JP6112745B2 - 電子装置 - Google Patents
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Description
しかし、前述のハイビジョン方式ビデオカメラの回路を1チップにした大規模LSIでは500万ゲートを越す理論回路が75MHz以上のシステムクロックレートで動作することになるため、LSI1個の消費電力が7〜10Wにもなりファンを用いた強制空冷構造を適用しないと温度上昇により、部品の破壊や寿命短縮を引き起こすという問題を抱えている。
図7及び図8に示すように、従来のビデオカメラ100は、フロントパネル50、右側板51、左側板52、ファン59が取り付けられたリアパネル53、筐体底板54、仕切板63から構成される筐体内に、レンズ部55と、第1の回路基板56と、放熱器57と、ダクト58とを備えている。
第1の回路基板56には、主発熱部品である撮像素子56aと、その他の発熱部品である電子部品56bが実装されている。
放熱器57は、フィンベースの一部が第1の回路基板56に設けた角穴を通り撮像素子56aの裏面に密着するように取り付けられ、また、フィンベースの反対側に、左右方向に並んで立設された複数の放熱フィン57aを有している。
ダクト58は、ファン59から吐出された冷却風を放熱器57の放熱フィン57aに導くための開口部58aを有している。
また、ビデオカメラ100は、放熱器57の放熱フィン57aの上方に、下方と前方にそれぞれ開口部60aと開口部60bを有するチャンバー60を備えている。
ビデオカメラ100において、ファン59が動作すると、後方からファン59に外気が導入され、ファン59から吐出された冷却風は、白抜きの矢印で示すように、リアパネル53に設けた開口部53a及びダクト58に設けた開口部58aを通過して、放熱器57の放熱フィン57aに噴射される。
放熱フィン57aに噴射された冷却風は、複数の放熱フィン57aの間隙を通り放熱フィン57aの付け根に当たって衝突噴流となり、放熱フィン57aに沿って上下方向に分かれて流れることにより、放熱器57のフィンベースに密着して配置された主発熱部品である撮像素子56aが冷却される。
また、放熱フィン57aに沿って下方に流れた冷却風は筐体底板54に設けた図示しないスリットから筐体外部に放出される。
また、放熱フィン57aに沿って上方に流れた冷却風はチャンバー60の開口部60aからチャンバー60内に流入し、チャンバー60内で圧力が高められる。チャンバー60内で圧力が高められた冷却風は開口部60bから第2の回路基板61と第3の回路基板62に向かって前方に吹き出され、これによって、第2の回路基板61と第3の回路基板62に実装された発熱部品61a及び発熱部品62aが冷却される。
しかしながら、図8に示す第1の回路基板56の撮像素子56a実装面とは反対側の裏面には、例えば、撮像素子56aから電気信号を取り出すための信号処理用半導体素子などの電子部品56bが実装されており、この信号処理用半導体素子も発熱部品の一つであるが、放熱器57のフィンベースに対向する第1の回路基板56のM部またはN部に実装されているため、放熱器57に遮られて、ファン59からの冷却風が電子部品56bには供給されず、電子部品56bの温度が高温となってしまうという問題があった。
しかし、この場合、主発熱部品以外の発熱部品である電子部品56bの熱で放熱器57の温度が上昇してしまい、主発熱部品である撮像素子56aの温度を下げることが困難となるため、より冷却効果の高い放熱フィンや冷却用のファンが必要になり、それゆえ、冷却装置が大きくなったり、冷却電力も余分にかかってしまう欠点があった。
また、主発熱部品以外の発熱部品である電子部品56bは、主発熱部品である撮像素子56aほど低い温度にする必要がないため、上記方法では電子部品56bを余分に冷却してしまうことになる。
なお、主発熱部品である撮像素子56aにペルチェ素子を内蔵したり、または、撮像素子56aと放熱器57との間にペルチェ素子を挟むよう構成して撮像素子56aから放熱器57への放熱を強制的に行わせるような場合には、放熱器57での冷却効率の低下が更に顕著に現れる。
