JP7392229B2 - 容器における蓋開閉構造 - Google Patents

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Description

本発明は、食品などの収容物が内部に収容された容器本体に対して、この容器本体の開口部を蓋によって開閉自在に閉鎖する容器における蓋開閉構造であって、簡便な構造でありながら容器本体の内部を密閉し、またワンタッチ操作で開口することができる構造に関するものである。
従来より、食品などを収容可能とされた容器本体の開口部を、蓋体を用いて閉蓋、密閉できる開閉可能な容器として、特許文献1や特許文献2に示すようなものが知られている。
特許文献1の食品用容器は、折目付け可能な厚みを持ったシート材から形成され、四周の一辺で連接板を介して連接されるとともに、該一辺を除く他の各辺の側板が折り曲げられて形成された本体部と蓋部とからなり、前記連接板を中央にして折曲されることにより閉蓋自在に構成された食品用容器であって、前記連接板と対向する前記本体部の前面側の側板には、端縁部に折目を介して外側への折り返し係合板が連接され、また前記連接板と対向する前記蓋部の前面側の側板には、折目を介して内側への折り込み係合板が連接されており、閉蓋状態において、前記蓋部側の折り込み係合板の少なくとも端縁側部分が前記本体部側の折り返し係合板の内側に折り込まれて係合されることを特徴としている。
また、特許文献2の紙製食品包装用容器は、底壁の周縁に外方側に傾斜した複数個の側壁が立ち上がり状に設けられた容器本体と、天壁の周縁に外方側に傾斜した複数個の側壁が設けられた蓋体と、を備える。蓋体の複数個の側壁のうち一対の対向側壁の内面下部には、その各側壁の下縁に連設された折返し片が重合されている。容器本体の各側壁の上縁に連設された蓋受け片が外方突出状に折り返されている。そして、蓋受け片の上面に蓋体の対応側壁の内面が重合された状態のもとで、折返し片の上縁が対応蓋受け片の先端縁に係止されることにより、蓋体の閉蓋状態が保持されている。
特開2004-123134号公報 特開2002-205732号公報
ところで、上述した特許文献1や特許文献2の容器は、蓋を用いて容器本体の開口部を閉鎖可能な構造を有している。
しかし、特許文献1の食品用容器の場合、蓋部側(折り込み係合板の端縁側部分)を本体部側に折り込んで固定する構造であるため、本体部側に対する蓋部側の固定強度はそれ程強くない。つまり、何かの拍子に折り込み係合板が上方に開いて折り込み角度が大きくなると、蓋部側と本体側との間に隙間ができてしまう可能性があり、容器本体の内部を確実に密閉することが困難になる。このように密閉性が不十分な容器は、当然ながら密閉収納が必要な食品などの容器には到底使用することができない。さらに、特許文献1の食品用容器は、部材の点数が多く、構造が複雑なものともなっている。
一方、特許文献2の紙製食品包装用容器は、特許文献1の容器に比べれば密閉性は高いものの、蓋体の対応側壁が誤って開いてしまうと、蓋受け片と対応側壁との間に隙間ができて、容器本体の密閉性が低下する可能性は依然として存在するし、容器本体に対する蓋体の固定強度もそれ程強くない。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、簡便な構造でありながら容器本体の内部を密閉することができる容器における蓋開閉構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の容器における蓋開閉構造は以下の技術的手段を講じている。
