JP6105507B2 - ガスセンサ素子およびガスセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、ガスセンサ素子およびガスセンサに関する。
ガスセンサに用いられるガスセンサ素子として、複数のセラミック層が積層された板状のガスセンサ素子が知られている(例えば、特許文献1〜3を参照)。このようなガスセンサ素子は、セラミック層の1つとして固体電解質セラミック層を備える。固体電解質セラミック層の表面には、被測定ガスに含まれる特定のガス成分を検出するための電極が形成されている。ガスセンサ素子には、基準ガスまたは被測定ガスを電極に導入する空隙が形成されている。一般的に、ガスセンサはヒータを備え、ガスセンサを小型化することによって、ヒータによる加熱に必要な電力量を低減できる。
特開2010−261727号公報 特開2003−185622号公報 特開2002−340845号公報
消費電力低減の要求に応えるべく、ガスセンサの小型化を実現するために、ガスセンサ素子における空隙の高さを低くすることによってガスセンサ素子の薄型化を図ることが考えられるが、特許文献1〜3のガスセンサ素子では、ガスセンサ素子における空隙の高さを低くした場合、製造段階でガスセンサ素子にクラック(ひび割れ)が生じることによってガスセンサ素子の強度を十分に確保できないという課題があった。特に、比較的に大きな温度変化が発生する環境(例えば、内燃機関の排気系統)で使用されるガスセンサ素子には、製造段階でガスセンサ素子にクラックが生じなくとも、急速な昇温や冷却の繰り返しで引き起こされる熱衝撃によってクラックが生じる虞があるため、熱衝撃に対する十分な強度(熱衝撃耐性)も要求される。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
本発明の一形態は、表面に電極が形成された固体電解質セラミック層を含む、複数のセラミック層が積層された板状の積層構造であって、前記複数のセラミック層における前記固体電解質セラミック層と他のセラミック層との間において前記積層構造の長手方向に広がる空隙の内側に、前記電極が露出する積層構造を、備えるガスセンサ素子であって;前記長手方向に直交する平面に沿って前記積層構造を切断したときの前記空隙の断面形状は;前記複数のセラミック層の積層方向に平行な仮想直線と前記断面形状とが一点で接する接点であって、前記固体電解質セラミック層と前記他のセラミック層とが接する接点のうち、前記積層構造における前記長手方向および前記積層方向に沿った一方の側面に、最も近い端点Aと;前記接点のうち、前記積層構造における前記一方の側面に対向する他方の側面に、最も近い端点Bと;前記端点Aと前記端点Bとを通る直線ABから、前記固体電解質セラミック層側に最も離れた端点Cと;前記直線ABから前記他のセラミック層側に最も離れた端点Dと;を有し;前記直線ABと前記端点Cとの間の距離H1と、前記直線ABと前記端点Dとの間の距離H2との関係は、0.25≦H1/H2<1.00、または、1.00<H1/H2≦4.00を満たすことを特徴とする。この形態によれば、製造段階でガスセンサ素子にクラックが生じることを抑制できるため、積層構造における空隙の高さを抑制しながら、ガスセンサ素子の強度を十分に確保できる。その結果、ガスセンサ素子の薄型化を図ることができる。その他、本発明は、以下のような形態として実現することも可能である。
(1)本発明の一形態によれば、表面に電極が形成された固体電解質セラミック層を含む、複数のセラミック層が積層された板状の積層構造であって、前記複数のセラミック層における前記固体電解質セラミック層と他のセラミック層との間において前記積層構造の長手方向に広がる空隙の内側に、前記電極が露出する積層構造を、備えるガスセンサ素子が提供される。このガスセンサ素子において、前記長手方向に直交する平面に沿って前記積層構造を切断したときの前記空隙の断面形状は、前記複数のセラミック層の積層方向に平行な仮想直線と前記断面形状とが一点で接する接点のうち、前記積層構造における前記長手方向および前記積層方向に沿った一方の側面に、最も近い端点Aと;前記接点のうち、前記積層構造における前記一方の側面に対向する他方の側面に、最も近い端点Bと;前記端点Aと前記端点Bとを通る直線ABから、前記固体電解質セラミック層側に最も離れた端点Cと;前記直線ABから前記他のセラミック層側に最も離れた端点Dとを有し;前記直線ABと前記端点Cとの間の距離H1と、前記直線ABと前記端点Dとの間の距離H2との関係は、0.25≦H1/H2<1.00、または、1.00<H1/H2≦4.00を満たし、前記距離H1と前記距離H2とを合わせた前記空隙の高さHは、10μm以上100μm以下である。なお、空隙の断面形状は、固体電解質セラミック層および他のセラミック層によって画定される形状である。この形態によれば、製造段階でガスセンサ素子にクラックが生じることを抑制できるため、積層構造における空隙の高さを抑制しながら、ガスセンサ素子の強度を十分に確保できる。その結果、ガスセンサ素子の薄型化を図ることができる。また、この形態によれば、高さHが10μm以上100μm以下であるため、空隙における十分な通気量を確保しつつ、ガスセンサ素子の熱衝撃耐性を向上させることができる。空隙の高さHが10μm未満である場合、空隙における十分な通気量を確保できない可能性がある。空隙の高さHが100μm超過である場合、ガスセンサ素子の熱衝撃耐性が低下する。そのため、空隙の高さHが10μm未満または100μm超過であることは好ましくない。
