JP6102584B2 - 熱可塑性樹脂予備発泡粒子及び発泡粒子成形体 - Google Patents

熱可塑性樹脂予備発泡粒子及び発泡粒子成形体 Download PDF

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Description

本発明は、塩化ビニル等の樹脂や金属等からなる他部材との間に生じうる擦れ音の発生を低減又は防止できる発泡粒子成形体、及びその製造に用いられる熱可塑性樹脂予備発泡粒子に関する。
発泡性樹脂粒子を予備発泡させて予備発泡粒子を作製し、該予備発泡粒子を型内成形して得られる発泡粒子成形体は、自動車の内装材、電化製品の断熱部材、各種容器等に広く用いられている。ところが、発泡粒子成形体は、樹脂や金属等からなる他部材と接触して接触面で擦れ合うと、不快な異音(擦れ音)を発生することがある。
例えば自動車の内装床面に設置されるフロア嵩上げ材を例に説明する。フロア嵩上げ材に発泡粒子成形体を用いると、自動車の床面の高さを調整して室内側での平面性を確保しつつ、断熱性能、防音性能、乗員の居住性能の向上を図ることができる。ところが、自動車の振動時や乗員の乗降時等において、発泡粒子成形体が塩化ビニルで被覆された配線(ハーネス)や、床面(金属)などと擦れ合うと、例えばキュッというような不快な異音(擦れ音)が発生する虞があった。
発泡粒子成形体の擦れ音を防止するための技術としては、表面に脂肪酸アマイドをコーティングした予備発泡粒子を成形して発泡粒子成形体を得る技術(特許文献1参照)、表面にパラフィンワックスをコーティングした予備発泡粒子を成形して発泡粒子成形体を得る技術(特許文献2参照)が開発されている。
特開2008−231175号公報 特許第4292074号公報
しかしながら、フロア嵩上げ材として使用される、熱可塑性樹脂からなる発泡粒子成形体には、より高いレベルの擦れ音防止性能が要求されており、上記従来の技術では、特に寒冷地における冬期の低温環境下で擦れ音防止性能が不十分であった。
さらに、フロア嵩上げ材には擦れ音防止性能と共に、十分な曲げ強さなどの機械的強度も要求される。上記特許文献1では、擦れ音防止効果を高めようとして、発泡性樹脂粒子に対する脂肪酸アマイドの添加量を多くすると、予備発泡粒子の表面の気泡が脂肪酸アマイドにより侵食されて表面付近の気泡が破壊され易くなる。その結果、予備発泡粒子の型内成形時の二次発泡力が弱まるため、発泡粒子の融着性が低下しやすくなったり、粒子間に間隙が目立ち外観が悪くなったりしてしまう。特に融着性の低下は、発泡粒子成形体の曲げ強度等の機械的物性の低下という物性上の不具合の原因となる。
また、予備発泡粒子には、その取扱い性の観点から、予備発泡時や金型充填時などに予備発泡粒子同士が互着してしまうという所謂ブロッキングの発生を抑制することが要求される。しかし、脂肪酸アマイドやパラフィンワックスの添加量が多くなるとブロッキングが生じやすく、その点でも改善の余地がある。
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであって、特に低温環境下での擦れ音防止性能に優れ、広い温度範囲にわたって優れた擦れ音防止性能を有し、かつ発泡粒子間の融着性に優れた発泡粒子成形体を製造できると共に、ブロッキングを抑制して取り扱い性に優れる熱可塑性樹脂予備発泡粒子、及び該熱可塑性樹脂予備発泡粒子を用いた発泡粒子成形体を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、熱可塑性樹脂を基材とする予備発泡粒子の表面に、炭化水素系ワックス及び温度25℃における動粘度1000mm/s以下のジメチルポリシロキサンが付着してなり、
上記炭化水素系ワックスの付着量が上記予備発泡粒子100質量部に対して1〜20質量部であり、
上記ジメチルポリシロキサンの付着量が上記予備発泡粒子100質量部に対して5質量部以下(但し、0を除く)であり、
平均粒子径が1.5〜6mmであり、かつ嵩発泡倍率が5〜70倍であることを特徴とする熱可塑性樹脂予備発泡粒子にある。
本発明の他の態様は、上記熱可塑性樹脂予備発泡粒子を型内成形してなることを特徴とする発泡粒子成形体にある。
本発明のさらに他の態様は、上記熱可塑性樹脂予備発泡粒子の型内成形体を表面の少なくとも一部に有することを特徴とする発泡粒子成形体にある。
上記熱可塑性樹脂予備発泡粒子(以下、適宜「予備発泡粒子」とも言う。)の表面には、炭化水素系ワックスと、上記特定のジメチルポリシロキサンとがそれぞれ上記特定量で付着している。
そのため、上記予備発泡粒子を型内成形すると、個々の発泡粒子が上記炭化水素系ワックス及び上記ジメチルポリシロキサンで被覆されているため、他部材と擦れ合ったときの異音の発生を抑制でき、特に低温環境下における擦れ音防止性能に優れた発泡粒子成形体を得ることができる。したがって、上記予備発泡粒子を用いると、常温環境下だけでなく、特に寒冷地における冬期の低温環境下においても優れた擦れ音防止性能を発揮できる発泡粒子成形体を製造することができる。
一般に、擦れ音の発生を十分に抑制するために、従来のように脂肪酸アマイドやパラフィンワックスを予備発泡粒子の表面に多量に付着させた場合には、予備発泡時のブロッキングが増加してしまうという問題がある。また、脂肪酸アマイドを多量に付着させた場合には、型内成形時に発泡粒子の表面の気泡を過度に破壊して融着性を阻害したり、基材樹脂が大きく可塑化されてしまう虞がある。その結果、得られる発泡粒子成形体の機械的強度が低下してしまう虞がある。
これに対し、上記熱可塑性樹脂予備発泡粒子においては、その表面に、上記特定量の炭化水素系ワックスと共に、上記特定のジメチルポリシロキサンが上記特定量付着している。そのため、上記予備発泡粒子同士のブロッキングの発生を抑制することができ、上記予備発泡粒子は、取扱い性に優れている。また、上記予備発泡粒子においては、型内成形時の発泡粒子同士の融着性を阻害することなく、上記予備発泡粒子が本来有する優れた融着性を発揮することができる。そのため、曲げ強さ等の機械的強度を損ねることなく、機械的強度に優れた上記発泡粒子成形体を得ることができる。
また、上記発泡粒子成形体は、上記熱可塑性樹脂予備発泡粒子を型内成形することにより製造できる。そして、上記発泡粒子成形体は、上述のごとく、発泡粒子間の融着性に優れるため、優れた機械的強度を発揮することができると共に、優れた擦れ音防止性能を発揮することができる。上記発泡粒子成形体は、特に低温環境下においても優れた擦れ音防止性能を発揮することができ、広い温度範囲にわたって優れた擦れ音防止性能を発揮することができる。
また、上記熱可塑性樹脂予備発泡粒子の型内成形体を表面の少なくとも一部に有する発泡粒子成形体は、その表面における上記型内成形体を有する部分において、優れた擦れ音防止性能を発揮することができ、特に低温環境下においても優れた擦れ音防止性能を発揮することができる。したがって、上記発泡粒子成形体の表面において上記型内成形体が存在する領域は、広い温度範囲にわたって優れた擦れ音防止性能を発揮することができる。