即ち、本発明の容器における蓋開閉構造は、上方に向かって開口すると共に上方から見た場合に多角形に形成された開口部を有する容器本体と、前記容器本体の開口部を閉鎖する蓋と、を有する容器に設けられて、前記蓋を用いて容器本体の開口部を密閉可能とする蓋開閉構造であって、前記容器本体の上端には、外側方に向かって水平に張り出すと共に前記開口部の縁に沿うように形成されたフランジ部が形成されており、前記蓋は、前記容器本体の開口部とフランジ部の表面との双方を被覆可能な寸法に形成されており、前記蓋の端縁には、前記蓋で容器本体の開口部および前記フランジ部の上面を被覆した際にフランジ部の縁よりもさらに外側方に突出すると共に前記縁で下方へ屈曲しさらに前記フランジ部の下面に沿うように折り返し可能とされる折返片が設けられており、前記折返片がフランジ部の下面に面状態で接触した折り返し状態に折返片を保持する密閉保持手段が設けられている。
記密閉保持手段は、前記折返片の先端に突出状に設けられた係止端部と、前記容器本体の側壁に形成されると共に、前記折返片を差し込まれた状態で容器本体に固定する被係止溝と、を有する
好ましくは、前記折返片は、前記折り返し状態から、当該折返片が下方回りに揺動して折り返し前の状態に戻る方向に向けて弾性力が発現するものとなっており、前記被係止溝は、当該被係止溝の開口縁が前記係止端部に下方より接触することで、前記折返片が下方回りに揺動することを規制可能となっているとよい。
好ましくは、前記被係止溝が形成された容器本体の側壁は、前記弾性力の規制を解除する位置まで押し込み方向に向かって弾性変形可能に形成されているとよい。
好ましくは、前記係止端部は、前記折返片の突出方向に向かって膨らむ円弧状に形成されているとよい。
本発明の容器における蓋開閉構造によれば、簡便な構造でありながら容器本体の内部を確実に密閉することができる。
本実施形態の蓋開閉構造が設けられた開蓋状態の容器の斜視図である。 本実施形態の蓋開閉構造が設けられた閉蓋状態の容器の斜視図である。 前後方向に沿って幅方向中央を切断した容器の断面図である。 容器を閉蓋する際に、蓋を閉じて折返片を折り返す動作を示す図である。 容器を閉蓋する際に、折り返された折返片を係止端部により折り返し状態に保持する動作を示す図である。 容器を開蓋する際に、係止端部を被係止溝から外す動作を示す図である。 容器を開蓋する際に、係止端部が外れた蓋が開く動作を示す図である。
以下、本発明にかかる容器2における蓋開閉構造1の実施形態を、図面に基づき詳しく説明する。
図1は本実施形態の蓋開閉構造1が設けられた容器2の開蓋状態を模式的に示したものであり、図2は容器2の閉蓋状態を模式的に示したものである。
図1~図3に示すように、本発明の蓋開閉構造1が設けられる容器2は、内部に物品を収容可能な紙製(例えば板紙製)のものであり、保存性を高めるために容器内部を密閉状態とすることが必要とされる食品などの物品の収容に好適に用いられる。なお、本発明の容器2に収容される物品は、食品に限定されない。本発明の容器2は、電気・電子部品、工具、衣類、家庭雑貨、文具などを収容する用途に用いても良い。
なお、本明細書でいう「密閉」とは、圧力容器のように容器内を完全に気密状態にするという意味ではなく、外部から異物が入らず、内部の収納物が外に出ない程度の状態(閉蓋状態)を意味し、収納物が出ない程度の若干の隙間が蓋と開口部との間にあっても「密閉」に含まれるものとする、以下本明細書において同じである。
図1~図3に示すように、本実施形態の蓋開閉構造1が設けられた容器2は、上方に向かって開口すると共に上方から見た場合に多角形(本実施形態の場合は四角形)に形成された開口部15を有する容器本体3と、容器本体3の開口部15を閉鎖する蓋4と、を有している。また、この容器2は、蓋4を用いて容器本体3の開口部15を開閉する蓋開閉構造1を有している。
次に、容器2を構成する容器本体3、蓋4、および蓋開閉構造1について説明する。