(2)上述のガスセンサ素子において、前記距離H1と前記距離H2との関係は、0.25≦H1/H2≦0.67、または、1.50≦H1/H2≦4.00を満たしてもよい。この形態によれば、ガスセンサ素子の強度をいっそう十分に確保できる。
(3)上述のガスセンサ素子において、前記断面形状は、前記端点Cと前記端点Dとにそれぞれ向けて凸状を成してもよい。この形態によれば、空隙の近傍に発生する応力を分散させることができる。その結果、ガスセンサ素子の強度を向上させることができる。
(4)上述のガスセンサ素子において、前記空隙は、前記電極に大気を導入する大気導入孔であってもよい。この形態によれば、大気導入孔の高さを抑制しながら、ガスセンサ素子の強度を十分に確保できる。
(5)上述のガスセンサ素子において、前記高さHは、10μm以上40μm以下であってもよい。この形態によれば、空隙における十分な通気量を確保しつつ、ガスセンサ素子の熱衝撃耐性をいっそう向上させることができる。
本発明は、ガスセンサ素子以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、上述のガスセンサ素子を備えるガスセンサ、および、上述のガスセンサ素子を製造する製造方法などの形態で実現することができる。
ガスセンサの断面図である。 ガスセンサ素子の外観斜視図である。 ガスセンサ素子の分解斜視図である。 図2の矢視F4−F4から見たガスセンサ素子の断面図である。 図2の矢視F5−F5から見たガスセンサ素子の断面図である。 空隙の断面形状を模式的に示す説明図である。 距離H1と距離H2との評価試験の結果を示す表である。 試料1における積層構造の断面図である。 試料6における積層構造の断面図である。 試料5における積層構造の断面図である。 試料7における積層構造の断面図である。 ガスセンサ素子の製造方法を示す工程図である。 他の実施形態におけるガスセンサ素子の製造方法を示す工程図である。
A.実施形態
A−1.ガスセンサの構成
図1は、ガスセンサ10の断面図である。図1の断面は、ガスセンサ10の軸心である軸線AXを通る平面でガスセンサ10を切断した断面である。本実施形態の説明では、ガスセンサ10において、図1の紙面下側を「先端側」といい、図1の紙面上側を「後端側」という。
ガスセンサ10は、内燃機関の排気系統に装着され、排気ガスに含まれる酸素(O2)を検知する酸素センサである。ガスセンサ10は、ガスセンサ素子100と、プロテクタ300と、主体金具400と、素子保持部500と、外筒600と、絶縁体700と、ケーブル800とを備える。
ガスセンサ10のガスセンサ素子100は、複数のセラミック層が積層された板状を成す積層セラミックデバイスである。ガスセンサ素子100は、酸素分圧に応じた起電力をセンサ出力として出力する酸素濃淡電池を構成する。ガスセンサ素子100の詳細については後述する。
ガスセンサ素子100は、ガスセンサ素子100からのセンサ出力を処理する処理回路(図示しない)と、ケーブル800を通じて電気的に接続される。本実施形態では、ケーブル800は、4本のリード線810a,810b,810c,810dを備え、各リード線には、ガスセンサ素子100と電気的に接続する接続端子820a,820b,820c,820dがカシメによって固定されている。接続端子820a,820b,820c,820dは、ガスセンサ素子100の電極パッド(後述する)に対して押しつける状態で機械的および電気的に接続されている。
ガスセンサ10のプロテクタ300は、有底円筒状を成す金属製の部材である。プロテクタ300は、主体金具400の先端側に固定され、主体金具400の先端側から突出したガスセンサ素子100を覆う。これによって、プロテクタ300は、ガスセンサ素子100の先端側を保護する。プロテクタ300には、ガスセンサ素子100へと被測定ガスを導入可能にする貫通孔が形成されている。
ガスセンサ10の主体金具400は、円筒状を成す金属製の部材である。主体金具400の内側には、素子保持部500を介してガスセンサ素子100が固定される。
ガスセンサ10の素子保持部500は、主体金具400の内側にガスセンサ素子100を保持する部位であり、素子保持部500の中央をガスセンサ素子100が貫通する。本実施形態では、素子保持部500は、先端側から順に、セラミックホルダ510と、滑石リング520と、滑石リング530と、セラミックスリーブ540とを備える。