また、上記型内成形体を有する部分においては、優れた融着性で発泡粒子同士が融着しているため、機械的強度にも優れる。
実施例1〜9における、擦れ音の評価装置を上面から見た構成を示す説明図(a)、擦れ音の評価装置を側面から見た構成を示す説明図(b)。 実施例10の発泡粒子成形体(自動車用フロア嵩上げ材)における車体との接触面を示す説明図(a)、実施例10の発泡粒子成形体の断面(図(a)のA−A断面矢視図)を示す説明図(b)。 実施例10の発泡粒子成形体の製造工程における金型の断面図であって、表面に付着物のない予備発泡粒子から母材予備成形体を成形する際の金型の断面を示す説明図(a)、移動側金型を移動させ、移動側金型と母材予備成形体との間に空間を形成した状態の金型断面を示す説明図(b)、空間内に炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンを被覆した予備発泡粒子を充填し型内成形する際の金型断面を示す説明図(c)。
次に、上記熱可塑性樹脂予備発泡粒子及び上記発泡粒子成形体の好ましい実施形態について説明する。
上記熱可塑性樹脂予備発泡粒子の表面には、炭化水素系ワックスと共に、ジメチルポリシロキサンが付着している。炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンは、予備発泡粒子の表面だけでなく、その一部が予備発泡粒子の表面付近の内部に含浸されていてもよい。
炭化水素系ワックスとしては、例えばパラフィン系ワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス等を用いることができる。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。パラフィン系ワックスとしては、ノルマルパラフィンを主成分とするものが好ましい。また、マイクロクリスタリンワックスとしては、分岐又は環式パラフィンを主成分とするものが好ましい。
好ましくは、炭化水素系ワックスはパラフィン系ワックスがよい。この場合には、上記予備発泡粒子を用いてなる発泡粒子成形体の常温及び低温環境下における擦れ音防止性能をより向上させることができる。パラフィン系ワックスとしては、天然ワックス又は合成ワックスを用いることができる。
予備発泡粒子における炭化水素系ワックスの付着量が多すぎる場合には、ブロッキングが増大する。そのため、上記予備発泡粒子の取り扱いが困難になる。したがって、炭化水素系ワックスの付着量は、炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサン等の付着物が付着していない状態の予備発泡粒子100質量部に対して上述のように20質量部以下であることがよい。一方、炭化水素系ワックスの付着量が少なすぎる場合には、擦れ音防止性能が低下するおそれがある。また、この場合には、炭化水素系ワックスの付着効果が十分に得られなくなり、予備発泡粒子の融着性が低下するおそれがある。したがって、炭化水素系ワックスの付着量は、炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサン等の付着物が付着していない状態の予備発泡粒子100質量部に対して1質量部以上であることが好ましい。同様の観点から、炭化水素ワックスの付着量は、予備発泡粒子100質量部に対して8〜20質量部であることがより好ましく、10〜20質量部であることがさらに好ましい。
上記炭化水素系ワックスとしては、融点が40〜100℃のものを用いることが好ましい。この場合、予備発泡粒子の作製時における発泡性樹脂粒子の予備発泡時に、炭化水素系ワックスが溶融しやすく、予備発泡粒子に炭化水素系ワックスを付着させることが容易になる。さらに、予備発泡時のブロッキングをより効果的に抑制することができる。かかる観点から、炭化水素系ワックスの融点は50〜80℃であることがより好ましい。
また、ジメチルポリシロキサンの動粘度(ASTM D 445−46T、25℃)が高すぎる場合には、ジメチルポリシロキサンを予備発泡粒子に付着させることが困難になる。また、この場合には、予備発泡粒子の製造時に発泡機の槽内が著しく汚染され易くなる。したがって、ジメチルポリシロキサンとしては、温度25℃における動粘度が上述のごとく1000mm2/s以下のものを用いることがよい。予備発泡粒子の付着性及び擦れ音防止性能をより向上させるという観点から、ジメチルポリシロキサンの温度25℃における動粘度は5〜1000mm2/sであることが好ましく、20〜350mm2/sであることがより好ましい。
予備発泡粒子におけるジメチルポリシロキサンの付着量が多すぎる場合には、予備発泡粒子の融着性が低下する。したがって、ジメチルポリシロキサンの付着量は、炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサン等の付着物が付着していない状態の予備発泡粒子100質量部に対して上述のように5質量部以下であることがよい。一方、ジメチルポリシロキサンの付着量が少なすぎる場合には、ジメチルポリシロキサンの付着効果が十分に得られなくなり、擦れ音防止性能が低下するおそれがある。したがって、ジメチルポリシロキサンの付着量は、予備発泡粒子100質量部に対して、0.02質量部以上であることが好ましい。同様の観点から、ジメチルポリシロキサンの付着量は、予備発泡粒子100質量部に対して0.1〜3質量部であることがより好ましく、0.3〜3質量部であることがさらに好ましい。
上記予備発泡粒子は、例えば熱可塑性樹脂粒子(以下、適宜「樹脂粒子」とも言う。)に発泡剤を含浸させた発泡性熱可塑性樹脂粒子(以下、適宜「発泡性樹脂粒子」とも言う。)を発泡させることにより得ることができる。
上記樹脂粒子は、本発明の効果を損なわない限り、気泡調整剤、顔料、スリップ剤、帯電防止剤、難燃剤等の添加剤を含有することができる。
