JP2004226310A - 酸素センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化とともに、スリーブへの挿入固定における酸素センサの強度を向上させた酸素センサを提供する。
【解決手段】内部に大気導入孔3aを有する長尺状の固体電解質基板3の先端部付近の表面に測定電極5と、測定電極5と対抗する大気導入孔3内壁に基準電極4を設けたセンサ部を具備した酸素センサにおいて、酸素センサの先端から5mm以上の部分における長手方向に対して直交する方向のセンサ幅が、2.0〜3.5mmであって、センサ幅が後端部から先端部に向かって連続的、または段階的に小さく形成されているとともに、酸素センサがスリーブ12中の貫通穴内に挿入固定されており、スリーブ12の先端側出口におけるセンサ幅をLf(mm)、酸素センサ後端部のセンサ幅をLb(mm)とすると、Lfが3.5≦Lf≦Lbの関係を満足することを特徴とする。
【選択図】図3
【解決手段】内部に大気導入孔3aを有する長尺状の固体電解質基板3の先端部付近の表面に測定電極5と、測定電極5と対抗する大気導入孔3内壁に基準電極4を設けたセンサ部を具備した酸素センサにおいて、酸素センサの先端から5mm以上の部分における長手方向に対して直交する方向のセンサ幅が、2.0〜3.5mmであって、センサ幅が後端部から先端部に向かって連続的、または段階的に小さく形成されているとともに、酸素センサがスリーブ12中の貫通穴内に挿入固定されており、スリーブ12の先端側出口におけるセンサ幅をLf(mm)、酸素センサ後端部のセンサ幅をLb(mm)とすると、Lfが3.5≦Lf≦Lbの関係を満足することを特徴とする。
【選択図】図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸素センサに関し、特に自動車等の内燃機関における空気と燃料の比率を制御するための酸素センサに関するものである。
【0002】
【従来技術】
現在、自動車等の内燃機関においては、排出ガス中の酸素濃度を検出して、その検出値に基づいて内燃機関に供給する空気および燃料供給量を制御することにより、内燃機関からの有害物質、例えばCO、HC、NOxを低減させる方法が採用されている。
【0003】
この検出酸素センサとして、主として酸素イオン導電性を有するジルコニアを主分とする固体電解質からなり、一端が封止された円筒管の外面および内面にそれぞれ一対の電極層が形成された固体電解質型の酸素センサが用いられている。この酸素センサの代表的なものとしては、図10の概略断面図に示すように、ZrO2固体電解質からなり、先端が封止された円筒管31の内面には、センサ部として白金からなり空気などの基準ガスと接触する基準電極32が、また円筒管31の外面には排気ガスなどの被測定ガスと接触される測定電極33が形成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
このような酸素センサにおいて、一般に、空気と燃料の比率が1付近の制御に用いられている、いわゆる理論空燃比センサ(λセンサ)としては、測定電極33の表面に、保護層としてセラミック多孔質層34が設けられており、所定温度で円筒管31両側に発生する酸素濃度差を検出し、エンジン吸気系の空燃比の制御が行われている。この際、理論空燃比センサは約700℃付近の作動温度までに加熱する必要があり、そのために、円筒管31の内側には、センサ部を作動温度まで加熱するため棒状ヒータ35が挿入されている。
【0005】
しかしながら、近年排気ガス規制の強化傾向が強まり、エンジン始動直後からのCO、HC、NOxの検出が必要になってきた。このような要求に対して、上述のように、棒状ヒータ35を円筒管31内に挿入してなる間接加熱方式の円筒型酸素センサでは、センサ部が活性化温度に達するまでに要する時間(以下、活性化時間という。)が遅いために排気ガス規制に充分対応できないという問題があった。
【0006】
この問題を回避する方法として、図11の概略平面図に示すように平板状の固体電解質基板36の外面および内面に測定電極37と基準電極38をそれぞれ設けると同時に、セラミック絶縁層39の内部に発熱体40を埋設したヒータ一体型の酸素センサが提案されている(例えば、特許文献2、3参照)。また、かかる酸素センサにおいては、センサの他端には、リード41を介して接続された電極パッド42が形成され、この電極パッド42には、コネクタや金属ピン等がロウ付けされる。
【0007】
[特許文献1]
特開2002−131269号公報
[特許文献2]
特表2002−540399号公報
[特許文献3]
特開2002−236104号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献2、3などの従来のヒータ一体型酸素センサは、前記従来の間接加熱方式と異なり、直接加熱方式であるために急速昇温が可能ではあるが、その昇温速度をさらに早くすることが望まれているが、酸素センサ自体が大きいために、急速昇温化に対しても限界があり、その結果、活性化時間の短縮ができないなどの問題があった。
【0009】
このような問題に対しては、酸素センサの小型化を図ることである程度の改善が認められるが、単に酸素センサの小型化をはかっても電極が小さくなることによって検出精度が低下したり、また酸素センサの強度が低下するなどの問題があった。特に、一般に酸素センサは、ハウジングへの取付けのために貫通穴を有するスリーブに挿入固定されるが、センサが小さいと、センサ強度が低く金属製のハウジングに挿入する際、取り扱いの不注意により容易にセラミックスリーブの端部付近でセンサが折れやすいという問題があった。
【0010】
従って、本発明は、小型化とともに、スリーブへの挿入固定における酸素センサの強度を向上させた酸素センサを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の酸素センサは、内部に大気導入孔を有する長尺状の固体電解質基板の先端部付近の表面に測定電極と、該測定電極と対抗する大気導入孔内壁に基準電極を設けたセンサ部を具備してなるもので、該酸素センサの先端から5mm以上の部分における長手方向に対して直交する方向のセンサ幅が、2.0〜3.5mmであって、該センサ幅が後端部から先端部に向かって連続的、または段階的に小さく形成されているとともに、酸素センサがスリーブ中の貫通穴内に挿入固定されており、前記スリーブの先端側出口におけるセンサ幅をLf(mm)、前記ゼンサ酸素センサ後端部のセンサ幅をLb(mm)とすると、Lfが3.5≦Lf≦Lbの関係を満足することを特徴とするものである。
【0012】
これにより、セラミックスリーブ先端側出口付近の酸素センサの幅を一定値以上に、保つことによりスリーブ先端側出口付近の酸素センサ強度を高め、それと同時にセンサ部やヒータ部の小型化を図り、センサ部のガス応答性、急速昇温性を高めることができる。
【0013】
特に、センサ部の小型化に当たっては、測定電極の電極面積が8〜18mm2であること、また、前記酸素センサの後端部における長手方向に対して直交する方向のセンサ幅Lbとしては、3.5〜6.0mmであることが望ましい。
【0014】
また、本発明の酸素センサにおいては、セラミック絶縁層中に発熱体を埋設したヒータ部が前記センサ部と一体的に形成されていることが望ましく、このヒータ部は、前記センサ部と同時焼成して形成されてなるか、またはそれぞれ別体で形成された後、接合材によって接合し一体化されたものでもよい。
【0015】
なお、前記ヒータ部において、一対の発熱体がセラミック絶縁層を介して上下に形成されていることによって、ヒータ部の発熱効率を阻害することなく、センサ幅を小さくすることができる。
【0016】
また、このヒータ部においては、発熱体の長手方向に対して直交する方向の最大幅xと、酸素センサの先端から5mmの部分の幅wとが、w≦2.5xの関係を有することによって、センサ幅を小さくした場合においても発熱量を大きくすることができ、酸素センサの急速昇温を容易に行うことができる。
【0017】
なお、前記センサ部と前記ヒータ部とは、同時焼成して形成されていても、また前記センサ部と、前記ヒータ部とそれぞれ別体で形成された後、接合材によって接合し一体化してもよい。
【0018】
