JP6094273B2 - 乗物用シート - Google Patents

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Description

本発明は、乗物用シートに関する。詳しくは、着座乗員の荷重を支える枠状のシートフレームと、シートフレーム上にセットされて着座乗員の荷重を和らげて受け止めるシートパッドと、シートフレームの枠内に架橋されてシートパッドの一部を裏面側から支えるパッド支持ワイヤと、を有する乗物用シートに関する。
従来、車両用シートにおいて、シートフレーム内にシートパッドを裏面側から支えるためのパッド支持ワイヤが架橋されたものが知られている(特許文献1)。具体的には、パッド支持ワイヤは、シートクッションの前後のフレーム間に架橋された2本の縦ワイヤと、これら2本の縦ワイヤの間に架橋された2本の横ワイヤと、によって、梯子状に組まれた構成とされている。上記2本の横ワイヤは、着座圧の高い乗員の尻部を支える部位に配設されており、これら2本の横ワイヤによって発揮される支持力により、乗員の尻部の荷重が強く受け止められるようになっている。
特開2012−40922号公報
しかし、上記従来技術では、横ワイヤが着座圧の高い領域部にしか配設されておらず、シートパッドを最適に支持した構成とはなっていない。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、乗物用シートに、シートパッドを良好に支持することができる支持構造を設定することにある。
上記課題を解決するために、本発明の乗物用シートは次の手段をとる。
第1の発明は、着座乗員の荷重を支える枠状のシートフレームと、シートフレーム上にセットされて着座乗員の荷重を和らげて受け止めるシートパッドと、シートフレームの枠内に架橋されてシートパッドの一部を裏面側から支えるパッド支持ワイヤと、を有する乗物用シートである。パッド支持ワイヤは、シートフレームの枠内にシート幅方向に架橋された横ワイヤを有する。シートパッドは、その裏面部にシートパッドよりも剛性の高い硬質層が形成されており、硬質層によりパッド支持ワイヤによって支えられる支持力が面内方向に分散されて受け止められる構成とされている。更に、シートフレームの枠内において横ワイヤにかけられる着座乗員の体圧よりも弱い体圧がかけられる部位に、横ワイヤよりも弱い支持剛性でシートパッドの支持剛性を高める支持体が設けられている。
この第1の発明によれば、上記位置に支持体が設けられることにより、同部位のシートパッドの支持剛性が、横ワイヤよりも弱い支持剛性で高められた状態となる。これにより、横ワイヤと支持体とによって、着座乗員の荷重を広い範囲に亘ってその荷重の強さに合わせた適切な硬さで支持することができるようになる。このように、横ワイヤよりも支持剛性の弱い簡素な支持体を追加する簡単な構成によって、乗物用シートに、シートパッドを良好に支持することができる支持構造を設定することができる。
第2の発明は、上述した第1の発明において、次の構成とされているものである。パッド支持ワイヤは、シートフレームの枠間に横ワイヤとは垂直な方向に延びるように架橋されたシート幅方向に並ぶ複数の架橋ワイヤと、複数の架橋ワイヤ間に跨ってシート幅方向に架橋されて設けられた横ワイヤと、を有する構成となっている。支持体も複数の架橋ワイヤ間に跨ってシート幅方向に架橋されて設けられている。
この第2の発明によれば、支持体も、パッド支持ワイヤの横ワイヤと同様に、複数の架橋ワイヤ間に架橋された支持構造によって、シートパッドを裏面側から強く安定した支持力で支持することのできる状態に支えられた状態となる。したがって、これら横ワイヤや支持体によって、シートパッドをより良好に支持することができる。
第3の発明は、上述した第1又は第2の発明において、次の構成とされているものである。支持体が、シートパッドの裏面部に積層状に一体化されて設けられる面状体として構成されている。
この第3の発明によれば、支持体が上記面状体となっていることで、シートパッドよりも硬い支持体の異物感を着座乗員に感じさせにくくすることができる。また、シートパッドの支持剛性を広い範囲に亘って簡便に高めることができる。
第4の発明は、上述した第1から第3のいずれかの発明において、次の構成とされているものである。パッド支持ワイヤが、シートクッションのパッドを裏面側から支えるように設けられている。横ワイヤが、着座乗員の尻部をヒップポイントよりも後方側の位置で支えるように配設されている。支持体が、着座乗員の尻部を横ワイヤよりも後方側の位置で支えるように配設されている。
この第4の発明によれば、着座乗員の尻部をヒップポイントよりも後方側の位置で支えるように配設された横ワイヤにより、着座乗員の坐骨結節部直下付近にかけられる強い荷重が下方側から強く支えられるようになる。そして、この横ワイヤよりも後方側の位置で着座乗員の尻部を支えるように配設された支持体により、着座乗員の上記坐骨結節部直下付近よりは弱いが比較的強めにかけられる後尻部の荷重が比較的強く支えられるようになる。このように、横ワイヤと支持体とを、シートパッドにかけられる荷重の強さに合わせて最適に配置することができる。