上記予備発泡粒子を構成する熱可塑性樹脂は、従来の予備発泡粒子の基材樹脂として使用されているものを採用することができる。具体的には、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂等を採用することができる。ポリオレフィン系樹脂としては、樹脂中のオレフィン成分が50質量%以上の樹脂を意味する。ポリオレフィン系樹脂としては、例えば低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリエチレン系樹脂や、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体等のポリプロピレン系樹脂等が挙げられる。また、ポリスチレン系樹脂とは、樹脂中のスチレン成分が50質量%以上の樹脂を意味する。ポリスチレン系樹脂としては、例えばポリスチレン、ブタジエン変性ポリスチレン(耐衝撃性ポリスチレン)、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体(SAN)、ポリオレフィン系樹脂中にてスチレン系単量体を含浸重合させたポリスチレン系樹脂とポリオレフィン系樹脂との複合樹脂(スチレン成分50質量%以上)等が挙げられる。また、アクリル系樹脂とは、樹脂中のアクリル成分が50質量%以上の樹脂を意味する。アクリル系樹脂としては、例えばスチレン−メタクリル酸メチル共重合体(スチレン成分50質量%未満)、ポリメタクリル酸メチル等が挙げられる。
これらの中でも、上記熱可塑性樹脂は、ポリスチレン系樹脂であることが好ましい。一般に、ポリスチレン系樹脂を基材樹脂とする発泡粒子成形体においては擦れ音が特に発生しやすい。したがって、この場合には、擦れ音を防止できるという本発明の作用効果が顕著になる。同様の観点から、熱可塑性樹脂は、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体(SAN)であることがより好ましい。
熱可塑性樹脂がポリスチレン系樹脂又はアクリル系樹脂の場合には、スチレン系単量体及び/又はアクリル系単量体を懸濁重合することにより上記樹脂粒子を製造することができる。また、上記樹脂粒子は、市販のポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、又はアクリル樹脂の樹脂ペレットを押出機で溶融混練した後、ストランドカット方式、ホットカット方式、及び水中カット方式等により細粒化することにより製造することができる。樹脂粒子の粒子径は、懸濁重合の場合には懸濁剤の添加量や攪拌動力を調整することにより適宜調整することができる。また、押出機を使用する場合には溶融混練物の吐出量とそれをカットする速度とを調整することにより適宜調整することができる。所望の粒子径が得られる方法であれば他の方法により行うこともできる。
発泡性樹脂粒子を発泡させて予備発泡粒子を得るにあたっては、所望の物性に応じて、発泡倍率を適宜調整することができる。
例えば自動車の内装材の用途に用いる場合であって、熱可塑性樹脂が例えばポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂である場合には、発泡倍率が嵩倍率で10〜50倍のものを採用することができる。また、ポリスチレン系樹脂やアクリル系樹脂である場合には、発泡倍率が5〜70倍のものを採用することができる。
ここで、熱可塑性樹脂がポリプロピレン系樹脂からなる場合には、発泡粒子成形体の発泡倍率が40倍以上になると、発泡粒子成形体と他部材との間で擦れ音が特に発生しやすい傾向にある。また、熱可塑性樹脂が、ポリスチレン系樹脂やアクリル系樹脂などの相対的に硬質の樹脂からなる場合には、発泡倍率に関わらず他部材との間で擦れ音が特に発生しやすい傾向にある。
予備発泡粒子の平均粒子径が小さすぎる場合には、該予備発泡粒子の製造自体が困難になり、製造コストが増大してしまう虞がある。一方、平均粒子径が大きすぎる場合には、型内成形により上記発泡粒子成形体を作製する際に、予備発泡粒子を金型内に充填し難くなる虞がある。また、予備発泡粒子の嵩発泡倍率が高すぎる場合には、自動車内装材などの用途において、圧縮強度などの所望の機械的強度を満足できなくなる虞がある。一方、嵩発泡倍率が低すぎる場合には、軽量性及び緩衝特性という発泡粒子本来の特性が損なわれてしまう虞がある。したがって、予備発泡粒子の平均粒子径は1.5〜6mmであることが好ましく、嵩発泡倍率は5〜70倍であることが好ましい。予備発泡粒子の平均粒子径は2mm以上、5mm以下であることがより好ましく、3mm以下であることがさらに好ましい。また、嵩発泡倍率は10倍以上、50倍以下であることがより好ましく、20倍以上、40倍以下であることがさらに好ましい。
上記予備発泡粒子の平均粒子径は、発泡性樹脂粒子の粒子径及びその発泡倍率を調整することにより制御することができる。
予備発泡粒子の平均粒子径及び嵩発泡倍率は、次のようにして測定することができる。
即ち、まず、予備発泡粒子群を、相対湿度50%、温度23℃、1atmの条件にて2日間放置する。次いで、温度23℃の水が入ったメスシリンダーを用意し、2日間放置した任意の量の予備発泡粒子群(予備発泡粒子群の質量W1)を上記メスシリンダー内の水中に金網などの道具を使用して沈める。そして、金網などの道具の体積を考慮し、水位上昇分より読みとられる予備発泡粒子群の容積V1[L]を測定する。この容積V1をメスシリンダーに入れた予備発泡粒子の個数(N)にて割り算(V1/N)することにより、発泡粒子1個あたりの平均体積を算出する。そして、得られた平均体積と同じ体積を有する仮想真球の直径をもって予備発泡粒子の平均粒子径[mm]とする。また、メスシリンダーに入れた予備発泡粒子群の質量W1(g)を容積V1で割り算(W1/V1)することにより、予備発泡粒子の見掛け密度ρ1を求める。この密度ρ1を、予備発泡粒子を構成する熱可塑性樹脂の密度で除算し、さらに1.6倍することにより予備発泡粒子の嵩発泡倍率を求めることができる。
予備発泡粒子の発泡倍率は、主として発泡性樹脂粒子中の発泡剤の含有量の増減により調整することができ、発泡時の温度や時間によって微調整することができる。発泡性樹脂粒子中の発泡剤の含有量は、樹脂粒子へ含浸させる発泡剤の量や、発泡剤含浸後の熟成時間などにより調整することができる。
予備発泡粒子の表面に炭化水素系ワックスを付着させる方法としては、予備発泡時に発泡性樹脂粒子と共に炭化水素系ワックスを発泡機内に添加し、炭化水素系ワックスの共存下で予備発泡を行なう方法や、炭化水素系ワックスをその融点以上に加熱して液体とし、この液体を発泡後の予備発泡粒子に塗布する方法等が挙げられる。
予備発泡粒子の表面にジメチルポリシロキサンを付着させる方法としては、予め発泡性樹脂粒子にジメチルポリシロキサンを被覆したのち、ジメチルポリシロキサンが被覆された発泡性樹脂粒子を予備発泡する方法や、予備発泡時に発泡性樹脂粒子と共にジメチルポリシロキサンを発泡機内に添加し、ジメチルポリシロキサンの共存下で予備発泡を行なう方法や、発泡後の熱可塑性樹脂予備発泡粒子にジメチルポリシロキサンを塗布する方法等が挙げられる。
これらの方法の中でも、特に製造工程が簡便で、かつより優れた擦れ音防止効果が得られるという観点から、発泡性樹脂粒子の予備発泡時に炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンの共存下で予備発泡を行なう方法が好ましい。炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンの共存下で予備発泡を行なうことにより、炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンにより予備発泡粒子がより均一に被覆されやすくなる。
炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンの共存下で予備発泡させる場合には、予備発泡粒子の表面への炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンの付着量は、予備発泡時の炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンの添加量により調整することができる。具体的には、予め特定量の炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンを添加して予備発泡粒子を作製してその炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサン付着量を測定し、その付着量と添加量との関係に基づいて、炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンの添加量を適宜増減させて所望の付着量に調整すればいい。
予備発泡粒子における炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンの付着量は、以下のようにして測定することができる。
即ち、まず、任意の量の予備発泡粒子群の重量を計測する。次いで、該予備発泡粒子群を十分量のテトラヒドロフランなどの溶媒にて溶解し、予備発泡粒子表面に付着する炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンを抽出し、ガスクロマトグラフ測定により炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンの付着量を求めることができる。
上記予備発泡粒子を型内成形することにより発泡粒子成形体を得ることができる。即ち、上記予備発泡粒子を成形型内に充填し、加熱媒体を成形型内に導入するなどして予備発泡粒子を相互に融着させることにより発泡粒子成形体を得ることができる。
型内成形は、金型内に予備発泡粒子を充填し均一な密度分布で発泡成形品(熱可塑性樹脂発泡粒子成形体)を得ることができる好適な方法である。
また、炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンが付着した予備発泡粒子の型内成形体を表面の一部に有する発泡粒子成形体を作製することもできる。
具体的には、例えば炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンが表面に付着していない熱可塑性樹脂を基材とする予備発泡粒子を型内成形して得られる型内成形体の表面の少なくとも一部において、炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンが表面に付着した予備発泡粒子の型内成形を行う。これにより、炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンが付着した予備発泡粒子の型内成形体を一部に有する発泡粒子成形体を得ることができる。
また、炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンが表面に付着していない予備発泡粒子を型内成形して得られる型内成形体と、炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンが表面に付着した予備発泡粒子を型内成形して得られる型内成形体とを別々に作製し、両者を接着剤や熱融着などにより一体化させても良い。
発泡粒子成形体を得る際の加熱媒体としては、例えば飽和蒸気、無機ガス、及びこれらの混合ガスなどを用いることができる。
また、無機ガスとしては、空気、窒素、炭酸ガス、アルゴン、ヘリウム、酸素、ネオンなどを用いることができる。経済的な観点からは無機ガスとしては空気を用いることが最も好ましい。
発泡粒子成形体は、自動車の内装材、電化製品の断熱部材、各種容器等に用いることができる。好ましくは、上記発泡粒子成形体は、自動車の内装材に用いることがよい。
この場合には、擦れ音を抑制できるという本発明の上述の作用効果がより顕著になる。
即ち、自動車の内装材に用いられる発泡粒子成形体には、例えばエンジンや走行中の路面からの振動、又は乗員が乗降する際の脚部による圧力などが伝わることにより、擦れ音が発生し易い。かかる内装材に擦れ音防止性能を有する上記発泡粒子成形体を適用することにより、擦れ音防止性能がより顕著になる。また、上記発泡粒子成形体は、例えば−20℃という低温における擦れ音防止性能に優れるため、低温に曝される虞のある自動車内装材として特に好適である。
自動車内装材としては、例えばフロア嵩上げ材がある。
即ち、自動車のフロアパネル面はロッカーパネルやダッシュパネルなど、様々な凹凸形状を有しているため、これを平らにして居住性を改善したり衝撃吸収性能を向上させたりする目的からフロアパネル面には、発泡粒子成形体からなるフロア嵩上げ材が敷設される。発泡粒子成形体は、このようなフロア嵩上げ材に適用することができる。また、ティビアパッドにも適用することもできる。
その他にも、ドアパッド、ヘッドレスト、ラゲージボックス等の自動車内装材に適用することができる。
以下、実施例及び比較例にかかる熱可塑性樹脂予備発泡粒子及び発泡粒子成形体について説明する。
(実施例1〜9)
実施例に係る熱可塑性樹脂予備発泡粒子は、炭化水素系ワックスと、温度25℃における動粘度1000mm/s以下のジメチルポリシロキサンとが少なくとも表面に付着した予備発泡粒子である。また、発泡粒子成形体は、上記予備発泡粒子を型内成形してなる。実施例においては、炭化水素系ワックスとしてパラフィン系ワックスを用い、このパラフィン系ワックスの付着量は、予備発泡粒子100質量部に対して1〜20質量部である。また、ジメチルポリシロキサンの付着量は、予備発泡粒子100質量部に対して5質量部以下(但し、0を除く)である。なお、パラフィン系ワックス及びジメチルポリシロキサンの付着量は、これらのパラフィン系ワックス及びジメチルポリシロキサンが付着した予備発泡粒子の質量からパラフィン系ワックス及びジメチルポリシロキサンの付着量分を差し引いて求めた質量100質量部、即ちパラフィン系ワックス及びジメチルポリシロキサンが付着していない予備発泡粒子自体の質量100質量部に対する値である。
