JP6115933B2 - 負極合材、負極及びリチウムイオン電池 - Google Patents

負極合材、負極及びリチウムイオン電池 Download PDF

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Description

本発明は、負極合材、負極及びリチウムイオン電池に関する。
現行のリチウムイオン電池には、電解質として有機系電解液が主に用いられている。有機系電解液は高いイオン伝導度を示すものの、電解液が液体でかつ可燃性であることから、電池として用いた場合に、漏洩、発火等の危険性が懸念されている。従って、次世代リチウムイオン電池用電解質として、より安全性の高い固体電解質の開発が期待されている。
かかる課題を解決するために、イオウ(S)元素、リチウム(Li)元素及びリン(P)元素を主成分として含有する硫化物系固体電解質、及びこの硫化物系固体電解質を用いた電池として全固体リチウム電池が開発されている。
ここで、全固体リチウム電池の負極活物質には、炭素を使用することが一般的である(特許文献1参照)。しかしながら、炭素は理論容量が低いため、エネルギー密度が高い全固体リチウム電池の製造には向いていないという欠点があった。
特開2012−28231号公報
本発明は、エネルギー密度を高くすることが可能な負極合材、負極、及びそれらを用いたリチウムイオン電池を得ることを課題とする。
本発明によれば、以下の負極合材等が提供される。
1.SiとOとを構成元素に含む負極活物質と、硫化物系固体電解質とを含む負極合材。
2.前記負極活物質が、下記式(1)の組成を満たす1に記載の負極合材。
LiSi…(1)
(式中、xは0以上5以下の数、yは0.1以上1.6以下の数、zは1以上5以下の数である。)
3.前記xが0.1以上5以下の数である2に記載の負極合材。
4.前記硫化物系固体電解質が、リチウムと硫黄と燐を構成元素に含む1〜3のいずれかに記載の負極合材。
5.SiとOとを構成元素に含む負極活物質と、硫化物系固体電解質とを含む負極。
6.前記負極活物質が、下記式(1)の組成を満たす5に記載の負極。
LiSi…(1)
(式中、xは0以上5以下の数、yは0.1以上1.6以下の数、zは1以上5以下の数である。)
7.上記1〜4のいずれかに記載の負極合材から製造された負極。
8.上記5〜7のいずれかに記載の負極を備えるリチウムイオン電池。
9.SiとOとを構成元素に含む負極活物質を含み、固体電解質を含まない全固体電池用負極シート。
10.前記負極活物質が、下記式(1)の組成を満たす9に記載の全固体電池用負極シート。
LiSi…(1)
(式中、xは0以上5以下の数、yは0.1以上1.6以下の数、zは1以上5以下の数である。)
11.前記xが0.1以上5以下の数である10に記載の全固体電池用負極シート。
12.9〜11のいずれかに記載の全固体電池用負極シートと、硫化物系固体電解質を含む固体電解質層とを含む全固体電池。
本発明によれば、リチウムイオン電池のエネルギー密度を高くすることができる負極合材、及び負極を提供できる。
実施例及び参考例で作製したコイン型リチウム二次電池の概略断面図である。 実施例3のコイン型リチウム二次電池の充放電曲線である。 実施例4のコイン型リチウム二次電池の充放電曲線である。 参考例2のコイン型リチウム二次電池の充放電曲線である。 参考例3のコイン型リチウム二次電池の充放電曲線である。 実施例5のコイン型リチウム二次電池の充放電曲線である。
1.本発明の負極合材
本発明の負極合材は、ケイ素(Si)と酸素(O)の両元素を構成元素に含む負極活物質と、硫化物系固体電解質とを含む。
(1)負極活物質
本発明で使用する負極活物質は、SiとOとを必須の構成元素として含む。負極活物質は、さらに、リチウム(Li)を構成元素として含有していてもよく、炭素(C)等の他の元素を構成元素として含んでいてもよい。
負極活物質は、25℃の大気圧下で固体であることが好ましい。
尚、本発明で使用する負極活物質は、公知の負極活物質、又は将来開発される負極活物質であってもよく、購入可能なものも使用することができることは言うまでもない。
本発明で使用する負極活物質は、下記式(1)の組成を満たすことが好ましい。
LiSi…(1)
式(1)において、xは0以上5以下の数である。xは、好ましくは、0以上4.4以下であり、最も好ましくは、0である。
また、xは、0.1以上5以下であることが好ましく、より好ましくは、0.1以上4.4以下である。xが0.1以上であれば、正極にはリチウムを供給することができない正極活物質を用いて電池の製造に用いることができる。
yは0.1以上1.6以下の数である。yは0.1以上1.5以下であることが好ましく、より好ましくは、0.1以上1.4以下である。
zは、1以上5以下であり、好ましくは、1以上4以下である。
上記x、y及びzは、原料組成を調整することにより制御できる。
xが0である負極活物質としては、例えば、一酸化ケイ素(SiO)、二酸化ケイ素(SiO)、亜酸化ケイ素(Si)を挙げることができる。
Liを含有する(x>0)負極活物質としては、後述するように、上述したSiO等のケイ素酸化物に金属リチウムを混合し、メカニカルミリング処理して製造することができる。
負極活物質の形状は、特に限定はないが粒子状であることが好ましい。
粒径は、0.1μm以上15μm以下が好ましく、0.5μm以上10μm以下がより好ましい。
式(1)に従う活物質は現在公知、及び新たに開発される物を用いることができる。
また、本発明の負極活物質は、カーボン等を表面にコートしていてもよい。
以下、SiOを負極活物質に使用した例の反応式を示す。
SiOを活物質としたとき、以下のスキームでLiの吸蔵放出(充電放電)が行われる。
Li吸蔵(初回充電):4SiO+17.2Li⇒3(SiLi4.4)+LiSiO
Li放出(放電):3(SiLi4.4)+LiSiO⇒3Si+13.2Li+LiSiO
Li吸蔵(充電):3Si+13.2Li+LiSiO⇒3(SiLi4.4)+LiSiO
