JP6118826B2 - 臭化チオトロピウムの調製方法 - Google Patents

臭化チオトロピウムの調製方法 Download PDF

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Description

本発明は、臭化チオトロピウム(tiotropium bromide)という名称で知られている化合物、(1α,2β,4β,5α,7β)−7−[(ヒドロキシジ−2−チエニルアセチル)オキシ]−9,9−ジメチル−3−オキサ−9−アゾニアトリシクロ[3.3.1.0]2,4]ノナン臭化物[(1α,2β,4β,5α,7β)-7-[(hydroxydi-2-thienylacetyl)oxy]-9,9-dimethyl-3-oxa-9-azoniatricyclo[3.3.1.0]2,4]nonane bromide]の新規な調製方法に関するものであり、以下の工程を含む。a)(1α,2β,4β,5α,7β)−9−メチル−3−オキサ−9−アザトリシクロ[3.3.1.02,4]ノナン−7−オールオキサレート[(1α,2β,4β,5α,7β)-9-methyl-3-oxa-9-azatricyclo[3.3.1.02,4]nonan-7-ol oxalate][シュウ酸スコピン(scopine oxalate)としても知られている]をジエチルアミンと反応させて、(1α,2β,4β,5α,7β)−9−メチル−3−オキサ−9−アザトリシクロ[3.3.1.02,4]ノナン−7−オール[(1α,2β,4β,5α,7β)-9-methyl-3-oxa-9-azatricyclo[3.3.1.02,4]nonan-7-ol][スコピン(scopine)としても知られている]を調製し、b)スコピンをメチルジ−(2−ジチエニル)グリコレート[methyl di-(2-dithienyl)glycolate](MDTGとしても知られている)及び炭酸カリウムと反応させて、9−メチル−3−オキサ−9−アザトリシクロ[3.3.1.02,4]ノナン−7−イルヒドロキシ(ジチオフェン−2−イル)アセテート[9-methyl-3-oxa-9-azatricyclo[3.3.1.02,4]non-7-yl hydroxy(dithiophen-2-yl)acetate][N−デメチルチオトロピウム(N-demethyltiotropium)またはスコピンジ(2−チエニル)グリコレートとしても知られている]を高純度で確実に調製し、c)N−デメチルチオトロピウム[N-demethyltiotropium]をブロモメタンと反応させて、臭化チオトロピウムを調製し、d)粗臭化チオトロピウム(crude tiotropium bromide)を結晶化(crystallization)して、多形性(polymorphic purity)の高い生成物を安定して得て、そして、任意に、e)臭化チオトロピウムを微細化(micronizing)して、多形性を維持した状態での吸入(inhalation)に適した粒子径(particle size)を有する生成物を得る。
本発明は、有効な抗コリン剤(anthicolinergic agent)であり、喘息(asthma)や慢性閉塞肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease)(COPD)のような呼吸器疾患(respiratory diseases)の治療において使用される臭化チオトロピウムの新規な調製方法に関する。
[発明の背景]
分子構造が下記に示された臭化チオトロピウム化合物(I)は、欧州特許出願EP0418716により知られている。
Figure 0006118826
臭化チオトロピウムは、少ない(マイクログラム)薬用量[(microgram) therapeutic doses]で、吸入(inhalation)により投与される有効性の高い活性医薬成分(active pharmaceutical ingredient)である。吸入による投与に適した医薬組成物の調製に使用される有効性の高い活性医薬成分物質は、化学的純度(chemical purity)が高いものでなければならず、且つ多形性(polymorphic)が高いものでなければならない。臭化チオトロピウムの結晶性多形体(Crystalline polymorphic forms)については、その化合物が特徴的な物性を有する種々の固体を生じさせることを示す多数の公開公報(US6777423、EP14101445、EP16825442、EP1879888、EP2085396、EP1869035、及びWO2011/015882)に報告されている。
この発明は、極めて優れた化学的純度を有する生成物を確実に提供し、且つ一定レベルの多形性(polymorphic purity)を有する単一のピュアな多形体(pure polymorph)を提供する臭化チオトロピウムの調製方法を開示する。
臭化チオトロピウムの調製は、最初にEP0418716に開示され、この特許に記載された合成は、スコピン(II)とMDTG(III)との間のエステル交換反応(transesterification reaction)を含み、N−デメチルチオトロピウムを調製し、次いでN−デメチルチオトロピウムをブロモメタンと反応させて、臭化チオトロピウムを調製する(スキーム1)。
Figure 0006118826