本例においては、熱可塑性樹脂予備発泡粒子として、スチレン・アクリロニトリル共重合体予備発泡粒子(以下、「AS樹脂予備発泡粒子」又は単に「予備発泡粒子」とも言う。)を採用し、これを用いて型内成形しスチレン・アクリロニトリル共重合体発泡粒子成形体(以下、「AS樹脂発泡粒子成形体」又は単に「発泡粒子成形体」とも言う。)を得る。なお、AS樹脂は、スチレン・アクリロニトリル共重合体のことであり、「SAN」ともいう。
本例のAS樹脂予備発泡粒子は、発泡性AS樹脂粒子をパラフィン系ワックス及びジメチルポリシロキサンの存在下で発泡させて作製することができる。以下、その製造方法について具体的に説明する。
まず、発泡性AS樹脂粒子として、(株)JSP製の「HA300」を準備した。この発泡性AS樹脂粒子のAS樹脂を構成する単量体成分は、アクリロニトリル28質量%、及びスチレン72質量%である。即ち、発泡性AS樹脂粒子は、熱可塑性樹脂としてポリスチレン系樹脂を基材とする発泡性樹脂粒子である。また、発泡性AS樹脂粒子の平均粒子径は約1mmである。発泡性AS樹脂粒子の平均粒子径は、測定試料として発泡性AS樹脂粒子を用いた以外は、上述の予備発泡粒子の平均粒子径の測定方法と同様の方法により測定した。なお、測定には約500ccの発泡性AS樹脂粒子群を用いた。
また、炭化水素系ワックス(パラフィン系ワックス)としては、後述の表1及び表2に示すように、日本精蝋株式会社製のパラフィンワックス「PALVAX1230」(融点:65℃)、「PALVAX1330」(融点:64℃)、「POLYCOTE3030」(融点:75℃)を用いた。また、ジメチルポリシロキサンとしては、信越化学工業株式会社製のKF−96−100CS(動粘度(温度25℃):100mm2/s)、KF−96−20CS(動粘度(温度25℃):20mm2/s)、KF−96−350CS(動粘度(温度25℃):350mm2/s)を用いた。上記動粘度は、上述のASTM D445−46Tに基づき、ウッベローデ粘度計により測定された値である。
次に、発泡性AS樹脂粒子100質量部に対して表1及び表2に示す各配合割合で炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンを添加して混合した。そして、容積60Lのバッチ式発泡機により、発泡性AS樹脂粒子を表1及び表2に示す嵩倍率で発泡させることにより、炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンが表面に付着した予備発泡粒子を得た。次いで、得られた予備発泡粒子をサイロ内で1日間室温放置することにより熟成させた。このようにして、実施例1〜9の9種類の予備発泡粒子(AS樹脂予備発泡粒子)を得た。
各実施例にかかる予備発泡粒子について、作製時に使用した発泡性AS樹脂粒子、炭化水素系ワックス、及びジメチルポリシロキサンの種類及び配合量を表1及び表2に示す。
各予備発泡粒子について、平均粒子径(mm)、嵩発泡倍率(倍)を上述の方法により測定した。その結果を表1及び表2に示す。なお、平均粒子径および嵩発泡倍率の測定には約500ccの予備発泡粒子群を用い、嵩発泡倍率の計算にはAS樹脂の密度として1g/cm3を採用した。さらに、表1及び表2には、参考までに炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンを除いた部分の予備発泡粒子の嵩発泡倍率(嵩倍率)を示す。
また、各予備発泡粒子について、炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンの付着量をガスクロマトグラフィにより測定した。ガスクロマトグラフィの測定条件を下記に示す。そして、その結果をAS樹脂予備発泡粒子100質量部に対する、炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンの付着量(質量部)として後述の表1及び表2に示す。
[前処理条件]
炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンが付着している予備発泡粒子約100mgをテトラヒドロフラン3mlで希釈し、これをガスクロマトグラフィ用試料とする。
[ガスクロマトグラフィ条件]
装置 :(株)島津製作所製のGC−2010
注入量 :1.0μL
気化室温度 :280℃
カラム :アジレント・テクノロジー(株)製のHP−5MS(30m×0.25mm×0.25μm)
カラム槽 :100℃(5min保持)から280℃まで、15℃/minで昇温
カラム流量 :He 1.0ml/min(スプリット比1/50)
検出器 :FID
次に、各予備発泡粒子について、以下のようにして耐ブロッキング性の評価を行った。
「耐ブロッキング性」
炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンが付着した予備発泡粒子同士がサイロ内で互いに融着し、炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンを付着させていない予備発泡粒子に比べて流動性が著しく悪くなったものを「×」、流動性に問題がなかったものを「○」として評価した。その結果を表1及び表2に示す。
次に、MDX−10VS自動成型機(日立化成工業株式会社製)を用いて各実施例の予備発泡粒子をそれぞれ成形し、発泡粒子成形体(AS樹脂発泡粒子成形体)を作製した。
具体的には、まず、予備発泡粒子を寸法700mm×500mm×25mmの金型に充填した。そして、元圧0.08MPa(G)各蒸気を金型内に導入して15秒間加熱して予備発泡粒子を二次発泡及び融着させた。次いで、水冷を8秒行った後、発泡体圧力が0.01MPaになるまで真空冷却し、直方体状(板状)の発泡粒子成形体を得た。なお、上記(G)はゲージ圧を意味する。また、蒸気の元圧を0.08MPa(G)から、0.07MPa(G)、0.09MPa(G)に変更し、上記と同様の条件にてそれぞれ発泡粒子成形体を得た。
次に、得られた発泡粒子成形体について、以下のようにして融着率、曲げ強さを測定し、さらに曲げ強さ保持率を求めた。また、擦れ音の評価を行った。
「融着率」
各発泡粒子成形体を長手方向(700mmの方向)の中央部(350mmの位置)付近で割り、その破断面を目視により観察した。そして、破断面における全発泡粒子数に対する、発泡粒子内部から破断した発泡粒子数の比率(百分率)を算出し、これを融着率(%)とした。なお、融着率は、成形圧(元圧)0.07MPa(G)、0.08MPa(G)、0.09MPa(G)の蒸気を用いて作製した各発泡粒子成形体について、それぞれ算出した。その結果を表1及び表2に示す。
「曲げ強さ及び曲げ強さ保持率」
曲げ強さは、JIS K7221−2(2006年)に準拠して測定した。測定にあたっては、成形圧(元圧)0.08MPa(G)の蒸気にて作製した発泡粒子成形体(700mm×500mm×25mm)から成形スキン(厚み:25mm)を除去せずに、100mm×350mm×25mmの寸法の板状の試験片を切り出し、この試験片を用いて測定を行った。曲げ強さの測定条件は、支点間距離:300mm、加圧くさびの速度:20mm/min、試験温度:23℃、試験湿度:50%(相対湿度)とした。
