JP6243744B2 - ポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体製車両用内装材 - Google Patents
ポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体製車両用内装材 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6243744B2 JP6243744B2 JP2014011228A JP2014011228A JP6243744B2 JP 6243744 B2 JP6243744 B2 JP 6243744B2 JP 2014011228 A JP2014011228 A JP 2014011228A JP 2014011228 A JP2014011228 A JP 2014011228A JP 6243744 B2 JP6243744 B2 JP 6243744B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- foamed
- interior material
- polyolefin
- particles
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
しかしながら、特許文献2に記載のポリプロピレン系予備発泡粒子を用いた成形体においても、ポリエチレンワックスを含有させることにより、成形体が柔らかくなることや、面方向の収縮率が高くなるという問題や依然として擦れ音の低減効果の持続性の問題を有している。
しかしながら、特許文献3に記載のフロアスペーサでは、発泡成形体の表面に所定間隔で脚部を形成し、当該脚部の表面に融解再固化層を形成するため、発泡成形体用の金型が複雑になり、金型コストが上昇することや、融解再固化の工程が増加し、設備費及び加工費が増加するなどして製造コストの上昇を余儀なくされるものであり、擦れ音の低減効果においても十分なものではなかった。
〔1〕ポリオレフィン系樹脂から形成される発泡状態の芯層と、該芯層を被覆するポリエチレン系樹脂から形成される被覆層とから構成されているポリオレフィン系樹脂発泡粒子を型内成形してなる発泡粒子成形体製の車両用内装材であって、前記芯層を形成しているポリオレフィン系樹脂の曲げ弾性率が600〜1600MPaであり、前記発泡粒子成形体の表面における前記発泡粒子の被覆層成分による占有面積率が50%以上であり、発泡粒子成形体の50%圧縮応力が0.10〜0.55MPaである、ことを特徴とするポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体製車両用内装材。
〔2〕前記芯層を形成しているポリオレフィン系樹脂がポリプロピレン系樹脂であり、前記被覆層を形成しているポリエチレン系樹脂がメタロセン重合触媒存在下に重合して得られたものである前記〔1〕に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体製車両用内装材。
〔3〕前記被覆層を形成しているポリエチレン系樹脂の融点が90〜130℃である前記〔1〕又は〔2〕に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体製車両用内装材。
〔4〕前記芯層を形成しているポリオレフィン系樹脂の融点が120〜165℃である前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体製車両用内装材。
〔5〕前記芯層を形成しているポリオレフィン系樹脂と被覆層を形成しているポリエチレン系樹脂との重量比率が97:3〜75:25である前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体製車両用内装材。
〔6〕前記ポリオレフィン系樹脂発泡粒子が貫通孔を有する略円筒状のポリオレフィン系樹脂発泡粒子である前記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体製車両用内装材。
〔7〕前記発泡粒子成形体の密度が15〜60g/Lである前記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体製車両用内装材。
〔8〕前記ポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体製車両用内装材が自動車用フロア材である前記〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体製車両用内装材。
