JP6085176B2 - プラスチック容器の開放構造 - Google Patents

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Description

本発明は、片手で蓋体を開けるプラスチック容器の開放構造に関し、さらに詳しくは手離しても蓋体が起立した状態を保持できるプラスチック容器の開放構造に関するものである。
従来から、煙草や飴等は携帯し易い小型ケースに入れて販売されている。需要者は、このケースに設けてある取り出し口を開封して内容物を取り出す。しかしながらこの取り出し口を開封したままでは、携帯時にこの内容物がケースから外に出てしまうばかりでなく、空気に触れやすいため劣化が早まってしまう。したがってこれらのケースには、開封した部分を塞ぐ蓋体が設けてあるものが採用されている。
ところで上述した蓋体には、例えば内容物の取り出し口を上から覆い被せるものや取り出し口をロックするものがある。しかしながらこのような蓋体の場合、需要者は片手でケース本体を持ちながらもう一方の手で蓋体の開閉を行わなければならず手間が掛かる。特に荷物を持っている場合など片手が塞がっていては内容物が取り出せず、無理やりケース本体を掴んでいる手の指で蓋体を開けようとするとバランスを崩してケースが落下してしまう恐れもある。
そこでケース本体の背面の一部に、蓋体と連結し中央が内側に折れ曲がる溝を有する押圧操作部を設け、この押圧操作部を指で押すことによりこの蓋体が連動して開放する発想(例えば特許文献1参照。)が提案されている。
再公表WO95/09777
しかしながら上述した従来における発想では、手離しで蓋体を開放した状態を保持することができない。すなわち押圧操作部を指で押し続けなければこの押圧操作部が元の形状に戻ってしまうため、蓋体が閉じてしまう。したがって内容物を取り出し難い。
また近年においては、タブレット状の経口食品が小型のプラスチック容器に入れて販売されている。このプラスチック容器には、一般的に経口食品の取り出し口をスライドするものや容器側面の取り出し口を開閉するものが採用されている。ところが、このような容器においても上述した従来技術の課題は解消されるものではなく、例えば携帯端末を片手で持ち歩いて操作したりパーソナルコンピュータのマウス操作をしたりしながら経口食品を食するビジネスマンや学生には不便である。
そこで本発明の目的は、蓋体の開放状態を容易に形成し、手間無く内容物を取り出せるプラスチック容器の開放構造を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明によるプラスチック容器の開放構造の特徴は、蓋体が開いて起立したとき、この蓋体の撓みによりトラスが形成されることにある。
すなわち本発明によるプラスチック容器の開放構造は、本体と、この本体の上部に一体的に射出成型された板状の蓋体とを備え、前記本体は、当該本体の側壁の一部をなし加圧されると前記蓋体に応力を伝える加圧部と、加圧時に当該加圧部の少なくとも上方を収納し上端が開口した加圧部ポケットとを有し、前記蓋体は、前記本体の上部外縁の一部をなす屈曲部を介して前記加圧部と回動可能に連結している。前記蓋体が開くときには、加圧された前記加圧部の上側に応力が集中して前記屈曲部が撓み始め、前記屈曲部の撓み量が増加すると、前記蓋体に前記応力が加わって撓み始め、前記蓋体の撓み量が増加すると、当該蓋体が起立して前記加圧部と一体となってトラスを形成する。
ところで、前記加圧部が無制限に加圧されてしまうと、この加圧部や前記蓋体が破損する恐れがある。そこで前記加圧部が加圧されると、当該加圧部の上側が当該加圧部と向き合う前記加圧部ポケットの内壁に衝突する。
