JP6087824B2 - 液晶シール剤及びそれを用いた液晶表示セル - Google Patents

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Description

本発明は、液晶シール剤及びそれを用いた液晶表示セルに関する。
携帯電話や液晶モニター等の小型ディスプレイから大型テレビに至るまで、今日では液晶表示セルの使用領域は多岐に亘り、今後も更なる伸長が期待されている。この液晶表示セルの製造方法としては、液晶注入方式と液晶滴下方式との2つが主流である。液晶滴下方式は、透明電極や配向膜を適宜配した透明なガラス基板やプラスチック基板上に液晶シール剤を塗布し、その堰の内側に液晶を滴下し、液晶表示セルを製造する方法であり、生産タクトタイム(1工程あたりにかかる時間)短縮、大型化が容易といった観点より、需要を伸ばしている。しかし、未硬化の液晶シール剤と液晶とが接触する工程により、液晶が汚染され、液晶表示セルの品質に問題を与えるという課題が存在する。これに比べ、液晶注入方式は、予め上下ガラス基板等を液晶シール剤で接着して空セルを作成し、注入口から液晶を注入、最後に注入口を封止する方式である。この方法では、高品位の液晶表示セルを製造することが可能であり、また、液晶シール剤を熱のみによって硬化することも可能であるため、特に小型の液晶表示セルの製造においては、有効な製造方法である。
上記液晶注入方式に用いられる空セルを作成するにあたっては、液晶シール剤をディスペンスやスクリーン印刷等によって基板に塗布した後、予備過熱(プリキュアー)を行い、その後対向基板を重ね合わせ、液晶シール剤を硬化させている。
液晶シール剤は、ガラス基板やプラスチック基板を接着し、その内側に液晶を封じ込める役割をもつ、硬化性樹脂組成物である。上記液晶滴下方式に使用される液晶シール剤は光硬化性樹脂組成物が主流であり、液晶注入方式に使用される液晶シール剤は熱硬化性樹脂組成物が主流である。すなわち、使用方式によって液晶シール剤に要求される特性は大きく異なるものである。特に液晶注入方式に使用される液晶シール剤については、塗布作業性に優れること、予備加熱(プリキュアー)による増粘挙動が安定していること、貼り合わせ後に未硬化の状態で搬送されるため、対向基板(液晶シール剤が塗布されない基板)への接触性に優れること、熱硬化時に形状保持性があること等が特有の課題である。なお、対向基板への接触性とは、予備加熱後、対向基板と貼り合わされた時に、液晶シール剤が十分に潰れ、対向基板への接触面積が広い場合に良好とされ、理想としては、液晶シール剤が塗布された基板と同じ面積で接触する場合である。また、接触性が悪い場合とは、予備加熱による増粘が大きすぎ、液晶シール剤が十分に潰れず、対向基板への接触面積が小さくなってしまう場合である。
更に最近の液晶表示セルは、大きなガラス基板に多数の電極を形成後、上下基板を貼り合わせて組み立てた後に、1個1個の液晶表示セルに分断するマルチ加工プロセスを採っているが、その加工枚数も増え、またマザーガラス(分断前の基板)も大型化していることから、硬化後の液晶シール剤にかかる応力は大きくなってきている。これに伴い、液晶シール剤の接着強度性や可撓性の更なる改良が求められている。
以上の理由から、液晶注入方式に用いられる液晶シール剤は精力的に開発がなされている。
例えば、特許文献1には接着性、耐湿信頼性、可撓性に優れる熱硬化型液晶シール剤が開示されている。
特許文献2には接着性、耐湿信頼性、可撓性、熱硬化性に優れる熱硬化型液晶シール剤が開示されている。
特許文献3にはスクリーン印刷性、耐湿信頼性に優れる熱硬化型液晶シール剤が開示されている。
特開平10−273644号公報 特開平11−15005号公報 国際公開第2005/038519号
本発明は、塗布作業性、対向基板への接触性、予備過熱後の粘度安定性にも優れ、硬化後の接着強度及び可撓性に極めて優れる熱硬化性の液晶シール剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、鋭意検討の結果、特定の性質を有するフェノールノボラック樹脂とコアシェル構造を有するアクリル重合体とを含有し、更に150℃におけるゲルタイムが50秒以上200秒以下の液晶シール剤が上記課題を解決するものであることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、次の1)〜12)に関するものである。
1)
(a)軟化点が75℃以下の固形フェノールノボラック樹脂、(b)コアシェル構造を有するアクリル重合体、(c)エポキシ樹脂、及び(d)有機溶剤を含有し、150℃でのゲルタイムが50秒以上200秒以下である液晶シール剤。
2)
上記成分(b)のコア層がn−ブチルアクリレートの重合体であり、シェル層がメチルメタクリレートの重合体である上記1)に記載の液晶シール剤。
3)
上記成分(d)が、プロピレングリコールジアセテート、二塩基酸ジメチルエステル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、及びエチレングリコールジブチルエーテルからなる群から選択される1種以上の有機溶剤である上記1)又は2)に記載の液晶シール剤。
4)
上記成分(a)が、下記式(1)で表される化合物である上記1)乃至3)のいずれか一項に記載の液晶シール剤。
(式中、Rは水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、又はハロゲン原子を示し、rは1〜3の整数を示す。rが2又は3のとき、それぞれのRは同一であっても異なっていてもよい。sは0又は正の整数を示す。)
5)
上記成分(c)のエポキシ基1当量に対する上記成分(a)の水酸基の当量が0.2〜1.4化学当量である上記1)乃至4)のいずれか一項に記載の液晶シール剤。
6)
上記成分(c)が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂である上記1)乃至5)のいずれか一項に記載の液晶シール剤。
7)
更に、(e)硬化促進剤を含有する上記1)乃至6)のいずれか一項に記載の液晶シール剤。
8)
上記成分(e)が、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物及びエポキシ樹脂アミンアダクトから選ばれる少なくとも1種である上記7)に記載の液晶シール剤。
9)
更に、(f)カップリング剤を含有する上記1)乃至8)のいずれか一項に記載の液晶シール剤。
10)
上記成分(f)が、エポキシシランカップリング剤である上記9)に記載の液晶シール剤。
11)
更に、(g)無機充填剤を含有する上記1)乃至10)のいずれか一項に記載の液晶シール剤。
12)
上記1)乃至11)のいずれか一項に記載の液晶シール剤を硬化して得られる硬化物でシールされた液晶表示セル。
