JP6088293B2 - 建物管理システム - Google Patents
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Description
また、近年、BIM(Building Information Modeling:ビルディング インフォメーション モデリング)を用いて、建物の設計を行うことが行われている。このBIMデータには、建物の設計図と同等以上の情報が含まれる。そのため、このBIMデータを用いて見積もりを行うことなども期待される。
そこで、この発明は、上記従来の未解決の問題に着目してなされたものであり、建物の現状を容易且つ精度よく把握し、見積もりを容易に行うことの可能な、建物管理システムを提供することを目的としている。
り替える更新、また、部材を別の機能性能を有する新規部材に取り替える改修など、建物
に対して行われる工事を含む。
前記情報更新部は、前記費用演算パラメータから予め設定されたパラメータを抽出し、抽出したパラメータを費用情報として前記記憶部に記憶するようになっていてよい。
前記建物に対する改修工事を行った前記施工業者に対する前記改修工事の発注元の評価を前記施工業者による工事内容と対応付け、評価情報として前記記憶部に記憶する評価情報収集部(例えば、図5に示すステップS6の処理)、を備えていてよい。
メーション モデリング)により作成される建物の3次元画像データであってよい。
また、本発明の他の態様は、建物の画像データと前記建物を構成する各部材の属性情報とが建物管理情報として記憶される記憶部と、要求に応じて前記記憶部に記憶された前記建物管理情報を提供する建物管理情報提供部と、前記建物に対する改修工事を行った施工業者からの費用の情報に基づき工事対象部材および工事内容を含む費用の内訳情報を取得するとともに、前記改修工事の発注元に費用請求の情報を提供する費用請求処理部と、前記内訳情報から予め設定した情報を抽出し、抽出した情報に基づき前記建物管理情報を更新する情報更新部と、前記建物に対する改修工事に伴う概算費用を演算する概算費用演算部と、を備え、前記内訳情報は前記施工業者が前記費用の演算に用いた費用演算パラメータを含み、前記情報更新部は、前記費用演算パラメータから予め設定されたパラメータを抽出し、抽出したパラメータを費用情報として前記記憶部に記憶し、前記概算費用演算部は、前記建物に対する工事内容と前記記憶部に記憶された前記費用情報とを用いて前記概算費用を演算することを特徴とする建物管理システム、である。
また、内訳情報として、施工業者が費用の演算に用いた費用演算パラメータも取得することにより、費用内容の内訳をより詳細に認識することができる。
また、記憶部に記憶された費用情報を用いて、建物に対する改修工事に伴う概算費用を演算することによって、相場に応じた概算費用を演算しこれを提供することができる。
また、認証処理部で認証された要求元に対してのみ、建物管理情報を提供するため、建物に関係のない第3者に不要に建物管理情報が提供されることを回避することができる。
また、評価情報収集部により記憶部に記憶された評価情報を用いて、見積もり処理部により、評価の高い施工業者を見積もり業者として選択し、見積もり業者に対して、見積もり依頼を自動的に行うため、発注元の、見積もりに要する手間を削減することができる。
さらにまた、画像データとして、建物の設計時にBIMにより作成される建物の3次元画像データを用いることによって、新たに画像データを作成する手間を省き容易に建物管理システムを実現することができるとともに、BIMにより作成された3次元画像データを有効に活用することができる。
図1は、本発明の建物管理システム100の一例を示す概略構成図であって、この建物管理システム100は、顧客毎に、顧客が保有する建物のBIM情報を管理すると共に、顧客からの、建物に対する修繕、変更等を含む改修要求に応じて、改修を依頼する専門工事業者の選定のための情報提供を行う。また、この専門工事業者による改修等の工事による工事内容を、管理しているBIM情報に反映させる。
また、専門工事業者端末3として、2台の専門工事業者端末を備えているが、1または複数の専門業者端末を接続することができる。
演算処理部1aは、図2に示すように、認証処理部11と、管理組合端末2および専門工事業者端末3からの要求に応じたBIM情報を提供する表示処理部12と、管理組合端末2からの要求に応じて修繕等に伴う概算費用を算出する概算費用演算部13と、管理組合端末2からの要求に応じて専門工事業者に対して見積もり依頼を行う仲介処理部14と、修繕等を実際に施工した専門工事業者(以下、施工業者ともいう。)に対する管理組合端末2からの評価等を表す評価情報および専門工事業者端末3からの請求書情報に基づき記憶部1bに記憶すべき各種情報を更新する情報更新処理部15と、を備える。