以降の説明において、閉蓋状態の容器2において、折返片5が設けられた側を、蓋開閉構造1を説明する際の「前側」とし、容器中央を挟んで折返片5の反対側(後述するヒンジ部6が設けられた側)を、蓋開閉構造1を説明する際の「後側」という。また、折返片5が手前に位置するように置かれた閉蓋状態の容器2における右側を、蓋開閉構造1を説明する際の「右側」とし、折返片5を手前に見た場合の容器2の左側を、蓋開閉構造1を説明する際の「左側」という。さらに、折返片5が手前に位置するように置かれた閉蓋状態の容器2における上側を、蓋開閉構造1を説明する際の「上側」とし、折返片5を手前に見た場合の容器2の下側を、蓋開閉構造1を説明する際の「下側」という。これらの方向については、適宜図1~図3中に示している。
容器本体3は、上方に向かって開口する箱状の部材であり、上端に上方に向かって開口する開口部15を有している。この開口部15は、上方から見た場合に多角形に形成されている。本実施形態の場合、容器本体3は、前側、後側、左側、および右側の四周に側壁3F、3B、3L、3Rを備えると共に、下側に底壁3Dを備えた箱状の部材であり、上面を除く5面が四角形の壁面で覆われた直方体の外観を有している。つまり、本実施形態の容器本体3は、直方体の外観に対応して、上方から見た場合に四角形となる開口部15を有するものとなっている。
なお、上述した容器本体3の外観は本実施形態では直方体であるが、本発明の容器本体3としては直方体以外の形状、例えば、下側よりも上側の方が広い逆テーパのかかった角状、5面以上の多面で構成される形状、さらに平面状の壁面だけでなく曲面状の壁面も交えた複雑な立体形状などを採用しても良い。
上述した容器本体3の上端には、フランジ部7が形成されている。このフランジ部7は、容器本体3の外側方に向かって水平に張り出すと共に、容器本体3の開口部15の縁に沿うように形成されている。本実施形態の容器本体3の場合、フランジ部7は、四角形に形成された開口部15の4つの縁のうち、前縁に沿うように形成されており、左縁や右縁には形成されていない。
このようなフランジ部7を設ければ、容器本体3の前縁と蓋4とがフランジ部7を介して面状態で接触するようになり、線接触の場合に比べて接触面積が広くなるため、容器本体3の内部の密閉性を高めることが可能となる。
また、本実施形態の容器本体3の左縁及び右縁には、容器2の内側に向かって折り返された内方突出庇部8(内フランジ部)が形成されている。このような内方突出庇部8を設ければ、容器本体3の左右の縁と蓋4とがさらに面状態で接触するようになり、容器本体3の内部の密閉性をさらに高めることが可能となる。
蓋4は、容器本体3の開口部15を閉鎖して、容器2の内部を密閉可能な部材である。本発明の蓋4は、容器本体3の開口部15とフランジ部7の表面との双方を被覆可能な寸法に形成されており、本実施形態の場合であれば開口部15とフランジ部7とを双方覆える大きさの長方形(開口部15よりもやや前後方向に長い長方形)の板状に形成されており、開口部15とフランジ部7とを合わせた全面を被覆できるようになっている。
蓋4の端縁には、容器本体3の開口部15を蓋4で閉鎖する際に、密閉性を高める目的で折返片5が設けられている。本実施形態の場合、閉蓋状態における蓋4の前側の端縁に折返片5が設けられており、蓋4の後側の端縁には、容器本体3に対して蓋4を開閉させるヒンジ部6が形成されている。
ヒンジ部6は、左右方向を向く軸回りに容器本体3に対して蓋4を揺動させる部分であり、容器本体3の後側の側壁3Bと、蓋4の後端側との間に設けられている。具体的には、本実施形態のヒンジ部6には、原紙に形成された組み立て用の折り返し線の一つである第1折り返し線9が用いられている。つまり、上述した容器本体3と蓋4とは、1枚の原紙に複数の折り返し線を予め形成しておき、これらの折り返し線に沿って山折りまたは谷折りすることで、箱状に組み立てられている。そして、本発明のヒンジ部6は、上述した複数の折り返し線の中でも、容器本体3と蓋4とを連結する第1折り返し線9を用いたものとなっており、容器本体3に対して蓋4を前後方向に揺動可能となっている。