また前記加圧部が前記本体の側壁の一部だと、前記トラスを形成し難く、蓋体が閉じてしまう恐れがある。そこで前記加圧部の左右両側には、鉛直方向にそれぞれスリットが設けてあり、前記スリットは、前記屈曲部を越えて前記蓋体の一部に入っており、前記蓋体には、前記スリットの上方付近から外側に向かって前記屈曲部と平行に設けた溝部を有する蓋体脚部が形成されている。そして前記蓋体が閉じた状態では、前記蓋体脚部の前記屈曲部側がこの蓋体の表面より凹んで傾斜している。さらに前記蓋体が起立した状態では、前記蓋体脚部の前記屈曲部側が前記本体の側壁より内方に位置している。
また前記蓋体が起立して前記加圧部と一体となって形成されたトラスは固定されていないため、使用の仕方によっては蓋体が閉じてしまう恐れがある。そこで前記加圧部の裏面の上方から鉛直方向に凹溝が設けられている。前記加圧部ポケットの内壁には、前記凹溝と対向する位置に凸部が設けられている。前記加圧部が加圧されると、前記凹溝に前記凸部が嵌合する。
また前記凹溝は、前記加圧部の裏面が凹んだものに限らず、他の形状でもよい。そこで前記凹溝は、前記加圧部の裏面から突出した一対の突出部で形成されている。
また前記凹溝の位置や数は、前記加圧部の裏面中央や単数に限られない。そこで前記凹溝は、前記加圧部の裏面の左右端付近に設けられている。
また前記本体の形状に限定はなく、内容物を所持できればよい。そこで前記本体の形状は、矩形又は円筒形である。
また前記本体の取り出し口の周縁には、パッキン状の部材が設けられている。
「加圧部」とは、蓋体を開放するために押すボタンを意味し、プラスチック容器を掴んだ方の手のいずれかの指で押す部分が該当する。なお加圧部の寸法に限定はなく、蓋体よりも幅広でも幅狭でもよい。「加圧ポケット」とは、本体の内側に設けた箱状のものが該当する。この加圧ポケットの上端の「開口」は、矩形状のみならず、一辺が湾曲している形状も該当する。
「屈曲部」とは、蓋体が回動し易いようにするヒンジを意味し、例えばV字形状が該当する。
「蓋体が起立して前記加圧部と一体となってトラスを形成する」とは、蓋体が起立したときに、この蓋体と加圧部とが単一の板状体となり、この板状体の中心付近に位置する屈曲部が内側に撓むことにより、上方から見て略三角形を形成することを意味する。
「スリット」とは、加圧部と本体の側壁とを部分的に切り離す切れ目を意味し、長さや幅又はスリットを設ける間隔に限定はない。
「溝部」とは、蓋体脚部が回動し易いようにするヒンジを意味し、例えばV字形状に限らず、矩形状や単なる亀裂が該当する。「蓋体脚部」とは、蓋体が起立して加圧部と一体となって形成したトラスを助長するものを意味し、長さや幅に限定はない。
本発明によるプラスチック容器の開放構造は、蓋体が開くときには、加圧された加圧部の上側に応力が集中して屈曲部が撓み始め、この屈曲部の撓み量が増加すると、この蓋体にこの応力が加わって撓み始め、この蓋体の撓み量が増加すると、この蓋体が起立して前記加圧部と一体となってトラスを形成するため、ワンプッシュで簡単に蓋体を開けられるばかりでなく、この蓋体が起立状態を保持できる。したがって、加圧部を加圧し続けることなく簡単に内容物を摂取したり第三者に配布したりすることができる。
さらに加圧部が加圧されると、この加圧部の上側が加圧部ポケットの内壁に衝突することにより、この衝突したときの音で加圧限界を認識することができるばかりでなく、蓋の開放感を良好に楽しむことができる。
また蓋体を閉じた状態では、蓋体に形成された蓋体脚部の屈曲部側がこの蓋体の表面より凹んで傾斜し、この蓋体が起立した状態では、この蓋体脚部の屈曲部側が本体の側壁より内方に位置することにより、加圧部から蓋体に応力が伝わり易くするばかりでなく、蓋体脚部が起立した蓋体のトラス形状と一致し易いため、静止状態を保持することができる。
また加圧部の裏面の凹溝に加圧部ポケットの内壁の凸部が嵌合することにより、加圧部が固定されるため、プラスチック容器を激しく振ったり傾けたりしても蓋体は閉じ難い。上記凹溝が一対の突出部で形成されることにより、上記凸部はこの凹溝に深く嵌合することができる。上記凹溝が加圧部の裏面の左右端付近に設けられることにより、加圧部の両端付近が固定されるため、加圧部をより強く固定することができる。
