JP6085272B2 - 平型導体用電気コネクタ - Google Patents

平型導体用電気コネクタ Download PDF

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Description

本発明は、平型導体用電気コネクタに関する。
複数の芯線を平行に並べて一つの平帯状にしたFPC、FFCや多極細線同軸線などの平型導体が接続される電気コネクタは、上記複数の芯線の配列ピッチに対応して接触部が位置するように端子がハウジングによって保持されている。このような平型導体用の電気コネクタは、平型導体の一端部に形成された接続部分をコネクタに接続するのに、該接続部分を平型導体の長手方向でハウジングの受入口へ挿入する挿入形式と、上方に開放されているハウジングに端子の接触部が露呈配置されている該接触部上に上方から平型導体の面に直角方向となる厚み方向に上記接続部分を載置する開放形式とがある。いずれの形式においても、接続部分が所定位置で接触部の上にもたらされた後、コネクタに回動可能に支持されている回動部材を回動して、平型導体を圧して接続部分の端子との間における接圧を確保している。
挿入形式にあっては、平型導体の挿入時の該平型導体の幅方向そして高さ方向(平型導体の厚み方向)の位置が受入口により自ずと定まり、挿入位置が正確となるが、平型導体の先端を受入口に正確に位置づけてから挿入しなくてはならないので、挿入しづらいという点、そして場合によっては、端子との摩擦抵抗に抗して押し込まなくてはならない点で、扱いにくいことがある。
一方、開放形式にあっては、回動部材が開位置にあるときには、ハウジングが上方に向け開放されていて、そこに端子の接触部が位置しているので、平型導体の接続部分を上方から接触部の上に載置するだけでよく、上方からの平型導体に対する押えがないので、多少不安定であるが、上方に広く開放されていて良く見えるので、きわめて扱いやすい。
本発明は、後者の開放形式のコネクタに関しているが、この開放形式のものとして、特許文献1に開示されているコネクタが知られている。特許文献1のコネクタにあっては、端子の接触部が配列されている範囲及びその周辺を含めてハウジングが上方に向けた開放域として形成されており、平型導体(フレキシブル配線基板)の対応する側の接続部分が上方から上記接触部上に載置できるようになっている。上記開放域は、平型導体が延びる方向にも開放されていて、この開放域に近接した位置で開位置と閉位置との間を回動可能な蓋部材(回動部材)がハウジングにより支持されている。蓋部材は、金属板を屈曲して作られており、ハウジングの側面に形成された短円柱状の回転軸に対して、蓋部材の側壁部に形成された略円形の軸受部分が嵌合していて、該回転軸まわりに回動案内支持されている。この蓋部材は、該蓋部材が開位置にあるときに開放域へ載置された平型導体を端子の接触部へ圧する閉位置まで回動操作される。
特許文献1では、ハウジングに形成された回転軸は短円柱状をなし、その周面には、周方向の一箇所に突起が設けられている。一方、蓋部材の側壁部に形成された軸受部分は、略円形孔で上記回転軸の半径と同じ内径の部分と、周方向の特定角の範囲では、上記回転軸に対して半径方向隙間を弧状のスリットとして形成するように半径が大きくなった部分とを有している。このスリットを形成する部分は、等半径部分と、半径を漸次減ずるような傾斜した直線部分とを有していて、蓋部材が操作部での回動操作力を受けて閉位置にまで回動すると、上記回転軸の突起が上記スリットの直線部分と係合して、半径が減じられている分だけ、該突起で蓋部材に前方への付勢力を付与する。この蓋部材には、鉤部をもった係止腕が設けられていて、閉位置では、この鉤部が平型導体の補強板の後方段部に係止して、上記付勢力のもとで、平型導体を前方に向け引き、平型導体の後方への抜けを防止している。
特許文献1のコネクタにおける蓋部材は、金属板を加工して容易に作ることができ、その側壁部に形成された軸受部分が、略円形状をなし、周方向の一部にスリットの形式のためにハウジングの回転軸よりも半径を大きくした等径部分と、等径部分から半径を漸次減じるように傾斜した直線部分とを有していて、上記直線部分が回転軸の突起に圧せられて、その結果生ずる摩擦力によって、蓋部材は閉位置に維持される。しかしながら、この摩擦力を生じている軸受部分の直線部分は傾斜しているために、楔の原理により、蓋部材を開位置の方へ戻そうとする回転力をもたらす分力を受けている。すなわち、この分力が上記摩擦力よりも大きくなる関係の状態になったときには、閉位置に維持できないということを意味しており、蓋部材は安定して閉位置にあるとは言えない。
そこで、特許文献1では、ハウジングに取り付けられた金属シェルと蓋部材との間にロック機能をもたせて、閉位置における蓋部材が不用意に開かないようにしている。このロック機能は、金属シェルの端部に突出形成された略三角鉤状のロック部と、蓋部材の操作部に近接して二つの脚部をもつU字状の弾性部における一方の脚部に形成された窓状の被ロック部とを有することで、上記一方の脚部がロック部に当接した際の弾性撓みによりロック部に対して被ロック部が係止するようにして得られる。したがって、蓋部材を上方から閉位置へもたらすだけで、上記被ロック部がロック部に係止する。
特開2010−044904