素子保持部500のセラミックホルダ510は、筒状を成すセラミック製の部材であり、主体金具400の内側に挿入され、ガスセンサ素子100を主体金具400の内側に位置決めする。素子保持部500の滑石リング520および滑石リング530は、予め滑石粉末を圧縮して固めたものである。滑石リング520および滑石リング530は、セラミックホルダ510とセラミックスリーブ540との間に、セラミックスリーブ540によって先端側に押圧された状態で充填される。素子保持部500のセラミックスリーブ540は、筒状を成すセラミック製の部材である。セラミックスリーブ540は、先端側に向けて押圧された状態で主体金具400の後端側にカシメによって固定され、ガスセンサ素子100を主体金具400の内側に位置決めする。
ガスセンサ10の外筒600は、円筒状を成す金属製の部材である。外筒600は、主体金具400の後端側に溶接によって固定され、主体金具400の後端側から突出したガスセンサ素子100を覆う。これによって、外筒600は、ガスセンサ素子100の後端側を保護する。外筒600の後端側には、ケーブル800が保持される。
ガスセンサ10の絶縁体700は、電気絶縁性セラミックから成る筒状の部材である。絶縁体700は、外筒600の内側に固定され、接続端子820a,820b,820c,820dを保持する。
A−2.ガスセンサ素子の構成
図2は、ガスセンサ素子100の外観斜視図である。図3は、ガスセンサ素子100の分解斜視図である。図4は、図2の矢視F4−F4から見たガスセンサ素子100の断面図である。図5は、図2の矢視F5−F5から見たガスセンサ素子100の断面図である。図2には、相互に直交するXYZ軸を図示した。図2のXYZ軸は、他の図におけるXYZ軸に対応する。
図2のXYZ軸のうち、X軸は、ガスセンサ素子100の長手方向に沿った軸である。ガスセンサ素子100がガスセンサ10に組み込まれた状態において、ガスセンサ素子100のX軸は、軸線AXに沿った軸となる。X軸に沿ったX軸方向のうち、+X軸方向は、軸線AXにおける先端側から後端側に向かう方向に対応し、−X軸方向は、+X軸方向に対する逆方向である。
図2のXYZ軸のうち、Y軸は、ガスセンサ素子100の幅方向に沿った軸である。Y軸に沿ったY軸方向のうち、+Y軸方向は、図2の紙面手前から紙面奥に向かう方向であり、−Y軸方向は、+Y軸方向に対する逆方向である。
図2のXYZ軸のうち、Z軸は、ガスセンサ素子100の厚み方向に沿った軸である。Z軸方向に沿ったZ軸方向のうち、図2の紙面下側から紙面上側に向かう方向であり、−Z軸方向は、+Z軸方向に対する逆方向である。
ガスセンサ素子100は、複数のセラミック層が積層された板状の積層構造190を備える。積層構造190は、外表面191,192,193,194,195,196を有する直方体である。
積層構造190の外表面191は、+Z軸方向を向いた表面であり、積層構造190の外表面192は、−Z軸方向を向いた表面である。積層構造190の外表面193は、−Y軸方向を向いた表面であり、積層構造190の外表面194は、+Y軸方向を向いた表面である。積層構造190の外表面195は、+X軸方向を向いた表面であり、積層構造190の外表面196は、−X軸方向を向いた表面である。
ガスセンサ素子100は、被測定ガス(排気ガス)に含まれる特定のガス成分(O2)を検出するセンサ部102と、センサ部102を加熱するヒータ部104とを備える。本実施形態では、ヒータ部104は、センサ部102と一体的に積層構造190の一部として構成されている。他の実施形態では、ヒータ部104は、センサ部102とは別体に構成されてもよい。
ガスセンサ素子100は、センサ部102として、固体電解質セラミック層110と、セラミック層120と、セラミック層130と、多孔質部140と、導体層210と、導体層220と、電極パッド290aと、電極パッド290bとを備える。
固体電解質セラミック層110とセラミック層120との間には、積層構造190の長手方向(X軸方向)に広がる空隙180が形成されている。本実施形態では、空隙180の+X軸方向側は、外表面195において外側に開放され、空隙180の−X軸方向側は、外表面194の手前で閉塞されている。本実施形態では、空隙180は、電極を構成する導体層210に、基準ガスとして大気を導入する大気導入孔である。
ガスセンサ素子100の固体電解質セラミック層110は、長方形板状のセラミック層である。本実施形態では、固体電解質セラミック層110の材質は、ジルコニア(二酸化ジルコニウム(ZrO2))に酸化イットリウム(Y23)を添加したイットリア部分安定化ジルコニアである。他の実施形態では、固体電解質セラミック層110の材質は、酸化カルシウム(CaO)、酸化スカンジウム(Sc)、酸化イッテルビウム(Yb)、酸化ガドリニウム(Gd)、酸化ネオジム(Nd)、酸化テルビウム(Tb)の少なくとも1つの酸化物を添加した部分安定化ジルコニアであってもよい。
固体電解質セラミック層110の−Z軸方向側の表面には、導体層210が形成されている。固体電解質セラミック層110の+Z軸方向側の表面には、導体層220が形成されている。固体電解質セラミック層110には、導体層210と電極パッド290aとの間を電気的に接続する導電体であるスルーホール281aが形成されている。本実施形態では、スルーホール281aの材質は、白金(Pt)である。
固体電解質セラミック層110の−Z軸方向側には、+Z軸方向側に凸状を成す表面118が形成されている。表面118は、空隙180の+Z軸方向側を画定する。