本発明の液晶シール剤は、プリキュア後の対向基板への接触性に優れ、硬化後の接着強度に非常に優れ、かつ耐湿性にも優れる。したがって、高い信頼性を有する液晶表示セルの製造が可能となる。
本発明の液晶シール剤は、成分(a)軟化点が75℃以下のフェノールノボラック樹脂、成分(b)コアシェル構造を有するアクリル重合体、成分(c)エポキシ樹脂、成分(d)有機溶剤を必須成分として含有する。
本発明で用いられる成分(a)は、軟化点が75℃以下、好ましくは65℃以下、より好ましくは50℃以下のフェノールノボラック樹脂であり、この性質を有する限り特に限定されるものではない。軟化点の下限値は、特に限定されるものではないが、好ましくは40℃以上である。軟化点はJIS K7234に規定される環球法により測定される。
フェノールノボラック樹脂としては、例えば、ビスフェノールA、テトラブロムビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、4,4−ビフェニルフェノール、2,2,6,6−テトラメチル−4,4−ビフェニルフェノール、2,2−メチレン−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、トリスヒドロキシフェニルメタン、ピロガロール、ジイソプロピリデン骨格を有するフェノール類、1,1−ジ−4−ヒドロキシフェニルフルオレン等のフルオレン骨格を有するフェノール類、フェノール化ポリブタジエン等のポリフェノール化合物、フェノール、クレゾール類、エチルフェノール類、ブチルフェノール類、オクチルフェノール類、ビスフェノールA、アリルフェノール類、ブロム化ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ナフトール類等の各種フェノールを原料とするノボラック樹脂;キシリレン骨格を有するフェノールノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン骨格を有するフェノールノボラック樹脂、フルオレン骨格を有するフェノールノボラック樹脂等のフェノールノボラック樹脂;フェノール、クレゾール類、エチルフェノール類、ブチルフェノール類、オクチルフェノール類、ビスフェノールA、ブロム化ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ナフトール類等の各種フェノールを下記式(2)〜(4)のいずれかの架橋基(アラルキレン基)で結合させたフェノールノボラック樹脂;等が挙げられる。
(式中、Rは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アリル基、又はハロゲン原子を示し、mは1〜4の整数を示す。mが2以上のとき、それぞれのRは同一であっても異なっていてもよい。)
(式中、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アリル基、又はハロゲン原子を示し、n及びpはそれぞれ独立に1〜4の整数を示す。n又はpが2以上のとき、それぞれのR及びRは同一であっても異なっていてもよい。)
(式中、Rは水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、アリル基、ハロゲン原子、又は水酸基を示し、qは1〜5の整数を示す。qが2以上のとき、それぞれのRは同一であっても異なっていてもよい。)
好ましいフェノールノボラック樹脂としては、フェノール類、クレゾール類、エチルフェノール類、ブチルフェノール類、オクチルフェノール類、ビスフェノールA、アリルフェノール類、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ナフトール類等の各種フェノールを原料とするノボラック樹脂;キシリレン骨格を有するフェノールノボラック樹脂;ジシクロペンタジエン骨格を有するフェノールノボラック樹脂;フルオレン骨格を有するフェノールノボラック樹脂;フェノール、クレゾール類、エチルフェノール類、ブチルフェノール類、オクチルフェノール類、ビスフェノールA、ブロム化ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ナフトール類等の各種フェノールを上記式(2)〜(4)のいずれかの架橋基(アラルキレン基)で結合させたフェノールノボラック樹脂;が挙げられる。
より好ましいフェノールノボラック樹脂としては、フェノール類、クレゾール類、オクチルフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ナフトール類等の各種フェノール類を原料とするノボラック樹脂;フェノール、クレゾール類、オクチルフェノール類、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ナフトール類等の各種フェノールを上記式(2)〜(4)の架橋基(アラルキレン基)で結合させたフェノールノボラック樹脂;が挙げられる。
更に好ましいフェノールノボラック樹脂としては、フェノールを原料とするフェノールノボラック樹脂、クレゾール類を原料とするクレゾールノボラック樹脂等に代表されるモノフェノール類を原料とするノボラック樹脂;フェノール類、クレゾール類、ビスフェノールAなどの各種フェノールを下記式(5)〜(9)のいずれかの架橋基で結合させたフェノールノボラック樹脂;が挙げられる。
本発明で用いられる特に好ましいフェノールノボラック樹脂はモノフェノール類を原料とするフェノールノボラック樹脂であり、下記式(1)で表されるものである。
(式中、Rは水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、又はハロゲン原子を示し、rは1〜3の整数を示す。rが2又は3のとき、それぞれのRは同一であっても異なっていてもよい。sは0又は正の整数を示す。)
上記式(1)〜(9)において、炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル等が挙げられる。炭素数1〜8のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ペンチル、ヘキシル、オクチル等が挙げられる。低級アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル等の炭素数1〜8のアルキル基、好ましくはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル等の炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。低級アルコキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ等の炭素数1〜8のアルコキシ基、好ましくはメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ等の炭素数1〜4のアルコキシ基が挙げられる。ハロゲン原子としては、例えば、臭素原子、塩素原子、フッ素原子等が挙げられる。上記式(1)において、sにおける0又は正の整数としては、0〜15が好ましく、より好ましくは0〜10である。具体的には、PN−152(日本化薬株式会社製)等が市販品として市場から入手が容易である。