〔9〕前記ポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体製車両用内装材が自動車用車載容器である前記〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体製車両用内装材。
また、本発明において内装材とは、自動車用内装材としては、ツールボックス、ラゲッジボックスなど車載容器、フロアスペーサ、ティビアパッドなどのフロア材、その他、ドアトリム、ヘッドライナ、アームレスト、各種ピラー、シートバック、ヘッドレスト、シート嵩上げ材、側突パッド、コンソールボックス、コンソールリッド、パーティションボード、トランクリッドなどが含まれ、鉄道車両では、ドア、シートおよび天井の部材などが含まれる。
また、芯層を構成するポリオレフィン系樹脂には、曲げ弾性率が600〜1600MPaであり、800〜1600MPaが好ましく、900〜1400MPaが更に好ましい。該樹脂の曲げ弾性率は、JIS K 7171(2008)に基づき、射出成形にて試験片(試験片寸法;長さ80mm、幅10mm、厚さ4mm)を作製して、求めることができる。
これらの中では、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂が好ましい。さらに、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂の中では、発泡粒子の型内成形時の発泡粒子相互の融着性や発泡粒子成形体の擦れ音防止性能に特に優れる観点などから、メタロセン系重合触媒を使用して重合された直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂(以下、mLLDPEという。)が好ましい。
また、この場合においても被覆層を形成するポリエチレン系樹脂としては、mLLDPEが好ましい。通常、ポリエチレン系樹脂は、ポリプロピレン系樹脂とは熱接着しにくい傾向にあるが、mLLDPEの場合には、ポリプロピレン系樹脂との熱接着性にすぐれている。そのため、複合構造を有する発泡粒子を製造する際に、芯層と被覆層との間で剥離し難いという効果をもたらす。これらの理由は定かではないが、メタロセン系重合触媒による重合体の分子量分布の幅が狭いこと、特に低分子量成分を含有しないか又は含有しても極微量であることに起因しているものと推測される。なお、mLLDPEの密度は、通常、0.880〜0.935g/cm3の範囲のものであり、0.890〜0.920g/cm3の範囲のものが好ましい。
上記のポリオレフィン系樹脂からなる芯層と、ポリエチレン系樹脂からなる被覆層の重量比率は、発泡粒子を得るための芯層及び被覆層からなる樹脂粒子を後述する方法にて製造する際の各々の層を形成する樹脂の共押出成形時の吐出量にて調整できる。また、発泡粒子からポリオレフィン系樹脂からなる芯層と、ポリエチレン系樹脂からなる被覆層の重量比率を求めるためには、各々の層を形成している樹脂の密度と各々の層の樹脂体積との積から各々の層の重量を求めることにより算出できる。
また、上記の添加剤は、被覆層に添加することが、添加量と機能発現性の観点から効率的であり、低コスト化を図ることができる。
これらの発泡剤のうち、二酸化炭素、窒素、空気等の無機系物理発泡剤を主成分とする発泡剤を用いることが好ましく、より好ましくは二酸化炭素が用いられる。本発明において、上記無機系物理発泡剤を主成分とするとは、全物理発泡剤100モル中に無機系物理発泡剤が50モル%以上、好ましくは70モル%以上、より好ましくは90モル%以上含有していることを意味する。
その他の有機系物理発泡剤を使用する場合には、ポリオレフィン系樹脂との相溶性、発泡性の観点から、n−ブタン、i−ブタン、n−ペンタン、i−ペンタンを使用することが好ましい。
前記発泡粒子の見かけ密度は下記により測定される。水を入れたメスシリンダー内に重量W(g)の発泡粒子群を、金網などを使用して沈め、水位の上昇分から発泡粒子群の体積V(L)を求め、発泡粒子群の重量を発泡粒子群の体積で除す(W/V)ことにより求められる。
なお、L/Dにおいて、Lは発泡粒子の最長部の長さ、DはL方向と垂直な断面における最大径Dmaxと最小径Dminの平均値であり、下記式にて計算される。
D=(Dmax+Dmin)/2
例えば、従来の発泡粒子を型内成形する一対の成形型を用い、大気圧下又は減圧下で発泡粒子を成形型キャビティ内に充填し、型閉めして成形型キャビティ体積を5〜50%減少するように圧縮し、ついで型内にスチーム等の熱媒を供給して加熱し、発泡粒子を加熱融着させるクラッキング成形法による方法(例えば、特公昭46−38359号公報)。
