JP6126888B2 - 有機el装置及び有機el装置の製造方法 - Google Patents

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本発明は、有機EL装置に関するものである。また、本発明は有機EL装置の製造方法に関するものである。
近年、白熱灯や蛍光灯に代わる照明装置として有機EL装置が注目され、多くの研究がなされている。
ここで、有機EL装置は、ガラス基板等の基材上に有機EL素子を積層し、当該有機EL素子への給電構造や有機EL素子内の発光層を封止する封止構造を設けたものである。
また、有機EL素子は、一方又は双方が透光性を有する2つの電極を対向させ、この電極の間に有機化合物からなる発光層を積層したものである。有機EL装置は、電気的に励起された電子と正孔との再結合のエネルギーによって発光する。
有機ELパネルは、自発光デバイスであり、発光層の材料を適宜選択することにより、種々の波長の光を発光させることができる。また、白熱灯や蛍光灯に比べて厚さが極めて薄く、且つ面状に発光するので、設置場所の制約が少ない。
上記したように有機EL装置は、面発光であるため、面全体に均等に電流が流れないと、面内に輝度むらが生じることがある。そこで、輝度むらをなくす方策として、特許文献1に開示された技術がある。
特許文献1の照明装置(有機EL装置)は、陽極と陰極の間に有機層を介在しており、陽極の近傍及び/又は陰極の近傍で電圧降下をさせることによって有機発光層に印加される電圧を小さくし、輝度むらを無くしている。
特開2010−192472号公報
しかしながら、特許文献1に記載の照明装置は、電圧降下を起こすことによって、輝度むらを生じないようにしている反面、輝度が低く、照明装置としての機能が低い。また、電圧降下が大きいため、消費電力が大きく、省エネルギーに反する。さらに、熱が発生して有機発光層が劣化しやすいという問題もあった。
ところで、有機EL装置は、顕微鏡の光源や窓枠照明のような光源(以下、顕微鏡光源等ともいう)としての応用が期待されている。このような顕微鏡光源等は、単なる発光する機能に加えて、光透過性が求められる。すなわち、使用者が有機EL装置の厚み方向の反対側の状況を視認できる機能が必要である。
特に窓枠照明では、インテリア性を高める観点から、光透過性を有する領域を駆動時に発光する発光領域が囲むように位置することが好ましい。
そこで、本発明者は、有機EL装置の中央側に厚み方向に光を透過可能な透明領域を形成しその周りに発光領域が囲む位置関係とすることで、上記した機能を充足できる有機EL装置の開発を試みた。
また、本発明者は、この有機EL装置を開発するにあたって、上記した特許文献1の問題を同時に解決するべく、発光領域と電流分布の偏りが生じにくい、発光領域内の有機EL素子への給電構造も模索した。
すなわち、本発明は、輝度を低下させることなく輝度むらを抑制可能であって、かつ、光透過機能を備えた有機EL装置を提供することを課題とする。また、本発明は、光透過機能を備えた有機EL装置を容易に形成することができる有機EL装置の製造方法を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するための請求項1に記載の発明は、面状に広がりを有する透明基板上に、第1電極層、有機発光層、第2電極層が積層した積層体を有する断面構造を備え、かつ、透明基板を平面視したときに、実際に発光する発光領域と、発光しない非発光領域を有する有機EL装置において、前記非発光領域は、発光領域の内側に位置する内側給電領域と、発光領域の外側に位置する外側給電領域と、積層体の積層方向に光を透過可能な透明領域を有し、前記発光領域は、内側給電領域を囲むように周方向に連続しており、前記外側給電領域は、前記発光領域を囲むように周方向に連続しており、前記透明領域は、前記内側給電領域の内側に位置しており、外部電源から内側給電領域の第1電極層を経由して、発光領域の第1電極層又は第2電極層のうち一方の電極層に給電可能であり、外部電源から外側給電領域の第1電極層を経由して、発光領域の第1電極層又は第2電極層のうち、他方の電極層に給電可能であり、発光領域の第2電極層に電気的に接続される内側給電領域の第1電極層又は外側給電領域の第1電極層が、発光領域の第1電極層と電気的に接続していないことを特徴とする有機EL装置である。
すなわち、本発明は、面状に広がりを有する透明基板上に、第1電極層、有機発光層、第2電極層が積層した積層体を有する断面構造を備え、かつ、透明基板を平面視したときに、実際に発光する発光領域と、発光しない非発光領域を有する有機EL装置において、前記非発光領域は、発光領域の内側に位置する内側給電領域と、発光領域の外側に位置する外側給電領域と、積層体の積層方向に光を透過可能な透明領域を有し、前記発光領域は、内側給電領域を囲むように周方向に連続しており、前記外側給電領域は、前記発光領域を囲むように周方向に連続しており、前記透明領域は、前記内側給電領域の内側に位置しており、外部電源から内側給電領域の第1電極層を経由して、発光領域の第1電極層又は第2電極層のうち一方の電極層に給電可能であり、外部電源から外側給電領域の第1電極層を経由して、発光領域の第1電極層又は第2電極層のうち、他方の電極層に給電可能である。
本発明の構成によれば、前記発光領域は、内側給電領域を囲むように周方向に連続しており、前記外側給電領域は、前記発光領域を囲むように周方向に連続しており、前記透明領域は、前記内側給電領域の内側に位置している。すなわち、透明基板の中央側から外側に向けて、透明領域、内側給電領域、発光領域、外側給電領域の順に位置している。
また、本発明の構成によれば、外部電源から内側給電領域の第1電極層を経由して、発光領域の第1電極層又は第2電極層のうち一方の電極層に給電可能であり、外部電源から外側給電領域の第1電極層を経由して、発光領域の第1電極層又は第2電極層のうち、他方の電極層に給電可能である。
例えば、外部電源の正極を外側給電領域の第1電極層を介して発光領域の第1電極層に給電した場合は、外部電源の負極を内側給電領域の第1電極層を介して発光領域の第2電極層に給電することが可能である。
本発明の有機EL装置は、このような構成を有することによって、内外方向に発光領域を囲むように内側給電領域と外側給電領域が位置しており、当該内側給電領域と外側給電領域のそれぞれの第1電極層を経由して発光領域の両電極層に給電可能であるため、発光領域の積層体に対して周方向に均等に電圧を印加することができる。それ故に、周方向において発光領域の有機発光層を輝度むらなく発光することができる。
本発明の構成によれば、透明領域が発光領域に囲まれた内側給電領域の内側(中央側)に位置しているため、光源としての機能に加えて光透過性の機能が付加されており、顕微鏡光源等のような光源においても使用することができる。
さらに、本発明の構成によれば、1枚の透明基板上に積層体を積層して形成されているため、複数の有機EL装置を組み合わせずとも形成することができ、コストを低減できる。
請求項1に記載の有機EL装置において、前記第1電極層は、透明導電性酸化物によって形成されていることが好ましい(請求項2)。