また、曲げ強さ保持率は、炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンを用いずに倍率40倍で作製した発泡粒子成形体の曲げ強さを測定してこれを基準値とし、この基準値に対する100分率で示した。具体的には、後述の比較例1の発泡粒子成形体の曲げ強さを基準値とした。基準値に対する比較は、炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンを含まない倍率に換算した発泡倍率が同じものを用いて行なった。発泡粒子の融着性が低下しているほど曲げ強さ保持率の値が低くなる。その結果を表1及び表2に示す。
「常温擦れ音の評価」
まず、温度23℃、相対湿度50%の恒温室内に、成形圧(元圧)0.08MPa(G)の蒸気にて作製した発泡粒子成形体を24時間放置した。次いで、この発泡粒子成形体をニクロムスライサーで100mm×100mm×25mmの板状の試験片にカットした。この試験片を評価用試料として用いる。
次いで、図1(a)及び(b)に示した評価装置1を用いて擦れ音を測定した。
同図に示すごとく、評価装置1は、内寸585×430×350mm、厚さ50mmのアルミ製容器10と、アルミ製容器10の側面に埋設されたマイクロホン14(騒音計14)と、発泡粒子成形体2(評価用試料2)を保持する可動部11と、可動部11に連結し往復運動可能なエアシリンダ12とを備えている。アルミ製容器10の底面には、評価用試料2と接触させる他部材としての被接触物3が固定され、アルミ製容器10の側面および上面には、厚さ20mmのフェルト13が貼り付けられている。本例において、被接触物3は、軟質塩化ビニルシート(軟質塩ビ)又は亜鉛鋼板のいずれかである。評価用試料2は、被接触物3上に配置され、評価用試料2上にはさらに500gの錘4が配置される。
擦れ音の評価にあたっては、評価装置1においてエアシリンダ12を作動させ、可動部4に固定された評価用試料2をストローク200mmで往復運動させて被接触物3上で評価用試料2の成形スキン面を摺動させる。このとき、評価用試料2を速度90mm/sで10秒間動かし、発生する音をマイクロホン14で測定し、4000Hzから8000Hzの間で最大となる騒音値を擦れ音として測定した。この測定方法において、騒音値が高いほど不快な異音(キュッキュッという音)の発生が大きい。不快な異音が気にならないのは、概ね70dB以下であり、騒音値(擦れ音)が小さい程好ましい。その結果を後述の表1及び表2に示す。
「低温擦れ音の評価」
まず、温度23℃、相対湿度50%の恒温室内に、成形圧(元圧)0.08MPa(G)の蒸気にて作製した発泡粒子成形体を24時間放置した。次いで、この発泡粒子成形体をニクロムスライサーで25mm×25mm×25mmの立方体の試験片にカットした。この試験片を評価用試料として用いる。
次いで、温度−20℃の恒温槽内において、亜鉛鋼板の上で試験片の成形スキン面を数秒間擦り、このときの擦れ音の有無を評価した。擦れ音の発生がなかった場合を「○」、擦れ音が発生した場合を「×」として評価した。その結果を後述の表1及び表2に示す。
Figure 0006102584
Figure 0006102584
(比較例1〜7)
次に、実施例1〜9との比較用の予備発泡粒子及び発泡粒子成形体を作製した。
比較例1は、後述の表3に示すごとく、炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンを用いずに作製した点を除いては、上述の実施例と同様に作製した予備発泡粒子及び発泡粒子成形体である。
比較例2は、後述の表3に示すごとく、ジメチルポリシロキサンを用いずに炭化水素系ワックスのみを用いて作製した点を除いては、実施例と同様にして作製した予備発泡粒子及び発泡粒子成形体である。
比較例3は、後述の表3に示すごとく、炭化水素系ワックスを用いずにジメチルポリシロキサンのみを用いて作製した点を除いては、実施例と同様にして作製した予備発泡粒子及び発泡粒子成形体である。
比較例4は、後述の表3に示すごとく、ジメチルポリシロキサンの量を実施例に比べて多くした点を除いては、実施例と同様にして作製した予備発泡粒子及び発泡粒子成形体である。
比較例5は、後述の表3に示すごとく、炭化水素系ワックスの量を実施例に比べて多くした点を除いては、実施例と同様にして作製した予備発泡粒子及び発泡粒子成形体である。
比較例6は、後述の表3に示すごとく、ジメチルポリシロキサンに代わりメチルフェニルシリコーン(信越化学工業株式会社製の「KF−54、動粘度(温度25℃):450mm2/s)を用いて作製した点を除いては、実施例と同様にして作製した予備発泡粒子及び発泡粒子成形体である。
比較例7は、後述の表3に示すごとく、ジメチルポリシロキサンとして温度25℃の動粘度が3000mm2/sのKF−96−3000cs(信越化学工業株式会社製)を用いて作製した点を除いては、実施例と同様にして作製した予備発泡粒子及び発泡粒子成形体である。
上記のようにして得られた比較例1〜7の予備発泡粒子について、その作製時に用いた発泡性AS樹脂粒子、炭化水素系ワックス、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルシリコーンの種類及び配合量を表3に示す。また、予備発泡粒子について、予備発泡粒子100質量部に対する炭化水素ワックス、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルシリコーンの付着量(質量部)、平均粒子径(mm)、及び嵩発泡倍率(倍)を上述の実施例と同様にして測定し、さらに耐ブロッキング性を上述の実施例と同様にして評価した。その結果を表3に示す。
また、比較例1〜7の発泡粒子成形体について、実施例と同様に、融着率(%)、曲げ強さ(kPa)を測定し、曲げ強さ保持率(%)を求めた。その結果を表3に示す。さらに、比較例1〜7の発泡粒子成形体について、実施例と同様に、常温擦れ音及び低温擦れ音の評価を行った。その結果を表3に示す。
Figure 0006102584
表1及び表2より知られるごとく、炭化水素系ワックス1〜20質量部と、温度25℃における動粘度1000mm/s以下のジメチルポリシロキサン5質量部以下(但し0を除く)とが表面に付着した熱可塑性樹脂予備発泡粒子(実施例1〜9)は、耐ブロッキング性に優れることがわかる。また、かかる予備発泡粒子を用いて作製した発泡粒子成形体(実施例1〜9)は、擦れ音防止性能に優れ、例えば−20℃という低温環境下における擦れ音防止性能にも優れていることが分かる。さらに、実施例1〜9の発泡粒子成形体は、発泡粒子相互の融着性に優れ、曲げ強さにも優れていることがわかる。
