかを即座に判断することができない。このため、中折り処理された1群の用紙を一枚ずつ開いて無効紙であるかどうかを判別する作業が必要となり、これによって多くの検査時間を要することになる。
図1は、本発明の実施形態に係る用紙後処理装置を用いる画像形成システムを説明するための模式図である。
同図において画像形成システム100は、複写機、プリンタあるいは印刷機などの画像形成装置200における用紙排出部に連続して付設接続された用紙処理に用いられるシート処理装置300を備えている。
各種の後処理には、例えば、端部綴じ処理、中折り処理等がある。中折り処理は、中綴じ処理が含まれる。
このような各種の後処理を行なう用紙後処理装置300は、動作モードとして、排出モードと、端部綴じモードと、中折りモードとを有している。
画像形成装置200では、例えば、制御手段や、作像部、光書き込み部、給紙部、給紙搬送路、画像読取部、中間転写部、定着部、排紙搬送路、両面搬送路等(いずれも図示せず)を有して、用紙5の両面または片面に画像を形成する。
用紙後処理装置300には、画像形成装置から排紙されてきた画像形成済みの用紙Pを受け入れる導入経路1および導入経路1から分岐する3つの経路が備えられている。
3つの経路には、プルーフトレイ6へ向かう上搬送経路2、シフト処理や端綴じあるいは2箇所綴じ処理を行うストレート搬送経路3、そして、中綴じ・折り処理を行う下搬送経路4が含まれている。
導入経路1には、入口ローラ10、入口センサ13が配置され、これら各センサにより用紙Pが用紙後処理装置内へ搬入されたことが検知される。
ストレート搬送経路3には、分岐爪7を挟んで搬送方向後方側に位置する搬送ローラ後12が配置され、これを経て搬送経路3へと用紙Pが搬送される。
搬送経路3には、排紙ローラ26、排紙センサ28が配置されている。
これは、排紙ローラ26に対する従動ローラ27を備えた排紙ガイドの接離動作で、用紙または用紙束を挟持して排紙可能な閉状態と挟持しない開状態とを選択的に取り得るようになっており、用紙のシフト動作が完了した後、用紙を挟持して排紙される。
また排紙口上方付近には、スタックされた時の用紙Pの中央付近位置に回動自由にフィラー40が配置されており、フィラー40の先端は用紙Pの上面に接している。
フィラー40の根元付近には、フィラー40の先端の高さ位置を検知する上面検知センサ(不図示)があり、これらによりスタック用紙Pの紙面高さを検知している。
つまり、排紙トレイ5は上昇後、下降するときに上面検知センサがオフに転じると、排紙トレイ5の下降が停止される。この動作を繰り返し、排紙トレイ5が規定のトレイ満杯高さまで達すると、用紙後処理装置から画像形成装置に停止信号を出し、システムの画像形成動作を停止させる。
符号41で示す戻しローラ41は、振り子運動を行って用紙に当接し、後端フェンス24、25に用紙後端を突き当てることで用紙束の縦方向位置を揃える。
また、このステイプルトレイ21上には、紙面と直交する方向に進退して、ステイプルトレイ21上に排紙された用紙Pの幅方向位置を揃えるジョガーフェンス22、23が備えられている。
この2つの動作を行うことで、ステイプルトレイ21上に排紙された用紙束Pが揃えられてスタックされる。
揃えられた用紙束Pは、端綴じモードが選択されると、ステープラ50が紙面と直交する方向に移動して用紙束の下縁部の適所をステイプルし、放出爪29によって排紙方向に排出されて排紙処理が行われる。
下搬送経路4には、中綴じ搬送ローラ61、62、63、中綴じステープラ51が配置されている。
これら各部材により用紙は中綴じ位置まで搬送されると、幅方向中央に綴じ処理が行われる。
用紙折りストッパ64は、用紙の搬送方向に沿って移動可能な部材であり、図2に示される制御装置360により駆動源であるステッピングモータ372を介して用紙の搬送方向に沿って位置を変更され、また、変更される際の移動速度も変更される部材である。
ストレート搬送経路3を通過した用紙は、用紙先端検知センサ14により検知されると用紙後端が下搬送経路4の分岐部を通過する時間を待って、分岐爪8が切り替わるのに合わせて搬送ローラ12が逆転してスイッチバックされて下搬送経路4に導かれる。
本実施形態の特徴は、中折り処理が行われて同一排出部に排出されたシート群内から無効紙の判別を簡単に行えるようにした点にある。
この場合の無効紙とは、画像形成システムに用いられる画像形成装置において画像形成が失敗した用紙を意味しており、本実施形態では、かような無効紙が同一の排出部に積層された場合の識別性に特徴を持たせている。
図2において用紙後処理装置300の制御装置360は、外部機器に相当する画像形成装置200の制御装置350と相互に信号の送受を行い、各部の制御を行うCPU361を中心に構成されている。
このCPU361は、図に示したような各センサ370からの入力に応じてソレノイド371、ステッピングモータ372及びDCモータ373を駆動する。
そのため、制御装置360には、ソレノイド371を駆動するための第1のドライバ362、ステッピングモータ372を駆動するモータドライバ363、及びDCモータ373を駆動する第2のドライバ364が設けられている。また、CPU361にクロックを供給するためのクロック発生手段(振動子)365が設けられている。
また、本実施形態に関連する部材として、便宜上、ステッピングモータ372に駆動される関係を持つ部材として中折り処理に用いられる用紙折りストッパ64が表示されている。