プラスチック容器の蓋体が開いた状態の斜視図である。 プラスチック容器の蓋体が開いた状態の正面図及び背面図である。 プラスチック容器の蓋体の開放時の動作を示す図である。 プラスチック容器の蓋体が開いた状態における一部断面図である。 凹溝と凸部とが設けてあるプラスチック容器の蓋体が開いた状態の斜視拡大図である。 別の凹溝と凸部とが設けてあるプラスチック容器の蓋体が開いた状態の一部斜視拡大図である。 凹溝と凸部とが設けてあるプラスチック容器の蓋体開放時の動作を示す断面図である。 パッキン状の部材が設けてあるプラスチック容器の蓋体が開いた状態の斜視拡大図である。 別のパッキン状の部材が設けてあるプラスチック容器の蓋体が開いた状態の斜視拡大図である。
以下図1〜9を参照しつつ、本発明によるプラスチック容器の開放構造を説明する。初めに、図1を用いてこのプラスチック容器の基本構造について説明する。図1は、プラスチック容器の蓋体が起立している状態を斜視したものを示す。
さて図1に示すように、このプラスチック容器は、内容物の取り出し口を有する略直方体の本体1と、この本体の上端に一体的に射出成型された蓋体2とを備えている。本体1は、加圧して蓋体2に応力を伝える加圧部11と、加圧時にこの加圧部の少なくとも上方を収納する開口12aを設けた加圧部ポケット12とを有する。蓋体2は、屈曲部13を介して加圧部11と回動可能に連結している。蓋体2が開くときには、加圧された加圧部11の上方に応力が集中して屈曲部13が撓み始める。屈曲部13の撓み量が増加すると、蓋体2に前記応力が加わって撓み始める。そして蓋体2の撓み量が増加すると、この蓋体が起立して加圧部11と一体となってトラスを形成する。
蓋体2は、本体1の背面壁の上端縁と連結している。蓋体2が閉じると、この蓋体が本体1の上端面に設けた凹部に合致するため、この上端面と面一になる。蓋体2の屈曲した先端部内側にはフックが設けてあり、このフックが本体1の凹部正面に設けてある細長い突出部に引っ掛かって蓋が閉じる。なお、射出成型時に前記フックが破損しないよう、金型の一方を僅かに後退させて持ち上げる工程が実施されている。
ここで図2を用いてこのプラスチック容器の開放構造各部の説明をする。図2(A)はプラスチック容器の蓋体が起立している状態を正面視したもの、(B)は背面視したものをそれぞれ示す。
加圧部11は、蓋体2より幅が狭く、本体1の背面壁の一部であり、この蓋体が閉じているときはこの側壁と面一になる。
加圧部ポケット12は、本体1の背面壁の裏側に設け、上に行くほど奥行きのある台形状をしている。加圧部ポケット12の内側壁は傾斜している。加圧部ポケット12の上端に設けた開口12aは、蓋体2が開いた状態において視認することができる。
屈曲部13は、V字状の溝で、蓋体2が閉じているときはV字のそれぞれの内側面が接する状態になり、この蓋体はV字の谷部分を中心に回動する。
さらに加圧部11の両側には、スリット14,14が鉛直方向にそれぞれ設けてあり、このスリットは屈曲部13を越えて蓋体2の一端に入っている。蓋体2の下方両側には、スリット14,14の上方付近から蓋体2の外側に向かって屈曲部13と平行に設けたV字状の溝部21a,21aを有する蓋体脚部21,21が形成されている。
スリット14,14は、例えば親指や人差し指の上方部分が収まる間隔及び長さで本体1に設けてある。すなわち加圧部11は、本体1と下端部分のみでつながっており、内側に加圧し易い。
蓋体脚部21,21は、蓋体2が閉じた状態では、この蓋体脚部の屈曲部側がこの蓋体の表面より僅かに凹んでいるため、この蓋体脚部は傾斜している。また蓋体脚部21,21の下端は、本体1と連結している。
次に図3を用いて、このプラスチック容器の蓋体が閉じた状態から開いて起立する状態までの動作を説明する。なお図上の矢印は加圧の方向を示す。