実施例1の乗物用シートの概略構成を示した斜視図である。 シートクッションの分解斜視図である。 クッションフレーム単体の斜視図である。 シートクッションを底面側から見た斜視図である。 クッションフレーム単体の平面図である。 図1のVI-VI線断面図である。 図1のVII-VII線断面図である。 サイドサポート部に局所的な押し込み力がかけられた状態を示した断面図である。 実施例2の乗物用シートの要部構造を示した側面視断面図である。 実施例3の乗物用シートの要部構造を示した平面図である。 実施例4の乗物用シートの要部構造を示した平面図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
始めに、実施例1のシート1の構成について、図1〜図8を用いて説明する。本実施例のシート1は、図1に示すように、自動車の助手席として構成されており、着座乗員の背凭れとなるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、を備えている。シートクッション3は、車両のフロア上に左右一対のスライドレール5を間に介して設置されており、これらスライドレール5によってフロアに対するシート前後方向の設置位置を調整することができるように設けられた状態とされている。また、シートクッション3は、上述した各スライドレール5との間に、左右一対の4節リンク機構から成るリフター機構4が介在して設けられており、これらリフター機構4の作動によってフロアに対する設置高さも調整することができる構成とされている。
シートバック2は、シートクッション3の後端部に図示しないリクライナを間に介して連結されており、これらリクライナの作動によってシートクッション3に対する起立角度(背凭れ角度)をシート前後方向に調整することができるように設けられた状態とされている。なお、上述した各スライドレール5やリフター機構4や図示しないリクライナの構成は、特開2010−221935号や特開2009−166808号公報や特開2010−221935号公報等の文献に開示された公知の構成となっているため、これらの具体的な構成についての説明は省略することとする。
上述したシートクッション3は、図2に示すように、その内部骨格を成す枠状に組まれたクッションフレーム3Fと、クッションフレーム3Fの枠間に架橋されたパッド支持ワイヤ10と、これらパッド支持ワイヤ10とクッションフレーム3Fとによって下方側(裏面側)から支えられた状態に設けられて着座乗員の荷重を和らげて受け止めるクッションパッド3Pと、クッションパッド3Pの表面全体を覆う布製のクッションカバー3C(図1参照)と、を有して構成されている。ここで、クッションフレーム3Fが本発明の「シートフレーム」に相当し、パッド支持ワイヤ10が本発明の「パッド支持ワイヤ」に相当し、クッションパッド3Pが本発明の「シートパッド」に相当する。
上述したクッションフレーム3Fは、図2〜図4に示すように、シートクッション3の外周形状に沿った四角枠状の形に組まれて構成されている。具体的には、クッションフレーム3Fは、左右一対のシート前後方向に長尺な鋼板材より成るサイドフレーム3F1と、これらサイドフレーム3F1の前端部間に一体的に架橋された鋼板製のフロントパネル3F2と、両サイドフレーム3F1の後部間に回転可能に枢着された状態に架橋された円鋼管製のリヤパイプ3F3と、によって構成されている。上述したリヤパイプ3F3は、前述したリフター機構4を構成するリヤ側の各リンクと各サイドフレーム3F1とを回転可能な状態に枢着する各連結軸同士を互いに一体的な状態となるように連結するものであり、これら連結軸を介して各サイドフレーム3F1の後部間に回転可能に枢着されて設けられた状態とされている。
各サイドフレーム3F1は、それらの上縁部と下縁部とがそれぞれシート内側に折り曲げられた形状とされて、曲げや捩りに対する構造強度が高められた構成とされている。フロントパネル3F2は、上述した各サイドフレーム3F1の前端部同士を繋ぐように、これらの上面部と前面部とにそれぞれ形状があてがわれてスポット溶接により一体的に結合された状態とされている。詳しくは、上述したフロントパネル3F2は、シート前方側に面を向ける前板部3F2aと、シート上方側に面を向ける天板部3F2bと、天板部3F2bの後縁部からシート後ろ下方向に傾斜して延びる傾斜部3F2cと、を有する形に形成されている。
前板部3F2aは、その左右両側の各縁部が、シート後方側に湾曲した形に形成されており、湾曲した先の各縁部が、各サイドフレーム3F1の前面部にあてがわれてスポット溶接によりそれぞれ一体的に結合された状態とされている。天板部3F2bは、その左右両側の各縁部が、各サイドフレーム3F1の上面部にそれぞれあてがわれてスポット溶接により一体的に結合された状態とされている。傾斜部3F2cは、上述した天板部3F2bの両サイドフレーム3F1に溶接結合された後ろ側半分の面領域がシート後ろ下方向に斜めに真っ直ぐに落ち込んでいくように折り曲げられて形成された面部となっている。これにより、傾斜部3F2cは、その左右両側の各縁部が、上述した天板部3F2bの左右両側の縁部の溶接された構成によって、各サイドフレーム3F1の上面部に一体的に結合された状態に設けられた状態とされている。
上述したフロントパネル3F2は、その前述したシート前方側に面を向ける前板部3F2aが、シートクッション3の前面骨格を形成している。また、図6に示すように、フロントパネル3F2は、そのシート上方側に面を向ける天板部3F2bが、着座乗員の大腿部の先端近傍を支えるシートクッション3の前端部領域の上面骨格を形成している。また、フロントパネル3F2は、その天板部3F2bの後縁部からシート後ろ下方向に傾斜して延びる傾斜部3F2cが、着座乗員の大腿部を前上がり状に持ち上げて支持するシートクッション3の中央領域部の上面骨格を形成している。
