JP2015127469A - 面構造体及び建築構造体 - Google Patents

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【課題】 面状ユニット同士を表側から連結可能な面構造体及び面構造体を組み合わせて構成した建築構造体を提供する。【解決手段】 面構造体は、複数の面状ユニットと、連結部カバーを備え、面状ユニットは、両端に桟を有しており、一方の桟が取付部を有し、他方の桟が被取付部を有しており、面状ユニット同士の連結部において、一方の面状ユニットの取付部と他方の面状ユニットの被取付部が見込方向に重なっていて、取付部側からネジ止めしてあり、ネジを連結部カバーで覆ってある。また、建築構造体は、上記面構造体が対面配置してあり、両面構造体の取付部が外側を向いている。【選択図】 図1

Description

本発明は、フェンスなどの面構造体及び面構造体を組み合わせて構成した建築構造体に関する。
フェンスなどの面構造体において、所定見付幅の面状ユニットを複数並べて構成したものがあり、面状ユニット同士は、非特許文献1に示すように、連結材を挟んでネジ止めして連結していた。この際、ネジが目立たないよう、面構造体の裏側(住宅の敷地境界に設置するフェンスであれば住宅側)からネジ止めしていた。
「三協立山アルミ ガーデンエクステリア 施工手引き書 門まわり(3) フェンス関連編(STX0358A)」、三協立山アルミ株式会社、2008年11月、p.284
しかしながら、このような従来の面構造体によれば、面構造体の裏側に近接して壁面などの構造物が位置する場合や、面構造体を背中合わせに配置して両面意匠の建築構造体を形成する場合には、面状ユニット同士を連結するためのネジ止めを行うことができず、施工できなかった。
本発明は、上記事情を鑑みたものであり、面状ユニット同士を表側から連結可能な面構造体及び面構造体を組み合わせて構成した建築構造体を提供することを目的とする。
本発明のうち請求項1の発明は、複数の面状ユニットと、連結部カバーを備え、面状ユニットは、両端に桟を有しており、一方の桟が取付部を有し、他方の桟が被取付部を有しており、面状ユニット同士の連結部において、一方の面状ユニットの取付部と他方の面状ユニットの被取付部が見込方向に重なっていて、取付部側からネジ止めしてあり、ネジを連結部カバーで覆ってあることを特徴とする。
本発明のうち請求項2の発明は、請求項1記載の面構造体が対面配置してあり、両面構造体の取付部が外側を向いていることを特徴とする。
本発明のうち請求項1の発明によれば、取付部を表側に向けることで、面状ユニット同士を連結するためのネジ止めを表側から行うことができるので、面構造体の裏側に近接して壁面などの構造物が位置する場合であっても施工が可能であり、またネジを連結部カバーで覆ってあるので意匠性が良好である。
本発明のうち請求項2の発明によれば、取付部が外側(表側)を向いており、面状ユニット同士を連結するためのネジ止めを外側(表側)から行うことができるので、面構造体を背中合わせに配置した両面意匠の建築構造体の施工が可能であり、またネジを連結部カバーで覆ってあるので意匠性が良好である。
面状ユニット同士の連結部の横断面図である。 面構造体の横断面図である。 面構造体の縦断面図である。 面構造体の正面図である。 建築構造体の横断面図である。 建築構造体の縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。この面構造体は、種々の場所に設置されるフェンスやスクリーンとして用いられるものであるが、ここでは、住宅の敷地境界に設置するフェンスの場合を示す。なお、以下の説明において、左右方向とは、図2における左右方向(見付方向)を示し、前後方向とは、図2における上下方向(見込方向)を示す(前側が道路側、後側が住宅側である)。面構造体は、図2〜図4に示すように、複数の面状ユニット1を左右に連設したものであり、面状ユニット1は、上桟補助材76、下桟8、横格子9、中桟10及び左右の縦桟3,4を備え、支柱6により支持される。支柱6は、断面矩形の中空形材からなり、下端部を設置面に埋め込んで立設してある。そして、支柱6の前側面に、面状ユニット1を設け、面状ユニット1及び支柱6の上側に上桟7を設けてある。