これに対し、表3より知られるごとく、炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンの両方を付着していない比較例1は、常温、及び低温での擦れ音防止性能が劣っていた。
また、ジメチルポリシロキサンが付着していない比較例2の予備発泡粒子を用いて作製した発泡粒子成形体は、低温での擦れ音防止性能が劣っていた。
また、炭化水素系ワックスが付着していない比較例3の予備発泡粒子を用いて作製した発泡粒子成形体は、常温においても擦れ音防止性能が劣っていた。さらに、融着性が低下し、曲げ強さが不十分であった。
また、ジメチルポリシロキサンの付着量が多すぎる比較例4の予備発泡粒子を用いて作製した発泡粒子成形体は、発泡粒子相互の融着性が低下し、曲げ強さが不十分であった。
また、炭化水素系ワックスの付着量が多すぎる比較例5の予備発泡粒子は耐ブロッキング性が劣っていた。
また、ジメチルポリシロキサンの代わりにメチルフェニルシリコーンを用いた比較例6の予備発泡粒子を用いて作製した発泡粒子成形体は、常温及び低温での擦れ音防止性能が劣っていた。さらに、融着性が低下し、曲げ強さが不十分であった。
また、温度25℃における動粘度が3000mm2/sのジメチルポリシロキサンを用いた比較例7の予備発泡粒子を用いて作製した発泡粒子成形体は、常温及び低温での擦れ音防止性能が劣っていた。さらに、融着性が低下し、曲げ強さが不十分であった。
(実施例10)
次に、AS樹脂発泡粒子成形体5の表面の少なくとも一部に、炭化水素系ワックス、及びジメチルポリシロキサンが表面に付着した予備発泡粒子の型内成形体55(被覆層55)を有する発泡粒子成形体を作製する例について説明する(図2(a)及び(b)参照)。
本例の発泡粒子成形体5は、図2(a)及び(b)に示すごとく、自動車のフロア嵩上げ材である。発泡粒子成形体5の自動車車体側51には、凹凸が設けられており、凸部501が車体の金属部分と接触する。一方、発泡粒子成形体5の車体側51の反対面側である車両室内側52には、平らな面が設けられている。なお、図2(a)及び(b)に示すフロア嵩上げ材用の発泡粒子成形体5の表面の凹凸形状は一例であり、その形状は所望のエネルギー吸収特性にあわせて適宜設計することができる。
本例の発泡粒子成形体5は、母材成形体50と、その表面を部分的に被覆する被覆層55とからなる。母材成形体50は、炭化水素系ワックス、及びジメチルポリシロキサンが表面に付着していないAS樹脂予備発泡粒子の型内成形体から構成されている。一方、被覆層55は、炭化水素系ワックス、及びジメチルポリシロキサンが表面に付着したAS樹脂予備発泡粒子の型内成形体から構成されている。また、被覆層55は、母材成形体50の車体側51において突出する凸部501に積層形成されている(図2(b)参照)。
以下、本例の発泡粒子成形体5の製造方法について、説明する。
まず、発泡性AS樹脂粒子として、(株)JSP製の「HA300」を準備した。この発泡性AS樹脂粒子の平均粒子径は1.0mmである。
次いで、容積300Lのバッチ式発泡機(DAISEN(株)製の「DYHL300」)により、発泡性AS樹脂粒子を嵩倍率で40倍に発泡させてAS樹脂予備発泡粒子を得た。次に、得られたAS樹脂予備発泡粒子をサイロ内で1日間室温放置することにより熟成させた。このようにして得られたAS樹脂予備発泡粒子を、以下「母材用予備発泡粒子」という。
また、母材用予備発泡粒子の作製に用いたものと同様の発泡性AS樹脂粒子((株)JSP製の「HA300」、平均粒子径1.0mm)を別途準備した。この発泡性AS樹脂粒子を上記バッチ式発泡機内に入れ、発泡性AS樹脂粒子100質量部に対して表3に示す配合割合の炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンを共存させ状態で、発泡性AS樹脂粒子を嵩倍率で40倍に発泡させてAS樹脂予備発泡粒子を得た。得られたAS樹脂予備発泡粒子をサイロ内で1日間室温放置することにより熟成させた。このようにして得られた、炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンが付着したAS樹脂予備発泡粒子を、以下「被覆層用予備発泡粒子」という。
被覆層用予備発泡粒子について、平均粒子径(mm)、嵩発泡倍率(倍)、炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンの付着量を測定し、また、耐ブロッキング性を評価した。測定方法及び評価方法は、上述の実施例1〜9と同様である。その結果を後述の表4に示す。
次に、DAISEN(株)製のMCJ自動成形機「VS2000」を用いて発泡粒子成形体を作製する。
具体的には、図3(a)に示すごとく、可動側金型61及び固定側金型62からなる金型6の成形キャビティ65内に、母材用予備発泡粒子を充填し、元圧0.03MPa(G)の蒸気を固定側金型62側から成形キャビティ65内に導入して15秒間加熱した。次いで、元圧0.03MPa(G)の蒸気を移動側金型61側から成形キャビティ65内に導入してさらに12秒間加熱して、母材用予備発泡粒子をおこし状に型内成形してなる母材予備成形体500を得た。
次に、図3(b)に示すごとく、固定側金型62に母材予備成形体500を残した状態で可動側金型61を移動させて金型を15mm開き、母材予備成形体500と可動側金型61との間に空間63を設けた。次いで、母材予備成形体500の凸部509と可動側金型61との間に形成され空間63内に被覆層用予備発泡粒子を充填した。そして、元圧0.07MPa(G)の蒸気を固定側金型62側から成形キャビティ65内に導入して15秒間加熱した。次いで、元圧0.07MPa(G)の蒸気を可動側金型61側から成形キャビティ65内に導入してさらに12秒間加熱した。これにより、母体予備成形体500をさらに発泡、融着させて母材成形体50を得ると共に、被覆層用予備発泡粒子を発泡、融着させ被覆層55を形成し、さらに母材成形体50と被覆層55とを融着させて、母材
成形体50の凸部501に、被覆層用予備発泡粒子からなる被覆層55を形成させた(図3(c)参照)。
このようにして、図2(a)及び(b)に示すごとく、母材成形体50と、その表面を部分的に被覆する被覆層55とからなる発泡粒子成形体5を得た。
なお、上述の製造方法においては、被覆層用予備発泡粒子を空間内に充填した後0.07MPa(G)の蒸気を導入して作製した例について説明したが、本例においては、被覆用予備発泡粒子の充填後に、0.08MPa(G)又は0.09MPa(G)の蒸気をそれぞれ導入して、さらに2種類の発泡粒子成形体を作製した。
次に、得られた発泡粒子成形体について、以下のようにして融着率を測定し、さらに擦れ音の評価を行った。
「融着率」
