JP6101457B2 - 有機el装置 - Google Patents

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Description

本発明は、有機EL(Electro Luminescence)装置に関するものである。
近年、白熱灯や蛍光灯に代わる照明装置として有機EL装置が注目され、多くの研究がなされている。
ここで、有機EL装置は、ガラス基板や透明樹脂フィルム等の基材に、有機EL素子を積層したものである。
また、有機EL素子は、一方又は双方が透光性を有する2つの電極を対向させ、この電極の間に有機化合物からなる発光層を積層したものである。有機EL装置は、電気的に励起された電子と正孔との再結合のエネルギーによって発光する。
有機EL装置は、自発光デバイスであるため、ディスプレイ材料として使用すると高コントラストの画像を得ることができる。また、発光層の材料を適宜選択することにより、種々の波長の光を発光することができる。また、白熱灯や蛍光灯に比べて厚さが極めて薄く、且つ面状に発光するので、設置場所の制約が少ない。
有機EL装置は、有機EL素子への水分や酸素(以下、水等ともいう)の進入を防止するために、有機EL素子を封止部材で覆うことによって、外部の雰囲気から遮断する封止構造を備えている。この封止構造によって、ダークスポットと呼ばれる非発光点の発生を抑制している。
ところで、面発光という有機EL装置の特長を活かすためには、実際に発光する発光領域の面積をできる限り大きく確保することが好ましい。同一の基材上に発光領域と発光領域への給電に寄与する給電領域が形成されている場合には、基材上の発光領域の面積が拡大するに伴い、基材上の給電領域の面積が小さくなる。
そこで、発光領域を拡大する方策として、特許文献1のような構造が考えられる。
特許文献1の発光モジュール(有機EL装置)では、発光領域に位置する給電端子と、給電領域に位置する給電電極(電極)が電気接続部材(給電部材)によって、支持体(封止部材)の背面側で接続されている。すなわち、給電領域から発光領域に線状の給電部材を這わすことによって給電領域の面積を縮小させて、発光領域を拡大できると考えられる。
特開2011−119239号公報
ところが、引用文献1の有機EL装置は、発光領域の面積を拡大することができるものの給電部材が線状であるため、強度が小さく、外的要因によって断線するおそれがある。
また、電極と給電部材は、超音波接合によって接合されており、給電部材はそのすべてが剥きだしとなっている。そのため、給電部材に例えば銅線などを用いた場合、給電部材の表面が酸化されてしまうことがあった。給電部材が酸化されると、電流の流れを阻害し、場合によっては、断線し給電できなくなるおそれもあった。
そこで、本発明は、上記した問題点を解決するものであり、給電部材の強度を確保しつつ、発光領域の拡大ができる有機EL装置を提供するものである。
上記した課題を解決するための請求項1に記載の発明は、基材上に順に、第1電極層と、有機発光層と、第2電極層を備えた積層体を有する断面構造を備え、前記基材を平面視したときに、実際に発光する発光領域と、給電部材が接続される給電領域が存在する有機EL装置において、前記発光領域を含む領域を囲む硬質壁部を有し、当該硬質壁部に少なくとも給電部材の一部が埋没しており、当該埋没している給電部材を介して外部から給電領域に給電されるものであり、さらに、前記第2電極層上に電気伝導性を有した導電性基材を有し、当該導電性基材と前記給電領域とが前記給電部材を介して電気的に接続されており、前記発光領域内において、導電性基材を経由して外部から給電されるものであり、積層体の全部又は一部を封止する封止層を有し、当該封止層上に、軟質接着層が存在し、軟質接着層は、前記発光領域の投影面上に位置するものであり、当該軟質接着層によって導電性基材が接着されていることを特徴とする有機EL装置である。
請求項2に記載の発明は、基材上に順に、第1電極層と、有機発光層と、第2電極層を備えた積層体を有する断面構造を備え、前記基材を平面視したときに、実際に発光する発光領域と、給電部材が接続される給電領域が存在する有機EL装置において、前記発光領域を含む領域を囲む硬質壁部を有し、当該硬質壁部に少なくとも給電部材の一部が埋没しており、当該埋没している給電部材を介して外部から給電領域に給電されるものであり、さらに、前記第2電極層上に電気伝導性を有した導電性基材を有し、当該導電性基材と前記給電領域とが前記給電部材を介して電気的に接続されており、前記発光領域内において、導電性基材を経由して外部から給電されるものであり、給電部材は給電領域から発光領域に跨がって配されていることを特徴とする有機EL装置である。
請求項3に記載の発明は、基材上に順に、第1電極層と、有機発光層と、第2電極層を備えた積層体を有する断面構造を備え、前記基材を平面視したときに、実際に発光する発光領域と、給電部材が接続される給電領域が存在する有機EL装置において、前記発光領域を含む領域を囲む硬質壁部を有し、当該硬質壁部に少なくとも給電部材の一部が埋没しており、当該埋没している給電部材を介して外部から給電領域に給電されるものであり、さらに、前記第2電極層上に電気伝導性を有した導電性基材を有し、当該導電性基材と前記給電領域とが前記給電部材を介して電気的に接続されており、前記発光領域内において、導電性基材を経由して外部から給電されるものであり、硬質壁部は、絶縁性を有した硬質樹脂で形成されており、導電性基材の一部に覆い被さっていることを特徴とする有機EL装置である。