上桟補助材76は、略L字形の中空部77と、支柱6側に形成した上向きに開口するコ字形の溝部78を有している。また、下桟8及び横格子9は、何れも断面矩形の中空形材からなるが、下桟8の下面には溝部81を形成してある。横格子9の本数は面構造体の大きさにより変化するが、本実施形態においては上下に等間隔に三本並んでおり、さらに横格子9の上に等間隔で上桟補助材76が並んでおり、横格子9の下に等間隔で下桟8が並んでいて、上桟補助材76と下桟8と横格子9の前側面は面一である。そして、上桟補助材76、下桟8及び横格子9の左右端(小口面)に、縦桟3,4をネジ止めして取り付けてある(縦桟3,4の形状については後述する)。また、下桟8及び横格子9の左右方向中間部には、中桟10をネジ止めして取り付けてある。中桟10は、上下に延び後向きに開口する断面コ字形の形材からなり、下桟8及び横格子9をそれぞれ前側面にネジ止めしてあって、後側の開口部を中桟目板101により塞いである。また、中桟10の下端には、中桟キャップ102を取り付けて、開口部を塞いである。中桟キャップ102は、中桟10と下桟8をネジ止めするネジにより共締めして固定してある。このようにして、上桟補助材76、下桟8、横格子9、縦桟3,4及び中桟10からなる面状ユニット1が一体となっている。
そして、支柱6の下部の前側面には、略L字形の支持金具82の一辺をネジ止めしてあり、前側に向けて突出する支持金具82の他辺を下桟8の下面の溝部81に挿入させて、面状ユニット1の下端部を支持金具82に支持させる。さらに、支柱6の上端面に矩形平板状で前後端に垂下片75を形成した押さえ金具74をネジ止めし、垂下片75を上桟補助材76の溝部78に挿入させて、面状ユニット1の上端部を押さえ金具74に支持させる。このようにして、面状ユニット1を支柱6に取り付けてある。
縦桟3,4は、右側端に取り付ける一方の縦桟3と、左側端に取り付ける他方の縦桟4とで形状が異なっており、それぞれ説明する。まず、一方の縦桟3は、図1に示すように(図1においては左側に位置する)、前後方向に延び上桟補助材76、下桟8及び横格子9を受ける受部32と、受部32の後側に延出する延出部33を有する。受部32の左側面に上桟補助材76、下桟8及び横格子9の小口面が当接しており、右側からネジ止めしてある。受部の右側面(上桟補助材76、下桟8及び横格子9の反対側面)には、略L字形の取付部31を形成してある。取付部31の先端は前側を向いており、受部32と取付部31で前側に向けて開口する係合溝34を形成していて、係合溝34の内周側の左右面には突起35を形成してある。また、延出部33は、受部32よりも左側(上桟補助材76、下桟8及び横格子9側)に突出しており、受部32の前側端には、左側に向けて突出する突出片36を形成してあって、上桟補助材76、下桟8及び横格子9は、延出部33と突出片36の間に納まっている。さらに、延出部33は、受部32から後側に延びて右側に屈曲しており、先端には、後向きに開口するコ字形の係合部37を形成してある。よって、係合部37は取付部31の後側に位置している。次に、他方の縦桟4は、図1に示すように(図1においては右側に位置する)、前後方向に延び上桟補助材76、下桟8及び横格子9を受ける受部42と、受部42の後側に延出する延出部43を有する。受部42の右側面に上桟補助材76、下桟8及び横格子9の小口面が当接しており、左側からネジ止めしてある。受部の左側面(上桟補助材76、下桟8及び横格子9の反対側面)には、左側に延出する被取付部41を形成してある。また、延出部43は、受部42よりも右側(上桟補助材76、下桟8及び横格子9側)に突出しており、受部42の前側端には、右側に向けて突出する突出片46を形成してあって、上桟補助材76、下桟8及び横格子9は、延出部43と突出片46の間に納まっている。さらに、延出部43は、受部42から後側に延びて左側に屈曲しており、先端には、前側に向けて突出する被係合部47を形成してある。よって、被係合部47は被取付部41の後側に位置している。
