JP6079609B2 - 変速機の変速操作装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載される変速機の変速操作装置に関し、車両用動力伝達技術の分野に属する。
一般に、自動車用の手動変速機は、クラッチを介してエンジンの出力軸に連結されたプライマリシャフトと、このプライマリシャフトに平行に配置され、差動装置を介して駆動輪に連結されたセカンダリシャフトとを有する。これら両軸間には、複数の前進用ギヤ列と単一のリバース用ギヤ列とが設けられる。
この種の手動変速機において、通常、前進変速段用のギヤ列には常時噛合い式のギヤ列が採用される。常時噛合い式のギヤ列では、プライマリシャフト又はセカンダリシャフトの一方に固定された固定ギヤと、他方のシャフトに遊嵌された遊転ギヤとが常時噛み合っており、車両走行中にいずれかの前進段への変速が行われるときは、この前進段のギヤ列における前記遊転ギヤとシャフトの回転が同期装置によって同期されることで、このギヤ列での動力伝達状態が円滑に実現される。
一方、リバース用のギヤ列には、一般的に、選択摺動式のギヤ列が採用される。選択摺動式のリバース用ギヤ列は、プライマリシャフトに固定されたリバースプライマリギヤと、セカンダリシャフトに固定されたリバースセカンダリギヤと、リバースシャフト上に軸方向に摺動可能に支持されたリバースアイドルギヤとで構成される。後退段への変速が行われるときは、リバースアイドルギヤが軸方向に摺動してリバースプライマリギヤとリバースセカンダリギヤとに噛み合うことで、後退段での動力伝達状態が実現される。
この種の手動変速機の変速は、運転者によるチェンジレバーのセレクト操作とシフト操作によって行われる。具体的には、セレクト操作により選択されたセレクト位置に応じて、これに対応する同期装置のシンクロスリーブ又はリバースアイドルギヤが、シフト操作に連動して軸方向にスライドすることで、シフト操作により選択された変速段に対応するいずれか1つのギヤ列が、プライマリシャフトとセカンダリシャフトとの間で動力伝達状態となる。
特許文献1には、このような手動変速機の操作系の一例が開示されている。
特許文献1に開示された変速操作装置は、チェンジレバーのセレクト操作により回動し、シフト操作により軸方向に移動するコントロールロッドと、該コントロールロッドに平行に配置された複数のシフトロッドと、を備えている。セレクト操作によりコントロールロッドが回動すると、いずれかのシフトロッドがコントロールロッドに係合される。さらに、シフト操作により、コントロールロッドと、これに係合されたシフトロッドが軸方向に移動すると、該シフトロッド上のシフトフォークを介して、同期装置の該当変速段用のシンクロスリーブ又はリバースアイドルギヤが動力伝達位置にストロークし、当該変速段のギヤ列が動力伝達状態となる。
この種の変速操作装置では、コントロールロッドのセレクト操作範囲(回動範囲)を規制する回動規制機構が設けられる。この回動規制機構は、一般に、コントロールロッドから径方向に延びるレバー状の突出部と、各変速段用のギヤ列を収容するギヤケース又はクラッチを収容するクラッチハウジング(以下、これらを合わせて「変速機ケース」という)の内面に突設された規制部とで構成され、前記突出部の先端が規制部に当接した位置でコントロールロッドの回動が規制される。
特開2009−079601号公報
しかしながら、上記の回動規制機構を構成するためには、前記突出部をコントロールロッドから径方向にレバー状に延ばすとともに、該突出部の端部に係合可能な前記規制部をコントロールロッドから径方向に離れた2箇所に設ける必要がある。そのため、変速機ケース内において回動規制機構の占有スペースが大きくなることで変速機の大型化を招くとともに、変速機ケースにおいて規制部を形成するための加工面積が大きくなることで製造コストが増大しやすくなる。また、コントロールロッドの回動中心から離れた位置で突出部が規制部に係合するため、コントロールロッドの回動規制位相の精度が低下しやすい問題もある。
そこで、本発明は、変速機の小型化と製造コストの低減を図りつつ、コントロールロッドの回動範囲を精度よく規制することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る変速機の変速操作装置は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、
変速機ケースに収容された複数のギヤ列の1つをチェンジレバーのセレクト操作とシフト操作とにより選択的に動力伝達状態とする変速機の変速操作装置であって、
前記変速機ケースに設けられた支持穴に少なくとも一方の端部が回動可能に嵌合および支持され、前記セレクト操作または前記シフト操作の一方により回動するコントロールロッドと、
