JP3740410B2 - 検出素子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、基本構造がジルコニア固体電解質と一対の電極を具備する検知部と、端子部と、該端子部にロウ付けされたリードピンとを具備する検出素子、例えば自動車の排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサ、あるいは窒素酸化物濃度を検出するNOxセンサのように、特に耐熱特性、高信頼性を要求される検出素子の改良に関する。
【0002】
【従来技術】
図9は、酸素濃度を検知する平板状のヒータ一体型の検出素子31を示したものである。この検出素子31によれば、ジルコニアなどの酸素イオン伝導性の板状の固体電解質32が空気導入孔37を囲むように形成され、前記固体電解質32の外表面には測定電極33、空気導入孔37側にはPtからなる基準電極34が形成され、これらの部分が周囲の雰囲気中の酸素濃度を検知する検知部を形成している。
【0003】
これらの電極33、34は、互いに固体電解質32aにより隔離され、電極間の酸素濃度の比に従った起電力が発生するようになっている。これらの電極33、34は、生の固体電解質シートの表面に、固体電解質粉末を分散させた金属ペーストを塗布し同時焼成するか、固体電解質板状体を焼成後、無電解メッキを施すことにより形成することができる。
【0004】
そして、空気導入孔37を挟んで対向する固体電解質32bの内部には、酸化アルミニウムからなる絶縁層36に挟まれた発熱抵抗体35が内蔵され、これにより検出素子31の検知部を加熱する構造となっている。
【0005】
この酸素濃度を検知する検出素子31は、500℃以上の大気中に晒される場合があるため、測定電極33および基準電極34用の金属材料としては、主としてPtが使用されている。
【0006】
また、外部との電気的接続に関しては、ジルコニア固体電解質を母材磁器とした検出素子31として、特開昭58−100746号公報に記載のように、検出素子の端部に電極取出部44を設けてここにリードピンをバネ等により圧接する端子構造を有するものが知られている。
【0007】
この方法では端子部の接続やリードピン間での絶縁性の確保のために構造が複雑となり、検出素子31の信頼性が低下するという課題があった。
【0008】
このため、リードピンを直接、検出素子31に接続する方法が提案されている。例えば、特開平1−257256号では、検出素子の白金電極の一部を端子部とし、その端子部に直接Ni線からなるリードピンをPtペーストの焼き付けによってメタライズ接合する方法が提案されている。また、検出素子の電極を、素子の所定位置に引き出して端子部(電極パッド)と接続し、この端子部にリードピンをロウ付けする方法が提案されており、この方法は、円筒形の検出素子においても提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の検出素子では、端子部の中央部にリードピンを仮止めし、その周りに線状のロウ材を配置し、熱処理することにより、ロウ付けするため、ロウ付け時にリードピンが移動し、端子部の所望位置に接合できないという問題があった。特に、円筒形の検出素子においては、外面が曲面であるため、この表面に端子部を形成すると、端子部表面が外部に向けて凸となる曲面となり、ロウ付け工程で端子部の中央にリードピンを仮止めしても端に移動し易く、リードピンを端子部の所望位置に接合することが困難であった。
【0010】
このため、リードピンが端子部の端に接合された場合(端子部の中央に接合されていない場合)において、リードピンに引っ張りの力が生じると、端子部が素子本体から剥がれやすいという問題があった。
【0011】
特に、端子部と、この端子部が形成される素子本体と、及び/又は発熱体本体とが同時焼成して形成される場合、端子部の周囲の素子本体及び/又は発熱体本体に熱膨張差によりクラックが生じ易いが、端子部の中央にリードピンが取り付けられていない場合、リードピンに引っ張りの力が生じると、端子部の周囲のクラックに応力集中が生じ、端子部の一部が素子本体、発熱体本体より剥離してしまうという問題があった。この問題は、端子部の表面が曲面であるときにリードピンが端子部の中央部に接合しにくくなるため、特に顕著であった。
【0012】
本発明は、リードピンを端子部の所望位置に接合して、端子部の素子本体への接合強度を向上できる検出素子を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の検出素子は、ジルコニア固体電解質基体の両主面に一対の電極を形成してなり、ガス検知部を有する素子本体の表面に端子部を設け、該端子部にリードピンをロウ材によりロウ付けしてなる検出素子において、前記端子部に凹溝を形成するとともに、該端子部の凹溝に前記リードピンが位置決めされた状態でロウ付けされていることを特徴とする。
