JP7205287B2 - 乗物用シートの下部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、乗物用シートの下部構造に関する。
特許文献1には、車両の後部座席を構成する車両用シートと、その下方に形成された下方空間を覆うカバーとが開示されている。この下方空間には、バッテリを囲む形でシートフレームが配されている。シートフレームは、フロアパネルに対して固定され、車両用シートを支持する構成となっている。
特開2015-24678号公報
特許文献1に開示の構成では、カバーは下方空間の開口部を塞ぐ形でシートフレームに対して固定されている。このカバーは車両用シートの車幅方向中央部に配されている。このカバーの車幅方向両側には下方空間の開口部を塞ぐ形で別のカバーがそれぞれ配されている。そして、車両用シートの下部が車幅方向全域に亘ってカバーで覆われる構成となっている。
しかし、上記のような構成では、軟質なシートクッション前面の下側全域が硬質な質感のカバーで覆われるから、シートクッションが薄く見え、乗員に座り心地が悪そうな印象を与える可能性がある。このため、乗物用シートの下部の見栄えという観点において、改良の余地がある。また、上記のような構成では、カバーが車両用シートとは別体のシートフレームに対して固定されるから、各部材の組み付け誤差等により車両用シートとカバーの位置がずれる可能性がある。このため、乗物用シートとカバー部材との位置を精度よく合わせるという観点において、改良の余地がある。
本発明は、見栄えがよく、また、乗物用シートとカバー部材との位置を精度よく合わせることができる乗物用シートの下部構造を提供することを目的としている。
本発明の乗物用シートの下部構造は、シートクッションの下方に下側空間を有する乗物用シートの下部構造であって、前記シートクッションは、着座面を有するクッション本体部と、前記クッション本体部の前部においてシート幅方向における一部から乗物フロア側に延びる形をなす延出部と、を有しており、前記延出部に対してシート幅方向の少なくとも一方には、前記下側空間を覆うカバー部材が配されており、前記カバー部材が前記乗物用シートに対して固定される。
この乗物用シートの下部構造によれば、例えば、延出部がなくシートクッション前面の下側全域がカバー部材に覆われる構成に比して、延出部の分だけシートクッションが嵩高に見え、乗員に座り心地が良さそうな印象を与えることができる。そして、延出部の側方に配されたカバー部材については、乗り物用シートに固定される構造とすることにより、例えば、カバー部材が乗物用シートとは別体の部材に固定される構造に比して、乗物用シートとカバー部材との位置のずれを抑制することができる。
上記構成において、前記延出部は、前記クッション本体部の前部においてシート幅方向における中央部から前記乗物フロア側に延びる形をなしており、前記カバー部材は、前記延出部のシート幅方向両側に配されていてもよい。このような構成によれば、例えば、延出部の代わりに更に別体のカバー部材が設定されている構成に比して、下側空間を覆うカバー部材に係る部品点数を低減することができる。
上記構成において、前記乗物用シートの側方には、シートサイドガーニッシュが設けられており、前記カバー部材は、前記乗物用シートに固定される板状の第1板部と、前記乗物用シートの側面側に配され、前記第1板部からシート背面側に向けて延設された板状の第2板部と、前記第2板部のシート背面側の端部に設けられ、前記シートサイドガーニッシュに当接する当接部と、を備え、前記当接部は、前記シートサイドガーニッシュに当接した状態で前記シートサイドガーニッシュに対してシート幅方向の少なくとも一方に変位することが規制され、前記第2板部は、シート幅方向において前記乗物用シートに対して接近及び離間するように構成されていてもよい。このような構成によれば、当接部がシートサイドガーニッシュに対してシート幅方向の少なくとも一方に位置決めされるから、乗物用シートに固定された第1板部が乗物用シートの変位に追従してシート幅方向に変位したとしても、そのような変位を第2板部が乗物用シートに対して接近又は離間することにより吸収することができる。このため、シートサイドガーニッシュとカバー部材との間のクリアランスを小さく設定して、乗物用シートの下部の見栄えをよくすることができる。