ガスセンサ素子100のセラミック層120は、固体電解質セラミック層110と同じ大きさの長方形板状を成し、固体電解質セラミック層110の−Z軸方向側に積層されている。セラミック層120は、電気絶縁性を有する絶縁性セラミックから成る。本実施形態では、セラミック層120の材質は、アルミナ(酸化アルミニウム(Al23))である。
セラミック層120の+Z軸方向側には、−Z軸方向側に凸状を成す表面128が形成されている。表面128は、空隙180の−Z軸方向側を画定する。
ガスセンサ素子100のセラミック層130は、固体電解質セラミック層110と同じ大きさの長方形板状を成し、固体電解質セラミック層110の+Z軸方向側に積層されている。セラミック層130は、電気絶縁性を有する絶縁性セラミックから成る。本実施形態では、セラミック層120の材質は、アルミナである。
セラミック層130の+Z軸方向側の表面には、電極パッド290aと電極パッド290bとが形成されている。セラミック層130には、スルーホール282aとスルーホール282bとが形成されている。スルーホール282aは、導体層210と電極パッド290aとの間を電気的に接続する導電体であり、スルーホール282bは、導体層220と電極パッド290bとの間を電気的に接続する導電体である。本実施形態では、スルーホール282aおよびスルーホール282bには導体ペーストが充填されており、その材質は、白金(Pt)である。
ガスセンサ素子100の多孔質部140は、被測定ガスを拡散可能な連続気孔を形成する多孔体であり、セラミック層130における−X軸方向寄りの一部に、セラミック層130の+Z軸方向側から−Z軸方向側にわたって形成されている。多孔質部140は、電気絶縁性を有する絶縁性セラミックから成る。本実施形態では、多孔質部140の材質は、アルミナである。
ガスセンサ素子100の導体層210は、固体電解質セラミック層110の−Z軸方向側に形成された導体パターンである。本実施形態では、導体層210の材質は、白金(Pt)である。導体層210は、電極部212と、リード部214と、接続部216とを備える。
導体層210の電極部212は、固体電解質セラミック層110の表面118のうち+Z軸方向側に多孔質部140が存在する部位に広がる矩形状の電極であり、空隙180の内側に露出する。図4に示すように、本実施形態では、電極部212の−Z軸方向側の表面は、固体電解質セラミック層110の表面118から−Z軸方向側に突出している。他の実施形態では、電極部212は、表面118の全域を覆ってもよいし、表面118と滑らかに繋がってもよい。
導体層210のリード部214は、電極部212と接続部216との間を接続する線状を成す。導体層210の接続部216は、リード部214よりも広い幅を有し、固体電解質セラミック層110のスルーホール281aに隣接する。
ガスセンサ素子100の導体層220は、固体電解質セラミック層110の+Z軸方向側に形成された導体パターンである。本実施形態では、導体層210の材質は、白金(Pt)である。導体層220は、電極部222と、リード部224と、接続部226とを備える。
導体層220の電極部222は、固体電解質セラミック層110における+Z軸方向側の界面のうち+Z軸方向側に多孔質部140が存在する部位に広がる矩形状の電極であり、多孔質部140に隣接する。導体層220のリード部224は、電極部222とリード部224との間を接続する線状を成す。導体層220の接続部226は、リード部224よりも広い幅を有し、セラミック層130のスルーホール282bに隣接する。
ガスセンサ素子100の電極パッド290aは、セラミック層130の+Z軸方向側の表面に形成され、スルーホール282aに隣接する導体パターンである。本実施形態では、電極パッド290aの材質は、白金(Pt)である。ガスセンサ素子100がガスセンサ10に組み込まれた状態で、電極パッド290aは、接続端子820aと機械的および電気的に接続される。
ガスセンサ素子100の電極パッド290bは、セラミック層130の+Z軸方向側の表面に形成され、スルーホール282bに隣接する導体パターンである。本実施形態では、電極パッド290bの材質は、白金(Pt)である。ガスセンサ素子100がガスセンサ10に組み込まれた状態で、電極パッド290bは、接続端子820bと機械的および電気的に接続される。
本実施形態では、基準ガスとして大気が空隙180を通じて導体層210の電極部212に供給され、被測定ガスとして排気ガスが多孔質部140を通じて導体層220の電極部222に供給される。固体電解質セラミック層110、電極部212および電極部222は、酸素濃淡電池を構成し、電極部212と電極部222との間には、大気と排気ガスとの間の酸素分圧の差に応じた起電力が発生する。電極部212と電極部222との間に発生する起電力は、排気ガスに含まれる酸素の検知結果として、電極パッド290aおよび電極パッド290bを通じて外部に出力される。
図6は、空隙180の断面形状を模式的に示す説明図である。図6における空隙180の断面形状は、長手方向(X軸方向)に直交するYZ平面に沿って積層構造190を切断したときの断面形状であり、端点Aと、端点Bと、端点Cと、端点Dとを有する。本実施形態では、空隙180の断面形状は、固体電解質セラミック層110およびセラミック層120によって画定される形状である。