【0014】
本発明の検出素子では、端子部の中央部に凹溝を形成し、この凹溝にリードピンを位置決めし、ロウ付けするため、円筒形の検出素子であっても、ロウ付け時にリードピンが移動せず、端子部の中央部に確実に接合でき、リードピンに引っ張りの力が生じた場合、端子部の端には直接的な引っ張り力が生じず、端子部の端から剥離が開始することがなく、端子部の接合強度を向上でき、これにより、検出素子の歩留まりを向上できる。
【0015】
また、本発明の検出素子は、端子部に形成された凹溝の幅が、前記端子部の幅の50%以下であることが望ましい。これにより、リードピンと端子部の端との距離が十分離れため、リードピンを介して端子部の端に引っ張り力が作用することを抑制でき、端子部の素子本体への接合強度をさらに向上できる。
【0016】
さらに、本発明の検出素子は、端子部が、金属相と金属酸化物相とからなる複合導体層からなり、該複合導体層表面の反射電子顕微鏡写真において隣り合う金属相間の最大距離が10μm以下であり、且つロウ材が、Auと、Ni、Pd、Pt及びRhの群から選ばれる少なくとも1種を含有する合金からなることが望ましい。
【0017】
本発明によれば、ロウ材を、Auと、Ni、Pd、Pt及びRhの群から選ばれる少なくとも1種を含有する合金によって形成することによって、ロウ材の耐酸化性が著しく改善され、400℃以上の高温に長期間晒される場合でも安定に、またリードピンの引っ張り試験に十分耐える高強度な端子部を有する検出素子が得られる。
【0018】
また、前述の如く、端子部は金属相と金属酸化物相とからなる複合導体層で構成し、前記複合導体層表面の反射電子顕微鏡写真において隣り合う金属相間の最大距離を10μm以下とすることによって、端子部内で金属相が3次元的に骨格を形成し、金属相と金属酸化物相が複雑に絡み合い、その結果、ロウ材−金属成分間の接合強度を確保しつつ、金属酸化物相とジルコニア固体電解質基体との接合が立体的に支持可能となり、リードピンの引っ張り試験に十分耐える高強度な端子部を有する検出素子が得られる。
【0019】
かかる構成において、前記複合導体層は、金属相20〜95体積%と、金属酸化物相5〜80体積%とからなることが接合強度を高める上で好適であり、さらに、前記端子部を形成する複合導体層中の金属相が、Pt、Rh、Pd、Ru及びAuのうち少なくとも1種からなること、前記金属酸化物相が、Al、Si、Zr、アルカリ土類元素及び希土類元素の群から選ばれる少なくとも1種の酸化物からなることが接合強度をさらに高める上で望ましい。
【0020】
本発明の検出素子は、前記ジルコニア固体電解質基体が、一端が封止された円筒管からなる場合に特に好適に採用される。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の検出素子の一例を示す図面を参照しながら本発明を説明する。図1は、検出素子の一例を示す概略斜視図である。図2(a)は、図1の検出素子のA−A断面図、(b)は同じくB−B断面図、(c)は同じくC−C断面図である。
但し、図1では、説明の便宜上、セラミック保護層14を省略した。
【0022】
図1、図2の検出素子1は、酸素イオン導電性を有するジルコニアセラミック固体電解質からなり、先端が封止された円筒管2の内面に、第1の電極として、空気などの基準ガスと接触される基準電極3が被着形成され、また、円筒管2を挟んで基準電極3と対向する位置に第2の電極として、排気ガスなどの被測定ガスと接触する測定電極5が被着形成されている。そして、基準電極3、ジルコニア固体電解質からなる円筒管2および測定電極5によって検知部を形成している。
【0023】
そして、先端が封止された円筒管2の外面には、Al2O3などのセラミック絶縁層6が被着形成されており、そのセラミック絶縁層6には、測定電極5の一部または全部が露出するように開口部11が形成されている。
【0024】
また、上記のセラミック絶縁層6の開口部11の周囲のセラミック絶縁層6中には検知部を加熱するためのPt等からなる発熱抵抗体7が埋設されている。また、セラミック絶縁層6の表面には、発熱抵抗体7による加熱効率を高めるために、アルミナ等からなるセラミック保温層9が形成されている。
【0025】
前記電極のうち円筒管2の内面に形成された基準電極3は、円筒管2の開口端面を経由して円筒管2の外表面に設けた端子部4aに接続されている。一方、円筒管2の外面に形成された測定電極5は、セラミック絶縁層6に形成された開口部11の端面を経由してセラミック保温層9の表面に形成されたリード部12に接続され、セラミック保温層9の表面に形成された端子部4bと接続されている。円筒管2、基準電極3、測定電極5、セラミック絶縁層6、発熱抵抗体7、セラミック保温層9により素子本体が形成されている。なお、円筒管2において上記端面に存在するエッジ部は、C面取りされ、エッジ部で生じる電気的接続の不良を回避している。