ここで、主発熱部品以外の発熱部品としては、上記した発熱部品61a、発熱部品62a、電子部品56b以外にも、冷却が必要な電子部品が存在する場合がある。
また、上記目的を達成するための本発明に係る電子装置は、前記第一の発熱部品及び前記第二の発熱部品は、前記回路基板に実装されることを特徴とする。
また、上記目的を達成するための本発明に係る電子装置は、前記第一の発熱部品及び前記第二の発熱部品は、異なる温度に冷却可能であることを特徴とする。
また、上記目的を達成するための本発明に係る電子装置は、前記第一の発熱部品は、前記第二の発熱部品よりも発熱量が大きいことを特徴とする。
また、上記目的を達成するための本発明に係る電子装置は、前記送風部は、前記放熱器より大きい外径とすることを特徴とする。
また、上記目的を達成するための本発明に係る電子装置は、前記第二の流路からの冷却風のうち、前記第三の流路に流入しなかった冷却風が通過する第四の流路を備え、前記第四の流路上に第四の発熱部品を備えることを特徴とする。
図1は、本発明を適用した実施形態1に係る電子装置の一例を示す外観斜視図であり、(a)は前方斜視図であり、(b)は後方斜視図である。図2は、本発明を適用した実施形態1に係る電子装置の構成を示す分解斜視図である。図3は、図1におけるビデオカメラ1のレンズ部18の中心を通る鉛直面に沿ったF−F断面を示す図である。図4は、図1におけるビデオカメラ1の水平面のE−E断面を示す図である。また、図5は、図1におけるビデオカメラ1の鉛直面のG−G断面を示す図である。
基板取付金具(3)11には発熱部品24aが実装された第3の回路基板24が固定され、基板取付金具(2)26には発熱部品23aが実装された第2の回路基板23が固定され、また、基板取付金具(4)12には第4の回路基板25が固定されている。
リアパネル13にはファン22とフィルタ28が取り付けられ、リアパネル13はファン22が動作した時に外気を吸入するための開口部13aを有している。
第1の回路基板19には、図3及び図4に示すように、主発熱部品である撮像素子19aと、撮像素子19a実装面とは異なる面に、撮像素子19aから電気信号を取り出すための信号処理用半導体素子等の主発熱部品以外の発熱部品19bが実装されている。
放熱器20は、フィンベースの一部が第1の回路基板19に設けた角穴を通り撮像素子19aの裏面に密着するように取り付けられ、また、フィンベースの反対側に、左右方向に並んで立設された複数の放熱フィン20aを有している。なお、放熱器20は、撮像素子19aに対して熱伝導可能に接触するようにすればよい。
ダクト21は、ファン22から吐出された冷却風を圧縮して圧力を高め、放熱器20の放熱フィン20a等に向かって噴射するための開口部21aを有している。
金具27は、放熱器20の放熱フィン20aの下端を塞ぐための金具である。
なお、本実施例においては、ファン22を放熱フィン20aの中心線に対し右方向にずらして、または偏芯させて配置する構成としているが、放熱フィン20aよりも大きいサイズのファンを使用することによって、放熱フィン20aの中心線とファンの中心線が一致するように配置し、ダクトの開口部のみ上記のように設定してもよく、偏芯させて尚且つファンのサイズを放熱フィン20aよりも大きくしてもよい。
また、本実施例では、図5に示すように、放熱フィン20aの上下方向の高さ(H3)に対し、ダクト21の開口部21aの上下方向の高さ(H4)は約1/2で示しており、下半分開口する構造となっているが、ダクト21の開口部21aを通過して放熱フィン20aに向かって噴出された冷却風W1が放熱フィン20a全体に満遍なく流れる大きさであればよい。
本発明を適用した実施形態1に係る電子装置としてのビデオカメラ1では、図6に示すように、ファン22が動作すると、リアパネル13に取り付けたフィルタ28を介してリアパネル13の開口部13aから外気Wが導入され、ファン22から吐出された冷却風はファン22と放熱フィン20aとの間に配置したダクト21内に流入し、ダクト21内部で圧縮されて圧力が高められ、圧力が高められた冷却風はダクト21下部に設けた開口部21aから噴出される。