具体的には、システムサーバ1は、BIM情報管理会社に対してBIM情報の管理を依頼している顧客毎に、例えば図3(a)に示すように、専用ポータルサイトを設けている。各顧客は、システムサーバ1から予め通知されたユーザIDおよびパスワードを利用して、顧客毎の専用ポータルサイトにアクセスすることにより、システムサーバ1によるサービス提供を受けるようになっている。
また、施工業者として顧客から指定された専門工事業者は、発注時にシステムサーバ1から通知されたユーザIDおよびパスワードを利用して、例えば図3(b)に示す専門工事業者用の専門ポータルサイトにアクセスすることにより、修繕等の作業に必要なBIM情報の提供を受けるようになっている。
さらに、この部材に対して修繕等を行う際の処理内容の項目を表す改修情報も対応付けられている。この改修情報は、例えば、改修内容、また部材を別の属性情報を持つ部材に交換する場合には新規部材候補情報を含む。この新規部材候補情報は、この部材を交換する際に適用可能な部材として設定された部材の形態、形状等の概念を表すテクスチャ情報、また、その材質、形状、面積などといった属性情報を含む。
そして、各端末に表示された建物の3次元画像内のいずれかの部材が利用者により選択されたときには、当該部材に対応付けられた属性情報が、3次元画像に重ねて表示されるようになっている。
さらに、改修内容として、修繕、あるいは更新が選択された状態、また、別の属性を持つ部材に取り替える場合には取り替えた後の3次元画像がシミュレーション表示されている状態で、さらに管理組合端末2からの要求により概算表示が指示されたときには、概算費用演算部13により、これら修繕、更新、取り替えを行った場合の概算費用が演算され、表示画面に重ねて表示されるようになっている。
例えば、タイル床の一部(例えば単位面積の20%程度)が割れておりこの部分のみを修繕する場合には、「単位面積あたりの費用×20%」が、修繕の費用となる。単位面積相当のタイル床を更新する場合には、「単位あたりの費用×100%」が更新の費用となる。「単位面積あたりの費用(撤去、処分費を含む)」は、後述の記憶部1bに収集された単価情報に含まれる、過去に同じ修繕または更新を行った場合に要した単位あたりの費用(撤去、処分費を含む)に基づき、例えば最新数年分の単位あたりの費用の平均値を求めることなどにより自動的に設定される。係数は、利用者が手動で入力する。
部材全体の面積・個数は、修繕等の対象部材として選択された部材の属性情報から抽出される。式中の「単位あたりの単価(単価/単位)」は、記憶部1bに収集された単価情報に含まれる、過去に同じ部材への取り替えを行った場合に要した単位あたりの費用に基づき自動的に設定される。式中の「係数」は、国土交通省が定める修繕・更新係数に相当する係数であって、後述の記憶部1bに収集された単価情報に含まれる、過去に同じ部材への取り替えを行った際に用いた「係数」に基づき自動的に設定される。式中の「比率」は、部分的に修繕等を実施する場合の割合であって、部分的な修繕箇所の面積の、BIM情報より得られる属性情報に含まれる部材全体の面積に対する割合などに基づき利用者によって設定される。
そして、選択した見積もり業者に対して、見積もり依頼とともに施工情報を通知し、さらに、見積もり指示を行った利用者に対応する建物のBIM情報を参照するためのテンポラリーのユーザIDおよびパスワードを発行する。
その際、仲介処理部14は、施工業者に対してテンポラリーのユーザIDおよびパスワードを発行する。このユーザIDおよびパスワードは、見積もり依頼時に発行したテンポラリーのユーザIDおよびパスワードと同一であってもよい。
また、仲介処理部14は、施工業者から請求書に関する情報を受領したとき、これを管理組合端末2に通知するとともに、管理組合端末2に対して施工業者の評価依頼を行う。
情報更新処理部15は、管理組合端末2から施工業者に対する評価結果を受信したとき、評価結果を評価情報として記憶部1bに登録する。
また、施工業者から請求書に関する情報を受領したとき、請求書に関する情報に基づき、BIM情報の更新と、修繕等実施履歴の収集と、単価情報の収集とを行い、記憶部1bに記憶する。