該コントロールロッドの回動範囲を規制する回動規制機構と、を備え、
該回動規制機構は、
前記コントロールロッドにおける軸方向の前記一方の端部側の所定範囲の外周面に設けられ、周方向において所定角度範囲に亘って他の部位よりも小径とされた部分以外の残余部分からなる被規制部と、
前記支持穴の近傍において前記変速機ケースの内側に設けられ、前記コントロールロッドの回動により前記被規制部の周方向の両端面がそれぞれ当接可能な一対の規制面を有する規制部と、を備えていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明に係る変速機の変速操作装置は、前記請求項1に記載の発明において、
前記コントロールロッドは、軸方向に固定され且つ前記セレクト操作時に回動するように前記変速機ケースに支持され、
前記コントロールロッドには、前記セレクト操作時に該コントロールロッドと一体に回動し且つ前記シフト操作時に前記コントロールロッド上を軸方向に摺動するシフトフィンガが外嵌されていることを特徴とする。
さらに、請求項3に記載の発明に係る変速機の変速操作装置は、前記請求項2に記載の発明において、
前記シフトフィンガの外周から突出したガイドピンと、
該ガイドピンの可動範囲を規制するガイド面部、及び、前記変速機ケースの内面に取り付けられる取付け面部を有するガイドプレートと、を備え、
前記規制部は、前記ガイドプレートの前記取付け面部で構成されていることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明に係る変速機の変速操作装置は、前記請求項3に記載の発明において、
前記変速機ケースの内面に設けられた凹部と、該凹部を塞ぐように前記変速機ケースの内面に取り付けられた前記取付け面部とによって、前記変速機ケースの内側空間と外側空間とに連通するブリーザ室が形成されていることを特徴とする。
さらに、請求項5に記載の発明に係る変速機の変速操作装置は、前記請求項3又は請求項4に記載の発明において、
前記規制部は、前記チェンジレバーが第1のセレクト位置にセレクト操作されたときに一方の前記規制面に前記被規制部が当接し、且つ、前記チェンジレバーが第2のセレクト位置にセレクト操作されたときに他方の前記規制面に前記被規制部が当接するように形成されており、
前記ガイドプレートの前記ガイド面部は、前記ガイドピンが嵌入されるガイドスリットを備え、
該ガイドスリットは、前記セレクト操作によって前記コントロールロッドの軸周りに回動する前記ガイドピンを案内するセレクト用パスと、該セレクト用パスから軸方向に延びるように形成され、前記シフト操作によって軸方向に移動する前記ガイドピンを案内する複数のシフト用パスと、を備え、
該ガイドスリットは、前記チェンジレバーが前記第1及び第2のセレクト位置にセレクト操作されたときに前記セレクト用パスの両端の壁面に前記ガイドピンが当接しないように、且つ、前記第1及び第2のセレクト位置における前記チェンジレバーのシフト操作が開始されたときから該シフト操作の少なくとも途中までの間に前記シフト用パスの側方の壁面に前記ガイドピンが摺接しないように形成されていることを特徴とする。
さらに、請求項6に記載の発明に係る変速機の変速操作装置は、前記請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の発明において、
前記シフトフィンガが摺動したときに同時に2つの変速段へシフトインされることを規制するインターロックスリーブを備え、
該インターロックスリーブは、前記コントロールロッドに外嵌された円筒部を備え、
該円筒部は、軸方向の前記一方の端部側の端面から所定長さ範囲において周方向の所定角度範囲に亘って形成された切欠部と、前記所定長さ範囲における前記切欠部以外の残余部分と、を備え、
前記被規制部は、前記円筒部の前記所定長さ範囲における前記残余部分で構成されていることを特徴とする。
まず、請求項1に記載の発明によれば、コントロールロッドの軸方向の所定範囲の外周面において、周方向の所定角度範囲に亘って他の部位よりも小径とされた小径部を形成するとともに、該小径部以外の残余部分からなる被規制部の周方向の両端面に当接可能な規制部を、変速機ケース内においてコントロールロッド用の支持穴近傍に設けることによって、コントロールロッドの回動範囲を規制する回動規制機構をコンパクトに形成することができる。したがって、変速機ケース内において回動規制機構の占有スペースが小さくなり、これにより、変速機の小型化を図ることができる。
