JP3466045B2 - 非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池

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JP3466045B2
JP3466045B2 JP07628497A JP7628497A JP3466045B2 JP 3466045 B2 JP3466045 B2 JP 3466045B2 JP 07628497 A JP07628497 A JP 07628497A JP 7628497 A JP7628497 A JP 7628497A JP 3466045 B2 JP3466045 B2 JP 3466045B2
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誠治 矢作
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秀夫 坂本
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次夫 酒井
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セイコーインスツルメンツ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リチウムを吸蔵放出可
能な物質を負極及び正極の活物質とし、リチウムイオン
導電性の非水電解質を用いる非水電解質二次電池に関す
るものであり、特に、高電圧、高エネルギー密度で且つ
充放電特性が優れ、サイクル寿命が長く、信頼性が高
く、且つ新規な電池構成をした二次電池を提供するもの
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】負極活物質としてリチウムを用いる非水
電解質電池は、高電圧、高エネルギー密度で、かつ自己
放電が小さく長期信頼性に優れる等々の利点により、一
次電池としてはメモリーバックアップ用、カメラ用等の
電源として既に広く用いられている。しかしながら、近
年携帯型の電子機器、通信機器等の著しい発展に伴い、
電源としての電池に対し大電流出力を要求する機器が多
種多様に出現し、経済性と機器の小型軽量化の観点か
ら、再充放電可能で、かつ高エネルギー密度の二次電池
が強く要望されている。このため、高エネルギー密度を
有する前記非水電解質電池の二次電池化を進める研究開
発が活発に行われ、一部実用化されているが、エネルギ
ー密度、充放電サイクル寿命、信頼性等々まだまだ不十
分である。
【0003】従来、この種の二次電池の正極を構成する
正極活物質としては、充放電反応の形態に依り下記の3
種のタイプのものが見い出されている。第1のタイプ
は、TiS2,MoS2,NbSe3等の金属カルコゲン
化物や、MnO2,MoO3,V25,LiXCoO2,L
XNiO2,LixMn24等の金属酸化物等々の様
に、結晶の層間や格子位置又は格子間隙間にリチウムイ
オン(カチオン)のみがインターカレーション、デイン
ターカレーション反応等に依り出入りするタイプ。第2
のタイプは、ポリアニリン、ポリピロール、ポリパラフ
ェニレン等の導電性高分子の様な、主としてアニオンの
みが安定にドープ、脱ドープ反応に依り出入りするタイ
プ。第3のタイプは、グラファイト層間化合物やポリア
セン等の導電性高分子等々の様な、リチウムカチオンと
アニオンが共に出入り可能なタイプ(インターカレーシ
ョン、デインターカレーション又はドープ、脱ドープ
等)である。
【0004】一方、この種の電池の負極を構成する負極
活物質としては、金属リチウムを単独で用いた場合が電
極電位が最も卑であるため、上記の様な正極活物質を用
いた正極と組み合わせた電池としての出力電圧が最も高
く、エネルギー密度も高く好ましいが、充放電に伴い負
極上にデンドライトや不働体化合物が生成し、充放電に
よる劣化が大きく、サイクル寿命が短いという問題があ
った。この問題を解決するため、負極活物質として
(1)リチウムとAl,Zn,Sn,Pb,Bi,Cd
等の他金属との合金、(2)WO2,MoO2,Fe
23,TiS2等の無機化合物やグラファイト、有機物
を焼成して得られる炭素質材料等々の結晶構造中にリチ
ウムイオンを吸蔵させた層間化合物あるいは挿入化合
物、(3)リチウムイオンをドープしたポリアセンやポ
リアセチレン等の導電性高分子等々のリチウムイオンを
吸蔵放出可能な物質を用いることが提案されている。
【0005】一般に、負極活物質として上記の様な金属
リチウム以外のリチウムイオンを吸蔵放出可能な物質を
用いた負極と、前記の様な正極活物質を用いた正極とを
組合せて電池を構成した場合には、これらの負極活物質
の電極電位が金属リチウムの電極電位より貴であるた
め、電池の作動電圧が負極活物質として金属リチウムを
単独で用いた場合よりかなり低下するという欠点があ
る。例えば、リチウムとAl,Zn,Pb,Sn,B
i,Cd等の合金を用いる場合には0.2〜0.8V、
炭素−リチウム層間化合物では0〜1V、MoO2やW
2等のリチウムイオン挿入化合物では0.5〜1.5
V作動電圧が低下する。また、リチウム以外の元素も負
極構成要素となるため、体積当り及び重量当りの容量及
びエネルギー密度が著しく低下する。
【0006】更に、上記の(1)のリチウムと他金属と
の合金を用いた場合には、充放電時のリチウムの利用効
率が低く、且つ充放電の繰り返しにより電極にクラック
が発生し割れを生じる等のためサイクル寿命が短いとい
う問題があり、(2)のリチウム層間化合物又は挿入化
合物の場合には、過充放電により結晶構造の崩壊や不可
逆物質の生成等の劣化があり、又電極電位が高い(貴
な)ものが多い為、これを用いた電池の出力電圧が低い
という欠点があり、(3)の導電性高分子の場合には、
充放電容量、特に体積当りの充放電容量が小さいという
問題がある。また、従来のリチウム二次電池には、織
布、不織布、多孔性ポリプロピレンフィルム等合成樹脂
による微細多孔性絶縁膜からなるセパレータが用いら
れ、これらセパレータの片面に正極層を有し、他面に負
極層を有する電池構成のものが知られていた。セパレー
タは、電解液を保持してリチウムイオンがその孔を介し
負極上に電析することを可能にし、それにより正・負極
間での電池反応を可能とするものである。しかしなが
ら、従来の多孔性絶縁膜からなるセパレータを用いたリ
チウム二次電池にあっては、充放電を繰り返すうちに充
放電容量が漸次低下し、電池のサイクル寿命、ないし充
放電容量の維持性に乏しいことや、合成樹脂製の微細多
孔膜については耐熱性に劣る等の問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明にあっ
ては、高電圧、高エネルギー密度で、且つ充放電特性が
優れ、サイクル寿命の長い二次電池を得るためには、リ
チウムに対する電極電位が低く(卑な)、充放電時のリ
チウムイオンの吸蔵放出に依る結晶構造の崩壊や不可逆
物質の生成等の劣化が無く、かつ可逆的にリチウムイオ
ンを吸蔵放出できる量即ち有効充放電容量のより大きい
負極活物質が必要である。
【0008】一方、上記の正極活物質に於て、第1のタ
イプは、一般にエネルギー密度は大きいが、過充電や過