この経路の一つの欠点は、スコピンを出発原料(starting material)として使用することである。なぜなら、スコピンは、空気に触れると液化しやすい感応性化合物(sensitive compound)であり、且つその固有の不安定性のため市販されていないからである。もう一つの欠点は、N−デメチルチオトロピウムを生成するエステル交換反応の際に、ナトリウム金属のような危険な試薬を使用することである。N−デメチルチオトロピウムの調製で報告されている収率(yields)は、(理論上)45%と70%の間で変化するが、最高収率は、エステル交換反応がスコピンとMDTGとの溶解混合物中で行われたときに得られており、これは工業的方法で利用するには煩雑な手法である。
US6486321には、トロペノール(tropenol)(V)の塩酸塩から出発する臭化チオトロピウムを調製する別の方法が記載されている。しかしながら、この方法は、EP0418716よりも長い合成経路をもたらすため、EP0418716に開示された方法よりも複雑になる(スキーム2)。
Figure 0006118826
US6747154には、臭化チオトロピウムを調製するための最短の合成経路が記載されており、ここではこの生成物が、カルボニルジイミダゾールのようなカップリング剤及びアルカリ金属イミダゾールのような塩基の存在下で、MTDGとスコピン臭化メチル(VII)との直接のカップリング反応により調製される(スキーム3)。しかしながら、請求項に係る方法によって得られた生成物の純度について、詳細は開示されていない。純度の詳細が欠如していることに加えて、請求項に係る方法を経て得られた生成物は精製され、この精製で報告された収率は低く、74%(w/w)となっている。最短の合成経路を経たにも拘わらず、この方法では、塩基の金属塩を調製するために、アルカリ金属またはアルカリ金属水素化物(リチウム水素化物のような)等の危険な試薬の使用が必要となる。この方法の他の欠点は、利用されるカップリング剤(カルボニルジイミダゾール、またはカルボニルジ−1,2,4−トリアゾールまたはジシクロヘキシルカルボジイミド)が高価な試薬であることである。
Figure 0006118826
US7662963には、無機弱塩基の存在下、極性有機溶媒中で、式(IX)のスコピン塩をMDTGと反応させることによってN−デメチルチオトロピウムを調製することが記載されている(スキーム4)。開示されたスコピンの塩は、臭化物(XはBr-)、塩化物(XはCl-)、硫酸塩(XはSO4 2-)、酢酸塩(XはCH3COO-)、リン酸塩(XはPO4 2-)、メタンスルホン酸塩(XはCH3SO3 -)、酒石酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、p−トルエンスルホネート、及びアミドスルホネートである。しかしながら、N−デメチルチオトロピウム調製方法の実施例において報告されている純度(HPLCによる)は、70%(実施例12)、98.3%(実施例11及び21)、及び98.5%(実施例13)である。比較すると、本発明の方法によって得られたN−デメチルチオトロピウムの純度は、99.0%を超える。
Figure 0006118826
WO2009087419には、N−デメチルチオトロピウム(チオトロピウム塩基で示されている)及びHPLCによる純度が95%を超える臭化チオトロピウムの調製方法が記載されており、該方法には、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデク−7−エン(1,8-diazabicyclo[5.4.0]undec-7-ene)(DBU)のような有機アミン塩基と無機塩基のようなさらなる塩基の存在下で、スコピンまたはスコピン塩酸塩のようなスコピンの塩のMDTGとのエステル交換が含まれている。水素化ナトリウム(NaH)のような無機塩基は、対応する塩酸塩からスコピンを遊離するのに用いる。この出願では、DBUの使用は、HPLCによる純度が好ましくは99%を超えるN−デメチルチオトロピウムの調製を可能にするため非常に有利であることが述べてられているが、このような高純度がどのようにして達成されたかを説明する方法の記述(description)中に、詳細は開示されていない。加えて、N−デメチルチオトロピウムの純度を報告する唯一の実施例は、HPLCによる純度が98%であることを示している。98%よりも高い純度を有するN−デメチルチオトロピウムを得るために、特許請求された方法によって得られた物質は、アセトニトリルから再結晶され、報告された収率はわずか86%(w/w)であり、報告されている結晶化した生成物のHPLCによる純度は99.8%である。臭化チオトロピウムを調製する別の方法を説明する実施例では、中間体N−デメチルチオトロピウム臭化物を分離せずに溶液中で臭化メチルと反応させる短縮方法(telescoped process)が用いられており、得られた臭化チオトロピウムの純度は98.66%と報告されている。これらの実施例は、HPLCによる純度が98.66%でしかない臭化チオトロピウムが、結晶化していないN−デメチルチオトロピウムから得られる一方で、結晶化したN−デメチルチオトロピウム(HPLCによる純度が99.8%よりも高い物質)から得られることも示している。