また、前記スリーブをアルミナ、ジルコニアまたはスピネルを主とするセラミックスから形成することによって、酸素センサから金属製のハウジングへの熱の伝達を防止すると同時に、系外からの酸素センサへの電気的なノイズをカットすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の酸素センサの基本構造の例を図面をもとに説明する。図1は、本発明の酸素センサの一例を説明するための概略断面図であり、図2は他の例を説明するための概略断面図である。これらは、一般的に理論空撚比センサと呼ばれるものであり、図1、図2の例ではいずれもセンサ部1とヒータ部2を具備するものである。
【0020】
図1の酸素センサにおいては、ジルコニアからなる酸素イオン導電性を有するセラミック固体電解質基板3と、この固体電解質基板3の対向する両面には、空気に接する基準電極4と、排気ガスと接する測定電極5とが形成されており、酸素濃度を検知する機能を有するセンサ部1を形成している。
【0021】
即ち、固体電解質基板3は、先端が封止された平板状の中空形状からなり、この中空部が大気導入孔3aを形成している。そして、この中空内壁に、空気などの基準ガスと接触する基準電極4が被着形成され、この基準電極4と対向する固体電解質基板3の外面に、排気ガスなどの被測定ガスと接触する測定電極5が形成されている。
【0022】
また、排気ガスによる電極の被毒を防止する観点から、測定電極5表面には電極保護層としてセラミック多孔質層6が形成されている。
【0023】
一方、ヒータ部2は、電気絶縁性を有するセラミック絶縁層7に発熱体8が埋設された構造からなり、図1の酸素センサにおいては、ヒータ部2は、センサ部1とともに焼成によって一体化された構造からなり、図2の酸素センサにおいては、センサ部1とヒータ部2とは、それぞれ別体で形成され、接合材10によって接合された構造からなる。
【0024】
特に、センサ部1の固体電解質基板3とヒータ部2のセラミック絶縁層7との熱膨張係数膨張差が大きい場合には、図2の構造からなることが望ましく、特に、接合箇所は、発熱体8や電極4、5が形成されていない使用時において、温度の低い部分にて接合することが望ましい。また、全面にて接合する場合には、センサ部1とヒータ部2との熱膨張係数の違いによる応力を緩和するため、例えばセンサ部1のジルコニア固体電解質基板3とヒータ部2のアルミナセラミック絶縁層7との複合材料、アルミナとジルコニアとを複合化合物層を介在させることもできる。
【0025】
なお、このヒータ部2は、図1では、保温性をヒータ部2による加熱効率を高めヒータ部2は、保温と材料間の熱膨張係数の差に起因する応力を低減するために、センサ部1と接する側と反対側に固体電解質基板3と同一または類似の熱膨張係数を有するセラミック層9を形成することが望ましい。
【0026】
また、本発明の酸素センサは、図3の概略平面図に示すように、固体電解質基板3の先端部付近にセンサ部1やヒータ部2が形成されており、基板3の後端部付近の表面に測定電極5や基準電極4とリード11aを介して接続された一対の電極パッド11が形成されている。そして、この電極パッド11には、適宜、発熱体8への電力の印加や、センサ部1の電極4、5からの信号の外部への取り出しを行なうために金属製のコネクタが用いられるが、場合によっては電圧の印加や、信号の取り出しはNi等の金属ピンをパッド部にロウ付けして用いられることもある。
【0027】
本発明の酸素センサにおいては、酸素センサの長手方向に対して直交する方向の幅が、後端部から先端部に向かって連続的、または段階的に小さいことを特徴とする。具体的には、図3(a)に示すように、酸素センサの先端部から後端部にわたって連続して幅が大きくなるように、言い換えれば幅が広くなるようなもの、図3(b)に示すように、先端部から後端部の間で段差部vを境に酸素センサの幅が広くなるようなもの、図3(c)に示すように、先端部から後端部の間でテーパ部pを設け、部分的に連続して幅が広くなるもの等が挙げられる。
【0028】
このように、電極パッド11が設けられる部分の幅Lbを広くし、電極パッド11を形成している部分の幅Lbをセンサ先端部の幅L1よりも大きくすることによって、センサ部の小型化とともに、電極パッド11にコネクタや金属ピンなどを容易に且つ強固に取り付けることができる。
【0029】
また、本発明によれば、センサの小型化とともに優れたガス応答性を図る上で、測定電極5の電極面積が8〜18mm2であり、酸素センサの先端から5mm以上、特に10mm以上の部分における長手方向に対して直交する方向の幅が、2.0〜3.5mmであることが望ましい。一方、電極パッド11が形成される後端部における最大幅Lbは、センサ強度を高めたりNiピンの接合を容易にする観点から3.5〜6.0mm、特に4.0〜5.5mmであることが適当である。
【0030】
本発明によれば、測定電極5の面積および先端部の幅を上記の範囲に制御することによって、ヒータによる急速昇温性を高め、センサによるガス応答性を改善することができる。
【0031】
また、ヒータ部2の構造としては、通常、図2に示すように、発熱体8は、同一平面内に形成してもよいが、同一平面の場合には、小型化に伴い、ヒータパターンの形状が非常に制約される。
【0032】
そこで、図1に示す通り、ヒータ部2の長手方向に対して直交する方向の断面における一対の発熱体8がセラミック絶縁層7aを介して形成すると、ヒータ部の小型化を図ることができる。
【0033】
より具体的には、図4の発熱体パターンの構造を説明する概略透過図に示すように、長尺状のセラミック絶縁層7内において、一端側からリード8a1が長手方向に伸び、セラミック絶縁層7の他端部付近のセンサ部1の電極形成部と対向する部分に発熱部8b1が形成され、酸素センサの他端部で折り返された後、発熱部8b2を経由してリード8a2に接続されている。本発明においては、少なくとも発熱部8b1と8b2とがセラミック絶縁層7aを介して上下に形成されており、この発熱部8b1、8b2は、他端部においてセラミック絶縁層7aを貫通するビア8cなどの接続体によって電気的に接続されている。
【0034】
図4の発熱体パターンは、ミアンダ構造(波形)のパターンから構成され、発熱体8の幅をxとした場合、図3のミアンダ構造では、発熱体8の幅xは、その波形の最大振幅に相当する。この発熱部8b1、8b2がそれぞれ所定の幅xを有する場合、一般に、これらを同一平面内に形成すると、発熱部8b1、8b2形成部分におけるセンサ幅wは、発熱部8b1、8b2を絶縁層7内に埋設するためのしろ部分や発熱部8b1、8b2間のショートを防止するために、w≧3x程度は必要となる。
【0035】
これに対して、発熱部8b1、8b2をそれぞれ異なる層間に形成すると、平面的にみて、発熱部8b1、8b2が重なっていてもセラミック絶縁層7aによって絶縁性が保たれているために、図1および図2に示したように、酸素センサ全体の幅wは、3xよりも小さくできる。特に小型化を図る上で、w≦2.5x、さらにはw≦2xを満足することが望ましい。
【0036】
なお、上下の発熱部8a1、8b2間のセラミック絶縁層7aの厚みとしては、電気絶縁性の観点から1〜300μm、特に5〜100μm、さらには、5〜50μmが好ましい。
【0037】
なお、図4の例では、発熱体8a1、8b2は、酸素センサの長手方向に直交する方向で折り返しを有するミアンダ(波形)形パターンからなるものであったが、この発熱体パターンは、これに限定されるものではなく、例えば、図5の発熱体のパターン図に示すように、酸素センサの長手方向で折り返しを有するミアンダ形パターンであってもよい。
【0038】
さらに、本発明によれば、上記図3(c)の酸素センサを用いて、例えば、図6に示すように、金属製のハウジングに挿入するため、酸素センサはスリーブ12の貫通穴に挿入固定されるが、この際、スリーブ12の酸素センサへの取付け位置に関して、スリーブ12先端側出口におけるセンサ幅をLf(mm)、酸素センサの後端部におけるセンサ幅をLb(mm)とすると、3.5≦Lf≦Lbを満足することが重要である。即ち、スリーブ12の先端側出口におけるセンサ幅Lfが3.5mmより小さいと酸素センサがスリーブ12の先端側出口付近で折れやすい。また、LfがLbより大きいと、酸素センサの加工が複雑になり、量産性の観点から好ましくない。スリーブ12先端側出口におけるセンサ幅Lfとしては、特に4.0≦Lf≦4.5の関係を有することが望ましい。また、Lbとしては、3.5〜6mm、特に4.0〜5.5mmの範囲が優れる。
【0039】
また、この際、スリーブ12と酸素センサの隙間には、ホウ珪酸鉛系ガラス、ホウ珪酸系ガラス、ホウ珪酸亜鉛系ガラス、バリウム珪酸塩系ガラスの群から選ばれる少なくとも1種のガラスにより封止される。また、この隙間からの排気ガスのリーク量としては、1気圧の圧力差で0.1(cc/分)未満が好ましい。
【0040】