請求項3に記載の発明は、外部電源と電気的に接続可能な導電性基材を有し、当該導電性基材は、第1導電フィルムを備え、前記積層体の積層方向上方に当該第1導電フィルムが位置しており、前記外側給電領域は、透明基板の全周に沿って位置しており、外部電源から第1導電フィルムを介して前記外側給電領域の第1電極層に給電可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機EL装置である。
本発明の構成によれば、前記積層体の積層方向上方に積層した第1導電フィルムを介して外側給電領域の第1電極層に給電可能であるため、外側給電領域の第1電極層に給電するに当たって、厚みが厚くなりにくく、上記した有機EL装置の薄いという特長が損なわれにくい。
請求項4に記載の発明は、前記第1導電フィルムは、前記発光領域全域に位置することを特徴とする請求項3に記載の有機EL装置である。
本発明の構成によれば、記第1導電フィルムは、前記発光領域全域に位置するため、駆動時に発光領域内の積層体から発生した熱を均熱及び放熱することができる。そのため、有機EL装置の発光面の輝度むらを抑制することができる。
上記した発明は、前記導電性基材は、絶縁フィルムと、第2導電フィルムを備え、外部電源から前記第2導電フィルムを介して内側給電領域の第1電極層に給電可能であり、前記第2導電フィルムは、絶縁フィルムを挟んで第1導電フィルム上に積層されており、当該積層部位は、少なくとも発光領域に位置していてもよい。
の構成によれば、外部電源から第2導電フィルムを介して内側給電領域の第1電極層に給電可能である。すなわち、第1導電フィルムを介して外側給電領域の第1電極層に給電され、第2導電フィルムを介して内側給電領域の第1電極層に給電される。そのため、発光領域内の各電極層に給電するに当たって、厚みが厚くなりにくく、有機EL装置の薄いという特長がさらに損なわれにくい。
の構成によれば、第2導電フィルムは、絶縁フィルムを挟んで第1導電フィルム上に積層されており、当該積層部位は、少なくとも発光領域に位置している。すなわち、発光領域内の積層体の上方には、絶縁フィルムを介して第1導電フィルムと第2導電フィルムが積層されているため、導電性基材によって、積層方向における発光領域内の積層体への水等の進入が防止されているため、封止性が高く、信頼性が高い。
上記した発明は、基材を平面視したときに、前記積層体の内側側面に沿って絶縁性の内側硬質樹脂壁が形成されており、当該内側硬質樹脂壁によって第1導電フィルムと第2導電フィルムとが物理的に接続されていてもよい。
の構成によれば、前記積層体の内側側面に沿って絶縁性の内側硬質樹脂壁が形成されているため、面方向において積層体の内側からの水等の進入を防止できる。すなわち、封止性が高い。
の構成によれば、絶縁性を有した内側硬質樹脂壁によって、導電体たる第1導電フィルムと第2導電フィルムが物理的に接続されている。そのため、第1導電フィルムと第2導電フィルムの位置が内側硬質樹脂壁によって保持されており、第1導電フィルムに第2導電フィルムが接触することによる短絡を防止することができる。
請求項に記載の発明は、前記発光領域の積層体を封止する封止層と、表面に粘着性加工が施された軟質樹脂層を有し、前記第2電極層側からみて軟質樹脂層は、封止層の外側に位置しており、前記封止層及び前記軟質樹脂層は、透明基板を平面視したときに、ともに発光領域全域に位置していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の有機EL装置である。
本発明に関連する発明は、前記第2電極層と第1導電フィルムの間に封止層及び軟質樹脂層が介在しており、前記第2電極層側からみて軟質樹脂層は、封止層の外側に位置しており、当該封止層及び軟質樹脂層は、ともに発光領域全域に位置している有機EL装置である。
上記の構成によれば、前記第2電極層側からみて軟質樹脂層は、封止層の外側に位置しており、当該封止層及び軟質樹脂層は、ともに発光領域全域に位置している。例えば、駆動時における熱等によって、封止層に膨張等が生じ軟質樹脂層側への圧縮応力が発生した場合であっても軟質樹脂層の内部に当該圧縮応力を逃がすことができる。そのため、積層体側への応力が発生せず、ショート等が起こりにくい。
請求項1乃至のいずれかに記載の有機EL装置において、前記透明領域は、透明基板の外形と相似形状であって、かつ、透明基板の中央に位置していることが好ましい(請求項
請求項1乃至のいずれかに記載の有機EL装置において、前記透明領域の面積は、透明基板の面積の50パーセント以上80パーセント以下であることが好ましい(請求項)。
ところで、本発明の有機EL装置は、複数の領域を有しているため、各領域を区分けするためには、有機EL装置の各層を成膜する際又はその前後に、各領域に合わせたパターニングを行う必要がある。このパターニング方法としては、一般的にレーザースクライブ等によって成膜後にパターニングする方法と、あらかじめマスク等によって成膜時に不成膜部位を形成しパターニングする方法がある。このレーザースクライブによってパターニングする方法では、大面積の不成膜面を形成する際などのレーザービームの照射面積が大きい場合には、一度のレーザースクライブによって十分な面積の不成膜面を形成することは困難である。一方、このマスクによってパターニングする方法は、所望の形状のマスクによって被覆面への成膜を遮り、所望の形状にパターニングするため、マスクの形状によってパターニング形状も決定される。そのため、大面積の不成膜面を形成する際であっても、容易にパターニングすることができる。
しかしながら、本発明の有機EL装置は、発光領域が周方向に連続しているため、上記したマスクによってパターニングする方法は使用できない。すなわち、マスクを被覆するにあたって、発光領域を避けてマスクを設置しなければならないが、マスクを着脱するためにはマスクの一部が外部で固定されている必要があり、マスクの一部が面方向において外部まで延びていないといけない。つまり、発光領域を避けてマスクを設置することができない。すなわち、本発明の有機EL装置を製造するには、新たなパターニング方法が必要となる。
そこで、本発明者は、新たなパターニング方法を模索するにあたって、有機EL装置に内蔵する有機発光層が有機物でできており、溶媒に溶かすことが可能であることに注目した。
請求項に記載の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の有機EL装置の製造方法であって、前記透明領域の有機発光層を溶媒によって溶解して除去する除去工程を含むことを特徴とする有機EL装置の製造方法である。
本発明の方法によれば、前記透明領域の有機発光層を溶媒によって溶解して除去する除去工程を含んでいる。すなわち、前記透明領域の有機発光層が溶媒によってリフトオフされる工程を有しているため、マスクを用いなくても、有機発光層及びそれより上に積層した層を除去することができる。
請求項に記載の発明は、前記除去工程の前の工程に、発光領域の積層体を封止する封止層を形成する封止層形成工程と、透明領域に位置する少なくとも有機発光層及びそれより上の層をレーザースクライブにより除去する工程を含むことを特徴とする請求項に記載の有機EL装置の製造方法である。