尚、充電と放電という用語について、本願では以下のように定義する。用語は、正極と負極を組み合わせた全電池における充電と放電の定義に従った。例えば、全電池における一酸化珪素(SiO)負極の場合には、SiO負極にLiを吸蔵することを充電とし、SiO負極からLiを放出することを放電と定義されている。これに従い、対極を金属Liとした半電池の場合にも、SiO電極にLiを吸蔵することを充電とし、Liを放出することを放電と定義する。
上記の反応式において、初回Li吸蔵以降の充放電時ではLiSiOは反応には関与していないように見えるが、LiSiOがLiイオン導電材料であるため、電解質層に使用する硫化物系固体電解質との界面でスムーズにLiイオンを伝導させることができる。
本発明の負極活物質は、公知の方法により製造することができる。
以下、一酸化ケイ素(SiO)、及び、Si、O並びにLiを構成元素とする負極活物質を例にして説明する。
尚、本発明の負極活物質は、下記する方法により製造された一酸化ケイ素に限定されないことはいうまでもない。
(a)一酸化ケイ素の製造方法
(i)特開2002−194535、特開2007−290890等に記載の一酸化ケイ素の製造方法
下記反応式のように、二酸化珪素と珪素の原料混合物を不活性ガスもしくは減圧下、1100℃〜1450℃の温度範囲で加熱し、一酸化珪素のガスを発生させ、該一酸化珪素ガスを200℃〜400℃の温度範囲に調節された基板表面に析出させることで一酸化珪素粉末が得られる。
Si(s)+SiO(s)→2SiO(g)→2SiO(s)
また、製造したSiOの粒径を制御したり、粒度をそろえるために、SiOをボールミルやジェットミル等を用いて粉砕し、分級することもできる。
(ii)特開2011−168412に記載の一酸化ケイ素の製造方法
二酸化珪素粉末を、炭素を含む液体状の物質に分散させ、さらに水を添加してスラリーにし、該スラリーを液滴化させて酸素を含まない熱プラズマ炎中に供して、一酸化炭素粉末を得ることができる。
(iii)特開2004−349237に記載の一酸化ケイ素の製造方法
物理的蒸着法(PVD)である、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法の各方法を用いて一酸化珪素膜を得ることができる。
(iv)その他
その他の一酸化珪素の製造方法としては、二酸化珪素粉末と珪素粉末の原料混合物を不活性ガス中でメカニカルアロイング処理する方法がある。高エネルギー型のボールミル装置等を用いて、X線回折測定で二酸化珪素と珪素に由来する回折ピークが確認できなくなる程度までメカニカルミリング処理することで、一酸化珪素を製造することが可能である。
メカニカルミリング処理では、不活性雰囲気中でのボールミル時におけるボールの衝突エネルギーを利用して、粉末同士の折りたたみと圧延を繰り返し起こさせることにより微細に混合し、原料を粉砕・混合又は固相反応させることができる。
得られた材料は、X線回折測定した場合に、SiとSiOのピークが見られないようなアモルファス状態がより好ましいが、SiとSiOに由来するピークが多少存在している状態でも負極活物質として機能することができる。
(b)Si、O及びLi元素を構成元素とする負極活物質
一酸化ケイ素(SiO)からなる第一の原料と、金属リチウムからなる第二の原料を使用し、不活性雰囲気下において、前記第一の原料と前記第二の原料の混合物を乾式にてメカニカルミリング処理することにより、Si、O及びLi元素を構成元素とする負極活物質を得る。
第一の原料としては、SiO粉末が好適に使用される。SiO粉末としては、粒径1μm以上20μm以下のもの、より好ましくは粒径1μm以上10μm以下のものである。また、上記したようにSiOの製造に用いる二酸化珪素粉末と珪素粉末の混合物も第一の原料として使用することができる。
第二の原料として、金属リチウムの形状は薄膜片が好ましい。例えば金属リチウム金属薄膜(厚さ200〜1000μm)を数ミリ角に切断したものが使用できる。
第一の原料と第二の原料を、不活性雰囲気下(例えばアルゴン等の不活性ガス雰囲気下)において、セラミック製又はステンレス鋼製のボールと共にポット容器内に入れて容器を高速で回転させる(メカニカルミリング処理する)ことにより、SiOにリチウムが含まれた珪素酸化物粉末が得られる。
第一の原料と第二の原料の混合モル比は、製造を希望する負極活物質の各構成元素のモル比になるように調整すればよい。
例えば、第一の原料と第二の原料の混合モル比は、式(2)に従うことが好ましい。
0.1≦[第二の原料中のリチウムの量(モル)]/[第一の原料中のシリコンの量(モル)]≦5…(2)
また、式(3)に従うことがより好ましい。
0.1≦[第二の原料中のリチウムの量(モル)]/[第一の原料中のシリコンの量(モル)]≦4.4…(3)
メカニカルミリングの条件は、好適には、遠心加速度を30〜150G×1時間〜10時間の範囲に設定することができる。例えば、遠心加速度が100Gで3時間処理すればよい。
得られた材料は、X線回折測定すると、原料のSi、SiO、SiO以外に、Li22Si、LiSiO、LiSi、LiSiO、Li12Si、LiSi、Li13Si、Li15Si、LiO等のピークが観測されるが、SiOへのLiの吸蔵量によって、これらの含まれる化合物の種類と割合が変化する。
SiOにLiをドープした材料は、SiOが有する初期不可逆容量を補償することができるほか、導電性を向上させる等の効果がある。
(2)硫化物系固体電解質
硫化物系固体電解質は、硫黄とリチウムを構成元素として含み、イオン伝導性を有する物質であって、大気圧かつ25℃の環境下で固体の物質である。
硫化物系固体電解質は、硫黄とリチウムとリンを構成元素として含むことが好ましい。
また、硫化物系固体電解質は、B、Si、Ge及びAlからなる群から選択される少なくとも1種以上の元素を含んでいてもよい。
硫化物系固体電解質は、例えば、硫化リチウム(LiS)及び五硫化二燐(P);硫化リチウム、単体燐及び単体硫黄;又は硫化リチウム、五硫化二燐、単体燐及び/又は単体硫黄を原材料として製造することができる。
硫化物系固体電解質を、硫化リチウムと、五硫化二燐から製造する場合、混合モル比は、通常50:50〜85:15、60:40〜85:15、より好ましくは65:35〜77:23である。特に好ましくは、LiS:P=68:32〜73:27(モル比)程度である。