放電すると結晶の崩壊や不可逆物質の生成等による劣化
が大きいという欠点がある。又、第2、第3のタイプで
は、逆に充放電容量特に体積当たりの充放電容量及びエ
ネルギー密度が小さいという欠点がある。このため、過
充電特性及び過放電特性が優れ、かつ高容量、高エネル
ギー密度の二次電池を得るためには過充電過放電に依る
結晶の崩壊や不可逆物質の生成が無く、かつ可逆的にリ
チウムイオンを吸蔵放出できる量のより大きい正極活物
質が必要である。
【0009】また、セパレータにおいては、イオン透過
性に優れ、高い強度を持ち、薄くかつ絶縁性に優れ、耐
熱性にも優れたセパレータが必要である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の様な課
題を解決するため、この種の電池の負極活物質として、
リチウムを含有するケイ素の酸化物もしくはケイ酸塩と
電子導電性の粉末状の炭素と樹脂結着剤からなる負極
と、遷移金属を構成元素として含む金属酸化物を活物質
とする正極と、ガラス繊維材を用いたセパレータとを用
いることを提起するものである。
【0011】負極活物質は、リチウムを含有するケイ素
の酸化物もしくはケイ酸塩の結晶構造中または非晶質構
造内にリチウムを含有し、非水電解質中で電気化学反応
によりリチウムイオンを吸蔵及び放出可能なリチウムと
ケイ素の複合酸化物を用いる。この複合酸化物中でのリ
チウムの状態は主としてイオンであることが好ましいが
必ずしも限定されない。
【0012】本発明電池の負極活物質として用いられる
リチウムを含有する該ケイ素の低級酸化物LixSiOy
(但し、x≧0、2>y>0)の好ましい製造方法とし
ては、下記の2種類の方法が上げられるが、これらに限
定はされない。第1の方法は、予めリチウムを含有しな
いケイ素の低級酸化物SiOy(但し、2>y>0)を
合成し、得られたケイ素の低級酸化物SiOyとリチウ
ムもしくはリチウムを含有する物質との電気化学的反応
に依り、該ケイ素の低級酸化物SiOyにリチウムイオ
ンを吸蔵させて、リチウムを含有するケイ素の低級酸化
物LixSiOyを得る方法である。この様なケイ素の低
級酸化物SiOyとしては、SiO1.5(Si23)、S
iO1.33(Si34)、SiO及びSiO0.5(Si
2O)等々の化学量論組成のものの他、yが0より大きく
2未満の任意の組成のものでよい。又、これらのケイ素
の低級酸化物SiOyは、下記のような種々の公知の方
法に依り製造することが出来る。即ち、(1)二酸化ケ
イ素SiO2とケイ素Siとを所定のモル比で混合し非
酸化性雰囲気中又は真空中で加熱する方法、(2)二酸
化ケイ素SiO2を水素H2等の還元性ガス中で加熱して
所定量還元する方法、(3)二酸化ケイ素SiO2を所
定量の炭素Cや金属等と混合し、加熱して所定量還元す
る方法、(4)ケイ素Siを酸素ガス又は酸化物と加熱
して所定量酸化する方法、(5)シランSiH4等のケ
イ素化合物ガスと酸素O2の混合ガスを加熱反応又はプ
ラズマ分解反応させるCVD法又はプラズマCVD法等
々である。
【0013】一方、電気化学的反応に用いる為のリチウ
ムを含有する物質としては、例えば、前述の[従来の技
術]の項で上げた正極活物質又は負極活物質等に用いら
れる様なリチウムイオンを吸蔵放出可能な活物質を用い
ることが出来る。このケイ素の低級酸化物SiOyへの
電気化学的反応に依るリチウムイオンの吸蔵は、電池組
立後電池内で、又は電池製造工程の途上において電池内
もしくは電池外で行うことが出来、具体的には次の様に
して行うことが出来る。即ち、(1)該ケイ素の低級酸
化物又はそれらと導電剤及び結着剤等との混合合剤を所
定形状に成形したものを一方の電極(作用極)とし、金
属リチウム又はリチウムを含有する物質をもう一方の電
極(対極)としてリチウムイオン導電性の非水電解質に
接して両電極を対向させて電気化学セルを構成し、作用
極がカソード反応をする方向に適当な電流で通電し電気
化学的にリチウムイオンを該ケイ素の低級酸化物に吸蔵
させる。得られた該作用極をそのまま負極として又は負
極を構成する負極活物質として用いて非水電解質二次電
池を構成する。(2)該ケイ素の低級酸化物又はそれら
と導電剤及び結着剤等との混合合剤を所定形状に成形
し、これにリチウムもしくはリチウムの合金等を圧着し
てもしくは接触させて積層電極としたものを負極として
非水電解質二次電池に組み込む。電池内でこの積層電極
が電解質に触れることにより一種の局部電池を形成し、
自己放電し電気化学的にリチウムが該ケイ素の低級酸化
物に吸蔵される方法。(3)該ケイ素の低級酸化物を負
極活物質とし、リチウムを含有しリチウムイオンを吸蔵
放出可能な物質を正極活物質として用いた非水電解質二
次電池を構成する。電池として使用時に充電を行うこと
により正極から放出されたリチウムイオンが該ケイ素の
低級酸化物に吸蔵される方法。
【0014】第2の方法は、リチウムとケイ素の各々の
単体又はそれらの化合物を所定のモル比で混合し、非酸
化性雰囲気中または酸素を規制した雰囲気中で加熱して
合成する方法である。出発原料となるリチウムとケイ素
のそれぞれの化合物としては、各々の酸化物、水酸化
物、あるいは炭酸塩、硝酸塩等の塩あるいは有機化合物
等々の非酸化性雰囲気中で加熱して酸化物を生成する化
合物が良い。特に、ケイ素の化合物として上記の第1の
方法で示したケイ素の低級酸化物SiOy を用い、そ
れらとリチウムもしくはリチウムの酸素を有する化合物
とを混合し、不活性雰囲気中又は真空中で加熱する方法
が制御が容易で製造し易く、且つ充放電特性の優れたも
のが得られので好ましい。
【0015】又、これらの出発原料を水やアルコール、
グリセリン等の溶媒に溶解もしくは分散し、溶液中で均
一に混合又は/及び反応させた後、乾燥し、上記の加熱
処理を行うことも出来る。特に、水酸化リチウムの水溶
液にケイ素または上記のケイ素の低級酸化物又はそれら
の分散液もしくは水溶液を所定量加えて混合し、反応さ
せた物を乾燥脱水後、上記の加熱処理する方法に依れ
ば、より均一な生成物がより低温の加熱処理で得られる
利点がある。
【0016】加熱温度は、出発原料と加熱雰囲気に依っ
ても異なるが、通常400゜C以上で合成が可能であ
り、一方800゜C以上の温度ではケイ素Siと二酸化
ケイ素SiO2に不均化反応する場合があるため400
〜800゜Cの温度が好ましい。又、出発原料にケイ素
の化合物として水素を有する各種のケイ酸を用いた場合
やリチウム化合物として水酸化リチウム等を用いた場合
には、加熱処理により水素が完全には脱離せず、熱処理
後の生成物中に一部残り、リチウムと水素が共存するこ
とも可能であり、本発明に含まれる。更に、リチウムも
しくはその化合物及びケイ素もしくはその化合物と共
に、少量のナトリウム、カリウム、ルビジウム等の他の
アルカリ金属、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ
土類金属及び/又は鉄、ニッケル、マンガン、バナジウ
ム、チタン、鉛、アルミニウム、ゲルマニウム、ホウ
素、リン等々のその他の金属または非金属元素の単体も
しくはそれらの化合物等をも加えて混合し加熱処理する
ことにより、少量のこれらのリチウム以外の金属もしく