【0026】
なお、セラミック保温層9の表面に形成されたリード部12の表面にはさらにZrO2等からなる保護層122が形成されている。この保護層122によって、リード部12を、例えば素子のアッセンブル時の引っかき、あるいは素子の落下時の異物との衝突等の物理的な破壊から保護することができる。このセラミック保護層122は固体電解質と同じZrO2で構成することが固体電解質との熱膨張差による応力の発生を防止する上で好ましい。さらに、検知部の表面は、多孔質のセラミック保護層14によって被覆されている。
【0027】
セラミック保温層9の表面に形成された端子部4a、4bには、外部回路との接続のためのリードピン13の一端部がロウ材17によってロウ付け固定されている。これによって、検知部において発生した検知データをリード部12、端子部4a、4bおよびリードピン13を経由して外部回路に伝達できる。
【0028】
一方、セラミック絶縁層6内に形成された発熱抵抗体7は、同じくセラミック絶縁層6内に形成されたリード部8と、セラミック絶縁層6およびセラミック保温層9を貫通して形成された貫通導体18によって、セラミック保温層9の外表面に形成された端子部24と電気的に接続されている。そして、端子部24上には発熱用外部電源と接続するためのリードピン23がロウ材17により固定され、これらを通じて発熱抵抗体7に電流を通ずることにより、発熱抵抗体7が加熱され、測定電極5、円筒管2および基準電極3からなる検知部を所定の温度に急速昇温される。
【0029】
そして、本発明によれば、セラミック保温層9の表面に形成された端子部4a、4b、24の中央部には凹溝15が円筒管2の軸長方向に形成されており、これらの凹溝15内にリードピン13の一端部が収容され、この状態でそれぞれロウ材17によってロウ付け固定されている。
【0030】
端子部4a、4b、24に形成された凹溝15の幅B1は、図3に示すように、円筒管2の軸長方向と直交する方向における端子部4a、4b、24の幅B2の60%以下であることが望ましい。これにより、リードピンと端子部の端との距離を十分に確保でき、端子部の端に作用する引っ張り力を抑制できる。特には、凹溝15の幅B1は、端子部4a、4b、24の幅B2の50%以下、さらには40%以下であることが望ましい。
【0031】
また、端子部4a、4b、24に形成された凹溝15の幅B1は、リードピン13、23の直径よりも小さい場合であっても、リードピン13、23を凹溝15の形成位置に位置決めすることができるが、安定して位置決めするためには、凹溝15の幅B1は、リードピン13、23の直径以上であることが望ましい。
【0032】
凹溝15の幅B1は、位置決めが容易という点から、リードピン13、23の直径の1〜2倍であることが望ましい。
【0033】
リードピン13、23の端子部4a、4b、24への接合長さについては、長ければ長いほど接合強度が向上するが、リードピン13、23の接合部分が端子部4a、4b、24の端に近づくため、リードピン13、23の接合部分は、端子部4a、4b、24の端から0.5mm以内であることが、端子部4a、4b、24の端からのめくれを抑制するという点から望ましい。
【0034】
端子部4a、4b、24に凹溝15を形成する方法としては、円筒管2、基準電極3、測定電極5、セラミック絶縁層6、発熱抵抗体7、セラミック保温層9を有する素子本体の成形体を作製した後、端子部を形成する導電性ペーストを塗布し、この塗布膜に例えば円柱状の棒体を押し付けて凹溝を形成し、この後同時焼成することにより、端子部4a、4b、24に凹溝15を形成できる。或いは、素子本体の成形体を焼成した後、この焼結体に導電性ペーストを塗布し、この塗布膜に円柱状の棒体を押し付けて凹溝を形成し、焼き付けることによっても凹溝15を形成できる。
【0035】
また、本発明によれば、少なくとも電極3、5と接続される端子部4a、4bが、さらに望ましくは、発熱抵抗体7と接続される端子部24が、いずれも金属相と金属酸化物相とからなる複合導体層によって形成することが望ましい。即ち、図3に示したように、この複合導体層16は、金属酸化物相20と金属相19とが複雑に入り組んだ組織からなるもので、粒状もしくは箔状の金属粒子が互いに少なくとも1点以上で接触して金属相をなし、これが3次元的な網目構造、例えばスポンジ状構造体を形成しており、その隙間に金属酸化物相20が存在している。
【0036】
このような組織からなる複合導体層16で端子部4a、4b、24を形成することによって、金属酸化物相20は金属相19の粒成長を防止し、かつ端子部4a、4b、24と下地層となる円筒管2との接合強度を改善することが可能となる。