上記材料の混合物を、溶融反応した後に急冷したり、又はメカニカルミリング法(以下、MM法という場合がある)で処理することにより、ガラス状固体電解質が得られる。得られたガラス状固体電解質を、さらに熱処理すると、結晶性固体電解質が得られる。
硫化物系固体電解質は、非晶質でも結晶でもよいが、非晶質より結晶の方が、イオン伝導度が高い場合には、結晶化していることが好ましい。結晶化しているとイオン伝導度が高くなり、本発明の負極合材をリチウムイオン電池に用いると、より高性能のリチウムイオン電池を製造することができる。
尚、結晶構造は、Li11構造体であることが好ましい。
ここで、Li11構造体の結晶構造は、X線回折測定すると、2θ=17.8、18.2、19.8、21.8、23.8、25.9、29.5、30.0degにピークが観測される。
硫化物系固体電解質粒子の粒径は、0.01μm以上50μm以下であることが好ましい。0.01μm未満であるとハンドリングが困難になるおそれがある。50μmより大きいと活物質との接触面積が小さくなり、イオン伝導性が低くなるおそれがある。より好ましくは、硫化物系固体電解質粒子の粒径は、0.05以上20μm以下である。
上記粒径はレーザー回折式粒度分布測定方法によって求めることができる。
レーザー回折式粒度分布測定方法は、組成物を乾燥せずに粒度分布を測定することができる。具体的には、組成物中の粒子群にレーザーを照射してその散乱光を解析して粒度分布を測定する。
尚、本発明では、固体電解質は乾燥した状態で測定している。
具体的な測定方法は以下の通りである。測定装置として、例えばMalvern Instruments Ltd社製マスターサイザー2000を用いることができる。
まず、装置の分散槽に脱水処理されたトルエン(和光純薬製、製品名:特級)110mlを入れ、さらに分散剤として脱水処理されたターシャリーブチルアルコール(和光純薬製、特級)を6%添加する。上記混合物を十分混合した後、固体電解質を添加して粒子径を測定する。
ここで、固体電解質の添加量は、上記装置で規定されている操作画面で、粒子濃度に対応するレーザー散乱強度が規定の範囲内(10〜20%)に収まるように加減して加える。この範囲を超えると多重散乱が発生し、正確な粒子径分布を求めることができなくなる恐れがある。また、この範囲より少ないとSN比が悪くなり、正確な測定ができない恐れがある。
上記装置では、固体電解質の添加量に基づきレーザー散乱強度が表示されるので、上記レーザー散乱強度範囲に入る添加量を見つける。
(3)負極活物質と硫化物系固体電解質の割合
本発明の負極合材において、負極活物質と硫化物系固体電解質の配合比(負極活物質:硫化物系固体電解質)は、重量比で30:70〜100:0であることが好ましく、より好ましくは、40:60〜90:10であり、さらに好ましくは、45:55〜85:15である。
(4)その他
本発明の負極合材は、導電助剤及び/又は結着剤を含んでいてもよい。
導電助剤としては、炭素材料、金属粉末及び金属化合物から選択される物質や、これらの混合物が挙げられる。炭素材料としてはアセチレンブラック(AB)、ケッチェンブラック(KB)、気相法炭素繊維(vapor grown carbon fiber:VGCF)等を用いることができ、金属粉末としてはアルミニウム、チタン、ステンレス鋼、金、白金等の粉末を用いることができる。
結着剤としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、或いはポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、エチレン−プロピレン−ジエンマー(EPDM)、スルホン化EPDM、天然ブチルゴム(NBR)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)等を単独で、あるいは2種以上の混合物として用いることができる。また、水系バインダーであるセルロース系やスチレンブタジエンゴム(SBR)の水分散体等を用いることもできる。
2.本発明の第一の負極
本発明の第一の負極は、SiとOを構成元素に含む負極活物質と硫化物系固体電解質とを含む。
(1)負極活物質
本発明の第一の負極に含まれる負極活物質は、形状が粒子であっても、粒子でなくてもよい。負極活物質の例は、上述した本発明の負極合材の負極活物質と同様である。
(2)硫化物系固体電解質
本発明の第一の負極に含まれる硫化物系固体電解質は、形状が粒子であっても、粒子でなくてもよい。硫化物系固体電解質の例は、上述した本発明の負極合材の硫化物系固体電解質と同様である。
(3)負極活物質と硫化物系固体電解質の割合
本発明の負極合材と同様である。
(4)その他
本発明の負極は、導電助剤及び/又は結着剤を含んでいてもよい。導電助剤及び結着剤の例は、上述した本発明の負極合材と同様である。
(5)製造方法
公知の製造方法や、将来開発される製造方法により製造することができる。
(6)負極の厚さ
負極の厚さは、0.5μm以上100μm以下であることが好ましく、1μm以上50μm以下であることがより好ましい。
3.本発明の第二の負極
本発明の第二の負極は、上記負極合材から製造されたものである。
本発明の第二の負極は、上記負極合材より製造されていればよく、公知の製造方法や将来開発される製造方法により製造することができる。
上記以外の事項は本発明の第一の負極と同様である。
4.本発明のリチウムイオン電池
本発明のリチウムイオン電池は、上述した本発明の第一の負極又は本発明の第二の負極を備える。リチウムイオン電池は、通常、負極層、電解質層、正極層(対極)及び集電体を備える。以下、電解質層、正極層及び集電体の一例について説明するが、これらは下記例に限定されない。
(1)電解質層
電解質層は、固体電解質を含む。また、結着剤を含んでいてもよい。結着剤は、上述した本発明の負極合材と同様である。
固体電解質は、ポリマー系固体電解質、酸化物系固体電解質及び硫化物系固体電解質がある。