上記した発明は、基材上に順に、第1電極層と、有機発光層と、第2電極層を備えた積層体を有する断面構造を備え、前記基材を平面視したときに、実際に発光する発光領域と、給電部材が接続される給電領域が存在する有機EL装置において、前記発光領域を含む領域を囲む硬質壁部を有し、当該硬質壁部に少なくとも給電部材の一部が埋没しており、当該埋没している給電部材を介して外部から給電領域に給電されるものであり、さらに、前記第2電極層上に電気伝導性を有した導電性基材を有し、当該導電性基材と前記給電領域とが前記給電部材を介して電気的に接続されており、前記発光領域内において、導電性基材を経由して外部から給電される。
ここでいう「導電性基材」とは、電流の導電経路を備えた基材であり、例えば、プリント基板(PWB)などの実装部を備えた基材だけではなく、銅箔などの単なる導電性のみを有した基材も含む。
本発明の構成によれば、硬質壁部に少なくとも給電部材の一部が埋没しており、かつ、当該埋没している給電部材を介して外部から給電領域に給電されるものである。すなわち、給電部材の一部は硬質壁部によって覆われており、疑似的なポッティング封止としての機能を有する。そのため、給電時にノイズが入りにくい。また、例えば給電部材がワイヤーや箔のような強度が低いものであっても、給電部材の一部が硬質壁部によって強度が補強されているため、外的要因によって断線や破損しにくい。さらに、例えば金属製の給電部材の場合であっても、表面の酸化を防止することができる。
また、本発明の構成によれば、第2電極層上に電気伝導性を有した導電性基材を有し、当該導電性基材と前記給電領域とが前記給電部材を介して電気的に接続されており、かつ、平面視したときに前記発光領域内において、導電性基材を経由して外部から給電される。すなわち、導電性基材は、発光領域の光取出側と逆の位置に設けられているため、給電の邪魔になりにくく、見栄えもよい。また、導電性基材の設置面積を確保できる。さらに、給電領域の面積を縮小することも可能であり、同時に発光面積を拡大することも可能である。
請求項に記載の発明は、積層体の全部又は一部を封止する封止層を有し、当該封止層上に、軟質接着層が存在し、軟質接着層は、前記発光領域の投影面上に位置するものであり、当該軟質接着層によって導電性基材が接着されている。
本発明の構成によれば、軟質接着層は、前記発光領域に位置するものである。すなわち、発光領域での積層体の熱膨張などの形状変化による応力を緩和することが可能である。
請求項に記載の発明は、基材の縁に沿うように硬質壁部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の有機EL装置である。
本発明の構成によれば、基材の縁の剛性が向上するため、たとえ基材が柔軟性を有したものであっても、形状を保ちやすい。
請求項に記載の発明は、給電部材は給電領域から発光領域に跨がって配されている。
本発明の構成によれば、給電部材は給電領域から発光領域に跨がって配されているため、給電領域の面積を小さくすることができる。すなわち、基材上に占める発光領域の割合を大きくすることができる。
請求項に記載の発明は、硬質壁部は、絶縁性を有した硬質樹脂で形成されており、導電性基材の一部に覆い被さっている。
本発明の構成によれば、硬質壁部が導電性基材の一部を覆い被さっている。すなわち、硬質壁部によって導電性基材と積層体が一体化している。そのため、導電性基材の位置を所望の位置に固定できる。
請求項1乃至のいずれかに記載の有機EL装置において、給電部材は、ボンディングワイヤーであることが好ましい(請求項)。
請求項に記載の発明は、給電部材は、その全部が前記硬質壁部内に埋没していることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の有機EL装置である。
本発明の構成によれば、給電部材は、その全部が前記硬質壁部内に埋没しているため、給電部材の強度を補強することができる。また、ノイズも入りにくい。
本発明の有機EL装置によれば、給電部材が埋没しているため、給電部材の強度を補強でき、発光領域内で外部と電気的に接続されているため、給電領域の面積を狭くすることができる。
本発明の第1実施形態に係る有機EL装置を裏面側から観察した斜視図である。 図1の有機EL装置の一部破断斜視図である。 図1の有機EL装置のA−A断面図である。 図1の有機EL装置のB−B断面図である。 図1の有機EL装置の説明図であり、(a)は、導電性基材側から視た平面図であり、(b)は基板側から視た平面図である。なお、理解を容易にするため、硬質樹脂層を省略している。 図1の有機EL装置の第1無機封止層を形成するまでの各工程の説明図であり、(a)〜(g)は各手順における平面図である。 図1の有機EL装置の軟質樹脂層を形成する工程の説明図であり、(a)〜(c)は各工程を表す。 図1の有機EL装置の硬質樹脂層を形成する工程までの説明図であり、(d)〜(f)は各工程を表す。 図8(f)の状態での有機EL装置の概念図である。