図3(a)に示すように、蓋体2が閉じているときは、加圧部11は本体1の背面壁と面一、蓋体2は蓋体脚部21を除いて本体1の上面と面一になる。一方、蓋体脚部21の屈曲部13側は凹んでおり、この蓋体脚部は本体1の上面に対して僅かに傾斜している。
次に、図3(b)に示すように、加圧部11を指で押して加圧すると、この加圧部の下端が本体1とつながって固定されているため、加圧による応力がこの加圧部の上側に集中し、屈曲部13が撓み始め内側に湾曲する。そして屈曲部13の撓み量が増加すると、蓋体2に前記応力が加わって撓み始めるため、この蓋体のフックが本体1の突出部から外れて蓋体2が開き始める。
そして図3(c)に示すように、加圧部11を加圧し続けると、蓋体2の撓み量が増加して、この蓋体及び加圧部がくの字状になる。このとき蓋体脚部21は、溝部21aがヒンジとなって蓋体2に対して回動するため、この蓋体の傾きが90?以上になった後には、この蓋体脚部に応力は伝わり難く鈍角の状態で留まる。さらに加圧部11の上方が加圧部ポケット21に納まると共に、この加圧部ポケットの内壁にこの加圧部が衝突するため、衝突音が発生する。
その後、図3(d)に示すように、加圧を止めると加圧部11は反力で元の形状に戻ろうとするが、この加圧部及び蓋体2はプラスチックの特性上内側に反った状態で静止する。このとき蓋体脚部21の下端は蓋体2より後方かつ本体1の背面壁より前方に位置するため、反った蓋体の形状に略一致する。
したがって、図4に示すように、蓋体2は起立して加圧部11と一体となり、上方から見るとこの蓋体が略三角形状のトラスを形成するため、起立した静止状態を保持することができる。
このように、このプラスチック容器の開放構造は、蓋体2が開くときには、加圧された加圧部11の上方に応力が集中して屈曲部13が撓み始め、この屈曲部の撓み量が増加すると、この蓋体にこの応力が加わって撓み始め、この蓋体の撓み量が増加すると、この蓋体が起立して前記加圧部と一体となってトラスを形成するため、ワンプッシュで簡単に蓋体を開けられるばかりでなく、この蓋体が起立状態を保持できる。したがって、加圧部11を加圧し続けることなく簡単に内容物を摂取したり第三者に配布したりすることができる。
さらに加圧部11が加圧されると、この加圧部の上側が加圧部ポケットの内壁に衝突することにより、この衝突したときの音で加圧限界を認識することができるばかりでなく、蓋の開放感を良好に楽しむことができる。
また蓋体2を閉じた状態では、この蓋体に形成された蓋体脚部21の屈曲部13側がこの蓋体の表面より凹んで傾斜し、この蓋体が起立した状態では、この蓋体脚部の屈曲部側が本体の側壁より内方に位置することにより、この加圧部から蓋体に応力が伝わり易くするばかりでなく、この蓋体脚部が起立した蓋体のトラス形状と一致し易いため、静止状態を保持することができる。
また指先の加圧操作によって開蓋した際に、加圧した指を離すと蓋体が閉じる方向に動く傾向があり、内容物の取り出しに不便が生じ易い。その原因は、容器やキャップのヒンジ部等が、成形時の状態や長期に閉蓋状態に置かれた場合に、元の状態に戻る慣性が働くことにある。
容器やキャップの使用者が、加圧部を指で加圧した時に蓋体が開き、指を離すと閉じる慣性を期待するか、または、指を離しても開蓋状態が保てて、内容物の取り出しが容易な機構を期待するかであるが、容器やキャップにおいて開蓋保持機構が備われば、使い勝手が増し、利便性も増す。
ワンプッシュオープン可能なキャップやピルケース等において、上記開蓋保持機構を実現する上で、生産性や高コスト化を避けるべく、新たな加工や部品を付加すること無く、一体成形によって実現すると共に、開閉操作にメリハリと小気味良さを実現できる。
そこで図5を用いて凹溝と凸部とが設けてあるプラスチック容器の開放構造の説明をする。図5に示すように、本体101の加圧部111裏面の上端から鉛直方向に凹溝111aが設けられている。加圧部ポケット112の内壁には、凹溝と対向する位置に凸部112bが設けられている。加圧部111が加圧されると、凹溝111aに凸部112bが嵌合する。したがって加圧部111が加圧部ポケット112の内壁に固定されるため、プラスチック容器の本体101を激しく振ったり傾けたりしても蓋体102は閉じ難い。