WO2011/015884は、実質的にピュアな状態のN−デメチルチオトロピウム及び臭化チオトロピウムの調製方法を説明しており、この方法はスコピンまたはその塩のMDTGとのエステル交換を含み、その際エステル交換反応はDBUのような有機塩基及び炭酸カリウムのような無機塩基の存在下で実施される。この出願では、特許請求された方法により得られたN−デメチルチオトロピウム及び臭化チオトロピウムのHPLCによる純度が少なくとも99%であることが述べられている。N−デメチルチオトロピウムの調製を示す実施例は、純度が98.7%生成物に関するものであり、臭化チオトロピウムを調製する実施例は、純度が99.9%の生成物に関するものである。この方法の一つの欠点は、HPLCによる純度が99%のN−デメチルチオトロピウムを得るために2種の塩基を必要とすることである。もう一つの欠点は、特許請求された有機塩基(トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、DBU、DBN、DMAP)は、炭酸カリウムに比較して非常に高価であり、有機塩基の使用量がかなり多い(3eq.)ことである。驚くべきことに、本発明は、以下に示すように、この方法から容易に除去できる安価な塩基である炭酸カリウムのみを使用して、HPLCによる純度が99.0%を超えるN−デメチルチオトロピウムの調製が可能であることを示している。また、本発明の方法に従うことにより、HPLCによる純度が99.5%以上の臭化チオトロピウムが調製できることも示されている。
本発明の第1の側面によれば、HPLCによる純度が99.0%を超えるN−デメチルチオトロピウムの調製方法が提供される。この方法では、シュウ酸スコピンはジエチルアミンで処理されてスコピンが提供され、該生成されたスコピンは無水炭酸カルシウムの存在下でMDTGと化合してN−デメチルチオトロピウムを形成する。驚くべきことに、本発明の方法に従って調製すると、N−デメチルチオトロピウムが非常に高い純度で得られることが分かった。この化合物の純度は非常に高いものであるため、さらに精製することなく臭化チオトロピウムの合成に使用することができ、99.5%を超える純度の臭化チオトロピウムを調製することが可能になる。精製工程を回避することにより、相当量の時間とコストが節約できるので、このアプローチ(approach)は商業的方法において多大な利益となる。第2の側面では、本発明は、99.5%以上の高純度の臭化チオトロピウムの製造方法を提供する。
WO2007/0225314は、メタノール及びアセトンから生成物を結晶化することにより調製される臭化チオトロピウムについて、3つの異なる結晶状態を説明している。この出願によれば、状態1はメタノールとアセトンの1/1(体積/体積)の比率の混合物から生成物を結晶化して得ることができ、状態2はメタノールとアセトンの1/1から1/3(体積/体積)の範囲の比率の混合物から結晶化して得ることができ、状態3はメタノールとアセトンの3/1(体積/体積)の比率の混合物から結晶化して得ることができる。
驚くべきことに、本発明の方法が、単一且つピュアな結晶状態の臭化チオトロピウムを提供することが分かった。本発明の方法は、異なる割合のメタノールとアセトンの混合物からの臭化チオトロピウムの結晶化を含んでおり、単一の結晶状態が結晶化に使用されるメタノールとアセトンの割合に関係なく得られる。メタノールとアセトンとの混合物中で臭化チオトロピウムの結晶化を行う際に、例えばメタノールとアセトンが3/1(体積/体積)の場合のように、メタノールの割合がアセトンよりも高くても、また、例えばメタノールとアセトンが1/3(体積/体積)の場合のように、アセトンの割合がメタノールより高くても、メタノールとアセトンが同じ割合でも、本発明の方法は単一且つピュアな無水の結晶状態を確実に提供する。従って、第3の側面では、本発明は臭化チオトロピウムの単一のピュアな無水結晶状態(single pure anhydrous crystalline form)が確実に得られる方法を提供する。
最後に、本発明の第4の側面は、その多形体(polymorphic form)が維持された状態での吸入に適した粒子径を有する臭化チオトロピウムを得るのに適当な微細化方法(micronization method)の開発である。吸入生成物の微細化方法には、ほとんどの場合、ジェットミル(jetmilling)が用いられる。
US2010/0215590は、原料として臭化チオトロピウム一水和物の使用を含む、実質的に無水の微細化された臭化チオトロピウムの製造方法を説明する。説明された方法は、表面エネルギー及び結晶状態に衝撃を与えて、活性成分の結晶を破砕する高エネルギーサイズリダクションプロセス(high energy size reduction process)として知られているガスジェットミル(gas jet mill)を用いて行われる。生産物質は、多くの場合かなりの量の非晶質(amorphous material)を含有し、これは最終生成物の安定性と製剤の両方に影響し得る。驚くべきことに、現行の発明は、臭化チオトロピウムの多形体を維持し、粒径の制御を可能にするミル処理(milling process)を使用している。
[発明の詳細な説明]
本発明の第1の実施態様によれば、臭化チオトロピウムの調製方法が提供される。この方法は、
i)シュウ酸スコピンをジエチルアミンと不活性溶媒(inert solvent)中で反応させて、スコピンを生成すること、
ii)無機塩基(inorganic base)の存在下、不活性溶媒中で、スコピンとメチルジ−(2−ジチエニル)グリコレート(MDTG)とを反応させて、N−デメチルチオトロピウムを生成すること、
iii)不活性溶媒中で、N−デメチルチオトロピウムをブロモメタンと反応させて、臭化チオトロピウムを生成すること、
iv)メタノールとアセトンとの混合物中で、臭化チオトロピウムを結晶化すること、その後任意に、
v)該生成された臭化チオトロピウムを微細化すること、を含む。