は非金属をリチウム及びケイ素と共存させることもで
き、これらの場合も本発明に含まれる。
【0017】この様にして得られたリチウムを含有する
ケイ素の低級酸化物は、これをそのままもしくは必要に
より粉砕整粒や造粒等の加工を施した後に負極活物質と
して用いることが出来るし、又、上記の第1の方法と同
様に、このリチウムを含有するケイ素の低級酸化物とリ
チウムもしくはリチウムを含有する物質との電気化学的
反応に依り、このリチウムを含有するケイ素の低級酸化
物に更にリチウムイオンを吸蔵させるか、又は逆にこの
リチウムを含有するケイ素の低級酸化物からリチウムイ
オンを放出させることにより、リチウム量を増加又は減
少させたものを負極活物質として用いても良い。
【0018】この様にして得られるリチウムを含有する
ケイ素の低級酸化物LixSiOyを負極活物質として用
いる。一方正極活物質としては、前述の様にLixMn
y等の金属酸化物を用いることでリチウムイオン及び
/又はアニオンを吸蔵放出可能に出来る。本発明のリチ
ウムを含有するケイ素の酸化物、特に低級酸化物Lix
SiOyを負極活物質とする負極は、金属リチウムに対
する電極電位が低く(卑)且つ1V以下の卑な領域の充
放電容量が著しく大きいという利点を有している為、前
述の金属酸化物に対する電極電位が2V以上の高電位を
有する(貴な)活物質を用いた正極と組み合わせること
に依り、より高電圧高エネルギー密度でかつ充放電特性
の優れた二次電池が得られるという利点を有する。特
に、本発明に依るリチウムを含有するケイ素の酸化物も
しくはケイ酸塩から成る負極活物質を用いた負極と共
に、組成式がLixMnOyで示されたリチウムを含有し
層状構造を有する複合酸化物から成る正極活物質を用い
た正極とを組み合わせて用いた場合には、特に高エネル
ギー密度で充放電特性が優れるとともに過充電過放電に
依る劣化が小さくサイクル寿命の長い二次電池が得られ
るので特に好ましい。
【0019】本発明電池の正極活物質として用いられる
マンガンMnとリチウムとの該複合酸化物LixMnOy
の好ましい製造方法は、下記の2種類の方法があげられ
るが、これらに限定はされない。
【0020】第一の方法は、上記のマンガンMnと該金
属元素とリチウムLiの各々の単体又はそれらの化合物
を所定のモル比で混合し、不活性雰囲気中もしくは真空
中或いは酸素量を制御した雰囲気中で加熱して合成する
方法である。出発原料となるマンガンMnやリチウムL
iのそれぞれの化合物としては各々の酸化物、水酸化
物、もしくは炭酸塩、硝酸塩等の塩或いは有機化合物等
々の不活性雰囲気中もしくは真空中で加熱して酸化物を
生成する化合物が好ましい。加熱温度は、出発原料と加
熱雰囲気に依っても異なるが、通常400゜C以上で合
成が可能であり、好ましくは600゜C以上、よりこの
ましくは700゜Cの温度がよい。
【0021】この様にして得られるマンガンMnとリチ
ウムLiとの該複合酸化物は、これをそのままもしくは
必要により粉砕整粒や造粒等の加工を施した後に正極の
活物質として用いることができるし、又、下記の第二の
方法と同様に、このリチウムLiを含有する該複合酸化
物と金属リチウムLiもしくはリチウムを含有する物質
との電気化学反応に依り、この該複合酸化物に更にリチ
ウムイオンを吸蔵させるか、又は逆にこの該複合酸化物
からリチウムイオンを放出させることにより、リチウム
含有量を増加又は減少させたものを活物質として用いて
も良い。
【0022】第二の方法は、前述のマンガンと複合酸化
物MnOyとリチウムもしくはリチウムを含有する物質
との電気化学的反応により複合酸化物MnOyにリチウ
ムイオンを吸蔵させてマンガンとリチウムとの該複合酸
化物を得る方法である。この電気化学的反応に用いる為
のリチウムを含有する物質としては、例えば、前述の従
来の項で上げた正極活物質に用いられる様なリチウムイ
オンを吸蔵放出可能な物質を用いることができる。
【0023】この様な、マンガンの複合酸化物MnOy
への電気化学的反応によるリチウムイオンの吸蔵は、電
池組立後電池内で、又は電池製造工程の途上に於いて電
池内もしくは電池外で行うことができ、具体的には次の
ようにして行うことが出来る。即ち、(1)マンガンと
複合酸化物MnOy又はそれらと導電剤及び結着剤等と
の混合合剤を所定形状に成形したものを一方の電極(作
用極)とし、金属リチウム又はリチウムを含有する物質
をもう一方の電極(対極)としてリチウムイオン導電性
の非水電解質に接して両電極を対向させて電気化学セル
を構成し、作用極がカソード反応をする方向に適当な電
流で通電もしくは放電し電気化学的にリチウムイオンを
該複合酸化物に吸蔵させる方法。得られた該作用極をそ
のまま活物質として用いて非水電解質二次電池を構成す
る。(2)マンガンとの複合酸化物MnOy又はそれら
と導電剤及び結着剤等との混合合剤を所定形状に成形
し、これにリチウムもしくはリチウムの合金等を圧着も
しくは接触させて積層したものを電極として非水電解質
二次電池に組み込む。電池内でこの積層電極が電解質に
触れることにより一種の局部電池を形成し自己放電し電
気化学的にリチウムが該複合酸化物に吸蔵される方法。
(3)マンガンの複合酸化物MnOyを一方の電極の活
物質とし、もう一方の電極にリチウムを含有しリチウム
イオンを吸蔵放出可能な物質として用いた非水電解質二
次電池を構成する。電池として使用時に充電もしくは放
電を行うことにより該複合酸化物にリチウムイオンが吸
蔵される方法。
【0024】この様にして得られる、マンガンMnとリ
チウムLiとの複合酸化物LixMnOyを正極の活物質
として用いる。一方、本発明のセパレータとしては、前
述の[発明が解決しようとする課題]の項で上げたよう
にイオン透過性に優れ、高い強度を持ち、薄くかつ絶縁
性に優れ、耐熱性にも優れたセパレータとして、重量が
70g/m2、厚さが0.21mm、透気度が17se
c、引張り強度が500g/15mm幅(以上)、加熱減
量10%のガラス繊維を用いる。
【0025】本発明の電池は上記に示した負極と正極と
セパレータとで構成される。この様にして得られる、負
極と正極と本発明のセパレータに電解液を組み合わせて
用いた場合には、特に高エネルギー密度で充放電特性が
優れるとともに過充電過放電に依る劣化が小さくサイク
ル寿命の長い二次電池が得られるので特に好ましい。
【0026】電解質としては、γ−ブチロラクトン、プ
ロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレ
ンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカー
ボネート、メチルフォーメイト、1,2−ジメトキシエ
タン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジメチルフ
ォルムアミド等の有機溶媒の単独又は混合溶媒に支持電
解質としてLiClO4,LiPF6,LiBF4,Li
CF3SO3等のリチウムイオン解離性塩を溶解した非水
(有機)電解液、ポリエチレンオキシドやポリフォスフ
ァゼン架橋体等の高分子に前記リチウム塩を固溶させた
高分子固体電解質あるいはLi3N,LiI等の無機固
体電解質等々のリチウムイオン導電性の非水電解質ある
いはエチレンカーボネート(EC)を含有する非水電解
