JP6109759B2 - 油性インク用インクジェット記録用光沢紙 - Google Patents

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Description

本発明は、油性インク用インクジェット記録用光沢紙に関する。更に詳しくは、油性インクを用いてインクジェットプリンターで印字した際にも、インクがにじまず、定着も良好で、印字濃度が高く、かつ鮮明な画像を形成することができ、特に高速インクジェットプリンターによる印字適性に優れる油性インク用インクジェット記録用光沢紙に関する。
インクジェット用インクは、染料や顔料が溶媒としての水に含まれる水性インクと、実質的に溶媒としての水を含まない油性インクとに大別される。油性インクは、水性インクと異なり、印字後に用紙がカールしにくい等の利点から、特に高速インクジェットプリンター用のインクとして近年普及している。ところが、油性インクで印字を行うとインクがにじみ、また定着性も悪いという問題がある。特に印字面の光沢度が高い場合、すなわち表面が平滑で緻密な場合、更に定着性が悪化する傾向にあり、油性インクに適した光沢紙を得ることは技術的に困難である。
この問題を解決する方法として、例えば、光沢層表面のひび割れの頻度を規定したインクジェット記録材料が提案されている(特許文献1)。さらに、塗工層中にアルコキシルシランを添加した光沢紙が提案されている(特許文献2)。
しかし、インクジェットプリンターの印字速度がより高速化した昨今、従来の記録用シートではそのインク吸収性と定着性等が不十分になりつつある。例えば、前記特許文献1によるインクジェット記録材料は、比較的印字速度の遅いプロッター等による大判広告・ポスター等の印刷には適するものの、印字速度が20m/分以上であるような、より高速のインクジェットプリンターで印刷すると、インク吸収性と定着が不十分で、印字直後に画線部を擦ると擦れ落ちてしまい、またにじみも多く発生する。すなわち、光沢紙の光沢層表面のひび割れを規定するだけでは、より高速のインクジェットプリンターに対応できないという問題があった。さらに、前記特許文献2による光沢紙においても、より高速のインクジェットプリンターで印刷すると、インク吸収性と定着が不十分となり満足できないという問題があった。
特開2013−173296号公報 特開2002−264484号公報
本発明は、このような問題を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、油性インクを用いて高速インクジェットプリンターで印字した際にも、インクが速く吸収され、定着性に優れて擦れ落ちが発生せず、印字濃度が高く、鮮明な画像を得られる光沢紙を提供することにある。特に近年、印字速度が20m/分以上となるより高速のプリンターが登場してきているため、これらのプリンターに対応する光沢紙を提供する。
本発明の油性インク用インクジェット記録用光沢紙は、紙支持体の少なくとも一方の面にインク受理層を設けた油性インク用インクジェット記録用光沢紙であって、前記インク受理層が塩化ビニル系樹脂を含有し、かつ、前記インク受理層表面がキャストコート法によって光沢付与されていることを特徴とする。
また、本発明の油性インク用インクジェット記録用光沢紙は、前記インク受理層がコロイダルシリカを含有してもよい。
また、本発明の油性インク用インクジェット記録用光沢紙は、前記インク受理層の表面pHが5〜8であってもよい。
また、本発明の油性インク用インクジェット記録用光沢紙は、前記インク受理層用塗工液を紙支持体の少なくとも一方の面に塗工し、前記インク受理層塗工面を乾燥して1層以上のインク受理層を形成する工程と、前記インク受理層の最表層の表面に再湿潤液を塗布し、前記インク受理層が再湿潤状態にある間に加熱した鏡面ロールに圧着して乾燥するリウェット法によるキャストコート法によって光沢付与する工程とを有する製造方法によって得られるものであってもよい。
本発明では、特に油性インクを用いたインクジェット記録が高速で行われる場合に、上記インクが速く吸収され、定着性に優れて擦れ落ちが発生せず、印字濃度が高く、鮮明な画像を得られる光沢紙を提供することが可能である。