上記構成において、前記シートサイドガーニッシュは、シート前方に向けて開口する開口部を有しており、前記当接部は、前記開口部に挿入されていてもよい。このような構成によれば、当接部を開口部に挿入することにより、カバー部材とシートサイドガーニッシュとを組み付けることができ、簡易な構成でシートサイドガーニッシュによりカバー部材の変位の規制することができる。
上記構成において、前記乗物用シートは、前記シートクッションの骨格部材であるワイヤフレームと、前記ワイヤフレームに固定されたブラケットと、を備えており、前記カバー部材は、前記ブラケットに対して固定されていてもよい。このような構成によれば、カバー部材が乗物用シートの周辺の部品から受ける反力を、ブラケットを介してワイヤフレームとシートクッションとで吸収することができる。このため、乗物用シートの周辺の部品とカバー部材との間のクリアランスを小さく設定して、乗物用シートの下部の見栄えをよくすることができる。
本発明によれば、見栄えがよく、また、乗物用シートとカバー部材との位置を精度よく合わせることができる乗物用シートの下部構造を提供することができる。
図1は、実施例1におけるシートの模式的な斜視図である。 図2は、図1のII-II線における模式的な断面図である。 図3は、図1のIII-III線における模式的な断面図である。 図4は、カバー部材がシートに固定された状態を斜め前方から視た模式的な斜視図である。 図5は、シートクッションを省略して、カバー部材がシートに固定された状態を斜め後方から視た斜視図である。 図6は、図4のVI-VI線における模式的な断面図である。 図7は、実施例2における第2板部の縁部付近を示す模式的な断面図である。
<実施例1>
本発明の実施例1のシート(乗物用シート)20の下部構造を図1から図6によって説明する。なお、図面にはX軸、Y軸及びZ軸が示されている。X軸方向がシート20のシート前後方向に対応し、Y軸方向がシート20のシート幅方向に対応し、Z軸方向がシート20の上下方向に対応する。本実施例の車両(乗物)に設けられたシート20の下部構造は、車両左側と車両右側とが対称に構成されており、以下の説明では、特に断りがない限り車両右側の構造について説明し、車両左側の構造についての説明を省略する。
シート20の下方には、図1に示すように、車両フロア(乗物フロア)11が設けられている。車両フロア11は、ボディパネルを構成するフロアパネル11Aと、フロアパネル11Aの上方に敷設された可撓性を有するフロアカーペット11Bと、を備える(図2参照)。シート20の側方(シート幅方向両側)には、シートサイドガーニッシュ13(図4参照)とスカッフプレート17が設けられている。スカッフプレート17は、板状の樹脂製部材であり、シートサイドガーニッシュ13より下方の位置においてドア開口の下縁部に配されている。
シート20は、ハイブリッド車の車室後側に設けられた後部座席として構成されている。詳しくは、シート20は、同列に3人掛け可能ないわゆるベンチシートとして構成されている。シート20は、シート前方を車両前方に向け、シート幅方向を車幅方向と一致させた姿勢で配されている。シート20の下方には台座となるシートフレームが設けられておらず、シート20は図示しない部位で金属製のボディパネルに固定された状態として設けられている。
シート20は、着席者の臀部等を支持するシートクッション30と、着席者の背部を支持するシートバック21と、を備える。シート20は、シートクッション30の下方に下側空間23を有する(図3参照)。この下側空間23には、物体Oが配置されている。本実施例では、物体Oとしてハイブリット車の動力源となるバッテリとバッテリを冷却するためのダクト等を例示する。
シートクッション30は、図1に示すように、着座面31Aを有するクッション本体部31と、延出部35とを有する。クッション本体部31は、シート幅方向に長いブロック状をなす。延出部35は、クッション本体部31の前部においてシート幅方向における中央部から車両フロア11側に延びる形をなす。言い換えれば、シートクッション30の前部は、中央部の厚さ寸法がシート幅方向両端部の厚さ寸法より大きい構成となっている。この延出部35は、上下方向において車両フロア11の直上まで延びている。また、延出部35は、シート幅方向において左側の着席者の脚部と対応する位置から右側の着席者の脚部と対応する位置に亘って設けられている。