また図6を用いて別の凹溝と凸部とが設けてあるプラスチック容器の開放構造の説明をする。図6(A)は凹溝に凸部が嵌合する前の状態、図6(B)は凹溝に凸部が嵌合している状態をそれぞれ示す。なお説明に不要な蓋体や屈曲部などは図示しない。
図6(A)に示すように、本体201の加圧部211裏面から突出した一対の突出部211b,211bで形成されている凹溝211a,211aが、この裏面の左右端付近に設けられている。この凹溝211a,211aは、突出部211b,211bの寸法に応じて奥行きや幅が決まる。したがって図6(B)に示すように、加圧部211を加圧すると、凹溝211a,211aと対抗する凸部212b,212bが深めに嵌合するばかりでなく、加圧部211の両端付近で固定されるため、より強く固定することができる。
ここで図7を用いて、図6に示す凹溝と凸部とが設けてあるプラスチック容器の蓋体開放時の動作を説明する。突出部211bは加圧時に加圧部211の変形を妨げることがないよう、下部に行くほど突出幅が狭く最下端部でゼロになる。また凸部212bは凹溝212aの寸法形状に準ずると共に、この凹溝よりも若干幅狭で、下部に行くほど突出幅が狭く最下端部でゼロになる。
突出部211bを内側に配設した加圧部211は、加圧によって本体201と固定されているところ(O点)を中心に撓み変形し、屈曲部213までの寸法を半径とする円弧状の軌跡を巡り、蓋体202を回動側方向に押圧する。一方、屈曲部213を介して左右に配された蓋体脚部221は、蓋体202の回動方向への変形を阻む動きをする。これらの異なる二つの力が、蓋体202と蓋体脚部221が連接する溝部221aに集積し、開放を求めてこの溝部と連接する蓋体及び蓋体脚部が反動的に上方に開かれる。
このとき蓋体202と加圧部211とが連接する屈曲部213は、加圧操作によって加圧部211が本体201に固定されているところ(O点)を中心に、図示するL1を半径とする円弧を描いて図7(A)のM1点から図7(B)に示すM2点に移動する。また蓋体脚部221は、一端が本体201と屈曲部213で連接され、他端が溝部221aを介して蓋体202に連接され、この蓋体と加圧部211との変動を受けてM1点を中心としてL2を半径とする円弧を描いて図7(A)のN1点から 図7(B)のN2点に移動する。またこれらの動作に伴い、蓋体202と加圧部211とが連接する屈曲部213は、図7(B)のN2点を中心としてL3を半径とする円弧を描いて、図7(A)のM1点から図7(B)のM2点に移動する。
すなわち加圧部211の軌跡と蓋体202の軌跡は、互いに相反する円弧を描いて動作する。そして互いの円弧が交差する交差点(頂点)では、互いの動作に抵抗がうまれ、この頂点を過ぎると動作が極度に軽快になる。この抵抗感と軽快感とが、蓋体の開放操作時に小気味のよいアクセントをうむと共に、加圧力が集約されて蓋体の開放状態を保持するための凹溝211aと凸部212bとの係合を容易にする。そして凸部212bが蓋体202に形成された凹溝211aに収まり、開蓋状態を維持できる。すなわち加圧部211側と蓋体脚部221側とは、3角型の対置した状態に安定するため、蓋の開放が維持される。
加圧時の二つの異なる円弧運動を利することと、蓋体の開放状態をより確実に維持させるための凹凸状の雄雌のリブを加圧部内側と本体側とに配設することにより、蓋体の開閉操作時に二つの異なる円弧の頂点を過ぎる際の抵抗感と、頂点を過ぎてこれらが嵌合することが連動し、開閉操作時に小気味良さを実現でき、容器内部の内容物の取り出しが容易になる。