パッド支持ワイヤ10は、図2〜図4に示すように、シート前後方向に延びる2本の前後ワイヤ11と、これら前後ワイヤ11の中間部間に架橋された前後一対の中央ワイヤ12,13と、各前後ワイヤ11の後部間にこれらを一体的に繋ぐように架橋されて設けられた繋ぎワイヤ14と、から構成されている。ここで、各前後ワイヤ11がそれぞれ本発明の「架橋ワイヤ」に相当し、後側の中央ワイヤ13が本発明の「横ワイヤ」に相当する。
上述したパッド支持ワイヤ10を構成する2本の前後ワイヤ11、2本の中央ワイヤ12,13、及び繋ぎワイヤ14は、それぞれ1本ずつの硬鋼線材により形成されており、いわゆるSばねや巻き線等のばね材が用いられる構成と比べて、少ない撓み量でクッションパッド3Pを下方側から硬く受け止めることができる構成とされている。上述したパッド支持ワイヤ10は、例えば、クッションフレーム3Fの枠間に上述したSばねや巻き線等のばね材が張設されてクッションパッド3Pを下方側から支持するように構成されたものにおいて、これらばね材が乗員の着座によって撓んだ状態となる時の各撓み位置(高さ位置)に配設された状態とされており、このような低い位置でクッションパッド3Pを下方側から支持するように構成されている。パッド支持ワイヤ10は、このような低い位置に配設されていることにより、乗員の着座時にクッションパッド3Pの各部位を底付きさせることなく最適な乗り心地となる深い位置まで大きく沈み込ませられる構成でありながら、クッションパッド3Pの各部位をそれぞれ沈み込ませた各位置で安定した強い力で支えることができるようになっている。
上述した2本の前後ワイヤ11は、図2〜図4に示すように、上述したクッションフレーム3Fのフロントパネル3F2とリヤパイプ3F3との間に前後方向に架橋される形で、互いにシート幅方向に横並び状に配設された状態とされている。詳しくは、各前後ワイヤ11は、それらの前端部11Aが、上述したフロントパネル3F2の傾斜部3F2c上にそれぞれ溶接されて一体的に結合された状態とされており、後端部が、それぞれ、フック形状に曲げ返された後端引掛け部11Cとして形成されており、これら後端引掛け部11Cが上述したリヤパイプ3F3にそれぞれ上方側から引掛けられて固定されることにより、リヤパイプ3F3に対して回転可能に枢着された状態に装着された状態とされている。
このような引掛け構造とされていることにより、各前後ワイヤ11は、それらの引掛けられているリヤパイプ3F3が前述したリフター機構4の昇降動作に伴って回転する動きを逃がしながら、リヤパイプ3F3とフロントパネル3F2との間に架橋された一定の状態に維持されるようになっている。しかしながら、上述した各前後ワイヤ11の後端引掛け部11Cとリヤパイプ3F3とは、それぞれ、金属製となっているため、上記のような相対回転する動きが生じると、金属材同士の擦れに伴う異音が発生したり、互いの相対回転が円滑に行われなかったりするおそれがある。
そこで、この問題を解消するために、上述した各前後ワイヤ11の後端引掛け部11Cとリヤパイプ3F3との間には、それぞれ、樹脂製のプロテクタ20が介在して設けられている。これらプロテクタ20により、各前後ワイヤ11の後端引掛け部11Cとリヤパイプ3F3との間の摺動摩擦が緩和され、上述した異音の発生や相対回転の不具合を発生させることなく、リヤパイプ3F3を円滑に相対回転させることができるようになっている。各プロテクタ20は、それぞれ、リヤパイプ3F3の外周部に弾性的に嵌め込まれて装着されるCリング形状に形成されており、予め各前後ワイヤ11の後端引掛け部11Cのフック形状に合致するように各後端引掛け部11Cに装着された状態で、各後端引掛け部11Cがリヤパイプ3F3に引掛けられることにより、これらの間に介在する形で設けられた状態とされている。
上述した各前後ワイヤ11は、図6に示すように、それぞれ、それらの上部にセットされる後述するクッションパッド3Pの下方側に山状に膨らんだ形に形成された底面部を、前後方向の広い範囲に亘って下方側からあてがえて支持することができるように、その所々の部位がクッションパッド3Pの底面部の面形状に沿った方向(面内方向)に折り曲げられて形成されている。具体的には、各前後ワイヤ11は、図4に示すように、互いに左右対称な形に折り曲げられており、それらの前端部11Aから後端引掛け部11Cまでの間において、それぞれ、互いに向かい合うシート幅方向の内側に折り曲げられた第1の屈曲部11B1と、シート後方側に折り曲げられた第2の屈曲部11B2と、図5に示すように、谷折状にシート上方側に折り曲げられた第3の屈曲部11B3と、同じく谷折状にシート上方側に更に折り曲げられた第4の屈曲部11B4と、を有した形状に形成されている。
上述した各第1の屈曲部11B1は、図4に示すように、各前後ワイヤ11の前端部11Aが結合されたフロントパネル3F2の傾斜部3F2c上からシート後方側に外れた直ぐの位置に設定されている。各前後ワイヤ11は、それぞれ、上述した各前端部11Aから第1の屈曲部11B1までは、シート前後方向に真っ直ぐに延びる形に形成されている。そして、各前後ワイヤ11は、上述した各第1の屈曲部11B1において、それぞれ互いに向かい合うシート幅方向の内側に向かって斜め45度程度折り曲げられ、更にその延びた先の比較的直ぐの位置(シート前後方向の中央位置より前側の領域)において、それぞれ第2の屈曲部11B2によってシート後方側へ延びるように折り曲げられた形状とされている。そして、各前後ワイヤ11は、上述した各第2の屈曲部11B2から後端引掛け部11Cまでは、それぞれ、シート後方側に向かって比較的真っ直ぐに延びる形状に形成されている。以上が、各前後ワイヤ11のシート幅方向又は前後方向に折り曲げられた形状となっている。