ポリマー系固体電解質は、特に制限はない。例えば、特開2010−262860に開示されているように、フッ素樹脂、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリロニトリル、ポリアクリレートやこれらの誘導体、共重合体等の、ポリマー電解質として用いられる材料が挙げられる。
フッ素樹脂としては、例えば、フッ化ビニリデン(VdF)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、テトラフルオロエチレン(TFE)や、これらの誘導体等を構成単位として含むものが挙げられる。具体的には、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリヘキサフルオロプロピレン(PHFP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のホモポリマーや、VdFとHFPとの共重合体(以下、この共重合体を「P(VdF−HFP)」と示す場合がある。)等の2元共重合体や3元共重合体等が挙げられる。
酸化物系固体電解質としては、LiN、LISICON類、La0.55Li0.35TiO等のペロブスカイト構造を有する結晶や、NASICON型構造を有するLiTi12、さらにこれら結晶化させた電解質等を用いることができる。
硫化物系固体電解質の例は、上述した本発明の負極合材と同様である。但し、硫化物系固体電解質は電解質層中で粒子形状を取っている必要がない点は異なる。尚、電解質層と負極層の固体電解質は同一であっても異なっていてもよい。また、負極と同一の結着剤を用いてもよく、異なる結着剤を用いてもよい。
電解質層の厚さは、20μm以上500μm以下であることが好ましく、50μm以上300μm以下であることがより好ましい。
(2)正極層
正極層は、正極活物質を含み、固体電解質及び/又は導電助剤を含んでいてもよい。
固体電解質の例は、上述した電解質層と同様である。尚、負極又は電解質層と同一の固体電解質を用いてもよく、異なる固体電解質を用いてもよい。
導電助剤の例は、上述した本発明の負極合材と同様である。
尚、負極、電解質層と同一の結着剤を用いてもよく、異なる結着剤を用いてもよい。また、負極と同一の導電助剤を用いてもよく、異なる導電助剤を用いてもよい。
正極活物質としては、リチウムイオンの挿入脱離が可能な物質、電池分野において正極活物質として公知のものが使用できる。
例えば、V、LiCoO、LiNiO、LiMnO、LiMn、Li(NiCoMn)O(ここで、0<a<1、0<b<1、0<c<1、a+b+c=1)、LiNi1−YCo、LiCo1−YMn、LiNi1−YMn(ここで、0≦Y<1)、Li(NiCoMn)O(0<a<2、0<b<2、0<c<2、a+b+c=2)、LiMn2−ZNi、LiMn2−ZCo(ここで、0<Z<2)、LiNiCoAl(ここで、0.3≦A≦1.05、0.7≦X≦0.87、0.1≦Y≦0.27、0.02≦Z≦0.1、0.98≦X+Y+Z≦1.02)LiMPO(ここでM=Ni、Co、Mn、Feのうち1種類以上)、LiMSiO(ここでM=Ni、Co、Mn、Feのうち1種類以上)、LiMBO(ここでM=Ni、Co、Mn、Feのうち1種類以上)、Sが挙げられる。
また、負極単極の評価を行う場合は、対極として金属Li又は、Li−In等のLi合金を使用することができる。
正極の厚さは、10μm以上200μm以下であることが好ましく、20μm以上100μm以下であることがより好ましい。
(3)集電体
集電体は、公知の集電体を用いることができる。Al、Ti、金、白金、ステンレス鋼等硫化物系固体電解質と反応しにくい金属又は合金を用いることが好適である。さらに、例えば、Au、Pt、Al、Tiや、Cu等のように硫化物系固体電解質と反応するものをAu等で被覆した層が使用できる。
5.他の実施形態(i)に係るリチウムイオン電池
他の実施形態(i)に係るリチウムイオン電池は、負極層、電解質層、正極層及び集電体を備える。
(1)負極層
他の実施形態(i)に係る負極層は、ケイ素(Si)と酸素(O)の両元素を構成元素に含む負極活物質を含む。また、他の実施形態(i)に係る負極層は、導電助剤及び/又は結着剤を含んでいてもよい。
ここで、他の実施形態(i)に係る負極は、硫化物系固体電解質を含んでいなくてもよい。
負極活物質と硫化物系固体電解質の配合比(負極活物質:硫化物系固体電解質)は、重量比で30:70〜100:0であることが好ましく、より好ましくは、40:60〜100:0であり、さらに好ましくは、45:55〜100:0である。最も好ましくは、他の実施形態(i)に係る負極は、硫化物系固体電解質を含まない。
従来の全固体リチウム電池の負極は、負極活物質と固体電解質を含む負極合材を用いて製造されていた。本発明に係る負極活物質以外の負極活物質はイオン伝導性が低く、固体電解質を含まない負極合材を用いて製造すると負極のイオン伝導性が低くなり、高性能のリチウムイオン電池を得ることができなかった。しかし、他の実施形態(i)で使用するシリコンと酸素を構成元素とする負極活物質は、電気容量が高く、高エネルギー密度を得るために負極層を厚くする必要がない。また、シリコンと酸素を構成元素とする負極活物質は、リチウムイオン吸蔵時に自発的に活物質内部にLiイオンの伝導を担う固体電解質が生成する。従って、負極層の原料である負極合材に固体電解質を含まなくても高性能のリチウムイオン電池を得ることができる。
また、他の実施形態(i)に係る負極層は、ケイ素(Si)と酸素(O)の両元素を構成元素に含む負極活物質を含む合材から製造してもよい。
この負極合材は、導電助剤及び/又は結着剤を含んでいてもよい。また、この負極合材は、固体電解質を含んでいなくてもよい。
この負極合材中の負極活物質と固体電解質の配合比(負極活物質:硫化物系固体電解質)は、重量比で30:70〜100:0であることが好ましく、より好ましくは、40:60〜100:0であり、さらに好ましくは、50:50〜100:0である。最も好ましくは、負極合材に固体電解質を含まない。
ケイ素(Si)と酸素(O)の両元素を構成元素に含む負極活物質、導電助剤、固体電解質、硫化物系固体電解質は上記と同様であることから説明を省略する。
(2)電解質層、正極層、集電体