本発明は、有機EL装置に係るものである。図1は、本発明の第1実施形態に係る有機EL装置1を示している。以下、上下の位置関係は、特に断りのない限り、図1の姿勢を基準に説明する。すなわち、有機EL装置1の点灯時における光取り出し側が下である。
本実施形態の有機EL装置1は、図2のように透光性を有した基板2(基材)上に有機EL素子12が積層されており、さらにその上に無機封止層7(封止層)と、軟質樹脂層8と、硬質樹脂層10(硬質壁部)と、導電性基材80を備えている。有機EL素子12は、第1電極層3と、機能層5と、第2電極層6から形成されている。
有機EL装置1は、図3,図4のように駆動時において実際に発光する発光領域30と、発光領域30の周りに発光しない非発光領域29を有している。
非発光領域29は、発光領域30内の有機EL素子12に給電する給電領域31,32と、発光領域30内の有機EL素子12の封止に寄与する封止領域33,34から形成されている。
発光領域30は、図3,図4のように第1電極層3と、機能層5と、第2電極層6が重畳した部位である。発光領域30は、図3,図4のように長さ方向l及び幅方向w(長さ方向lに直交する方向)の中央に位置しており、当該発光領域30を囲むように非発光領域29が位置している。具体的には、給電領域31,32は、図3のように発光領域30の長さ方向lの両外側に位置しており、封止領域33,34は、図4のように発光領域30の幅方向wの両外側に位置している。すなわち、給電領域31,32は、図5(b)のように対辺に沿って配されており、封止領域33,34は当該対辺以外の2辺に沿って配されている。
給電領域31,32では、図3のように第1電極層3と導電層85,86が直接積層されており、導電層85,86は、外部から供給された電気を有機EL素子12に供給する給電部として機能する。
本実施形態の有機EL装置1は、図2のように硬質樹脂層10が発光領域30の周りを覆って壁部を形成し、当該硬質樹脂層10内にワイヤー87,88の一部又は全部が埋没されている。そして、当該ワイヤー87,88を介して導電層85,86と導電性基材80とが接続されているという特徴を有している。以下、この特徴を踏まえて、まず各構成部位の位置関係について説明し、各構成部位の性質等については後述する。
上記したように、有機EL装置1は、発光領域30において、図3のように基板2上に、第1電極層3と機能層5と第2電極層6とがこの順に積層し、その上に、無機封止層7、軟質樹脂層8、導電性基材80が順に積層されている。
また、給電領域31,32の一部では、第1電極層3上に導電層85,86が積層し、その上に、硬質樹脂層10が積層されている。導電層85,86と導電性基材80は、ワイヤー87,88によって接続されている。
硬質樹脂層10は、導電性基材80が有機EL素子12側から離反しないように導電性基材80を固定している。すなわち、硬質樹脂層10は、導電性基材80の一部を覆っており、導電性基材80の縁部を巻き込んでおり、図3のように発光領域30を含む領域を囲むような壁を形成している。本実施形態では、硬質樹脂層10は、図3,図4のように非発光領域29上に形成されている。
硬質樹脂層10は、図3のようにワイヤー87,88の大部分を被覆している。言い換えると、ワイヤー87,88の大部分が硬質樹脂層10内に埋設されている。本実施形態では、ワイヤー87,88全体が硬質樹脂層10内に埋没している。すなわち、ワイヤー87,88は外部に露出していない。
導電層85,86と導電性基材80との関係に注目すると、給電領域31,32に位置する導電層85,86と、発光領域30の部材厚方向の投影面上に主に位置する導電性基材80は、ワイヤー87,88によって接続されている。
すなわち、ワイヤー87,88の一方の端部は、図5のように無機封止層7から露出した露出領域97,98で導電層85,86に接続されている。もう一方の端部は、無機封止層7が被覆した被覆領域99で導電性基材80に接続されている。
別言すると、ワイヤー87の一方の端部は、給電領域31内の導電層85に接続されており、もう一方の端部は、発光領域30内で導電性基材80と接続されている。すなわち、ワイヤー87は給電領域31から発光領域30に跨がって取り付けられている。ワイヤー88の一方の端部は、給電領域32内の導電層86に接続されており、もう一方の端部は、給電領域32内で導電性基材80と接続されている。ワイヤー87,88は、図2のように無機封止層7及び軟質樹脂層8と接触していない。
軟質樹脂層8は、図3,図4のように無機封止層7上であって、少なくとも、発光領域30の部材厚方向の投影面全面を覆うように積層されている。軟質樹脂層8は、図3のように長さ方向lにおいて、第2電極層6全体まで延びている。軟質樹脂層8は、面状に広がりをもって、無機封止層7の大部分を覆っている。
導電性基材80は、箔状又は板状の部材であり、図3のように基板2側から順に第1導電箔81と、絶縁シート82と、第2導電箔83との3層が積層して形成されている。