液を用いることが出来る。ECは凝固点が高いため、電
解液の全溶媒に対して体積比で80%以下にする事が望
ましい。また、ECは高粘度溶媒であるので、よりイオ
ン導電性を高め、さらに安定化するために式1で表され
るR・R’型アルキルカーボネート(R=R’も含む)
をも含有する事が望ましい。R及びR’はCn2n+ 1
示されるアルキル基で、n=1、2、3、4、5の場合
に特にイオン導電性が高く、低粘度であり好ましい。中
でも、式1中のR及びR’がメチル基(n=1)やエチ
ル基(n=2)である、ジメチルカーボネート(DM
C)、ジエチルカーボネート(DEC)やメチルエチル
カーボネート等がより好ましい。さらに、ECと式1で
表されるR・R’型アルキルカーボネートで該電解液の
溶媒を構成する事が望ましく、ECとR・R’型アルキ
ルカーボネートの混合比が体積比約1:1においてイオ
ン導電率が最大となるため、混合比は体積比約3:1〜
1:3とすることが特に好ましい。また、電解液中の支
持電解質としては前述した通り、溶媒中でLi+イオン
を解離する塩で負極・正極と直接化学反応しないもので
あれば良いが、例えばLiClO4,LiPF6,LiB
4,LiCF3SO 3、Li(CF3SO22N等が良
い。
【0027】図1は、本発明に依る非水電解質二次電池
の活物質の充放電特性評価に用いたテストセルの一例を
示す断面図である。図において、1は負極端子を兼ねる
負極ケースであり、外側片面をNiメッキしたステンレ
ス鋼製の板を絞り加工したものである。3は負極ペレッ
トであり、その負極ペレット上に所定厚みのリチウムフ
ォイルを円形に打ち抜いたものを圧着し、2は炭素を含
む導電性接着剤からなる作用極集電体であり、負極5と
負極ケース1とを接着し電気的に接続していて、これら
を負極ユニットとした。7は外側片面をNiメッキした
ステンレス鋼製の正極ケースであり、正極端子を兼ねて
いる。5は正極ペレットであり、6は炭素を含む導電性
接着剤からなる作用極集電体であり、正極5と正極ケー
ス7とを接着し電気的に接続していて、これらを正極ユ
ニットとした。4はガラス繊維材からなるセパレータで
あり、電解液9が含浸されている。8はポリプロピレン
を主体とするガスケットであり、負極ケース1と正極ケ
ース7の間に介在し、負極と正極との間の電気的絶縁性
を保つと同時に、正極ケース開口縁が内側に折り曲げら
れカシメられることに依って、電池内容物を密封、封止
している。電解質はエチレンカーボネートとエチルメチ
ルカーボネートの体積比1:1混合溶媒に六フッ化燐酸
リチウムLiPF6を1モル/l溶解したものを用い
た。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明は、リチウムを含有するケ
イ素の酸化物もしくはケイ酸塩と電子導電性の粉末状の
炭素と樹脂結着剤からなる負極と、遷移金属を構成元素
として含む金属酸化物を活物質とする正極と、セパレー
タとしてガラス繊維を用いることを提起するものであ
る。
【0029】<負極>本発明のリチウム二次電池で用い
る負極には、リチウム又はリチウムを吸蔵放出可能な物
質を用いる。例えば、リチウム金属、リチウム/ケイ
素、リチウム/ケイ素酸化物、電気化学的にリチウムイ
オンを吸蔵放出する炭素系材料等が例示される。
【0030】負極活物質としては、リチウム、リチウム
合金またはリチウムイオンの吸蔵および放出が可能な炭
素材料が利用されている。これらの電池系の中で、リチ
ウムやリチウム合金を負極活物質として利用した場合に
は、サイクル数を繰り返すことによって、リチウムの溶
解、析出反応が繰り返され、やがて針状のデンドライト
リチウムが形成され、隔膜の貫通による短絡、集電体か
らの離脱による容量劣化、あるいは電解液との反応によ
る容量劣化等の問題があった。そのため、これらのデン
ドライトの形成を根本的に排除する目的で、リチウムイ
オンの吸蔵、放出が可能な炭素材料を負極活物質に利用
する検討がなされ、一部実用化されている。
【0031】負極を構成するケイ素粉末は、粉砕やによ
り作製したものを用いることができる。また、ケイ素を
電池組立後電池内で、または電池製造工程の途上の電池
内もしくは電池外で、ケイ素の酸化物とリチウムもしく
はリチウムを含有する物質との電気化学的反応に依り還
元したものを用いることも有効な手段である。負極原料
としては、ケイ素とケイ素酸化物を混合して用いても一
向にかまわない。
【0032】本発明のケイ素粉末に各種化合物を含ませ
ることができる。例えば、遷移金属(周期律表の第4、
第5および第6周期の元素で第III−A族から第II
−B族に属する元素)や周期律表第IV−B族の元素、
アルカリ金属(周期律表のI−A、第II−Aの元素)
やP、Cl、Br、I、Fを含ませケイ素合金粉末とす
ることもできる。添加する化合物の量は0〜20モル%
が好ましい。
【0033】ケイ素を用いた場合負極でのリチウム挿入
の当量は2〜4.5当量がよい。SiOを用いた場合は
2.5〜6.5当量がよい。本発明のケイ素またはケイ
素の酸化物にリチウムをドープする物質としては、リチ
ウム金属、リチウム合金などやリチウムイオンまたはリ
チウム金属を吸蔵・放出できる焼成炭素質化合物などが
ある。上記リチウム金属やリチウム合金の併用目的は、
ケイ素の酸化物を還元したり、リチウムを電池内ですず
にドープさせるためのものである。
【0034】<正極>正極物質の具体例としては、アル
カリ金属を含む遷移金属酸化物や遷移金属カルコゲン
(硫化鉄、二硫化チタン、二硫化モリブデンなど)など
の無機化合物、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、
ポリフェニレンビニレン、ポリアニリン、ポリピロー
ル、ポリチオフェンなどの共役系高分子、ジスルフィド
結合を有する架橋高分子、塩化チオニルなど、通常の二
次電池において用いられる正極を挙げることができる。
これらの中で、リチウム塩を含む非水電解液を用いた二
次電池の場合には、コバルト、マンガン、モリブデン、
バナジウム、クロム、鉄、銅、チタンなどの遷移金属酸
化物や遷移金属カルコゲンが好ましく用いられる。Li
CoO2 、LiNiO2 は、電圧が高く、エネルギー密
度も大きいために、最も好ましく使用される。
【0035】本発明で用いられる正極活物質は可逆的に
リチウムイオンを挿入・放出できる遷移金属酸化物でも
良いが、特にリチウム含有遷移金属酸化物が好ましい。
本発明で用いられる好ましいリチウム含有遷移金属酸化
物正極活物質としては、リチウム含有Mnを含む酸化物
があげられる。またリチウム以外のアルカリ金属(周期
律表の第IA、第IIAの元素)、及びまたはAl、G
a、In、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Si、P、
Bなどを混合してもよい。混合量は遷移金属に対して0
〜30モル%が好ましい。本発明で用いられるより好ま
しいリチウム含有遷移金属酸化物正極活物質としては、
リチウム化合物/遷移金属化合物(ここで遷移金属と
は、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Mo、
Wから選ばれる少なくとも1種)の合計のモル比が0.