上述した「4.本発明のリチウムイオン電池」と同様なものが使用できる。
6.他の実施形態(ii)に係る全固体電池用負極シート
他の実施形態(ii)に係る全固体電池用負極シートは、上述したケイ素(Si)と酸素(O)の両元素を構成元素に含む負極活物質を含み、固体電解質を含まない全固体電池用負極シートである。
従来の全固体電池においては、極材層に負極活物質の他に固体電解質を混合しなければならず、これによりエネルギー密度が低下する等の課題があったが、ケイ素(Si)と酸素(O)の両元素を構成元素に含む負極活物質を用いることで、固体電解質を混合しなくても電池として正常に機能する。
全固体電池用負極シートの厚さは、1μm以上300μm以下であることが好ましく、5μm以上100μm以下であることがより好ましい。必要とする面積当たりの電気容量に応じて、厚さを調整すればよい。
他の実施形態(ii)に係る全固体電池用負極シートは、上述した導電助剤及び/又は結着剤を含んでいてもよい。
また、他の実施形態(ii)に係る全固体電池用負極シートは、無機材料支持体を含んでいてもよい。
無機材料支持体としては、ガラス繊維、セラミックス繊維、金属繊維及びカーボン繊維の少なくとも1つの繊維から形成される織布又は不織布や、金属発泡体が挙げられる。上記の織布又は不織布と金属発泡体を、複合体として用いてもよい。無機材料支持体はシート状であることが好ましい。
ガラス繊維、セラミックス繊維は、電子導電性を有していても有していなくてもよく、ソーダ石灰ガラス、シリカ(クリスタル)ガラス、ホウケイ酸ガラス、カリガラス、アルミナ、カルシア、マグネシア、セメント、石綿、その他電子絶縁性の鉱物が好ましく、チタニア等の電子導電性のセラミックも好ましい。これらは、単体又は2種類以上の複合体として用いることができる。
金属繊維としては、340℃以下の加熱時に硫化されにくく、負極電位でもLiと合金化しにくいものが好ましく、Ti、ステンレス鋼が好適である。また、加熱時に硫化するCu、Ni等であっても、表面を硫化しにくい材料でコートすれば負極用の支持体に使用することが可能である。
カーボン繊維としては、ポリアクリロニトリルやピッチ等を高温で炭化させ繊維状としたものが挙げられる。このカーボン繊維を不織布又は織布にしてシート化したものを用いることができる。
また、電子絶縁性の無機繊維であっても、その繊維の表面に、真空蒸着や、スパッタ成膜、メッキ等の手法を用いて、金属や炭素等の電子導電性の被膜を形成させることで、電子導電性を付与したものも用いることができる。電子導電性を有する支持体を用いることで、電極の導電性を高める効果が期待できる。
尚、支持体は、自立化したシートとするために、繊維同士を接着させるための結着剤が含まれていてもよい。結着剤としては、上記した結着剤の他に、PVAや塩ビ系等の一般的な結着剤を用いることができる。
他の実施形態(ii)に係る全固体電池用負極シートの作製方法としては、例えば、上述した負極活物質及び結着材の混合物をプレス成形する方法や、溶媒に分散させスラリー状としたものを、ドクターブレードやスピンコートにより製膜する方法がある。
プレス成形する場合、用いる結着材によって成形方法は異なるが、加熱圧縮、双方向ローラーによるロール延伸、及びそれらの組み合わせ等の方法を用いることができる。特に、結着材としてPTFEを用いる場合は、双方向ローラーによるロール延伸が有効である。シート厚みは双方向ローラーのクリアランスを少しずつ狭くすることで薄くすることができる。
溶媒に分散させスラリー状としたものを、ドクターブレードやスピンコートにより製膜する方法を採用する場合、常法に従えばよく、NMPやアルコール、水等の溶媒を用いることができる。他の実施形態(ii)に係る負極シートは、固体電解質が含まれないため、水分と反応することがない。そのため、従来の負極シート(固体電解質を含む)で用いられる、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、デカリン、トルエン、キシレン等の炭化水素溶媒等の水分含有量が少ない溶媒を用いる必要がない。
尚、混合時における負極活物質の平均粒径は、シート内における分散を考慮すると、0.001μm〜50μmとすることが好ましい。このような平均粒径に調整する場合、必要により、負極活物質を粉砕して調製する。粉砕方法としては、遊星ミル等のボールミルを用いて粉砕する方法やジェットミル等を用いる方法等を挙げることができる。粉砕において、必要によって溶媒を用いてもよい。この場合、上記の炭化水素溶媒を好ましく用いることができる。
他の実施形態(ii)において、通常、負極シートに占める負極活物質の配合量は80〜99重量%、結着材の配合量は1〜20重量%である。
負極活物質の配合量が80重量%未満では、シートに占める負極活物質の量が不足するため、エネルギー密度が低下し、容量が不足する場合がある。一方、99重量%を越えると、結着材によるシートの柔軟性付与効果が十分ではなく、得られるシートが硬くて脆い状態となるおそれがある。
好ましくは、負極活物質シートに占める負極活物質の配合量は90〜98重量%、結着材の配合量は10〜2重量%である。
他の実施形態(ii)に係る負極シートは、全固体電池に用いることができる。全固体電池は、通常、負極層、固体電解質層、正極層及び集電体を含み、固体電解質層は硫化物系固体電解質を含む。固体電解質層、正極層、集電体としては、上述した「4.本発明のリチウムイオン電池」と同様なものが使用できる。
製造例1(高純度硫化リチウムの製造)
高純度硫化リチウムの製造は、国際公開第2005/040039号パンフレットの実施例と同様に行った。具体的には、下記のように行った。
(1)硫化リチウム(LiS)の製造
硫化リチウムは、特開平7−330312号公報の第1の態様(2工程法)の方法に従って製造した。具体的には、撹拌翼のついた10リットルオートクレーブにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)3326.4g(33.6モル)及び水酸化リチウム287.4g(12モル)を仕込み、300rpm、130℃に昇温した。昇温後、液中に硫化水素を3リットル/分の供給速度で2時間吹き込んだ。