本発明の方法によれば、前記除去工程の前の工程に、発光領域の積層体を封止する封止層を形成する封止層形成工程と、透明領域に位置する少なくとも封止層をレーザースクライブにより除去する工程を含む。すなわち、発光領域では、封止層形成工程によって発光領域の積層体が封止層によって封止されることによって、発光領域の積層体への除去工程における溶媒の進入を防ぎ、発光領域の積層体がリフトオフされることを防止する。一方、透明領域では、少なくとも有機発光層及びそれより上の層(絶縁基板と反対側の層)をレーザースクライブにより除去することによって、透明領域の積層体に除去工程の溶媒が進入しやすくし、リフトオフを促進させることができる。それ故に、発光領域の積層体が除去されることなく、透明領域の有機発光層及びそれより上の層を除去することができる。
本発明の有機EL装置によれば、輝度を低下させることなく輝度むらを抑制可能であり、かつ、光透過機能を備えることができる。
本発明の有機EL装置の製造方法によれば、容易に透明領域を形成することができる。
本発明の第1実施形態に係る有機EL装置を概念的に示した斜視図である。 図1の有機EL装置のA−A断面図である。 図1の有機EL装置の分解斜視図である。 図1の有機EL装置の各領域を説明する平面図であり、各領域の境界部位を太線で表している。 図1の導電性基材を表す説明図であり、(a)は図3と別の方向から見た斜視図であり、(b)は(a)の分解斜視図である。 図1の有機EL装置の製造工程を表す説明図であり、(a)は第1電極分離溝を形成した後の平面図であり、(b)は(a)の断面図である。 図1の有機EL装置の製造工程を表す説明図であり、(a)は機能層を成膜した後の平面図であり、(b)は(a)の断面図である。 図1の有機EL装置の製造工程を表す説明図であり、(a)は電極接続溝を形成した後の平面図であり、(b)は(a)の断面図である。 図1の有機EL装置の製造工程を表す説明図であり、(a)は第2電極層を成膜した後の平面図であり、(b)は(a)の断面図である。 図1の有機EL装置の製造工程を表す説明図であり、(a)は領域分離溝を形成した後の平面図であり、(b)は(a)の断面図である。 図1の有機EL装置の製造工程を表す説明図であり、(a)は無機封止層を成膜した後の平面図であり、(b)は(a)の断面図である。 図1の有機EL装置の製造工程を表す説明図であり、(a)は溶媒導入溝を形成した後の平面図であり、(b)は(a)の断面図である。 図1の有機EL装置の製造工程を表す説明図であり、(a)は溶媒を導入しリフトオフした後の平面図であり、(b)は(a)の断面図である。 図1の有機EL装置の製造工程を表す説明図であり、(a)は軟質接着層を貼り合わせた後の平面図であり、(b)は(a)の断面図である。 図1の有機EL装置の製造工程を表す説明図であり、(a)は内側硬質接着層及び外側硬質接着層を塗布した後の平面図であり、(b)は(a)の断面図である。 図1の有機EL装置の製造工程を表す説明図であり、(a)は導電性基材を接着した後の平面図であり、(b)は(a)の断面図である。 図1の有機EL装置に外部電源を接続し、電流を流した際の電流の流れを表す説明図であり、電流の流れを矢印で表す。 図17の有機EL装置の点灯時の電流の流れを表す説明図である。 図1の有機EL装置の使用時の状況を模式的に表す斜視図である。 本発明の他の実施形態に係る有機EL装置を概念的に示した断面図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
なお、以下の説明において、特に断りがない限り、有機EL装置1の上下の位置関係は、図1の姿勢を基準に説明する。また、図面は、理解を容易にするために全体的に実際の大きさ(長さ、幅、厚さ)に比べて極端に描写している。なお、下記に記載する物性は、特に断りの無い限り、標準状態での物性を表す。
本実施形態の有機EL装置1は、主に照明装置として使用される有機EL装置であり、特に顕微鏡の光源として好適に使用可能な有機EL装置である。
本実施形態の有機EL装置1は、図1,図2のように円盤状の透明絶縁基板2(透明基板)上に有機EL素子10(積層体)を積層し、その上から無機封止層7(封止層)を積層して、封止している。有機EL装置1は、さらに無機封止層7の上に導電性基材20を載置し、軟質接着層8(軟質樹脂層)、外側硬質接着層11、内側硬質接着層12(内側硬質樹脂壁)、並びに、導電性接着材13,14で接着させたものである。
有機EL素子10は、図2のように透光性を有した透明絶縁基板2側から順に第1電極層3と、機能層5(有機発光層)と、第2電極層6が積層されたものである。
本実施形態の有機EL装置1では、透明絶縁基板2側から光を取り出す、いわゆるボトムエミッション方式を採用している。
そして、本実施形態の有機EL装置1は、図4のように透明絶縁基板2を平面視したときに、その面内において、発光領域30と、非発光領域31とを有している。
発光領域30は、図2のように第1電極層3と、機能層5と、第2電極層6の重畳部位にあたる領域であり、図4のように透明絶縁基板2の周方向に連続した円環状の領域である。すなわち、発光領域30は、駆動時において実際に発光する領域である。
非発光領域31は、駆動時において発光しない領域であり、図4のように、発光領域30の有機EL素子10への給電する際に、陽極機能を担う外側給電領域33と、陰極機能を担う内側給電領域32と、光を透過する透明領域34から形成されている。
内側給電領域32の第1電極層3は、発光領域30内の第2電極層6と電気的に接続されている。
外側給電領域33の第1電極層3は、図2のように発光領域30内の第1電極層3と電気的に接続されている。外側給電領域33は、透明絶縁基板2の全周に沿って位置している。
透明領域34は、厚み方向において光を透過する領域であり、透光性を有する物質のみで形成された領域である。
透明領域34は、図4のように透明絶縁基板2を平面視したときに、透明絶縁基板2の中央に位置している。内側給電領域32は、透明領域34の外側であって透明領域34を囲むように位置している。発光領域30は、内側給電領域32の外側であって内側給電領域32の周りを囲むように位置している。外側給電領域33は、発光領域30の外側であって発光領域30の周りを囲むように位置している。すなわち、内側給電領域32と発光領域30と外側給電領域33は、いずれも透明領域34を中心とした円環状となっている。透明領域34は、透明絶縁基板2の外形形状と相似形状をしている。
内側給電領域32の幅(内周縁から外周縁までの距離)は、透明絶縁基板2の直径の1パーセント以上10パーセント以下であることが好ましい。
外側給電領域33の幅(内周縁から外周縁までの距離)は、透明絶縁基板2の直径の1パーセント以上10パーセント以下であることが好ましい。
内側給電領域32及び外側給電領域33が上記した範囲であれば、極めて挟額縁の有機EL装置となり、発光領域30に対して内側給電領域32及び外側給電領域33が目立ちにくく、使用者に違和感を与えにくい。
透明領域34の直径は、透明絶縁基板2の直径の50パーセント以上80パーセント以下であることが好ましく、60パーセント以上75パーセント以下であることがより好ましい。