導電性基材80は、図1のように、平面視において中央に外部電源と電気的に接続可能な接続部90を有している。具体的には、絶縁シート82に第1接続孔91が形成されており、第2導電箔83に第2接続孔92が形成されている。第1接続孔91から第1導電箔81が露出しており、第2接続孔92から第1導電箔81と絶縁シート82が露出している。絶縁シート82は、第1導電箔81の一部を囲む環状となっており、通電時の安全地帯として機能する。
第1接続孔91と第2接続孔92は、図1のようにともに円形の開口を有しており、開口径が異なっている。第1接続孔91の開口径は、第2接続孔92の開口径よりも小さく、ともに同心円状となっている。すなわち、第1接続孔91と第2接続孔92は共に連続した連通孔を形成しており、外部電源に電気的に接続される給電端子93を当該連通孔内に挿通させることによって第2導電箔83側から第1導電箔81に接続可能となっている。
このように、導電性基材80は、外部電源に電気的に接続される給電端子93の一方の極(例えば、正極)を第1導電箔81に接続し、給電端子93の他方の極(例えば、負極)を第2導電箔83に接続することが可能となっている。
第1導電箔81及び第2導電箔83の材質は、導電性を有していれば特に限定されるものではなく、銅箔、アルミニウム箔、銀箔、金箔、白金箔などが採用できる。
絶縁シート82の材質は、絶縁性を有していれば特に限定されるものではないが、封止性が高い観点からポリエチレンテレフタレート(PET)とポリ塩化ビニリデン(PVDC)とポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のうちいずれかであることが好ましい。
ワイヤー87,88に目を移すと、ワイヤー87,88は、ともに線状の部材であり、いわゆるボンディングワイヤーと呼ばれるものである。ワイヤー87,88の直径は、15μm以上100μm以下となっており、50μm以上100μm以下であることが好ましい。
ワイヤー87,88の材質は、電気伝導性を有していれば、特に限定されるものではないが、例えば、銅線、銀線、金線、アルミニウム線などが採用できる。
給電領域31,32に位置する導電層85,86に目を移すと、導電層85,86は、第1電極層3よりも電気伝導性が高い材質でできた層である。導電層85,86の材質としては、例えば、第1電極層3として透明導電性酸化物を使用している場合には、金属が使用可能であり、特に金、銀、銅、アルミニウム、白金などが好ましい。本実施形態では、第2電極層6と同質の材質によって形成されており、後述するように第2電極層6の成膜に伴って同時に形成される。
導電層85は、図3のようにワイヤー87を介して導電性基材80の第1導電箔81に接続されている。すなわち、ワイヤー87は、給電領域31と発光領域30の複数の領域に跨がって接続されている。同様に、導電層86は、ワイヤー88を介して導電性基材80の第2導電箔83に接続されている。
第1電極層3は、図3のように長さ方向l(図面上は長手方向)の一方の辺近傍に、当該一方の辺に平行に延びた第1電極層分離溝15が形成されている。第1電極層分離溝15は、第1電極層3を2つの領域に分割する溝であり、発光領域30と給電領域32を分離する溝である。
当該第1電極層分離溝15の外側(発光領域30と反対側)で、第2電極層6と第1電極層3が接触しており、さらにその外側で、導電層86と第1電極層3が接触している。
すなわち、有機EL素子12を構成する第2電極層6と導電層86との間には、導電層分離溝78があり、当該導電層分離溝78に無機封止層7が入り込んでいる。
一方、その対辺側に位置する有機EL素子12を構成する第2電極層6と導電層85との間にも導電層分離溝77があり、当該導電層分離溝77に無機封止層7が入り込んでいる。
無機封止層7は、図5(a),図5(b)のように、少なくとも発光領域30の全面に成膜されており、さらに給電領域31,32の一部まで至っている。
具体的には、無機封止層7は、図3のようにその一部が導電層分離溝77及び導電層分離溝78から外側に張り出しており、導電層86,87の一部を覆っている。無機封止層7は、第2電極層6の端面を覆っている。
続いて、有機EL装置1を構成する各構成部材の物性等について説明する。なお、上記の説明と重複する物性については、省略する。
基板2は、透光性及び絶縁性を有したものである。基板2の材質については特に限定されるものではなく、例えば、フレキシブルなフィルム基板やプラスチック基板などから適宜選択され用いられる。特にガラス基板や透明なフィルム基板は透明性や加工性の良さの点から好適である。
基板2は、面状に広がりをもっている。具体的には、多角形又は円形をしており、四角形であることが好ましい。本実施形態では、長方形状のガラス基板を採用している。
第1電極層3の材質は、透明であって、導電性を有していれば、特に限定されるものではなく、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化錫(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)等の透明導電性酸化物などが採用される。機能層5内の発光層から発生した光を効果的に取り出せる点では、透明性が高いITOあるいはIZOが特に好ましい。本実施形態では、ITOを採用している。