折返片5は、上述した蓋4の前縁に折り返し自在に設けられた突片である。つまり、上述した蓋4は、容器本体3の開口部15を閉鎖(閉蓋)した場合に、開口部15だけでなくフランジ部7もすべて被覆可能となっている。そして、折返片5は、容器本体3の開口部15を閉鎖した場合に、開口部15を閉鎖しても有り余る部分として、フランジ部7の前縁のさらに前方に突出するように設けられる。
具体的には、上述した本実施形態の折返片5は、左右方向に沿ってフランジ部7の寸法とほぼ等しい幅に形成されており、また前後方向に沿ってフランジ部7の寸法よりもやや短い幅に形成されていて、折り返し状態ではフランジ部7の下面のほぼ全面を被覆することができるようになっている。
また、蓋4の前端には左右方向に沿って第2折り返し線10が形成されており、この第2折り返し線10が蓋4に対して折返片5を前後方向に折り返し自在に連結している。つまり、上述した折返片5は、第2折り返し線10を境に下方に向かって折り返されることで、フランジ部7の下面に面状態で接触する姿勢まで(180°の折り曲げ角度になるまで)折り返し可能とされている。
なお、折返片5を、フランジ部7の下面に面状態で接触するまで折り返すと、蓋4と折返片5との間にフランジ部7が強引にねじ込まれたような状態で挟み込まれるようになるため、折返片5には折り返し状態から折り返し前の状態に戻る方向(復元する方向)に力(弾性力、復元力)が作用する。そのため、係止などを行って折返片5を折返し状態に保持しなければ、この復元力の作用で折返片5が下方回りに前方に揺動して、折返片5は自然に折り返し前の状態に戻ってしまう。
上述した蓋開閉構造1は、蓋4を用いて容器本体3の開口部15を密閉可能とするものである。具体的には、蓋開閉構造1は、上述した容器本体3と、蓋4と、ヒンジ部6とで構成されており、上述したヒンジ部6によって容器本体3の開口部15を蓋4で閉鎖するだけでなく、蓋4が開いてフランジ部7と蓋4との間に隙間ができないように、容器本体3の内部を密閉状態に維持することが可能となっている。つまり、蓋開閉構造1は、容器本体3の内部を密閉状態に維持するために、密閉保持手段11を備えている。そして、この密閉保持手段11を蓋開閉構造1に設ける点が本発明の特徴となっている。
密閉保持手段11は、蓋4を用いて容器本体3の開口部15を閉鎖し、容器本体3の内部を密閉状態に保持するものとなっている。つまり、折返片5がフランジ部7の下面に面状態で接触している状態を折り返し状態とした場合に、折返片5を折り返し状態に保持する手段が、上述した密閉保持手段11となる。
具体的には、上述した折返片5には復元力が作用しているため、密閉保持手段11がなければ折返片5は自然に揺動して折り返し前の状態に戻ろうとする。そこで、本発明の蓋開閉構造1では、密閉保持手段11を設けて、折返片5を折り返し状態に保持し、折返片5が折り返し前の状態に戻ろうとすることを防止しているのである。
本発明の密閉保持手段11としてはさまざまな機構を採用することができ、また本発明の密閉保持手段11は容器本体3または蓋4の少なくともいずれか一方に設けられていれば良い。なお、本実施形態の密閉保持手段11は、蓋4の先端(折返片5)に設けられた係止端部12を有しており、容器本体3の前側の側壁に被係止溝13を形成しておき、この係止端部12を被係止溝13に差し入れることで、折返片5を折り返し状態に保持する構成とされている。