【0037】
かかる点についてさらに詳細に説明すると、図3(b)の反射電子顕微鏡写真の模写図に示すように、端子部4a、4b、24の複合導体層16表面において、前記金属相19(白部)は、複雑な稜線を有する島状組織として観察される。この島状組織の金属相19は、マトリクスとなる金属酸化物相20(黒部)に隔てられながら無数に点在しており、スポンジ状骨格の端部近傍をあらわしている。
【0038】
さらに詳細に検討するため、複合導体層16において酸処理により金属相19のみを溶出し、該複合導体層16の内部の金属相の骨格を観察した結果、図4に示すように、スポンジ状構造体内部の金属相19間の距離は、端子部4、24表面で観察される隣り合う島状組織の金属相における最大距離以下であることが明らかとなった。
【0039】
このとき、金属相19の隣り合う島状組織間の最大距離が10μm以下の場合に、端子部4a、4b、24の内部において、金属相19が3次元的なスポンジ状骨格を形成し、特に、最大距離が5μm以下の場合では、金属相19がさらに緻密なスポンジ状構造体を形成し好ましい。
【0040】
なお、この金属相19の隣り合う島状組織間の最大距離は、反射電子顕微鏡写真に対して任意の本数(例えば3本)の直線を引き、この各直線上に位置する個々の金属酸化物相(黒部)の直線上での長さを測定し、各直線における最大距離の平均値を示したものである。
【0041】
このような金属相19によるスポンジ状骨格において、金属相19は立体的に支持されており、金属酸化物相20に対して効果的にアンカー効果を発現可能となるのである。また、金属相19は、金属酸化物相20と円筒管2やセラミック保護層9をなす固体電解質との界面に偏在し、例えば粗大な塊状粒となることもないために、金属酸化物相20と前記固体電解質間の接合状態は良好となる。これらの結果、端子部4a、4b、24上にロウ付けされたリードピン13の引っ張り強度が著しく向上されるのである。
【0042】
これに対して、上記の最大距離が10μmを越えると、複合導体層の内部においてスポンジ状構造体に関与しない遊離の金属相が粒状に存在するようになる。この遊離の金属相は、端子部4a、4b、24表面における前記反射電子顕微鏡写真でも明らかに観察でき、これらは立体的に支持されていないためアンカー効果が機能せず、リードピン13、23の引っ張り強度は低下する傾向にある。また、金属相19と固体電解質は、前述の通り本質的に濡れが悪いため、複合導体層の内部において遊離した金属相同士が粗大な凝集粒を形成しやすい。この粗大な凝集粒は、リードピン13、23の引っ張り評価時は、欠陥として作用するため、端子部4a、4b、24は破壊しやすくなる。
【0043】
本発明によれば、上記の金属相19は、Pt、Rh、Pd、Ru、Auのうち少なくとも1種から選択され、特にPtが高温環境下における耐酸化性の点で優れる。これらの金属相は、500℃の使用環境下で酸化等の反応を生じず安定に存在するので好ましい。形状、粒径については特に制約は無いが、上記の如く、隣り合う金属相の島状組織間の距離を制御する目的で、状況に応じて適度な粒度配合、金属成分の形状選択等の手法を採用しても良い。
【0044】
具体的には、金属酸化物の原料粉末として、平均2次粒径(D50)が大きいほど、あるいは焼成温度が高いほど島状組織間の距離が大きくなる傾向にあることから、これらを適宜制御する。例えば、Pt−ZrO2系の場合、D50が3μm以下のZrO2粉末を用い、焼成温度を1500℃以下とすることが望ましい。
【0045】
また、金属酸化物相20は、Al、Si、Zr、アルカリ土類元素、希土類元素(Yを含む)の群から選ばれる少なくとも1種の酸化物を含む複合酸化物からなることが望ましい。具体的には、複合酸化物としては、フォルステライト、ステアタイト、スピネル、希土類元素酸化物−SiO2−Al2O3、ZrO2−(希土類元素酸化物、CaO、SiO2)の群から選ばれる少なくとも1種の複合酸化物が挙げられる。
【0046】
より具体的には、Y2O3−SiO2−Al2O3複合系としては、Y2O320〜53重量%、Al2O310〜34重量%、SiO224〜60重量%の組成物によって形成すると、融点1500℃以下のガラス状セラミックスを形成しやすく好ましい。特に、Y2O332.3重量%、Al2O321.8重量%、SiO245.9重量%の組成点では、ガラス状セラミックスの融点が1400℃近傍に設定できるため、端子部4a、4b、24を構成する複合導体層中の金属相の粒成長を抑制でき望ましい。
【0047】
ZrO2−(希土類元素酸化物、CaO、SiO2)系では、3〜15mol%の希土類元素酸化物で安定化されたZrO2に対し、希土類酸化物のうち少なくとも1種を添加した組成物、あるいは金属成分と前記安定化ZrO2の総量100重量部に対しCaOを50重量部以下の割合で添加した組成物を用いることによって複合導体層16と固体電解質との密着性が好適に改善される。