機能層5は、第1電極層3と第2電極層6との間に設けられ、少なくとも一つの発光層を有している層である。機能層5は、主に有機化合物からなる複数の層から構成されている。この機能層5は、一般的な有機EL装置に用いられている低分子系色素材料や、共役系高分子材料などの公知のもので形成することができる。また、この機能層5は、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層などの複数の層からなる積層多層構造であってもよい。
第2電極層6の材質は、特に限定されるものではなく、例えば銀(Ag)やアルミニウム(Al)などの金属が挙げられる。本実施形態の第2電極層6は、Alで形成されている。また、これらの材料はスパッタ法又は真空蒸着法によって堆積されることが好ましい。
また、第2電極層6の電気伝導率及び熱伝導率は、第1電極層3よりも大きい。言い換えると、第2電極層6は、第1電極層3よりも電気伝導性及び熱伝導性が高い。
無機封止層7の材質は、絶縁性及び封止性を有していれば、特に限定されるものではないが、酸素、炭素、窒素の中から選ばれた1種類以上の元素と、ケイ素元素とからなるシリコン合金により形成されていることが好ましく、Si−O、Si−N、Si−H、N−H等の結合を含む窒化珪素や酸化珪素、及び両者の中間固溶体である酸窒化珪素であることが特に好ましい。
また、無機封止層7は、所定の条件で有機EL素子12と離反する方向に圧縮応力が発生する層であることが好ましい。
ここでいう「所定の条件」とは、有機EL素子12の熱膨張などに起因して発生する押圧力を受けた場合などである。
そして、本実施形態では、多層構造の無機封止層を使用している。
具体的には、無機封止層7は、図3のように有機EL素子12側から乾式法によって形成される第1無機封止層50と、湿式法によって形成される第2無機封止層51がこの順に積層されて形成されている。
第1無機封止層50は、化学気相蒸着によって形成される層であり、さらに詳細にはシランガスやアンモニアガス等を原料としてプラズマCVD法で成膜される層である。第1無機封止層50は、後述するように有機EL装置1の製造工程において、水分含量が少ない雰囲気下で、有機EL素子12の形成工程に連続して成膜できるため、空気や水蒸気に晒さずに成膜でき、使用直後の初期ダークスポットの発生を低減することができる。
第2無機封止層51は、液体状又はゲル状の原料を塗布した後、化学反応を介して成膜される層である。第2無機封止層51は、緻密性を有したシリカを素材としている。より詳細には、第2無機封止層51はポリシラザン誘導体を原料とするのが好ましい。ポリシラザン誘導体を用いてシリカ転化によって第2無機封止層51を成膜した場合、シリカ転化時に重量増加を生じ、体積収縮が小さい。また、シリカ転化時(固化時)に樹脂の耐え得る温度で十分にしかもクラックを生じ難くすることができるという利点を有する。
なお、ここでいうポリシラザン誘導体は、珪素−窒素結合を持つポリマーであり、Si−N、Si−H、N−H等からなるSiO2、Si34、及び両者の中間固溶体SiOxNy等のセラミック前駆体ポリマーである。また、このポリシラザン誘導体は、Siと結合する水素部分が一部アルキル基等で置換された誘導体も含む。
ポリシラザン誘導体の中でも特に側鎖が全て水素であるペルヒドロポリシラザンや、珪素と結合する水素部分が一部メチル基に置換された誘導体が好ましい。
また、このポリシラザン誘導体は、有機溶媒に溶解した溶液状態で塗布し使用することが好ましい。この溶解する有機溶媒としては、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素等の炭化水素溶媒、ハロゲン化炭化水素溶媒、脂肪族エーテル、脂環式エーテル等のエーテル類が使用できる。
第2無機封止層51は、第1無機封止層50とは異なる材料を封止層として積層したものであり、相互の欠陥を補完することにより、封止性能を高め、経時的な新たなダークスポットの発生を防止したり、発生したダークスポットの拡大化を抑制したりすることができる。
無機封止層7の平均厚みは、1μm〜10μmであることが好ましく、2μm〜5μmであることがより好ましい。
無機封止層7の一部を担う第1無機封止層50の厚みは、0.5μm〜5μmであることが好ましく、1μm〜2μmであることがより好ましい。
また、無機封止層7の一部を担う第2無機封止層51の厚みは、好ましくは0.5μm〜5μmであることが好ましく、1μm〜3μmであることがより好ましい。
軟質樹脂層8は、柔軟性を有し、所定の条件によって塑性変形又は弾性変形する層である。本実施形態では、軟質樹脂層8は、無機封止層7の圧縮応力などを受けた場合に、その応力にほとんど逆らわずに、塑性変形可能となっている。JIS K 6253に準じた軟質樹脂層8のショア硬さは、ショア硬さがA30以上、A70以下であることが好ましく、A30以上A65以下であることがより好ましく、A45以上A63以下であることがさらに好ましい。
軟質樹脂層8のショア硬さがA70より大きい場合、軟質樹脂層8の剛性が大きすぎて、膨らみや衝撃を十分吸収できない。