そして、このように構成した面状ユニット1を左右に連設してある。図1に示すように、面状ユニット1同士の連結部において、一方の面状ユニット1の右側端の縦桟3(一方の縦桟3)の取付部31(係合溝34の底面)と、他方の面状ユニット1の左側端の縦桟4(他方の縦桟4)の被取付部41が、見込方向に重なっている。この際、取付部31が、被取付部41の前側に位置しており、前側(取付部31側)から係合溝34内にネジ5を螺入して、取付部31(係合溝34の底面)と被取付部41をネジ止めしてある。また、取付部31と被取付部41のネジ止め部分の後側においては、一方の縦桟3の係合部37(溝部)と、他方の縦桟4の被係合部47(突部)が係合している。そして、このように連結した両縦桟3,4に、前側から連結部カバー2を取り付けてある。連結部カバー2は、後向きに開口するコ字形で、その内側に縦桟3,4の突出片36,46が納まるものであり、後側に延びる二本の係合脚21を有している。係合脚21は一方の縦桟3の係合溝34内に納まり、くの字形に屈曲した先端部が係合溝34内の突起35に係合することで、連結部カバー2が縦桟3に固定される。連結部カバー2により、前側からは縦桟3,4及びネジ5が完全に覆い隠される。なお、連結した縦桟3,4の下端には、縦桟キャップ38をネジ止めして取り付けて開口部を塞いである。
また、上桟7は、支柱6よりも前後幅が広く、前後方向中央下面にC字形の取付溝71を有しており、前後端に垂直向きの見込面部72を有していて、取付溝71には裏板73を挿入してある。この上桟7を、上桟補助材76の中空部77の上端部にネジ止めし、さらに押さえ金具74側から裏板73にネジ止めして、面状ユニット1及び支柱6に対して前後二箇所で固定してある。さらに、上桟7の下面の、支柱6の後側に突出する部分にも、前側と同様に、上桟補助材76を取り付けてある。上桟補助材76の下面は略平面であって、上桟7の下面を覆い隠している。さらに、上桟7には、上側から上桟カバー11を取り付けてあって、上桟7の上面及び上桟7と上桟補助材76の前後面を覆い隠している。上桟カバー11は下向きに開口するコ字形で、前後面の内周側に突起111を形成してあって、突起111が上桟7の見込面部72の下端部に係合することで、上桟カバー11を上桟7に固定してある。なお、上桟7及び上桟カバー11は、面構造体の左右にわたって通しで取り付けてある。ただし、複数に分割してもよく、その場合、左右の上桟7の中空部に嵌合し、上桟カバー11の端部を覆う上桟連結材により、上桟7及び上桟カバー11を連結する。
さらに、面構造体の左右端部においては、図2に示すように、小口材12を取り付けてある。小口材12は、上下に延びる前後対称な部材であり、中央の基部121、基部121の前後両側に形成した右側(面状ユニット1側)に向けて開口する溝部122、その前後両側に形成した左側(面状ユニット1の反対側)に向けて突出する爪部123、さらにその前後両側に形成した右側(面状ユニット1側)に向けて突出する二本の突条からなる当接部124からなる。小口材12は、面構造体の端部の縦桟3,4に取り付けるものであり、図2の図示範囲においては他方の縦桟4に取り付けてある。より詳しくは、小口材12の基部121に縦桟4の延出部43の先端が当接しており、小口材12の当接部124が縦桟4の受部42の左側面に当接していて、当接部124を受部42にネジ止めして固定してある。また、小口材12の後側部分には縦桟3,4が存在しないので、この部分に右側(面状ユニット1側)から小口補助材125を取り付けてある。小口補助材125は、平板状の部材であり、前端部が縦桟4の延出部43に当接していて、小口材12側からネジ止めしてある。そして、小口材12には、小口材カバー13を取り付けてあって、小口材12及び縦桟3,4を覆い隠している。小口材カバー13は、右向き(面状ユニット1向き)に開口するコ字形で、見込幅が上桟カバー11と略等しく、内側には右側に向けて突出する爪部131を有していて、爪部131を小口材12の爪部123に係合させて、小口材12に固定してある。また、前後面の内周側には突出片132を形成してあり、前側の突出片132が、縦桟4の前端部に当接しており、後側の突出片132が、小口補助材125の後端部に当接している。また、小口材12、小口補助材125及び小口材カバー13の下端には、小口材キャップ126を取り付けて、開口部を塞いである。小口材キャップ126は、上向きに突出する二つの係合突起127と、下桟8側に延びる固定片128を有しており、係合突起127を小口材12の溝部122に納め、固定片128を下桟8の溝部81に納めて、それぞれネジ止めして固定してある。さらに、小口材12、小口補助材125及び小口材カバー13の上端は、上桟カバー11により覆ってある。そして、上桟7及び上桟カバー11の端部には、上桟キャップ79を取り付けて小口面を覆ってある。なお、一方の縦桟3に小口材12を取り付ける場合も、他方の縦桟4の場合と略同じである。
このように構成した面構造体によれば、一方の縦桟3の取付部31を表側(住宅の敷地境界に設置するフェンスの場合には道路側)に向けることで、面状ユニット1同士を連結するためのネジ止めを表側から行うことができるので、面構造体の裏側に近接して壁面などの構造物が位置する場合であっても施工が可能である。また、ネジ5を連結部カバー2で覆ってあり、左右の面状ユニット1の境目も見えなくなるので、意匠性が良好である。さらに、ネジ止め部分の裏側(後側)において、一方の縦桟3の係合部37と他方の縦桟4の被係合部47が係合しており、両縦桟3,4が前後の二箇所で固定されるので、連結強度が高い。この点については、表側からネジ止めする構成にしたことにより、裏側を隙間なく係合させる構造が可能になったものであり、これにより裏側の意匠性も良好なものとなっている。また、連結部カバー2は、一方の縦桟3の係合溝34に係合するもので、他方の縦桟4には係合しないので、面状ユニット1同士の連結の施工精度によらず、連結部カバー2を確実に嵌めることができる。
続いて、上記の面構造体100を組み合わせて構成した建築構造体について説明する。図5及び図6に示すように、この建築構造体は、二つの面構造体100を前後に背中合わせにして対面配置した構成となっている。ただし、支柱6、上桟7及び小口材12は、前後の面構造体100で共有する構成となっており、支柱6の前後面に、上桟補助材76、下桟8及び横格子9、縦桟3,4及び中桟10からなる面状ユニット1を取り付けてある。そして、両面構造体100において、一方の縦桟3の取付部31が、外側を向く配置となっている。面状ユニット1及びその連結部の構成については、面構造体100単独の場合と同じであるから、説明は省略するが、建築構造体の左右端部においては、図5に示すように、小口補助材が不要であり、小口材12の前後に、一方の縦桟3と他方の縦桟4をネジ止めしてある。また、上桟7を前後の面状ユニット1の上桟補助材76にネジ止めして固定できるので、裏板は不要である。
このように構成した建築構造体によれば、面構造体100が背中合わせに配置してあるので、それぞれの面構造体100に対して裏側から作業を行うことが不可能であるが、一方の縦桟3の取付部31が外側(表側)を向いており、面状ユニット1同士を連結するためのネジ止めを外側(表側)から行うことができるので、施工が可能となっている。また、ネジ5を連結部カバー2で覆ってあり、左右の面状ユニット1の境目も見えなくなるので、意匠性が良好である。さらに、ネジ止め部分の裏側(後側)において、一方の縦桟3の係合部37と他方の縦桟4の被係合部47が係合しており、両縦桟3,4が前後の二箇所で固定されるので、連結強度が高い。この点については、表側からネジ止めする構成にしたことにより、裏側を隙間なく係合させる構造が可能になったものである。また、連結部カバー2は、一方の縦桟3の係合溝34に係合するもので、他方の縦桟4には係合しないので、面状ユニット1同士の連結の施工精度によらず、連結部カバー2を確実に嵌めることができる。
本発明は、上記の実施形態に限定されない。たとえば、面状ユニットが上下に連設されるものであってもよい。その場合、面状ユニットの上下端の横桟が、それぞれ取付部と被取付部を備えることになる。また、縦桟において、取付部と被取付部は、見込方向に重なってネジ止めされるものであれば、形状はどのようなものであってもよいし、係合部と被係合部も、形状や係合方法はどのようなものであってもよい。さらに、連結部カバーの取付構造についても、どのようなものであってもよいが、上記のように、一方の縦桟の取付部のみに固定するようにすれば、面状ユニット同士の連結の施工精度によらず、連結部カバーを確実に嵌めることができるので、好ましい。また、縦桟以外の部分の構成は、面構造体及び建築構造体の設置箇所や設置目的などに応じて、適宜設定できる。
1 面状ユニット
2 連結部カバー
3 縦桟(一方の桟)
4 縦桟(他方の桟)
5 ネジ
31 取付部
41 被取付部
100 面構造体

Claims (2)

  1. 複数の面状ユニットと、連結部カバーを備え、面状ユニットは、両端に桟を有しており、一方の桟が取付部を有し、他方の桟が被取付部を有しており、面状ユニット同士の連結部において、一方の面状ユニットの取付部と他方の面状ユニットの被取付部が見込方向に重なっていて、取付部側からネジ止めしてあり、ネジを連結部カバーで覆ってあることを特徴とする面構造体。
  2. 請求項1記載の面構造体が対面配置してあり、両面構造体の取付部が外側を向いていることを特徴とする建築構造体。
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