次に、本発明について実施形態を示して詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。本発明の効果を奏する限り、実施形態は種々の変形をしてもよい。
本発明の油性インク用インクジェット記録用光沢紙は、紙支持体の少なくとも一方の面にインク受理層を設けた油性インク用インクジェット記録用光沢紙であって、前記インク受理層が塩化ビニル系樹脂を含有し、かつ、前記インク受理層表面がキャストコート法によって光沢付与されていることが必要である。前記インク受理層が、塩化ビニル系樹脂を含有しない場合はインクの定着性が悪化してインクの擦れ落ちが発生する。キャストコート法は公知のカレンダ法とは異なり、独特の光沢感と平滑感を付与することが可能となる。例えば、公知のカレンダ法で光沢付与した光沢紙と同じ光沢度であっても、キャストコート法で光沢付与した光沢紙の方が高級感のあるツヤを付与することが可能となる。
本発明において、インク受理層に配合される塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニルモノマーと、必要によりコモノマーとの混合物に乳化剤と重合開始剤を加えて重合して得られる重合体である。コモノマーとしては、エチレン性不飽和モノマーが使用され、例えば、スチレン、アクリル酸、メタアクリル酸、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル、アクリロニトリル、酢酸ビニル、モノアルケニルアリール化合物等を挙げることができる。
前記塩化ビニル系樹脂においては、ガラス転移温度が例えば、0〜100℃で良いが、20〜100℃である塩化ビニル系樹脂であることが好ましい。更に好ましくは25〜80℃、例えば、40〜80℃である。ガラス転移温度がこの範囲の塩化ビニル系樹脂を用いることで、油性インクの定着性が更に向上する。前記ガラス転移温度が20℃未満ではインク受理層とする塗工液の成膜性が高すぎて、油性インク定着性に劣る傾向にあり、100℃を超える場合はインク受理層の光沢度が劣る傾向にある。ガラス転移温度は、示差走査熱量計装置等を用いて測定することができる。また、各モノマー成分の重量分率と、各成分の単独重合体のガラス転移温度から、計算によって求めることも可能である。更に前記塩化ビニル系樹脂の平均粒子径が0.005〜1.0μmであることが好ましい。更に好ましくは、0.01〜0.5μmである。0.005μm未満ではインク受理層とする塗工液の成膜性が高すぎて、油性インキ定着性に劣る傾向があり、1.0μmを超える場合は光沢度が劣る傾向にある。
また、本発明の油性インク用インクジェット記録用光沢紙は、前記インク受理層がコロイダルシリカを含有することが好ましい。インク受理層の光沢度を高くすることができ、またインク定着性を向上させることができる。また、本実施形態で使用するコロイダルシリカは、単分散の球状コロイダルシリカ又は球状コロイダルシリカが複数個ランダムに連結した非球状コロイダルシリカ又は球状コロイダルシリカが複数個パールネックレス状に連結した非球状コロイダルシリカを単独で使用することができ、これらを併用して使用することができる。
本発明の油性インク用インクジェット記録用光沢紙は、前記インク受理層における、(A)コロイダルシリカと(B)塩化ビニル系樹脂との配合比率が固形分質量比で、例えば、(A)/(B)=100/4〜100/700、さらに、(A)/(B)=100/10〜100/500であることが好ましい。塩化ビニル系樹脂の配合比率が上記範囲より小さくなると、高速印刷においてインク定着性が悪化する傾向にある。塩化ビニル系樹脂の配合比率が上記範囲より大きくなるとインクジェットによる高速印刷において画線部のにじみが発生しやすい傾向にある。