軟質樹脂層8の曲げ弾性率は、3MPa以上30MPa以下であることが好ましく、3MPa以上25MPa以下であることがより好ましく、3.9MPa以上23MPa以下であることが特に好ましい。
軟質樹脂層8の具体的な材質としては、アクリルゴム(ACM)、エチレンプロピレンゴム(EPM,EPDM)、シリコーンゴム(Q)、ブチルゴム(IIR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、フッ素ゴム(FKM)、ニトリルゴム(NBR)、イソプレンゴム(IR)、ウレタンゴム(U)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、エピクロルヒドリンゴム(CO,ECO)、クロロプレンゴム(CR)等のゴム材料が使用できるが、一定の水蒸気バリア性を有し、安価に入手可能である点から、アクリルゴム系樹脂、エチレンプロピレンゴム系樹脂、シリコーンゴム系樹脂、及びブチルゴム系樹脂から選ばれる1種以上であることが好ましく、その中でもフィルムとして入手が容易な、ブチルゴム系樹脂がより好ましい。
また、本実施形態の軟質樹脂層8は、接着性を有しており、複数部材を互いに接着可能となっている。具体的には、本実施形態の軟質樹脂層8は、シート状又は板状の部材であり、表面に粘着性加工が施されている。
軟質樹脂層8の厚みは、有機EL素子12の局所的なショート欠陥(電気的に短絡)の対応部分が膨らむことで局所的なオープン欠陥(電気的に開放)となるようにし、有機EL装置そのものが不点灯とならないようにする観点や、衝撃の吸収を十分なものとしつつ有機EL装置の薄さの特長を活かす観点から、2μm以上1000μm以下とすることが好ましく、10μm以上200μm以下であることがより好ましく、20μm以上100μm以下であることがさらに好ましい。
硬質樹脂層10は、軟質樹脂層8よりも剛性が高く硬い材質となっている。具体的には、JIS K 6253に準じた硬質樹脂層10のショア硬さ(及び対応する曲げ弾性率の概算値)は、ショアA80以上、すなわち、ショアD30以上(25MPa以上)であることが好ましく、より高信頼性の有機EL装置とする観点からショアD55以上(250MPa以上)、ショアD95以下(6000MPa以下)とすることがより好ましく、ショアD80以上(1500MPa以上)、ショアD90以下(4000MPa以下)とすることがさらに好ましい。
また、本実施形態の硬質樹脂層10は、防水性及び接着性(粘着性)を有しており、複数部材を互いに接着可能となっている。具体的には、本実施形態の硬質樹脂層10は、溶液又はゲル状の流動体を固化して形成されるものである。
硬質樹脂層10の具体的な材質としては、例えば、エポキシ樹脂性の接着材などが採用できる。なお、本実施形態では、エポキシ樹脂性の接着材を採用している。
このような硬質樹脂層10から構成される本発明に係る硬質壁部は、本発明に係る導電性基材80を十分な強度で支持し、また、水分の有機EL素子12への進入を十分に防止し、本発明に係るボンディングワイヤー87,88(給電部材)を十分な強度で補強し、また、その酸化を防止し、かつ、硬質壁部が存在する非発光領域29となる額縁領域を狭くする観点から、図1に示されるその基板2面に平行な方向の硬質樹脂層10の幅(硬質壁部の厚み)D1,D2が、0.05mm以上、10mm以下とすることが好ましく、0.1mm以上5mm以下とすることがより好ましく、0.5mm以上2mm以下とすることがさらに好ましい。
次に、本実施形態に係る有機EL装置1の製造方法について説明する。
有機EL装置1は、図示しない真空蒸着装置及びCVD装置によって成膜し、図示しないパターニング装置、本実施形態では、レーザースクライブ装置を使用してパターニングを行い、製造される。
まず、有機EL素子12を積層する有機EL素子形成工程を行う。
具体的には、まず、スパッタ法やCVD法によって基板2の一部又は全部に第1電極層3を成膜する(図6(a)から図6(b))。
このとき、本実施形態では、基板2の長辺(長さ方向に延びる辺)及び短辺(長辺に直交する辺であって、幅方向に延びる辺)の近傍には第1電極層3を積層していない。
その後、第1電極層3が成膜された基板に対して、レーザースクライブ装置によって第1電極層分離溝15を形成する(図6(b)から図6(c))。
このとき、第1電極層分離溝15は、基板2の短辺に平行に形成されており、幅方向全体に亘っている。
第1電極層分離溝15は、有機EL装置1が形成された際に給電領域32と発光領域30との境界部位に形成されている。すなわち、第1電極層分離溝15は、長さ方向において、第1電極層3を2つの領域に分割している。
次に、有機EL装置完成時において給電領域31の全部に当たる部位と、給電領域32の一部に当たる部位をマスクで隠し、真空蒸着装置によって、この基板に電子注入層、電子輸送層、発光層、正孔輸送層、正孔注入層などを順次積層し、機能層5を成膜する(図6(c)から図6(d))。
このとき、第1電極層分離溝15内に機能層5が積層され、第1電極層分離溝15内に機能層5が満たされるとともに、この基板の大部分に機能層5が積層される。