本発明の酸素センサにおいて用いられる固体電解質は、ZrO2を含有するセラミックスからなり、安定化剤として、Y2O3およびYb2O3、Sc2O3、Sm2O3、Nd2O3、Dy2O3等の希土類酸化物を酸化物換算で1〜30モル%、好ましくは3〜15モル%含有する部分安定化ZrO2あるいは安定化ZrO2が用いられている。また、ZrO2中のZrの1〜20原子%をCeで置換することで、イオン導電性が大きくなり、応答性がさらに改善されるといった効果がある。さらに、焼結性を改善する目的で、上記ZrO2に対して、Al2O3やSiO2を添加含有させることができるが、多量に含有させると、高温におけるクリープ特性が悪くなることから、Al2O3およびSiO2の添加量は総量で5重量%以下、特に2重量%以下であることが望ましい。
【0041】
固体電解質基板3の表面に被着形成される基準電極4、測定電極5は、いずれも白金、あるいは白金と、ロジウム、パラジウム、ルテニウムおよび金の群から選ばれる1種との合金が用いられる。また、センサ動作時における電極中の金属の粒成長を防止する目的と、応答性に係わる白金粒子と固体電解質と気体との、いわゆる3相界面の接点を増大する目的で、上述のセラミック固体電解質成分を1〜50体積%、特に10〜30体積%の割合で上記電極4、5中に混合してもよい。また、電極形状としては、四角形でも楕円形でもよい。また、電極4、5の厚さは、3〜20μm、特に5〜10μmが好ましい。
【0042】
一方、発熱体8を埋設するセラミック絶縁層7としては、アルミナセラミックスからなる相対密度が80%以上、開気孔率が5%以下の緻密質なセラミックスによって構成されていることが望ましい。この際、焼結性を改善する目的でMg、Ca、Siを総和で1〜10質量%含有していてもよいが、Na、K等のアルカリ金属の含有量としては、マイグレーションしてヒータ部2における一対のヒータ間の電気絶縁性を悪くするため酸化物重量換算で50ppm以下に制御することが望ましい。また、相対密度を上記の範囲とすることによって、基板強度が高くなる結果、酸素センサ自体の機械的な強度を高めることができるためである。
【0043】
また、測定電極5の表面に形成されるセラミック多孔質層6は、厚さ10〜800μmで、気孔率が10〜50%のジルコニア、アルミナ、γ−アルミナおよびスピネルの群から選ばれる少なくとも1種によって形成されていることが望ましい。この多孔質層6の厚さが10μmより薄いか、あるいは気孔率が50%を超えると、電極被毒物質P、Si等が容易に電極に達して電極性能が低下する。それに対して、多孔質層6の厚さが800μmを超えるか、あるいは気孔率が10%より小さくなるとガスの多孔質層6中の拡散速度が遅くなり、電極のガス応答性が悪くなる。特に、多孔質層6の厚さとしては気孔率にもよるが、100〜500μmが適当である。
【0044】
ヒータ部2におけるセラミック絶縁層7内に埋設された発熱体8およびリード8a1,8a2は、金属として白金単味、あるいは白金とロジウム、パラジウム、ルテニウムの群から選ばれる1種との合金を用いることができる。この場合、発熱体8とリード8a1、8a2の抵抗比率は室温において、9:1〜7:3の範囲に制御することが好ましい。
【0045】
また、本発明の酸素センサは、全体の厚さとしては、0.8〜2.0mm、特に1.0〜1.8mm、酸素センサの長さとしては45〜55mm、特に45〜50mmが急速昇温性と酸素センサのエンジン中への取付け具合との関係から好ましい。
【0046】
さらに、本発明によれば、酸素センサの先端部を半径が100mm以下の曲面によって形成するか、または角部を0.1mm以上のC面加工することによって、耐熱衝撃性を高めることができる。
【0047】
また、スリーブ12は、アルミナ、ジルコニア、スピネルを主とする絶縁性のセラミックスから形成することによって、酸素センサから金属製のハウジングへの熱の伝達を防止すると同時に、系外からの酸素センサへの電気的なノイズをカットすることができる。特に、排気ガスのリークを抑制する目的から、スリーブの焼結体の密度としては、少なくとも80%以上、特に90%以上あることが望ましい。
【0048】
(製造方法)
次に、本発明の酸素センサの製造方法について、図3(b)の酸素センサの製造方法を例にして図7の分解斜視図をもとに説明する。
【0049】
まず、固体電解質のグリーンシート13を作製する。このグリーンシート13は、例えば、ジルコニアの酸素イオン導電性を有するセラミック固体電解質粉末に対して、適宜、成形用有機バインダーを添加してドクターブレード法や、押出成形や、静水圧成形(ラバープレス)あるいはプレス形成などの周知の方法により作製され、さらにはパンチング等によって図7のような先端部の幅が後端部から先端部に向かって段階的に小さいグリーンシートを作製する。
【0050】
次に、上記のグリーンシート13の両面に、それぞれ測定電極5および基準電極4となるパターン14やリードパターン15や電極パッドパターン16やスルーホール(図示せず)などを例えば、白金を含有する導電性ペーストを用いてスラリーデッィプ法、あるいはスクリーン印刷、パット印刷、ロール転写で印刷形成した後、大気導入孔17を形成したグリーンシート18およびグリーンシート19をアクリル樹脂や有機溶媒などの接着材を介在させるか、あるいはローラ等で圧力を加えながら機械的に接着することによりセンサ部1の積層体Aを作製する。
【0051】
なお、この時に測定電極5となるパターン14の表面には、図1のセラミック多孔質層6を形成するための多孔質スラリーを印刷塗布形成してもよい。
【0052】
次に、図7に示すようにジルコニアグリーンシート20表面にアルミナ粉末からなるペーストをスラリーデッィプ法、あるいはスクリーン印刷、パット印刷、ロール転写で印刷し、セラミック絶縁層21aを形成する。
【0053】
次に、図1のように、白金ヒータをセラミック絶縁層を介して上下に形成する場合には、まず、セラミック絶縁層21aの表面に、下側のヒータパターン22aおよびリードパターン23aを印刷塗布する。そして、アルミナなどの絶縁性ペーストを塗布してセラミック絶縁層21bを形成し、そのセラミック絶縁層21bの表面に上側のヒータパターン22bおよびリードパターン23bを印刷塗布する。そして再度、絶縁性ペーストを用いてセラミック絶縁層21cを印刷形成することにより、ヒータ部2の積層体Bを作製する。
【0054】
この際、下側のヒータパターン22aと上側ヒータパターン22bとを接続するためには、セラミック絶縁層21bを形成した後に、セラミック絶縁層21bに表面から下側のヒータパターン22aに至る貫通孔を形成し、上側ヒータパターン22bを形成するときに、この貫通孔内に導電性ペーストを充填してビア導体24を形成する。または、下側のヒータパターン22aの一部が露出するようにセラミック絶縁層21bの先端部を切り欠き、その切り欠き部に導電性ペーストを塗布して上下のヒータパターン22a、22bを接続し、一本に繋がった発熱体を形成することができる。
【0055】
また、ジルコニアグリーンシート20の下面には、前記導電性ペーストを用いてヒータ用電極パッドパターン25を印刷塗布し、ヒータ用リードパターン23a、23bとは、ビア導体24と同様にして形成されたビア導体26によって電気的に接続する。
【0056】
なお、上記のヒータ部の積層体Bを作製するにあたり、セラミック絶縁層21a、21b、21cは、上記のように絶縁性ペーストの印刷塗布によって形成する他に、アルミナなどのセラミックスラリーを用いてドクターブレード法などのシート成形方法によって絶縁性シートを形成して積層することもできる。
【0057】
この後、センサ部の積層体Aとヒータ部の積層体Bをアクリル樹脂や有機溶媒などの接着材を介在させるか、あるいはローラ等で圧力を加えながら両者を機械的に接着することにより接着一体化した後、これらを焼成する。焼成は、大気中または不活性ガス雰囲気中、1300℃〜1700℃の温度範囲で1〜10時間焼成する。なお、焼成時には、抑制するため、錘として平滑なアルミナ等の基板を積層体の上に置くことにより反り量を低減することができる。
【0058】
また、センサ部の積層体Aとヒータ部の積層体Bとを同時焼成して一体化する場合には、両者の熱膨張係数差による応力の発生を低減するために、例えば、センサ部を形成する固体電解質成分とヒータ部のセラミック絶縁層7を形成する絶縁成分との複合材料を介在させることが望ましい。
【0059】
その後、必要に応じて、焼成後の測定電極14の表面に、プラズマ溶射法等により、アルミナ、ジルコニア、スピネルの群から選ばれる少なくとも1種のセラミックスを形成することによってヒータ部が一体化された酸素センサを形成することができる。