上記の折り曲げにより、各前後ワイヤ11は、それらの着座乗員の大腿部付近を支える前端部11A近傍の形状部分が、着座乗員の大腿部の直下位置付近となるシート外側寄りの位置に配置された状態とされている。また、各前後ワイヤ11は、それらの着座乗員の尻部付近を支える中央部から後端引掛け部11Cにかけての形状部分が、着座乗員の大腿部の付け根や坐骨結節部直下位置付近となるシート内側寄りの位置に配置された状態とされている。
また、各前後ワイヤ11は、図5〜図6に示すように、次のように高さ方向にも折り曲げられた形状とされている。すなわち、各前後ワイヤ11は、それらのフロントパネル3F2の傾斜部3F2cに結合された各前端部11Aから第3の屈曲部11B3までは、それぞれ、傾斜部3F2cの傾斜面形状に沿ってシート後ろ下方向に斜めに真っ直ぐに延びる形状とされており、各第3の屈曲部11B3において、それぞれ、シート後方側に斜め上向きとなるように谷状に折り返された形状とされている。
上述した各第3の屈曲部11B3は、図6に示すように、それぞれ、クッションパッド3Pの着座乗員の尻部を支える尻支え部3Pbの直下位置の近傍箇所に設定されており、それらの谷状に折り曲げられた低位置に形成された構成により、着座乗員の尻部から大きな体圧を受けて撓むクッションパッド3Pの尻支え部3Pbを下方側に大きく沈み込ませることができるようになっている。ここで、クッションパッド3Pは、その着座乗員の尻部を支える尻支え部3Pbが、後述するクッションフレーム3Fのフロントパネル3F2によって支えられる前部3Paやリヤパイプ3F3によって支えられる後部3Pcよりもクッション厚が大きくなるように、その底面部が尻支え部3Pbを頂点とする山状に下方側に大きく膨らんだ形に形成されている。このような形状とされていることにより、クッションパッド3Pは、着座乗員の尻部を、そのクッション厚の大きい尻支え部3Pbによって、下方側に底付きさせることなく大きく押し撓ませて快適な乗り心地となるように支えることができる構成とされている。
また、第4の屈曲部11B4は、上述した各前後ワイヤ11の第3の屈曲部11B3からシート後方側に延びた直ぐの位置(尻部の支持が終わる辺りの位置:シートバック2の下部と前後方向の配置が重なり始める領域)に設定されている。各前後ワイヤ11は、これら第4の屈曲部11B4において、それぞれリヤパイプ3F3に引掛けられる高さ位置に向かってシート上方側に折り曲げられており、それらの延びた先の部位にそれぞれ上述したフック形状の後端引掛け部11Cが曲げ返されて形成されている。
一方、各中央ワイヤ12,13は、図2〜図4に示すように、それぞれ、上述した2本の前後ワイヤ11の中間部間に跨ってシート幅方向に真っ直ぐに延びるように架橋された状態とされており、互いにシート前後方向に離間して配置された状態とされている。各中央ワイヤ12,13は、それらの各前後ワイヤ11と交わる各点が各前後ワイヤ11と一体的に溶着されて固定された状態とされている(固定点12A,13A)。上記各中央ワイヤ12,13は、それらの各前後ワイヤ11と固定された各固定点12A,13Aからシート外側に延び出す各延長部12B,13Bの先が、それぞれ、互いの向かい合うシート前後方向に折り曲げられた曲がり部位12B1,13B1として形成されている。これにより、上記2本の中央ワイヤ12,13は、互いの両端(曲がり部位12B1,13B1)の折り曲げられた形状によって、双方の合わされた形が矩形状の形を成すように設けられた状態とされている。
上述した前側の中央ワイヤ12は、着座乗員の尻部をヒップポイントHPよりも前方側の位置で支えるように配設されており、後側の中央ワイヤ13は、着座乗員の尻部をヒップポイントHPよりも後方側の位置で支えるように配設されている。具体的には、前側の中央ワイヤ12は、前述した各前後ワイヤ11の第2の屈曲部11B2と第3の屈曲部11B3との間の領域部間に跨るように架橋されており、後側の中央ワイヤ13は、前述した各前後ワイヤ11の第3の屈曲部11B3と第4の屈曲部11B4との間の領域部間に跨るように架橋されている。
これにより、各中央ワイヤ12,13は、図5に示すように、これらによって形作られる矩形状の枠内に着座乗員のヒップポイントHPが平面視で見て位置するように配設された状態として、図6に示すように、各前後ワイヤ11と共に、クッションパッド3Pの尻支え部3Pbに下方側からあてがえられて、乗員の着座時に最も強い体圧がかけられる尻部付近(坐骨結節部直下付近)の荷重を強く受け止められるようになっている。詳しくは、各中央ワイヤ12,13は、各前後ワイヤ11に対して上方側から架橋されて固定されていることから、各前後ワイヤ11によって下方側から強く支えられた状態とされており、これら前後ワイヤ11と井桁状に組まれた支持構造によって、着座乗員の尻部から受ける荷重を広く安定した形で受け止めることができるようになっている。