これらのフェノールノボラック樹脂は、単独で又は2種以上を混合して使用される。本発明で用いられるフェノールノボラック樹脂の使用量は、液晶シール剤中のエポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して、ノボラック樹脂中の水酸基の当量として0.2〜1.4化学当量が好ましく、より好ましくは0.3〜0.9化学当量、更に好ましくは0.5〜0.9化学当量である。このノボラック樹脂の使用量は、液晶シール剤の対向基板への接触性に影響を与える。
本発明で好適に用いられるフェノールノボラック樹脂からなる硬化剤は、上記式(1)で表される化合物である。上記式(1)においてs=1以上である成分は樹脂粘度が高くなるので、s=0である成分(2核体)が存在している方が好ましく、その存在量は、フェノールノボラック樹脂中、通常20〜80質量%、好ましくは25〜70質量%、より好ましくは30〜50質量%程度である(残りはs=1以上である成分)。フェノールノボラック樹脂のエポキシ樹脂との反応において、3核体以上(例えば上記式(1)においてs=1の化合物)のフェノールノボラック樹脂は3次元架橋構造をとるのに対して、2核体(例えば上記式(1)においてs=0の化合物)のフェノールノボラック樹脂は線形に架橋するため、剛直な構造に可撓性が出ることにより、ガラス基板との接着性が向上する。更に、本発明で好適に用いられるフェノールノボラック樹脂は樹脂粘度が低いため、スクリーン印刷性に優れ、液晶表示装置製造時の上下ガラス基板の貼り合わせ、ギャップ形成が容易になる。
本発明で用いられる成分(b)は、アクリル重合体で構成されるコア層と、同じくアクリル重合体で構成されるシェル層との2層からなる微粒子である。コア層に使用されるアクリル重合体とシェル層に使用されるアクリル重合体の成分は、同一であっても異なっていてもよい。その原料としては、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート系モノマー;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル化合物;シアン化ビニリデン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルフマレート、ヒドロキシブチルビニルエーテル、モノブチルマレエート、ブトキシエチルメタクリレート;等が挙げられる。更に、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチルオールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールトリ(メタ)アクリレート、オリゴエチレンジ(メタ)アクリレートオリゴエチレントリ(メタ)アクリレート等の反応性基を2個以上有する架橋性モノマー;ジビニルベンゼン等の芳香族ジビニルモノマー;トリメリット酸トリアリル、トリアリルイソシアネレート;等が挙げられ、これら1種又は2種以上が選択されたものを使用できる。具体的には、パラロイドEXL−2655(ロームアンドハース社)等が市販品として市場から入手することができる。これらの中でも、コア層がn−ブチルアクリレートの重合体であり、シェル層がメチルメタクリレートの重合体であるものが特に好ましい。これはF−351(ガンツ化成株式会社)として市場から入手可能である。
なお、本明細書において、メタ(アクリレート)とは、アクリレート及びメタクリレートの一方又は両方を意味する。
本発明で用いられる成分(c)は、グリシジル基を有する化合物であれば特に限定されるものではない。具体例としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂;ビスフェノールF型エポキシ樹脂;ビスフェノールS型エポキシ樹脂;4,4’−ビフェニルフェノールジグリシジルエーテル;2,2’,6,6’−テトラメチル−4,4’−ビフェニルフェノールジグリシジルエーテル;2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)のグリシジルエーテル;トリスヒドロキシフェニルメタントリグリシジルエーテル;ピロガロールトリグリシジルエーテル;ジイソプロピリデン骨格を有するフェノールのグリシジルエーテル;1,1−ジ−4−ヒドロキシフェニルフルオレン等のフルオレン骨格を有するフェノール類のグリシジルエーテル;フェノール、クレゾール類、エチルフェノール類、ブチルフェノール類、オクチルフェノール類、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ナフトール類等の各種フェノールを原料とするノボラック樹脂、キシリレン骨格含有フェノールノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン骨格含有フェノールノボラック樹脂、フルオレン骨格含有フェノールノボラック樹脂等の各種ノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物;シクロヘキサン等の脂肪族骨格を有する脂環式エポキシ樹脂;イソシアヌル環、ヒダントイン環等の複素環を有する複素環式エポキシ樹脂;ブロム化ビスフェノールA、ブロム化ビスフェノールF、ブロム化ビスフェノールS、ブロム化フェノールノボラック、ブロム化クレゾールノボラック等のブロム化フェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂;N,N−ジグリシジル−o−トルイジン;N,N−ジグリシジルアニリン;フェニルグリシジルエーテル;レゾルシノールジグリシジルエーテル;1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル;トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル;ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル;(3,4−3’,4’エポキシシクロ)ヘキシルメチルヘキサンカルボキシレート、ヘキサヒドロ無水フタル酸ジグリシジルエステル;等の一般に製造、販売されているエポキシ樹脂が挙げられる。好ましくはビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、N,N−ジグリシジル−o−トルイジン、N,N−ジグリシジルアニリン、(3,4−3’,4’エポキシシクロ)ヘキシルメチルヘキサンカルボキシレート、ヘキサヒドロ無水フタル酸ジグリシジルエステルであり、より好ましくはビスフェノールA型エポキシ樹脂である。これらのエポキシ樹脂は、2種以上を混合して用いてもよい。また、上記エポキシ樹脂は液状のものや固形のものがあるが、所望の粘度に応じて、適宜混合して使用することも可能である。