2〜3.0になるように混合して合成することが好まし
い。本発明で用いられる特に好ましいリチウム含有遷移
金属酸化物正極活物質としては、リチウム化合物/遷移
金属化合物(ここで遷移金属とは、V、Cr、Mn、F
e、Co、Niから選ばれる少なくとも1種)の合計の
モル比が0.2〜3.0になるように混合して合成するこ
とが好ましい。本発明で用いられる特に好ましいリチウ
ム含有遷移金属酸化物正極活物質とは、LixMnOy
(ここでは主として、Mnを含む遷移金属)、x=0.
2〜1.2、y=1.4〜3)であることが好ましい。
ここで、上記のx値は、充放電開始前の値であり、充放
電により増減する。
【0036】本発明の正極活物質は一種以上の遷移金属
元素、典型元素、希土類元素を含んで、複合金属酸化物
または混合物としてを形成して良い。特に好ましいドー
パントはP,Co,Ni,Ti,V,Zr,Nb,M
o,W,Fe,Crなどである。本発明で用いる正極活
物質の平均粒子サイズは、500μm以下が好ましく、
より好ましくは100μm以下、特に50〜0.1μm
が良い。活物質の形態は、平均粒径0.1ミクロン以上
2.5ミクロン以下の一次粒子が集合して成る平均粒径
1ミクロン以上20ミクロン以下の一次粒子集合体から
なることが好ましく、特に好ましくは、平均粒径0.1
ミクロン以上2.5ミクロン以下の一次粒子が集合して
成る平均粒径3.5ミクロン以上9.5ミクロン以下の
一次粒子集合体からなることが好ましい。更に、上記一
次粒子集合体において全体積の80%以上が粒径1ミク
ロン以上15ミクロン以下であることが好ましく、更に
好ましくは全体積の85%以上であり、更に好ましく全
体積の90%以上である。比表面積は0.05〜100
2/gが好ましく、より好ましくは0.1〜50m2
g、特に0.1〜30m2/gが良い。
【0037】また、本発明の正極活物質は2種類以上を
混合して用いることもできる。使用する電圧範囲を変え
たり、容量の残量を電圧により検出する場合に応用でき
る。 <電極形状・形成方法>電極形状は、目的とする電池に
より、板状、フィルム状、円柱状、あるいは、金属箔上
に成形するなど、種々の形状をとることが出来る。上記
炭素繊維と電極板を一体化する方法も特に限定されるも
のではないが、例えば、まず、炭素繊維を一軸方向に引
きそろえることによりシート状にし、ロールプレス等に
よってシート状となった炭素繊維を金属箔に圧着する方
法、また、結着剤を用いてシート状となった炭素繊維を
金属箔に接着する方法等がある。
【0038】<セパレータ>従来のセパレーターは、電
解液或は電極活物質等に対し、耐久性のある連通気孔を
有する電子伝導性のない多孔体であり、ポリエチレン或
はポリプロピレン等からなる布、不織布或は多孔性絶縁
膜が用いられる。セパレーターの孔径は、一般に電池用
として用いられる。
【0039】本発明で用いるセパレータは、織布状、不
織布状或いは多孔体であるガラス繊維であり重量が60
〜80g/m2、厚さが0.10〜0.30mm、透気度が
10〜25sec、引張り強度が400g以上/15mm
幅、加熱減量5〜15%、の範囲の材料が好ましい。セ
パレータは電池ケース内に実用上問題が生じないように
固定される。
【0040】<導電剤>電極合剤には、導電剤や結着剤
やフィラーなどを添加することができる。導電剤の種類
は特に限定されず、金属粉末でもよいが、炭素系のもの
が特に好ましい。炭素材料はもっとも一般的で、天然黒
鉛(鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛、土状黒鉛など)、人工黒
鉛、カーボンブラック、チャンネルブラック、サーマル
ブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、
ケッチェンブラック、炭素繊維等が使われる。また、金
属では、銅、ニッケル、銀等の金属粉、金属繊維が用い
られる。導電性高分子も使用される。混合比は活物質の
電気伝導度、電極形状等により異なるが、活物質に対し
て2〜40%加えるのが適当である。
【0041】<結着剤>結着剤は、電解液に不溶のもの
が好ましいが特に限定されるもではない。通常、ポリア
クリル酸およびポリアクリル酸中和物、ポリビニルアル
コール、カルボキシメチルセルロース、でんぷん、ヒド
ロキシプロピルセルロース、再生セルロース、ジアセチ
ルセルロース、ポリビニルクロリド、ポリビニルピロリ
ドン、テトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピ
レン−ジエンターポリマー(EPDM)、スルホン化E
PDM、スチレンブタジエンゴム、ポリブタジエン、フ
ッ素ゴム、ポリエチレンオキシド、ポリイミド、エポキ
シ樹脂、フェノール樹脂などの多糖類、熱可塑性樹脂、
熱硬化性樹脂、ゴム弾性を有するポリマーなどが1種ま
たはこれらの混合物として用いられる。 結着剤の添加
量は、特に限定されないが、1〜50重量%が好まし
い。特に、リチウムの吸蔵量が大きい活物質に用いる場
合は充放電により構造変化や体積変化を伴うため多めの
5〜40重量%が好ましい。
【0042】<フィラー>フィラーは、構成された電池
において、化学変化を起こさない繊維状材料であれば何
でも用いることができる。通常、ポリプロピレン、ポリ
エチレンなどのオレフィン系ポリマー、ガラス、炭素な
どの繊維が用いられる。フィラーの添加量は特に限定さ
れないが、0〜30重量%が好ましい。
【0043】<電解液>電解液は、特に限定されること
なく従来の非水二次電池に用いられている有機溶媒が用
いられる。上記有機溶媒には、環状エステル類、鎖状エ
ステル類、環状エーテル類、鎖状エーテル類等が用いら
れ、具体的には、プロピレンカーボネート(PC)、エ
チレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート
(BC)、ビニレンカーボネート、ジメチルカーボネー
ト(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、γ−
ブチロラクトン(γBL)、2メチル‐γ‐ブチロラク
トン、アセチル‐γ‐ブチロラクトン、γ‐バレロラク
トン、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,2‐
エトキシエタン、ジエチルエーテル、エチレングリコー
ルジアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキ
ルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテ
ル、テトラエチレングリコールジアルキルエーテル、ジ