その後、機能層5が成膜された基板に対して、真空蒸着装置によってほぼ全面に第2電極層6を成膜する(図6(d)から図6(e))。
このとき、前記したマスクで隠した部位(機能層5が被覆されていない部位)において、第2電極層6が積層されて第1電極層3と第2電極層6(導電層85,86)が接触した状態で固着し、第1電極層3と第2電極層6(導電層85,86)が電気的に接続される。
その後、第2電極層6が成膜された基板に対して、レーザースクライブ装置によって、導電層分離溝77,78を形成する(図6(e)から図6(f))。
このとき、導電層分離溝77,78は、第1電極層分離溝15と平行に形成されており、機能層5が積層された領域の外側であって、第2電極層6が積層された領域に形成されている。導電層分離溝77は、有機EL装置1が形成された際に給電領域31と発光領域30との境界部位に形成されている。導電層分離溝78は、有機EL装置1が形成された際に発光領域30と給電領域32との境界部位の外側(給電領域32側)に形成されている。
以上が、有機EL素子形成工程である。
続いて、無機封止層7を形成する無機封止層積層工程を行う。
まず、基板の一部をマスクで覆い、CVD装置によって、第1無機封止層50を成膜する(図6(f)から図6(g))。
このとき、第1無機封止層50は、少なくとも発光領域30内の第2電極層6を覆っており、さらに、導電層分離溝77,78の部材厚方向の投影面上まで延びている。すなわち、導電層分離溝77,78内に第1無機封止層50が積層されて、満たされる。そのため、封止機能を十分に確保することができる。
さらに、本実施形態の第1無機封止層50は、図3のように長さ方向lにおいて、導電層分離溝77,78を超えて延びており、図4のように幅方向wにおいては、基板の長辺近傍まで至っている。すなわち、導電層85,86の一部に第1無機封止層50が成膜されている。そのため、伝熱性及び封止性をさらに向上させることができる。
その後、第1無機封止層50を成膜したCVD装置から取り出して、第2無機封止層51の原料を塗布し、第2無機封止層51を形成し、無機封止層7が形成される。
このとき、第1無機封止層50上の全面を第2無機封止層51が覆っている。
このようにして、第1無機封止層50上に第2無機封止層51が積層されて無機封止層7が形成される。
続いて、上記した手順によって形成された無機封止層7に導電性基材80を接着する導電性基材接着工程を行う。
導電性基材接着工程では、軟質樹脂層8を形成するとともに、無機封止層7に導電性基材80を接着する。
具体的には、無機封止層7上に軟質樹脂層8を真空ラミネーターで貼り合わせる(図7(a)から図7(b))。
このとき、軟質樹脂層8を形成するに当たって、軟質樹脂層8の両面に絶縁性のセパレーターが被覆したものを用いる。また、貼り合わせ時には、軟質樹脂層8の片面のセパレーターを剥離して、剥離面を無機封止層7上に貼り合わせる。
そして、この貼り合わせた状態では、軟質樹脂層8は発光領域30全体を覆っており、さらに、図3のように長さ方向lにおいて給電領域32の一部まで延びているが、導電層分離溝77,78までは至っていない。すなわち、導電層分離溝77,78から外側には、軟質樹脂層8が被覆しておらず、無機封止層7が露出している。言い換えると、無機封止層7上には、図3,図4のように軟質樹脂層8が露出した部位と、軟質樹脂層8が被覆した部位が混在し、軟質樹脂層8が被覆した部位は幅方向及び長さ方向の中央側に位置している。
その後、前記剥離面の反対側の面のセパレーターを剥離し、導電性基材80を載置し真空ラミネーターで貼り合わせる(図7(c),図8(d))。
このとき、導電性基材80は、軟質樹脂層8の全面を覆っており、軟質樹脂層8の接着機能によって無機封止層7に一体化される。すなわち、導電性基材80は、発光領域30内の有機EL素子12の全面を間接的に覆っている。
その後、導電性基材80と導電層85,86とをワイヤーボンディング処理を施して接続する(図8(e))。
具体的には、図5(a)のように導電性基材80の一方の辺近傍と導電層85を複数本のワイヤー87でボンディングする。導電性基材80の前記一方の辺の対辺近傍と導電層86を複数本のワイヤー88でボンディングする。
このとき、ワイヤー87は、図3のように導電層分離溝77の上下方向の投影面上を通過しており、ワイヤー88は、導電層分離溝78の上下方向の投影面上を通過している。複数のワイヤー87,88によって導電層85,86と導電性基材80とを接続しているため、接続強度が高く、ワイヤー87,88の引っ張りに対して、導電層85,86が剥がれにくい。それ故に、信頼性も高い。
続いて、この基板に、硬質樹脂層10の原料をディスペンサー70によって塗布し、硬質樹脂層10を成膜する(図8(f))。
このとき、導電性基材80の一部は、硬質樹脂層10内に埋没している。すなわち、共に接着性を有した軟質樹脂層8と硬質樹脂層10によって、導電性基材80は固定されている。
また、硬質樹脂層10は、図3のように長さ方向において導電性基材80と導電層85,86に跨がって塗布されて形成されており、図4のように幅方向において導電性基材80と第1電極層3に跨がって塗布されて形成されている。