本発明で使用するエポキシ樹脂のエポキシ当量は230以下が好ましく、より好ましくは210以下、更に好ましくは190以下である。230以上では硬化剤との反応性が劣り、作業性も問題が生じる。また、本発明に使用する液状エポキシ樹脂の全塩素量は1500ppm以下が好ましく、より好ましくは1200以下、更に好ましくは1000以下である。全塩素量が1500以上では液晶セルのITO電極の腐食が著しくなる。なお、エポキシ当量はJIS K7236により、全塩素量は加水分解法により測定される。
本発明で用いられる成分(d)は、作業性を向上させるために低粘度化することを目的として添加される。使用できる有機溶剤としては、例えばアルコール系溶剤、エーテル系溶剤、アセテート系溶剤、二塩基酸ジメチルエステルが挙げられ、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の比率で混合して用いてもよい。
アルコール系溶剤としては、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルキルアルコール類;3−メチル−3−メトキシブタノール、3−メチル−3−エトキシブタノール、3−メチル−3−n−プロポキシブタノール、3−メチル−3−イソプロポキシブタノール、3−メチル−3−n−ブトキシシブタノール、3−メチル−3−イソブトキシシブタノール、3−メチル−3−sec−ブトキシブタノール、3−メチル−3−tert−ブトキシシブタノール等のアルコキシアルコール類;等が挙げられる。
エーテル系溶剤としては、例えば、1価アルコールエーテル系溶剤、アルキレングリコールモノアルキルエーテル系溶剤、アルキレングリコールジアルキルエーテル系溶剤、ジアルキレングリコールアルキルエーテル系溶剤、トリアルキレングリコールアルキルエーテル系溶剤等が挙げられる。
1価アルコールエーテル系溶剤としては、例えば、3−メチル−3−メトキシブタノールメチルエーテル、3−メチル−3−エトキシブタノールエチルエーテル、3−メチル−3−n−ブトキシシブタノールエチルエーテル、3−メチル−3−イソブトキシシブタノールプロピルエーテル、3−メチル−3−sec−ブトキシブタノール−イソプロピルエーテル、3−メチル−3−tert−ブトキシブタノール−n−ブチルエーテル等が挙げられる。
アルキレングリコールモノアルキルエーテル系溶剤としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノイソブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−sec−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−tert−ブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノ−sec−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−tert−ブチルエーテル等が挙げられる。
アルキレングリコールジアルキルエーテル系溶剤としては、例えば、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールジイソプロピルエーテル、プロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールジイソブチルエーテル、プロピレングリコールジ−sec−ブチルエーテル、プロピレングリコールジ−tert−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールジイソプロピルエーテル、エチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジイソブチルエーテル、エチレングリコールジ−sec−ブチルエーテル、エチレングリコールジ−tert−ブチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等が挙げられる。
ジアルキレングリコールアルキルエーテル系溶剤としては、例えば、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールジプロピルエーテル、ジプロピレングリコールジイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールジイソブチルエーテル、ジプロピレングリコールジ−sec−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールジ−tert−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグライム)、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジイソブチルエーテル、ジエチレングリコールジ−sec−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジ−tert−ブチルエーテル等が挙げられる。
トリアルキレングリコールアルキルエーテル系溶剤としては、例えば、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジエチルエーテル、トリジプロピレングリコールジプロピルエーテル、トリプロピレングリコールジイソプロピルエーテル、トリプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールジイソブチルエーテル、トリプロピレングリコールジ−sec−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールジ−tert−ブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジプロピルエーテル、トリエチレングリコールジイソプロピルエーテル、トリエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールジイソブチルエーテル、トリエチレングリコールジ−sec−ブチルエーテル、トリエチレングリコールジ−tert−ブチルエーテル等のトリアルキレングリコールジアルキルエーテル類等が挙げられる。