上述した各中央ワイヤ12,13の両端側の延長部12B,13Bの先に形成された各曲がり部位12B1,13B1は、クッションパッド3Pの裏面部の面内方向に沿って折り曲げられており、クッションパッド3Pの左右両サイドに形成された各サイドサポート部3Pdの裏面部にそれぞれ下方側からあてがえられて、これらサイドサポート部3Pdを下方側から支持した状態に設けられた状態とされている(図7参照)。
ここで、図2及び図7に示すように、上述したクッションパッド3Pの各サイドサポート部3Pdは、上述した中央の尻支え部3Pbとの境界部からシート幅方向の両外側に向かって山状に上面形状が膨らんでいく形に形成されており、それらの膨らんだ傾斜面によって着座乗員の大腿部を両外側からあてがえて支持することのできる構成となっている。これらサイドサポート部3Pdは、上記のように着座乗員の大腿部を両外側からあてがえて支持する「サイドサポート」として機能する場合には、クッションフレーム3Fの各サイドフレーム3F1によって下方側から強く支えられていることにより、着座乗員の大腿部を両外側から支える支持力を安定して発揮することができるようになっている。
しかし、図8に示すように、各サイドサポート部3Pdは、例えば、乗員がシート1の外側の乗降ドアに立った位置から車内に身を前のめりに乗り込ませて、シートクッション3の車両外側のサイドサポート部3Pd或いは車両内側のサイドサポート部3Pd上に片膝を載せるなどして、運転席や後部座席に載せた荷物に手を伸ばすような使用をする場合などに、上記載せられた膝から下方側に押し込まれる局所的な大荷重の作用を受けて、各サイドフレーム3F1とその内側にある各前後ワイヤ11との間の隙間Ae内に向かってそれぞれ押し込まれることがある。また、クッションパッド3Pの尻支え部3Pbの各前後ワイヤ11による支持位置から外側に外れた部位も同様である。
しかし、上述した各サイドサポート部3Pdや尻支え部3Pbの両外側の部位は、それぞれ、上述した各前後ワイヤ11の上面部間に跨って架橋された各中央ワイヤ12,13の延長部12B,13Bにより下方側から支えられた状態とされているため、上記のような局所的な大荷重の作用を受けても、上述した各隙間Ae内には落ち込まないようになっている。また、上記各中央ワイヤ12,13の延長部12B,13Bによる支持により、例えば乗員が着座姿勢を修正するために片側の尻部を浮かせたり、或いは走行車両がカーブを曲がるなどして乗員の尻部の荷重が片側に偏ったりする場合にも、これらの偏った荷重を受ける各サイドサポート部3Pdや尻支え部3Pbの両外側の部位が上記各隙間Ae内に落ち込むことなく下方側から安定して支えられるようになっている。
繋ぎワイヤ14は、図2に示すように、上述した各前後ワイヤ11の後部間に一体的に架橋されて設けられている。詳しくは、繋ぎワイヤ14は、各前後ワイヤ11の第4の屈曲部11B4と後端引掛け部11Cとの間の領域部間にシート幅方向に上方側から架橋されており、各前後ワイヤ11と交わる各点においてそれぞれ各前後ワイヤ11に一体的に溶着されて固定された状態とされている。これにより、各前後ワイヤ11は、それらの後端引掛け部11Cが前述したリヤパイプ3F3に引掛けられた各位置で、それぞれシート幅方向や高さ方向に個別にバタつかないように保持された状態とされている。
次に、図2を参照して、クッションパッド3Pの構成について説明する。クッションパッド3Pは、軟質ポリウレタンフォーム原料を発泡成形して形成したものである。このクッションパッド3Pは、上述したクッションフレーム3Fの上部に組み付けられることにより、クッションフレーム3Fの各枠部(各サイドフレーム3F1、フロントパネル3F2、リヤパイプ3F3)や上述したパッド支持ワイヤ10によって下方側から広く面で支えられるような状態にセットされて設けられるようになっている。
上述したクッションパッド3Pは、その裏面部に、不織布を一体的に含浸硬化させて形成した硬質層3Pe(図4、図6〜図8参照)が積層された状態に形成されている。この硬質層3Peにより、クッションパッド3Pの裏面部は、そのクッションフレーム3Fの各枠部(各サイドフレーム3F1、フロントパネル3F2、リヤパイプ3F3)や上述したパッド支持ワイヤ10によって支えられる各部位が、これらによって支えられる支持力を面内方向に広く分散させて受け止められるようになっている。
また、図4及び図6に示すように、上述したクッションパッド3Pの尻支え部3Pdの後部領域には、更に、その裏面部に、フェルト材を一体的に含浸硬化させて形成した面状の支持体3Pfが積層された状態に形成されている。この支持体3Pfは、上述した硬質層3Peを構成する不織布よりも厚手のフェルト材によって形成されており、予め、上記硬質層3Peを構成する不織布に一体的に縫合されて結合された状態として、クッションパッド3Pの発泡成形時に成形型内にセットされてクッションパッド3Pの発泡成形が行われることにより、発泡成形されたクッションパッド3Pの一部がその内部に含浸して一体的に硬化した状態となって、クッションパッド3Pと一体的に積層された状態に形成された状態とされている。
上述したフェルト材から成る支持体3Pfは、硬質層3Peとクッションパッド3Pとの間に位置しており、クッションパッド3Pの裏面部全体に被覆されて形成される硬質層3Peにより裏面側から覆われた状態として、全体がクッションパッド3Pの内部に埋設された状態に形成された状態とされている。これにより、支持体3Pfは、硬質層3Peによって覆われたクッションパッド3Pの形状内に収められた状態として、クッションパッド3Pの裏面部から出っ張らない形に形成された状態とされている。