図2(a)に示す発泡粒子成形体5をX−X線断面で割り、その破断面を目視により観察した。そして、破断面の母材成形体に存在する全発泡粒子数に対する、発泡粒子内部から破断した発泡粒子数の比率を算出し、これを融着率A(%)とした。
また、上述の破断面の被覆層に存在する全発泡粒子数に対する発泡粒子内部から破断した発泡粒子数の比率を算出し、これを融着率B(%)とした。
なお、融着率は、成形圧(元圧)0.07MPa(G)、0.08MPa(G)、又は0.09MPa(G)の蒸気を用いて作製した各発泡粒子成形体について、それぞれ算出した。その結果を後述の表4に示す。
「常温擦れ音の評価」
まず、温度23℃、相対湿度50%の恒温室内に、元圧0.08MPa(G)の蒸気にて作製した本例の発泡粒子成形体5を24時間放置した(図2(a)及び(b)参照)。
次いで、発泡粒子成形体5の図2において破線で囲んだ領域S(100mm×100mmの領域)をニクロムスライサーでカットし、これを評価用試料とした。この評価用試料を用いて、上述の実施例1〜9と同様にして擦れ音を測定した。なお、本例においては、発泡粒子成形体5の被覆層55が形成された凸部の擦れ音を測定した。その結果を後述の表4に示す。
「低温擦れ音評価」
まず、温度23℃、相対湿度50%の恒温室内に、元圧0.08MPa(G)の蒸気にて作製した本例の発泡粒子成形体5を24時間放置した(図2(a)及び(b)参照)。
次いで、温度23℃、相対湿度50%の恒温室内において発泡粒子成形体5の図2において破線で囲んだ領域Sのうち25mm×25mmの領域をニクロムスライサーでカットし、これを評価用試料とした。この評価用試料を用いて、上述の実施例1〜9と同様にして低温擦れ音の評価を行った。なお、本例においては、発泡粒子成形体5の被覆層55が形成された凸部の擦れ音を測定した。その結果を後述の表4に示す。
(比較例8)
次に、実施例10の発泡粒子成形体の比較用として、炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンが表面に付着していないAS樹脂予備発泡粒子のみを用いて実施例10と同形状のフロア嵩上げ材用の発泡粒子成形体を作製した。
具体的には、まず、実施例10における母材用予備発泡粒子と同様に、発泡性AS樹脂粒子((株)JSP製の「HA300」、平均粒子径:1.0mm)を嵩倍率で40倍に発泡させてAS樹脂予備発泡粒子を得た。本例においても、実施例10と同様に、予備発泡粒子の発泡倍率及び平均粒子径を測定すると共に、耐ブロキング性の評価を行った。その結果を後述の表4に示す。
次いで、上記AS樹脂予備発泡粒子から母材予備成形体を得た後、移動側金型を15mm移動して形成した空間にも、母材用予備発泡粒子と同じAS樹脂予備発泡粒子(炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンが表面に付着していないAS樹脂予備発泡粒子)を充填して型内成形する点を除いては、実施例10と同様にして発泡粒子成形体を得た。
本例の発泡粒子成形体は、被覆層用予備発泡粒子からなる被覆層が形成されていない点を除いては、実施例10と同様の構成を有している。本例においても、実施例10と同様に、発泡粒子成形体の融着率Aを測定すると共に、擦れ音の評価を行った。その結果を後述の表4に示す。
(比較例9)
次に、実施例10の発泡粒子成形体の比較用として、ジメチルポリシロキサンが表面に付着しておらず、炭化水素系ワックスが表面に付着したAS樹脂予備発泡粒子を用いて被覆層を形成したフロア嵩上げ材用の発泡粒子成形体を作製した。本例の発泡粒子成形体は、被覆層用予備発泡粒子の作製時に、ジメチルポリシロキサンを添加しなかった点を除いては、実施例10と同様にして作製した。
本例においても、実施例10と同様に、被覆層用予備発泡粒子の嵩発泡倍率、平均粒子径、炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンの付着量を測定すると共に、耐ブロキング性の評価を行った。その結果を後述の表4に示す。また、実施例10と同様に、発泡粒子成形体の融着率A及び融着率Bを測定すると共に、擦れ音の評価を行った。その結果を後述の表4に示す。
Figure 0006102584
表4より知られるごとく、炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンが表面に付着した実施例10の被覆層用予備発泡粒子は、耐ブロッキング性に優れることがわかる。そして、かかる被覆層用予備発泡粒子の型内成形体を表面の少なくとも一部に有する発泡粒子成形体は、発泡粒子相互の融着性に優れるため曲げ強さ等の機械的強度に優れ、さらに常温及び低温での擦れ音防止性能にも優れていることがわかる。
これに対し、炭化水素系ワックス及びジメチルポリシロキサンのいずれもが表面に付着していない予備発泡粒子を型内成形してなる比較例8の発泡粒子成形体は、擦れ音防止性能が不十分であった。
また、ジメチルポリシロキサンを用いずに、パラフィン系ワックスのみを表面に付着させた比較例9のかかる被覆層用予備発泡粒子からなる型内成形体を表面の少なくとも一部に有する発泡粒子成形体においては、低温での擦れ音防止性能が劣っていた。
1 評価装置
14 マイクロホン(騒音計)
2 発泡粒子成形体(評価用試料)
3 被接触物
5 発泡粒子成形体

Claims (5)

  1. 熱可塑性樹脂を基材とする予備発泡粒子の表面に、炭化水素系ワックス及び温度25℃における動粘度1000mm/s以下のジメチルポリシロキサンが付着してなり、
    上記炭化水素系ワックスの付着量が上記予備発泡粒子100質量部に対して1〜20質量部であり、
    上記ジメチルポリシロキサンの付着量が上記予備発泡粒子100質量部に対して5質量部以下(但し、0を除く)であり、
    平均粒子径が1.5〜6mmであり、かつ嵩発泡倍率が5〜70倍であることを特徴とする熱可塑性樹脂予備発泡粒子。
  2. 上記炭化水素系ワックスがパラフィン系ワックスであることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂予備発泡粒子。
  3. 上記熱可塑性樹脂がポリスチレン系樹脂であることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱可塑性樹脂予備発泡粒子。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の熱可塑性樹脂予備発泡粒子を型内成形してなることを特徴とする発泡粒子成形体。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の熱可塑性樹脂予備発泡粒子の型内成形体を表面の少なくとも一部に有することを特徴とする発泡粒子成形体。
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