アセテート系溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−sec−ブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−tert−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−sec−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノイソブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−tert−ブチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−エトキシブチルアセテート、3−メチル−3−プロポキシブチルアセテート、3−メチル−3−イソプロポキシブチルアセテート、3−メチル−3−n−ブトキシエチルアセテート、3−メチル−3−イソブトキシシブチルアセテート、3−メチル−3−sec−ブトキシシブチルアセテート、3−メチル−3−tert−ブトキシシブチルアセテート等のアルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;エチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールジアセテート、トリエチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコールジアセテート、トリプロピレングリコールジアセテート、酢酸ブチル等が挙げられる。
二塩基酸ジメチルエステルとしては、例えば、CHOCO−(−CH−)−COOCH(n=2〜4)で示されるエステルを挙げることができる。このようなエステルとして具体的には、グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、コハク酸ジメチル等が挙げられる。また、これら2種以上を混合してもよい。また、グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、及びコハク酸ジメチルを混合したものは、例えばローディアソルブRPDE(ローディア日華社製)として市場から入手することもできる。
これらの有機溶剤のうち、好ましくはプロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、二塩基酸ジメチルエステル、エチレングリコールジブチルエーテルであり、より好ましくはプロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ローディアソルブRPDE、エチレングリコールジブチルエーテルである。この理由は、成分(b)との相溶性にある。成分(b)は有機溶剤や樹脂を吸収し、少しずつ膨潤する性質を有する。このため、有機溶剤の選択によっては、保存安定性の劣る液晶シール剤となってしまう。プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ローディアソルブRPDE、エチレングリコールジブチルエーテル等の有機溶剤は、成分(a)、成分(c)等を溶解する能力は十分であるが、成分(b)との相溶性には劣る。したがって、樹脂成分の不十分な溶解によって、不溶解分を析出させたり、層分離を引き起こしたりすることもなく、かつ保存中に成分(b)を膨潤させ、液晶シール剤の粘度等の特性を変化させてしまうこともない。
有機溶剤の沸点は150〜230℃の範囲が望ましい。沸点が150℃より低いと液晶シール剤スクリーン印刷時の粘度増加が大きく、使用時間が短くなってしまう。沸点が230℃よりも高いと溶剤乾燥時に溶剤が揮発せず、本硬化後の液晶シール剤に気泡が噛みこんだり、硬化物性が低下したりする。
有機溶剤の使用量は、液晶シール剤がディスペンス、スクリーン印刷等の方法で塗布できる粘度(例えば15〜60Pa・s(25℃))に調整するのに必要な任意の量を用いることができ、通常、液晶シール剤中の不揮発成分が70質量%以上、好ましくは85〜95質量%になるように使用する。
本発明の液晶シール剤は、150℃でのゲルタイムが50秒以上200秒以下という性質を有するものである。150℃でのゲルタイムが200秒より長くなると、液晶シール剤の硬化が遅いため、加熱プレス時に液晶シール剤の内圧と外圧との差による応力で液晶シール剤がリークしたり、毛細管現象によりシール幅が乱れたりするという不具合が生じ易くなる。逆に50秒より短くなると、液晶シール剤自体の保存安定性に影響を与える。より好ましいゲルタイムは70秒以上200秒以下であり、更に好ましくは100秒以上200秒以下であり、特に好ましくは100秒以上150秒以下である。なお、本明細書において、ゲルタイムとは、自動ゲル化テスタ(伊予電子製)を使用し、測定温度150℃雰囲気下で、測定部に0.4mLの液晶シール剤を入れ、取り付けたテフロン(登録商標)製ニードルを自転部100rpmにて回転させて液晶シール剤を撹拌し、トルクセンサーが70gcmのトルクを検出するまでの時間と定義する。
本発明の液晶シール剤は、熱反応性を向上させる目的で、更に成分(e)として硬化促進剤を含有してもよい。本発明に用いられる硬化促進剤(e)としては、例えば、イミダゾール類;イミダゾール類と、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸、マレイン酸、蓚酸等の多価カルボン酸との塩類;ジシアンジアミド等のアミド類;該アミド類と、フェノール類、上記多価カルボン酸類、又はホスフィン酸類との塩類;1,8−ジアザ−ビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7等のジアザ化合物;該ジアザ化合物と、フェノール類、上記多価カルボン酸類、又はホスフィン酸類との塩類;トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート等のホスフィン類;2,4,6−トリスアミノメチルフェノール等のフェノール類;アミンアダクト等が挙げられる。具体的には、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6(2’−メチルイミダゾール(1’))エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6(2’−ウンデシルイミダゾール(1’))エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6(2’−エチル,4−メチルイミダゾール(1’))エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6(2’−メチルイミダゾール(1’))エチル−s−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2−メチルイミダゾールイソシアヌル酸の2:3付加物、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−3,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−ヒドロキシメチル−5−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニル−3,5−ジシアノエトキシメチルイミダゾール等が挙げられる。