【0048】
また、金属成分と、安定化ZrO2の総量100重量部に対して、SiO2を10重量%以下の割合で添加すると、SiO2が固体電解質のZrO2粒界に侵入しアンカー効果を発現するようになるために、端子部と固体電解質との密着性をさらに改善することができる。
【0049】
なお、上記の組成物中で使用される希土類元素酸化物としては、Y2O3、Yb2O3、Sc2O3、Sm2O3、Gd2O3、CeO2の群から選ばれる少なくとも1種が好適に使用される。
【0050】
また、端子部4a、4b、24を形成する複合導体層16における金属相19:金属酸化物相20の存在比率は、体積換算で95:5〜20:80体積%の範囲にするとよい。特に95:5〜60:40体積%の範囲では、端子部4a、4b、24の固体電解質への接合強度を確保しつつ、低抵抗化でき大変好ましい。金属相19が95体積%よりも多いと、金属酸化物相20と固体電解質との接合が弱くなりやすい。また、金属相19が20体積%よりも少ないと、比抵抗が飛躍的に増加しリード部8、12との導通がとれなくなる不具合が生じやすい。
【0051】
また、端子部4a、4b、24の凹溝15部分の厚みは3μm以上が好適である。3μm未満の厚みでは、円筒管2やセラミック保温層9上へのスクリーン印刷時、スクリーンのメッシュ跡等の欠陥が生じやすく、この欠陥がロウ流れに対しピンホール等の不良原因となりやすい。端子部4a、4b、24の厚みの上限は特に制約はないが、図1に示すような円筒形状の検出素子の場合、100μmを超えると、端子部4a、4b、24と円筒管2やセラミック保温層9との接合界面の曲率と、端子部4a、4b、24の表面での曲率との差が大きくなり破壊しやすいため、100μm以下であることが望ましい。
【0052】
本発明によれば、リードピン13、23を端子部4a、4b、24に接続するためのロウ材として、AuとNi、Pd、Pt、Rhの群から選ばれる少なくとも1種を含有する合金からなることが重要である。
【0053】
例えば、従来から用いられているAu−Cu系合金の場合には、400℃以上の高温大気中では、合金中のCuの酸化速度が早いため、合金の脆化が生じやすいのに対して、AuとNi、Pd、Pt、Rhの群から選ばれる少なくとも1種を含有する合金を用いることによって、酸化速度を充分に遅延化することできる。また、ロウ付け環境である還元雰囲気下で、ロウ付け温度が1300℃を超えると、検出素子の電極3(または5)の構成金属成分の粒成長が徐々に進行し検出素子の応答特性が劣化する不具合が生じる。
【0054】
そこで、ロウ材組成として、融点が1300℃以下であることが望ましく、そのために、組成を以下の範囲に調整することが望ましい。即ち、AuとNiとを2成分比率で、Au50〜100重量%、Ni0〜50重量%、またAuとPdとを2成分比率で、Au85〜100重量%、Pd0〜15重量%、AuとPtとを2成分比率でAu45〜100重量%、Ptが0〜55重量%とし、さらにAuとRhとを2成分比率で、Au94〜100重量%、Rhが0〜6重量%とすることが望ましい。なお、上記のロウ材組成においては、Au100重量%はいずれも含まないものである。これによってロウ付け温度を1300℃以下の低温に設定できることから構成金属成分の粒成長による応答特性の劣化をも防止することができる。
【0055】
なお、上記ロウ材組成においては、AuやNi、Pd、Pt、Rh以外に、不純物成分として、Cu、Ag、Si、Cr、In、Ti、V、Reなどの金属が混入する場合があるが、これらの不純物金属量は、合計で15重量%以下、特に7重量%以下であることが望ましい。特にCu、Agは、耐酸化性が低いために、合計で3重量%以下、さらには1重量%以下、さらには0.5重量%以下であることが望ましい。
【0056】
また、上記端子部4a、4b、24に対して接合されるリードピン13、23としては、Ni、コバール、インコネル、Pt等の耐熱・耐酸化性の良好な金属から選ばれる少なくとも1種を選択すればよい。
【0057】
ところで、リードピン13、23が棒状である場合、図5に示すように、側面からみた時の端子部4、23との間において形成されるロウ材17のメニスカス部の曲率半径rは0.05≦r≦4mmであるとき、リードピン13、23の引っ張り評価時、ロウ材曲率部(メニスカス)が応力拡大点とならずに好ましい。また、r<0.05mmの場合は、リードピン13、23の引っ張り時に、曲率部の応力拡大(てこの原理)効果が大きく、端子部4、24が破壊に至る傾向がある。一方、4mm<rの場合は、リードピン13、23を支持するロウ材量が著しく減少し、リードピン13、23のみがとれる等のロウ付け不良が多発しやすい。