また、発泡粒子を空気等の加圧気体により予め加圧処理して発泡粒子内の圧力を高めて、発泡粒子の2次発泡性を高めて2次発泡性を維持しつつ、大気圧下又は減圧下で発泡粒子を成形型キャビティ内に充填し型閉めし、ついで型内にスチーム等の加熱媒体を供給して発泡粒子を加熱融着させる加圧成形法(例えば、特公昭51−22951号公報)などにより成形することができる。また、圧縮ガスにより大気圧以上に加圧したキャビティ内に、当該圧力以上に加圧した発泡粒子を充填した後、キャビティ内にスチーム等の加熱媒体を供給して発泡粒子を加熱融着させる圧縮充填成形法(例えば、特公平4−46217号公報)により成形することもできる。その他に、2次発泡性の高い発泡粒子を、大気圧下又は減圧下の一対の成形型のキャビティ内に充填した後、ついでスチーム等の加熱媒体を供給して加熱し発泡粒子を加熱融着させる常圧充填成形法(例えば、特公平6−49795号公報)、または上記の方法を組み合わせた方法(例えば、特公平6−22919号公報)などによっても成形することができる。
なお、50%圧縮応力は後述の方法により測定した。
なお、発泡粒子成形体の密度は、該成形体から切り出した試験片の重量(g)を該試験片の外形寸法から求められる体積(L)で除すことにより算出される。
発泡粒子の被覆層成分による占有面積率(%)=発泡粒子の被覆層成分による占有面積/(発泡粒子の被覆層成分による占有面積+発泡粒子の芯層成分による占有面積)×100
なお、発泡粒子成形体の表面の発泡粒子の被覆層が露出している部分が見分け難い場合は、被覆層を形成する樹脂を着色することにより、画像解析を容易に行うことができる。
(融点)
被覆層樹脂融点及び芯層樹脂の融点は、既述の方法で測定した。
(芯層樹脂の曲げ弾性率)
既述の方法で測定した。
(発泡粒子の見かけ密度)
既述の方法により求めた。
(発泡粒子のL/D)
既述の方法により求めた50個の発泡粒子のL/Dの算術平均値とした。
発泡成形体融着性は、発泡粒子成形体を破断した際の破断面に露出した発泡粒子のうち、材料破壊した発泡粒子の数の割合(融着率)に基づいて行った。具体的には、発泡粒子成形体を、カッターナイフで発泡粒子成形体の厚み方向に約10mmの切り込みを入れた後、切り込み部から発泡粒子成形体を破断させた。次に、破断面に存在する発泡粒子の個数(n)と、材料破壊した発泡粒子の個数(b)を測定し、(b)と(n)の比(b/n)を百分率で表して融着率(%)とし、融着率70%以上を「○」、70%未満40%以上を「△」、40%未満を「×」とした。
発泡成形体の表面平滑性は、発泡成形体の表面凹凸の程度を目視により観察して次の3段階で評価した。
◎:表面凹凸のほとんどないもの
○:表面凹凸が若干あるもの
×:表面凹凸が多いもの
(成形体の密度)
発泡粒子成形体の密度は、次のように測定した。
温度23℃、相対湿度50%の環境下で24時間以上放置した発泡粒子成形体の外形寸法から体積(L)を求めた。次いで該発泡粒子成形体の重量(g)を精秤した。発泡粒子成形体の重量を体積にて除して発泡粒子成形体の密度(g/L)求めた。
発泡成形体の剛性の尺度として、ポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体から、縦50mm×横50mm×厚み25mmのテストピースをスキン層がないように切り出し、JIS K 6767:1999に基づいて、10mm/分の速度で圧縮した際の50%ひずみ時の圧縮応力(MPa)を測定した。
まず、温度23℃、相対湿度50%の恒温室内に、厚さ25mmの発泡粒子成形体を24時間放置した。次いで、この発泡粒子成形体をバンドソーで縦100mm×横100mm×成形体厚みにカットして評価用試料とした。
次いで、図2(a)及び(b)に示した評価装置1を用いて擦れ音を測定した。
同図に示すごとく、評価装置1は、内寸585×430×350mm、厚さ50mmのアルミ製容器10と、アルミ製容器10の側面に埋設されたマイクロホン14(騒音計14)と、発泡粒子成形体2(評価用試料2)を保持する可動部11と、可動部11に連結し往復運動可能なエアシリンダ12とを備えている。アルミ製容器10の底面には、評価用試料2と接触させる他部材としての被接触物3が固定され、アルミ製容器10の側面および上面には、厚さ20mmのフェルト13が貼り付けられている。本例において、被接触物3は、厚さ1mmの軟質塩化ビニルシートである。評価用試料2は、被接触物3上に配置され、評価用試料2上にはさらに1kgの錘4が配置される。