これら硬化促進剤のうち好ましいものとしては、イミダゾール類と多価カルボン酸との塩類、アミンアダクトが挙げられ、特に好ましくは2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物、エポキシ樹脂アミンアダクトが挙げられる。これらの硬化促進剤は溶剤に溶けにくく、また潜在性が高いため液晶シール剤のポットライフが長く、更に100℃以上で加熱すると速く硬化するため、液晶パネルのギャップ出し工程において液晶シール剤の内圧と外圧と差による応力で液晶シール剤がリークすることが防止されるためである。これらの化合物は、MY−H(味の素ファインテクノ株式会社製)、2MAOK−PW(四国化成工業株式会社製)として市場から入手することができる。硬化促進剤の添加量は、エポキシ樹脂100質量部に対して0.5〜20質量部が好ましく、より好ましくは1〜18質量部である。
これら硬化促進剤は、潜在性硬化促進剤の形式で使用した方が、作業性の向上(ポットライフの延長)等のメリットがあり好ましい。潜在性硬化促進剤は、室温では固体で、加熱されることによって溶解し、初めて硬化促進剤として反応するという性質を有するものであり、例えばこれら硬化促進剤をマイクロカプセルにしたマイクロカプセル型硬化促進剤や、溶剤やエポキシ樹脂に溶解しにくい固体分散型の硬化促進剤(例えばイミダゾール類)、アミンアダクト等が挙げられる。
これら硬化促進剤のうち、固体分散型の潜在性硬化促進剤の平均粒径はレーザー法の測定で6μm以下が好ましく、より好ましくは4μm以下、更に好ましくは3μm以下程度である。平均粒径が6μmより大きい潜在性硬化促進剤を使用すると、ディスペンサー塗布が難しく、また、塗布後の形状も均一でなく、そのため、シール後のシール形状も均一でなくなってしまう。また、平均粒径が6μmより大きい硬化促進剤を使用した液晶シール剤のシール後のシール部に充填剤の荒い粗密が確認される。
本発明の液晶シール剤は、更なる接着強度の向上を図る目的で、成分(f)としてカップリング剤を含有してもよい。カップリング剤としては、例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、N−(2−(ビニルベンジルアミノ)エチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン等のシラン系カップリング剤;イソプロピル(N−エチルアミノエチルアミノ)チタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、チタニウムジ(ジオクチルピロフォスフェート)オキシアセテート、テトライソプロピルジ(ジオクチルフォスファイト)チタネート、ネオアルコキシトリ(p−N−(β−アミノエチル)アミノフェニル)チタネート等のチタン系カップリング剤;Zr−アセチルアセトネート、Zr−メタクリレート、Zr−プロピオネート、ネオアルコキシジルコネート、ネオアルコキシトリスネオデカノイルジルコネート、ネオアルコキシトリス(ドデカノイル)ベンゼンスルフォニルジルコネート、ネオアルコキシトリス(エチレンジアミノエチル)ジルコネート、ネオアルコキシトリス(m−アミノフェニル)ジルコネート、アンモニウムジルコニウムカーボネート等のジルコニウム系カップリング剤;Al−アセチルアセトネート、Al−メタクリレート、Al−プロピオネート等のアルミニウム系カップリング剤;等が挙げられるが、好ましくはシラン系カップリング剤であり、更に好ましくはエポキシシランカップリング剤である。カップリング剤を使用することにより耐湿信頼性が優れ、吸湿後の接着強度の低下が少ない液晶シール剤が得られる。具体的には、サイラエースS−510(チッソ株式会社製)等が市場から入手できる。
本発明の液晶シール剤では、成分(g)無機充填剤を用いて、接着強度向上や耐湿信頼性向上を図ることができる。この(g)無機充填剤としては、溶融シリカ、結晶シリカ、シリコンカーバイド、窒化珪素、窒化ホウ素、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、マイカ、タルク、クレー、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸リチウムアルミニウム、珪酸ジルコニウム、チタン酸バリウム、硝子繊維、炭素繊維、二硫化モリブデン、アスベスト等が挙げられ、好ましくは溶融シリカ、結晶シリカ、窒化珪素、窒化ホウ素、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、マイカ、タルク、クレー、アルミナ、水酸化アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウムであり、より好ましくは溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、タルクである。これら無機充填剤は2種以上を混合して用いてもよい。その平均粒径は、大きすぎると狭ギャップの液晶セル製造時に上下ガラス基板の貼り合わせ時のギャップ形成がうまくできない等の不良要因となるため、3μm以下が適当であり、好ましくは2μm以下である。粒径はレーザー回折・散乱式粒度分布測定器(乾式)(株式会社セイシン企業製;LMS−30)により測定できる。
本発明の液晶シール剤で使用し得る成分(g)無機充填剤の液晶シール剤中の含有量は、本発明の液晶シール剤の総量を100質量部とした場合、通常10〜60質量部、好ましくは20〜50質量部である。無機充填剤の含有量が10質量部より少ない場合、ガラス基板に対する接着強度が低下し、また耐湿信頼性も劣るために、吸湿後の接着強度の低下も大きくなる場合がある。一方、無機充填剤の含有量が60質量部より多い場合、つぶれにくく液晶セルのギャップ形成ができなくなってしまう場合がある。
本発明の液晶シール剤には、さらに必要に応じて、有機充填剤、顔料、レベリング剤、消泡剤等の添加剤を配合することができる。
本発明の液晶シール剤を得る方法の一例としては、次に示す方法がある。まず、成分(a)、成分(c)、成分(d)を溶解混合し、これに必要に応じ成分(f)、成分(g)、並びに有機フィラー、消泡剤、レベリング剤等を添加し、公知の混合装置、例えば3本ロール、サンドミル、ボールミル等により均一に混合し、その後、成分(b)、成分(e)を添加し、3本ロールやプラネタリミキサーにて均一に混合し、金属メッシュにて濾過することにより、本発明の液晶シール剤を製造することができる。