プロピルカーボネート、メチルエチルカーボネート、メ
チルブチルカーボネート、メチルプロピルカーボネー
ト、エチルブチルカーボネート、エチルプロピルカーボ
ネート、ブチルプロピルカーボネート、プロピオン酸ア
ルキルエステル、マロン酸ジアルキルエステル、酢酸ア
ルキルエステル、テトラヒドロフラン(THF)、アル
キルテトラヒドロフラン、ジアルキルアルキルテトラヒ
ドロフラン、アルコキシテトラヒドロフラン、ジアルコ
キシテトラヒドロフラン、1,3‐ジオキソラン、アル
キル‐1,3‐ジオキソラン、1,4‐ジオキソラン、
2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシ
ド、1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、ジメチルホ
ルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、ニトロメ
タン、蟻酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸メチル、
プロピオン酸エチル、リン酸トリエステルなどの有機溶
媒およびこれらの誘導体や混合物などが好ましく用いら
れる。
【0044】溶媒の還元分解反応を抑える観点から、炭
酸ガス(CO2)を溶解した電解液を用いると、容量と
サイクル寿命の向上に効果的である。前記混合溶媒(非
水溶媒)中に存在する主な不純物としては、水分と、有
機過酸化物(例えばグリコール類、アルコール類、カル
ボン酸類)などが挙げられる。前記各不純物は、黒鉛化
物の表面に絶縁性の被膜を形成し、電極の界面抵抗を増
大させるものと考えられる。したがって、サイクル寿命
や容量の低下に影響を与える恐れがある。また高温(6
0℃以上)貯蔵時の自己放電も増大する恐れがある。こ
のようなことから、非水溶媒を含む電解液においては前
記不純物はできるだけ低減されることが好ましい。具体
的には、水分は50ppm以下、有機過酸化物は100
0ppm以下であることが好ましい <固体電解質>また、電解液の他に次の様な固体電解質
も用いることができる。固体電解質としては、無機固体
電解質と有機固体電解質に分けられる。無機固体電解質
には、Liの窒化物、ハロゲン化物、酸素酸塩などがよ
く知られている。有機固体電解質では、ポリエチレンオ
キサイド誘導体か該誘導体を含むポリマー、ポリプロピ
レンオキサイド誘導体か該誘導体を含むポリマー、リン
酸エステルポリマー等が有効である。 無機と有機固体
電解質を併用する方法も知られている。
【0045】<導電塩>電解液に含まれる電解質として
は、アルカリ金属、特にリチウムのハロゲン化物、過塩
素酸塩、チオシアン塩、ホウフッ化塩、リンフッ化塩、
砒素フッ化塩、アルミニウムフッ化塩、トリフルオロメ
チル硫酸塩などが好ましく用いられる。支持塩としては
過塩素酸リチウム(LiClO4)、六フッ化リン酸リ
チウム(LiPF6)、ホウフッ化リチウム(LiB
4)、六フッ化砒素リチウム(LiAsF6)、トリフ
ルオロメタスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、ビ
ストリフルオロメチルスルホニルイミドリチウム[Li
N(CF3SO22]などのリチウム塩(電解質)など
の1種以上の塩を用いることができる。非水溶媒に対す
る溶解量は、0.5〜3.0モル/1とすることが望ま
しい。
【0046】特に、EC、DECおよびLiClO4
含むものは高温保存での膨らみが少なく、γ−BL、E
C、DMEとLiClO4を含むものは、内部抵抗が小
さくサイクル特性が良好であった。EC,EMCにLi
PF6を加えたものもおよびPC,EC,DMEにLi
ClO4を加えたものも内部抵抗が小さくサイクル特性
が良好であった。
【0047】<電解液添加剤>また、放電や充放電特性
を改良する目的で、添加物を加えてもよい。活物質に直
接添加してもよいが、電解液に添加する方法がもっとも
一般的である。例えば、トルエン、ピリジン(特開昭4
9−108,525)、トリエチルフォスファイト(特
開昭47−4,376)、トリエタノ−ルアミン(特開
昭52−72,425)、環状エ−テル(特開昭57−
152,684)、エチレンジアミン(特開昭58−8
7,777)、n−グライム(特開昭58−87,77
8)、ヘキサリン酸トリアミド(特開昭58−87,7
79)、ニトロベンゼン誘導体(特開昭58−214,
281)、硫黄(特開昭59−8,280)、キノンイ
ミン染料(特開昭59−68,184)、N−置換オキ
サゾリジノンとN,N’−置換イミダゾリジノン(特開
昭59−154,778)、エチレングリコ−ルジアル
キルエ−テル(特開昭59−205,167)、四級ア
ンモニウム塩(特開昭60−30,065)、ポリエチ
レングリコ−ル(特開昭60−41,773)、ピロ−
ル(特開昭60−79,677)、2−メトキシエタノ
−ル(特開昭60−89,075)、AlCl3 (特開
昭61−88,466)、導電性ポリマ−電極活物質の
モノマ−(特開昭61−161,673)、トリエチレ
ンホスホルアミド(特開昭61−208,758)、ト
リアルキルホスフィン(特開昭62−80,976)、
モルフォリン(特開昭62−80,977)、カルボニ
ル基を持つアリ−ル化合物(特開昭62−86,67
3)、ヘキサメチルホスホリックトリアミドと4−アル
キルモルフォリン(特開昭62−217,575)、二
環性の三級アミン(特開昭62−217,578)、オ
イル(特開昭62−287,580)、四級ホスホニウ
ム塩(特開昭63−121,268)、三級スルホニウ
ム塩(特開昭63−121,269)などが挙げられ
る。
【0048】<不燃性耐高温添加剤>また、電解液を不
燃性にするために含ハロゲン溶媒、例えば、四塩化炭
素、三弗化塩化エチレンを電解液に含ませることができ
る。(特開昭48−36,632) また、高温保存に
適性をもたせるために電解液に炭酸ガスを含ませること
ができる。(特開昭59−134,567) また、正極や負極の合剤には電解液あるいは電解質を含
ませることができる。例えば、前記イオン導電性ポリマ
ーやニトロメタン(特開昭48−36,633)、電解
液(特開昭57−124,870)を含ませる方法が知
られている。
【0049】<正極の表面改質>また、正極活物質の表
面を改質することができる。例えば、金属酸化物の表面
をエステル化剤により処理(特開昭55−163,77
9)したり、キレ−ト化剤で処理(特開昭55−16
3,780)、導電性高分子(特開昭58−163,1
88、同59−14,274)、ポリエチレンオキサイ
ドなど(特開昭60−97,561)により処理するこ
とが挙げられる。また、負極活物質の表面を改質するこ