特許文献1では、上述したように、蓋部材が閉位置にもたらされた状態では、平型導体が不用意に引かれてもその抜出が上記軸受部分での摩擦力により防止され、また、これに加えて、ロック部そして被ロック部により蓋部材の開きが防止される。
しかしながら、特許文献1には、意図して蓋部材を開いて開位置にもたらす構成そして機能については一切開示がなく、蓋部材をどのようにしたら開位置へ向けた回動を可能な状態にできるのか不明である。この開位置へ向けた回動のためには、蓋部材の被ロック部を金属シェルのロック部から外さなくてはならない。特許文献1の図面から推量すると、適宜工具を挿し込んで上記被ロック部を形成する弾性部をなす一方の脚部を一時的に撓み変形させることはできる。しかし、この操作はきわめて困難であり、工具により周辺に損傷を与える可能性があり、さらに工具を用意しておかなければならない。
本発明は、かかる事情に鑑み、金属板を屈曲加工して、容易に製作できるのみならず、閉位置で安定したロック係止状態を維持でき、かつ簡単にロック解除できる平型導体用電気コネクタを提供することを課題とする。
本発明に係る平型導体用電気コネクタは、平型導体との接触接続のための端子がハウジングによりコネクタ幅方向に配列保持されているコネクタ本体と、該コネクタ本体により開位置から閉位置まで回動自在に支持される金属板製の回動部材が、開位置にあるときには、上方に向け露呈している上記端子の接触部上に平型導体を上方から載置可能とし、閉位置にあるときには平型導体を該接触部に対して押圧する。
かかる平型導体用電気コネクタにおいて、本発明では、回動部材の回動を可能とする支承部をコネクタ本体に有し、そして被支承部を回動部材に有していると共に、回動部材とコネクタ本体が被ロック部とロック部とをそれぞれ有していて回動部材の閉位置にて互いにロック係止し合うようになっており、回動部材は、被支承部が設けられる基部と、被ロック部と操作部とが設けられる可動部と、上記基部と上記可動部とを前後方向で弾性変形可能に連結する弾性部とを有しており、該弾性部の弾性変形によって基部と可動部は前後方向に相対移動可能であり、回動部材を閉位置側に回動することで被ロック部とコネクタ本体のロック部とが干渉し、さらに閉位置側に回動することでロック係止が可能になっているとともに、操作部を上記弾性変形方向に操作することで被ロック部の係止状態が解除されることを特徴としている。
このような構成の本発明では、コネクタ本体に設けられた支承部により回動自在に支承される被支承部が基部に設けられ、コネクタ本体側のロック部と係止する被ロック部と解除操作のための操作部が可動部に設けられ、弾性部により基部と可動部が連結されている。したがって、前後方向で、コネクタ本体に対して被支承部が定位置に位置するのに対し、被ロック部と操作部は弾性部での弾性変形分だけ移動可能である。その結果、被ロック部が係止するロック部の係止可能部分を前後に長く確保して、係止を確実としても、ロック解除時には、操作部を上記弾性部の弾性変形方向で操作するだけで、被ロック部を上記係止可能部から脱する位置にもたらすことができる。かくして、回動部材は必要時に容易に開位置へ向け回動可能となる。
本発明において、ロック部と被ロック部は、操作部でのロック解除操作時に、弾性部での弾性変形にもとづいて、被ロック部がロック部を乗り越えてロック解除位置にもたらされる位置関係にあるようにすることも、あるいは、ロック部が被ロック部から離間する方向に移動する位置関係にあるようにすることもできる。
本発明において、回動部材は、閉位置にて端子の接触部に対して近い順に内板部と外板部を有し、内板部と外板部の一方に被支承部が設けられ、内板部と外板部とは前後方向で弾性変形可能な弾性部を介して連結されていて、該弾性部での弾性変形によって外板部と内板部は前後方向に相対移動可能であり、内板部と外板部の他方は被ロック部が設けられ、回動部材を閉位置にもたらすことで上記弾性部における弾性変形により被ロック部が弾性変形方向に移動してコネクタ本体のロック部との係止が可能になっている形態とすることができる。
かかる回動部材は、金属板の領域を前後方向で区分するように三枚重ねをなすように屈曲されていて、金属板の一方の自由端側を前縁部とする外板部と、他方の自由端部を後縁部とする内板部と、外板部と内板部との間に位置して上記外板部の後縁そして内板部の前縁に連結されている中板部とを有し、上記外板部の側縁部に被支承部が設けられ、内板部の後縁部に被ロック部がそして前縁部に操作部がそれぞれ設けられ、さらに、中板部に弾性部が設けられているようにすることができる。こうすることで、回動部材は一枚の金属部材に外形加工を施した後に屈曲加工を行うだけで容易に得られ、前後方向でも上下方向でもコンパクトな形態となる。しかも、弾性部は前後方向で中板部の広い範囲を占めるように設計できるので、弾性変形量も大きくでき、ロック部の係止可能部分を長くしてロックを確実にしても、容易にロック解除できる。
本発明において、回動部材の被ロック部は外板部の後縁部から屈曲された被ロック片に設けられた被ロック窓として形成され、コネクタ本体のロック部は該コネクタ本体の後面から後方へ突出するロック突部として形成されているようにすることができる。