続いて、この反応液を窒素気流下(200cc/分)昇温し、反応した硫化水素の一部を脱硫化水素化した。昇温するにつれ、上記硫化水素と水酸化リチウムの反応により副生した水が蒸発を始めたが、この水はコンデンサにより凝縮し系外に抜き出した。水を系外に留去すると共に反応液の温度は上昇するが、180℃に達した時点で昇温を停止し、一定温度に保持した。脱硫化水素反応が終了後(約80分)反応を終了し、硫化リチウムを得た。
(2)硫化リチウムの精製
上記(1)で得られた500mLのスラリー反応溶液(NMP−硫化リチウムスラリー)中のNMPをデカンテーションした後、脱水したNMP100mLを加え、105℃で約1時間撹拌した。その温度のままNMPをデカンテーションした。さらにNMP100mLを加え、105℃で約1時間撹拌し、その温度のままNMPをデカンテーションし、同様の操作を合計4回繰り返した。デカンテーション終了後、窒素気流下230℃(NMPの沸点以上の温度)で硫化リチウムを常圧下で3時間乾燥した。得られた硫化リチウム中の不純物含有量を測定した。
尚、亜硫酸リチウム(LiSO)、硫酸リチウム(LiSO)並びにチオ硫酸リチウム(Li)の各硫黄酸化物、及びN−メチルアミノ酪酸リチウム(LMAB)の含有量は、イオンクロマトグラフ法により定量した。その結果、硫黄酸化物の総含有量は0.13質量%であり、LMABは0.07質量%であった。
製造例2(固体電解質の製造)
製造例1で製造した高純度硫化リチウムを用いて、国際公開第07/066539号パンフレットの実施例1と同様の方法で固体電解質の製造及び結晶化を行った。
具体的には、下記のように行った。
製造例1で製造した高純度硫化リチウム0.6508g(0.01417mol)と五硫化二燐(アルドリッチ社製)を1.3492g(0.00607mol)をよく混合した。そして、この混合した粉末と直径10mmのジルコニア製ボール10ケと遊星型ボールミル(フリッチュ社製:型番P−7)アルミナ製ポットに投入し完全密閉するとともにこのアルミナ製ポット内に窒素を充填し、窒素雰囲気にした。
そして、はじめの数分間は、遊星型ボールミルの回転を低速回転(85rpm)にして硫化リチウムと五硫化二燐を十分混合した。その後、徐々に遊星型ボールミルの回転数を上げ370rpmまで回転数を上げた。遊星型ボールミルの回転数を370rpmで20時間メカニカルミリングを行った。
このメカニカルミリング処理をした白黄色の粉体をX線測定により評価した結果、ガラス化(硫化物ガラス)していることが確認できた。この硫化物ガラスのガラス転移温度をDSC(示差走査熱量測定)により測定したところ、220℃であった。
この硫化物ガラスを窒素雰囲気下、300℃で2時間加熱した。
得られた硫化物ガラスセラミックスについて、X線回折測定したところ、2θ=17.8、18.2、19.8、21.8、23.8、25.9、29.5、30.0degにピークが観測された。
また、得られた硫化物ガラスセラミックスの粒径は、2μmであった。
実施例1(負極合材1の製造)
(1)負極活物質(SiO粉末)の合成
SiO粉末(高純度化学製、平均粒径1μm、アモルファス状態)7.51gとSi粉末(高純度化学製、平均粒径5μm)3.51gを直径4mmのジルコニア製ボールとともにジルコニア製ポットに入れ、アルゴン雰囲気に満たされたグローブボックス中で蓋を閉めた。高エネルギー型遊星ボールミル装置(栗本鐵工所製)を用いて重力加速度150Gで10時間メカニカルアロイング処理を施すことにより、SiO粉末を合成した。
得られたSiO粉末の平均粒径は5μmであり、Si/Oのモル比は0.9〜1.1の範囲内である。
(2)負極合材1の製造
上記(1)で合成したSiOと、製造例2で得られた硫化物ガラスセラミックスと、ケッチェンブラック(KB、ケッチェンブラックインターナショナル社製)と、気相法炭素繊維(VGCF、昭和電工社製)とを、重量比で50:50:3:2となるように調製し、メノウ乳鉢を用いて混合して負極合材1とした。
実施例2(負極合材2の製造)
(1)負極活物質(LiSiO粉末)の合成
実施例1(1)で合成したSiO粉末10.0gと、金属リチウム片(本城金属製、厚さ0.5mm、3mm角サイズ)1.60gを、ジルコニア製ポットに入れ、アルゴン雰囲気に満たされたグローブボックス中で蓋を閉めた。これに高エネルギー型遊星ボールミル装置(栗本鐵工所製)を用いて重力加速度100Gで3時間メカニカルアロイング処理を施した。その後、再びアルゴン雰囲気に満たされたグローブボックス中でポットを開封し、負極活物質(LiSi粉末:x=1.02、y=1、z=1)を回収した。
(2)負極合材2の製造
上記(1)で合成した負極活物質と、ケッチェンブラック(KB)と、気相法炭素繊維(VGCF)と、製造例2で得られた硫化物ガラスセラミックスを、重量比で50:3:2:50となるように調製し、メノウ乳鉢を用いて混合して負極合材2とした。
実施例3(リチウムイオン電池の製造)
上記製造例2で得られた硫化物系固体電解質90.0mgを、ダイス鋼SKD11製の円筒型錠剤整形金型に投入後、ハンドプレス装置を使用して1MPaで加圧後、直径13.0mm(1.327cm)のペレット形状に整えた。
続けて、上記実施例1で得られた負極合材1を2.089mg、金型に投入して1MPaで加圧し、さらに、直径12mmに打ち抜いたSUSメッシュを投入して、50MPaで加圧した後、金型から取り出して、負極(SUSメッシュ/負極合材1)と硫化物系固体電解質の積層構造のペレットを作製した。
続いて、厚さ0.5mmのLi−In合金箔(Li/Inの重量比は4)を、直径12mmの円形に打ち抜いたものを、負極と反対側に貼り付けて対極とし、負極層/固体電解質層/Li−In合金層の三層構造として電池ペレットとした。
上記電池ペレットを使用して、コイン型リチウム二次電池(2032型コインセル)を作製した。
図1は、本例で作製したコイン型リチウム二次電池の概略断面図である。
コイン型リチウム二次電池1は、金属製ケース3及び金属製封口板4の間に、電池素子2を嵌め込んだ形態を有する。電池素子2は、金属ケース3側から集電体211、正極(又は対極)21、固体電解質層22、負極23、集電体231、金属平板(スペーサ)232をこの順に積層した構造であり、正極(又は対極)21、固体電解質層22、負極23が、それぞれ上述した電池ペレットのLi−In合金層、固体電解質層、負極層に相当する。