【0058】
また、言い換えれば、端子部4、24のリードピン接合部表面における接線と、端子部4、24にロウ材17のメニスカスを介して接続されたリードピン13、23となす角度θが20〜45度であることが望ましい。特に、上記の角度θを30〜40度とするとメニスカス部の曲率半径rが0.5mm≦r≦1mmとなり、ロウ材使用量を低減可能でコスト低減に大変有効である。
【0059】
また、図5に示すように、前記メニスカス部内に端子部4a、4b、24の基体との接続端部が存在しないロウ付け構造とすることで、引っ張り試験時に端子部4、24を構成する複合導体層16と円筒管2あるいはセラミック保温層9をなす固体電解質との間に生じる応力拡大を効果的に回避し、その結果、端子部4、24のめくれ、剥離を回避可能となるのである。
【0060】
なお、基準電極3と接続される端子部4aは、円筒管2の外表面あるいは内表面のどちらでも形成することができるが、外表面に形成した方が、リードピン13とロウ材17を円筒管2の外表面に治具を用いて固定し易く、内表面に形成する場合に比べロウ付け工程の歩留まりが著しく向上するため非常に好ましい。
【0061】
本発明は、図1のみならず、検出部の電極と電気的に接続された端子部にリードピンをロウ付けする部分を具備する検出素子であれば、あらゆる素子に適用できる。
【0062】
そこで、本発明の検出素子の他の実施態様について、図6乃至図8に基づき説明する。なお、図1〜図2と同じ機能を具備する箇所については同じ符号を付して説明する。
【0063】
まず、図1では、測定電極5と端子部4bとを接続するリード部12をセラミック保温層9の表面に形成したが、図1におけるB−B断面図の他の実施態様である図6(a)に示すように、リード部12をセラミック絶縁層6内に形成し、そのリード部12とセラミック保温層9の表面に形成された端子部4bとをセラミック絶縁層6およびセラミック保温層9を貫通して形成された貫通導体18によって接続することができる。この場合、リード部12と端子部4bとの接続は、図6(b)の側断面図に示すように、セラミック絶縁層6とセラミック保温層9との端面から端子部4bを引き回して接続することもできる。
【0064】
また、図1の検出素子においては、検知部を1箇所形成しているが、図7の(a)概略斜視図、および(b)そのD−D断面図に示すように、検知部が円筒体の互いに対向する箇所に2つ設けられている。このように、検知部を複数箇所形成すれば、アッセンブル金具内での排気ガスに対する検出素子1の指向性をなくすることができる。かかる図7においても少なくとも検知部表面を多孔質のセラミック保護層14によって被覆されるが、説明の便宜上、図7(a)では省略した。
【0065】
この際、測定電極5と端子部4bとの接続にあたっては、2つの測定電極5を直列的に接続し、リード部12を介して端子部4bに接続することもできるが、各測定電極5に対してそれぞれリード部12を形成し、端子部4bに対してそれぞれ接続するか、あるいは図7(a)に示すように、途中でリード部12同士を接続して端子部4bに接続すればよい。また、基準電極3は、各検知部に合わせて2つ形成してもよいし円筒管2の内面全面に基準電極3を形成すれば基準電極3を共有化することもできる。
【0066】
また、本発明の検出素子は、上記のように円筒形状のみならず、平板型の検出素子における端子構造に対しても適用できる。そこで、図8に平板型の検出素子を示した。(a)は斜視図、(b)はE−E断面図、(c)はF−F断面図である。この検出素子は、図上から検知部、空気導入孔、ヒータ部が積層された構造となっている。固体電解質基体2の外面に測定電極5、大気導入孔25側の内面には基準電極3が形成されている。
【0067】
そして、測定電極5は固体電解質基体2の外面に形成されたリード部12を経由して同じく固体電解質基体2の外面に形成された端子部4a、4bに接続されている。また、空気導入孔25内壁に形成された基準電極3は端子部4aの真下に引き出され、垂直導体26によって端子部4aに接続され、これらの端子部4a、4bには、本発明に従い、ロウ材17によりリードピン13a、13bがロウ付けされる。
【0068】
一方、固体電解質基体2の大気導入孔25を挟んで検知部と対向する部分には、アルミナ等のセラミックスからなる絶縁層6を介して発熱抵抗体7が内蔵されている。発熱抵抗体7は、図8(c)に示すようにリード部8が端子部24の真下まで延長され垂直導体27によりヒータ用端子部24に接続されており、この端子部24には、リードピン23が本発明に従って接続される。
【0069】
【実施例】
図5の構造における端子部4のZrO2からなるセラミック保温層9に対する引っ張り強度と、端子部4表面の任意の位置で観察される金属成分の島状組織の隣り合う距離との相関関係を調べた。
【0070】