空隙180の断面形状における端点Aは、積層構造190における複数のセラミック層の積層方向(Z軸方向)に平行な仮想直線VLaと、空隙180の断面形状とが一点で接する接点のうち、積層構造190の外表面193に最も近い接点である。積層構造190の外表面193は、積層構造190における長手方向(X軸方向)および積層方向(Z軸方向)に沿った一方の側面である。
空隙180の断面形状における端点Bは、積層構造190における複数のセラミック層の積層方向(Z軸方向)に平行な仮想直線VLbと、空隙180の断面形状とが一点で接する接点のうち、積層構造190の外表面194に最も近い接点である。積層構造190の外表面194は、積層構造190における長手方向(X軸方向)および積層方向(Z軸方向)に沿った他方の側面である。
空隙180の断面形状における端点Cは、端点Aと端点Bとを通る直線ABから、固体電解質セラミック層110側に最も離れた点である。空隙180の断面形状は、直線ABよりも+Z軸方向側において端点Cに向けて凸状を成す。
空隙180の断面形状における端点Dは、端点Aと端点Bとを通る直線ABから、他のセラミック層であるセラミック層120側に最も離れた点である。空隙180の断面形状は、直線ABよりも−Z軸方向側において端点Dに向けて凸状を成す。
直線ABと端点Cとの間の距離H1と、直線ABと端点Dとの間の距離H2との関係は、0.25≦H1/H2<1.00、または、1.00<H1/H2≦4.00を満たすことが好ましい。距離H1と距離H2との関係は、0.25≦H1/H2≦0.67、または、1.50≦H1/H2≦4.00を満たすことがいっそう好ましい。空隙180の断面形状は、上述した距離H1と距離H2との関係を、少なくとも電極部212および電極部222が存在する位置において満たすことが好ましく、空隙180の全域にわたって満たすことがいっそう好ましい。距離H1と距離H2とを合わせた空隙180の高さHは、10μm(マイクロメートル)以上100μm以下であることが好ましく、10μm以上40μm以下であることがいっそう好ましい。距離H1と距離H2との関係の評価については後述する。
本実施形態では、図4に示すように、電極部212および電極部222が存在する位置において、距離H1と距離H2との関係は、1.00<H1/H2≦4.00を満たす。本実施形態では、図5に示すように、電極部212および電極部222が存在しない位置においても、距離H1と距離H2との関係は、1.00<H1/H2≦4.00を満たす。すなわち、本実施形態では、空隙180の全域にわたって、空隙180の断面形状における直線ABよりも+Z軸方向側の曲率半径の平均は、直線ABよりも−Z軸方向側の曲率半径の平均よりも小さい。
ガスセンサ素子100は、ヒータ部104として、セラミック層160と、セラミック層170と、導体層260と、電極パッド290cと、電極パッド290dとを備える。
ガスセンサ素子100のセラミック層160は、固体電解質セラミック層110と同じ大きさの長方形板状を成し、セラミック層170の−Z軸方向側に積層されている。セラミック層160は、電気絶縁性を有する絶縁性セラミックから成る。本実施形態では、セラミック層160の材質は、アルミナである。
セラミック層160の+Z軸方向側の表面には、導体層260が形成されている。セラミック層160の−Z軸方向側の表面には、電極パッド290cと電極パッド290dとが形成されている。セラミック層160には、スルーホール286cとスルーホール286dとが形成されている。スルーホール286cは、導体層260と電極パッド290cとの間を電気的に接続する導電体であり、スルーホール286dは、導体層260と電極パッド290dとの間を電気的に接続する導電体である。本実施形態では、スルーホール286cおよびスルーホール286dには導体ペーストが充填されており、その材質は、白金(Pt)である。
ガスセンサ素子100のセラミック層170は、固体電解質セラミック層110と同じ大きさの長方形板状を成し、セラミック層120の−Z軸方向側に積層されている。セラミック層170は、電気絶縁性を有する絶縁性セラミックから成る。本実施形態では、セラミック層170の材質は、アルミナである。
ガスセンサ素子100の導体層260は、セラミック層160の+Z軸方向側に形成された導体パターンである。本実施形態では、導体層260の材質は、白金(Pt)である。導体層260は、発熱部262と、リード部264と、リード部265と、接続部266と、接続部267とを備える。
導体層260の発熱部262は、ジュール熱を発生させる発熱体であり、セラミック層160の+Z軸方向側の表面のうち、+Z軸方向側に電極部212および電極部222が存在する部位に形成されている。導体層260のリード部264は、発熱部262と接続部266との間を接続する線状を成す。導体層260のリード部265は、発熱部262と接続部267との間を接続する線状を成す。導体層260の接続部266は、リード部264よりも広い幅を有し、セラミック層160のスルーホール286dに隣接する。導体層260の接続部267は、リード部265よりも広い幅を有し、セラミック層160のスルーホール286cに隣接する。