また、本発明においては、コロイダルシリカが非球状コロイダルシリカであることが油性インク定着性の観点から更に好ましい。前記非球状コロイダルシリカは、球状コロイダルシリカが複数個ランダムに連結した非球状コロイダルシリカ又は球状コロイダルシリカが複数個パールネックレス状に連結した非球状コロイダルシリカを単独又は併用して使用することができる。本実施形態で使用する非球状コロイダルシリカの1次粒子の平均粒子径は5〜50nmが好ましい。より好ましくは8〜40nmである。1次粒子の平均粒子径が5nm未満ではインク受理層が脆くなり、表面強度に劣るおそれがある。また、1次粒子の平均粒子径が50nmを超える場合は、インク受理層となる塗工液の成膜性が高くなりすぎ、適度なひび割れが発生しにくく、油性インク吸収性に劣るおそれがある。また、本実施形態で使用する非球状コロイダルシリカの2次粒子の平均粒子径は25〜400nmが好ましい。例えば、非球状コロイダルシリカの2次粒子の平均粒子径は30〜350nm、40〜300nmとすることができる。より好ましくは50〜300nmである。2次粒子の平均粒子径が25nm未満ではインク受理層とする塗工液の成膜性が高くなりすぎてインク受理層に適度なひび割れが発生しにくく、インク吸収性に劣るおそれがある。また、2次粒子の平均粒子径が400nmを超える場合は、インク受理層が脆くなり、表面強度に劣るおそれがある。また、本実施形態に用いる非球状コロイダルシリカは、前記平均粒子径の範囲内であればいかなる製法のものでも使用してかまわない。また、コロイダルシリカとして、アニオン性またはカチオン性の球状コロイダルシリカを使用することもできる。これらの球状コロイダルシリカとしては、平均粒子径は10〜40nmのものを使用することができる。なお、球状コロイダルシリカおよび非球状コロイダルシリカの平均粒子径(粒子径とも示す)とは、数平均粒子径であり、主として動的光散乱法(計算方式はキュムラント法)で求めることが可能であり、また、高倍率観察が可能なフィールドエミッション型の電子顕微鏡で直接観察して求めることも可能である。
また、本発明の油性インク用インクジェット記録用光沢紙は、特に高速印刷おいて使用されることが好ましい。ここでいう高速印刷とは、印刷速度が20m/分以上であり、好ましくは30m/分以上の印刷である。さらに、本発明の油性インク用インクジェット記録用媒体は、さらに、本発明の油性インク用インクジェット記録用媒体は、ライン印字において使用されることが好ましい。ライン印字とは、インクジェット記録装置において、ページ幅を覆うヘッド(ラインヘッド)を複数固定して、その下に記録媒体を送って一気に印字する方式のことである。すなわち、現行のパーソナル用インクジェットプリンターのようにヘッドを走査する必要がない高速プリンターによる印刷のことである。ラインヘッドを有するインクジェット記録装置としては、ライン印字できるものであれば、ピエゾ方式、静電方式、サーマル方式などいずれの方式のものであってもよい。また、本発明でいう油性インクとは、非水系の溶媒を含む全てのインクのことである。また、本発明においては、前記油性インクが顔料インクである場合に特に著しく効果を発する。
また更に、前記インク受理層には、各種白色顔料、各種バインダー、分散剤、増粘剤、防腐剤、消泡剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲において適宜選定して添加することもできる。
本実施形態のインク受理層を形成する塗工液の塗工方法としては、エアーナイフコーター、ロールコーター、リバースロールコーター、バーコーター、コンマコーター、ブレードコーター、同時多層塗工機などの公知の塗工機があるが、いずれのものを用いてもよい。塗工量は、紙支持体の片面当たり固形分換算で1〜30g/m、好ましくは2〜25g/mの範囲が好ましい。塗工量が30g/mを超えると生産性が劣り、塗工量が1g/m未満の場合にはインク吸収性が悪化する。また、乾燥工程で使用する乾燥装置も、公知の装置を使用することが可能である。本発明の油性インク用インクジェット記録用媒体は、前記インク受理層の下に1層以上のアンダー層を設けることも、本発明の効果を損ねない範囲において可能である。例えば、前記アンダー層は、白色顔料や結着剤成分を主成分とする。