業者情報には、BIM情報管理会社を介して修繕等を行った専門工事業者の施工内容、施工時期などを表す施工情報、この専門工事業者に対する依頼者の評価情報など、仲介処理部14で、見積もり業者を選定する際に必要な情報が含まれる。
図5、図6、図7は、システムサーバ1の処理手順の一例を示すフローチャートである。
A集合住宅が修繕等を行う場合、A集合住宅の管理組合では、まず修繕、更新等の計画をたてる。
具体的には、A集合住宅管理組合の組合員は管理組合端末2を操作し、予めBIM情報管理会社から通知されたユーザIDおよびパスワードを用いてA集合住宅管理組合用の専用ポータルサイト(図3(a))にアクセスし、A集合住宅のBIM情報の提供を要求する。
ここで、集合住宅のように、修繕、更新等にあたり大勢の意見を統一する必要がある場合等には、例えば管理組合端末2にプロジェクタを接続してもよい。このように、プロジェクタにBIMによる3次元画像を表示することにより、同時に大勢が3次元画像を参照することができるため、意思の統一を図りやすい。
システムサーバ1は、修繕等の対象部材として壁が選択されると、まず、図6のフローチャートのステップS11で、図8(a)に示すように、指示された壁を強調表示し、壁が選択されたことを明示する。また、壁の属性情報を3次元画像に重ねて表示する。
この状態から、例えば組合員が管理組合端末2において、改修内容の表示を指示する操作を行うと、システムサーバ1は、改修内容の選択に伴う処理を行う(ステップS12)。
これにより、組合員が「部材の修繕」を選択すると、システムサーバ1は、ステップS13からステップS14に移行し、修繕の対象部材として選択された現在の壁の部材の属性情報等を管理組合端末2に表示した後、概算費用を算出する(ステップS15)。
この概算費用の算出処理では、例えば、修繕の対象部材として選択された壁部分の3次元画像とともに、概算費用算出のために必要な「係数」の入力を促す表示を行う。
これにより、組合員は、エントランスの壁の修繕を行った場合の概算費用を認識することができる。
これにより、システムサーバ1は、ステップS12からステップS13、ステップS16を経てステップS17に移行し、更新の対象部材として選択された現在の壁の部材の属性情報等を管理組合端末2に表示した後、概算費用を算出する(ステップS18)。
そして、更新の対象部材として選択された壁と同じ材質の修繕を過去に行ったときの、「単位あたりの費用」を記憶部1bの単価情報から抽出し、これに基づき、概算費用算出のための「単位あたりの費用」を得る。そして、この「単位あたりの費用」と、組合員により入力された「係数」とから、概算費用を算出し、その結果を管理組合端末2に表示する。
また、エントランスの壁を別の材質の部材に取り替える場合には、組合員は改修内容として「部材の改修(取り替え)」を選択する。
これにより、システムサーバ1は、ステップS12からステップS13、ステップS16を経てステップS19に移行し、現在の壁の属性情報などを管理組合端末2に表示するとともに、新規部材候補の一覧を表示する。
例えば、図4に示す修繕・更新シミュレーション画面を表示し、新規部材として選択された部材に壁の取り替えを過去に行ったときの、「単位あたりの単価」「係数」を記憶部1bの単価情報から抽出し、これに基づき概算費用算出のための「単位あたりの単価」、「係数」を得る。そして、この「単位あたりの単価」と、「係数」と、組合員により入力された「比率」と、取り替え対象の壁の属性情報から得た「面積・個数」とから、概算費用を算出し、その結果を管理組合端末2に表示する。
そして、組合員が、管理組合端末2において、新規部材候補を順次切り替えて選択することによって、システムサーバ1では、上記の処理を繰り返し行って、シミュレーション表示を行うとともに概算費用の算出および表示を行う。
組合員は、このようにして修繕するか更新するかあるいは、どの部材に取り替えるのか等といった修繕内容が確定したならば、確定操作を行い、次に、管理組合端末2において見積もり依頼操作を行う。
すなわち、図7のフローチャートに示すように、管理組合端末2から通知された改修内容に相当する修繕等と同様の施工を行った専門工事業者を、記憶部1bに格納されている業者情報に基づき選択する(ステップS31)。
そして選定した専門工事業者を見積もり業者とし、この見積もり業者に対して、見積もり依頼を行う。すなわち、見積もり業者に対して見積もり依頼を行うとともに、テンポラリーのユーザIDとパスワードとを通知し、見積もり業者用専用ポータルサイトにアクセスするよう依頼する(ステップS32)。