ガスセンサ素子100の電極パッド290cは、セラミック層160の−Z軸方向側の表面に形成され、スルーホール286cに接続する導体パターンである。本実施形態では、電極パッド290cの材質は、白金(Pt)である。ガスセンサ素子100がガスセンサ10に組み込まれた状態で、電極パッド290cは、接続端子820cと機械的および電気的に接続される。
ガスセンサ素子100の電極パッド290dは、セラミック層160の−Z軸方向側の表面に形成され、スルーホール286dに接続する導体パターンである。本実施形態では、電極パッド290dの材質は、白金(Pt)である。ガスセンサ素子100がガスセンサ10に組み込まれた状態で、電極パッド290dは、接続端子820dと機械的および電気的に接続される。
A−3.評価試験
図7は、距離H1と距離H2との評価試験の結果を示す表である。図7の評価試験では、距離H1と距離H2との比が異なる複数のガスセンサ素子を試料として作製し、これらの試料について初期クラック率および熱衝撃耐性を評価した。図7の評価試験では、距離H1と距離H2との比ごとに、距離H1と距離H2の値が異なる複数の試料を作製した。各試料における距離H1と距離H2との比、距離H1および距離H2は、図7に示すとおりである。
初期クラック率とは、作製後の使用されていないガスセンサ素子にクラック(ひび割れ)が存在する試料の割合を示す。熱衝撃耐性とは、後述する冷熱サイクルに起因する熱衝撃に対するガスセンサ素子の耐性を示す。
初期クラック率の評価試験では、作製後に使用されていない試料を、距離H1と距離H2との比毎に10個ずつ用意し、走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を用いて各試料の切断面を観察した。初期クラック率の評価基準は、次に示すとおりである。
◎(優):初期クラック率が0%
○(良):初期クラック率が0%超過10%以下
×(不可):初期クラック率が10%超過
熱衝撃耐性の評価試験では、上述の初期クラック率の評価試験で「◎(優)」または「○(良)」と評価された試料に対して、10秒間、通常使用時における最大電圧の1.5倍となる電圧(21V(ボルト))を、試料のヒータ部に印加することによって、試料を1000℃程度に昇温させた。その後、30秒間、空気を用いて試料を強制的に冷却した。試料に対して昇温から冷却までのサイクル(冷熱サイクル)を1000回繰り返した後、試料がガスセンサ素子として正常に機能するか否かを確認した。その後、ガスセンサ素子として正常に機能する試料に対して、昇温から冷却までのサイクルをさらに9000回繰り返した後、試料がガスセンサ素子として正常に機能するか否かを確認した。熱衝撃耐性の評価基準は、次に示すとおりである。
◎(優):1000サイクル後の故障率が0%、かつ、1万サイクル後の故障率が0%
○(良):1000サイクル後の故障率が0%超過10%以下
×(不可):1000サイクル後の故障率が10%超過
図7の評価試験の結果によれば、初期クラック率の観点から、距離H1と距離H2との関係は、0.25≦H1/H2<1.00、または、1.00<H1/H2≦4.00を満たすことが好ましく、0.25≦H1/H2≦0.67、または、1.50≦H1/H2≦4.00を満たすことがいっそう好ましいことが分かる。また、熱衝撃耐性の観点から、距離H1と距離H2とを合わせた空隙の高さHが10μm以上100μm以下であることが好ましく、10μm以上40μm以下であることがいっそう好ましいことが分かる。
図8は、試料11−1における積層構造190Aの断面図である。試料11−1では、H1=0であり、空隙180A周辺の応力が端点Aおよび端点Bに集中することによって、端点Aおよび端点Bから多孔質部140に向けてクラックCkAが発生しやすい。クラックCkAが端点Aおよび端点Bから多孔質部140に到達した場合、試料11−1は、ガスセンサ素子として正常に機能できなくなる。
H1=0である試料11−1に対して、試料1−1では、H2=0であり、積層構造における空隙の端点Aおよび端点Bに応力が集中することによって、端点Aおよび端点Bからヒータ部104に向けてクラックが発生しやすい。クラックが端点Aおよび端点Bからヒータ部104に到達した場合、試料1−1は、ガスセンサ素子として正常に機能できなくなる。
図9は、試料6−1における積層構造190Bの断面図である。試料6−1では、H1=H2であり、空隙180B周辺の応力が表面118および表面128に分散されながらも、固体電解質セラミック層110とセラミック層120との接合面に沿って、端点Aおよび端点Bから積層構造190Bの外側(外表面193および外表面194)に向けてクラックCkBが発生しやすい。固体電解質セラミック層110とセラミック層120との接合面は、積層構造190Bにおいて比較的に強度が弱い。クラックCkBが端点Aおよび端点Bから積層構造190Bの外側に到達した場合、試料6−1は、ガスセンサ素子として正常に機能できなくなる。