まず、評価用サンプルの作製にあたり、以下のものを準備した。
a)共沈法により作製した5モル%Y2O3含有のZrO2粉末
(円筒管用、セラミック保温層用)
b)MgO含有量が10ppm以下の微粒Al2O3粉末
(セラミック絶縁層用)
c)Al2O3を10体積%含有するPtペースト
(発熱抵抗体7、リード部8)
d)5モル%Y2O3含有のZrO2粉末を30体積%含有するPtペースト
(基準電極2、測定電極5、電極または抵抗体リード部8、12用)
e)5モル%Y2O3含有のZrO2粉末を40体積%含有するPtペースト
(電極用端子部4、抵抗体用端子部24)
なお、上記e)のPtペーストに使用されたZrO2粉末の粒径は、端子部4、24の複合導体層において隣り合う金属相19の距離を制御する目的で、平均2次粒径(D50)で0.5〜5.0μmとした。
【0071】
まず、a)のZrO2粉末にポリビニルアルコール溶液を添加して坏土を作製し、押出成形により外径が約4mm、内径が2.3mmの円筒管2を作製した。また、a)のZrO2粉末に、アクリル系のバインダーを所定量添加しスラリーを作製した後、ドクターブレード法により200μm厚みのセラミック保護層9用のグリーンシートを作製した。
【0072】
セラミック保護層9用のグリーンシートの表面に、上記b)のAl2O3粉末からなるスラリーを焼成後、約10〜15μmの厚みになるように塗布した。そしれ、そのAl2O3層の表面に、発熱抵抗体7と抵抗体用のリード部8を上記c)のPtペーストを用いてスクリーン印刷により形成した。さらに抵抗体リード部8の所定の位置に、パンチングにより貫通孔を開け、d)のPtペーストを充填した。
【0073】
次に、セラミック保護層9用のグリーンシートを反転させ、測定電極と接続されるリード部12、測定電極と接続される端子部4b、抵抗体リード8の端子部24となる塗布膜を、それぞれd)あるいはe)のPtペーストを用いて、所定の位置にスクリーン印刷により印刷形成した。その後、塗布膜に、所定の直径を有する円柱状の棒体を押し付けて、円筒管の軸長方向に凹溝を形成した。
【0074】
なお、測定電極と接続されるリード部12上には、セラミック保護層122として、グリーンシートを形成する前述のa)のZrO2スラリーと同一のスラリーを、焼成後、約15〜20μmの厚みとなるようにスクリーン印刷した。
【0075】
この後、再度グリーンシートを反転させ、前記発熱抵抗体がAl2O3層に内包されるように、前記c)のAl2O3粉末からなるスラリーを焼成後、約10〜15μmとなるように塗布した。
【0076】
以上、各印刷体が積層したグリーンシート(以下、シート状積層体と称する)シート状積層体のうち、測定電極5を形成する領域をパンチングにより開口し、開口部11を形成した後、上記の円筒管2の表面に、接着層としてアクリル系樹脂に上記の5モル%Y2O3含有のZrO2粉末を分散させた密着液を用いて巻き付け、円筒状積層体を作製した。
【0077】
次に、d)のPtペーストを用い、円筒状積層体において円筒管2の内側に基準電極3を、また、開口部11内に測定電極5を、それぞれ焼成後に10μmの厚みになるようにそれぞれ曲面印刷法により形成した。この円筒状積層体を大気中にて1400〜1500℃で2時間焼成し一体化した。なお、焼成後、本検出素子1において円筒管2の外径は3.0〜3.1mmであり、内径は1.7〜1.8mmであった。また、端子部4a、4b、24の幅B2は2mmとし、凹溝15の幅B1を表1に示すように変化させて、端子部4a、4b、24の幅B2に対する凹溝15の幅B1の比率を変化させた。
【0078】
焼成後、不活性雰囲気中にて所定温度で端子部上にAu−Cuロウ材(Au50重量%、Cu50重量%)、Ag−Cuロウ材(Ag72重量%、Cu28重量%)と、表1に示される比率からなるAuとNi、Pd、Pt、Rhの群から選ばれる少なくとも1種を含む合金のロウ材から選ばれるロウ材17により直径が0.6mmのNiからなるリードピン13、23を、ロウ材のメニスカスの曲率半径rが0.6mmとなるように固定した。なお、Au−Cuロウ材、Ag−Cuロウ材を使用した試料に関しては、ロウ付け後、ロウ材の酸化防止の目的で6μmのNiメッキを施した。
【0079】
さらに、その後、測定電極5の表面に、プラズマ溶射法を用いてスピネルからなる気孔率が約30%のセラミック多孔質層を約100μmの厚みになるよう形成して検出素子を作製した。
【0080】
かくして得られた検出素子において、端子部に対して垂直方向のリードピン23のうち片方のみ初期引っ張り強度を測定した。さらに、端子部4の表面における任意の位置での反射電子顕微鏡写真(BEM)から、隣り合う金属相の島状組織間の距離の最大値を見積もった。この最大距離の測定にあたっては、反射電子顕微鏡写真に対して3本の直線を引き、この各直線上に位置する個々の金属酸化物相(黒部)の直線上での長さを測定し、各直線における最大距離を平均値を示した。