臭化チオトロピウムの製造方法は、好ましくは、以下の工程を含む。
i)シュウ酸スコピン(X)を、好ましくは約30℃から45℃の間の温度で、ジエチルアミンと不活性溶媒中で反応させて、スコピン(II)を生成すること、
Figure 0006118826
好ましくはその後、生成した全てのジエチルアンモニウムシュウ酸塩を、好ましくはろ過により、反応混合物から除去し、溶媒交換を実施すること、
ii)スコピンとMDTGを、炭酸カリウムのような適当な無機塩基の存在下、不活性溶媒中で、好ましくは約80℃から約110℃の間の温度で反応させて、N−デメチルチオトロピウムを生成し、好ましくはその後、反応混合物中の全ての無機塩を、好ましくはろ過により除去すること、
iii)好ましくは、N−デメチルチオトロピウムを含有する反応混合物を水、または食塩水で処理し(エステル交換反応の主要な副生成物である2−ヒドロキシ−2,2−ジ(チオフェン−2−イル)酢酸(X)、ここではDTGと表す、を除去すること)、
Figure 0006118826
生じた溶液を濃縮して、溶液に存在するN−デメチルチオトロピウムを結晶化し、その後、好ましくはろ過及び乾燥により、HPLCによる純度が99.0%を超えるN−デメチルチオトロピウムを単離すること、
iv)不活性溶媒中で、好ましくは約0℃から約25℃の間の温度で、N−デメチルチオトロピウムをブロモメタンと反応させて、臭化チオトロピウムを生成し(ここで所望の生成物の少なくとも一部は反応混合物から沈殿する)、好ましくはその後、適当な貧溶媒(anti-solvent)を任意に添加して(さらなる沈殿を生じさせて)、該生成された臭化チオトロピウムを、さらに、適当な不活性溶媒と適当な貧溶媒との混合物中でスラリー化し、好ましくはろ過及び乾燥により、該生成された、HPLCによる純度が99.5%以上の生成物を単離し、
v)メタノールとアセトンとの混合物中で臭化チオトロピウムを結晶化して、HPLCによる純度が99.5%を超える、単一の無水結晶状態(single anhydrous crystalline form)を有する生成物を取得し、その後任意に該生成された臭化チオトロピウムを微細化する。
好適な実施態様では、シュウ酸スコピンにジエチルアミンを反応させるための工程i)の溶媒は、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素、及びアセトン等のケトンからなる群から選択される。好ましくは、溶媒はアセトンである。より好適な実施態様では、この反応は約40℃から約45℃の間の温度で行われる。温度が約45℃よりも高いと、スコピンからスコポリン(XI)への異性化を助長するからである。
Figure 0006118826
他の好適な実施態様では、エステル交換反応のための工程ii)の溶媒は、n−ヘプタン等の炭化水素とジメチルホルムアミド等のアミドとの混合物からなる群から選択される。好ましくは、溶媒はn−ヘプタンとジメチルホルムアミドとの混合物であり、より好ましくはn−ヘプタン10体積部とジメチルホルムアミド1体積部の割合である。
他の好適な実施態様では、工程ii)の無機塩基は、無水炭酸カリウム、無水炭酸セシウム、及びカリウムtert−ブトキシドからなる群から選択される。好ましくは、無機塩基は無水炭酸カリウムである。
他の好適な実施態様では、エステル交換反応は85℃から100℃の間の温度で行われ、さらに好ましくは約90℃から約95℃の間の温度で行われる。約110℃より高い温度では相当量の副生成物DTGが生成され、約85℃より低い温度では反応が遅くなる。
工程ii)の反応が完了すると、ろ過により無機塩は除去される。ろ過された有機溶媒(N−デメチルチオトロピウムを含有する)は食塩水、または水で洗浄して、エステル交換反応の主要な副生成物であるDTGを除去する。水(または食塩水)の洗浄後に得られた有機溶媒は、HPLCによる純度が少なくとも90%のN−デメチルチオトロピウムを含有する。
他の実施態様では、本発明は、水または食塩水により副生成物DTGを浄化して、HPLCによる純度が少なくとも90%のN−デメチルチオトロピウムを含有する溶液を提供することを含むエステル交換反応混合物の精製方法を提供する。水(または食塩水)による洗浄後に得られた有機溶媒は、色素を除去するため活性炭で処理し、その後減圧下で濃縮されて生成物を結晶化する。他の好適な実施態様では、工程iv)のメチル化反応は、ジメチルホルムアミド等のアミド、テトラヒドロフランまたは2−メチルテトラヒドロフラン等の環状エーテル、アセトニトリル等のニトリル、アセトンのテトラヒドロフランの混合物、及び酢酸エチルのテトラヒドロフランの混合物からなる群から選択された溶媒中で行われる。好ましくは、溶媒はジメチルホルムアミドである。さらに好適な実施態様では、メチル化反応が、約0℃から約5℃の間の第1の温度で(好ましくは約8時間から約15時間)行われ、次いで約10℃から約15℃の間の第2の温度で(好ましくは約5時間に至るまで、例えば1,2,3,4または5時間)行われ、次いで約20℃から約25℃の第3の温度で(好ましくは約5時間に至るまで、例えば1,2,3,4または5時間)行われる。この温度勾配に従うことにより、出発原料のN−デメチルチオトロピウムを、1.0%以下のレベルまで使い切ることができ、その結果、N−デメチルチオトロピウムの残量が0.2%より低い臭化チオトロピウムを得ることができる。メチル化反応の反応中、及び反応の完了時に、生成物の一部は沈殿し、2−メチルテトラヒドロフランが貧溶媒として反応混合物に添加されて、さらに生成物が沈殿する。貧溶媒を添加すると、91%(理論上の%)に至る収率で、粗臭化チオトロピウムが得られる。上述の手順に従って得られた生成物のHPLCによる純度は、99.4%以上である。したがって、他の実施態様では、本発明はHPLCによる純度が99.4%以上の粗臭化チオトロピウムの調製方法を提供する。