なお、図3に示すように、放熱フィン20aに沿って上方へ流れた冷却風W1が後方のファン22の方へ行かないようにダクト21の上方の壁によって天井部を塞ぐ構造としている。
また、放熱フィン20に沿って上方へ流れた冷却風W1は、図3に示すように、筐体上部に配置された第2の回路基板23に衝突し、筐体前方及び筐体左右方向へと流れ、第2の回路基板23に実装された発熱部品23aの冷却を行いつつ筐体左右側面を通って下方へと流れ、筐体の左右両側面及び筐体底面に設けた筐体側面排気口16a及び筐体底面排気口15aより筐体の外部へ放出される。
一方、冷却風W3は、放熱フィン20aの右側を通過した後、図4及び図5に示すように、第1の回路基板19に衝突して右方向に流れ、更に曲がりながら前方に直進し、前方に配置された第3の回路基板24の発熱部品24aを冷却しつつ、筐体右側面及び筐体底面に設けた筐体側面排気口16a及び筐体底面排気口15aより外部へ放出される。
尚、冷却風W3の進行方向を全て遮るような位置まで第1の回路基板19が延伸している場合には、第1の回路基板19に衝突した冷却風W3のうち右方向に流れた冷却風が更に曲がりながら前方に直進し、第3の回路基板24の発熱部品24aを冷却する。一方、冷却風W3の進行方向を一部遮るような位置に第1の回路基板19が延伸している場合には、第1の回路基板19に衝突せずに前方にほぼ直進した冷却風と、一部衝突した冷却風W3のうち右方向に流れて更に曲がりながら前方に直進した冷却風が、第3の回路基板24の発熱部品24aを冷却する。
本発明を適用した他の実施形態に係る電子装置は、本発明の実施形態1に係る電子装置に対して、例えば、以下の特徴を有するものである。(1)撮像素子19aは、実施形態1に示した配置関係であればよく、第1の回路基板19に実装せずに、他の部品に取り付けた構成としてもよい。(2)放熱フィン20aとダクト21の開口部21a及びファン22との位置関係は、複数の発熱熱部品の位置に合わせて決めればよく、本実施形態1の配置に限定されない。(3)主発熱部品である撮像素子19aにペルチェ素子を内蔵させたり、または、撮像素子19aと放熱器20との間にペルチェ素子を挟むよう構成してもよく、この場合、ペルチェ素子の放熱効果に影響を及ぼすことはない。
Claims (2)
- 主発熱部品と主発熱部品以外の発熱部品が実装された第一の回路基板と、前記主発熱部品の放熱を促進させるために、前記主発熱部品に熱伝導可能に接触されたフィンベースと前記フィンベースの反対側に形成された放熱フィン部とを有する放熱器と、前記放熱フィン部に送出する冷却風を発生させる送風器と、前記放熱フィン部と前記送風器との間に配置され、前記送風器から前記放熱フィンに送出する前記冷却風の流路を形成する開口部を有するダクトとを備え、前記主発熱部品以外の発熱部品が、前記主発熱部品と前記放熱器の前記フィンベースと熱伝導可能に接触された前記第一の回路基板面に実装される電子装置であって、
前記ダクトの前記開口部の大きさが前記放熱フィン部より片側に食み出すよう構成する一方、前記第一の回路基板が、前記ダクトの前記開口部と同方向に、前記放熱フィン部より片側に食み出すよう構成し、
前記送風器からの前記冷却風が、前記ダクトの前記開口部を通過して前記放熱フィン部に噴射される第一の流路と、前記ダクトの前記開口部の食み出した箇所を通過した前記冷却風の一部が前記放熱フィン部の外側を通るよう噴射される第二の流路とに分かれて流通し、
前記第二の流路で流通した前記冷却風の一部が、前記第一の回路基板に衝突した後、前記第一の回路基板と前記放熱器の前記フィンベースとの間隙に流入し前記主発熱部品以外の発熱部品を冷却する第三の流路となることを特徴とする電子装置。 - 前記主発熱部品が撮像素子であり、前記主発熱部品以外の発熱部品が前記撮像素子から電気信号を取り出すための信号処理用半導体素子を含むことを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
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