本実施形態の密閉保持手段11を構成する係止端部12は、折返片5の先端に突出状に設けられている。具体的には、上述した折返片5に対して、本実施形態の係止端部12は、折返片5よりも左右方向に狭幅に形成されており、折返片5の前端の中央側からさらに前方(蓋4とは反対方向)に突出する突片として形成されている。
被係止溝13は、上述した折返片5の係止端部12を差し入れることができる溝(スリット)であり、本実施形態では容器本体3の前側の側壁3Fに水平方向に沿って伸びる直線状の切り込みとして形成されている。具体的には、本実施形態の容器本体3の側壁3Fには、上述したように前方に向かって水平に伸びるフランジ部7が形成されている。そして、本実施形態の被係止溝13は、容器本体3の側壁3Fでもフランジ部7との境界部分に近い部分、より詳細にはフランジ部7の折り返し線14と同一線上、またはこの折り返し線14のやや下側の側壁3Fに形成されている。このような位置に被係止溝13を形成すれば、蓋4の第2折り返し線10と被係止溝13とがほぼ等しい高さとなり、第2折り込み線に沿って折り返した折返片5の係止端部12を被係止溝13に差し込む場合は折返片5の姿勢が水平方向を向くようになる。そうすると、折り返した折返片5がフランジ部7の下面に面状態で接触するようになり、容器本体3の内部の密閉性も向上する。
なお、上述したように折返片5の係止端部12には下方回りで折返前の状態に戻る方向に弾性力(復元力)が作用しているが、被係止溝13に差し込まれた状態では被係止溝13の開口縁が係止端部12の回動を止めるように下方から接触しているため、被係止溝13に差し込まれた係止端部12が弾性力によって復元方向に揺動することはなく、係止端部12は回動しないので折返片5を折り返し状態に保持することが可能となる。
上述した密閉保持手段11による折返片5の折り返し状態の保持を解除するには、紙製の容器本体3の側壁(前側の側壁3F)を後方に向かって押し込むとよい。すなわち、紙製の容器本体3の側壁(前側の側壁3F)は前後方向にある程度の弾性変形が可能とされており、指Uなどで後方に向かって押し込むと前側の側壁3Fは後方に向かって撓むことができる。このように前側の側壁3Fが後方に向かって撓むと、係止端部12に対して被係止溝13の相対位置が後方に変化するため、係止端部12を被係止溝13から抜き出すことが可能となる。
つまり、容器本体3の側壁(前側の側壁3F)を後方に向かって押し込むという動作を契機にして、係止端部12が被係止溝13から抜け出て密閉保持手段11による規制が解除され、上述した復元力により折返片5が下方回りに前方に向かって揺動できるようになり、折返片5が折り返し前の状態に戻ることが可能となって、蓋4を開動させることが可能となる。
なお、容器本体3が厚みのある材料で形成されている場合や、硬い材料で形成されている場合には、容器本体3の前側の側壁3Fを後方に向かって押し込むのに力が必要となり、指Uで押すことが困難となる場合もある。このような場合は、上述した側壁3Fに、上下方向などに切り込みなどを入れて、側壁3Fを前後方向に変形しやすくしても良い。
上述した本実施形態の蓋開閉構造1の閉蓋動作を、図を用いてさらに詳しく説明する。
本実施形態の蓋開閉構造1を用いた容器2を閉蓋する場合には、図4、図5の(a)~(e)に示すような手順を踏むと良い。
まず、図4の(a)の手順に示すように、開蓋状態の容器2は、容器本体3の後方に、後方に横倒しした状態で開いた蓋4を有している。具体的には、この蓋4は、後側の側壁3Bの上端に設けられた第1折り返し線9を介して容器本体3の後端に連結しており、左右方向を向く軸回りに揺動自在となっている。ここで、容器2を閉蓋する場合には、第1折り返し線9を境に蓋4を上方回りで前方に揺動させる。やがて、前方に揺動した蓋4が容器本体3の開口部15及びフランジ部7を全面に亘って覆い、蓋開閉構造1の状態が図4(b)に示すようなものに変化する。