本発明において、操作部は、回動部材が開位置にあるときに、コネクタ本体の外面に対して至近もしくは当接して位置していることが好ましい。こうすることで、開位置にある回動部材が、正規の開位置よりもさらに開く方向へ回動するような不用意な力を受けても、上記操作部がコネクタ本体の外面との当接による反力を受けてこの反力を弾性部で吸収するので、回動部材そしてこれを支持しているコネクタ本体の支承部を損傷することはない。
さらに、本発明において、コネクタ本体は、回動部材が閉位置なる状態のもとで、操作部がロック解除方向へ操作されたときに、該回動部材を開位置へ向け押圧する押圧部材を有しているようにすることができる。こうすることで、操作部をロック解除方向へ操作するだけで、ロック解除と回動部材の開位置へ向けた回動開始とを同時になすことができる。
さらに本発明において、回動部材は、該回動部材が閉位置にあるときに、コネクタの重心を通る鉛直線が外板部と交わる点を含む範囲で外板部の外面に平坦面領域を形成することが好ましい。こうすることで、コネクタを電子機器への実装の際、上記平坦面領域を吸着部材でもち上げることで、実装位置へ自動搬送配置を容易とする。
本発明は、以上のように、平型導体を端子の接触部に対して押圧するために閉位置へ向け回動操作される回動部材が、基部に被支承部を有し、被ロック部と操作部を可動部に有し、上記基部と可動部が前後方向で弾性変形可能な弾性部を介して連結されていて、該弾性部での弾性変形によって基部と可動部は前後方向に相対移動可能であるようにしたので、上記弾性部での前後方向での弾性変形を大きく確保できるようになり、被ロック部に対するロック部でのロック係止可能部分の長さを大きくしてロックを確実なものとし、さらにはロック解除時には、被ロック部が上記弾性変形方向に大きく移動して容易にロック部から外れてロック解除状態となり、ロック機能の向上そしてロック解除の操作容易化の両面で、使用勝手が良くなる。
本発明の一実施形態としてのコネクタを示し、回動部材が閉位置にあってコネクタ使用時状態における斜視図である。 図1のコネクタの回動部材が開位置における斜視図である。 図1のコネクタの回動部材が閉位置直前における斜視図である。 図1のコネクタの回動部材のみを、各部が便宜的に分離された状態で示す斜視図である。 図1のコネクタの回動部材が閉位置にあり、回動部材の上板部を省略して示す斜視図である。 図1のコネクタの回動部材が閉位置にあるときの電源端子の位置での断面図であり、(A)は平型導体なしの場合、(B)は平型導体挿入時の場合を示す。 図1の被ロック部についての変形例示す斜視図である。 本発明の他の実施形態の回動部材を示す斜視図である。 図8の回動部材を、固定部材と可動部材との組み立て前の状態で示す斜視図である。 図8の回動部材を閉位置にある状態で示し、(A)は信号端子位置での断面図、(B)は信号端子位置で断面をとった斜視図である。 本発明のさらに他の実施形態のコネクタの斜視図である。
以下、添付図面にもとづき、本発明の実施の形態を説明する。
図1そして図2は、本実施形態の平型導体用電気コネクタ(以下、「コネクタ」)の外観をそれぞれ示す斜視図であり、図1は平型導体の配置後で回動部材が閉位置状態、図2は回動部材が開位置で平型導体が未配置状態、平型導体の配置位置が仮想線(二点鎖線)で示されており、図3は平型導体の配置後で回動部材が閉位置直前状態で示されている。
図において、コネクタ1はコネクタ本体2と回動部材3とを有している。回動部材3は、金属板を加工して作られていて、図2に示す開位置と、図1に示す閉位置との間を回動できるようにして、コネクタ本体2により支持されている。
コネクタ本体2は、図2に見られるように、電気絶縁材で作られたハウジング4が、端子、例えば図示の例のように、電源端子5そして信号端子6と、固定金具7とを保持して構成されている。本実施形態のコネクタ1は、バッテリ接続用のFPC等を接続する平型導体用コネクタの例を示しており、複数の電源端子5とその制御用のとしての一つの信号端子6を有する形態をなしているが、本発明のコネクタは、電源端子と信号端子の数、配列形態に限定はなく、自由に選定してよい。電源端子5は、コネクタ幅方向に複数配列されており、信号端子6はコネクタ幅方向で電源端子5の配列の中で中央に位置して一つだけ設けられている。電源端子5は、コネクタが接続されるバッテリ間で電源電流を流すための端子であり、信号端子6はその電源電流を制御する信号のための端子である。かかる電源端子5、信号端子6上に配される平型導体Fは、図2の実線では未だ電源端子5と信号端子6上に配されずにコネクタ1の後方(図2にて左方)に置かれている状態として、仮想線では平型導体Fの面に対して直角方向に降下して電源端子5そして信号端子6上に配した状態として示されており、平型導体Fは、前端(図にて右端)がハウジング4により位置が定められ後方へ延びている。上記平型導体Fは、上記電源端子5と信号端子6のそれぞれに接続されている複数の配線群が形成された平型導体本体部F1の前端部分の下面に接続部分を、そして上面に補強板部材F2を有している。
上記平型導体Fは、図2に見られるように、平面形状が前端側で段状をなして幅が大きくされた耳状の被係止部FAを有している。該被係止部FAは、その前端縁と側端縁が後述のハウジングに設けられた枠状の後述の規制部により位置規制され、一方、段状をなすその後縁が後述のハウジングの係止部と係止する被係止縁FA‐1を形成している。