【0060】
なお、上記の方法では、ヒータ部はセンサ部と同時焼成して形成した場合について説明したが、センサ部とヒータ部とはそれぞれ別体で焼成した後、ガラスなどの適当な接合材で接合することによって一体化することも可能である。
【0061】
その後、本発明によれば、図6に示したような所定のスリーブ12を準備し、上記で作製した酸素センサを挿入し、酸素センサとスリーブ12との間に前述したようなガラス粉末12aを充填し、大気中または不活性雰囲気中にて1100〜1300℃で熱処理して、前記ガラスを溶融することで酸素センサをスリーブ12に固定することができる。
【0062】
次に本発明を実施例を用いて説明する。
【0063】
【実施例】
図1に示すλセンサを、図7に従い以下のようにして作製した。
【0064】
まず、市販の純度が99.9%アルミナ粉末と、Siを0.1重量%含む5モル%Y2O3含有のジルコニア粉末と、平均粒子径が0.1μmで8モル%のイットリアを含むジルコニアを30体積%結晶内に含有する白金粉末▲1▼と、アルミナ粉末を20体積%含有する白金粉末▲2▼をそれぞれ準備した。
【0065】
まず、5モル%Y2O3含有のジルコニア粉末にポリビニルアルコール溶液を添加してスラリーを作製し、押出成形により焼結後の厚さが0.4mmになるようなジルコニアのグリーンシート13を作製した。
【0066】
その後、グリーンシート13の両面に、白金粉末▲1▼を含有する導電性ペーストをスクリーン印刷して、測定電極と基準電極のパターン14、リードパターン15および電極パッドパターン16を印刷形成した後、大気導入孔17を形成したグリーンシート18、およびグリーンシート19をアクリル樹脂の接着剤により積層しセンサ部用積層体Aを得た。この際、測定電極はいずれも焼成後15mm2の面積となるようにした。
【0067】
次に、ジルコニアグリーンシート20表面に上述のアルミナ粉末からなるペーストを用いてスクリーン印刷してセラミック絶縁層21aを焼成後約10μmになるように形成した後、一方のヒータパターン22aおよびリードパターン23aを、アルミナを含有する白金を含有する導電性ペースト▲2▼を用いてスクリーン印刷で印刷形成し、さらにこの表面にもう一度アルミナ粉末からなるペーストをスクリーン印刷してセラミック絶縁層21bを形成した。この後、さらに他方のヒータパターン22bおよびヒータリード23bおよびグリーンシート20の下面にヒータ電極パッドパターン25を、白金を含有する導電性ペーストを用いてスクリーン印刷で印刷形成し、さらにもう一度セラミック絶縁層21cを形成することにより、ヒータ部用積層体Bを作製した。なお、ヒータパターン22a、22b間はセラミック絶縁層21bに形成したビア導体24によって、またヒータリードパターン23a、23bとヒータ電極パッドパターン25とは、セラミックグリーンシート20、セラミック絶縁層21a、21bに形成したビア導体26によって接続した。
【0068】
この後、前述の製造方法に従いセンサ部用積層体Aとヒータ部用積層体Bを接合してヒータ一体化センサの積層体を1500℃、1時間焼成してヒータ一体化センサを作製した。
【0069】
なお、作製した酸素センサの平面形状は、図3(a)(b)(c)の種類を作製した。なお、いずれも酸素センサの全長は55mm、センサ厚みは1.6mm、Lb=5.0mm、L1=2〜4.5mmとした。一方、相対密度が95%以上の緻密なアルミナセラミックスからなるスリーブ(外径15mm、長さ20mmで、内部に5.5mm×2.2mmの長方形の貫通穴を保有)の貫通穴内に上記酸素センサを挿入し、酸素センサとスリーブの隙間にバリウム珪酸塩系ガラスを注入し、1200℃大気中30分ガラスを溶解させて隙間を封止した。この時、スリーブの位置を変えて、スリーブ先端側出口におけるセンサ幅Lfを表1のように変化させた。
【0070】
この後、それぞれの試料について酸素センサの強度と活性化時間の測定を行った。
【0071】
(強度測定)
図8のように、酸素センサ27の測定電極が上面になるようにアルミナセラミックスリーブをジグで固定した後、スリーブ12先端側端面から10mmの位置に、2mm×2mmの直方体の金属製ジグ28を押し当てて徐々に加重を掛けて酸素センサ27を破壊させ、その時の強度を測定した。この際、試料はそれぞれ各10個づつとし、その平均強度を求めた。
【0072】
(活性化時間)
水素、メタン、窒素、酸素の混合ガスを用いて空燃比が11と23の混合ガスを0.5秒間隔で交互にセンサに吹き付けがら、酸素センサのヒータに12V印加させて酸素センサの活性化時間の測定を行った。この際、図9に示すようにヒータに電圧を印加した時間をゼロとし、まず酸素センサが空燃比11で0.6Vを示し、次に空燃比23で0.3Vを示すまでの時間tを酸素センサの活性化時間とした。
【0073】
以上の実験結果を合わせて表1に示す。なお、比較のため市販の平板状のヒータ一体化センサの特性を表1に合わせて記載した。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
表1より、いずれの酸素センサ形状の場合においても、スリーブの先端側出口のセンサ幅Lfが3.5mmより小さな試料No.1、No.7、No.8、No.9、およびNo.13では、酸素センサの破壊強度は低いことがわかる。それに対して、本発明の試料は全て高い破壊強度を示した。また、酸素センサの先端の幅が、3.5mmを越える試料No.6、No.11、No.12では活性化時間が遅かった。それに対して、本発明の試料で酸素センサ先端幅L1が2〜3.5mmで、スリーブ先端側出口の幅Lfが、3.5〜5mmのものはすべて酸素センサ強度が高く、また活性化時間も速かった。
【0077】
以上の結果から、本発明の酸素センサは小型で、急速昇温が可能なばかりでなく、量産時のセラミックスリーブの装着においても高い信頼性があることが理解できる。
【0078】
実施例2
実施例1の試料について、表2に示すように測定電極の面積を変えた試料を作成して、活性化時間を実施例1に従い測定した。結果を表2に示す。これより、測定電極の面積が8〜18mm2のものは全て活性化時間が速かった。
【0079】
表2の結果より、酸素センサの測定電極の面積が8〜18mm2で、酸素センサの幅を2〜3.5mmの範囲とすることによって、活性化時間を10秒以下と小型な酸素センサであり且つ優れた特性を有するセンサを得ることができた。
【0080】
【発明の効果】
以上詳述したとおり、本発明によれば、酸素センサの長手方向に対して直交する方向の幅を後端部から先端部に向かって連続的、または段階的に小さく、且つ前記一対の電極パッドの形成幅を先端部の幅よりも大きくするとともに、スリーブと酸素センサとの位置を所定の位置に調整することによって、酸素センサにおけるセンサ部およびヒータ部の小型化とともにガス応答性を高めることができ、さらにはスリーブに対する強固な固定を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の酸素センサの一例を説明するための概略断面図である。
【図2】本発明の酸素センサの他の例を説明するために概略断面図である。
【図3】本発明における酸素センサの概略平面図である。
【図4】本発明における発熱体パターンの構造を説明するための概略透過図である。
【図5】本発明における発熱体パターンの他の構造を説明するための透過図である。
【図6】本発明の酸素センサの応用例を説明するための概略斜視図である。
【図7】図3(b)の酸素センサの製造方法を説明するための分解斜視図である。
【図8】実施例における酸素センサの強度の測定方法を説明するための図である。
【図9】活性化時間の測定方法を説明するためのグラフである。
【図10】従来の円筒型のヒータ一体型酸素センサの構造を説明するための概略断面図である。
【図11】従来の平板型のヒータ一体型酸素センサの構造を説明するための(a)概略断面図と、(b)概略平面図である。
【符号の説明】
1 センサ部
2 ヒータ部
3 固体電解質基板
3a 大気導入孔
4 基準電極
5 測定電極
6 セラミック多孔質層
7 セラミック絶縁層
8 発熱体
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸素センサに関し、特に自動車等の内燃機関における空気と燃料の比率を制御するための酸素センサに関するものである。
【0002】
【従来技術】