本発明の液晶表示セルは、基板に所定の電極を形成した一対の基板を所定の間隔に対向配置し、周囲を本発明の液晶シール剤でシールし、その間隙に液晶が封入されたものである。封入される液晶の種類は特に限定されない。ここで、基板とはガラス、石英、プラスチック、シリコン等からなる少なくとも一方に光透過性がある組み合わせの基板から構成される。その製法としては、本発明の液晶シール剤に、グラスファイバー等のスペーサー(間隙制御材)を添加後、該一対の基板の一方にディスペンサー、スクリーン印刷装置等を用いて該液晶シール剤を塗布した後、必要に応じて、80〜120℃の温度で3〜30分間仮硬化を行う。その後、もう一方のガラス基板を重ね合わせ、加熱しながらギャップ出しを行う。ギャップ形成後、100〜180℃で30分〜3時間硬化することにより空セルを得ることができる。この空セルに、予め設けておいて液晶シール剤の切れ目(注入口)から、真空中で液晶の注入を行うことにより本発明の液晶表示セルを得ることができる。このようにして得られた本発明の液晶表示セルは、接着性、可撓性に優れるため、落下等の衝撃に非常に強いものである。また、耐湿信頼性に優れたものでもある。スペーサーとしては、例えばグラスファイバー、シリカビーズ、ポリマービーズ等が挙げられる。その直径は、目的に応じ異なるが、通常2〜8μm、好ましくは4〜7μmである。その使用量は、本発明の液晶シール剤100質量部に対し、通常0.1〜4質量部、好ましくは0.5〜2質量部、より好ましくは0.9〜1.5質量部程度である。
本発明の液晶シール剤は、作業性に非常に優れる。すなわち、ディスペンス、スクリーン印刷等による塗布作業性が良好であり、また、予備過熱において一定の粘度まで速やかに上昇し、その後は安定化するため、使用が容易である。更には、対向基板との接触性に優れるため、搬送時に基板同士が剥離することがなく、また、熱硬化性が非常に良好であり、加熱工程において速やかに硬化する。したがって、未硬化成分を残存させることがなく、構成成分の液晶への溶出も極めて少なく、液晶表示セルの表示不良を低減することが可能である。更に、その硬化物は接着強度、耐熱性、耐湿性等の各種硬化物特性にも優れるため、本発明の液晶シール剤を用いることにより、信頼性に優れる液晶表示セルを作成することが可能である。また、本発明の液晶シール剤を用いて作成した液晶表示セルは、電圧保持率が高く、イオン密度が低いという液晶表示セルとして必要な特性も充足される。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。なお、特別の記載のない限り、本文中「部」及び「%」とあるのは質量基準である。
[液晶シール剤の調製]
下記表1に示す割合で各樹脂成分(成分(a)、成分(c))及び有機溶剤(成分(d))を混合し、加熱溶解した。室温まで冷却後、必要に応じてカップリング剤(成分(f)、無機充填剤(成分(g))等を適宜添加し、コアシェル構造を有するアクリル重合体(成分(b))、必要に応じて硬化促進剤(成分(e))を添加し、3本ロールにて均一に混合し金属メッシュで濾過し、実施例1〜8、比較例1〜4の液晶シール剤を調製した。
[ゲルタイム]
自動ゲル化テスタ(伊予電子製)を使用し、測定温度150℃雰囲気下にて、調製した液晶シール剤を測定部に0.4mL入れ、取り付けたテフロン(登録商標)製ニードルを自転部100rpmにて回転させてシール剤を撹拌し、トルクセンサーが70gcmのトルクを検出するまでの時間をゲルタイムとした。結果を表1に示す。
[粘度測定]
E型粘度計(VISCONIC EHD型、コーン3°×R14:東京精機株式会社製)にて25℃、10rpmの粘度を測定した。結果を表1に示す。
[チクソ比]
E型粘度計(VISCONIC EHD型、コーン3°×R14:東京精機株式会社製)にて25℃での、10rpm及び1rpmの粘度を測定し、1rpmの粘度/10rpmの粘度の値をチクソ比とした。結果を表1に示す。
[保存安定性テスト]
調製した液晶シール剤を25℃雰囲気に48時間保管したものをE型粘度計(VISCONIC EHD型、コーン3°×R14:東京精機株式会社製)にて25℃、10rpmの粘度を測定し、初期粘度からの増粘度を算出し、48時間後の増粘率とした。計算式は、{(48時間後の粘度−初期粘度)/(初期粘度)}×100とした。結果を表1に示す。
[接着性テスト]
洗浄した1.5cm×3cmのITO膜付きガラス基板に、5μmのガラスファイバー(PF−50S:日本電気硝子株式会社製)を液晶シール剤に対して1質量%添加した液晶シール剤を、5μmの厚さに潰したときの直径が0.8〜1.2mmになるように塗布した。90℃設定のホットプレートにて10分間予備加熱を行い、対向基板として、洗浄した1.5cm×3cmのITO膜付きガラス基板をITO面側が液晶シール剤側になるように、十字の形にて貼り合わせ、バインダークリップNo.155(ライオン事務機器製)にて2箇所をとめ、基板を固定させた。150℃設定の電気乾燥機にこの試験片を投入し、室温まで冷却した。ボンドテスター(SS−30WD:西進商事製)の引っ張りモードにて3.3mm/秒の速度にて引っ張り方向の強度を測定した。強度をシールの単位面積当たりに換算し、接着強度とした。評価の基準は以下による。結果を表1に示す。
○・・・接着強度が16MPa以上
△・・・接着強度が10MPa以上16MPa未満
×・・・接着強度が10MPa未満
[耐湿接着性テスト]
上記[接着性テスト]と同様の手順にて、試験片の作成を行った。その後60℃90%に設定した恒温恒湿槽(HPAV−80−20:いすゞ製作所製)に12時間投入後、室温にて冷却したものを測定用試験片とした。ボンドテスター(西進商事製SS−30WD)の引っ張りモードにて3.3mm/秒の速度にて引っ張り方向の強度を測定した。強度をシールの単位面積当たりに換算し、耐湿接着強度とした。評価の基準は以下による。結果を表1に示す。
○・・・耐湿接着強度が16MPa以上
△・・・耐湿接着強度が10MPa以上16MPa未満
×・・・耐湿接着強度が10MPa未満
[対向基板への接触性]
5cm×5cmのガラス基板上に注入口付きのパターンで液晶シール剤をディスペンサーにて断面積5000μmになるように塗布し、90℃設定の電気乾燥機にて10分間溶剤乾燥(プリキュア)を行った。基板を室温雰囲気まで冷却後、5cm×5cmの対向ガラス基板を重ね合わせ、10kgの錘を30秒間のせ、液晶シール剤の潰れ性を光学顕微鏡にて観察し、液晶シール剤の幅を測定した。測定は液晶シール剤を塗布したガラス基板側と、対向基板の2方向から行い、液晶シール剤を塗布した側の液晶シール剤の幅と、対向基板側の液晶シール剤の幅との比較によって、どの程度潰れているかを評価した。評価の基準は以下による。結果を表1に示す。