用紙折りストッパ64は、制御装置360により駆動制御されるステッピングモータ372の駆動状態に応じて用紙の搬送方向前端の位置を変更可能な部材である。
なお、図2では、画像形成装置の制御装置350に用紙後処理装置の制御装置360が接続されているが、この場合の画像形成装置は複写機あるいは複合機であり、プリンタの場合には、ホスト装置との間においても信号の送受が行われる。
また、プログラムデータは前記ROMに代えて、あるいは加えてネットワークを介してサーバから、あるいはSDカードなどの記録媒体から記録媒体駆動装置を介して図示しないハードディスク装置などの記憶媒体からのデータを用いることもできる。この場合には、上述した媒体にダウンロードされ、あるいはバージョンアップされて使用される。
制御装置360では、無効紙情報が入力されると、用紙折りストッパ64の位置を変更し、搬送方向中央とは別の位置を中折りローラ対72間に位置させて用紙の中折り位置を変化させるようになっている。つまり、搬送されてくる用紙のうちで使用できない用紙が折り処理位置に搬送された場合が搬送方向前端の位置を変更される時期とされ、他の有効紙と区別した状態で無効紙が排出されるようになっている。
図3(B)は、有効紙を対象とした場合であり、この場合には、用紙Pの搬送方向中央部の位置(図においてL/2で示す位置)が折り位置となるように用紙折りストッパ64が位置決めされる。この状態で用紙Pは用紙折りブレード71と対向する用紙中折りローラ対間に向けて押圧されて差し込まれる。
用紙折りローラ対72間に差し込まれた用紙は、二つ折りに相当する中折り処理が行われ、処理後に排出される。
図3(C)は、無効紙を対象とした場合であり、この場合には、用紙折りストッパ64が用紙中折りローラ対72から搬送方向下流側に向け遠ざかる位置に決めされる。
これにより、用紙Pは、搬送方向中央とは別の位置(図において2L/3で示す位置)が位置決めされて用紙折りブレード71および用紙中折りローラ対72に対向させられる。
つまり、図3(B),(C)において排出された有効紙Pおよび無効紙P’の中折り端縁を基準縁(BL)とした場合、無効紙P’は折り目位置が有効紙Pの折り目位置よりも距離(S)だけ突出する。
画像形成装置側での操作パネルなどの入力部から指令された枚数の用紙束作成時、用紙束内に無効紙が存在した場合には、無効紙の搬送順位などが用紙後処理装置300の制御装置360に入力される。
制御装置360では、用紙束作成の1ジョブが開始されると、用紙の受け入れ動作が行われる(ST1)。この動作では、入口センサ13により受け入れ枚数に加えて受け入れ順番が検知され、この順番における無効紙の該当順番が制御装置360に入力される。入口センサ13からの順番に基づき、制御装置360では、無効紙の搬送順番が割り出され、該当した順番で搬送される用紙を無効紙として判別する(ST2)。
これにより、用紙折りストッパ64は用紙の搬送方向中央を中折りする位置からずらされて用紙の折り位置を変更する(ST3)。
この状態で用紙折りブレード71により用紙が折られて用紙中折りローラ対72により挟持されて折り目が付けられ、排紙トレイ9に排出される(ST4)。
以上の手順により全ての用紙が排出された用紙束では、図4(B)に示すように、無効紙が有効紙の束から突出しているのが目視できるので、突出している用紙を引き出すだけで無効紙P’の除去が可能となる。
71 用紙折りブレード
72 中折りローラ対
100 画像形成システム
200 画像形成装置
300 用紙後処理装置
360 制御装置
372 ステッピングモータ
Claims (5)
- 搬入されたシートの搬送方向中央部を折りローラ対間に向けて押圧して差し込み、該折りローラ対の挟持搬送により用紙の二つ折りに相当する中折り処理を行い、処理後に排出部に向け排出する構成を備えた用紙後処理装置であって、
前記用紙の搬送方向前端の位置決めを行うストッパを備え、
該ストッパは、前記用紙の搬送方向前端の位置を変更可能であり、前記搬送方向中央とは別の位置を折りローラ対間に位置させて前記用紙の折り位置を変化させ、
前記用紙の搬送方向前端の位置を変更する時期として、該用紙が使用できない無効な用紙である場合とされていることを特徴とする用紙後処理装置。 - 前記ストッパは、前記用紙の搬送方向に沿って移動可能に設けられ、該移動のための駆動源が制御部により駆動制御され、
前記制御部は、外部機器から無効な用紙搬送を警報する信号が入力されると前記駆動源に対する駆動状態を、前記無効な用紙の折り位置が他の用紙と異なる位置となるように変更することを特徴とする請求項1記載の用紙後処理装置。 - 前記制御部は、前記無効な用紙の折り位置を変更する際に、前記ストッパの位置を他の用紙に対するストッパの位置に対して前記折りローラ対から遠ざかるように位置決めすることを特徴とする請求項2記載の用紙後処理装置。
- 前記制御部は、前記無効な用紙の折り位置を変更する際に、前記ストッパの移動速度を前記用紙の搬送速度以上に変更することを特徴とする請求項2または3記載の用紙後処理装置。
- 請求項1乃至4のうちのいずれか一つに記載の用紙後処理装置を外部機器として用いられる画像形成装置に付設したことを特徴とする画像形成システム。
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