ポリプロピレン(PP)製のガスケット5を用いた。また、金属平板232には0.5mmのSUS板を2枚用いた。ばね6は、皿ばねを適用した。この皿ばね及び0.5mmのスペーサ2枚を適用した場合のコイン電池内部の圧力は、10MPaであった。
尚、コイン電池内部の圧力は、感圧紙を用いることにより、固体電解質のほぼ中心部分を測定した。
実施例4
負極合材を実施例1で製造した負極合材1から実施例2で製造した負極合材2に変更し、負極合材の使用量を1.613mgとした他は、実施例3と同様にしてコイン型リチウム二次電池を作製した。
参考例1(塗工法による負極の製造)
実施例1(1)で合成したSiO粉末8.0gと、導電助剤であるケッチェンブラック(KB)0.5gと、結着剤であるポリイミド(PI)前駆体1.5gを、粘度調整用の溶媒であるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を混ぜながら混合・混練して電極スラリーを得た。
この電極スラリーを厚さ10μmのSUS304素材性ステンレス鋼箔上へドクターブレードを用いて塗工し、大気中80℃で10分仮乾燥後、減圧下200℃で5時間乾燥させるとともに、ポリイミド前駆体をイミド化させてポリイミドにした。これを室温まで冷却したのち、φ12mmの円形に打ち抜いたものを負極とした。この負極一枚あたりに含まれるSiOの重量は0.75mgであった。
参考例2
上記製造例2で得られた硫化物系固体電解質90.0mgを、ダイス鋼SKD11製の円筒型錠剤整形金型に投入後、ハンドプレス装置を使用して50MPaで加圧後、直径13.0mm(1.327cm)のペレット形状に整えた。
さらに上記参考例1で得られた負極をSiO電極層側が上記硫化物系固体電解質ペレットに接触する状態で貼り合わせた。
続いて、厚さ0.5mmのLi−In合金箔(Li/Inの重量比は4)を直径12mmの円形に打ち抜いたものを、負極と反対側に貼り付けて対極とし、負極/電解質層/Li−In合金層の構造として電池ペレットとした。
上記電池ペレットを用いて、実施例3と同様にしてコイン型リチウム二次電池を作製した。
参考例3
参考例2の電池において、参考例1で得られた負極の代わりに参考例1で得られた負極に対して初期不可逆容量分を、下記の方法によりあらかじめLiドープにより補償し、かつLiを満充電(吸蔵)させたものを用いた以外は参考例2と同様にコイン型リチウム二次電池を製造した。
・Liドープの方法
まず、参考例1の負極で金属Liを対極とした一般的な2032型の非水電解液半電池を製造した。尚、非水電解液を用いた電池の製造方法については、常法に従って行った。即ち、セパレータにはポリプロピレン製微多孔膜Celgard2400(Celgard社製)とガラスファイバーフィルターGA100(ADVANTEC社製)を1枚ずつ重ねたものを使用し、電解液には1 M LiPF/(エチレンカーボネート(EC):ジエチルカーボネート(DEC),1:1体積比)、対極には金属リチウム箔(直径13mm、0.5mm厚、本城金属社製)をそれぞれ用いた。
次に、該非水電解液半電池を充放電試験装置にて、以下の充電条件でLiドープを行った。さらにこの非水電解液半電池を分解し、負極を取り出して参考例2と同様にコイン型リチウム二次電池を製造した。
電圧を開回路電圧から0.0VvsLi/Liへ向けて、電流0.1C率(150mA/g)、温度30℃の条件で、Liを満充電させた。
実施例5
上記製造例2で得られた硫化物系固体電解質90.0mgを、ダイス鋼SKD11製の円筒型錠剤整形金型に投入後、ハンドプレス装置を使用して1MPaで加圧後、直径13.0mm(1.327cm)のペレット形状に整えた。
さらに上記実施例2で製造した負極合材2を4.969mg投入して1MPaで加圧し、さらに直径12mmに打ち抜いたSUSメッシュを投入して、10MPaで加圧した。
続いて、正極活物質にLiNi0.8Co0.15Al0.05を用い、活物質:固体電解質=70:30(重量比)で作製した正極合材を、負極とは逆側に8.864mg投入して1MPaで加圧し、さらに直径12mmに打ち抜いたSUSメッシュを投入して、50MPaで加圧して金型からペレットを取り出した。このペレットを電池ペレットとした。
上記電池ペレットを用いて、実施例3と同様にしてコイン型リチウム二次電池を作製した。
上記の実施例で作製した電池について、充放電試験を実施した。
図2〜6は、それぞれ、実施例3、4、参考例2、3、実施例5のコイン型全固体電池の充放電曲線を示す。縦軸は電圧、横軸は活物質1g当たりの電気容量を示している。尚、Li−In合金を対極とした場合の電圧表記について、In単体を対極とする場合にはInがLiに対して約0.6V高であるために、Li基準の電位で表示するためには単純に約0.6Vシフトさせればよい。しかしながら、本願実施例ではLiが大幅に多い(Li/In=4(重量比))Li−In合金であるため、ほぼLiと同じ電位となることを確認している。従って、実施例5以外の電池については、電圧(縦軸)をVvs.Li/Liと表記した。
実施例3、4、参考例2,3の電池について、充放電試験は以下の条件で行った。
電圧範囲:1.0−0.0Vvs.Li/Li
電流:0.02C
試験温度:60℃
実施例5の電池について、充放電試験は以下の条件で行った。
電圧範囲:4.2−1.5V
電流:0.02C
試験温度:60℃
尚、実施例3、参考例2及び実施例5は充電(負極へLi吸蔵)側から試験を開始し、実施例4と参考例1は放電(負極からLi放出)側から試験を開始した。
図2に示すように、実施例3の全固体二次電池では、初回充電(吸蔵)時に2204mAh/g、2回目の充電で1049mAh/gの高容量が得られた。従来の黒鉛負極が250〜350mAh/gであることからすると、従来の3〜4倍の高容量が得られたことになる。