透明領域34が上記した範囲であれば、顕微鏡等の光源として好適である。
そして、本実施形態の有機EL装置1は、点灯時には、図18のように発光領域30の機能層5が発光し、発光領域30の周囲を囲む外側給電領域33から発光領域30を経由して内側給電領域32に電気が流れるため、発光領域30は、周方向に均等に電流が流れ込んで発光することを特徴の一つとしている。
また、本実施形態の有機EL装置1は、上記したように発光領域30に囲まれた透明領域34を有しており、図19のように使用者が透明領域34の存在によって有機EL装置1を挟んだ反対側の状況を視認できることも特徴の一つとしている。
これらのことを踏まえて、以下、有機EL装置1の詳細な構造について説明し、有機EL装置1の各層構成については後述する。
有機EL装置1は、上記したように透明絶縁基板2(透明基板)上に有機EL素子10の大部分が積層されており、少なくとも発光領域30の有機EL素子10を覆うように無機封止層7(封止層)を積層している。すなわち、無機封止層7は、図2のように発光領域30全域に位置しており、発光領域30の有機EL素子10を封止している。
また、有機EL装置1は、図2のように深さの異なる複数の溝によって、複数に区切られている。
具体的には、有機EL装置1は、透明絶縁基板2の中心側から順に、図6のように部分的に第1電極層3を除去した第1電極分離溝21と、図8のように部分的に機能層5を除去した電極接続溝22を有しており、これらの溝によって複数の区画に分離されている。
各溝について詳説すると、第1電極分離溝21は、図2,図6のように透明絶縁基板2上に積層された第1電極層3を分離する溝であって、内側給電領域32と発光領域30に分離する溝である。
第1電極分離溝21は、図6のように透明絶縁基板2の中央を中心として円環状に形成されており、内側(中心側)に円形島状の第1電極層3(以下、第1分離部15ともいう)が形成されている。
また、第1電極分離溝21内には、図2のように発光領域30と内側給電領域32に跨った機能層5の一部が進入しており、機能層5は第1電極分離溝21の底部で透明絶縁基板2と直接接触している。すなわち、面方向において発光領域30内の第1電極層3と内側給電領域32の第1電極層3(第1分離部15)を機能層5によって電気的に切り離している。つまり、第1分離部15は、他の第1電極層3と物理的にも切り離されている。
第1電極分離溝21の溝幅は、30μm以上80μm以下であり、40μm以上70μm以下であることが好ましく、45μm以上60μm以下であることが特に好ましい。
このような範囲であれば、確実に第1分離部15と他の第1電極層3を分離できる。
電極接続溝22は、図8のように機能層5のみを複数の領域に分離する溝であり、図2のように内側給電領域32の第1電極層3(第1分離部15)と発光領域30から外側給電領域33に延びた第2電極層6を直接的に接続する溝である。
電極接続溝22は、図8のように第1電極分離溝21の内側であって、透明絶縁基板2の中央を中心として円環状に形成されており、第1電極分離溝21と同心円弧上に形成されている。
また、電極接続溝22内には、図2のように発光領域30から内側給電領域32に跨がった第2電極層6の一部が進入しており、第2電極層6は、電極接続溝22の底部で第1電極層3(第1分離部15)と直接接触している。すなわち、発光領域30の第2電極層6と第1分離部15は電気的に接続されている。
電極接続溝22の溝幅は、30μm以上80μm以下であり、40μm以上70μm以下であることが好ましく、45μm以上60μm以下であることが特に好ましい。
このような範囲であれば、第2電極層6と第1電極層3(第1分離部15)間に十分な接触面積を確保できる。
以上のように、有機EL装置1は、内側(透明絶縁基板2の中心側)から順に、環状の電極接続溝22,第1電極分離溝21が同心円弧状に形成されている。
有機EL装置1は、図2,図3のように無機封止層7上に導電性基材20が載置されており、無機封止層7と導電性基材20が軟質接着層8、外側硬質接着層11、並びに,内側硬質接着層12で接着されている。また、外側給電領域33の第1電極層3と導電性基材20は、導電性接着材13によって接着されており、内側給電領域32の第1電極層3と導電性基材20は、導電性接着材14によって接着されている。
軟質接着層8は、図3のように板状又はシート状の接着材によって形成されるものであり、導電性基材20と無機封止層7を接着するものである。軟質接着層8は、少なくとも発光領域30の有機EL素子10の投影面上を覆っており、本実施形態では、軟質接着層8は、発光領域30から外側給電領域33の一部まで覆っている。すなわち軟質接着層8は、少なくとも発光領域30全域に位置している。
また、軟質接着層8は、図3のようにドーナツ状となっている。
外側硬質接着層11及び内側硬質接着層12は、流動性を有した接着材が硬化することによって形成されるものであり、透明絶縁基板2と導電性基材20を接着するものである。外側硬質接着層11は、図2,図15のように無機封止層7の外周縁に沿って設けられており、有機EL素子10の内外方向の外側端面を覆うように形成されている。すなわち、外側硬質接着層11は、有機EL素子10の各層間の隙間に透明絶縁基板2の外側から水等が進入することを防止するものである。
内側硬質接着層12は、図2,図15のように無機封止層7の内周縁に沿って設けられており、有機EL素子10の内外方向の内側端面を覆うように形成されている。すなわち、内側硬質接着層12は、有機EL素子10の各層間の隙間に無機封止層7の中央側(内側)から水等が進入することを防止するものである。
導電性基材20は、図3のように第1導電フィルム26と、絶縁フィルム27と、第2導電フィルム28がこの順に重ね合わされて形成されている。
導電性基材20の一方の面(透明絶縁基板2と逆側)には、図3のように第1導電フィルム26が露出した第1露出部60と第2導電フィルム28が露出した第2露出部61が存在する。
第1露出部60は、外部電源と電気的に接続するにあたって一方の電極との接続端子を担う部位であり、第2露出部61は、外部電源と電気的に接続するにあたって他方の電極との接続端子を担う部位である。面方向において第2露出部61は、第1露出部60に対して内側(中央側)に位置しており、第1露出部60と第2露出部61の間には、所定の間隔が設けられている。
導電性基材20の他方の面(透明絶縁基板2側)には、図5のように第1導電フィルム26が露出した第3露出部62と第2導電フィルム28が露出した第4露出部63が存在する。
第3露出部62は、導電性接着材13を介して第1電極層3と接続可能な部位であり、第4露出部63は、導電性接着材14を介して第1電極層3(第1分離部15)と接続可能な部位である。
面方向において第4露出部63は、第3露出部62に対して内側に位置しており、第3露出部62と第4露出部63の間には、所定の間隔が設けられている。
続いて、有機EL装置1の各部位の位置関係について説明する。
外側硬質接着層11は、図2のように外側給電領域33に位置しており、導電性接着材13は、外側給電領域33にあって外側硬質接着層11のさらに外側に位置している。