現在、自動車等の内燃機関においては、排出ガス中の酸素濃度を検出して、その検出値に基づいて内燃機関に供給する空気および燃料供給量を制御することにより、内燃機関からの有害物質、例えばCO、HC、NOxを低減させる方法が採用されている。
【0003】
この検出酸素センサとして、主として酸素イオン導電性を有するジルコニアを主分とする固体電解質からなり、一端が封止された円筒管の外面および内面にそれぞれ一対の電極層が形成された固体電解質型の酸素センサが用いられている。この酸素センサの代表的なものとしては、図10の概略断面図に示すように、ZrO2固体電解質からなり、先端が封止された円筒管31の内面には、センサ部として白金からなり空気などの基準ガスと接触する基準電極32が、また円筒管31の外面には排気ガスなどの被測定ガスと接触される測定電極33が形成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
このような酸素センサにおいて、一般に、空気と燃料の比率が1付近の制御に用いられている、いわゆる理論空燃比センサ(λセンサ)としては、測定電極33の表面に、保護層としてセラミック多孔質層34が設けられており、所定温度で円筒管31両側に発生する酸素濃度差を検出し、エンジン吸気系の空燃比の制御が行われている。この際、理論空燃比センサは約700℃付近の作動温度までに加熱する必要があり、そのために、円筒管31の内側には、センサ部を作動温度まで加熱するため棒状ヒータ35が挿入されている。
【0005】
しかしながら、近年排気ガス規制の強化傾向が強まり、エンジン始動直後からのCO、HC、NOxの検出が必要になってきた。このような要求に対して、上述のように、棒状ヒータ35を円筒管31内に挿入してなる間接加熱方式の円筒型酸素センサでは、センサ部が活性化温度に達するまでに要する時間(以下、活性化時間という。)が遅いために排気ガス規制に充分対応できないという問題があった。
【0006】
この問題を回避する方法として、図11の概略平面図に示すように平板状の固体電解質基板36の外面および内面に測定電極37と基準電極38をそれぞれ設けると同時に、セラミック絶縁層39の内部に発熱体40を埋設したヒータ一体型の酸素センサが提案されている(例えば、特許文献2、3参照)。また、かかる酸素センサにおいては、センサの他端には、リード41を介して接続された電極パッド42が形成され、この電極パッド42には、コネクタや金属ピン等がロウ付けされる。
【0007】
[特許文献1]
特開2002−131269号公報
[特許文献2]
特表2002−540399号公報
[特許文献3]
特開2002−236104号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献2、3などの従来のヒータ一体型酸素センサは、前記従来の間接加熱方式と異なり、直接加熱方式であるために急速昇温が可能ではあるが、その昇温速度をさらに早くすることが望まれているが、酸素センサ自体が大きいために、急速昇温化に対しても限界があり、その結果、活性化時間の短縮ができないなどの問題があった。
【0009】
このような問題に対しては、酸素センサの小型化を図ることである程度の改善が認められるが、単に酸素センサの小型化をはかっても電極が小さくなることによって検出精度が低下したり、また酸素センサの強度が低下するなどの問題があった。特に、一般に酸素センサは、ハウジングへの取付けのために貫通穴を有するスリーブに挿入固定されるが、センサが小さいと、センサ強度が低く金属製のハウジングに挿入する際、取り扱いの不注意により容易にセラミックスリーブの端部付近でセンサが折れやすいという問題があった。
【0010】
従って、本発明は、小型化とともに、スリーブへの挿入固定における酸素センサの強度を向上させた酸素センサを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の酸素センサは、内部に大気導入孔を有する長尺状の固体電解質基板の先端部付近の表面に測定電極と、該測定電極と対抗する大気導入孔内壁に基準電極を設けたセンサ部を具備してなるもので、該酸素センサの先端から5mm以上の部分における長手方向に対して直交する方向のセンサ幅が、2.0〜3.5mmであって、該センサ幅が後端部から先端部に向かって連続的、または段階的に小さく形成されているとともに、酸素センサがスリーブ中の貫通穴内に挿入固定されており、前記スリーブの先端側出口におけるセンサ幅をLf(mm)、前記ゼンサ酸素センサ後端部のセンサ幅をLb(mm)とすると、Lfが3.5≦Lf≦Lbの関係を満足することを特徴とするものである。
【0012】
これにより、セラミックスリーブ先端側出口付近の酸素センサの幅を一定値以上に、保つことによりスリーブ先端側出口付近の酸素センサ強度を高め、それと同時にセンサ部やヒータ部の小型化を図り、センサ部のガス応答性、急速昇温性を高めることができる。
【0013】
特に、センサ部の小型化に当たっては、測定電極の電極面積が8〜18mm2であること、また、前記酸素センサの後端部における長手方向に対して直交する方向のセンサ幅Lbとしては、3.5〜6.0mmであることが望ましい。
【0014】
また、本発明の酸素センサにおいては、セラミック絶縁層中に発熱体を埋設したヒータ部が前記センサ部と一体的に形成されていることが望ましく、このヒータ部は、前記センサ部と同時焼成して形成されてなるか、またはそれぞれ別体で形成された後、接合材によって接合し一体化されたものでもよい。
【0015】
なお、前記ヒータ部において、一対の発熱体がセラミック絶縁層を介して上下に形成されていることによって、ヒータ部の発熱効率を阻害することなく、センサ幅を小さくすることができる。
【0016】
また、このヒータ部においては、発熱体の長手方向に対して直交する方向の最大幅xと、酸素センサの先端から5mmの部分の幅wとが、w≦2.5xの関係を有することによって、センサ幅を小さくした場合においても発熱量を大きくすることができ、酸素センサの急速昇温を容易に行うことができる。
【0017】
なお、前記センサ部と前記ヒータ部とは、同時焼成して形成されていても、また前記センサ部と、前記ヒータ部とそれぞれ別体で形成された後、接合材によって接合し一体化してもよい。
【0018】
また、前記スリーブをアルミナ、ジルコニアまたはスピネルを主とするセラミックスから形成することによって、酸素センサから金属製のハウジングへの熱の伝達を防止すると同時に、系外からの酸素センサへの電気的なノイズをカットすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の酸素センサの基本構造の例を図面をもとに説明する。図1は、本発明の酸素センサの一例を説明するための概略断面図であり、図2は他の例を説明するための概略断面図である。これらは、一般的に理論空撚比センサと呼ばれるものであり、図1、図2の例ではいずれもセンサ部1とヒータ部2を具備するものである。
【0020】
図1の酸素センサにおいては、ジルコニアからなる酸素イオン導電性を有するセラミック固体電解質基板3と、この固体電解質基板3の対向する両面には、空気に接する基準電極4と、排気ガスと接する測定電極5とが形成されており、酸素濃度を検知する機能を有するセンサ部1を形成している。
【0021】
即ち、固体電解質基板3は、先端が封止された平板状の中空形状からなり、この中空部が大気導入孔3aを形成している。そして、この中空内壁に、空気などの基準ガスと接触する基準電極4が被着形成され、この基準電極4と対向する固体電解質基板3の外面に、排気ガスなどの被測定ガスと接触する測定電極5が形成されている。
【0022】
また、排気ガスによる電極の被毒を防止する観点から、測定電極5表面には電極保護層としてセラミック多孔質層6が形成されている。
【0023】
一方、ヒータ部2は、電気絶縁性を有するセラミック絶縁層7に発熱体8が埋設された構造からなり、図1の酸素センサにおいては、ヒータ部2は、センサ部1とともに焼成によって一体化された構造からなり、図2の酸素センサにおいては、センサ部1とヒータ部2とは、それぞれ別体で形成され、接合材10によって接合された構造からなる。
【0024】
特に、センサ部1の固体電解質基板3とヒータ部2のセラミック絶縁層7との熱膨張係数膨張差が大きい場合には、図2の構造からなることが望ましく、特に、接合箇所は、発熱体8や電極4、5が形成されていない使用時において、温度の低い部分にて接合することが望ましい。また、全面にて接合する場合には、センサ部1とヒータ部2との熱膨張係数の違いによる応力を緩和するため、例えばセンサ部1のジルコニア固体電解質基板3とヒータ部2のアルミナセラミック絶縁層7との複合材料、アルミナとジルコニアとを複合化合物層を介在させることもできる。