また、本発明においては、キャストコート法によって、前記インク受理層表面に光沢付与を実施する。キャストコート法には、ウェット法、凝固法、リウェット法が知られており、本実施形態においては特に限定されない。また、キャストドラム温度、圧着するときの圧力、及びライン速度を調整することによって、光沢度の高いインク受理層を形成できる。これらの諸条件については、使用する設備、塗料に応じて最適条件を求めることで適正化する必要がある。また、キャスト処理後にマシンカレンダー、ソフトカレンダー、スーパーカレンダーなどのカレンダ処理を行ってもよいし、カール調整のため、裏面に水、カール調整剤などを塗工したり、加湿したりしてカール調整を行うこともできる。また、本発明においては、前記キャストコート法がリウェット法であることが生産性の観点から好ましい。前記リウェット法の工程としては、前記インク受理層用塗工液を紙支持体の少なくとも一方の面に塗工し、前記インク受理層塗工面を乾燥して1層以上のインク受理層を形成する工程と、前記インク受理層の最表層の表面に再湿潤液を塗布し、前記インク受理層が再湿潤状態にある間に、例えば90℃〜130℃に加熱した鏡面ロールに圧着して乾燥することによって光沢付与する工程とを有する。前記再湿潤液には離型剤として高級脂肪酸塩を含有する水溶液とすることが、光沢度の観点から好ましい。離型剤としては、水溶性の高級脂肪酸塩またはその誘導体が挙げられる。水溶性の高級脂肪酸塩としては、例えば、ラウリン酸ナトリウム、ラウリン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、パルミチン酸ナトリウム、パルミチン酸カリウム、ミリスチン酸ナトリウム、ミリスチン酸カリウム等が挙げられる。さらに、再湿潤液としては、例えば、オレイン酸カリウムの0.01〜1.0%水溶液であることが好ましい。
また、本発明においては、前記インク受理層の表面pHが5〜8であることが好ましい。より好ましくは表面pHが5.2〜7.8である。表面pHが5未満であると、インク受理層のひび割れが多くなりすぎて光沢度が低くなり、表面pHが8を超えるとインク受理層となる塗工液の成膜性が高すぎてインク受理層に適度なひび割れが発生しにくく、インク受理層が油性インクの定着性に劣る傾向にある。表面pHを調整するためにインク受理層に、水酸化ナトリウムや塩酸などの周知の酸や塩基を添加することもできる。
本実施形態で使用する紙支持体としては、上質紙、中質紙、白板紙等の紙基材を用いることができる。また、酸性紙及び中性紙も使用することが可能である。また、紙支持体に使用する填料としては、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、合成シリカ、アルミナ、タルク、焼成カオリンクレー、カオリンクレー、ベントナイト、ゼオライト、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛等の公知の顔料を用いることが可能である。また、紙料中には上記パルプ、填料以外にも公知の紙力剤、硫酸バンド、歩留まり向上剤、サイズ剤、染料、蛍光染料等の各種抄紙用薬品が適宜用いられる。各紙料の調成方法、配合、各抄紙薬品の添加方法については、本実施形態の効果を損なうものでなければ特に限定されない。また、上記紙料を用いて円網抄紙機、長網抄紙機及びツインワイヤー抄紙機等の公知の抄紙機を適用して抄造することが可能である。また、インク受理層となる塗工液の過度の浸透を押さえるために、紙支持体には、サイズプレス等で澱粉、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド等の公知の水溶性高分子を塗布することが好ましい。
次に、実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。また、実施例において示す「部」及び「%」は特に明示しない限り固形質量部および固形質量%を示す。
参考例1)
顔料として複数個の球状コロイダルシリカがランダムに連結した非球状コロイダルシリカ(PL−1、アニオン性、1次粒子径15nm、2次粒子径40nm:扶桑化学工業社製)100質量部、結着剤として塩化ビニル系樹脂(ビニブラン700、ガラス転移温度70℃、平均粒子径0.03μm:日信化学工業社製)50質量部を水中に添加し、十分に攪拌して固形分濃度が22%のインク受理層用塗工液を得た。このインク受理層用塗工液を上質紙の一方の面にエアーナイフコーターで絶乾塗工量8g/mとなるように塗工し、乾燥した。次いで、前記インク受理層表面に再湿潤液としてオレイン酸カリウム(高級脂肪酸塩)0.05%水溶液を塗布したのち、塗工層表面が湿潤状態にあるうちに表面温度110℃のキャストドラムに圧着して光沢付与し、油性インク用インクジェット記録用光沢紙を作製した。