ハウジング4は、図2のごとく、底板部41と、幅方向両端位置で、該底板部41の前部から立設された規制部42と、底板部41の後部から立設された係止部43とを有している。規制部42は平面形状がL字状に屈曲された壁をなしていて、コネクタ幅方向に延びる前規制壁部42Aと、前後に延びる側規制壁部42Bとを有しており、その屈曲内面をなす前内面と側内面がそれぞれ上記平型導体Fの被係止部FAの前端と側端を規制する。係止部43はブロック状の壁をなし、その前内面が上記平型導体Fの被係止部FAの後縁と係止して平型導体Fの抜けを防止する。かかる平型導体Fは被係止部FAを有する接続部分がハウジング4に対し、上方から上記規制部42と係止部43の間の前後方向範囲へ、図2の仮想線のように、上方から降下配置されて、前後方向そして側方向で位置づけられる。
ハウジング4の底板部41には、図2のごとく、幅方向で三位置に平面形状が四角形の貫通窓部41A,41B,41Aが並んで形成されていて、電源端子5の接触部52が貫通窓部41A内に、そして信号端子6の接触部62が貫通窓部41B内に位置している。
上記電源端子5そして信号端子6は、図2に見られるように、細い帯状金属片を屈曲することで、同一形状・同一寸法に作られている。電源端子5そして信号端子6は直状の基部51,61と該基部51,61から前方に延び上方に向けそして下方へ延びるように屈曲されて弾性が付与された接触部52,62とを有していて、上記電源端子5の基部51そして信号端子6の基部61が貫通窓部41A,41Bの後縁となるハウジング部分を前後に貫通してモールド一体成形により該ハウジング部分でそれぞれ保持されており、接触部52,62が貫通窓部41A,41B内にあってハウジングの底板部41の上面よりも上方に突出して位置している。
上記固定金具7は、図2に見られるように、ハウジング4の側部に一体成形で保持されている。該固定金具7は、金属板を加工して作られていて、上記ハウジング4の側部外面に沿って位置し前後方向に延びる側板部71と、前端位置で屈曲して回路基板に接面する固定脚部72と、該固定脚部72の側方で立ち上がって逆U字状部をなし、その内方脚部分に形成される支承部73と、上記側板部71の中間部上縁から立ち上がり横V字状をなすガイド部74と、上記側板部71の上縁部で後端寄り位置でハウジング4の係止部43の上面から突出する押圧部75と、後端部で上記係止部43の後端面から突出するロック部76とを有している。
上記固定金具7の固定脚部72は、その底部が回路基板(図示せず)上に位置して該回路基板の対応部に半田固定されて、コネクタ本体2の回路基板に対する固定強度を確保する。
支承部73は、逆U字状部の内方脚に孔部として形成されていて、後述の回動部材の突片状の軸部を受け入れて該軸部を回動自在に支承する。
前後方向での中間部で側板部71の下縁から立ち上がるガイド部74は、コネクタの幅方向(端子配列方向)で内側に向いて突出する横V字状をなし、その上部面が下方に向け内方に傾斜するガイド面74Aを形成し、このガイド面74Aで平型導体の配置時に該平型導体に対して上記幅方向でのガイドし、そして他の斜面で平型導体を仮保持する。
上記固定金具7は、その後部に、ハウジング4の係止部43の後端面から突出するロック部76と上面から突出する押圧部75とを有している。上記押圧部75は、上面孔部43Aから突出する部分が略台形をなし、その前縁が傾斜縁75Aをなしている。
またロック部76は、上縁を傾斜案内縁76Aそして下縁が水平ロック縁76Bをなす略三角形状となっていて、該ロック部76が、上記水平ロック縁76Bで後述の回動部材の被ロック部と上下方向で係止するロック機能を有するようになる。
このような形態の固定金具7の支承部73で回動案内支持される回動部材3は、本実施形態では、その一例が図4そして図5に見られるように、金属板を屈曲して三枚重ねの形態をなす加工を受けて作られている。該回動部材3は、図1に見られる閉位置にあるときに、少なくとも電源端子5の接触部52と、信号端子6の接触部62の範囲を上方から覆う大きさを有する四角平面形状をなしている。図4は回動部材3の三枚重ねの各層板(外板部、中板部、内板部)を、理解しやすくするために一点鎖線で見られるように分離して示してあり、図5では上板部を省略して図示されている。
上記回動部材3は、図4に見られるように、前部屈曲部31と後部屈曲部32でS字状に屈曲された三枚重ね形態をなし、回動部材3が閉位置にあるときにコネクタ本体2に近い方に位置する内板部33と、その直上に位置する中板部34と、さらにその直上で外側に位置する外板部35とを有している。すなわち、内板部33と中板部34とが前部屈曲部31で接続されており、中板部34と外板部35とが後部屈曲部32で接続されている。詳しくは後述するが、外板部35はハウジング本体へ軸支される軸部を有しており基部を成し、内板部33は弾性部を有する中板部34を介して基部と接続しており可動部を成している。
内板部33は、前方に延出し前縁部が上方に屈曲された断面がL字状の操作部33Aと、後縁部が上方に屈曲されて断面が横U字状の保護縁部33Bと、コネクタ幅方向での両側縁で上方に屈曲されて立ち上がる断面が逆L字状をなし前後方向に延びる側腕部33Cと、該側腕部33Cの後縁で下方に屈曲された被ロック片33Dとを有している。