図10は、試料7−1における積層構造190Cの断面図である。試料7−1では、H1<H2であり、空隙180C周辺の応力が表面118および表面128に分散されつつ、固体電解質セラミック層110とセラミック層120との接合面よりも+Z軸方向寄りに傾斜して、端点Aおよび端点Bから積層構造190Cの外側(外表面193および外表面194)に向けてクラックCkCが発生しやすい。試料7−1においてクラックCkCが端点Aおよび端点Bから積層構造190Cの外側に到達する距離は、試料6−1においてクラックCkBが端点Aおよび端点Bから積層構造190Bの外側に到達する距離よりも長い。そのため、試料7−1は、初期クラック率および熱衝撃耐性において試料6−1よりも優れていると考えられる。
試料8−1,9−1では、表面118および表面128に応力が試料7−1よりもいっそう分散されることによって、クラックの発生が抑制されていると考えられる。そのため、試料8−1,9−1は、初期クラック率および熱衝撃耐性において試料7−1よりもいっそう優れていると考えられる。
図11は、試料5−1における積層構造190Dの断面図である。試料5−1では、H1>H2であり、空隙180D周辺の応力が表面118および表面128に分散されつつ、固体電解質セラミック層110とセラミック層120との接合面よりも−Z軸方向寄りに傾斜して、端点Aおよび端点Bから積層構造190Dの外側(外表面193および外表面194)に向けてクラックCkDが発生しやすい。試料5−1においてクラックCkDが端点Aおよび端点Bから積層構造190Dの外側に到達する距離は、試料6−1においてクラックCkBが端点Aおよび端点Bから積層構造190Bの外側に到達する距離よりも長い。そのため、試料5−1は、初期クラック率および熱衝撃耐性において試料6−1よりも優れていると考えられる。
試料3−1,4−1では、表面118および表面128に応力が試料5−1よりもいっそう分散されることによって、クラックの発生が抑制されていると考えられる。そのため、試料3−1,4−1は、初期クラック率および熱衝撃耐性において試料5−1よりもいっそう優れていると考えられる。
A−4.ガスセンサ素子の製造方法
図12は、ガスセンサ素子100の製造方法を示す工程図である。ガスセンサ素子100を製造する際には、まず、固体電解質セラミック層110の元となるグリーンシート110pに、導体層210および導体層220を形成する(工程P110)。本実施形態では、グリーンシート110pに導体ペーストを印刷することによって導体層210および導体層220を形成する。
グリーンシート110pに導体層210および導体層220を形成した後(工程P110)、グリーンシート110pにおける空隙180を形成する部位にカーボンペースト180pを印刷する(工程P120)。
グリーンシート110pにカーボンペースト180pを印刷した後(工程P120)、グリーンシート110pをプレス加工することによって、カーボンペースト180pをグリーンシート110pに押し込む(工程P130)。本実施形態では、板状の金型912と、板状の金型914との間に、グリーンシート110pを挟み込むことによって、プレス加工を行う。
プレス加工を行った後(工程P130)、グリーンシート110pに他のグリーンシートを積層することによって、積層構造190pを作製する(工程P140)。本実施形態では、セラミック層120,130,160,170の元となるグリーンシート120p,130p,160p,170pを、グリーンシート110pに積層する。
積層構造190pを作製した後(工程P140)、積層構造190pを焼成する(工程P150)。カーボンペースト180pは、焼成によって焼失し、カーボンペースト180pの跡として空隙180が形成される。これらの工程を経て、ガスセンサ素子100が完成する。
図13は、他の実施形態におけるガスセンサ素子100の製造方法を示す工程図である。ガスセンサ素子100を製造する際には、まず、固体電解質セラミック層110の元となるグリーンシート110pに、導体層210および導体層220を形成する(工程P210)。
グリーンシート110pに導体層210および導体層220を形成した後(工程P210)、グリーンシート110pにおける空隙180を形成する部位にカーボンペースト180pを印刷する(工程P220)。
グリーンシート110pにカーボンペースト180pを印刷した後(工程P220)、グリーンシート110pに他のグリーンシートを積層することによって、積層構造190pを作製する(工程P230)。その後、積層構造190pをプレス加工することによって、カーボンペースト180pをグリーンシート110pに押し込む(工程P240)。
プレス加工を行った後(工程P240)、積層構造190pを焼成する(工程P250)。カーボンペースト180pは、焼成によって焼失し、カーボンペースト180pの跡として空隙180が形成される。これらの工程を経て、ガスセンサ素子100が完成する。
A−5.効果