また、この発明によれば、一対の規制面は、コントロールロッドの被規制部の外周よりも径方向内側において該被規制部の周方向の端面に当接するため、これらの規制面を径方向にコンパクトに形成することができる。そのため、これらの規制面を形成するための加工面積が小さくて済み、これにより、変速機の製造コストの低減を図ることができる。さらに、各規制面と被規制部との係合は、コントロールロッドの回動中心の近傍でなされるため、コントロールロッドの回動範囲を精度よく規制することができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、チェンジレバーが操作されても、コントロールロッドの被規制部は軸方向に移動せず、軸方向における被規制部と各規制面との位置関係は変化しないため、これら被規制部および各規制面を軸方向に延長することなく、両者の係合を常に確実に実現できる。したがって、軸方向において、回動規制機構のコンパクト化を図ることができる。また、コントロールロッドが軸方向に固定された構成でありながら、シフト操作時には、シフトフィンガがコントロールロッド上を軸方向に摺動することで、シフト操作された変速段へのシフトインを確実に実現できる。
さらに、請求項3に記載の発明によれば、ガイドプレートの一部によって規制部が構成されるため、規制部としての専用部材を省略することができる。したがって、部品点数および組立工数を低減することができる。また、一対の規制面はガイドプレートに設けられることになるため、規制面を形成するための複雑で高度な加工を変速機ケースに施す必要がなく、変速機ケースの製造コスト低減を図ることができる。
また、請求項4に記載の発明を請求項3に記載の発明に適用すれば、ガイドプレートの取付け面部がブリーザ室の壁面の一部を構成するため、当該部分からブリーザ室へのオイルの浸入を規制する専用の蓋材を省略することができる。したがって、部品点数および組立工数を低減することができる。
さらに、請求項5に記載の発明を請求項3又は請求項4に記載の発明に適用すれば、チェンジレバーが第1又は第2のセレクト位置にセレクト操作されたとき、コントロールロッドの被規制部はガイドプレートの規制面に当接し、ガイドピンはガイドスリットの壁面に当接しないため、セレクト操作の荷重がガイドプレートにかかることが回避されることで、ガイドプレートの保護を図ることができる。また、第1又は第2のセレクト位置からシフト操作が行われたときに、ガイドスリットの壁面にガイドピンが摺接しないため、該摺接による抵抗を受けることなくスムーズにシフト操作することができる。
また、請求項6に記載の発明によれば、インターロックスリーブの円筒部に所定角度範囲に亘って切欠部を設けることによって、コントロールロッド自体を加工することなく、簡単に被規制部を形成することができる。さらに、インターロックスリーブの円筒部を利用して被規制部が形成されるため、被規制部としての専用部材を省略することができ、これにより、部品点数および組立工数を低減することができる。
本発明の一実施形態に係る変速操作装置を備えた手動変速機の骨子図である。 同手動変速機における変速操作装置を軸方向反エンジン側から見た要部断面図である。 図2のA−A線断面図である。 図2のB−B線断面図である。 図3のC−C線断面図である。 インターロックスリーブのベース部材を示す斜視図である。 ガイドプレートを示す斜視図である。 ガイドプレートの取付け面部とブリーザ室との位置関係を示す図である。 回動規制機構を軸方向から見た断面図である。 回動規制機構による規制状態を示す断面図である。 ガイドプレートのガイドスリットを拡大して示す図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る手動変速機1は、前進6速、後退1速の変速機であって、クラッチ4を介してエンジン2の出力軸3に連結されたプライマリシャフト10と、該プライマリシャフト10に平行に配置されたセカンダリシャフト20とを有する。
セカンダリシャフト20は、差動装置70を介して駆動輪(図示せず)に連結されている。具体的には、セカンダリシャフト20のエンジン側の端部に出力ギヤ28が設けられており、この出力ギヤ28が差動装置70のデフリングギヤ71に噛み合っている。これにより、セカンダリシャフト20の回転が差動装置70を介して左右の車軸72,73に伝達され、さらに、各車軸72,73に連結された前記駆動輪に伝達されるようになっている。
プライマリシャフト10とセカンダリシャフト20との間には、エンジン側から順に、1速用ギヤ列G1、リバース用ギヤ列GR、2速用ギヤ列G2、5速用ギヤ列G5、6速用ギヤ列G6、3速用ギヤ列G3、4速用ギヤ列G4が配設されている。