擦れ音の評価にあたっては、評価装置1においてエアシリンダ12を作動させ、可動部4に固定された評価用試料2をストローク200mmで往復運動させて被接触物3(軟質塩化ビニルシート)上で摺動させる。このとき、評価用試料2を速度200mm/sで5秒間動かし、発生する音を擦り合わせ場所から5cm離れたところに設置したマイクロホン14で測定し、8000Hzの騒音値を擦れ音として測定した。この測定には株式会社 小野測器製の「LA−5110」を用いて周波数と音圧レベルを解析し、擦り合わせはじめから10秒間の測定における周波数8000Hzの音圧レベル(A1音)と、擦り合わせる前の空運転の音圧レベル(B1音)測定し、以下の式で、成形品の擦れ音レベルを求めた。
成形品の擦れ音レベル(dB)=A1(dB)−B1(dB)
擦れ音評価基準として、以下のように判断した。
◎ :成形品擦れ音レベルが30dB未満
○ :成形品擦れ音レベルが30dB以上45dB未満
× :成形品擦れ音レベルが45dB以上
(芯層用ポリオレフィン系樹脂)
1)PP1:メタロセン触媒重合;ポリプロピレンエチレン−プロピレンランダム共重合体(融点125℃、エチレン含有量3.5重量%、MFR7g/10分)
2)PP2:チーグラー・ナッタ触媒重合;エチレン−プロピレンランダム共重合体(融点138℃、エチレン含有量3.4重量%、MFR6g/10分)
3)PP3:チーグラー・ナッタ触媒重合;エチレン−プロピレンランダム共重合体(融点142℃、エチレン含有量2.8重量%、MFR5g/10分)
4)PP4:チーグラー・ナッタ触媒重合;エチレン−プロピレンランダム共重合体(融点156℃、エチレン含有量1.0重量%、MFR7g/10分)
5)LLDPE:チーグラー・ナッタ触媒重合;直鎖状低密度ポリエチレン(融点123℃、密度0.93g/cm3、MFR1.8g/10分)
(被覆層用ポリエチレン系樹脂)
1)mLLDPE:メタロセン系触媒存在下で重合した直鎖状低密度ポリエチレン(融点102℃、密度0.90g/cm3、MFR10g/10分)
2)PP5:チーグラー・ナッタ触媒重合;エチレン−プロピレンランダム共重合体(融点131℃、エチレン含有量4.0重量%、MFR6g/10分)
3)LLDPE:チーグラー・ナッタ触媒重合;直鎖状低密度ポリエチレン(融点123℃、密度0.93g/cm3、MFR1.8g/10分)
<ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の製造>
(複層樹脂粒子の製造)
内径65mmの芯層形成用押出機および内径30mmの被覆層(外層)形成用押出機を併設し出口側で多数本の複層ストランド状の共押出が可能なダイを付設した共押出機を用いた。
芯層形成用押出機に芯層樹脂組成物として表1に「PP1」として示すエチレン−プロピレンランダム共重合体を85重量%、被覆層形成用押出機に被覆層樹脂組成物として表1に[mLLDPE]として示すメタロセン触媒存在下に重合した直鎖状低密度ポリエチレンを15重量%の割合で供給し、溶融混練した。
その溶融混練物は、芯層/被覆層の重量比が85/15で、ダイ内で合流し、押出機先端に取り付けた口金の細孔から、芯層の外周を円環状に被覆する被覆層が形成された複層ストランドとして多数本共押出し、共押出されたストランドを水冷し、ペレタイザーで重量が略0.8mgとなるように切断し、乾燥して複層樹脂粒子(樹脂粒子段階でのL/Dは4.6)を得た。
なお、芯層のポリプロピレン系樹脂には気泡調整剤としてホウ酸亜鉛を含有量が1000重量ppmとなるようにマスターバッチで供給した。
次いで、前記複層樹脂粒子を用いてポリプロピレン系樹脂発泡粒子を作製した。
まず、前記のようにして得られた複層樹脂粒子1kgを分散媒としての水3Lと共に撹拌機を備えた5Lの密閉容器内に仕込み、更に分散媒中に、分散剤としてカオリン0.3重量部、界面活性剤(商品名:ネオゲンS−20F、第一工業製薬社製、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム)を有効成分量として0.004重量部、発泡剤としての二酸化炭素をドライアイスとして仕込んだ。
次いで、撹拌下で芯層温度の融点より5℃低い温度まで昇温し、その温度で15分間保持した。その後、芯層温度の融点(発泡温度)まで昇温し、その温度で15分間保持した。
その後、二酸化炭素にて背圧を加えながら内容物を大気圧下に放出して表1に示す嵩密度のポリプロピレン系樹脂発泡粒子を得た。
上記で得られたポリプロピレン系樹脂発泡粒子を用いて発泡粒子成形体を作製した。
まず、発泡粒子を、縦300mm×横250mm×厚さ60mmの平板成形型に充填し、スチーム加熱による加圧成形により型内成形を行なって板状の発泡粒子成形体を得た。加熱方法は両面の型のドレン弁を開放した状態でスチームを5秒間供給して予備加熱(排気工程)を行った後、本加熱圧力より0.04MPa(G)低い圧力で一方加熱を行い、さらに本加熱圧力より0.02MPa(G)低い圧力で逆方向から一方加熱を行った後、成形蒸気圧力0.18MPa(G)で加熱した。