上述の手順に従って得られた粗臭化チオトロピウムは、メタノール及びアセトンの混合物から結晶化される。好ましくは、原料は約45℃から約60℃の間の温度でメタノールに溶解され、約45℃から約60℃の温度に維持されたその溶液に、アセトンが添加される。好ましくは、生じた溶液は約−10℃から約0℃の間の温度に冷却され、生じた懸濁液は約−10℃から約0℃にお間の温度で、約2時間以上、撹拌される。所望の生成物は、混合物の冷却中に沈殿する。好ましくは、臭化チオトロピウムはろ過され、アセトンで洗浄され、減圧下で、好ましくは真空下で乾燥される。乾燥させた生成物は、HPLCによる純度が99.5%を超え、単一の無水結晶状態を示す。粉末X線回折(XRDP)の回折図[X-Ray Powder Diffraction (XRPD) diffractogram]、示差走査熱量測定(DSC)の熱分析曲線[Differential Scanning Calorimetry (DSC) thermogram]、及び熱重量分析(TGA)の熱分析曲線[Thermogravimetric Analysis (TGA) thermogram]を、それぞれ図1、2及び3に示す。
他の好適な実施態様では、メタノール/アセトン結晶化により得られた湿った臭化チオトロピウムは、最初は約45℃から約55℃の間の温度で、次に約100℃から約125℃の間の温度で、真空下で乾燥される。この温度勾配により、乾燥中に臭化チオトロピウムが分解するのを避けることができる。臭化チオトロピウムを約100℃から約125℃の間の温度で直接乾燥すると、N−デメチルチオトロピウムへの分解が生じて、乾燥中にわずかに増量する。例えば、HPLCによる純度が99.91%であり、HPLCにより検出される残留N−デメチルチオトロピウムがない(HPLCで0.00%の)湿った生成物を、111℃の減圧下で一晩乾燥させた。乾燥後に得られた物質は純度が99.87%で、N−デメチルチオトロピウムの含有量は0.07%(HPLCで)だった。純度が99.59%で、N−デメチルチオトロピウムの残量が0.09%(HPLCで)である他の湿った生成物は、111℃の減圧下で一晩乾燥させた。乾燥させた物質の純度は99.43%に減少し、N−デメチルチオトロピウムの含有量は0.25%に増加した。
減圧下では、一般的に、前述のような臭化チオトロピウムの無水結晶状態を得るには、約90℃よりも高い温度が要求される。結晶化工程より得られた湿った物質はメタノール溶媒和物(methanol solvate)であり、約90℃より高い温度の減圧下では、メタノール溶媒和物の無水結晶状態への転化(conversion)が起こる。メタノール溶媒和物の状態で湿った臭化チオトロピウムは(図4)、90℃の真空下で9時間以上乾燥させた。生成物のXRPD回折図は、メタノール溶媒和物の無水結晶状態との混合物であることを示す(図5)。
他の好適な実施態様では、粗臭化チオトロピウムの結晶化は、その生成物を、約45℃から60℃の間の温度で、エタノールとアセトンとの混合物中で溶解することにより行われ、生じた溶液を約−10℃から約0℃の間の温度に冷却し、その懸濁液を約−10℃から約0℃の間の温度で約2時間に亘って懸濁液が撹拌する。その後、生じた生成物は単離され、約45℃から約55℃の間の第1の温度で乾燥され、次いで約100℃から約125℃の間の第2の温度で乾燥される。さらに他の実施態様では、粗臭化チオトロピウムの結晶化は、(i)周囲温度(室温)で、生成物をメタノール中で溶解し、(ii)生じた溶液を真空下で最終体積(例えば6体積部)まで濃縮し、(iii)35℃から60℃の間の温度を維持しながらアセトンを添加し、(iv)生じた溶液を約0℃から約−5℃の間の温度まで冷却し、(v)その懸濁液を約0℃から約−5℃の間の温度で約2時間に亘って撹拌し、(vi)真空下で、約45℃から55℃の間の第1の温度で乾燥し、その後約100℃から約125℃の間の第2の温度で乾燥することにより、行われる。
他の好適な実施態様では、臭化チオトロピウムの結晶化に使用されたメタノールとアセトンの割合に拘わらず、同じ無水の結晶状態が得られる。例えば、臭化チオトロピウムは、ここに説明された手順に従って、以下の割合のメタノールの混合物から結晶化される。メタノール/アセトン(1:1)、メタノール/アセトン(1:3)、メタノール/アセトン(1:6)、メタノール/アセトン(3:1)、及びメタノール/アセトン(6:1)。得られた生成物(臭化チオトロピウム)のXRPD回折図は、図6−10に示されている。