これによって、システムサーバ1によって、記憶部1bに格納されているA集合住宅のBIM情報のうち、修繕等の対象部材であるエントランスの壁の修繕等を行うにあたり、見積もり業者が必要とするBIM情報が読み出され、これが見積もり業者に提供される。
このように、見積もり業者はA集合住宅を実際に訪れなくてもよいため、その分短期間で見積もりを完了することができ、すなわち、A集合住宅の組合員は、見積もり依頼に対する見積もり結果を、短期間で取得することができる。また、複数の見積もり業者が実際にA集合住宅を訪れる必要がないため、見積もり業者に対して応対する手間を省くことができる。
これにより、管理組合端末2は、複数の見積もり業者からの見積もりを受信することになり、見積もり依頼に伴う一連の作業が終了する。
以上のようにA集合住宅管理組合の組合員は、管理組合端末2において見積もり依頼操作を行うだけで、複数の見積もり業者から見積書を得ることができる。
しかしながら、上述のように、管理組合端末2において見積もり依頼操作を行うだけで、複数の見積もり業者から見積書を得ることができる。さらに、これら見積もり業者は、組合員が今回希望する修繕等と同等の工事を以前に行っており、さらに評判のよい専門工事業者である。すなわちある程度信頼のおける専門工事業者である。したがって、組合員は、見積もり業者の中から、安心して施工業者を選定することができる。
このように、評価情報や見積もり業者の会社案内などの情報も組合員に提供することによって、組合員は、実際にこれら見積もり業者を利用した人の見積もり業者に対する評価や、見積もり会社の会社案内をも考慮して、施工業者の選定を行うことができる。そのため、施工業者の選定をより容易にかつ的確に行うことができる。
システムサーバ1は、管理組合端末2から発注指示が行われると、発注処理を行う(ステップS3)。すなわち、施工業者として選定された専門工事業者に対して発注を行うとともに、施工業者用のポータルサイトである、専門工事業者用専用ポータルサイト(図3(b))にアクセスするためのテンポラリーのユーザIDおよびパスワードを発行する。
この専門工事業者用専用ポータルサイトは、例えば、A集合住宅のBIM情報のうち、修繕等の対象部材に対する修繕等に伴い、施工業者の工事に必要なBIM情報を提供するようになっている。例えば、今回の修繕等の対象部材はエントランスの壁である。そのため、例えば、A集合住宅の各戸のBIM情報等は、施工業者は閲覧できないようになっている。
すなわち、施工業者は、システムサーバ1経由でA集合住宅の管理組合から発注を受けると、修繕等の工事を行う。そして、工事が完了すると、専門工事業者用専用ポータルサイト経由で、請求書を作成する。
この修繕・更新請求書発行用の設定画面には、例えば、材料に要する費用演算を行う演算式と、労務に要する費用演算を行う演算式とが設定されており、これらの演算式に各種パラメータを入力することによって、材料および労務に要する費用演算をそれぞれ行い、演算結果を表示するようになっている。
例えば、施工業者が専門工事業者端末3において、修繕・更新請求書発行操作を指示することにより、図9(a)に示すように、修繕等の対象部位を含む3次元画像がBIMにより表示される。続いて、3次元画像において、施工業者が工事を行った部材、つまりこの場合にはエントランスの壁を選択することにより、図9(b)に示すように、修繕・更新請求書発行画面が表示される。
施工業者は、修繕等に用いた材料の面積や個数、材料の単位あたりの単価、「修繕・更新係数」、また、労務の費用演算に用いる、単価や、労務に要した人員、日数などの所定の情報を、表示された修繕・更新請求書発行画面のフォーマットにしたがって入力する。
施工業者が、修繕・更新請求書発行画面において請求書を作成し確定操作を行うと、請求書に関する情報は、システムサーバ1に送信される。
請求書を受信したA集合住宅管理組合の組合員は、請求書また、各種書類を参照しながら、検収を行う。そして、検収が終了したならば、管理組合端末2により、検収終了操作を行う。また、組合員は、A集合住宅管理組合専用ポータルサイト内に設けられた施工業者の評価入力画面において、施工業者に対する評価などを指定されたフォーマットにしたがって入力する。
さらに、システムサーバ1は、管理組合端末2により検収終了操作が行われると、所定の記憶領域に格納していた請求書情報等を参照し、請求書フォーマットにしたがって、修繕等の対象部材、施工を行った後の対象部材の属性情報、材料の単価、材料の費用演算に用いられた修繕・更新係数、労務費用演算に用いた単価および人員数、日数などの所定の情報を抽出し、記憶部1bに格納されている単価情報、A集合住宅のBIM情報および属性情報の更新、また、修繕等の実施履歴の作成などを行う。