加熱終了後、放圧し、成形体の発泡力による表面圧力が0.04MPa(G)に低下するまで水冷した後、型を開放し成形体を型から取り出した。得られた成形体は80のオーブン内にて12時間養生し、徐冷することにより発泡粒子成形体を得た。
得られた成形体の物性を表1に示した。このようにして、厚さ60mmの発泡粒子成形体を得た。
実施例1の発泡粒子、発泡粒子成形体の組成、構成、特性、評価結果等についてまとめて表1に示す。
芯層を形成する樹脂を表1に示すものに変更し、実施例2、4については更に複層樹脂粒子のL/Dを調整した以外は、前記した実施例1の発泡粒子の製造方法と同様にして、表1に示す芯層樹脂及び被覆層樹脂の組み合わせと発泡粒子のL/Dの異なる実施例2〜6の発泡粒子を得、更に実施例1と同様にして発泡粒子成形体を得て、実施例1と同様に評価した。
実施例2〜6の発泡粒子、発泡粒子成形体の組成、構成、特性、評価結果等についてまとめて表1に示す。
芯層および被覆層を形成する樹脂を表2に示すものに変更し、更に複層樹脂粒子のL/Dを調整した以外は、前記した実施例1の発泡粒子の製造方法と同様にして、表2に示す芯層樹脂及び被覆層樹脂の組み合わせと発泡粒子のL/Dの異なる比較例1〜3の発泡粒子を得、更に実施例1と同様にして発泡粒子成形体を得て、実施例1と同様に評価した。
比較例1〜3の発泡粒子、発泡粒子成形体の組成、構成、特性、評価結果等についてまとめて表2に示す。
2 評価用試料(発泡成形体)
3 被接触物(軟質塩ビシート)
4 錘
10 鉄製容器
11 可動部
12 エアシリンダ
13 フェルト
14 マイクロホン(騒音計)
Claims (10)
- ポリオレフィン系樹脂から形成される発泡状態の芯層と、該芯層を被覆するメタロセン重合触媒存在下に重合して得られたポリエチレン系樹脂(但し、ポリエチレンワックスを除く。)から形成される被覆層とから構成されているポリオレフィン系樹脂発泡粒子を型内成形してなる発泡粒子成形体製の車両用内装材であって、前記芯層を形成しているポリオレフィン系樹脂の曲げ弾性率が600〜1600MPaであり、前記発泡粒子成形体の表面における前記発泡粒子の被覆層成分による占有面積率が50%以上であり、発泡粒子成形体の50%圧縮応力が0.10〜0.55MPaである、ことを特徴とするポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体製車両用内装材。
- 前記発泡粒子が、芯層形成用のポリオレフィン系樹脂と被覆層形成用のメタロセン重合触媒存在下に重合して得られたポリエチレン系樹脂とを共押出して得た複層ストランドを切断してポリオレフィン系樹脂をポリエチレン系樹脂にて被覆した複層樹脂粒子を発泡させて得られたものである請求項1に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体製車両用内装材。
- 前記芯層を形成しているポリオレフィン系樹脂がポリプロピレン系樹脂であり、前記被覆層を形成しているポリエチレン系樹脂がメタロセン重合触媒存在下に重合して得られた直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂であり、前記占有面積率が60%以上である請求項1又は2に記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体製車両用内装材。
- 前記被覆層を形成しているポリエチレン系樹脂の融点が90〜130℃、密度が0.890g/cm 3 以上0.920g/cm 3 未満である請求項1〜3のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体製車両用内装材。
- 前記芯層を形成しているポリオレフィン系樹脂の融点が120〜165℃である請求項1〜4のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体製車両用内装材。
- 前記芯層を形成しているポリオレフィン系樹脂と被覆層を形成しているポリエチレン系樹脂との重量比率が97:3〜75:25である請求項1〜5のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体製車両用内装材。
- 前記ポリオレフィン系樹脂発泡粒子が貫通孔を有する略円筒状のポリオレフィン系樹脂発泡粒子である請求項1〜6のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体製車両用内装材。
- 前記発泡粒子成形体の密度が15〜60g/Lである請求項1〜7のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体製車両用内装材。