本発明のメタノール/アセトン結晶化により得られる臭化チオトロピウムは、好ましくは、吸入に適した粒径の材料を得るために微細化される。他の好適な実施態様では、本発明は、臭化チオトロピウムの多形体を維持しながら、粒径を調整する微細化方法を提供する。微細化方法は、好ましくは、マイクロフルイダイザー(microfluidizer)を使用して高圧でキャビテーションを誘導する臭化チオトロピウムの湿式粉砕を含む。通常、マイクロフルイダイザーは少なくとも一つの高圧ポンプを含み、臭化チオトロピウムの懸濁液を、ノズルまたは流路を通じて貧溶媒中に押し出す。その結果、圧力の上昇が生じるとスラリーは注入口を通り抜け、圧力の低下が生じると上述の流路/オリフィスから懸濁液が排出される。この圧力の低下は、液体の流れの中に、キャビテーションストレス(cavitation stress)及び粒子縮小(particle reduction)の原因となる気化、すなわち、キャビテーションを引き起こすのに十分な圧力の低下をもたらす。好ましくは、圧力は2000バールまで上昇し、その後圧力は降下する。オリフィス/流路中での粒子間衝突(particle to particle collisions)及びせん断応力も、生成物の粉砕(milling)を助長する。しかしながら、メカニズム及びこれらメカニズムの寄与は、技術的に明らかにされてない。圧力、チャンバ−/オリフィスの設計及び通路の数の制御により、上述の効果が制御できることは、当業者に周知である。好適な実施態様では、キャビテーション及び/または粒子間衝突(particle to particle collision)及び/またはせん断応力は、懸濁液が微細な流路を通過することにより助長される。微細な流路は、(i)“Z”型の単一または複数のスロット形状、及び/または(ii)“Y”型の単一または複数のスロット形状、からなる群から選ばれる形状に特徴がある。本発明の微細化方法の使用に適した貧溶媒の例には、ヘプタン、または酢酸エチル、またはアセトンのような等の炭化水素、またはこのような溶媒の2種以上の混合物が含まれる。
上記の条件下で微細化した後、生成物は、好ましくは懸濁液をスプレー乾燥機に送り込むことにより単離される。ここで乾燥温度は、好ましくは約90℃を超える。あるいは、微細化された材料を含む懸濁液をろ過し、次いでろ過された生成物を、約100℃から約125℃の間の温度のオーブン内で、真空下で乾燥することによっても、生成物を単離することができる。
以下の実施例は、この発明により特許請求された方法を説明するために提供され、この発明を限定して解釈することを意図するものではない。この発明の思想と範囲から逸脱しない限り、軽微な変更が可能である。
メタノール/アセトンから結晶化された臭化チオトロピウムのXRPD回折図である。 メタノール/アセトンから結晶化された臭化チオトロピウムのDSC熱分析曲線である。 メタノール/アセトンから結晶化された臭化チオトロピウムのTGA熱分析曲線である。 臭化チオトロピウムメタノール溶媒和物のXRPDである。 90℃で9時間、真空下で乾燥した後の臭化チオトロピウムのXRPDである。 メタノール/アセトン(1:1)の再結晶化で得られた臭化チオトロピウムのXRPDである。 メタノール/アセトン(1:3)の再結晶化で得られた臭化チオトロピウムのXRPDである。 メタノール/アセトン(1:6)の再結晶化で得られた臭化チオトロピウムのXRPDである。 メタノール/アセトン(3:1)の再結晶化で得られた臭化チオトロピウムのXRPDである。 メタノール/アセトン(6:1)の再結晶化で得られた臭化チオトロピウムのXRPDである。 微細化前後の臭化チオトロピウムのXRPDである。
実施例1:N−デメチルチオトロピウムの調製
シュウ酸スコピン(47g、0.19mol)をジエチルアミン(188ml、1.85mol)に加え、その後アセトン(588ml)を加えた。混合物を40℃から45℃の間の温度まで加熱し、40℃〜45℃で1時間以上撹拌し、20℃〜25℃に冷却して、ろ過した。ろ過した塩にアセトン(588ml)を加え、その懸濁液を40℃〜45℃に加熱し、40℃〜45℃で1時間以上撹拌し、20℃〜25℃に冷却して、ろ過した。ろ過したアセトン溶液に、ろ過したアセトン/ジエチルアミン溶液を混ぜ合わせた。アセトン(588ml)をろ過した塩に加え、その混合物を40℃〜45℃に加熱し、40℃〜45℃で1時間以上撹拌し、20℃〜25℃まで冷却し、ろ過して、その塩をアセトン(188ml)で洗浄した。溶液と洗浄液は、予め配合した溶液と共に混ぜ合わせた。生じた溶液にジメチルホルムアミド(30ml)を添加し、その混合物を45℃より低い温度の真空下で、53mlの最終体積まで濃縮した。MDTG(53.11g、0.21mol)を加え、その混合物を5分以上撹拌した。次に、n−ヘプタン(296ml)を加え、次いでゼオラム4A(商標)(23.5g)を加え、混合物を室温で2時間以上撹拌した。ゼオラムをろ過し、n−ヘプタン/DMF(30ml、3ml)で洗浄した。無水炭酸カリウム(25.46g、0.19mol)を加え、混合物を窒素雰囲気下で、90℃から95℃の間の温度まで加熱した。反応混合物を、反応が完了したと判断されるまで、90℃〜95℃の窒素雰囲気下で撹拌した。反応混合物中のMDTGの含有量は、HPLCで3.74%であった。反応混合物を80℃まで冷却し、2−メチルテトラヒドロフラン(876ml)を加えて、混合物を20℃〜25℃に冷却し、ろ過して、塩が2−メチルテトラヒドロフラン(36ml)で洗浄した。洗浄物を主溶液に混ぜ、混ぜた溶液は有機溶液中のDTGの含有量が0.68%になるまで食塩水(423ml)で洗浄した。有機溶液中のN−デメチルチオトロピウムの含有量は、HPLCで90.58%であった。有機溶液を活性炭で処理し、活性炭をろ過し、2−メチルテトラヒドロフランで洗浄し、洗浄物を主溶液に混ぜた。混ぜた溶液を、45℃以下の温度の真空下で、最終体積が71mlになるまで濃縮した。懸濁液を−20℃〜(−15℃)に冷却し、−20℃〜(−15℃)で12時間以上撹拌し、生成物をろ過し、予め0℃〜5℃に冷却したイソプロパノール(94ml)で洗浄して、乾燥した。HPLCによる純度が99.36%のN−デメチルチオトロピウム(20.24g)が得られた。
実施例2:粗臭化チオトロピウムの調製