内側硬質接着層12は、内側給電領域32に位置しており、導電性接着材14は、内側給電領域32にあって内側硬質接着層12のさらに内側に位置している。
外側硬質接着層11は、無機封止層7及び軟質接着層8の外側端面を覆うように形成されている。また、外側硬質接着層11は、導電性基材20の第1導電フィルム26の第3露出部62の一部に形成されている。
また、外側硬質接着層11は、無機封止層7を介して発光領域30の有機EL素子10の外側側面(外側端面)に沿って形成されている。
内側硬質接着層12は、無機封止層7、軟質接着層8の上面(透明絶縁基板2と反対側の面)に跨がって形成されている。また、内側硬質接着層12は、導電性基材20の第1導電フィルム26の第4露出部63の一部と、絶縁フィルム27の第1導電フィルム26からの露出部位に跨がって形成されている。また、内側硬質接着層12は絶縁性を有しており、第1導電フィルム26と第2導電フィルム28は、内側硬質接着層12によって物理的に接続されている。
また、内側硬質接着層12は、無機封止層7を介して発光領域30の有機EL素子10の内側側面(内側端面)に沿って形成されている。
導電性基材20は、図2のように少なくとも発光領域30の有機EL素子10の厚み方向の投影面上を覆っており、さらに、内側給電領域32及び外側給電領域33のそれぞれの一部又は全部を覆っている。また、導電性基材20は、図2のように透明領域34には位置していない。
導電性基材20の第1導電フィルム26と第2導電フィルム28の重畳部位は、図2のように発光領域30の有機EL素子10の投影面上に位置している。
そのため、導電性基材20は、第1導電フィルム26及び第2導電フィルム28の均熱機能によって発光領域30全体の熱を均等にすることができ、発光領域30内の有機EL素子10の輝度むらを防止することができる。また、導電性基材20は、各導電フィルム26,27が内側給電領域32及び外側給電領域33(非発光領域31)まで延在しているため、外部と、発光領域30内の有機EL素子10との距離を遠くすることができ、発光領域30内の有機EL素子10内への水等の進入を効果的に防止することができる。
次に、本実施形態に係る有機EL装置1の製造方法について説明する。
有機EL装置1は、図示しない真空蒸着装置及びCVD装置によって成膜し、図示しないパターニング装置、本実施形態では、レーザースクライブ装置を使用してパターニングを行い、製造される。
まず、有機EL素子10を積層する有機EL素子形成工程を行う。
具体的には、スパッタ法やCVD法によって透明絶縁基板2の全面に第1電極層3を成膜し、その後、図6のようにレーザースクライブ装置によって第1電極分離溝21を形成する。
このとき、第1電極分離溝21は、第1電極層3の外周と平行に形成されている。第1電極分離溝21は、図2のように有機EL装置1が形成された際に内側給電領域32と発光領域30との境界部位に形成されており、第1電極分離溝21によって他の第1電極層3から第1分離部15が形成されている。
次に、真空蒸着装置によって、この基板(以下、透明絶縁基板2上の積層体も含む)に正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層、電子注入層などを順次積層し、図7のように機能層5を成膜する。
このとき、第1電極分離溝21内に機能層5が積層されて、第1電極分離溝21内が機能層5で充填される。
その後、機能層5が成膜された基板に対して、図8のようにレーザースクライブ装置によって電極接続溝22を形成する。
このとき、電極接続溝22は、機能層5の外周と平行に形成されている。電極接続溝22は、図2のように有機EL装置1が形成された際に内側給電領域32に形成されている。
その後、機能層5が成膜された基板に対して、図9のように真空蒸着装置によって全面に第2電極層6を成膜する。
このとき、電極接続溝22を介して第1分離部15上に第2電極層6が接触した状態で固着し、第1分離部15と第2電極層6が電気的に接続される。また、電極接続溝22内に第2電極層6が積層されて、電極接続溝22内が第2電極層6で充填される。
その後、第2電極層6が成膜された基板に対して、図10のようにレーザースクライブ装置によって領域分離溝23,24を形成する。
このとき形成される領域分離溝23は、図2,図10のように第1電極分離溝21の外側に形成されている。
領域分離溝24は、電極接続溝22の内側に形成されており、第1電極分離溝21と平行に形成されており、いずれも同心円弧上に形成されている。
以上が、有機EL素子形成工程である。
続いて、無機封止層7を形成する封止層形成工程を行う。
まず、上記した工程によって形成された基板の全面に、CVD装置によって、無機封止層7の一部たる第1無機封止層47を成膜する。
このとき、第1無機封止層47は、少なくとも発光領域30の第2電極層6上を覆っており、さらに、領域分離溝23,24の部材厚方向の投影面上まで延びている。すなわち、領域分離溝23,24内に、第1無機封止層47が積層されて満たされる。そのため、封止機能を十分に確保することができる。
その後、第1無機封止層47を成膜したCVD装置から取り出して、第2無機封止層48の原料を塗布し、無機封止層7の一部たる第2無機封止層48を形成し、無機封止層7が形成される。
このとき、第1無機封止層47上の全面を第2無機封止層48が覆っている。
このようにして、図11のように第1無機封止層47上に第2無機封止層48が積層されて無機封止層7が形成される。
続いて、透明領域34を形成する除去工程を行う。
上記した工程によって形成された基板に、図12のようにレーザースクライブ装置によって溶媒導入溝55,56,57を形成する。
このとき、溶媒導入溝55,56,57は、いずれも後述する溶媒を機能層5に晒すために導入する導入部として機能する溝であり、機能層5の一部と連続している。
溶媒導入溝55,56,57は、いずれも基板の中心と同心円弧上に形成されており、各溶媒導入溝55,56,57は、それぞれ内外方向に平行である。
溶媒導入溝55,56,57の溝幅は、30μm以上80μm以下であり、40μm以上70μm以下であることが好ましく、45μm以上60μm以下であることが特に好ましい。この範囲であれば、溶媒の進入が良好であり、かつ、照射するレーザーのパワーも大きすぎない。
溶媒導入溝55は、領域分離溝23の外側に位置しており、溶媒導入溝56は、領域分離溝24の内側に位置しており、溶媒導入溝57は、溶媒導入溝56のさらに内側に位置している。また、溶媒導入溝57は、基板のほぼ中心に位置しているのに対して、溶媒導入溝55は、外周縁近傍に位置している。
その後、溶媒を溶媒導入溝55,56,57から導入し、図13のように機能層5及びその上の層を除去する。