- 前記ポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体製車両用内装材が自動車用フロア材である請求項1〜8のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体製車両用内装材。
- 前記ポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体製車両用内装材が自動車用車載容器である請求項1〜8のいずれかに記載のポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体製車両用内装材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014011228A JP6243744B2 (ja) | 2014-01-24 | 2014-01-24 | ポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体製車両用内装材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014011228A JP6243744B2 (ja) | 2014-01-24 | 2014-01-24 | ポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体製車両用内装材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015137061A JP2015137061A (ja) | 2015-07-30 |
JP6243744B2 true JP6243744B2 (ja) | 2017-12-06 |
Family
ID=53768359
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014011228A Active JP6243744B2 (ja) | 2014-01-24 | 2014-01-24 | ポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体製車両用内装材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6243744B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6587968B2 (ja) * | 2016-03-30 | 2019-10-09 | 積水化成品工業株式会社 | 内装材 |
JP7382145B2 (ja) * | 2019-03-04 | 2023-11-16 | 株式会社カネカ | ポリオレフィン系樹脂粒子およびその利用 |
CN115427487B (zh) * | 2020-02-04 | 2023-10-20 | 株式会社Jsp | 聚丙烯系树脂发泡珠粒和聚丙烯系树脂发泡珠粒模制品 |
JP7014979B2 (ja) * | 2020-03-11 | 2022-02-02 | 株式会社ジェイエスピー | ポリプロピレン系樹脂発泡粒子成形体、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子及びその製造方法 |
JP7030150B2 (ja) * | 2020-03-31 | 2022-03-04 | 株式会社ジェイエスピー | 車両用シート芯材 |
JP7519323B2 (ja) | 2021-03-22 | 2024-07-19 | 株式会社ジェイエスピー | 発泡粒子成形体 |
JP7329639B1 (ja) * | 2022-02-07 | 2023-08-18 | 株式会社ジェイエスピー | ポリプロピレン系樹脂発泡粒子、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法及び物流用緩衝材 |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4292074B2 (ja) * | 2003-12-26 | 2009-07-08 | 株式会社ジェイエスピー | 発泡樹脂成形体及びその製造方法 |
JP4953891B2 (ja) * | 2007-04-09 | 2012-06-13 | 株式会社カネカ | 黒色のポリプロピレン系樹脂予備発泡粒子 |
JP5188144B2 (ja) * | 2007-11-07 | 2013-04-24 | 株式会社カネカ | 摩擦音のしないポリプロピレン系樹脂予備発泡粒子 |