(実施例2)
参考例1において、塩化ビニル系樹脂(ビニブラン700、ガラス転移温度70℃、平均粒子径0.03μm:日信化学工業社製)の添加量を50質量部から300質量部に変更した以外は、参考例1に記載したとおりの条件で油性インク用インクジェット記録用光沢紙を作製した。
(実施例3)
参考例1において、塩化ビニル系樹脂(ビニブラン700、ガラス転移温度70℃、平均粒子径0.03μm:日信化学工業社製)の添加量を50質量部から600質量部に変更した以外は、参考例1に記載したとおりの条件で油性インク用インクジェット記録用光沢紙を作製した。
参考例4)
参考例1において、塩化ビニル系樹脂(ビニブラン700、ガラス転移温度70℃、平均粒子径0.03μm:日信化学工業社製)の添加量を50質量部から10質量部に変更した以外は、参考例1に記載したとおりの条件で油性インク用インクジェット記録用光沢紙を作製した。
参考例5)
参考例1において、塩化ビニル系樹脂(ビニブラン700、ガラス転移温度70℃、平均粒子径0.03μm:日信化学工業社製)の添加量を50質量部から5質量部に変更した以外は、参考例1に記載したとおりの条件で油性インク用インクジェット記録用光沢紙を作製した。
参考例6)
参考例1において、複数個の球状コロイダルシリカがランダムに連結した非球状コロイダルシリカ(PL−1、アニオン性、1次粒子径15nm、2次粒子径40nm:扶桑化学工業社製)100質量部を、球状コロイダルシリカ(スノーテックス50、アニオン性、粒子径20〜30nm:日産化学工業社製)100質量部に変更した以外は、参考例1に記載したとおりの条件で油性インク用インクジェット記録用光沢紙を作製した。
参考例7)
参考例1において、複数個の球状コロイダルシリカがランダムに連結した非球状コロイダルシリカ(PL−1、アニオン性、1次粒子径15nm、2次粒子径40nm:扶桑化学工業社製)100質量部を、複数個の球状コロイダルシリカがパールネックレス状に連結した非球状コロイダルシリカ(スノーテックスPS−S、アニオン性、1次粒子径10〜15nm、2次粒子径80〜120nm:日産化学工業社製)100質量部に変更した以外は、参考例1に記載したとおりの条件で油性インク用インクジェット記録用光沢紙を作製した。
参考例8)
参考例1において、塩化ビニル系樹脂(ビニブラン700、ガラス転移温度70℃、平均粒子径0.03μm:日信化学工業社製)50質量部を、塩化ビニル系樹脂(SE1010、ガラス転移温度0℃、平均粒子径0.2μm:住化ケムテックス社製)50質量部に変更した以外は、参考例1に記載したとおりの条件で油性インク用インクジェット記録用光沢紙を作製した。
参考例9)
参考例1において、塩化ビニル系樹脂(ビニブラン700、ガラス転移温度70℃、平均粒子径0.03μm:日信化学工業社製)50質量部を、塩化ビニル系樹脂(SE1320、ガラス転移温度30℃、平均粒子径0.2μm:住化ケムテックス社製)50質量部に変更した以外は、参考例1に記載したとおりの条件で油性インク用インクジェット記録用光沢紙を作製した。
参考例10)
参考例1において、複数個の球状コロイダルシリカがランダムに連結した非球状コロイダルシリカ(PL−1、アニオン性、1次粒子径15nm、2次粒子径40nm:扶桑化学工業社製)100質量部を、球状コロイダルシリカ(SYLOJET4000C、カチオン性、粒子径30nm:グレースデビソン社製)100質量部に変更した以外は、参考例1に記載したとおりの条件で油性インク用インクジェット記録用光沢紙を作製した。
参考例11)
参考例1において、インク受理層用塗工液に、更に水酸化ナトリウムを0.8部添加した以外は、参考例1に記載したとおりの条件で油性インク用インクジェット記録用光沢紙を作製した。
(比較例1)
参考例1において、塩化ビニル系樹脂(ビニブラン700、ガラス転移温度70℃、平均粒子径0.03μm:日信化学工業社製)50質量部を、カゼイン50質量部に変更した以外は、参考例1に記載したとおりの条件で油性インク用インクジェット記録用光沢紙を作製した。
(比較例2)