このとき、溶媒に透明領域34及び外側給電領域33に位置する機能層5の一部が溶解し、第1電極層3上の層が取り除かれる。具体的には、外側給電領域33においては、径方向(内外方向)において、溶媒導入溝55からの溶媒の進入によって、領域分離溝23の外側に位置する機能層5の一部が溶媒に溶解して取り除かれる。また、径方向(内外方向)において、溶媒導入溝56,57からの溶媒の進入によって、領域分離溝24の内側に位置する機能層5の一部(有機発光層)が溶媒に溶解して取り除かれる。端的にいうと、無機封止層7によって封止された機能層5以外の機能層5の一部(有機発光層)が溶解し、第1電極層3上の層が取り除かれることとなる。一方、無機封止層7によって封止された機能層5には、溶媒の進入が無機封止層7によって妨げられるので、溶解しない。
このとき、用いられる溶媒としては、機能層5の一部(有機発光層)を溶解できるものであれば、特に限定されるものではなく、有機物やイオン液体などが採用できる。
特に有機物としては、ジクロロメタン又はアセトン等を用いることができる。
続いて、上記した手順によって形成された無機封止層7に導電性基材20を接着する導電性基材接着工程を行う。
導電性基材接着工程では、軟質接着層8を形成するとともに、無機封止層7に導電性基材20を接着する。
具体的には、図14のように無機封止層7上に軟質接着層8を貼り合わせて、図15のように内側硬質接着層12及び外側硬質接着層11の原料をディスペンサーによって塗布する。そして、第1導電フィルム26、絶縁フィルム27、第2導電フィルム28を取り付けていき、導電性接着材13,14によって、図16のように導電性基材20と第1電極層3を一体化させる。
このとき、第1導電フィルム26は、図2のように外側給電領域33において、発光領域30から延びた第1電極層3と電気的に接続されており、第2導電フィルム28は、内側給電領域32において、第1分離部15と電気的に接続されている。
このようにして導電性基材接着工程を終了し、有機EL装置1が完成する。
最後に、有機EL装置1に外部電源端子40を接続して有機EL装置1を点灯させた場合の電流の流れについて説明する。なおここでは、図17のように外部電源端子40の第1電極端子38は正極となっており、第2電極端子39は負極となっている。また、第1電極端子38を第1導電フィルム26の第1露出部60に接続し、第2電極端子39を第2導電フィルム28の第2露出部61に接続している。
上記したように有機EL装置1は内外に向けて電流が流れて発光領域30が発光する。具体的には、図17に示すように、外部電源端子40を有機EL装置1に接続した場合、外部電源端子40の第1電極端子38から供給された電流は、第1露出部60から導電性基材20の第1導電フィルム26を伝わり、第3露出部62から導電性接着材13を介して外側給電領域33の第1電極層3に伝わる。外側給電領域33の第1電極層3に伝わった電流は、第1電極層3内で拡散して発光領域30内の第1電極層3に伝わり、発光領域30内で機能層5を通過して第2電極層6に至る。このとき、発光領域30の機能層5の有機発光層が発光し、透明絶縁基板2側から光が取り出される。
発光領域30の第2電極層6に至った電流は、第2電極層6内を拡散して内側給電領域32の第2電極層6に至り、電極接続溝22を介して内側給電領域32の第1電極層3(第1分離部15)に伝わる。内側給電領域32の第1電極層3に伝わった電流は、導電性接着材14を介して第4露出部63から第2導電フィルム28に伝わり、第2導電フィルム28の第2露出部61から外部電源端子40の第2電極端子39に戻る。
このように、有機EL装置1は、図18のように周方向に無数の内外の導電経路を有しており、導電経路に電流が流れることによって発光領域30全体が発光する。そのため、有機EL装置1は、輝度むらがなく、均一に発光することが可能である。
本実施形態の有機EL装置1によれば、使用者は、図19のように、発光領域30に囲まれた透明領域34から厚み方向反対側の状況を目視できるので、例えば、透明領域34の透明絶縁基板2の一部をレンズ等にすることによって、顕微鏡等の用途に応用可能である。
最後に、有機EL装置1の各層の構成について説明する。
透明絶縁基板2は、透光性及び絶縁性を有したものである。透明絶縁基板2の材質については特に限定されるものではなく、例えば、フレキシブルなフィルム基板やプラスチック基板などから適宜選択され用いられる。特にガラス基板や透明なフィルム基板は透明性や加工性の良さの点から好適である。
透明絶縁基板2は、面状に広がりをもっている。具体的には、透明絶縁基板2の形状は、多角形状、円形状、又は、楕円形状をしており、四角形又は円形であることが好ましい。本実施形態では、円形状のガラス基板を採用している。
第1電極層3の素材は、透明であって、導電性を有していれば、特に限定されるものではなく、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化錫(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)等の透明導電性酸化物などが採用される。機能層5内の有機発光層から発生した光を効果的に取り出せる点では、透明性が高いITOあるいはIZOが特に好ましい。本実施形態では、ITOを採用している。
機能層5は、第1電極層3と第2電極層6との間に設けられ、少なくとも一つの有機発光層を有している層である。機能層5は、主に有機化合物からなる複数の層から構成されている。この機能層5は、一般的な有機EL装置に用いられている低分子系色素材料や、共役系高分子材料などの公知のもので形成することができる。また、この機能層5は、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層、電子注入層などの複数の層からなる積層多層構造であってもよい。
また、これらの機能層5を構成する層は、真空蒸着法やスパッタ法、CVD法、ディッピング法、ロールコート法(印刷法)、スピンコート法、バーコート法、スプレー法、ダイコート法、フローコート法など適宜公知の方法によって成膜できる。
第2電極層6の材料は、特に限定されるものではなく、例えば銀(Ag)やアルミニウム(Al)などの金属が挙げられる。本実施形態の第2電極層6は、Alで形成されている。また、これらの材料はスパッタ法又は真空蒸着法によって堆積されることが好ましい。
また、第2電極層6の電気伝導率及び熱伝導率は、第1電極層3よりも大きい。言い換えると、第2電極層6は、第1電極層3よりも電気伝導性及び熱伝導性が高い。
無機封止層7の材質は、絶縁性及び封止性を有していれば、特に限定されるものではないが、酸素、炭素、窒素の中から選ばれた1種類以上の元素と、ケイ素元素とからなるシリコン合金により形成されていることが好ましく、Si−O、Si−N、Si−H、N−H等の結合を含む窒化珪素や酸化珪素、及び両者の中間固溶体である酸窒化珪素であることが特に好ましい。
また、無機封止層7は、所定の条件で有機EL素子10と離反する方向に圧縮応力が発生する層であることが好ましい。
ここでいう「所定の条件」とは、有機EL素子10の熱膨張などに起因して発生する押圧力を受けた場合などである。
そして、本実施形態では、多層構造の無機封止層を使用している。
具体的には、無機封止層7は、図2のように有機EL素子10側から乾式法によって形成される第1無機封止層47と、湿式法によって形成される第2無機封止層48がこの順に積層されて形成されている。
第1無機封止層47は、化学気相蒸着によって形成される層であり、さらに詳細にはシランガスやアンモニアガス等を原料としてプラズマCVD法で成膜される層である。第1無機封止層47は、後述するように有機EL装置1の製造工程において、水分含量が少ない雰囲気下で、有機EL素子10の形成工程に連続して成膜できるため、空気や水蒸気に晒さずに成膜でき、使用直後の初期ダークスポットの発生を低減することができる。
第2無機封止層48は、液体状又はゲル状の原料を塗布した後、化学反応を介して成膜される層である。第2無機封止層48は、より詳細には、緻密性を有したシリカを素材としている。また、第2無機封止層48はポリシラザン誘導体を原料とするのが好ましい。ポリシラザン誘導体を用いてシリカ転化によって第2無機封止層48を成膜した場合、シリカ転化時に重量増加を生じ、体積収縮が小さい。また、シリカ膜転化時(固化時)に樹脂の耐え得る温度で十分にしかもクラックを生じ難くすることができる。
なお、ここでいうポリシラザン誘導体は、珪素−窒素結合を持つポリマーであり、Si−N、Si−H、N−H等からなるSiO2、Si34、及び両者の中間固溶体SiOxNy等のセラミック前駆体ポリマーである。また、このポリシラザン誘導体は、Siと結合する水素部分が一部アルキル基等で置換された誘導体も含む。
ポリシラザン誘導体の中でも特に側鎖が全て水素であるペルヒドロポリシラザンや、珪素と結合する水素部分が一部メチル基に置換された誘導体が好ましい。
また、このポリシラザン誘導体は、有機溶媒に溶解した溶液状態で塗布し使用することが好ましい。この溶解する有機溶媒としては、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素等の炭化水素溶媒、ハロゲン化炭化水素溶媒、脂肪族エーテル、脂環式エーテル等のエーテル類が使用できる。
第2無機封止層48は、第1無機封止層47とは異なる材料を封止層として積層したものであり、相互の欠陥を補完することにより、封止性能を高め、経時的な新たなダークスポットの発生を防止したり、発生したダークスポットの拡大化を抑制したりすることができる。
無機封止層7の平均厚みは、1μmから10μmであることが好ましく、2μmから5μmであることがより好ましい。
無機封止層7の一部を担う第1無機封止層47の厚みは、1μmから5μmであることが好ましく、1μmから2μmであることがより好ましい。
また、無機封止層7の一部を担う第2無機封止層48の厚みは、好ましくは1μmから5μmであることが好ましく、1μmから3μmであることがより好ましい。
軟質接着層8に目を移すと、軟質接着層8は、柔軟性を有し、所定の条件によって塑性変形又は弾性変形する層である。本実施形態では、軟質接着層8は、無機封止層7の圧縮応力などを受けた場合に、その応力にほとんど逆らわずに、塑性変形可能となっている。
JIS K 6253に準じた軟質接着層8のショア硬さは、ショア硬さがA30以上A70以下であり、A40以上A65以下であることが好ましく、A45以上A63以下であることがより好ましい。
軟質接着層8のショア硬さがA70より大きい場合、軟質接着層8の剛性が大きすぎて、膨らみや衝撃が十分吸収できない。また、導電性基材20として例えばフィルム等の剛性が低いものを採用する際に、軟質接着層8のショア硬さがA30より小さい場合には、導電性基材20の形状を維持できない。
軟質接着層8の曲げ弾性率は、3MPa以上30MPa以下であることが好ましく、3MPa以上25MPa以下であることがより好ましく、3.9MPa以上23MPa以下であることが特に好ましい。
軟質接着層8の具体的な材質としては、アクリルゴム(ACM)、エチレンプロピレンゴム(EPM,EPDM)、シリコーンゴム(Q)、ブチルゴム(IIR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、フッ素ゴム(FKM)、ニトリルゴム(NBR)、イソプレンゴム(IR)、ウレタンゴム(U)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、エピクロルヒドリンゴム(CO,ECO)、クロロプレンゴム(CR)等のゴム材料が使用できるが、一定の水蒸気バリア性を有し、安価に入手可能である点から、アクリルゴム系樹脂、エチレンプロピレンゴム系樹脂、シリコーンゴム系樹脂、及びブチルゴム系樹脂から選ばれる1種以上であることが好ましく、その中でもフィルムとして入手が容易な、ブチルゴム系樹脂がより好ましい。
また、軟質接着層8は、接着性を有しており、複数部材を互いに接着可能となっている。本実施形態の軟質接着層8は、上記したようにシート状又は板状の部材であり、表面に粘着性加工を施されている。
外側硬質接着層11、内側硬質接着層12は、いずれも軟質接着層8よりも剛性が高く硬い材料となっている。
具体的には、外側硬質接着層11、内側硬質接着層12は、いずれも、JIS K 6253に準じたショア硬さ(及び対応する曲げ弾性率の概算値)は、ショアA80以上、即ち、ショアD30以上(25MPa以上)であることが好ましく、より高信頼性の有機EL装置とする観点からショアD55以上(250MPa以上)、ショアD95以下(6000MPa以下)とすることがより好ましく、ショアD80以上(1500MPa以上)、ショアD90以下(4000MPa以下)とすることがさらに好ましい。
また、外側硬質接着層11、内側硬質接着層12は、いずれも絶縁性、防水性及び接着性(粘着性)を有しており、複数部材を互いに接着可能となっている。具体的には、本実施形態の外側硬質接着層11、内側硬質接着層12は、いずれも溶液又はゲル状の流動体を固化して形成されるものである。
外側硬質接着層11、内側硬質接着層12の具体的な材質としては、例えば、エポキシ樹脂などが採用できる。なお、本実施形態の外側硬質接着層11、内側硬質接着層12では、いずれもエポキシ樹脂(エポキシ接着材)を採用している。
導電性基材20は、防湿性及び導電性を有した板状又はシート状の部材であり、電流の導電経路を備えた基材である。すなわち、導電性基材20は、有機EL素子10への給電部材として機能する部材である。
導電性基材20は、上記したように箔状の絶縁フィルム27の両面を箔状の第1導電フィルム26及び箔状の第2導電フィルム28で覆ったものである。
絶縁フィルム27の表面は、第1導電フィルム26及び第2導電フィルム28によってあらかじめラミネート加工されていてもよい。
導電性基材20の平均厚みは2μm以上200μm以下とすることが好ましく、5μm以上100μm以下とすることがより好ましく、20μm以上60μm以下とすることが特に好ましい。
第1導電フィルム26と絶縁フィルム27と第2導電フィルム28のそれぞれの厚みは、上記した導電性基材20の平均厚みの範囲内であれば、特に限定されない。
第1導電フィルム26と第2導電フィルム28の厚みの組み合わせとしては、例えば、2μm以上20μm以下の厚みの第1導電フィルム26と、10μm以上100μm以下の厚みの第2導電フィルム28を併用することが可能である。