ともできる。例えば、イオン導電性ポリマーやポリアセ
チレン層を設ける(特開昭58−111,276)、あ
るいはLiCl(特開昭58−142,771)などに
より処理することが挙げられる。
【0050】<集電体>電極活物質の集電体としては、
電気抵抗の小さい金属板または金属箔が好まれる。例え
ば、正極には、材料としてステンレス鋼、ニッケル、ア
ルミニウム、チタン、タングステン、金、白金、焼成炭
素などの他に、アルミニウムやステンレス鋼の表面にカ
ーボン、ニッケル、チタンあるいは銀を処理させたもの
が用いられる。ステンレス鋼は二相ステンレスが腐食に
対して有効である。コイン、ボタン電池の場合は電池の
外部になる方にニッケルめっきすることが行われる。処
理の方法としては、湿式めっき、乾式めっき、CVD、
PVD、圧着によるクラッド化、塗布等がある。
【0051】負極には、材料としてステンレス鋼、ニッ
ケル、銅、チタン、アルミニウム、タングステン、金、
白金、焼成炭素などの他に、銅やステンレス鋼の表面に
カーボン、ニッケル、チタンあるいは銀を処理させたも
の、Al−Cd合金などが用いられる。処理の方法とし
ては、湿式めっき、乾式めっき、CVD、PVD、圧着
によるクラッド化、塗布等がある。
【0052】これらの材料の表面を酸化することもある
が、防錆処理としてベンゾトリアゾール、トリアジンチ
オール、アルキルチオール、フッ素系発水剤、シリコン
系発水剤等が用いられることもある。形状は、フォイル
の他、コインボタン電池の缶、フィルム、シート、ネッ
ト、パンチされたもの、ラス体、多孔質体、発泡体、繊
維群の成形体などが用いられる。厚みは、特に限定され
ない。コインボタン電池の缶の場合、基板に実装するた
め端子を抵抗溶接、レーザー溶接等により取り付けるこ
とも行われる。端子の材料としてはステンレス鋼、ステ
ンレス・ニッケルクラッド材、ステンレス鋼にニッケル
や金のめっきを施したもの等があり、金属であれば特に
限定されるものではない。
【0053】<導電性接着剤>電極活物質と集電体を導
電性の接着剤により固定することも可能である。導電性
の接着剤としては、溶剤に溶かした樹脂に炭素や金属の
粉末や繊維を添加したものや導電性高分子を溶解したも
の等が用いられる。ペレット状の電極の場合は、集電体
と電極ペレットの間に塗布し電極を固定する。この場合
の導電性接着剤には熱硬化型の樹脂が含まれる場合が多
い。シート状の場合の電極の場合は集電体と電極を物理
的に接着するというよりは、電気的に接続する目的で用
いられる。
【0054】<ガスケット>コイン、ボタン電池として
用いる場合は、ガスケットとして、ポリプロピレン、ポ
リエチレン、ポリアミド樹脂、各種エンジニアリングプ
ラスチックが用いられる。通常は、ポリプロピレン製が
一般的であるが、電池を基板に実装する際のリフロー温
度に対応するため耐熱温度の高いエンジニアリングプラ
スチック等の材料を用いてもよい。
【0055】<シール剤>コイン、ボタン電池の場合ガ
スケットと正・負極缶の間にアスファルトピッチ、ブチ
ルゴム、フッ素系オイル、クロロスルホン化ポリエチレ
ン、エポキシ樹脂等の1種または混合物のシール剤が用
いられる。シール剤が透明の場合は着色して、塗布の有
無を明確にすることも行われる。シール剤の塗布法とし
ては、ガスケットへのシール剤の注入、正・負極缶への
塗布、ガスケットのシール剤溶液へのディッピング等が
ある。
【0056】<電池形状>電池の形状はコイン、ボタ
ン、シート、シリンダー、角などいずれにも適用でき
る。電池の形状がコインやボタンのときは、正極活物質
や負極活物質の合剤はペレットの形状に圧縮されて主に
用いられる。また、薄型のコインやボタンのときは、シ
ート状に成形した電極を打ち抜いて用いてもよい。その
ペレットの厚みや直径は電池の大きさにより決められ
る。
【0057】また、電池の形状がシート、シリンダー、
角のとき、正極活物質や負極活物質の合剤は、集電体の
上にコート、乾燥、圧縮されて、主に用いられる。その
コート厚み、長さや巾は、電池の大きさにより決められ
るが、コートの厚みは、ドライ後の圧縮された状態で、
1〜2000μmが特に好ましい。ペレットやシートの
プレス法は、一般に採用されている方法を用いることが
できるが、特に金型プレス法やカレンダープレス法が好
ましい。プレス圧は、特に限定されないが、0.2〜3
t/cm2が好ましい。カレンダープレス法のプレス速度
は、0.1〜50m/分が好ましい。プレス温度は、室
温〜200℃が好ましい。
【0058】<電池アプリケーション>本発明の非水二
次電池の用途には、特に限定されないが、例えば、電子
機器に搭載する場合、カラーノートパソコン、白黒ノー
トパソコン、ペン入力パソコン、ポケット(パームトッ
プ)パソコン、ノート型ワープロ、ポケットワープロ、
電子ブックプレーヤー、携帯電話、コードレスフォン子
機、ページャー、ハンディーターミナル、携帯ファック
ス、携帯コピー、携帯プリンター、ヘッドフォンステレ
オ、ビデオムービー、液晶テレビ、ハンディークリーナ
ー、ポータブルCD、ミニディスク、電気シェーバー、
電子翻訳機、自動車電話、トランシーバー、電動工具、
電子手帳、電卓、メモリーカード、テープレコーダー、
ラジオ、バックアップ電源、メモリーカードなどが挙げ
られる。その他民生用として、自動車、電動車両、モー
ター、照明器具、玩具、ゲーム機器、ロードコンディシ
ョナー、アイロン、時計、ストロボ、カメラ、医療機器
(ペースメーカー、補聴器、肩もみ機など)などが挙げ
られる。更に、各種軍需用、宇宙用として用いることが
できる。また、太陽電池と組み合わせることもできる。
【0059】本発明の電極を用いた二次電池の用途とし
ては、軽量かつ高容量で高エネルギー密度の特徴を利用
して、ビデオカメラ、パソコン、ワープロ、ラジカセ、
携帯電話などの携帯用小型電子機器に広く利用可能であ
る。本発明の非水電解質二次電池の用途には、特に限定
されないが、例えば、携帯電話、ページャー等のバック
アップ電源。発電機能を有する腕時計の電源。以下、実
施例により本発明を更に詳細に説明する。
【0060】<パーツ乾燥>本発明の電池は除湿雰囲気
または、不活性ガス雰囲気で組み立てることが望まし
い。また、組み立てる部品も事前に乾燥するとこが好ま
しい。ペレットやシートおよびその他の部品の乾燥又は
脱水方法としては、一般に採用されている方法を利用す
ることができる。特に、熱風、真空、赤外線、遠赤外
線、電子線及び低湿風を単独あるいは組み合わせて用い
ることが好ましい。温度は80〜350℃の範囲が好ま
しく、特に100〜250℃の範囲が好ましい。含水量
は、電池全体で2000ppm以下が好ましく、正極合
剤、負極合剤や電解質ではそれぞれ50ppm以下にす
ることがサイクル性の点で好ましい。