1速用ギヤ列G1及び2速用ギヤ列G2は、それぞれ、プライマリシャフト10に固定されたプライマリギヤ11,12と、セカンダリシャフト20に遊嵌合されたセカンダリギヤ21,22とで構成されている。また、3〜6速用の各ギヤ列G3〜G6は、プライマリシャフト10に遊嵌合されたプライマリギヤ13〜16と、セカンダリシャフト20に固定されたセカンダリギヤ23〜26とで構成されている。
セカンダリシャフト20上における1速用セカンダリギヤ21と2速用セカンダリギヤ22との間には1−2速用同期装置40が配設されている。また、プライマリシャフト10上における3速用プライマリギヤ13と4速用プライマリギヤ14との間、同じくプライマリシャフト10上における5速用プライマリギヤ15と6速用プライマリギヤ16との間には、それぞれ、3−4速用同期装置50、5−6速用同期装置60が配設されている。
チェンジレバー(図示せず)により前進段でのシフト操作が行われると、上記の同期装置40,50,60のうち、シフト操作された変速段に対応する1つの同期装置のみが作動し、これにより、上記の前進段ギヤ列G1〜G6のうち、シフト操作された変速段のギヤ列のみが選択的にプライマリシャフト10とセカンダリシャフト20との間で動力伝達状態となる。例えば、チェンジレバーにより1速または2速へのシフト操作が行われると、これに連動して、1−2速用同期装置40のスリーブ41がセカンダリシャフト20上をエンジン側または反エンジン側へスライドし、スライドされた側の遊嵌合ギヤ(21又は22)がセカンダリシャフト20に固定され、シフト操作された変速段のギヤ列(G1又はG2)が動力伝達状態となる。また、チェンジレバーにより3〜6速のいずれかへのシフト操作が行われると、これに連動して、3−4速用同期装置50のスリーブ51又は5−6速用同期装置60のスリーブ61がプライマリシャフト10上をエンジン側または反エンジン側へスライドし、スライドされた側の遊嵌合ギヤ(13、14、15又は16)がプライマリシャフト10に固定され、シフト操作された変速段のギヤ列(G3、G4、G5又はG6)が動力伝達状態となる。
一方、リバース用ギヤ列GRは、選択摺動式のギヤ列であり、プライマリシャフト10に固定されたリバースプライマリギヤ17と、セカンダリシャフト20に固定されたリバースセカンダリギヤ27と、プライマリシャフト10及びセカンダリシャフト20に平行なリバースシャフト30に軸方向に摺動可能に嵌合されたリバースアイドルギヤ37とで構成されている。
なお、リバースセカンダリギヤ27は、セカンダリシャフト20に直接固定されておらず、1−2速用同期装置40のスリーブ41に設けられている。このスリーブ41は、同期装置40において、セカンダリシャフト20に固設されたハブ42にスプライン嵌合している。そのため、厳密に言えば、スリーブ41に設けられたリバースセカンダリギヤ27は、セカンダリシャフト20に対して回転方向には固定されているが、軸方向には移動可能となっている。
チェンジレバーがリバース位置にシフト操作されると、これに連動して、リバースアイドルギヤ37が軸方向反エンジン側へ摺動して、リバースプライマリギヤ17とリバースセカンダリギヤ27とに噛み合い、これにより、リバース用ギヤ列GRが動力伝達状態となる。
以下、手動変速機1の変速操作装置90について説明する。
図2は、変速操作装置90の主要部を軸方向反エンジン側から見た図であり、図3は図2のA−A線断面図、図4は図2のB−B線断面図、図5は図3のC−C線断面図である。
図2〜図5に示すように、変速操作装置90は、上述したギヤ列G1〜G6,GRを収容するギヤケース80と、クラッチ4を収容するクラッチハウジング190(図3及び図4参照)とで構成された変速機ケース78に収容されている。図3及び図4に示すように、ギヤケース80は、その前端面がクラッチハウジング190の後面に合わされた状態で該クラッチハウジング190に結合されている。また、クラッチハウジング190の後面には、後述のブリーザ室194を構成する凹部192が形成されている。
図2〜図5に示すように、変速操作装置90は、プライマリシャフト10に平行なコントロールロッド100を有する。図3及び図4に示すように、コントロールロッド100の一端部は、クラッチハウジング190に設けられた支持穴191に回動可能に嵌合及び支持されており、コントロールロッド100の他端部は、ギヤケース80に設けられた支持穴81に回動可能に嵌合及び支持されている。これにより、コントロールロッド100は、軸周りに回動可能にギヤケース80とクラッチハウジング190とに支持されている。また、コントロールロッド100は、ギヤケース80とクラッチハウジング190とに跨がって軸方向に固定されている。このようにコントロールロッド100の軸方向移動が規制されていることにより、コントロールロッド100を収納する部分においてギヤケース80を軸方向にコンパクトに構成することが可能になっている。