また、導電性基材20(第1導電フィルム26と絶縁フィルム27と第2導電フィルム28)のトータル厚みが、この範囲(2μm以上200μm以下)であればよいため、複数の絶縁部材等を介在させて3以上の導電部材から構成することもでき、1つの導電部材から構成することもできる。
第1導電フィルム26及び第2導電フィルム28の材質は、均熱性又は放熱性と、水蒸気バリア性を有していれば特に限定されるものではなく、例えば、銅やアルミニウム、ステンレスなどが採用でき、その中でもアルミニウムで形成されていることが好ましい。また、アルミニウムは、耐腐食性があり、伝熱性が高いので伝熱機能が高く、かつ、水分の透過性が低いので封止機能も高い。そのため、本実施形態では第1導電フィルム26及び第2導電フィルム28としてアルミニウムを採用している。
絶縁フィルム27の材質は、絶縁性を有していれば特に限定されるものではないが、封止性が高い観点からポリエチレンテレフタレート(PET)とポリ塩化ビニリデン(PVDC)とポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のうちいずれかであることが好ましい。
絶縁フィルム27の平均厚みは、5μm以上100μm以下であり、10μm以上50μm以下であることが好ましい。
上記した実施形態では、透明絶縁基板2として円形状のガラス基板を用いた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、形状は問わない。すなわち、多角形状であってもよいし、楕円形状であってもよい。
上記した実施形態では、外側給電領域33が陽極機能を担い、内側給電領域32が陰極機能を担うものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、外側給電領域33と内側給電領域32とで担う極が異なればよい。すなわち、外側給電領域33が陰極機能を担い、内側給電領域32が陽極機能を担うものであってもよい。
上記した実施形態では、溶媒を機能層5に晒すために導入する導入部として溶媒導入溝55,56,57を形成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、溶媒を機能層5に晒すことができればよいので、溝でなくてもよい。
上記した実施形態では、透明領域34の平面形状が透明絶縁基板2の平面形状と相似であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、透明領域34の形状は問わない。
上記した実施形態では、透明領域34において第1電極層3(第1分離部15)が透明であるため、透明絶縁基板2上の第1電極層3(第1分離部15)を除去しなかったが、本発明はこれに限定されるものではなく、図20のように透明絶縁基板2上の層が透明であるか否かに関わらず、透明絶縁基板2上の層を除去してもよい。
上記した実施形態では、ボトムエミッション型の有機EL装置の場合について説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、第2電極層6側(透明絶縁基板2と反対側)から光を取り出すトップエミッション型の有機EL装置であってもよい。
1 有機EL装置
2 透明絶縁基板(透明基板)
3 第1電極層
5 機能層(有機発光層)
6 第2電極層
7 無機封止層(封止層)
8 軟質接着層(軟質樹脂層)
12 内側硬質接着層(内側硬質樹脂壁)
20 導電性基材
26 第1導電フィルム
27 絶縁フィルム
28 第2導電フィルム
30 発光領域
31 非発光領域
32 内側給電領域
33 外側給電領域
34 透明領域

Claims (9)

  1. 面状に広がりを有する透明基板上に、第1電極層、有機発光層、第2電極層が積層した積層体を有する断面構造を備え、かつ、透明基板を平面視したときに、実際に発光する発光領域と、発光しない非発光領域を有する有機EL装置において、
    前記非発光領域は、発光領域の内側に位置する内側給電領域と、発光領域の外側に位置する外側給電領域と、積層体の積層方向に光を透過可能な透明領域を有し、
    前記発光領域は、内側給電領域を囲むように周方向に連続しており、
    前記外側給電領域は、前記発光領域を囲むように周方向に連続しており、
    前記透明領域は、前記内側給電領域の内側に位置しており、
    外部電源から内側給電領域の第1電極層を経由して、発光領域の第1電極層又は第2電極層のうち一方の電極層に給電可能であり、
    外部電源から外側給電領域の第1電極層を経由して、発光領域の第1電極層又は第2電極層のうち、他方の電極層に給電可能であり、
    発光領域の第2電極層に電気的に接続される内側給電領域の第1電極層又は外側給電領域の第1電極層が、発光領域の第1電極層と電気的に接続していないことを特徴とする有機EL装置。
  2. 前記第1電極層は、透明導電性酸化物によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の有機EL装置。
  3. 外部電源と電気的に接続可能な導電性基材を有し、
    当該導電性基材は、第1導電フィルムを備え、
    前記積層体の積層方向上方に当該第1導電フィルムが位置しており、
    前記外側給電領域は、透明基板の全周に沿って位置しており、
    外部電源から第1導電フィルムを介して前記外側給電領域の第1電極層に給電可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機EL装置。
  4. 前記第1導電フィルムは、前記発光領域全域に位置することを特徴とする請求項3に記載の有機EL装置。
  5. 前記発光領域の積層体を封止する封止層と、表面に粘着性加工が施された軟質樹脂層を有し、
    前記第2電極層側からみて軟質樹脂層は、封止層の外側に位置しており、
    前記封止層及び前記軟質樹脂層は、透明基板を平面視したときに、ともに発光領域全域に位置していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の有機EL装置。
  6. 前記透明領域は、透明基板の外形と相似形状であって、かつ、透明基板の中央に位置していることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の有機EL装置。
  7. 前記透明領域の面積は、透明基板の面積の50パーセント以上80パーセント以下であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の有機EL装置。
  8. 請求項1乃至のいずれかに記載の有機EL装置の製造方法であって、
    前記透明領域の有機発光層を溶媒によって溶解して除去する除去工程を含むことを特徴とする有機EL装置の製造方法。
  9. 前記除去工程の前の工程に、
    発光領域の積層体を封止する封止層を形成する封止層形成工程と、
    透明領域に位置する少なくとも有機発光層及びそれより上の層をレーザースクライブにより除去する工程を含むことを特徴とする請求項に記載の有機EL装置の製造方法。
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