延出部35は、図2に示すように、クッション本体部31を構成する軟質材32が車両フロア11側に突出する形で形成されている。延出部35は、クッション本体部31とともに被覆材33で覆われている。延出部35の後方には、下側空間23が形成されている。
本実施例のシート20の下部構造は、延出部35に対してシート幅方向の両側に、下側空間23を覆うカバー部材50が配されている。このシート20の下部構造は、カバー部材50と延出部35とがシート幅方向に並ぶ構成となる。このカバー部材50は、シート20に対して固定される。本実施例では、カバー部材50は、シート20に設けられたブラケット40に対して固定される(図3参照)。
シート20は、図3に示すように、シートクッション30の骨格部材であるワイヤフレーム37と、ワイヤフレーム37に固定されたブラケット40と、を備える。ワイヤフレーム37は、シートクッション30の前後左右の周縁部に沿って延びる略矩形状をなし、軟質材32にインサートされている。また、ブラケット40は、ワイヤフレーム37に固定された部位がワイヤフレーム37とともに軟質材32に埋設されている。ブラケット40は、ボディパネルに直接固定されておらず、ワイヤフレーム37と連動して変位可能とされる。
ブラケット40は、図4及び図5に示すように、ワイヤフレーム37に沿って延びる第1延設部41と、第1延設部41の一端(車室内側端)から車両フロア11側に向かって延びる第2延設部43とを、備える。ブラケット40は、全体としては略L字状をなし、カバー部材50の上縁部と車室内側縁部に沿って延びる姿勢で配されている。本実施例では、ブラケット40は、金属製の第1部品40Aと、第1部品40Aの内側に配された樹脂製の第2部品40Bとが互いに組み付けられて構成されている。第1部品40Aは、第1延設部41の複数カ所(本実施例では3カ所)においてワイヤフレーム37に溶接されている。第2部品40Bは、カバー部材50が締結される複数(本実施例では3つ)の締結孔45を有する。締結孔45は、第1延設部41の中央部付近と、第2延設部43の上部と下部に位置している。ブラケット40が第1部品40Aと第2部品40Bで構成されることにより、金属製の第1部品40Aをワイヤフレーム37に溶接してブラケット40の固定強度を確保するとともに、樹脂製の第2部品40Bに締結孔45を設けてカバー部材50とブラケット40との締結構造を適宜設計し易くなっている。例えば、カバー部材50をブラケット40に対して着脱可能に固定する構成とすることが容易となる。
カバー部材50は、図4及び図5に示すように、板状の第1板部51と、第1板部51からシート背面側に向けて延設された板状の第2板部53と、第2板部53のシート背面側の端部に設けられ、シートサイドガーニッシュ13に当接する当接部55と、を備える。さらに、カバー部材50は、第1板部51及び第2板部53の下端からシート前方及び車室外側に向けて延びる形をなす延在部57を備える。カバー部材50は、これらの各部が一体に成形された樹脂成形品である。
第1板部51及び第2板部53は、シート幅方向外側に向かうにつれてシート背面側に向けて湾曲しつつ延びる一連の板状部分で構成される。第1板部51及び第2板部53は、クッション本体部31の前面及び側面に沿って配され、下側空間23の開口部を塞ぐ。第1板部51は、下側空間23の開口部を主に前方から塞ぐ部分であり、第2板部53は、下側空間23の開口部を主に側方から塞ぐ部分である。
第1板部51は、シート20に固定される。詳細には、第1板部51の裏面側には、シート20に締結される締結部52が設けられている(図3参照)。締結部52は、第1板部51から突出する形をなし、ブラケット40の締結孔45に対応して複数(本実施例では3つ)設けられている。締結部52にはクリップ59が係止される。そして、締結部52にクリップ59が係止された状態で締結孔45に挿入されると、締結部52がクリップ59を介して締結孔45に締結された状態となる。このようにして、カバー部材50は3カ所の締結部位においてシート20に固定される。シート20全体では、シート幅方向両側に配されたカバー部材50,50が計6カ所の締結部位においてシート20に固定される。