【0025】
なお、このヒータ部2は、図1では、保温性をヒータ部2による加熱効率を高めヒータ部2は、保温と材料間の熱膨張係数の差に起因する応力を低減するために、センサ部1と接する側と反対側に固体電解質基板3と同一または類似の熱膨張係数を有するセラミック層9を形成することが望ましい。
【0026】
また、本発明の酸素センサは、図3の概略平面図に示すように、固体電解質基板3の先端部付近にセンサ部1やヒータ部2が形成されており、基板3の後端部付近の表面に測定電極5や基準電極4とリード11aを介して接続された一対の電極パッド11が形成されている。そして、この電極パッド11には、適宜、発熱体8への電力の印加や、センサ部1の電極4、5からの信号の外部への取り出しを行なうために金属製のコネクタが用いられるが、場合によっては電圧の印加や、信号の取り出しはNi等の金属ピンをパッド部にロウ付けして用いられることもある。
【0027】
本発明の酸素センサにおいては、酸素センサの長手方向に対して直交する方向の幅が、後端部から先端部に向かって連続的、または段階的に小さいことを特徴とする。具体的には、図3(a)に示すように、酸素センサの先端部から後端部にわたって連続して幅が大きくなるように、言い換えれば幅が広くなるようなもの、図3(b)に示すように、先端部から後端部の間で段差部vを境に酸素センサの幅が広くなるようなもの、図3(c)に示すように、先端部から後端部の間でテーパ部pを設け、部分的に連続して幅が広くなるもの等が挙げられる。
【0028】
このように、電極パッド11が設けられる部分の幅Lbを広くし、電極パッド11を形成している部分の幅Lbをセンサ先端部の幅L1よりも大きくすることによって、センサ部の小型化とともに、電極パッド11にコネクタや金属ピンなどを容易に且つ強固に取り付けることができる。
【0029】
また、本発明によれば、センサの小型化とともに優れたガス応答性を図る上で、測定電極5の電極面積が8〜18mm2であり、酸素センサの先端から5mm以上、特に10mm以上の部分における長手方向に対して直交する方向の幅が、2.0〜3.5mmであることが望ましい。一方、電極パッド11が形成される後端部における最大幅Lbは、センサ強度を高めたりNiピンの接合を容易にする観点から3.5〜6.0mm、特に4.0〜5.5mmであることが適当である。
【0030】
本発明によれば、測定電極5の面積および先端部の幅を上記の範囲に制御することによって、ヒータによる急速昇温性を高め、センサによるガス応答性を改善することができる。
【0031】
また、ヒータ部2の構造としては、通常、図2に示すように、発熱体8は、同一平面内に形成してもよいが、同一平面の場合には、小型化に伴い、ヒータパターンの形状が非常に制約される。
【0032】
そこで、図1に示す通り、ヒータ部2の長手方向に対して直交する方向の断面における一対の発熱体8がセラミック絶縁層7aを介して形成すると、ヒータ部の小型化を図ることができる。
【0033】
より具体的には、図4の発熱体パターンの構造を説明する概略透過図に示すように、長尺状のセラミック絶縁層7内において、一端側からリード8a1が長手方向に伸び、セラミック絶縁層7の他端部付近のセンサ部1の電極形成部と対向する部分に発熱部8b1が形成され、酸素センサの他端部で折り返された後、発熱部8b2を経由してリード8a2に接続されている。本発明においては、少なくとも発熱部8b1と8b2とがセラミック絶縁層7aを介して上下に形成されており、この発熱部8b1、8b2は、他端部においてセラミック絶縁層7aを貫通するビア8cなどの接続体によって電気的に接続されている。
【0034】
図4の発熱体パターンは、ミアンダ構造(波形)のパターンから構成され、発熱体8の幅をxとした場合、図3のミアンダ構造では、発熱体8の幅xは、その波形の最大振幅に相当する。この発熱部8b1、8b2がそれぞれ所定の幅xを有する場合、一般に、これらを同一平面内に形成すると、発熱部8b1、8b2形成部分におけるセンサ幅wは、発熱部8b1、8b2を絶縁層7内に埋設するためのしろ部分や発熱部8b1、8b2間のショートを防止するために、w≧3x程度は必要となる。
【0035】
これに対して、発熱部8b1、8b2をそれぞれ異なる層間に形成すると、平面的にみて、発熱部8b1、8b2が重なっていてもセラミック絶縁層7aによって絶縁性が保たれているために、図1および図2に示したように、酸素センサ全体の幅wは、3xよりも小さくできる。特に小型化を図る上で、w≦2.5x、さらにはw≦2xを満足することが望ましい。
【0036】
なお、上下の発熱部8a1、8b2間のセラミック絶縁層7aの厚みとしては、電気絶縁性の観点から1〜300μm、特に5〜100μm、さらには、5〜50μmが好ましい。
【0037】
なお、図4の例では、発熱体8a1、8b2は、酸素センサの長手方向に直交する方向で折り返しを有するミアンダ(波形)形パターンからなるものであったが、この発熱体パターンは、これに限定されるものではなく、例えば、図5の発熱体のパターン図に示すように、酸素センサの長手方向で折り返しを有するミアンダ形パターンであってもよい。
【0038】
さらに、本発明によれば、上記図3(c)の酸素センサを用いて、例えば、図6に示すように、金属製のハウジングに挿入するため、酸素センサはスリーブ12の貫通穴に挿入固定されるが、この際、スリーブ12の酸素センサへの取付け位置に関して、スリーブ12先端側出口におけるセンサ幅をLf(mm)、酸素センサの後端部におけるセンサ幅をLb(mm)とすると、3.5≦Lf≦Lbを満足することが重要である。即ち、スリーブ12の先端側出口におけるセンサ幅Lfが3.5mmより小さいと酸素センサがスリーブ12の先端側出口付近で折れやすい。また、LfがLbより大きいと、酸素センサの加工が複雑になり、量産性の観点から好ましくない。スリーブ12先端側出口におけるセンサ幅Lfとしては、特に4.0≦Lf≦4.5の関係を有することが望ましい。また、Lbとしては、3.5〜6mm、特に4.0〜5.5mmの範囲が優れる。
【0039】
また、この際、スリーブ12と酸素センサの隙間には、ホウ珪酸鉛系ガラス、ホウ珪酸系ガラス、ホウ珪酸亜鉛系ガラス、バリウム珪酸塩系ガラスの群から選ばれる少なくとも1種のガラスにより封止される。また、この隙間からの排気ガスのリーク量としては、1気圧の圧力差で0.1(cc/分)未満が好ましい。
【0040】
本発明の酸素センサにおいて用いられる固体電解質は、ZrO2を含有するセラミックスからなり、安定化剤として、Y2O3およびYb2O3、Sc2O3、Sm2O3、Nd2O3、Dy2O3等の希土類酸化物を酸化物換算で1〜30モル%、好ましくは3〜15モル%含有する部分安定化ZrO2あるいは安定化ZrO2が用いられている。また、ZrO2中のZrの1〜20原子%をCeで置換することで、イオン導電性が大きくなり、応答性がさらに改善されるといった効果がある。さらに、焼結性を改善する目的で、上記ZrO2に対して、Al2O3やSiO2を添加含有させることができるが、多量に含有させると、高温におけるクリープ特性が悪くなることから、Al2O3およびSiO2の添加量は総量で5重量%以下、特に2重量%以下であることが望ましい。
【0041】
固体電解質基板3の表面に被着形成される基準電極4、測定電極5は、いずれも白金、あるいは白金と、ロジウム、パラジウム、ルテニウムおよび金の群から選ばれる1種との合金が用いられる。また、センサ動作時における電極中の金属の粒成長を防止する目的と、応答性に係わる白金粒子と固体電解質と気体との、いわゆる3相界面の接点を増大する目的で、上述のセラミック固体電解質成分を1〜50体積%、特に10〜30体積%の割合で上記電極4、5中に混合してもよい。また、電極形状としては、四角形でも楕円形でもよい。また、電極4、5の厚さは、3〜20μm、特に5〜10μmが好ましい。
【0042】
一方、発熱体8を埋設するセラミック絶縁層7としては、アルミナセラミックスからなる相対密度が80%以上、開気孔率が5%以下の緻密質なセラミックスによって構成されていることが望ましい。この際、焼結性を改善する目的でMg、Ca、Siを総和で1〜10質量%含有していてもよいが、Na、K等のアルカリ金属の含有量としては、マイグレーションしてヒータ部2における一対のヒータ間の電気絶縁性を悪くするため酸化物重量換算で50ppm以下に制御することが望ましい。また、相対密度を上記の範囲とすることによって、基板強度が高くなる結果、酸素センサ自体の機械的な強度を高めることができるためである。