また、システムサーバ1は、管理組合端末2により、施工業者に対する評価情報が入力されると、評価情報のフォーマットにしたがって各評価を抽出し、これを業者情報として記憶部1bに記憶する(ステップS6)。
以上により、A集合住宅における修繕等に伴う一連の処理が終了する。
ここで、前述のように、システムサーバ1では、A集合住宅管理組合の組合員により、管理組合端末2から検収が終了したことが通知された時点で、A集合住宅に対して行った工事の内容をBIM情報や、属性情報など各種情報を更新、収集また反映させるようにしており、さらに、各種情報を請求書等から自動的に抽出し反映させるようにしている。したがって、修繕等の工事の内容を確実にBIM情報に反映させることができ、常に現状の建物の状況に則したBIM情報を保持することができる。
ここで、施工業者は、修繕等の工事に伴う費用を回収する必要があるため、通常、請求書は忘れずに発行する。また、発注者(この場合にはA集合住宅の管理組合)は請求書が通知された場合には、通常、検収を行いその結果を忘れずに施工業者に通知する。また、本実施形態におけるシステムサーバ1では、検収の結果が通知されたことをトリガとして、BIM情報などの更新を行っている。
また、施工業者は修繕等の工事に伴う費用を全て回収する必要があるため、通常、請求書には作業内容、材料などを忘れずに記入する。そして、システムサーバ1では、この請求書に関する情報に基づきBIM情報などの更新を行っている。
これにより、B集合住宅の組合員は、B集合住宅のBIM情報を参照することができる。そして、上記と同様の手順で見積もり、発注、検収までの一連の処理を行うことにより、修繕等の工事に伴う一連の処理が終了する。
その結果、単価情報、業者情報は、A集合住宅の修繕等に伴い得られた情報と、B集合住宅の修繕等に伴い得られた情報とが反映された最新の情報となる。すなわち、各顧客の修繕等の工事に伴い得られた単価情報や業者情報を収集することによって、最新の工事単価などの情報や施工業者に対する評判などを得ることができる。
以上説明したように、システムサーバ1では、修繕等の工事の内容を適切にそのBIM情報に反映させることができる。したがって、このように、修繕等の工事内容が確実に反映されたBIM情報などを用いて見積もり業者が見積もりを行うことによって、的確に見積もりを行うことができると共に、見積もり業者は、現地調査を行わなくともすむ。
特に、集合住宅のエントランスの壁を改修する場合などには、エントランス全体の雰囲気をつかみにくいため、壁の材質、模様などの選定を行いにくい。しかしながら、シミュレーション表示を参照しながら選定することによって、雰囲気を把握しながら新規部材を選定することができ、新規部材を選定する際の合意形成を容易に行うことができる。
さらに、所望の修繕等の工事を行うことのできる専門工事業者のうち評判が良かった業者を選定しているため、ある程度信頼性の高い業者を紹介してもらうことと同等となる。そして、組合員は、このように選定された専門工事業者のうちから、施工業者を選定するようにしているため、修繕等にかかる費用の点、また、専門工事業者の信頼度の点などから、適切な業者を、手間をかけることなく容易に選定することができる。
そして、このように現在の相場を反映した単価情報を用いて演算した概算費用と、実際に見積もり業者から提示された見積もり書とを比較することによって、組合員は、見積もり業者の見積もり費用を、適切に評価することができる。
また、修繕等の施工内容をBIM情報に確実に反映させることができるため、BIM情報の信頼度を向上させることができる。したがって、BIM情報を、設計時や、改修時の見積もりや、建物の維持管理等に用いるなど、BIM情報の活用範囲を広げることができ、BIM情報を有効活用することができる。
例えば、個人の住宅などにおいて、ガス瞬間湯沸器や風呂釜などが故障した場合などには使用中のガス瞬間湯沸器や風呂釜の取り扱い会社に修理を依頼することが多く、その結果これら機器を取り替える場合などには引き続き同じ取り扱い会社に依頼することも多い。
なお、このように、充分な属性情報を得ることができない場合には、例えばBIM情報に基づき建物の3次元画像を表示する際に、該当する部材に、属性情報が充分ではない旨を表すマーク等を付加して表示するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、建物管理システム100は、クラウドシステムを構成する場合について説明したが、これに限るものではなく、例えば各機器がLANなどの通信回線を介して接続されたシステムであっても適用することができる。