参考例1において、塩化ビニル系樹脂(ビニブラン700、ガラス転移温度70℃、平均粒子径0.03μm:日信化学工業社製)50質量部を、ポリビニルアルコール(PVA−117、クラレ社製)50質量部に変更した以外は、参考例1に記載したとおりの条件で油性インク用インクジェット記録用光沢紙を作製した。
得られた油性インク用インクジェット記録用光沢紙について、次の試験を実施し、結果を表1に示した。
(1)75度鏡面光沢度
得られた各光沢紙について、JISP8142に従い、白紙部の75度鏡面光沢度(%)を測定した。光沢紙の場合は光沢度のより高いものが好まれ、50%以上が好ましい。
(2)表面pH
得られた各光沢紙について、JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法 No.49−2紙及び板紙−表面pH試験方法−第2部(指示薬法)に従い、インク受理層表面の表面pHを測定した。
(3)インク吸収性
得られた各光沢紙に、油性インク専用高速インクジェットプリンター(ORHPIS HC5500、理想科学工業社製)を使用して、フルカラーにてベタ及び文字をライン印字した。ベタ部の各色の境界及び文字のにじみの程度を目視によって評価した。なお、印字速度は約25m/分(A4横送り、120枚/分、片面印字)であった。
◎:境界がくっきりしてにじみが全く無く、文字が鮮明であり、実用できる。
○:境界のにじみが目立たず、文字が鮮明であり、実用できる。
△:境界のにじみが目立ち、文字が不鮮明で実用上問題がある。
×:境界のにじみがひどく、文字が判別できなくなり実用上不可。
(4)インク定着性
得られた各光沢紙に、油性インク専用高速インクジェットプリンター(ORHPIS HC5500、理想科学工業社製)を使用して、フルカラーにてベタをライン印字した。印字直後にベタ部を指で擦って、インクの擦れ落ち具合を目視で評価した。なお、印字速度は約25m/分(A4横送り、120枚/分、片面印字)であった。
◎:擦れ落ちが全く無く、実用できる。
○:擦れ落ちが僅かにあるが、実用できる。
△:擦れ落ちが目立ち、実用上問題がある。
×:擦れ落ちが著しく目立ち、実用上問題がある。
Figure 0006109759
表1から明らかなように、実施例2、3および参考例1、4〜11は、良好な光沢を有しつつ、比較例1〜2に比べてインク吸収性及びインク定着性に優れていた。
比較例1と2は、インク受理層に塩化ビニル系樹脂を含まないためにインク吸収性とインク定着性に劣った。

Claims (4)

  1. 紙支持体の少なくとも一方の面にインク受理層を設けた油性インク用インクジェット記録用光沢紙であって、前記インク受理層が複数個の球状コロイダルシリカが連結した非球状コロイダルシリカおよび塩化ビニル系樹脂を非球状コロイダルシリカ100質量部に対して300〜600質量部含有し、かつ、前記インク受理層表面がキャストコート法によって光沢付与されており、75°光沢度が66%以上であることを特徴とする油性インク用インクジェット記録用光沢紙。
  2. 前記インク受理層の表面pHが5〜8であることを特徴とする請求項1に記載の油性インク用インクジェット記録用光沢紙。
  3. 前記インク受理層用塗工液を紙支持体の少なくとも一方の面に塗工し、前記インク受理層塗工面を乾燥して1層以上のインク受理層を形成する工程と、前記インク受理層の最表層の表面に再湿潤液を塗布し、前記インク受理層が再湿潤状態にある間に加熱した鏡面ロールに圧着して乾燥するリウェット法によるキャストコート法によって光沢付与する工程と、を有する請求項1又は2に記載の油性インク用インクジェット記録用光沢紙の製造方法。
  4. 前記再湿潤液が、離型剤として、ラウリン酸ナトリウム、ラウリン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、パルミチン酸ナトリウム、パルミチン酸カリウム、ミリスチン酸ナトリウム、ミリスチン酸カリウムから選択される水溶性の高級脂肪酸塩またはその誘導体を含有する、請求項3に記載の油性インク用インクジェット記録用光沢紙の製造方法。
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