【0043】
また、測定電極5の表面に形成されるセラミック多孔質層6は、厚さ10〜800μmで、気孔率が10〜50%のジルコニア、アルミナ、γ−アルミナおよびスピネルの群から選ばれる少なくとも1種によって形成されていることが望ましい。この多孔質層6の厚さが10μmより薄いか、あるいは気孔率が50%を超えると、電極被毒物質P、Si等が容易に電極に達して電極性能が低下する。それに対して、多孔質層6の厚さが800μmを超えるか、あるいは気孔率が10%より小さくなるとガスの多孔質層6中の拡散速度が遅くなり、電極のガス応答性が悪くなる。特に、多孔質層6の厚さとしては気孔率にもよるが、100〜500μmが適当である。
【0044】
ヒータ部2におけるセラミック絶縁層7内に埋設された発熱体8およびリード8a1,8a2は、金属として白金単味、あるいは白金とロジウム、パラジウム、ルテニウムの群から選ばれる1種との合金を用いることができる。この場合、発熱体8とリード8a1、8a2の抵抗比率は室温において、9:1〜7:3の範囲に制御することが好ましい。
【0045】
また、本発明の酸素センサは、全体の厚さとしては、0.8〜2.0mm、特に1.0〜1.8mm、酸素センサの長さとしては45〜55mm、特に45〜50mmが急速昇温性と酸素センサのエンジン中への取付け具合との関係から好ましい。
【0046】
さらに、本発明によれば、酸素センサの先端部を半径が100mm以下の曲面によって形成するか、または角部を0.1mm以上のC面加工することによって、耐熱衝撃性を高めることができる。
【0047】
また、スリーブ12は、アルミナ、ジルコニア、スピネルを主とする絶縁性のセラミックスから形成することによって、酸素センサから金属製のハウジングへの熱の伝達を防止すると同時に、系外からの酸素センサへの電気的なノイズをカットすることができる。特に、排気ガスのリークを抑制する目的から、スリーブの焼結体の密度としては、少なくとも80%以上、特に90%以上あることが望ましい。
【0048】
(製造方法)
次に、本発明の酸素センサの製造方法について、図3(b)の酸素センサの製造方法を例にして図7の分解斜視図をもとに説明する。
【0049】
まず、固体電解質のグリーンシート13を作製する。このグリーンシート13は、例えば、ジルコニアの酸素イオン導電性を有するセラミック固体電解質粉末に対して、適宜、成形用有機バインダーを添加してドクターブレード法や、押出成形や、静水圧成形(ラバープレス)あるいはプレス形成などの周知の方法により作製され、さらにはパンチング等によって図7のような先端部の幅が後端部から先端部に向かって段階的に小さいグリーンシートを作製する。
【0050】
次に、上記のグリーンシート13の両面に、それぞれ測定電極5および基準電極4となるパターン14やリードパターン15や電極パッドパターン16やスルーホール(図示せず)などを例えば、白金を含有する導電性ペーストを用いてスラリーデッィプ法、あるいはスクリーン印刷、パット印刷、ロール転写で印刷形成した後、大気導入孔17を形成したグリーンシート18およびグリーンシート19をアクリル樹脂や有機溶媒などの接着材を介在させるか、あるいはローラ等で圧力を加えながら機械的に接着することによりセンサ部1の積層体Aを作製する。
【0051】
なお、この時に測定電極5となるパターン14の表面には、図1のセラミック多孔質層6を形成するための多孔質スラリーを印刷塗布形成してもよい。
【0052】
次に、図7に示すようにジルコニアグリーンシート20表面にアルミナ粉末からなるペーストをスラリーデッィプ法、あるいはスクリーン印刷、パット印刷、ロール転写で印刷し、セラミック絶縁層21aを形成する。
【0053】
次に、図1のように、白金ヒータをセラミック絶縁層を介して上下に形成する場合には、まず、セラミック絶縁層21aの表面に、下側のヒータパターン22aおよびリードパターン23aを印刷塗布する。そして、アルミナなどの絶縁性ペーストを塗布してセラミック絶縁層21bを形成し、そのセラミック絶縁層21bの表面に上側のヒータパターン22bおよびリードパターン23bを印刷塗布する。そして再度、絶縁性ペーストを用いてセラミック絶縁層21cを印刷形成することにより、ヒータ部2の積層体Bを作製する。
【0054】
この際、下側のヒータパターン22aと上側ヒータパターン22bとを接続するためには、セラミック絶縁層21bを形成した後に、セラミック絶縁層21bに表面から下側のヒータパターン22aに至る貫通孔を形成し、上側ヒータパターン22bを形成するときに、この貫通孔内に導電性ペーストを充填してビア導体24を形成する。または、下側のヒータパターン22aの一部が露出するようにセラミック絶縁層21bの先端部を切り欠き、その切り欠き部に導電性ペーストを塗布して上下のヒータパターン22a、22bを接続し、一本に繋がった発熱体を形成することができる。
【0055】
また、ジルコニアグリーンシート20の下面には、前記導電性ペーストを用いてヒータ用電極パッドパターン25を印刷塗布し、ヒータ用リードパターン23a、23bとは、ビア導体24と同様にして形成されたビア導体26によって電気的に接続する。
【0056】
なお、上記のヒータ部の積層体Bを作製するにあたり、セラミック絶縁層21a、21b、21cは、上記のように絶縁性ペーストの印刷塗布によって形成する他に、アルミナなどのセラミックスラリーを用いてドクターブレード法などのシート成形方法によって絶縁性シートを形成して積層することもできる。
【0057】
この後、センサ部の積層体Aとヒータ部の積層体Bをアクリル樹脂や有機溶媒などの接着材を介在させるか、あるいはローラ等で圧力を加えながら両者を機械的に接着することにより接着一体化した後、これらを焼成する。焼成は、大気中または不活性ガス雰囲気中、1300℃〜1700℃の温度範囲で1〜10時間焼成する。なお、焼成時には、抑制するため、錘として平滑なアルミナ等の基板を積層体の上に置くことにより反り量を低減することができる。
【0058】
また、センサ部の積層体Aとヒータ部の積層体Bとを同時焼成して一体化する場合には、両者の熱膨張係数差による応力の発生を低減するために、例えば、センサ部を形成する固体電解質成分とヒータ部のセラミック絶縁層7を形成する絶縁成分との複合材料を介在させることが望ましい。
【0059】
その後、必要に応じて、焼成後の測定電極14の表面に、プラズマ溶射法等により、アルミナ、ジルコニア、スピネルの群から選ばれる少なくとも1種のセラミックスを形成することによってヒータ部が一体化された酸素センサを形成することができる。
【0060】
なお、上記の方法では、ヒータ部はセンサ部と同時焼成して形成した場合について説明したが、センサ部とヒータ部とはそれぞれ別体で焼成した後、ガラスなどの適当な接合材で接合することによって一体化することも可能である。
【0061】
その後、本発明によれば、図6に示したような所定のスリーブ12を準備し、上記で作製した酸素センサを挿入し、酸素センサとスリーブ12との間に前述したようなガラス粉末12aを充填し、大気中または不活性雰囲気中にて1100〜1300℃で熱処理して、前記ガラスを溶融することで酸素センサをスリーブ12に固定することができる。
【0062】
次に本発明を実施例を用いて説明する。
【0063】
【実施例】
図1に示すλセンサを、図7に従い以下のようにして作製した。
【0064】
まず、市販の純度が99.9%アルミナ粉末と、Siを0.1重量%含む5モル%Y2O3含有のジルコニア粉末と、平均粒子径が0.1μmで8モル%のイットリアを含むジルコニアを30体積%結晶内に含有する白金粉末▲1▼と、アルミナ粉末を20体積%含有する白金粉末▲2▼をそれぞれ準備した。
【0065】
まず、5モル%Y2O3含有のジルコニア粉末にポリビニルアルコール溶液を添加してスラリーを作製し、押出成形により焼結後の厚さが0.4mmになるようなジルコニアのグリーンシート13を作製した。
【0066】
その後、グリーンシート13の両面に、白金粉末▲1▼を含有する導電性ペーストをスクリーン印刷して、測定電極と基準電極のパターン14、リードパターン15および電極パッドパターン16を印刷形成した後、大気導入孔17を形成したグリーンシート18、およびグリーンシート19をアクリル樹脂の接着剤により積層しセンサ部用積層体Aを得た。この際、測定電極はいずれも焼成後15mm2の面積となるようにした。
【0067】