発光領域30に位置する導電性基材80の大部分は、図9のように硬質樹脂層10で覆われていない。すなわち、導電性基材80が露出する開口が形成されている。当該開口形状は、略長方状となっており、当該開口の面積は、発光領域30の面積に比べて一回り大きくなっている。当該開口の面積は、導電性基材80の形成面積の90パーセント以上98パーセント以下となっており、95パーセント以上98パーセント以下であることが好ましい。
ワイヤー87,88は、硬質樹脂層10に埋没した状態で硬化している。すなわち、疑似的なポッティング封止となっている。
このようにして導電性基材接着工程を終了し、有機EL装置1が完成する。
本実施形態の有機EL装置1によれば、ワイヤー87,88が硬質樹脂層10によって覆われているため、硬質樹脂層10の硬度によってワイヤー87,88の強度を補足することが可能であり、ワイヤー87,88が断線しにくい。また、共通の硬質樹脂層10によって複数のワイヤー87,88が覆われており、当該硬質樹脂層10が辺方向に広がりを持っているため、外力の影響を受けにくく、断線しにくい。
上記した実施形態では、基板2として長方形状のガラス基板を用いた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく正方形状であってもよい。
1 有機EL装置
2 基板(基材)
3 第1電極層
5 機能層(有機発光層)
6 第2電極層
7 無機封止層(封止層)
8 軟質樹脂層(軟質接着層)
10 硬質樹脂層(硬質壁部)
11 防湿部材
12 有機EL素子(積層体)
30 発光領域
31,32 給電領域
80 導電性基材
87,88 ワイヤー(ボンディングワイヤー)

Claims (6)

  1. 基材上に順に、第1電極層と、有機発光層と、第2電極層を備えた積層体を有する断面構造を備え、前記基材を平面視したときに、実際に発光する発光領域と、給電部材が接続される給電領域が存在する有機EL装置において、
    前記発光領域を含む領域を囲む硬質壁部を有し、当該硬質壁部に少なくとも給電部材の一部が埋没しており、
    当該埋没している給電部材を介して外部から給電領域に給電されるものであり、
    さらに、前記第2電極層上に電気伝導性を有した導電性基材を有し、
    当該導電性基材と前記給電領域とが前記給電部材を介して電気的に接続されており、前記発光領域内において、導電性基材を経由して外部から給電されるものであり、
    積層体の全部又は一部を封止する封止層を有し、
    当該封止層上に、軟質接着層が存在し、
    軟質接着層は、前記発光領域の投影面上に位置するものであり、
    当該軟質接着層によって導電性基材が接着されていることを特徴とする有機EL装置。
  2. 基材上に順に、第1電極層と、有機発光層と、第2電極層を備えた積層体を有する断面構造を備え、前記基材を平面視したときに、実際に発光する発光領域と、給電部材が接続される給電領域が存在する有機EL装置において、
    前記発光領域を含む領域を囲む硬質壁部を有し、当該硬質壁部に少なくとも給電部材の一部が埋没しており、
    当該埋没している給電部材を介して外部から給電領域に給電されるものであり、
    さらに、前記第2電極層上に電気伝導性を有した導電性基材を有し、
    当該導電性基材と前記給電領域とが前記給電部材を介して電気的に接続されており、前記発光領域内において、導電性基材を経由して外部から給電されるものであり、
    給電部材は給電領域から発光領域に跨がって配されていることを特徴とする有機EL装置。
  3. 基材上に順に、第1電極層と、有機発光層と、第2電極層を備えた積層体を有する断面構造を備え、前記基材を平面視したときに、実際に発光する発光領域と、給電部材が接続される給電領域が存在する有機EL装置において、
    前記発光領域を含む領域を囲む硬質壁部を有し、当該硬質壁部に少なくとも給電部材の一部が埋没しており、
    当該埋没している給電部材を介して外部から給電領域に給電されるものであり、
    さらに、前記第2電極層上に電気伝導性を有した導電性基材を有し、
    当該導電性基材と前記給電領域とが前記給電部材を介して電気的に接続されており、前記発光領域内において、導電性基材を経由して外部から給電されるものであり、
    硬質壁部は、絶縁性を有した硬質樹脂で形成されており、
    導電性基材の一部に覆い被さっていることを特徴とする有機EL装置。
  4. 基材の縁に沿うように硬質壁部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の有機EL装置。
  5. 給電部材は、ボンディングワイヤーであることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の有機EL装置。
  6. 給電部材は、その全部が前記硬質壁部内に埋没していることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の有機EL装置。
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