上記操作部33Aは、上記被ロック片33Dとコネクタ本体2のロック部76とのロックの解除のために、操作者によって後方へ押されるための部位をなしている。また、この操作部33Aは、回動部材3が図2の開位置にあるときには、コネクタ本体2の前端面に当接または近接していて、所定の開位置を超える回動力を受けたときには、上記操作部33Aがコネクタ本体2の前端面に当接して該前端面からの反力を受け、後述する弾性撓み作用を行うようになっており、破損が防止されている。
上記側腕部33Cは、回動部材3が閉位置にきたときに、コネクタ本体2の対応部を覆うようにして位置し、コネクタ本体2側の固定金具7の押圧部75が上方へ貫通突出することを許容する上面窓部33C−1が形成されている。該上面窓部33C−1は、固定金具7が支持されているハウジング4の係止部43に形成された押圧部75と対応して位置している。また、上記側腕部33Cの後縁から垂下する被ロック片33Dには、窓部をなす被ロック部33D−1が形成されていて、該被ロック部33D−1の窓部内周下縁が上記コネクタ本体2側のロック部76の下縁をなす水平ロック縁76Bと係止する。被ロック片33Dは、ロック位置への移動過程で、該被ロック片33Dの下端縁がロック部76の上縁に形成された傾斜案内縁76Aに当接して(図3参照)後方への力を該傾斜案内縁76Aから受けて後述の弾性部34Xの弾性変形により後方へ移動してロック位置へのさらなる回動を可能としている。
上記内板部33には、その平坦面部に幅方向に亘って接触部52,62側へエンボス加工によって突出する押圧部33E、該押圧部33Eの内部に電源端子5の接触部52と信号端子6の接触部62に対応する位置に窓部33E1と33E2が形成されていて、回動部材3が閉位置にあるときに、すなわち、電源端子5と信号端子6が自由状態にあるときに、上方へ山形に屈曲している両接触部52,62と回動部材3の内板部33との接触を回避して収容できる空間を確保しており、この点で、回動部材3の高さ方向での寸法の小型化、いわゆる低背化に好都合になっている。また、上記窓部33E1,33E2と保護縁部33Bとの間には、前後方向に亘って接触部52,62側へエンボス加工を施した補強部33Fがコネクタ幅方向で三箇所に形成されている。
上記内板部33の前縁には、コネクタ幅方向両端に既出の前部屈曲部31が位置しており、内板部33と中板部34とを接続している。
上記中板部34は、コネクタ幅方向に延びる四つの帯状部34A,34B,34C,34Dが前方から後方へ向け順に位置していて、上記帯状部34A,34B同士そして帯状部34C,34D同士がそれぞれコネクタ幅方向中央位置の中央連結部34Eで連結され、帯状部34B,34Cがコネクタ幅方向両端位置の端部連結部34Fで連結されている。上記帯状部34A,34B,34C,34Dそして中央連結部34E及び端部連結部34Fは、これら以外の部分を溝として打ち抜くことで形成可能である。上記帯状部34A,34B,34C,34Dは、中央連結部34Eそして端部連結部34Fでの局部的連結により全体として弾性部34Xを形成し、該弾性部34Xは前後方向すなわち、図4でのX方向で帯状部34A,34B,34C,34Dの間隔を変えるような弾性変形を可能としている。操作部33Aを後方へ押すと、上記弾性部34Xは圧縮されて内板部33が後方へ移動可能となり、したがって、該内板部33の側腕部33Cも後方へ移動することとなり、被ロック片33Dの被ロック部33D−1が後方へ移動してロック部76から外れるとともに、上面窓部33C−1の前縁が上記押圧部75へその傾斜縁75Aを経て乗り上げ、上記上面窓部33C−1よりも前方部分の板面部分の下面で形成される被押圧面33C−2で、押圧部75から上方へ向けた反力を受けて上記側腕部33Cが上方へもち上げられる。
上記中板部34の後縁に位置する帯状部34Dには、コネクタ幅方向両端に既出の後部屈曲部32が位置しており、中板部34と外板部35とを接続している。
上記外板部35は、略平板状をなし、コネクタが自動実装の際に吸着搬送される吸着面となる平坦面領域35Cを中央部に有しているとともに、前縁位置に、コネクタ幅方向外方にクランク状をなしながら突出した突片状の軸部35Aを有している。該軸部35Aは、既出の固定金具7に形成された孔状の支承部73に突入して該支承部73で回動自在に支持される。上記外板部には、コネクタ幅方向両端寄り位置に前後に延び中板部34側へ突出するようにエンボス加工された補強部35Bを有している。
次に、図6をも参照しつつ、本実施形態のコネクタの使用要領を説明する。
<平型導体の配置>
先ず、回動部材3を既述した図2の開位置にもたらし、その回動位置を維持した状態としておいて、平型導体Fの被係止部FAを上方から降下してコネクタ本体2の電源端子5そして信号端子6上に配置する。平型導体Fは、その側縁が降下過程で固定金具7の傾斜するガイド面74Aに案内されつつ、正規の幅方向にもたらされる。平型導体Fが正規位置に配置されると、該平型導体Fはその被係止部FAの側縁がハウジング4の側規制壁部42Bによって幅方向での上記正規位置を保ちつつ、前端縁が前規制壁部42Aにより、そして後端縁が係止部43の前面により規制されて、前後方向でも正規位置が保たれるとともに後方への抜けも防止される。
<回動部材の閉位置への回動>