次に、ジルコニアグリーンシート20表面に上述のアルミナ粉末からなるペーストを用いてスクリーン印刷してセラミック絶縁層21aを焼成後約10μmになるように形成した後、一方のヒータパターン22aおよびリードパターン23aを、アルミナを含有する白金を含有する導電性ペースト▲2▼を用いてスクリーン印刷で印刷形成し、さらにこの表面にもう一度アルミナ粉末からなるペーストをスクリーン印刷してセラミック絶縁層21bを形成した。この後、さらに他方のヒータパターン22bおよびヒータリード23bおよびグリーンシート20の下面にヒータ電極パッドパターン25を、白金を含有する導電性ペーストを用いてスクリーン印刷で印刷形成し、さらにもう一度セラミック絶縁層21cを形成することにより、ヒータ部用積層体Bを作製した。なお、ヒータパターン22a、22b間はセラミック絶縁層21bに形成したビア導体24によって、またヒータリードパターン23a、23bとヒータ電極パッドパターン25とは、セラミックグリーンシート20、セラミック絶縁層21a、21bに形成したビア導体26によって接続した。
【0068】
この後、前述の製造方法に従いセンサ部用積層体Aとヒータ部用積層体Bを接合してヒータ一体化センサの積層体を1500℃、1時間焼成してヒータ一体化センサを作製した。
【0069】
なお、作製した酸素センサの平面形状は、図3(a)(b)(c)の種類を作製した。なお、いずれも酸素センサの全長は55mm、センサ厚みは1.6mm、Lb=5.0mm、L1=2〜4.5mmとした。一方、相対密度が95%以上の緻密なアルミナセラミックスからなるスリーブ(外径15mm、長さ20mmで、内部に5.5mm×2.2mmの長方形の貫通穴を保有)の貫通穴内に上記酸素センサを挿入し、酸素センサとスリーブの隙間にバリウム珪酸塩系ガラスを注入し、1200℃大気中30分ガラスを溶解させて隙間を封止した。この時、スリーブの位置を変えて、スリーブ先端側出口におけるセンサ幅Lfを表1のように変化させた。
【0070】
この後、それぞれの試料について酸素センサの強度と活性化時間の測定を行った。
【0071】
(強度測定)
図8のように、酸素センサ27の測定電極が上面になるようにアルミナセラミックスリーブをジグで固定した後、スリーブ12先端側端面から10mmの位置に、2mm×2mmの直方体の金属製ジグ28を押し当てて徐々に加重を掛けて酸素センサ27を破壊させ、その時の強度を測定した。この際、試料はそれぞれ各10個づつとし、その平均強度を求めた。
【0072】
(活性化時間)
水素、メタン、窒素、酸素の混合ガスを用いて空燃比が11と23の混合ガスを0.5秒間隔で交互にセンサに吹き付けがら、酸素センサのヒータに12V印加させて酸素センサの活性化時間の測定を行った。この際、図9に示すようにヒータに電圧を印加した時間をゼロとし、まず酸素センサが空燃比11で0.6Vを示し、次に空燃比23で0.3Vを示すまでの時間tを酸素センサの活性化時間とした。
【0073】
以上の実験結果を合わせて表1に示す。なお、比較のため市販の平板状のヒータ一体化センサの特性を表1に合わせて記載した。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
表1より、いずれの酸素センサ形状の場合においても、スリーブの先端側出口のセンサ幅Lfが3.5mmより小さな試料No.1、No.7、No.8、No.9、およびNo.13では、酸素センサの破壊強度は低いことがわかる。それに対して、本発明の試料は全て高い破壊強度を示した。また、酸素センサの先端の幅が、3.5mmを越える試料No.6、No.11、No.12では活性化時間が遅かった。それに対して、本発明の試料で酸素センサ先端幅L1が2〜3.5mmで、スリーブ先端側出口の幅Lfが、3.5〜5mmのものはすべて酸素センサ強度が高く、また活性化時間も速かった。
【0077】
以上の結果から、本発明の酸素センサは小型で、急速昇温が可能なばかりでなく、量産時のセラミックスリーブの装着においても高い信頼性があることが理解できる。
【0078】
実施例2
実施例1の試料について、表2に示すように測定電極の面積を変えた試料を作成して、活性化時間を実施例1に従い測定した。結果を表2に示す。これより、測定電極の面積が8〜18mm2のものは全て活性化時間が速かった。
【0079】
表2の結果より、酸素センサの測定電極の面積が8〜18mm2で、酸素センサの幅を2〜3.5mmの範囲とすることによって、活性化時間を10秒以下と小型な酸素センサであり且つ優れた特性を有するセンサを得ることができた。
【0080】
【発明の効果】
以上詳述したとおり、本発明によれば、酸素センサの長手方向に対して直交する方向の幅を後端部から先端部に向かって連続的、または段階的に小さく、且つ前記一対の電極パッドの形成幅を先端部の幅よりも大きくするとともに、スリーブと酸素センサとの位置を所定の位置に調整することによって、酸素センサにおけるセンサ部およびヒータ部の小型化とともにガス応答性を高めることができ、さらにはスリーブに対する強固な固定を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の酸素センサの一例を説明するための概略断面図である。
【図2】本発明の酸素センサの他の例を説明するために概略断面図である。
【図3】本発明における酸素センサの概略平面図である。
【図4】本発明における発熱体パターンの構造を説明するための概略透過図である。
【図5】本発明における発熱体パターンの他の構造を説明するための透過図である。
【図6】本発明の酸素センサの応用例を説明するための概略斜視図である。
【図7】図3(b)の酸素センサの製造方法を説明するための分解斜視図である。
【図8】実施例における酸素センサの強度の測定方法を説明するための図である。
【図9】活性化時間の測定方法を説明するためのグラフである。
【図10】従来の円筒型のヒータ一体型酸素センサの構造を説明するための概略断面図である。
【図11】従来の平板型のヒータ一体型酸素センサの構造を説明するための(a)概略断面図と、(b)概略平面図である。
【符号の説明】
1 センサ部
2 ヒータ部
3 固体電解質基板
3a 大気導入孔
4 基準電極
5 測定電極
6 セラミック多孔質層
7 セラミック絶縁層
8 発熱体
Claims (9)
- 内部に大気導入孔を有する長尺状の固体電解質基板の先端部付近の表面に測定電極と、該測定電極と対抗する大気導入孔内壁に基準電極を設けたセンサ部を具備した酸素センサにおいて、該酸素センサの先端から5mm以上の部分における長手方向に対して直交する方向のセンサ幅が、2.0〜3.5mmであって、該センサ幅が後端部から先端部に向かって連続的、または段階的に小さく形成されているとともに、酸素センサがスリーブ中の貫通穴内に挿入固定されており、前記スリーブの先端側出口におけるセンサ幅をLf(mm)、前記酸素センサ後端部のセンサ幅をLb(mm)とすると、Lfが3.5≦Lf≦Lbの関係を満足することを特徴とする酸素センサ。
- 前記測定電極の電極面積が8〜18mm2であることを特徴とする請求項1記載の酸素センサ。
- 前記酸素センサの後端部における長手方向に対して直交する方向のセンサ幅Lbが3.5〜6mmであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の酸素センサ。
- セラミック絶縁層中に発熱体を埋設したヒータ部が前記センサ部と一体的に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか記載の酸素センサ。
- 前記ヒータ部において、一対の発熱体がセラミック絶縁層を介して上下に形成されていることを特徴とする請求項4記載の酸素センサ。
- 前記発熱体の長手方向に対して直交する方向の最大幅xと、酸素センサの先端から5mmの部分の幅wとが、w≦2.5xの関係を有することを特徴とする請求項4または請求項5のいずれか記載の酸素センサ。
- 前記センサ部と前記ヒータ部とが同時焼成して形成されてなることを特徴とする請求項4乃至請求項6記載の酸素センサ。
- 前記センサ部と、前記ヒータ部とそれぞれ別体で形成された後、接合材によって接合し一体化されていることを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれか記載の酸素センサ。
- 前記スリーブがアルミナ、ジルコニアまたはスピネルを主とするセラミックスからなることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか記載の酸素センサ。
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