上述した支持体3Pfは、図4〜図6に示すように、上述したクッションパッド3Pの尻支え部3Pdの後部領域において、クッションパッド3Pの裏面部に露呈する硬質層3Peの内層側に積層された状態に形成されている。これにより、支持体3Pfは、硬質層3Peと一体的となってクッションパッド3Pの尻支え部3Pdの後部領域の剛性を高めた状態に形成された状態となっている。上記支持体3Pfは、図4に示すように、上述したクッションパッド3Pの尻支え部3Pdの後部領域における、各前後ワイヤ11によって支持される領域間に跨って形成された状態とされている。詳しくは、上記支持体3Pfは、上記各前後ワイヤ11のシート幅方向の設置間寸法よりも広い横幅を有した形に形成されており、クッションパッド3Pの尻支え部3Pdの後部領域において、各前後ワイヤ11によって下方側から支持される状態に設けられた状態とされている。詳しくは、上記支持体3Pfは、その横幅が、上記各前後ワイヤ11の第4の屈曲部11B4間の横幅よりは広いが、各前後ワイヤ11の前端部11A間の横幅よりは狭くなっており、着座乗員の尻部と同程度の横幅を有した形に形成されている。
また、上記支持体3Pfは、図6に示すように、上述したクッションパッド3Pの尻支え部3Pdの後部領域の、各前後ワイヤ11の第3の屈曲部11B3と第4の屈曲部11B4との間の領域部から、第4の屈曲部11B4を跨ぐ繋ぎワイヤ14の配設位置までの間の領域部によって支持される領域に形成された状態とされている。これに伴い、支持体3Pfは、クッションパッド3Pの尻支え部3Pdの上記各前後ワイヤ11の第4の屈曲部11B4によって支持される屈折した部位の形に沿って、その途中箇所が折れ曲がった形に形成された状態とされている。また、図5に示すように、上記支持体3Pfの上記繋ぎワイヤ14の配設位置に臨む後縁部の形状は、そのシート幅方向の中央部が、延出部3Pf1として、繋ぎワイヤ14の中央箇所のシート後方向にクランク状に折れ曲がった凹形状に沿って、その凹形状内に延び出すようにシート後方側に延び出した形状に形成されている。
上記支持体3Pfの配設により、上記クッションパッド3PのヒップポイントHPより後側の尻支え部3Pdの後部領域の剛性が、上記支持体3Pfの配設された広い面領域に亘って高められた状態とされている。この支持体3Pfの配設によって剛性が高められたクッションパッド3Pの尻支え部3Pdの後部領域は、着座乗員の荷重がクッションパッド3Pにかけられて尻支え部3Pdが下方側に沈み込む際には、支持体3Pfが各前後ワイヤ11に跨って下方側から支えられた状態となることにより、強く安定して支えられるようになっている。
上述した支持体3Pfは、クッションパッド3Pにフェルト材を一体的に含浸させて硬化させた簡素な構成から成っており、クッションパッド3Pの尻支え部3Pdを下方側から支える各中央ワイヤ12,13ほどの高い支持剛性は備えていない。しかし、上記のように、乗員の着座時に最も強い体圧がかけられるヒップポイントHPの直下付近(坐骨結節部の直下付近)ほどの高い支持剛性を必要としないクッションパッド3Pの尻支え部3Pdの後部領域を支える領域に、上記のような中央ワイヤ12,13よりも弱い程度に支持剛性を高められる支持体3Pfが設定されることにより、クッションパッド3Pにかけられる荷重の強さに合わせた最適な支持が行えるようになっている。
上述したクッションパッド3Pは、上述したクッションフレーム3Fの各枠部(各サイドフレーム3F1、フロントパネル3F2、リヤパイプ3F3)に対し、これらをシート外周側からそれぞれ覆った状態となるように組み付けられてセットされている。そして、クッションパッド3Pは、上記クッションフレーム3Fの上部に組み付けられた後、その表面全体(着座面や前後左右の各側面)が覆われるようにクッションカバー3C(図1参照)が被せ付けられて、クッションカバー3C(図1参照)の各周縁部がクッションフレーム3Fの底部に引張り込まれて止着されることにより、このクッションカバー3C(図1参照)の張設力によって、クッションフレーム3Fの各枠部(各サイドフレーム3F1、フロントパネル3F2、リヤパイプ3F3)やパッド支持ワイヤ10上にそれぞれ強く押し付けられて密着した状態に組み付けられて保持された状態とされている(図6参照)。
詳しくは、図6に示すように、上述したクッションパッド3Pは、その前部3Paが、上述したクッションフレーム3Fのフロントパネル3F2を前側と上側とからそれぞれ覆うように組み付けられて支持された状態とされており、後部3Pcが、クッションフレーム3Fのリヤパイプ3F3を上側と後側とからそれぞれ覆うように組み付けられて支持された状態とされている。上記組み付けにより、クッションパッド3Pは、その着座乗員の尻部から強い体圧を受ける中央の尻支え部3Pbが、上述したパッド支持ワイヤ10の井桁状に組まれた2本の前後ワイヤ11とこれらの間に架橋された矩形状に合わされた中央ワイヤ12,13とによって、下方側から広く面で支えられるような状態で受け止められるようになっている。
このように、本実施例のシート1では、パッド支持ワイヤ10は、クッションフレーム3F(シートフレーム)の枠内にシート幅方向に架橋された中央ワイヤ13(横ワイヤ)を有する。クッションパッド3P(シートパッド)は、その裏面部にクッションパッド3Pよりも剛性の高い硬質層3Peが形成されており、硬質層3Peによりパッド支持ワイヤ10によって支えられる支持力が面内方向に分散されて受け止められる構成とされている。更に、クッションフレーム3Fの枠内において中央ワイヤ13にかけられる着座乗員の体圧よりも弱い体圧がかけられる部位に、中央ワイヤ13よりも弱い支持剛性でクッションパッド3Pの支持剛性を高める支持体3Pfが設けられている。