図3に示すように、実施例4の全固体二次電池では、初回充電時に1116mAh/g、2回目の放電で1025mAh/gの大容量が得られた。また、初回充電時と2回目の充電時の容量の差が小さくなっていることから、メカニカルアロイング処理によりLiをドープしたことで初期不可逆容量の補償が有効に行われていることがわかる。
図4に示すように、参考例2の全固体二次電池では、初回充電時に2690mAh/g、2回目の充電で1532mAh/gの高容量が得られた。本発明の負極を用いることで現在市販されているリチウムイオン二次電池で最も一般的に用いられている塗工電極の形態でも、全固体電池に適用可能であることが分かる。
図5に示すように、参考例3の全固体二次電池では、初回放電(放出)時に1235mAh/g、その後の初回充電(吸蔵)時で1046mAh/gの高容量が得られ、また、放電容量と充電容量の差も小さくなっていることがわかる。本発明の負極を用いることで現在市販されているリチウムイオン二次電池で最も一般的に用いられている塗工電極の形態でも、あらかじめLiドープしておけば、初期不可逆容量の少ない状態で全固体電池に適用可能であることがわかる。
図6に示すように、実施例5の全固体二次電池では、正極重量ベースで、初回充電時に172mAh/g、次の初回放電時に135mAh/gの高容量が得られた。
参考例4(電解質シートを用いた電池の作製)
(1)電解質シートの製造
Al箔(厚さ50μm)上にPTFEシート(ニチアス製ナフロンテープ、厚さ0.5mm)を敷き、製造例2で得られた硫化物ガラス10g、支持体としてガラス不織布(オリベスト製ガラス不織布ペーパーSAS−030、厚さ231μm、坪量29.6g/m、密度0.130g/cm、ガラス繊維:9μm径×13mm)及び硫化物ガラス10gの順に配置して、硫化物ガラスが支持体上に均一になるようにし、その上にPTFEシート、Al箔を載せた。
これを、ホットプレス装置(テスター産業製SA−401)にて、1トン、270℃、10分の条件でプレス加熱し、厚み300μmの電解質シートを得た。尚、Al箔とPTFEシートは、電解質シートの加熱・加圧処理後に剥がした。
得られた電解質シートを直径12.0mmに打ち抜き、円形シート形状に整えた。電解質シートは曲げてもクラックが発生することがなく、打ち抜いても周辺部の割れもなかった。
(2)電池の製造・評価
参考例1で得られたSiO塗工電極を負極とし、(1)で得られた電解質シートを固体電解質層とし、負極層と固体電解質が接触するようにこれらを重ね合わせ、卓上ハンドプレスを用いて20MPaでプレス処理した。その後、厚さ0.5mmのLi−In合金箔(Li/In(重量比)=4)を、直径9mmの円形に打ち抜いたものを、固体電解質層の負極と反対側に貼り付けて対極とし、負極層/固体電解質層/Li−In合金層の三層構造として電池ペレットとした。
上記電池ペレットを使用して、図1に示すコイン型リチウム二次電池(2032型コインセル)を作製した。
充放電試験の結果、0.05Cの電流で初期充電容量(Li吸蔵側)2246mAh/g、2回目の放電(Li放出側)で1269mAh/gの容量を得ることができた。電流を0.02Cにしたところ、1453mAh/gの高い放電容量が得られ、また、電流値0.2Cでも969mAh/gが得られた。
充放電試験は、以下の条件で行った。
電圧範囲:1.0〜0.0Vvs.Li/Li
電流:0.05C、0.02C、0.2C
試験温度:80℃
参考例5
SiO塗工電極の負極シートと電解質シートをプレス処理しなかった以外は、参考例4と同様にして電池を製造し、評価した。
充放電試験の結果、0.02Cの電流で、初期充電容量(Li吸蔵側)979mAh/g、2回目の放電(Li放出側)で593mAh/gの容量を得ることができた。層構造として電池ペレットとしたものに凹凸が見られた。
参考例6
ガラス繊維不織布を、ガラス不織布ペーパー(GMC−00−10E、厚さ51μm、坪量9.5g/m、密度0.19g/cm:王子特殊紙株式会社製)とした以外は、参考例4と同様にして電池を製造し、評価した。
電極シートの厚みは、160μmであった。
充放電試験の結果、0.02Cの電流で、初期充電容量(Li吸蔵側)415mAh/g、2回目の放電(Li放出側)で170mAh/gの容量を得ることができた。
三層構造として電池ペレットとしたものに凹凸が見られた。
本発明は、移動体通信機器、携帯用電子機器、電動自転車、電動二輪車、電気自動車、風力発電や太陽電池用の定置用蓄電池等の主電源に好適に利用されるものである。
1 コイン型リチウム二次電池
2 電池素子
211 集電体
21 正極(対極)
22 固体電解質層
23 負極
231 集電体
232 金属平板
3 金属製ケース
4 金属製封口板
5 ガスケット
6 ばね

Claims (8)

  1. 負極層、固体電解質層、正極層及び集電体を備える全固体電池であって、
    前記負極層が下記式(1)の組成を満たす負極活物質と、リチウムと硫黄と燐を構成元素に含む硫化物系固体電解質とを含み、
    前記固体電解質層が硫化物系固体電解質を含む全固体電池。
    Li Si …(1)
    (式中、xは0.1以上5以下の数、yは0.1以上1.6以下の数、zは1以上5以下の数である。)
  2. 前記固体電解質層の硫化物系固体電解質が、リチウムと硫黄と燐を構成元素に含む硫化物系固体電解質である請求項に記載の全固体電池。
  3. 前記負極層が、さらに導電助剤を含む請求項1又は2に記載の全固体電池。
  4. 前記負極層が、さらに炭素材料を含む請求項1又は2に記載の全固体電池。
  5. 前記負極層が、さらに結着剤及び/又は無機材料支持体を含む請求項1〜4のいずれかに記載の全固体電池。
  6. 前記負極層において、前記負極活物質と前記硫化物系固体電解質の重量比が40:60〜90:10である請求項1〜5のいずれかに記載の全固体電池。
  7. 前記負極層に含まれる硫化物系固体電解質が結晶性固体電解質である請求項1〜6のいずれかに記載の全固体電池。
  8. 前記負極層に含まれる硫化物系固体電解質と、前記電解質層に含まれる硫化物系固体電解質が同一である請求項1〜7のいずれかに記載の全固体電池。
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