図4の(b)の手順に示すように、蓋4が容器本体3の開口部15及びフランジ部7を全面に亘って覆う状態まで蓋4を前方に揺動させると、フランジ部7の前縁と、蓋4の前端に形成された第2折り返し線10とが、前後方向でほぼ同じ位置に来るようになる。ここで、第2折り返し線10を境に折返片5を下方回りで後方に折り返すと、フランジ部7による干渉を受けずに、折返片5を折り返すことが可能となる。
図4、図5の(c)の手順に示すように、第2折り返し線10を境に後方に折り返された折返片5は、フランジ部7の前後方向の長さよりも、第2折り返し線10から係止端部12の先端までの長さの方が長いため、やがて前側の側壁3Fに係止端部12の先端が接触するようになる。
なお、前側の側壁3Fに係止端部12の先端が接触しただけの状態では、係止端部12の先端は被係止溝13の高さまで揺動しておらず、係止端部12を被係止溝13に差し込むことができない。
そこで、図5の(d)の手順に示すように、係止端部12の先端で前側の側壁3Fを後方に少し押し込む。つまり、紙製の容器本体3の側壁(前側の側壁3F)は前後方向にある程度の弾性変形が可能とされているため、係止端部12の先端で側壁3Fを後方に少し押し込むようにすれば、前側の側壁3Fを後方に向かって撓めることができ、係止端部12に対して被係止溝13の相対位置を後方に変化させることが可能となる。なお、材質や厚み等の関係で側壁3Fを押し込みにくい場合は、必要に応じて指Uなどで補助的に側壁3Fを押し込んでも良いし、予め側壁3Fに切り込みなどを形成しておいて側壁3Fの後方への変形を起きやすくしても良い。係止端部12に対する被係止溝13の相対位置が後方に変化したら、係止端部12をより上方まで揺動させることが可能となり、係止端部12の先端を被係止溝13の高さまで揺動させることが可能となるため、係止端部12を被係止溝13に差し込むことが可能となる。
図5の(e)の手順に示すように、係止端部12が被係止溝13に差し込まれた状態では、被係止溝13の開口縁が係止端部12を回動しないように下方から押し上げるように接触しているため、被係止溝13に差し込まれた係止端部12が弾性力によって復元方向に揺動することはなく、係止端部12は回動しないので折返片5を折り返し状態に保持することが可能となる。
以上の手順が、本実施形態の蓋開閉構造1の閉蓋動作である。
一方、本実施形態の蓋開閉構造1を用いた容器2を開蓋する場合には、図6、図7の(f)~(i)に示すような手順を踏むと良い。
まず、図6の(f)の手順に示すように、閉蓋状態の容器2は、容器本体3を上方から蓋4が覆っており、容器本体3の開口部15とフランジ部7との双方を蓋4が被覆している。また、折返片5は、蓋4の前端に形成された第2折り返し線10を境に後方に折り返されており、折返片5の後端に設けられた係止端部12が側壁の被係止溝13に差し込まれている。さらに、後方に折り返された折返片5と、蓋4との上下間にはフランジ部7が挟持されており、密閉保持手段11が折返片5を折り返し状態に保持している。
上述した閉蓋状態の容器2を開蓋するには、まず係止端部12を被係止溝13から抜いて、係止を解除する必要がある。
そこで、図6の(g)の手順に示すように、紙製の容器本体3の側壁(前側の側壁3F)を、指Uなどで後方に向かって押し込む。そうすると、前側の側壁3F、特に指Uの周囲の側壁が後方に向かって撓み、係止端部12に対して被係止溝13の相対位置が後方に変化するため、係止端部12を被係止溝13から抜き出すことが可能となる。そうすると、上述した折返片5には復元力が作用しており、この復元力により折返片5が下方回りに前方に向かって揺動し、容器2をワンタッチで開蓋状態にすることができる。
なお、上述した本実施形態では、前側の側壁3Fを指Uなどで押し込むことで係止端部12を被係止溝13から外しているが、係止端部12を被係止溝13から外す方法として他の方法を採用することもできる。