第1板部51は、前方(車室内側)に向けて開口した第1開口部51Aを有している。第1開口部51Aはバッテリを冷却するための空気を車室内から吸気してダクトへ導くための第1の開口とされる。また、第1板部51の裏面には、シート幅方向に沿って延びる補強リブ51Bが形成されている。
第2板部53は、シート20の側面側に配される。第2板部53は、クッション本体部31の下面と、スカッフプレート17及びシートサイドガーニッシュ13との間を塞ぐ形で、シート背面側に向かうにつれて幅寸法が小さくなる形状をなす。
延在部57は、前端部がフロアカーペット11Bの上方に重なるとともに、側端部がスカッフプレート17の下方に重なる位置まで延びている。このような構成により、カバー部材50がシート20の変位に追従してシート幅方向及びシート前後方向に変位したとしても、フロアカーペット11B及びスカッフプレート17とカバー部材50との間に意図せず隙間が生じることを抑制できる。延在部57は、前端部において前方(車室内側)に開口した第2開口部57Aを有している。第2開口部57Aはバッテリを冷却するための空気を車室内から吸気してダクトへ導くための第2の開口とされる。
シートサイドガーニッシュ13は、図6に示すように、板状の樹脂製部材であり、シート20とドア開口との間を塞ぐ形で配されている。シートサイドガーニッシュ13は、シート前方に向けて開口するとともに上下方向に沿って延設された溝部14と、溝部14の上部においてシート前方に向けて開口する孔部15と、を有する。溝部14の開口と孔部15の開口は、シート前方に向けて開口する開口部の一例である。溝部14は、板状のシートサイドガーニッシュ13が屈曲する形で形成される。孔部15は、平面視矩形状をなし、シートサイドガーニッシュ13を貫通する形で形成される。
当接部55は、シートサイドガーニッシュ13に当接した状態でシートサイドガーニッシュ13に対してシート幅方向の少なくとも一方に変位することが規制されている。本実施例では、当接部55は、第2板部53のシート背面側の縁部55Aと、縁部55Aから後方に向けて突出する突出部55Bと、を備える。縁部55Aは、シートサイドガーニッシュ13の溝部14の開口に挿入される。当接部55は、縁部55Aが溝部14の内面に当接することにより、シートサイドガーニッシュ13に対して車室外側への変位が規制される。また、突出部55Bは、シートサイドガーニッシュ13の孔部15の開口に挿入される。当接部55は、突出部55Bが孔部15の内面に当接することにより、シートサイドガーニッシュ13に対してシート幅方向両側への変位が規制される。
第2板部53は、シート幅方向においてシート20に対して接近及び離間するように構成されている。具体的には、第2板部53は、樹脂製のカバー部材50の一部で構成され、所定量の弾性変形が許容される。この第2板部53は、シート20に固定されておらず、第1板部51がシート20に固定された状態では、シート背面側を自由端側として第1板部51から片持ち状に延びる構成とされる。また、第2板部53の裏面には、補強リブ51Bが形成されておらず、シート背面側の端部に外力が作用した場合に第1板部51に設けられた補強リブ51Bの車室外側の端部付近に応力が集中しやすい構成となっている。このような構成により、シートサイドガーニッシュ13とシート20(第1板部51)の位置がずれた場合に、第2板部53が弾性変形することにより、シートサイドガーニッシュ13とシート20の位置のずれを吸収することができる。なお、第2板部53の裏面側には、下側空間23に配される物体Oとの間にクッション材19が配され、第2板部53と物体Oが直接当たらないようになっている。
続いて、本実施例の効果について説明する。本実施例のシート20の下部構造は、シートクッション30の下方に下側空間23を有する。シートクッション30は、着座面31Aを有するクッション本体部31と、クッション本体部31の前部においてシート幅方向における一部から車両フロア11側に延びる延出部35と、を有している。延出部35に対してシート幅方向の少なくとも一方には、下側空間23を覆うカバー部材50が配されている。そして、カバー部材50がシート20に対して固定される。