N−デメチルチオトロピウム(66g、0.17mol)をジメチルホルムアミド(330ml)に溶解し、溶液を0℃から5℃の間の温度まで冷却した。2−メチルテトラヒドロフラン(132ml、0.72mol)のブロモメタン溶液を加え、その反応溶液を0℃〜5℃で一晩撹拌した。反応混合物中のN−デメチルチオトロピウムの含有量は、HPLCで3.6%だった。次に、反応混合物を10℃から15℃の間の温度まで加熱し、この温度範囲で2時間以上撹拌した。反応混合物中のN−デメチルチオトロピウムの含有量は、1.7%に減少した。反応混合物を25℃から30℃の間の温度に加熱し、その温度範囲で1時間以上撹拌した。反応混合物中のN−デメチルチオトロピウムの含有量は、HPLCで1.0%に減少した。2−メチルテトラヒドロフラン(594ml)を、予め0℃〜5℃に冷却した反応混合物に加え、懸濁液を0℃から5℃の間の温度を維持しながら1時間以上撹拌し、生成物をろ過して、予め0℃〜5℃の間の温度に冷却された2−メチルテトラヒドロフラン(297ml)で洗浄した。湿った生成物の純度は99.48%で、N−デメチルチオトロピウムの含有量は0.33%だった(HPLCで)。湿った生成物を、1時間以上、ジメチルホルムアミド(297ml)中で再スラリー化し、ろ過し、予め0℃〜5℃に冷却した2−メチルテトラヒドロフラン(297ml)で洗浄して、乾燥した。粗臭化チオトロピウム(80.4g、理論収率は97.3%)は、純度が99.77%で、N−デメチルチオトロピウムの残量が0.16%(HPLCで)で、得られた。
実施例3:粗臭化チオトロピウムの再結晶化
粗臭化チオトロピウム(79g)を、還流温度でメタノール(3555ml)に溶解した。溶液をろ過し、ろ材はメタノールで洗浄した。ろ過した溶液を、最終体積が474mlになるまで、真空下で濃縮した。混合物を35℃から45℃の間の温度に維持しながら、アセトン(79ml)を添加した。混合物を、0℃から−5℃の間の温度に冷却し、0℃〜(−5℃)で2時間以上撹拌した。生成物を、ろ過し、予め−5℃から0℃の間の温度に冷却されたアセトン(63ml)で洗浄した。湿った生成物は、真空下で一晩乾燥した後、真空下で、111℃で8時間以上乾燥した。図1に表されたXRPD回折図と整合し、HPLCによる純度が99.87%の無水結晶性臭化チオトロピウム(62.91g)が得られた。得られた生成物中のN−デメチルチオトロピウムの含有量は、HPLCで0.03%だった。
実施例4:臭化チオトロピウムの微細化
臭化チオトロピウム(9g)をエチル酢酸(89.7g)に懸濁させ、均一な懸濁液が得られるまで撹拌し、その後、16サイクルを5kPsi(345バール)の圧力で操作される実験室規模の高圧キャビテーション設備(High Pressure Cavitation equipment)に懸濁液を送り込んだ。キャビテーション工程の後、次の工程で使用するために、懸濁液は保持容器(holding vessel)に移した。懸濁液は、撹拌しながら実験室規模のスプレー乾燥機に5ml/minの供給速度で送り込み、100℃の温度で乾燥した。
図11に示されているように、単離した生成物は、粒径分布がDv10=0.71μm、Dv50=2.82μm、Dv90=5.22μm、スパン(span)=1.6の出発原料とあらゆる点で等しいXRPDを示した。
この発明によって得られた微細化された無水結晶性の臭化チオトロピウムは、粉末X線回折(X-ray powder diffraction)により分析した。粉末X線パターン(X-ray powder patterns)は、銅源(Cu/Kα=1.54056Å)を備えたX線回折システム[パナリティカル社のエクスパートプロ(PANalytical X’Pert PRO)]を用いて記録した。以下の表は、特性ピークを記録したものである。表1は、微細化した無水結晶性臭化チオトロピウムの粉末X線反射を示す。
Figure 0006118826

Claims (29)

  1. i)不活性溶媒中で、シュウ酸スコピン(X)をジエチルアミンと反応させて、スコピン(II)を生成し、
    Figure 0006118826
    ii)無機塩基の存在下、不活性溶媒中で、スコピンとメチルジ−(2−ジチエニル)グリコレート(MDTG)と反応させて、N−デメチルチオトロピウムを生成し、
    iii)不活性溶媒中で、N−デメチルチオトロピウムをブロモメタンと反応させて、臭化チオトロピウム(I)を生成し、
    Figure 0006118826
    iv)メタノールとアセトンとの混合物中で、臭化チオトロピウムを結晶化し、その後任意に、
    v)生成した前記臭化チオトロピウムを微細化することを含む、臭化チオトロピウムの調製方法。
  2. i)前記i)の工程におけるシュウ酸スコピンとジエチルアミンとの間の反応により生成するジエチルアンモニウム塩をろ過により除去し、
    ii)反応溶媒を交換することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. i)前記ii)の工程におけるスコピンとMDTGとの間の反応中に生成した無機塩をろ過により除去し、
    ii)N−デメチルチオトロピウム含有溶液を水または食塩水で洗浄し、
    iii)生じた有機溶液を濃縮して前記N−デメチルチオトロピウムを結晶化し、その後、前記N−デメチルチオトロピウムをろ過し乾燥して、HPLCによる純度が99.0%を超えるN−デメチルチオトロピウムを得ることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  4. i)N−デメチルチオトロピウムとブロモメタンとの間の反応により生成した臭化チオトロピウムは、反応混合物から沈殿し、その後、貧溶媒の添加によりさらに沈殿した臭化チオトロピウムであり、及び、任意に