以上説明した実施形態によれば、0.25≦H1/H2<1.00、または、1.00<H1/H2≦4.00を満たすことによって、製造段階でガスセンサ素子100にクラックが生じることを抑制できるため、積層構造190における空隙180の高さを抑制しながら、ガスセンサ素子100の強度を十分に確保できる。その結果、ガスセンサ素子100の薄型化を図ることができる。さらに、0.25≦H1/H2≦0.67、または、1.50≦H1/H2≦4.00を満たす場合、ガスセンサ素子100の強度をいっそう十分に確保できる。また、空隙180の断面形状は、端点Cと端点Dとにそれぞれ向けて凸状を成すため、空隙180の近傍に発生する応力を分散させることができる。その結果、ガスセンサ素子100の強度を向上させることができる。
また、空隙180の高さHが10μm以上100μm以下である場合、空隙180における十分な通気量を確保しつつ、ガスセンサ素子100の熱衝撃耐性を向上させることができる。特に、空隙の高さHが10μm以上40μm以下である場合、ガスセンサ素子100の熱衝撃耐性をいっそう向上させることができる。そのため、空隙180の高さHがこのような範囲であることは、比較的に大きな温度変化が発生する環境である内燃機関の排気系統に使用されるガスセンサ10にとって好適である。
B.他の実施形態
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
上述の実施形態における空隙180の構成は、酸素センサに限らず、窒素酸化物(NOx)を検知するNOxセンサに適用することができる。上述の実施形態における空隙180の構成は、基準ガスを導入する空隙に限らず、被測定ガスを導入する空隙に適用することができる。
10…ガスセンサ
100…ガスセンサ素子
102…センサ部
104…ヒータ部
110…固体電解質セラミック層
110p,120p,130p,160p,170p…グリーンシート
118,128…表面
120,130,160,170…セラミック層
140…多孔質部
180,180A,180B,180C,180D…空隙
180p…カーボンペースト
190,190A,190B,190C,190D,190p…積層構造
191,192,193,194,195,196…外表面
210,220,260…導体層
212,222…電極部
214,224,264,265…リード部
216,226,266,267…接続部
262…発熱部
281a,282a,282b,286c,286d…スルーホール
290a,290b,290c,290d…電極パッド
300…プロテクタ
400…主体金具
500…素子保持部
510…セラミックホルダ
520,530…滑石リング
540…セラミックスリーブ
600…外筒
700…絶縁体
800…ケーブル
810a,810b,810c,810d…リード線
820a,820b,820c,820d…接続端子
912…金型
914…金型

Claims (6)

  1. 表面に電極が形成された固体電解質セラミック層を含む、複数のセラミック層が積層された板状の積層構造であって、前記複数のセラミック層における前記固体電解質セラミック層と他のセラミック層との間において前記積層構造の長手方向に広がる空隙の内側に、前記電極が露出する積層構造を、備えるガスセンサ素子であって、
    前記長手方向に直交する平面に沿って前記積層構造を切断したときの前記空隙の断面形状は、
    前記複数のセラミック層の積層方向に平行な仮想直線と前記断面形状とが一点で接する接点であって、前記固体電解質セラミック層と前記他のセラミック層とが接する接点のうち、前記積層構造における前記長手方向および前記積層方向に沿った一方の側面に、最も近い端点Aと、
    前記接点のうち、前記積層構造における前記一方の側面に対向する他方の側面に、最も近い端点Bと、
    前記端点Aと前記端点Bとを通る直線ABから、前記固体電解質セラミック層側に最も離れた端点Cと、
    前記直線ABから前記他のセラミック層側に最も離れた端点Dと
    を有し、
    前記直線ABと前記端点Cとの間の距離H1と、前記直線ABと前記端点Dとの間の距離H2との関係は、0.25≦H1/H2<1.00、または、1.00<H1/H2≦4.00を満たすことを特徴とするガスセンサ素子。
  2. 前記距離H1と前記距離H2との関係は、0.25≦H1/H2≦0.67、または、1.50≦H1/H2≦4.00を満たす、請求項1に記載のガスセンサ素子。
  3. 前記断面形状は、前記端点Cと前記端点Dとにそれぞれ向けて凸状を成す、請求項1または請求項2に記載のガスセンサ素子。
  4. 前記空隙は、前記電極に大気を導入する大気導入孔である、請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のガスセンサ素子。
  5. 前記距離H1と前記距離H2とを合わせた前記空隙の高さHは、10μm以上100μm以下である、請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のガスセンサ素子。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のガスセンサ素子を備えるガスセンサ。
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