例えば、蓋4を左右両方から中央に向かって挟み上げるように押え付けると、蓋4が上方に向かって撓むように変形する。そうすると、蓋4の変形に合わせて、係止端部12も上方に向かって撓むように変形するため、被係止溝13に対する係止端部12の相対位置が上方に変化し、係止端部12を被係止溝13から抜き出すことが可能となる。
図6、図7の(h)の手順に示すように、係止端部12が被係止溝13から抜き出たら、上述した折返片5には復元力が作用しているため、復元力の作用で折返片5が自然に下方回りで前方に揺動し、容器本体3に対して蓋4が上方に揺動可能となって、蓋4が少しだけ容器本体3の上方に浮き上がる。
図7の(i)の手順に示すように、容器本体3から上方に浮き上がった蓋4を、指Uで摘むなどして上方回りに後方に揺動させれば、本実施形態の容器2を図4の(a)で示した開蓋状態に戻すことが可能となる。
上述した本実施形態では、紙製のものを例示したが、例えば、蓋4の紙目方向と折り返し方向とが同方向となる(紙目に逆らって折り曲げる)よう形成すると、当該折返片が折り返し前の状態に戻る方向に向けて弾性力が発現させやすい。
上述した本実施形態の蓋開閉構造1は、1枚の原紙から蓋4、折返片5、係止端部12などを形成するものであり、複数の折り返し線に沿って1枚の原紙から組み上げられる簡便な構造、言い換えれば部品点数が少ない構造となっている。
その一方で、本実施形態の蓋開閉構造1は、蓋4と容器本体3とがフランジ部7や内方突出庇部8を介して面状態で接触しており、容器本体3の内部を外部から密閉することができる。特に、フランジ部7は、上面側から蓋4、下面側から折返片5により挟み込まれた状態で閉蓋されるため、密閉性は高いものとなる。
なお、本実施形態の容器2では、開口部15の左縁及び右縁に設けられる内方突出庇部8と蓋4との間に若干の隙間が生じる場合もあるが、本明細書でいうところの「容器2の密閉性」を損なうものではない。
本実施形態の蓋開閉構造1は、容器本体3の内部に対する密閉性を維持するために密閉保持手段11を有しており、密閉保持手段11により折返片を折り返し状態に保持することで、フランジ部7、折返片5、及び蓋4が重なり合った係合構造を維持することができ、容器本体3の内部に対する安定した密閉性を発揮することができる。
それゆえ、上述した本実施形態の蓋開閉構造1では、簡便な構造でありながら、容器本体3の内部を確実かつ安定して密閉することができるという優れた効果を得ることができる。
さらに、本実施形態の蓋開閉構造1は、閉蓋状態の容器2において、前側の側壁3Fを指Uなどで押し込むことで係止端部12が被係止溝13から外れ、復元力の作用で折返片5が自然に下方回りで前方に揺動し、容器本体3に対して蓋4が上方に揺動して蓋4が開く。つまり、指Uなどで側壁3Fを押すという動作だけで蓋がワンタッチで開くので、開蓋が簡単に行えるという効果を有している。
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。特に、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用している。
例えば、上述した実施形態では、容器本体3の左右両側の側壁に、容器2の内側に向かって突出した内方突出庇部8を備えた容器本体3を例示した。しかし、本発明の容器2は、左右両側の側壁の上端に、容器2の外側に向かって突出したフランジを備えたものであっても良いし、庇状に突出した部分が設けられていないものであっても良い。