次に、平型導体Fがコネクタ本体2上に配置された状態で、回動部材3を閉位置に向け回動する。回動部材3は、図2に示される開位置から、図3に見られる閉位置直前位置を経て図1の閉位置の状態となる。図6は、回動部材3が閉位置にあるときの電源端子5におけるコネクタの縦断面で、(A)は平型導体を配せずに閉位置にある状態、(B)は平型導体を配したときの同位置における縦断面図であり、(A)は電源端子の弾性変位量を理解しやすくするための図である。
回動部材3が図3の閉位置直前位置にまで達すると、回動部材3の内板部33に設けられた側腕部33Cの後端から下方へ屈曲された被ロック片33Dの下端がコネクタ本体2側のロック部76の上縁たる傾斜案内縁76Aに当接する。かかる状態で、回動部材3をさらに閉位置へ向け、すなわち図3において外板部35を下方へ押すと、回動部材3は被ロック片33Dが上記傾斜案内縁76Aからの反力により後方へ向けた水平分力を受ける。この後方へ向けた水平分力は内板部33から前部屈曲部31を経て中板部34へ伝達され、中板部34に設けられた弾性部34Xに圧縮力を加えて該弾性部34Xに弾性圧縮変形を生じさせ、内板部33自らは、該中板部34での弾性圧縮変形量だけ中板部34に対して後方へ移動することとなる。したがって、回動部材3は、被ロック片33Dが上記ロック部76を容易に乗り越えてさらなる回動が可能となる。
<閉位置におけるロック>
被ロック片33Dはその窓状の被ロック部33D−1の下側内縁がロック部76の下端縁たる水平ロック縁76Bの位置まで達すると、被ロック片33Dがロック部76から受ける反力が急激に減ずるので、図1に見られるごとく、被ロック部33D−1は自由状態に向け前方へ移動して、相対的に該ロック部76が被ロック部33D−1へ突入するようになる。その結果、上記被ロック片33Dはその被ロック部33D−1にて上記ロック部76の水平ロック縁76Bにより、回動部材3が開位置へ戻る方向に対してロックされる。被ロック部33D−1と水平ロック縁76Bとの前後方向でのロック可能範囲長は、上記被ロック片33Dの移動量、すなわち、中板部34の弾性部34Xにおける弾性変形量である。したがって、ロック可能範囲長は、例えば従来の被ロック片自体の弾性撓み量による場合に比し、はるかに大きくロックが外れにくくなり、かつ被ロック片への荷重負担がきわめて小さい。
上記被ロック片33Dの自由状態に向けた前方への移動に伴い、内板部33の側腕部33Cに形成された上面窓部33C−1も前方に移動することとなり、該上面窓部33C−1へ固定金具7の押圧部75が突入して位置するようになる。
このようにして回動部材3が閉位置にもたらされると、信号端子6(及び電源端子5)は、図6(A)の状態よりも平型導体Fに圧せられる分だけ弾性変位して図6(B)の状態になり、その弾性変位により平型導体Fとの接触圧を確保する。
<ロック解除>
次に、平型導体Fを意図して抜出するには、回動部材3のロックを操作部33Aの解除操作により解除してから回動部材3を開位置へ回動させる。
操作部33Aに対して後方に向け操作力を加えると、この操作力は内板部33から前部屈曲部31を経て中板部34に対して後方への押圧力として伝達され、この押圧力により中板部34はその弾性部34Xにて圧縮方向の弾性変位を生じ、その結果、内板部33は中板部34に対して後方へ移動する。この中板部34の後方への移動によって、被ロック片33Dが後方へ移動してロック部76から外れてロック解除される。このロック解除とともに、内板部33の側腕部33Cに形成された上面窓部33C−1も後方へ移動するので、該上面窓部33C−1の前縁が押圧部75の傾斜縁75Aに対しての乗り上げ、該上面窓部33C−1よりも前方域の被押圧面33C−2で押圧部75から上方への反力として押圧力を受け、ロック解除された回動部材3は押圧部75の高さ分だけ自動的にもち上げられる。したがって、被ロック部33D−1がロック位置へ再び戻ってしまうことなく、ロック解除位置にあることを目視確認した上で、回動部材3は操作者により容易に開位置へ向け回動することができる。
上記操作部33Aにおける操作力を解除すると、中板部34の弾性部34Xは自由状態に戻る。
本実施形態では、既述したように、固定金具7のロック部76は他部に対し撓み変形可能であってもなくとも良い旨述べたが、該ロック部76は前後方向で他部に対して弾性変形可能としてもよい。図7にはロック部76に隣接して弾性部77が設けられていて他部に対し前後方向に弾性変形可能な例が示されている。図では、前出の図1ないし図6の例と共通部位には同一符号を付し、その説明を省略する。
図7において、固定金具7はコネクタ幅方向で側板部71の内側に、平面形状でS字状に屈曲された内側部分の先端(後端)にロック部76を有し、該ロック部76に隣接した前方部位に中板部34の弾性部34Xに類似しこれを小型化した形状の弾性部77を有している。この弾性部77は、前後方向で弾性変形可能で、弾性変形時に、ロック部76の位置を前後に移動可能としている。
かかる固定金具7を図1のコネクタに採用すると、回動部材3の被ロック片33Dに対するロック部76は、そのロック時に上記被ロック片33Dとの当接により、前方へ弾性変形することで回動部材3の中板部34の弾性部34Xにおける弾性変形と相俟ってロックがきわめて容易となる。