なお蓋体202が閉じるときは、この蓋体の回動側(開口側)の端部が押されると、図7(B)のN2点が支点となるてこの原理が働き、凸部212bは突出部211bによる挟持状態から容易に解き放たれると共に、M2点がM1点の位置に戻る動きをする。そして互いの円弧が交差する交差点(頂点)を過ぎると、再び小気味のよい感覚で蓋体202が閉じる。
突出部211bと凸部212bとは、各々反対側に入替形成されてもよい。図示するX1−X1軸に並行にすることで形成時に抜け易くなる。
また図8を用いてプラスチック容器に設けられたパッキン状の部材について説明する。図8(A)に示すように、本体301の取り出し口314の周縁には、パッキン部材315が設けられている。図8(B)は図8(A)のC−C断面を斜め上から見た図である。取り出し口314の周端縁314aには、パッキン部材315を配設するための溝部が設けられており、この溝部にパッキン部材315が詰めてある。また図8(C)は、取り出し口414の周縁をパッキン部材415で被ったプラスチック容器を示す。
さらに図9を用いてプラスチック容器に設けた蓋状のパッキン状の部材について説明する。図9(B)は図9(A)のD−D断面を斜め上から見た図である。図9(A)及び(B)に示すように、取り出し口514には、この取り出し口の周端縁514aを挟む基部515aを有する蓋パッキン部材515が設けてある。
本発明におけるプラスチック容器の開放構造は、経口食品などの業界に限らず、名刺やカードなど文房具に関する産業に広く利用可能である。
1 本体
11 加圧部
12 加圧部ポケット
12a 開口
13 屈曲部
2 蓋体

Claims (5)

  1. 本体と、当該本体の上部に一体的に射出成型された板状の蓋体とを備え、
    前記本体は、加圧されると前記蓋体に応力を伝える加圧部と、当該加圧部の裏側に位置し加圧時に当該加圧部の少なくとも上方を収納し上端が開口した加圧部ポケットとを有し、
    前記蓋体は、前記本体の上部外縁の一部をなす屈曲部を介して前記加圧部と回動可能に連結しており、
    前記加圧部の下端は、前記本体の背面壁と面一かつ当該本体とつながって固定されており、
    前記加圧部の左右両側には、鉛直方向にそれぞれスリットが設けてあり、
    前記スリットは、前記屈曲部を越えて前記蓋体の一部に入っており、
    前記蓋体には、前記スリットの上方付近から外側に向かって前記屈曲部と平行に設けた溝部を有する蓋体脚部が形成され、
    前記蓋体が開くときには、加圧された前記加圧部の上側に応力が集中して前記屈曲部が撓み始め、
    前記屈曲部の撓み量が増加すると、前記蓋体に前記応力が加わって撓み始め、
    前記蓋体の撓み量が増加すると、当該蓋体が起立し、
    前記加圧部の上側が、当該加圧部と向き合う立設された前記加圧部ポケットの内壁に衝突する
    ことを特徴とするプラスチック容器の開放構造。
  2. 前記加圧部の裏面の上方から鉛直方向に凹溝が設けられ、
    前記加圧部ポケットの内壁には、前記凹溝と対向する位置に凸部が設けられ、
    前記加圧部が加圧されると、前記凹溝に前記凸部が嵌合する
    ことを特徴とする請求項1に記載のプラスチック容器の開放構造。
  3. 前記凹溝は、前記加圧部の裏面から突出した一対の突出部で形成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載のプラスチック容器の開放構造。
  4. 前記凹溝は、前記加圧部の裏面の左右端付近に設けられている
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載のプラスチック容器の開放構造。
  5. 前記本体の取り出し口の周縁には、パッキン状の部材が設けられている
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のプラスチック容器の開放構造。
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