JP5242321B2 (ja) * | 2008-09-29 | 2013-07-24 | 株式会社カネカ | 摩擦音の低減されたポリプロピレン系樹脂予備発泡粒子 |
JP5609245B2 (ja) * | 2010-04-28 | 2014-10-22 | 株式会社ジェイエスピー | 擦れ音抑制発泡樹脂成形体 |
JP5727210B2 (ja) * | 2010-12-15 | 2015-06-03 | 株式会社ジェイエスピー | ポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体の製造方法、及びポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体 |
JP5926543B2 (ja) * | 2011-11-25 | 2016-05-25 | 三ツ星ベルト株式会社 | 摩擦伝動ベルト及びその製造方法 |
JP5717198B2 (ja) * | 2012-03-05 | 2015-05-13 | 株式会社ジェイエスピー | ポリプロピレン系樹脂発泡粒子及びポリプロピレン系樹脂発泡粒子成形体 |
JP5475149B2 (ja) * | 2013-01-21 | 2014-04-16 | 株式会社カネカ | 摩擦音のしないポリプロピレン系樹脂予備発泡粒子 |
-
2014
- 2014-01-24 JP JP2014011228A patent/JP6243744B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015137061A (ja) | 2015-07-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6243744B2 (ja) | ポリオレフィン系樹脂発泡粒子成形体製車両用内装材 | |
CN107835832B (zh) | 丙烯类树脂发泡粒子以及发泡粒子成形体 | |
TWI468448B (zh) | Polypropylene resin foamed particles and foamed particles | |
TWI824141B (zh) | 熱塑性彈性體發泡粒子及其成形體 | |
JP5399146B2 (ja) | ポリプロピレン系樹脂発泡粒子および該発泡粒子からなる発泡粒子成形体 | |
JP6620387B2 (ja) | プロピレン系樹脂発泡粒子及び発泡粒子成形体 | |
JP5927343B2 (ja) | プロピレン系樹脂発泡粒子及び発泡粒子成形体 | |
JP7132153B2 (ja) | 積層発泡シート、及びその成形体 | |
US10087299B2 (en) | Polyolefin resin foam particles and production method for same | |
WO2019111930A1 (ja) | 積層発泡シート、及びその成形体 | |
US11732101B2 (en) | Polypropylene-based resin expanded beads and polypropylene-based resin expanded beads molded article | |
JP2007045979A (ja) | 自動車用内装材 | |
JPWO2020090335A1 (ja) | 発泡粒子 | |
JP7164660B2 (ja) | 芯材 | |
TWI850522B (zh) | 聚丙烯系樹脂發泡粒子及聚丙烯系樹脂發泡粒子成形體 | |
TW201625724A (zh) | 丙烯系樹脂發泡粒子及發泡粒子成形體 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20161108 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170720 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170725 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170904 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20171017 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20171110 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6243744 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |