JP6080203B2 - 間仕切り用パネル - Google Patents
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Description
これは、上記曲げ半径を大きくすると、強度が低下しやすいことに加え、通常、竪枠及び横枠、さらには、無目の見込方向幅寸法は、同一に形成されるため、竪枠に横枠及び無目を単に突き合わせて接合した場合には、竪枠の曲げ部と横枠及び無目の間に隙間が生じてしまうためである。
これらの理由により、竪枠の見込方向の角部位置に設けられる曲げ部の外側曲げ半径は、上記のとおり一律に板厚寸法と同程度かやや大きい程度に定められており、これが既成概念化していた。
ここで、建具とは、引戸やガラス戸のほか、塞ぎ板等を含むものとする(以下、同じ。)。
ところで、竪枠と横枠とを同面で接合するにあたり、竪枠に横枠を単に突き合わせて接合した場合には、竪枠の曲げ部と横枠との間に隙間が生じてしまう。
第1及び第2発明によれば、竪枠の端部に突起部を設け、横枠の端部にその突起部に対応する切欠き部が設け、これら突起部と切欠き部とを嵌合させたり、突起部を嵌入用孔部に嵌入させるとともに、固定具により固定することによって、竪枠と横枠とを接合するようにしているので、上記の隙間をその接合部分で吸収することができ、上記の隙間を生じさせることなく、竪枠と横枠とを同面(本明細書において、隙間が生じない状態を意味する。)で接合することができる。
なお、出入口パネル2やガラス窓パネル3等の単位パネルの数や配置は、仕様に応じて、適宜に変更することができる。
出入口パネル2は、図1において左右方向に所定間隔を有して配される竪枠(方立)4、5に複数の横枠6、7、8が接合されて構成されるパネル枠9を備えている。
ここで、横枠6は、竪枠4、5の上端部同士を繋ぐものであり、以下、「上横枠6」と称する。また、横枠7は、竪枠4、5の下端部同士を繋ぐものであり、以下、「下横枠7」と称する。また、横枠8、29は、パネル枠9の開口を上下に仕切るように設けられ、竪枠4、5の上部寄りの部位同士を繋ぐものであり、以下、「無目8、29」と称する。
パネル枠9において、無目8、下横枠7、竪枠4、5によって区画形成される開口9aには、引き違いの引戸10、10が配設されている。
また、上横枠6、無目8、竪枠4、5によって区画形成される開口9bには、引戸式のガラス戸11、11が配設されている。
無目8の下面には、レール案内部12に対応するように上レール14が設けられる一方、下横枠7の上面には、戸車13に対応するように下レール15が設けられている。
こうして、引戸10が無目8及び下横枠7に沿ってスライド自在とされている。
上横枠6の下面には、レール案内部16に対応するように上レール18が設けられる一方、無目8の上面には、戸車17に対応するように下レール19が設けられている。
こうして、ガラス戸11が上横枠6及び無目8に沿ってスライド自在とされている。
図3(a)に示されるように、竪枠4は、例えば、鋼板等の金属板素材に曲げ加工等を施して作製され、見付部分に所要の厚みを持たせた柱状の部材よりなるものである。
ここで、竪枠4を構成する金属板素材の板厚寸法は、0.8〜2.5mm程度であり、本実施形態では、板厚が1.2mmの金属板素材により竪枠4が構成されている。
図4(a)に示されるように、各曲げ部4aの外側曲げ半径Rの大きさは、Rの値が小さすぎると、当該角部に人がぶつかった場合、重大な事故につながるおそれがある。一方、Rの値が大きすぎると、竪枠4の見込方向幅が大きくなりすぎて設置上問題が生じるおそれがあるので、その板厚寸法(t=0.8〜2.5mm)の4〜10倍、好ましくは、5〜10倍の範囲で設定するようにしている。なお、本実施形態では、R=10mm(t=1.2mmの8.3倍)とされている。
図2(a)に示されるように、竪枠4と上横枠6とにおいて、両者の見込方向幅寸法は共にW1で同じとされている。これにより、パネル枠9の正面側及び背面側のそれぞれにおいて、竪枠4と上横枠6との間に段差をなくして両者を平らな同面の状態で接合することができる。
ところで、竪枠4と上横枠6とを同面で接合するにあたり、竪枠4の表面に上横枠6を単に突き合わせて接合した場合には、竪枠4の曲げ部4aと上横枠6との間に隙間が生じてしまう。
そこで、図5(a)に示されるように、本実施形態では、竪枠4の上端部に、両側の曲げ部4a、4a以外の中央部分を上方に突出させたような突起部21を設け、上横枠6の端部に、その突起部21に対応する位置で竪枠4の見付寸法分程度切り欠かれた切欠き部22を設け、図5(b)に示されるように、これら突起部21と切欠き部22とを嵌合させることにより、上記の隙間をその嵌合部分で吸収することができ、上記の隙間を生じさせることなく、竪枠4と上横枠6とを同面で接合することができる。
第1固定具23は、竪枠4側に配設されるもので、長方形状の面板部23aと、この面板部23aに直角に接続された支持脚部23b、23bとからなる断面コ字状の部材からなり、面板部23aには、所要のビス挿通孔23cが穿設されている。
一方、第2固定具24は、上横枠6側に配設されるもので、長方形状の面板部24aと、この面板部24aに直角に接続された固定部24bとからなる断面L字状の部材からなり、面板部24aには、第1固定具23における所要のビス挿通孔23cに対応する所要の螺子孔24cが設けられている。
竪枠4には、第1固定具23を嵌合状態に固定する矩形状の嵌入用孔部25が穿設されている。