本実施例のシート20の下部構造によれば、例えば、延出部35がなくシートクッション前面の下側全域がカバー部材に覆われる構成に比して、延出部35の分だけシートクッション30が嵩高に見え、乗員に座り心地が良さそうな印象を与えることができる。
そして、延出部35の側方に配されたカバー部材50については、シート20に固定される構造とすることにより、例えば、カバー部材50がシート20とは別体の部材に固定される構造に比して、シート20とカバー部材50との位置のずれを抑制することができる。この効果を、シート20とは別体の部材としてシートフレームを備える比較例と比較しつつ具体的に説明する。比較例では、シートフレームがボディパネルに対して固定され、このシートフレームにカバー部材が固定される構造を例示する。このような比較例では、カバー部材とシートフレームとの組み付け誤差と、シートフレームとシートとの組み付け誤差に応じて、シートとカバー部材の位置のずれが大きくなる。さらに、シートがボディパネルに対して変位した場合、ボディパネルに固定されたシートフレームはシートとともに変位せず、シートとカバー部材と位置がずれる虞がある。一方、本実施例では、カバー部材50がシート20に固定されるから、カバー部材50がシートフレームに固定される構成に比して、組み付け誤差によるシート20とカバー部材50との位置のずれを低減できる。さらに、シート20がボディパネルに対して変位した場合であっても、カバー部材50がシート20とともに変位することにより、シート20とカバー部材50との位置のずれを低減できる。
これらの結果、見栄えがよく、また、シート20とカバー部材50との位置を精度よく合わせることができるシート20の下部構造を提供することができる。
さらに、本実施例では、延出部35が軟質材32により形成されるから、着席者の脚等が延出部35に触れた場合に、柔らかい触感となる。また、そのような延出部35の代わりにシートとは別体のカバー部材が取り付けられる構成では、別体のカバー部材を取り付けるための締結部が別途必要となるが、本実施例ではシートクッション30自体に延出部35を設けることにより、そのような締結部が必要とされない。このため、シート20全体として、下側空間23を覆うカバー部材50,50を締結するための締結部の点数を低減することができる。
また、比較例において、シートクッションの下方に物体Oを収容する下側空間を有する構造では、シートフレームを物体Oの周囲を囲むやぐら型の台座とし、その上にシートを固定する構造とすることが考えられる。このような構造では、シートフレームは、シートを支持可能な剛性を有するとともに物体Oの大きさに応じた大きさを有する大型の構造物となる。さらに、シートフレームとボディパネルとの固定に係る固定部と、シートフレームとシートとの固定に係る固定部とが必要となり、固定部の点数が多くなる。一方、本実施例では、そのような大型のシートフレームを廃止して、カバー部材50をシート20(本実施例ではカバー部材50の周囲に局所的に設けられた小型のブラケット40)に固定する構造としたから、固定部の点数を低減するとともに、車両の軽量化に寄与することができる。
また、本実施例では、延出部35は、シートクッション30のシート幅方向中央部に設けられ、カバー部材50は、延出部35のシート幅方向両側に設けられている。このような構成によれば、例えば、延出部35の代わりに更に別体のカバー部材が設定されている構成に比して、下側空間23を覆うカバー部材に係る部品点数を低減することができる。
また、本実施例では、シート20の側方には、シートサイドガーニッシュ13が設けられている。カバー部材50は、シート20に固定される板状の第1板部51と、シート20の側面側に配され、第1板部51からシート背面側に向けて延設された板状の第2板部53と、第2板部53のシート背面側の端部に設けられ、シートサイドガーニッシュ13に当接する当接部55と、を備える。当接部55は、シートサイドガーニッシュ13に当接した状態でシートサイドガーニッシュ13に対してシート幅方向の少なくとも一方に変位することが規制されている。第2板部53は、シート幅方向においてシート20に対して接近及び離間するように構成されている。このような構成によれば、当接部55がシートサイドガーニッシュ13に対してシート幅方向の少なくとも一方に位置決めされるから、シート20に固定された第1板部51がシート20の変位に追従してシート幅方向に変位したとしても、そのような変位を第2板部53がシート20に対して接近又は離間することにより吸収することができる。このため、シートサイドガーニッシュ13とカバー部材50との間のクリアランスを小さく設定して、シート20の下部の見栄えをよくすることができる。