上記位置に支持体3Pfが設けられることにより、同部位のクッションパッド3Pの支持剛性が、中央ワイヤ13よりも弱い支持剛性で高められた状態となる。これにより、中央ワイヤ13と支持体3Pfとによって、着座乗員の荷重を広い範囲に亘ってその荷重の強さに合わせた適切な硬さで支持することができるようになる。このように、中央ワイヤ13よりも支持剛性の弱い簡素な支持体3Pfを追加する簡単な構成によって、シートクッション3にクッションパッド3Pを良好に支持することができる支持構造を設定することができる。
上述したパッド支持ワイヤ10は、クッションフレーム3Fの枠間に中央ワイヤ13とは垂直な方向に延びるように架橋されたシート幅方向に並ぶ2本の前後ワイヤ11(架橋ワイヤ)と、2本の前後ワイヤ11間に跨ってシート幅方向に架橋されて設けられた中央ワイヤ13と、を有する構成となっている。支持体3Pfも2本の前後ワイヤ11間に跨ってシート幅方向に架橋されて設けられている。このような構成となっていることにより、支持体3Pfも、パッド支持ワイヤ10の中央ワイヤ13と同様に、2本の前後ワイヤ11間に架橋された支持構造によって、クッションパッド3Pを裏面側から強く安定した支持力で支持することのできる状態に支えられた状態となる。したがって、これら中央ワイヤ13や支持体3Pfによって、クッションパッド3Pをより良好に支持することができる。
また、支持体3Pfが、クッションパッド3Pの裏面部に積層状に一体化されて設けられる面状体として構成されている。このように、支持体3Pfが面状体となっていることで、クッションパッド3Pよりも硬い支持体3Pfの異物感を着座乗員に感じさせにくくすることができる。また、クッションパッド3Pの支持剛性を広い範囲に亘って簡便に高めることができる。また、支持体3Pfがクッションパッド3Pの硬質層3Peによって覆われた形状内に収められた状態として、クッションパッド3Pの裏面部から出っ張らない状態に形成されていることにより、クッションパッド3Pが左右に撓み変形した際に、支持体3Pfが前後ワイヤ11に引っ掛かって動作が阻害されるなどの不具合が生じないようになっており、良好な乗り心地が維持されるようになっている。また、クッションパッド3Pの厚みをコンパクトに抑えることができる。
また、パッド支持ワイヤ10が、クッションパッド3Pを裏面側から支えるように設けられている。中央ワイヤ13が、着座乗員の尻部をヒップポイントHPよりも後方側の位置で支えるように配設されている。支持体3Pfが、着座乗員の尻部を中央ワイヤ13よりも後方側の位置で支えるように配設されている。このような構成となっていることにより、着座乗員の尻部をヒップポイントHPよりも後方側の位置で支えるように配設された中央ワイヤ13により、着座乗員の坐骨結節部直下付近にかけられる強い荷重が下方側から強く支えられるようになる。そして、この中央ワイヤ13よりも後方側の位置で着座乗員の尻部を支えるように配設された支持体3Pfにより、着座乗員の上記坐骨結節部直下付近よりは弱いが比較的強めにかけられる後尻部の荷重が比較的強く支えられるようになる。このように、中央ワイヤ13と支持体3Pfとを、クッションパッド3Pにかけられる荷重の強さに合わせて最適に配置することができる。
続いて、実施例2のシート1の構成について、図9を用いて説明する。本実施例のシート1は、図9に示すように、支持体3Pfが、クッションパッド3Pの裏面部に積層されて形成される硬質層3Peの裏面部に出っ張った状態に積層されて設けられた構成となっている。上記支持体3Pfも、実施例1で示した支持体3Pfと同様にフェルト材によって形成されており、予め、硬質層3Peを構成する不織布に縫合されて一体的に結合された構成とされている。そして、上記支持体3Pfは、硬質層3Peと共にクッションパッド3Pの発泡成形時に成形型内にセットされてクッションパッド3Pの発泡成形が行われることにより、クッションパッド3Pの一部がその内部に含浸して一体的に硬化した状態となって、クッションパッド3Pと一体的に積層された状態に形成された状態とされている。その他の構成については、実施例1で示した構成と同じである。
続いて、実施例3のシート1の構成について、図10を用いて説明する。本実施例のシート1は、図10に示すように、支持体3Pfが、実施例1で示した支持体3Pfの形状と比べて前方側に長く延び出した形状となっており、その前縁部が、前側の中央ワイヤ12よりも僅かに前方側に延び出る前後幅を有した形に形成されている。これにより、上記支持体3Pfによって、着座乗員の坐骨結節部直下付近にかけられる強い荷重が、各中央ワイヤ12,13の支持剛性と支持体3Pfの支持剛性とによってより強く受け止められるようになっている。その他の構成については、実施例1で示した構成と同じである。
続いて、実施例4のシート1の構成について、図11を用いて説明する。本実施例のシート1は、図11に示すように、支持体3F4が、中央ワイヤ13よりも細く支持剛性の弱いワイヤによって形成されており、各前後ワイヤ11の第3の屈曲部11B3と第4の屈曲部11B4との間の領域部間に跨って一体的に架橋されて設けられた構成となっている。この支持体3F4により、クッションパッド3Pの尻支え部3Pdの後部領域の支持剛性が、中央ワイヤ13よりも弱い支持剛性で高められた状態とされている。その他の構成については、実施例1で示した構成と同じである。