そして、第1固定具23を竪枠4の嵌入用孔部25に嵌め込むようにし(このとき、第1固定具23の面板部23aの両端部が嵌入用孔部25の側縁部に当接して、第1固定具23の位置決めがなされる。)、この状態で、ビス27をビス挿通孔23cを通して第2固定具24の螺子孔24cに螺合させて締め付けることにより、図5(b)に示されるように、竪枠4と上横枠6とを固定することができる。
これにより、竪枠4と上横枠6とをより強固に、かつ精度高く接合することができる。
第1固定部25b、25bは、上横枠6側に形成されるもので、上横枠6の竪枠4が接合する部分に穿設した所要のビス挿通孔で構成される。
一方、第2固定具24は、竪枠4側に配設されるもので、長方形状の面板部24aと、この面板部24aに直角に接続された固定部24bとからなる断面L字状の部材からなり、面板部24aには、第1固定部25bに対応する所要の螺子孔24cが設けられている。
そして、この状態で、ビス27を第1固定部25bとしてのビス挿通孔を通して第2固定具24の螺子孔24cに螺合させて締め付けることにより、竪枠4と上横枠6とを固定することができる。
図3(a)(b)に示されるように、竪枠5は、出入口パネル2の竪枠としての役目とガラス窓パネル3の竪枠としての役目とを兼ねるものであり、前述した竪枠4を左右対称に配置して接合したような構造物で、竪枠4の曲げ部4aと同様の曲げ部5aを四隅に有している。
なお、図示による詳細な説明は省略するが、この竪枠5と上横枠6とは、上記の嵌合・固定構造と同様の構造にて接合されている。
図2(a)に示されるように、無目8、29の見込方向幅寸法W2は、竪枠4からその見込方向の両角部位置におけるそれぞれの曲げ部4a、4aを除外した部分の見込方向幅寸法(W1−2R)以下とされている。
これにより、例えば、無目29について、当該無目29の表面を少なくとも竪枠4の曲げ部4aの大きさの分だけパネル枠9の見込方向内側に引っ込める(後退させて設ける)ことができ、無目29にフック等を取り付けた際に、パネル枠9の正面側或いは背面側の面からフック等が突出するのを防ぐことができる。
次に、ガラス窓パネル3について説明する。なお、このガラス窓パネル3において、先に説明した出入口パネル2と同一又は同様のものについては、図に同一符号を付すに留めてその詳細な説明を省略することとし、以下においては、その出入口パネル2と異なる点を中心に説明することとする。
このパネル枠30において、下側の無目29、下横枠7及び竪枠4、5によって区画形成される開口30aには、塞ぎ板31が組み込まれている。
また、上下の無目8、29及び竪枠4、5によって区画形成される開口30bには、前述したガラス戸11よりも大きい引戸式のガラス戸32が上下の無目8、29に沿ってスライド自在に配設されている。
本実施形態の間仕切り用パネル1においては、竪枠4、5の曲げ部4a(5a)における外側曲げ半径Rの大きさを、その板厚寸法(t=1.2mm)の4〜10倍、より具体的には、10mm(t=1.2mmの8.3倍)とすることにより、竪枠4の見込方向の角部に人がぶつかっても重大な事故につながりにくく、安全性の高い間仕切り用パネル1を提供することができる。
4 竪枠(方立)
4a 曲げ部
5 竪枠(方立)
5a 曲げ部
6 上横枠
7 下横枠
8 無目
9 パネル枠
10 引戸(建具)
11 ガラス戸(建具)
21 突起部
22 切欠き部
23 第1固定具
24 第2固定具
29 無目
30 パネル枠
31 塞ぎ板(建具)
32 ガラス戸(建具)
Claims (3)
- 所定の板厚寸法で見込方向の角部位置に曲げ部を有する鋼板から作製された竪枠に横枠を接合してなるパネル枠と、このパネル枠の開口に配設される建具とを備える間仕切り用パネルにおいて、前記板厚寸法を0.8〜2.5mmとし、竪枠の曲げ部における外側曲げ半径の大きさを、その板厚寸法の4〜10倍とするとともに、竪枠と上横枠の見込方向幅寸法を同じとし、竪枠の上端部の両側の曲げ部を切り欠いて、中央部分を突起部として残存させ、上横枠の端部に前記突起部に対応する切欠き部を設け、突起部と切欠き部とを嵌合させて、竪枠の前記切り欠いた部分の上端面に上横枠を直接載置し、突起部と上横枠に配設した固定具とをビスで固定することによって、竪枠と横枠とを接合したことを特徴とする間仕切り用パネル。
- 所定の板厚寸法で見込方向の角部位置に曲げ部を有する鋼板から作製された竪枠に横枠を接合してなるパネル枠と、このパネル枠の開口に配設される建具とを備える間仕切り用パネルにおいて、前記板厚寸法を0.8〜2.5mmとし、竪枠の曲げ部における外側曲げ半径の大きさを、その板厚寸法の4〜10倍とするとともに、竪枠と上横枠の見込方向幅寸法を同じとし、竪枠の上端部の両側の曲げ部を切り欠いて、中央部分を突起部として残存させ、上横枠の端部に前記突起部に対応する嵌入用孔部を設け、突起部を嵌入用孔部に嵌入させて、竪枠の前記切り欠いた部分の上端面に上横枠を直接載置し、竪枠に配設した固定具と上横枠とをビスで固定することによって、竪枠と横枠とを接合したことを特徴とする間仕切り用パネル。
- パネル枠に、該パネル枠の開口を上下に仕切るように無目を設け、この無目の見込方向幅寸法を、竪枠から曲げ部を除外した部分の見込方向幅寸法以下にしたことを特徴とする請求項1又は2記載の間仕切り用パネル。
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