図2及び図4に示すように、コントロールロッド100の上方には、チェンジレバーのセレクト操作に連動して回動するセレクトレバーシャフト110が配設されている。セレクトレバーシャフト110は、ギヤケース80を貫通してコントロールロッド100に略直角な方向、例えば上下方向に延びるように配設されている。セレクトレバーシャフト110の下端部には、該セレクトレバーシャフト110の回動により揺動するセレクトレバー108が固定されている。
図2及び図3に示すように、コントロールロッド100の側方には、チェンジレバーのシフト操作に連動して回動するシフトレバーシャフト94が配設されている。シフトレバーシャフト94は、ギヤケース80を貫通してセレクトレバーシャフト110に平行に延びるように配設されている。シフトレバーシャフト94の下端部には周溝95が形成されており、ギヤケース80に外側からねじ込まれた係合ピン99の先端部が周溝95に係合することで、シフトレバーシャフト94が軸方向に位置決めされている。また、シフトレバーシャフト94には、該シフトレバーシャフト94の回動により揺動するシフトレバー98が固定されている。
図2〜図4に示すように、コントロールロッド100には、シフトフィンガ102が軸方向移動及び回動可能に嵌合されており、このシフトフィンガ102には、その周方向の一部から径方向外側に延びるフィンガ部103が設けられている。
また、シフトフィンガ102には、シフトレバー98の先端部が係合する係合凹部160が設けられている。この係合凹部160は、軸方向に間隔を空けて配設された一対の突片161,162により平面視コ字形の溝状に形成されている(図3参照)。各突片161,162は、軸方向視において例えば略扇形に形成されている(図2参照)。
さらに、図2に示すように、シフトフィンガ102には、一方の突片162の外周部から更に径方向外側に突出する突出部169が設けられ、該突出部169の先端に、後述のガイド機構150を構成するガイドピン170が設けられている。
また、図2〜図5に示すように、コントロールロッド100にはインターロックスリーブ104が固設されている。図3及び図4に示すように、インターロックスリーブ104は、コントロールロッド100に外嵌された筒状のベース部材200と、該ベース部材200に結合されたロック部材201とで構成されている。
図6に示すように、ベース部材200は、コントロールロッド100に固定される円筒部202と、該円筒部202に連なる筒状延長部210とを備えている。円筒部202は、軸方向の筒状延長部210とは反対側の端面から所定長さ範囲において周方向の所定角度範囲に亘って形成された切欠部204と、当該所定長さ範囲における切欠部204以外の残余部分206とを備えている。残余部分203の周方向両端部には、径方向に沿って配置された平らな端面208,209が形成されている。
図3及び図4に示すように、筒状延長部210は、円筒部202よりも小さな外径を有しており、円筒部202の外周と筒状延長部210の外周との境界に、ロック部材201を位置決めする段状部が形成されている。筒状延長部210の内径は円筒部202の内径に等しく、筒状延長部210の内周は円筒部202の内周に連なっている。
ロック部材201は、筒状延長部210の外周に固定されたセレクトプレート105と、軸方向においてセレクトプレート105よりも反エンジン側に配置されてコントロールロッド100が貫通された支持プレート107と、セレクトプレート105と支持プレート107とに跨がるロック部106とを備えている。
図4及び図5に示すように、セレクトプレート105の上端部には、セレクトレバー108に係合された係合凹部105aが設けられている。図2に示すように、ロック部106には、シフトフィンガ102のフィンガ部103が挿通される挿通穴106aが形成されており、これにより、インターロックスリーブ104とシフトフィンガ102との干渉が回避されている。インターロックスリーブ104がコントロールロッド100と一体回転すると、挿通穴106aの側壁とフィンガ部103との係合により、シフトフィンガ102がコントロールロッド100の回動に連動して回動するようになっている。図4に示すように、挿通穴106aは軸方向に延びる長穴となっており、シフトフィンガ102の摺動時においても、フィンガ部103がロック部106に干渉しないようになっている。なお、図4において、ロック部106は、挿通穴106aの周辺部分のみが図示されている。