◎・・・対向ガラス基板の幅が液晶シール剤を塗布した基板の幅の70%以上
○・・・対向ガラス基板の幅が液晶シール剤を塗布した基板の幅の40%以上70%未満
△・・・対向ガラス基板の幅が液晶シール剤を塗布した基板の幅の10%以上40%未満
×・・・対向ガラス基板の幅が液晶シール剤を塗布した基板の幅の10%未満あるいは全く接していない
[プレス後の液晶シール剤構成成分の染み出し性テスト]
5cm×5cmのガラス基板上に注入口付きのパターンで液晶シール剤をディスペンサーにて断面積5000μmになるように塗布し、90℃設定の電気乾燥機にて10分間溶剤乾燥(プリキュア)を行った。基板を室温雰囲気まで冷却後、5cm×5cmの対向ガラス基板を重ね合わせ、4辺をバインダークリップNo.155(ライオン事務機器製)にて挟み、150℃設定の電気乾燥器にて60分間投入した。基板を室温まで冷却後基板の液晶シール剤の様子を光学顕微鏡にて観察した。本試験においては、硬化性等の影響から、樹脂成分の染み出しの有無(樹脂成分とフィラー成分の相分離の有無)を確認する。評価の基準は以下による。結果を表1に示す。
○・・・樹脂成分の染み出しが無い
×・・・樹脂成分の染み出しが有る
[印刷性テスト]
調製した液晶シール剤を、スクリーン印刷機(LS−150:ニューロング精密工業株式回社製)にてガラス基板に印刷塗布した。これを目視にて確認した。かすれ、液晶シール剤の切れ等の有無を観察した。評価の基準は以下による。結果を表1に示す。
○・・・かすれ、切れが無い
×・・・かすれ、切れが有る
[ディスペンス性テスト]
調製した液晶シール剤をシリンジに充填・脱泡した後、ディスペンサー(ショットマスター300:武蔵エンジニアリング社製)にてガラス基板上に30mm/secで塗布し、形状を目視にて確認した。かすれ、液晶シール剤の切れ等の有無を観察した。評価の基準は以下による。結果を表1に示す。
○・・・かすれ、切れが無い
×・・・かすれ、切れが有る
[比抵抗値測定テスト]
10mLサンプル瓶の底に調製した液晶シール剤を100mg程度均一に塗布した後、90℃に設定した電気乾燥機にて10分間溶剤乾燥(プリキュア)を行った。その後150℃に設定した電気乾燥機にて60分硬化した。室温に冷却後、液晶(MLC−6866−100:メルク株式会社製)を液晶シール剤の10倍量加えた。90℃設定の電気乾燥機にて24時間加熱した後、30分間冷却した。それぞれの上澄みをデカンテーションにて分け取り、デジタル超高抵抗計(R8340:株式会社アドバンテスト製)にて比抵抗値を測定した。評価の基準は以下による。結果を表1に示す。
○・・・比抵抗値が1.0×10E+12以上
×・・・比抵抗値が1.0×10E+12未満
なお、比抵抗値の「1.0E+12」は「1.0×1012」を表し、他の記載も同様である。
[吸水率]
5cm×7cmのガラス基板上に調製した液晶シール剤を25μmのクリアランスのアプリケーターを使用して塗布した。90℃に設定した電気乾燥機にて10分間溶剤乾燥を行い、150℃に設定した電気乾燥機にて60分間硬化させた。60℃90%に設定した恒温恒湿槽(HPAV−80−20:いすゞ製作所)に24時間投入後室温にて冷却した液晶シール剤と硬化直後の液晶シール剤との重量変化から吸水率を算出した。算出式は{(吸水後のシール剤重量−吸水前のシール剤重量)/(吸水前のシール剤重量)}×100とした。結果を表1に示す。
表1の結果より、本発明の液晶シール剤は、印刷性、ディスペンス性、対向基板への接触性に優れ、液晶パネル製造時に作業性に優れていた。また、貼り合わせ、プレス後もシール形状に乱れはなく、接着性、耐湿接着性、液晶汚染性に優れた値を示していた。一方、比較例については、印刷性、ディスペンス性に優れていても、対向基板への接触性が悪かったり、作業性は良くても接着性が悪かったり、プレス後に染み出しが発生したりするものがあった。
したがって、本発明の液晶シール剤は、工程を通じて作業性に問題がなく、信頼性に非常に優れたシール剤であるといえる。
本発明の液晶シール剤は、塗布作業性、対向基板への接触性、予備過熱後の粘度安定性にも優れ、硬化後の接着強度及び可撓性に極めて優れる。したがって、信頼性の高い液晶表示セルを容易に製造することを可能とするものである。

Claims (11)

  1. (a)軟化点が75℃以下の固形フェノールノボラック樹脂、(b)コア層がn−ブチルアクリレートの重合体であり、シェル層がメチルメタクリレートの重合体であるコアシェル構造を有するアクリル重合体、(c)エポキシ樹脂、及び(d)有機溶剤を含有し、150℃でのゲルタイムが50秒以上200秒以下である液晶シール剤。
  2. 前記成分(d)が、プロピレングリコールジアセテート、二塩基酸ジメチルエステル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、及びエチレングリコールジブチルエーテルからなる群から選択される1種以上の有機溶剤である請求項に記載の液晶シール剤。
  3. 前記成分(a)が、下記式(1)で表される化合物である請求項1又は2に記載の液晶シール剤。
    (式中、Rは水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、又はハロゲン原子を示し、rは1〜3の整数を示す。rが2又は3のとき、それぞれのRは同一であっても異なっていてもよい。sは0又は正の整数を示す。)
  4. 前記成分(c)のエポキシ基1当量に対する前記成分(a)の水酸基の当量が0.2〜1.4化学当量である請求項1乃至のいずれか一項に記載の液晶シール剤。
  5. 前記成分(c)が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂である請求項1乃至のいずれか一項に記載の液晶シール剤。
  6. 更に、(e)硬化促進剤を含有する請求項1乃至のいずれか一項に記載の液晶シール剤。
  7. 前記成分(e)が、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物及びエポキシ樹脂アミンアダクトから選ばれる少なくとも1種である請求項に記載の液晶シール剤。
  8. 更に、(f)カップリング剤を含有する請求項1乃至のいずれか一項に記載の液晶シール剤。
  9. 前記成分(f)が、エポキシシランカップリング剤である請求項に記載の液晶シール剤。
  10. 更に、(g)無機充填剤を含有する請求項1乃至のいずれか一項に記載の液晶シール剤。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の液晶シール剤を硬化して得られる硬化物でシールされた液晶表示セル。
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