また、上述した実施形態では、容器本体3の後側の側壁3Bと、蓋4の後端側との間にヒンジ部6(第1折り返し線9)を設けたものを例示した。しかし、本発明の容器2は、後側の側壁3Bの上端に、容器2の外側に向かって突出した別フランジを設け、このフランジの縁と、蓋4の後端側との間にヒンジ部(第1折り返し線)を形成してもよい。つまり、蓋4は、この別フランジの縁よりもさらに外側方に突出して形成されると共に、このフランジの縁(第1折り返し線;ヒンジ部6)を境にフランジの上面に沿うように上方回りで前方に揺動させて開口部を閉鎖するように形成されていても良い。
また、上述した実施形態では、容器本体3の前側の側壁3Fにフランジ部7を設け、このフランジ部7に蓋開閉構造1を設けたものを例示した。しかし、本発明の容器2は、前側以外の側壁3L、3Rにフランジ部7や蓋開閉構造1を設けたものであっても良い。
さらに、上述した実施形態では、折返片5と係止端部12とが異なる形状、異なる寸法に形成されたものを開示した。しかし、折返片5と係止端部12とは、同じ形状や類似した形状でも良いし、同じ寸法に形成されていても良い。
例えば、上方視で半円状(円弧状)に形成された突片の基端側を折返片5、先端側を係止端部12としても良いし、上方視で同形同寸の長方形とされた折返片5と係止端部12と組み合わせて用いても良い。
1 蓋開閉構造
2 容器
3 容器本体
3F 容器本体の前側の側壁
3B 容器本体の後側の側壁
3L 容器本体の左側の側壁
3R 容器本体の右側の側壁
3D 容器本体の底壁
4 蓋
5 折返片
6 ヒンジ部
7 フランジ部
8 内方突出庇部
9 第1折り返し線
10 第2折り返し線
11 密閉保持手段
12 係止端部
13 被係止溝
14 フランジ部の折り返し線
15 開口部
U 指

Claims (4)

  1. 上方に向かって開口すると共に上方から見た場合に多角形に形成された開口部を有する容器本体と、前記容器本体の開口部を閉鎖する蓋と、を有する容器に設けられて、前記蓋を用いて前記容器本体の開口部を密閉可能とする蓋開閉構造であって、
    前記容器本体の上端には、外側方に向かって水平に張り出すと共に前記開口部の縁に沿うように形成されたフランジ部が形成されており、
    前記蓋は、前記容器本体の開口部と前記フランジ部の表面との双方を被覆可能な寸法に形成されており、
    前記蓋の端縁には、前記蓋で前記容器本体の開口部および前記フランジ部の上面を被覆した際に前記フランジ部の縁よりもさらに外側方に突出すると共に前記縁で下方へ屈曲しさらに前記フランジ部の下面に沿うように折り返し可能とされる折返片が設けられており
    記折返片が前記フランジ部の下面に面状態で接触した折り返し状態に前記折返片を保持する密閉保持手段が設けられており、
    前記密閉保持手段は、
    前記折返片の先端に突出状に設けられた係止端部と、
    前記容器本体の側壁に形成されると共に、前記折返片を差し込まれた状態で前記容器本体に固定する被係止溝と、を有する
    ことを特徴とする容器における蓋開閉構造。
  2. 前記折返片は、前記折り返し状態から、当該折返片が下方回りに揺動して折り返し前の状態に戻る方向に向けて弾性力が発現するものとなっており、
    前記被係止溝は、当該被係止溝の開口縁が前記係止端部に下方より接触することで、前記折返片が下方回りに揺動することを規制可能となっている
    求項1に記載の容器における蓋開閉構造。
  3. 前記被係止溝が形成された前記容器本体の側壁は、前記弾性力の規制を解除する位置まで押し込み方向に向かって弾性変形可能に形成されている
    求項2に記載の容器における蓋開閉構造。
  4. 前記係止端部は、前記折返片の突出方向に向かって膨らむ円弧状に形成されている
    請求項2または請求項3に記載の容器における蓋開閉構造。
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