以上、本発明の実施形態を4つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記各実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、本発明の「乗物用シート」は、自動車の助手席以外のシートにも適用することができるほか、鉄道等の自動車以外の車両に適用されるシートであってもよく、また、航空機、船舶等の様々な乗物用に供されるシートにも広く適用することができるものである。また、本発明の構成は、乗物用シートのシートバックにも適用することができるものである。なお、シートバックでは、着座乗員の腰部から最も強い体圧がかけられる構成となる。
また、支持体は、例えばシートクッションにおいて、着座乗員の尻部をヒップポイントの近くで支えるように配設された横ワイヤよりも前方側の位置に配設されて、上記尻部よりも弱い体圧がかけられる着座乗員の大腿部を支えるクッションパッドの大腿部支持箇所の支持剛性を高めるように構成されるものであってもよい。支持体は、シートフレームの枠内において横ワイヤにかけられる着座乗員の体圧よりも弱い体圧がかけられる部位に、横ワイヤよりも弱い支持剛性でシートパッドの支持剛性を高めるように構成されるものであればよく、シートパッドに設けられるものであってもシートフレームに設けられるものであってもよい。
また、横ワイヤは、シートフレームの枠内にシート幅方向に架橋されるものであればよく、シートフレームの枠間、もしくはシートフレームの枠間に架橋された架橋ワイヤに跨って設けられるものであってもよい。また、シートフレームは、シートの外周形状に沿った枠状の骨格を形成するものとして、必ずしも閉じた枠形状に形成されるものでなくてもよく、一辺がない開いた枠形状になっているものであってもよい。
また、支持体がシートパッドに設けられる構成において、支持体がシートフレーム内に架橋された部材によって裏面側から支持されないものであってもよい。その場合であっても、シートパッドの支持剛性をある程度は高めることができる。
1 シート(乗物用シート)
2 シートバック
3 シートクッション
3F クッションフレーム(シートフレーム)
3F1 サイドフレーム
3F2 フロントパネル
3F2a 前板部
3F2b 天板部
3F2c 傾斜部
3F3 リヤパイプ
3F4 支持体
3P クッションパッド(シートパッド)
3Pa 前部
3Pb 尻支え部
3Pc 後部
3Pd サイドサポート部
3Pe 硬質層
3Pf 支持体
3Pf1 延出部
3C クッションカバー
4 リフター機構
5 スライドレール
10 パッド支持ワイヤ(パッド支持ワイヤ)
11 前後ワイヤ(架橋ワイヤ)
11A 前端部
11B1 第1の屈曲部
11B2 第2の屈曲部
11B3 第3の屈曲部
11B4 第4の屈曲部
11C 後端引掛け部
12 中央ワイヤ
12A 固定点
12B 延長部
12B1 曲がり部位
13 中央ワイヤ(横ワイヤ)
13A 固定点
13B 延長部
13B1 曲がり部位
14 繋ぎワイヤ
20 プロテクタ
Ae 隙間
HP ヒップポイント

Claims (3)

  1. 着座乗員の荷重を支える枠状のシートフレームと、該シートフレーム上にセットされて着座乗員の荷重を和らげて受け止めるシートパッドと、前記シートフレームの枠内に架橋されて前記シートパッドの一部を裏面側から支えるパッド支持ワイヤと、をシートクッションに有する乗物用シートであって、
    前記パッド支持ワイヤは、前記シートフレームの枠内にシート幅方向に架橋された横ワイヤを有し、
    前記シートパッドは、その裏面部に前記シートパッドよりも剛性の高い硬質層が形成されており、該硬質層により前記パッド支持ワイヤによって支えられる支持力が面内方向に分散されて受け止められる構成とされており、
    更に、前記シートフレームの枠内において前記横ワイヤにかけられる着座乗員の体圧よりも弱い体圧がかけられる部位に、前記横ワイヤよりも弱い支持剛性で前記シートパッドの支持剛性を高める支持体が設けられており、
    前記支持体が前記横ワイヤの配設位置よりも後方側に外れた位置で前記横ワイヤによる下方側からの支持を受けることなく着座乗員の尻部を支えるように配設されていることを特徴とする乗物用シート。
  2. 請求項1に記載の乗物用シートであって、
    前記パッド支持ワイヤは、
    前記シートフレームの枠間に前記横ワイヤとは垂直な方向に延びるように架橋されたシート幅方向に並ぶ複数の架橋ワイヤと、
    前記複数の架橋ワイヤ間に跨ってシート幅方向に架橋されて設けられた前記横ワイヤと、を有する構成となっており、
    前記支持体も前記複数の架橋ワイヤ間に跨ってシート幅方向に架橋されて設けられていることを特徴とする乗物用シート。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の乗物用シートであって、
    前記支持体が、前記シートパッドの裏面部に積層状に一体化されて設けられる面状体として構成されていることを特徴とする乗物用シート。
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