    ii)該生成した前記臭化チオトロピウムは、不活性溶媒と貧溶媒との混合物中で再スラリー化され、
    iii)前記臭化チオトロピウムをろ過し且つ乾燥して、HPLCによる純度が99.4%以上の臭化チオトロピウムを単離する、請求項1乃至3のいずれかに記載の方法。
  5. メタノールとアセトンとの結晶化により得られた前記臭化チオトロピウムは、HPLCによる純度が99.5%を超え、且つ単一で無水の結晶状態であることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記i)の工程の前記不活性溶媒は、ジクロロメタン及びアセトンからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  7. 前記不活性溶媒がアセトンである、請求項6に記載の方法。
  8. 前記i)の工程における前記反応は、30℃から45℃の間の温度で行われる、請求項1に記載の方法。
  9. 前記反応のための前記ii)の工程の前記不活性溶媒は、n−ヘプタンとジメチルホルムアミドとの混合物である、請求項1に記載の方法。
  10. 前記反応のための前記不活性溶媒は、10体積部のn−ヘプタンと1体積部のジメチルホルムアミドとの混合物である、請求項に記載の方法。
  11. 前記ii)の工程における前記無機塩基は、無水炭酸カリウム、無水炭酸セシウム、またはカリウムtert−ブトキシドからなる群から選択されたものである請求項1に記載の方法。
  12. 前記ii)の工程は、80℃から110℃の間の温度で行われる、請求項1に記載の方法。
  13. 前記ii)の工程における水または食塩水の洗浄後に得られる前記有機溶液は、活性炭により処理されて色素が除去される、請求項3に記載の方法。
  14. 前記iii)の工程のメチル化反応のための前記不活性溶媒は、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、アセトニトリル、アセトンとテトラヒドロフランとの混合物、及び酢酸エチルとテトラヒドロフランとの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  15. 前記不活性溶媒がジメチルホルムアミドである、請求項14に記載の方法。
  16. 前記iii)の工程のメチル化反応は、0℃から5℃の間の温度で行われ、次いで10℃から15℃の温度で行われ、次いで20℃から25℃の温度で行われる、請求項1に記載の方法。
  17. 前記iv)の工程における前記臭化チオトロピウムの結晶化は、45℃から60℃の間の温度で、メタノール及びアセトン中で前記臭化チオトロピウムを溶解し、次いで0℃から−5℃の間の温度に冷却し、次いで前記臭化チオトロピウムをろ過により単離して乾燥することにより行われる、請求項1に記載の方法。
  18. メタノール/アセトン結晶化より単離した湿った前記臭化チオトロピウムは、真空下で、45℃から55℃の間の第1の温度で乾燥され、次いで100℃から125℃の間の第2の温度で乾燥される、請求項17に記載の方法。
  19. 前記臭化チオトロピウムの結晶化は、(i)周囲温度(室温)でメタノール中に前記臭化チオトロピウムを溶解し、(ii)真空下でメタノール溶液を濃縮し、(iii)35℃から60℃の間に溶液の温度を維持しながらアセトンを添加し、(iv)前記溶液を0℃から−5℃の間の温度に冷却し、(v)ろ過及び乾燥により前記臭化チオトロピウムを単離することにより行われる、請求項17に記載の方法。
  20. 前記v)の工程の微細化の前に、臭化チオトロピウムは、前記臭化チオトロピウムが溶解しない溶液中で懸濁する、請求項1に記載の方法。
  21. 前記不活性溶媒は、ヘプタン、酢酸エチル、またはアセトン、またはこれらの2種以上の溶媒の混合物から選択されたものである、請求項20に記載の方法。
  22. 前記v)の工程における前記微細化は、キャビテーション及び/または粒子間衝突及び/または粉砕器内でのせん断応力によりもたらされる、請求項1に記載の方法。
  23. キャビテーション及び/または粒子間衝突及び/またはせん断応力は、(i)“Z”型の単一または複数のスロット形状、及び/または、(ii)“Y”型の単一もしくは複数のスロット形状、からなる群から選ばれる形状によって特徴づけられる微細な流路を懸濁液が通過することにより助長される、請求項22に記載の方法。
  24. さらに、粉体の状態で臭化チオトロピウムを単離する工程を含む、請求項1乃至23のいずれかに記載の方法。
  25. 前記単離する工程は、ろ過及びオーブン内での乾燥またはスプレー乾燥を含む、請求項24に記載の方法。
  26. 前記スプレー乾燥は、90℃を超える乾燥温度で行われる、請求項25に記載の方法。
  27. 前記iv)の工程で前記結晶化により得られた臭化チオトロピウムの結晶状態は、前記v)の微細化工程の間も維持される、請求項1に記載の方法。
  28. 臭化チオトロピウムの結晶状態は無水物である、請求項27に記載の方法。
  29. 前記v)の微細化工程で得られた結晶状態は、前記単離する工程の間も維持される、請求項24に記載の方法。
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