【0081】
その後、初期引っ張り強度の良好な試料に関して、大気中400℃の炉中で、2000時間の曝露試験を実施し、その後、初期強度を測定していない残りのリードピン23について再度、引っ張り強度を測定した。結果を表1に示す。
【0082】
【表1】
【0083】
表1によれば、端子部に凹溝を形成しないでリードピンを接合した試料No.19に比較して、端子部に凹溝を形成した本発明の試料では、リードピンの引張強度が大きく向上していることが判る。特に、試料No.19〜26から、端子部の幅B2に対する凹溝の幅B1の比率が30〜60%の時にリードピンの引張強度が大きくなり、さらには30〜50%の時に著しく向上することが判る。
【0084】
また、金属相による島状組織間の距離が10μm以下の試料は、いずれも引っ張り強度は高く良好であった。なお、これらの試料は全て、端子部のロウ材が密着している部分が、その直下にある導体を伴って剥離しているが、剥離面は端子部とセラミック保護層の界面であった。
【0085】
また、400℃、2000時間の曝露評価後の強度は、AuとNi、Pd、Pt、Rhの群から選ばれる少なくとも1種を含有するロウ材を使用した場合でほとんど劣化が認められなかった。
【0086】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の検出素子では、端子部の中央部に凹溝を形成し、この凹溝にリードピンを位置決めし、ロウ付けするため、円筒形の検出素子であっても、ロウ付け時にリードピンが移動せず、端子部の中央部に確実に接合でき、リードピンに引っ張りの力が生じた場合、端子部の端には直接的な引っ張り力が生じず、端子部の端から剥離が開始することがなく、リードピンの接合強度を向上でき、これにより、検出素子の歩留まりを向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の検出素子の一実施態様を説明するための概略斜視図である。
【図2】図1の検出素子の(a)A−A断面図、(b)B−B断面図、(c)C−C断面図である。
【図3】本発明の検出素子における端子部の構造を説明するための(a)概略断面図および(b)端子部を形成する複合導体層の反射電子顕微鏡写真の模式図である。
【図4】本発明における複合導体層内部の金属相間距離と、複合導体層表面の金属相間距離との関係を示す図である。
【図5】本発明における端子部とリードピンとの接続構造の概略断面図である。
【図6】本発明の検出素子の他の実施態様を説明するための端子部付近の(a)縦断面図と、(b)さらに他の実施態様における横断面図である。
【図7】本発明の検出素子の他の実施態様を説明するための(a)概略斜視図と、(b)D−D縦断面図である。
【図8】本発明の検出素子の他の実施態様を説明するための(a)概略斜視図と、(b)E−E断面図、(c)F−F断面図である。
【図9】従来の検出素子の(a)概略平面図と、(b)そのG−G断面図である。
【符号の説明】
1 検出素子
2 円筒管(固体電解質基体)
3 基準電極
4a、4b、24 端子部
5 測定電極
6 セラミック絶縁層
7 発熱抵抗体
13a、13b、23 リードピン
15 凹溝
17 ロウ材
Claims (5)
- ジルコニア固体電解質基体の両主面に一対の電極を形成してなり、ガス検知部を有する素子本体の表面に端子部を設け、該端子部にリードピンをロウ材によりロウ付けしてなる検出素子において、前記端子部に凹溝を形成するとともに、該端子部の凹溝に前記リードピンが位置決めされた状態でロウ付けされていることを特徴とする検出素子。
- 端子部に形成された凹溝の幅が、前記端子部の幅の50%以下であることを特徴とする請求項1記載の検出素子。
- 端子部が、金属相と金属酸化物相とからなる複合導体層からなり、該複合導体層表面の反射電子顕微鏡写真において隣り合う金属相間の最大距離が10μm以下であり、且つロウ材が、Auと、Ni、Pd、Pt及びRhの群から選ばれる少なくとも1種を含有する合金からなることを特徴とする請求項1又は2記載の検出素子。
- 複合導体層中の金属相が、Pt、Rh、Pd、Ru及びAuのうち少なくとも1種からなり、前記複合導体層中の金属酸化物相が、Zr、Al、Si、アルカリ土類及び希土類元素の群から選ばれる少なくとも1種の酸化物からなることを特徴とする請求項3記載の検出素子。
- ジルコニア固体電解質基体が、一端が封止された円筒管からなることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれかに記載の検出素子。
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