上記ロック部76は、前後方向の弾性変形に加えて、固定金具7の後部での弾性撓みによりロック部76が変位することで、被ロック部33D−1とのロック係合を可能としてもよい。さらには、ロック部76とつながっている押圧部75も一緒に変位することとしてもよい。この場合、上記固定金具7を支持するハウジング4は、該ハウジング4の係止部43の内部にて、固定金具7の後端側に設けられた押圧部75とロック部76に対し隙間を形成することで、該固定金具7の後端を自由端として弾性撓みを可能とする。すなわち、係止部43は、押圧部75に対し隙間を有する上面孔部43Aを、そしてロック部76に対し隙間を有する後面孔部43Bを形成する。
上記押圧部75は、固定金具7の一部として形成されていたが、固定金具7とは別部材の押圧部材として形成されていてもよく、その場合は、押圧部材のみを上下に弾性を有し、ロック部76を係止部43で固定支持させておくことができる。
次に、図8ないし図10にもとづき、本発明の他の実施形態を説明する。
図1ないし図6の前実施形態では、回動部材は三枚重ねの形態であったが一部材として作られていたのに対し、本実施形態では二部材として作られている。
図9に見られるように、本実施形態では、回動部材3は、固定部材80と可動部材90との二部材から成っている。
固定部材80は、下板部81と、該下板部81の後端縁で断面が横U字状の屈曲部83を介して、該下板部81に連結されていて該下板部81の上方に間隔をもって位置する上板部82とを有している。上板部82は、図1における外板部35と類似形状をなしていて前端縁に切欠部82Aが形成されているとともに、前端で側方にクランク状に屈曲され突出していて固定金具7の支承部73で支承される軸部82Bとを有している。前実施形態では上記切欠部82Aに相当する部分は、操作部33Aの可動範囲を拡げる機能を有しているが、図9においては切欠部82Aの幅方向両端縁は後述の下板部81に設けられた係止片が係止する部分となる被係止部82A−1を形成するという、もう一つの機能を有している。
上記下板部81の前端縁には、上記上板部82の被係止部82A−1に係止する係止片81Aが立ち上がって設けられている。該係止片81Aはコネクタ幅方向外方に突出する係止突起81A−1が形成されていて、該係止片81Aの弾性により係止突起81A−1が上記被係止部82A−1の側端縁を乗り越えて該被係止部82A−1の上面と係止するようになっており、この係止により下板部81と上板部82とは、その間隔が拡がることはない。
可動部材90は、基板部91とその上に位置する弾性部92とを有し、該基板部91と弾性部92は、コネクタ幅方向での両端位置で前端縁によって連結されている。
基板部91は、コネクタ幅方向中央位置での前端縁に操作部91A、コネクタ幅方向の両側端位置に側腕部91Bとを有しており、図4に示された前実施形態での操作部33Aと側腕部33Cを有している内板部33と同様の形態をなしている。また、本実施形態で側腕部91Bの後端から被ロック部91C−1を有する被ロック片91Cが垂下している点も、図4の側腕部33Cの後端から垂下する被ロック片33Dと同様の形態をなしている。
基板部91に連結され該基板部91の上方に位置する弾性部92自体の形態は、図4における弾性部34Xと同様である。
このような形態の基板部91と弾性部92を有する可動部材90が、上述の固定部材80の下板部81の係止片81Aと上板部82の被係止部82A−1との係止前で間隔を大きくしている該下板部81と上板部82との間に挿入された後に、上記係止片81Aと被係止部82A−1とを係止する。こうすることで、可動部材90は、図8にて破線で示されるように操作部91Aの両側に位置する部分が上記係止片81Aによって、前方への脱落が防止され、固定部材80と相俟って一つのユニットとなる。
かかる形態において、可動部材90の弾性部92はその後端92Aが固定部材80の後端に位置する屈曲部83の内壁面に対して当接可能な位置にあり、操作部91Aを後方へ圧すると、上記弾性部92の後端92Aが上記固定部材80の屈曲部83の内壁面に当接して弾性部92が圧縮方向に弾性変形する。したがって、可動部材90の操作部91Aそしてこれにつながる側腕部91Bそして被ロック片91Cも、弾性部92の弾性変形量の分だけ後方へ移動する。
かくして、本実施形態でも、回動部材3の固定金具7に対するロックそしてロック解除は、ロック時の被ロック片91Cとロック部76との当接により、そしてロック解除時の操作部91Aでの操作により、弾性部92における弾性変形を得ることで容易かつ確実に行える。
次に、図11にもとづき、本発明のさらに他の実施形態を説明する。
回動部材3は、既出の図1ないし図7の形態では一部材で三枚重ね、図8ないし図10の形態では二部材による四枚重ねとなっていたが、図11では単純な一枚の形態となっている点に特徴がある。
図11において、回動部材3は、金属板を一枚のものを屈曲して重ねたり、二枚のものを用いて重ねたりすることなく形成されている。回動部材3は、前後方向中間位置を境にして、前部側に固定部100、後部側に可動部110、中間部に弾性部120を有している。
固定部100は、平坦板状をなし、その前端両側部に側方へ突出する被支承部101を有し、後部にコネクタ幅方向に延びるスリット102が板厚方向に貫通して形成されていて、該スリット102が上記弾性部120との境界をなしている。