また、本実施例では、シートサイドガーニッシュ13は、シート前方に向けて開口する溝部14を有しており、カバー部材50の縁部55Aは、溝部14に挿入されている。さらに、シートサイドガーニッシュ13は、シート前方に向けて開口する孔部15を有しており、カバー部材50の突出部55Bは、孔部15に挿入されている。このような構成によれば、突出部55Bを孔部15に挿入し、縁部55Aを溝部14に挿入することにより、カバー部材50とシートサイドガーニッシュ13とを組み付けることができ、簡易な構成でシートサイドガーニッシュ13によりカバー部材50の変位の規制することができる。
また、本実施例では、シート20は、シートクッション30の骨格部材であるワイヤフレーム37と、ワイヤフレーム37に固定されたブラケット40と、を備えている。カバー部材50は、ブラケット40に対して固定されている。このような構成によれば、カバー部材50がシート20の周辺の部品(例えば、フロアカーペット11B、スカッフプレート17等)から受ける反力を、ブラケット40を介してワイヤフレーム37とシートクッション30とで吸収することができる。このため、シート20の周辺の部品とカバー部材50との間のクリアランスを小さく設定して、シート20の下部の見栄えをよくすることができる。
<実施例2>
次に、図7等を参照して、実施例2に係るシート20の下部構造について説明する。実施例2はシートサイドガーニッシュの開口部と、カバー部材の当接部の構成が実施例1と相違する。実施例2の以下の説明において、実施例1と同様の構成には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
当接部155は、シートサイドガーニッシュ113に当接した状態でシートサイドガーニッシュ113に対してシート幅方向の少なくとも一方に変位することが規制されている。本実施例では、シートサイドガーニッシュ113は、シート前方に向けて開口するとともに上下方向に沿って延設された溝部14を有する。なお、シートサイドガーニッシュ113は、実施例1の孔部15は有しない。溝部14の開口は、シート前方に向けて開口する開口部の一例である。本実施例では、当接部155は、溝部14の開口に収容される第2板部53のシート背面側の縁部として構成される。そして、当接部155の車室外側の面が溝部14の内面に当接することにより、当接部155はシートサイドガーニッシュ113に対して車室外側への変位が規制される。
<他の実施形態>
本発明は、上記記述及び図面によって説明した実施例1及び2に限定されるものではなく、例えば次のような実施の形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施例では、カバー部材が延出部のシート幅方向両側に配されている構造を例示したが、カバー部材の位置及び点数はこれに限られない。シートの下部構造は、延出部のシート幅方向の一方に1つのカバー部材が配された構造とされてもよく、その位置も下部空間に収容される物体等に応じて適宜変更可能である。
(2)上記実施例以外にも、カバー部材の位置、形状、大きさは下部空間に収容される物体等に応じて適宜変更可能である。また、カバー部材の形状や大きさに応じて、締結部の点数も適宜変更可能である。
(3)上記実施例では、延出部がクッション本体部の前部においてシート幅方向における中央部から車両フロア側に延びる形をなす構成を例示したが、これに限られない。延出部の位置及び形状はカバー部材の位置及び形状に応じて適宜設計可能である。
(4)上記実施例では、延出部が車室フロア直上まで延びる構成を例示したが、延出部は周囲より車両フロア側に延びる形をなしていればよい。
(5)上記実施例では、カバー部材が第1板部と第2板部と当接部とを備える構成を例示したが、カバー部材の構成はこれに限られない。例えば、カバー部材は、シートサイドガーニッシュに当接しない構成であってもよい。