また、上記実施形態では、利用者が専用ポータルサイトにアクセスし、管理組合端末2や専門工事業者端末3においてBIM情報を参照する構成としているが、これに限るものではない。例えば、利用者が専用ポータルサイトにアクセスしてBIM情報の提供要求を行い、その提供先を指定するように構成してもよい。例えば、任意のプリンタ、あるいはFAX機の送信先を提供先に指定すれば、利用者はプリンタあるいはFAX機を介してBIM情報の提供を受けることができる。
さらに、本発明の範囲は、請求項により画される発明の特徴の組み合わせに限定されるものではなく、すべての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画されうる。
1a 演算処理部
1b 記憶部
2 管理組合端末
3 専門工事業者端末
4 BIM情報管理会社端末
11 認証処理部
12 表示処理部
13 概算費用演算部
14 仲介処理部
15 情報更新処理部
100 建物管理システム
Claims (7)
- 建物の画像データと前記建物を構成する各部材の属性情報とが建物管理情報として記憶される記憶部と、
要求に応じて前記記憶部に記憶された前記建物管理情報を提供する建物管理情報提供部と、
前記建物に対する改修工事を行った施工業者からの費用の情報に基づき工事対象部材および工事内容を含む費用の内訳情報を取得するとともに、前記改修工事の発注元に費用請求の情報を提供する費用請求処理部と、
前記内訳情報から少なくとも改修工事の対象部材及び当該対象部材の属性情報を含む情報を抽出し、抽出した情報に基づき前記建物管理情報を更新する情報更新部と、を備えることを特徴とする建物管理システム。 - 前記内訳情報は前記施工業者が前記費用の演算に用いた費用演算パラメータを含むことを特徴とする請求項1記載の建物管理システム。
- 前記情報更新部は、前記費用演算パラメータから予め設定されたパラメータを抽出し、抽出したパラメータを費用情報として前記記憶部に記憶することを特徴とする請求項2記載の建物管理システム。
- 前記建物管理情報の要求元の認証を行う認証処理部を備え、
前記建物管理情報提供部は、前記認証処理部で前記建物管理情報の要求元が認証されたときにのみ前記建物管理情報を前記要求元に提供することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の建物管理システム。 - 前記建物に対する改修工事を行った前記施工業者に対する前記改修工事の発注元の評価を前記施工業者による工事内容と対応付け、評価情報として前記記憶部に記憶する評価情報収集部、を備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の建物管理システム。
- 前記画像データは、BIM(Building Information Modeling:ビルディング インフォメーション モデリング)により作成される建物の3次元画像データであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の建物管理システム。
- 建物の画像データと前記建物を構成する各部材の属性情報とが建物管理情報として記憶される記憶部と、
要求に応じて前記記憶部に記憶された前記建物管理情報を提供する建物管理情報提供部と、
前記建物に対する改修工事を行った施工業者からの費用の情報に基づき工事対象部材および工事内容を含む費用の内訳情報を取得するとともに、前記改修工事の発注元に費用請求の情報を提供する費用請求処理部と、
前記内訳情報から予め設定した情報を抽出し、抽出した情報に基づき前記建物管理情報を更新する情報更新部と、
前記建物に対する改修工事に伴う概算費用を演算する概算費用演算部と、
を備え、
前記内訳情報は前記施工業者が前記費用の演算に用いた費用演算パラメータを含み、
前記情報更新部は、前記費用演算パラメータから予め設定されたパラメータを抽出し、抽出したパラメータを費用情報として前記記憶部に記憶し、
前記概算費用演算部は、前記建物に対する工事内容と前記記憶部に記憶された前記費用情報とを用いて前記概算費用を演算することを特徴とする建物管理システム。
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