【0061】
【実施例】本実施例は、正極活物質として正極活物質と
してリチウム含有マンガン酸化物、負極活物質としてリ
チウム含有ケイ素酸化物を用いた場合である。下記のよ
うにして作製した正極、負極及び電解液を用いた。ま
た、電池の大きさは外径6.8mm、厚さ2.1mmで
あった。電池断面図を図1に示した。
【0062】正極は次の様にして作製した。 市販のL
i0.36MnO2.43(P入り)を粉砕したものに
導電剤としてグラファイトを、結着剤としてポリアクリ
ル酸を重量比88.5:9:2.5の割合で混合して正
極合剤とし、次にこの正極合剤を2ton/cm2で直
径4.05mmのペレットに加圧成形した。その後、こ
の様にして得られた正極ペレット5を炭素を含む導電性
樹脂接着剤からなる電極集電体6を用いて正極ケース7に
接着し一体化した後、150℃で8時間減圧加熱乾燥し
た。
【0063】負極は、次の様にして作製した。市販のケ
イ素または酸化ケイ素SiOを自動乳鉢により粒径44
μm以下に粉砕整粒したものを負極の活物質として用い
た。この活物質に導電剤としてグラファイトを、結着剤
としてポリアクリル酸をそれぞれ重量比70.5:2
1.5:7の割合で混合して負極極合剤とし、次にこの
合剤を2ton/cm2で直径4.05mmのペレット
に加圧成形し、負極ペレット3とした。その後、この様
にして得られた負極ペレット3を炭素を導電性フィラー
とする導電性樹脂接着剤からなる電極集電体2を用いて
負極ケース1に接着し一体化した後、150℃で8時間
減圧加熱乾燥した。さらに、ペレット上にリチウムフォ
イル10を直径4mmに打ち抜いたものを圧着し、リチウ
ム−負極ペレット積層電極とした。
【0064】セパレータは4ガラス繊維不織布を直径4
mmに打ち抜いき、これをセパレータとした。このセパ
レータは正極と負極の間に配置される。電解液9は、エ
チレンカーボネートとジエチルカーボネートの体積比
1:2混合溶媒にLiClO4を1モル/l溶解したも
のを用いた。この様にして作製した電池を25μAの定電
流で、放電(D)の終止電圧2.0V、充電(C)の終
止電圧3.3V24時間保持の条件で充放電サイクルを
行ったときの放電特性を図2の図中に示した。
【0065】同様に従来のセパレータを用いた電池の放
電特性を図2の図中に示した。本発明の電池と従来の電
池は、長期サイクル性能において本発明の電池は安定し
たサイクルを繰り返し容量の落ち込みが少ないが、従来
電池は徐々にであるが容量が落ちてきて、顕著な差とな
ることが分かる。特に、100サイクルを越えるとその
差が大きくなる。
【0066】
【発明の効果】以上詳述した様に、本発明は、非水電解
質二次電池の負極活物質として粉末状のケイ素またはケ
イ素合金と電子導電性の粉末状の炭素と樹脂結着剤から
なる負極と、遷移金属を構成元素として含む金属酸化物
を活物質とする正極と、セパレータとしてガラス繊維を
用いるものであり、優れた非水電解質二次電池を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の性能評価に用いた電池構造の一例を示
した断面図である。
【図2】本発明による電池と従来の電池のサイクル特性
を示した説明図である。
【符号の説明】
1 負極ケース 2 電極集電体 3 負極ペレット 4 セパレータ 5 正極ペレット 6 電極集電体 7 正極ケース 8 ガスケット 9 電解液 10 リチウムホイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01M 4/58 H01M 4/58 (72)発明者 田原 謙介 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セイコー電子工業株式会社内 (72)発明者 酒井 次夫 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セイコー電子工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−130011(JP,A) 特開 平8−31429(JP,A) 特開 平7−201318(JP,A) 特開 平8−213022(JP,A) 特開 平6−325765(JP,A) 特開 平9−245771(JP,A) 特開 平10−223220(JP,A) 特開 平7−57780(JP,A) 特開 平9−289011(JP,A) 特開 平6−187990(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 10/40 H01M 2/16 H01M 4/02 H01M 4/04 H01M 4/48 H01M 4/58

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リチウムを含有するケイ素の酸化物もし
    くはケイ酸塩と電子導電性の粉末状の炭素と樹脂結着剤
    からなる負極と、遷移金属を構成元素として含む金属酸
    化物を活物質とする正極と、前記正極と前記負極の間に
    設けられたセパレータを備えるとともに、前記セパレー
    は、ガラス繊維で形成され、目付重量60〜80g/
    2 、厚み0.10〜0.30mm、透気度10〜25
    sec加熱減量5〜15%であり、100〜250℃の
    範囲で乾燥されて用いられていることを特徴とする非水
    電解質二次電池。
  2. 【請求項2】 負極活物質として組成式LixSiOy
    (但し、x≧0、2>y>0)で示され、リチウムもし
    くはリチウムを含有する物質との電気化学的反応に依り
    還元したものであることを特徴とする請求項1記載の非
    水電解質二次電池。
  3. 【請求項3】 前記負極が、電池組立後電池内で、また
    は電池製造工程の途上の電池内もしくは電池外で、リチ
    ウムもしくはリチウムを含有する物質との電気化学的反
    応に依りにケイ素の酸化物もしくはケイ酸塩にリチウム
    を吸蔵させたリチウムを含有するケイ素の酸化物もしく
    はケイ酸塩であることを特徴とする請求項1記載の非水
    電解質二次電池。
  4. 【請求項4】 前記正極がリチウム含有マンガン酸化物
    LixMnOy(2<y<3)で充放電において正極に入
    るリチウムの最大量が0.2<x<0.8の範囲であり
    使用電圧範囲の中心が3.5から0.8Vであることを
    特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
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