(6)上記実施例では、カバー部材がシートに設けられたブラケットに対して固定される構成を例示したが、これに限られない。例えば、カバー部材の位置に応じて、シートにおいてカバー部材が固定される部材は適宜変更可能である。
(7)上記実施例では、シートとして車両の後部座席として構成されるものを例示したが、これに限られない。シートは車両のフロントシートやセカンドシートとして構成されてもよい。
(8)上記実施例では、シートとして車両用シートを例示したが、これに限られない。シートは車両以外の例えば船舶、航空機等の乗物に用いられるシートにも適用できる。
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲または本質から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施例を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
11…車両フロア(乗物フロア)、13,113…シートサイドガーニッシュ、14…溝部(開口部)、15…孔部(開口部)、20…シート(乗物用シート)、30…シートクッション、31…クッション本体部、31A…着座面、35…延出部、37…ワイヤフレーム、40…ブラケット、50…カバー部材、51…第1板部、53…第2板部、55,155…当接部

Claims (5)

  1. シートクッションの下方に下側空間を有する乗物用シートの下部構造であって、
    前記シートクッションは、着座面を有するクッション本体部と、前記クッション本体部の前部においてシート幅方向における一部から乗物フロア側に延びる形をなす延出部と、を有しており、
    前記延出部は、前記クッション本体部を構成する軟質材が前記乗物フロア側に突出する形で形成され、前記延出部の後方に、前記下側空間が形成されており、
    前記延出部に対してシート幅方向の少なくとも一方には、前記下側空間を覆うカバー部材が配されており、
    前記カバー部材は、
    前記下側空間の開口部を前方から塞ぐ部分である板状の第1板部と、
    前記下側空間の前記開口部を側方から塞ぐ部分であり、前記乗物用シートの側面側に配され、前記第1板部からシート背面側に向けて延設された板状の第2板部と、を備え、
    前記第1板部は、前記乗物用シートに固定され、
    前記第2板部は、前記乗物用シートに固定されていない乗物用シートの下部構造。
  2. 前記延出部は、前記クッション本体部の前部においてシート幅方向における中央部から前記乗物フロア側に延びる形をなしており、
    前記カバー部材は、前記延出部のシート幅方向両側に配されている請求項1に記載の乗物用シートの下部構造。
  3. 前記乗物用シートの側方には、シートサイドガーニッシュが設けられており、
    前記カバー部材は、前記第2板部のシート背面側の端部に設けられ前記シートサイドガーニッシュに当接する当接部を備え、
    前記当接部は、前記シートサイドガーニッシュに当接した状態で前記シートサイドガーニッシュに対してシート幅方向の少なくとも一方に変位することが規制され、
    前記第2板部は、前記シートサイドガーニッシュと前記乗物用シートの位置がずれた場合に弾性変形することにより、シート幅方向において前記乗物用シートに対して接近及び離間するように構成されている請求項1又は請求項2に記載の乗物用シートの下部構造。
  4. 前記シートサイドガーニッシュは、シート前方に向けて開口する開口部を有しており、
    前記当接部は、前記シートサイドガーニッシュの前記開口部に挿入されている請求項3に記載の乗物用シートの下部構造。
  5. 前記乗物用シートは、前記シートクッションの骨格部材であって前記軟質材にインサートされたワイヤフレームと、前記ワイヤフレームに固定されたブラケットと、を備えており、
    前記第1板部は、前記ブラケットに対して固定されている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の乗物用シートの下部構造。
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