可動部110は、後端に上方へ立ち上がるように屈曲された断面がL字状の操作部111と、コネクタ幅方向両端で立ち上がる断面が逆L字状の側腕部112と、該側腕部112の後端から下方に屈曲された被ロック片113とを有している。上記可動部110はコネクタ幅方向中央位置でくびれ状をなす結合部121により該弾性部120と連結されている。弾性部120は、上記スリット102と結合部121の存在により、前後方向での弾性変形が可能となっている。
このような回動部材3は、固定部100に被支承部101、可動部110の被ロック片113に被ロック部113Aを有しているが、これらの被支承部101そして被ロック部113Aは、既出の前実施形態と同様の形態を有し、同様の機能をもたらす。
かくして、本実施形態でも回動部材3の固定金具7に対するロックそしてロック解除は、ロック時の被ロック片113とロック部76との当接により、そしてロック解除時の操作部111での後方側へ引く操作により、弾性部120における弾性変形を得ることで容易かつ確実に行える。
1 コネクタ 33A 操作部
2 コネクタ本体 33D 被ロック片
3 回動部材 33D−1 被ロック部
4 ハウジング 34 中板部
5 (電源)端子 34X 弾性部
6 (信号)端子 35 外板部(基部)
7 固定金具 75 押圧部材(押圧部)
33 内板部(可動部) 76 ロック部

Claims (9)

  1. 平型導体との接触接続のための端子がハウジングによりコネクタ幅方向に配列保持されているコネクタ本体と、該コネクタ本体により開位置から閉位置まで回動自在に支持される金属板製の回動部材が、開位置にあるときには、上方に向け露呈している上記端子の接触部上に平型導体を上方から載置可能とし、閉位置にあるときには平型導体を該接触部に対して押圧する平型導体用電気コネクタにおいて、
    回動部材の回動を可能とする支承部をコネクタ本体に有し、そして被支承部を回動部材に有していると共に、回動部材とコネクタ本体が被ロック部とロック部とをそれぞれ有していて回動部材の閉位置にて互いにロック係止し合うようになっており、
    回動部材は、被支承部が設けられる基部と、被ロック部と操作部とが設けられる可動部と、上記基部と上記可動部とを前後方向で弾性変形可能に連結する弾性部とを有しており、該弾性部の弾性変形によって基部と可動部は前後方向に相対移動可能であり、回動部材を閉位置側に回動することで被ロック部とコネクタ本体のロック部とが干渉し、さらに閉位置側に回動することでロック係止が可能になっているとともに、操作部を上記弾性変形方向に操作することで被ロック部の係止状態が解除されることを特徴とする平型導体用電気コネクタ。
  2. ロック部と被ロック部は、操作部でのロック解除操作時に、弾性部での弾性変形にもとづいて、被ロック部がロック部を乗り越えてロック解除位置にもたらされる位置関係にあることとする請求項1に記載の平型導体用電気コネクタ。
  3. ロック部と被ロック部は、操作部でのロック解除操作時に、弾性部での弾性変形にもとづき、ロック部が被ロック部から離間する方向に移動する位置関係にあることとする請求項2に記載の平型導体用電気コネクタ。
  4. 回動部材は、閉位置にて端子の接触部に対して近い順に内板部と外板部を有し、内板部と外板部の一方に被支承部が設けられ、内板部と外板部とは前後方向で弾性変形可能な弾性部を介して連結されていて、該弾性部での弾性変形によって外板部と内板部は前後方向に相対移動可能であり、内板部と外板部の他方は被ロック部が設けられ、回動部材を閉位置にもたらすことで上記弾性部における弾性変形により被ロック部が弾性変形方向に移動してコネクタ本体のロック部との係止が可能になっていることとする請求項1に記載の平型導体用電気コネクタ。
  5. 回動部材は、金属板の領域を前後方向で区分するように三枚重ねをなすように屈曲されていて、金属板の一方の自由端側を前縁部とする外板部と、他方の自由端部を後縁部とする内板部と、外板部と内板部との間に位置して上記外板部の後縁そして内板部の前縁に連結されている中板部とを有し、上記外板部の側縁部に被支承部が設けられ、内板部の後縁部に被ロック部がそして前縁部に操作部がそれぞれ設けられ、さらに、中板部に弾性部が設けられていることとする請求項4に記載の平型導体用電気コネクタ。
  6. 回動部材の被ロック部は外板部の後縁部から屈曲された被ロック片に設けられた被ロック窓として形成され、コネクタ本体のロック部は該コネクタ本体の後面から後方へ突出するロック突部として形成されていることとする請求項5に記載の平型導体用電気コネクタ。
  7. 操作部は、回動部材が開位置にあるときに、コネクタ本体の外面に対して至近もしくは当接して位置していることとする請求項1ないし請求項3、請求項5のうちの一つに記載の平型導体用電気コネクタ。
  8. コネクタ本体は、回動部材が閉位置にある状態のもとで、操作部がロック解除方向に操作されたときに、該回動部材を開位置へ向け押圧する押圧部材を有していることとする請求項1、請求項6、請求項7のうちの一つに記載の平型導体用電気コネクタ。
  9. 回動部材は、該回動部材が閉位置にあるときに、コネクタの重心を通る鉛直線が外板部と交わる点を含む範囲で外板部の外面に平坦面領域を形成していることとする請求項1ないし請求項8のうちの一つに記載の平型導体用電気コネクタ。
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