図2及び図3に示すように、コントロールロッド100の下方には、1−2速用シフトエンド121が固定された1−2速用シフトロッド111、3−4速用シフトエンド122が固定された3−4速用シフトロッド112、及び、5−6速用シフトエンド123が固定された5−6速用シフトロッド113が、それぞれコントロールロッド100に平行に配設されている。各シフトロッド111,112,113は、軸方向にスライド可能なようにギヤケース80とクラッチハウジング190とに支持されている。また、各シフトロッド111,112,113には、対応する同期装置40,50,60のスリーブ41,51,61に係合されたシフトフォーク181,182,183が固定されている。
各シフトエンド120,121,122,123の先端部は、シフトフィンガ102の周囲に周方向に並んで配設されており、シフトフィンガ102のフィンガ部103に選択的に係合されるようになっている。また、フィンガ部103に係合されたシフトエンド以外のシフトエンドには、インターロックスリーブ104のロック部106が係合されるようになっている。
本実施形態では、3−4速用シフトロッド112にリバースシフトエンド120がスプライン嵌合されており、3−4速用シフトロッド112がリバース用シフトロッドとして兼用されている。
図4及び図5に示すように、リバースシフトエンド120にはリバースアーム130が固定されている。リバースアーム130の先端には、平面視コ字形の係合凹部131が形成されており、該係合凹部131に、リバースレバー136の係合突部138が係合されている。リバースレバー136は、プライマリシャフト10に隣接して配設されており、リバースシャフト30に略垂直な略水平方向に沿って配置された支軸134に回転可能に支持されている。リバースレバー136は、支軸134の周縁部から下方に延びる揺動端部140を備えている。図4に示すように、リバースアイドルギヤ37は、リバースプライマリギヤ17とリバースセカンダリギヤ27とに噛合可能なように軸方向一端部に設けられたギヤ部32と、軸方向他端部にフランジ状に設けられた鍔部34と、リバースレバー136の揺動端部140が係合するように軸方向においてギヤ部32と鍔部34との間に形成された凹溝部36と、を備えている。該凹溝部36には、リバースレバー136の揺動端部140が係合されている。
図2〜図5に示すように、チェンジレバーがセレクト操作されると、これに連動して、セレクトレバーシャフト110と一体的にセレクトレバー108が軸周りに回動する。このセレクトレバー108の揺動により、セレクトレバー108に係合したセレクトプレート105は、コントロールロッド100と共に軸周りに回動する。これにより、シフトフィンガ102は、コントロールロッド100の回動に連動して軸周りに回動し、シフトフィンガ102のフィンガ部103は、チェンジレバーのセレクト位置に応じたシフトエンド120〜123に係合する。
また、チェンジレバーがシフト操作されると、これに連動して、シフトレバーシャフト94と一体的にシフトレバー98が軸周りに回動する。このシフトレバー98の揺動により、シフトレバー98に係合したシフトフィンガ102は、コントロールロッド100上を軸方向移動するようになっている。
いずれかの前進段のセレクト位置でシフト操作が行われる場合、シフトフィンガ102のフィンガ部103が係合したシフトエンド121〜123を介して、該シフトエンド121〜123が設けられたシフトロッド111〜113が軸方向移動する。このとき、該シフトロッド111〜113の軸方向移動に連動して、同期装置40,50,60のスリーブ41,51,61が軸方向移動することで、シフト操作された前進段ギヤ列G1〜G6での動力伝達状態が実現される。
なお、フィンガ部103が係合したシフトエンド121〜123以外のシフトエンドは、前記ロック部106との係合により軸方向移動が規制されているため、これにより、セレクト操作で選択されたセレクト位置でのみシフトインされ、同時に2つの変速段へシフトインされることが防止される。
一方、リバースセレクト状態でシフト操作が行われる場合、リバース用シフトロッド(3−4速用シフトロッド)112は軸方向移動せず、シフトレバー98の揺動によりシフトフィンガ102がコントロールロッド100上を軸方向に摺動し、該シフトフィンガ102に係合したリバースシフトエンド130とリバースアーム130とが、リバース用シフトロッド112上を軸方向移動し、これに連動してリバースレバー136が揺動する。これにより、リバースレバー136の揺動端部140に係合したリバースアイドルギヤ37が、リバースシャフト30上の中立位置からリバースプライマリギヤ17とリバースセカンダリギヤ27との噛合位置へ摺動し、リバース用ギヤ列GRでの動力伝達状態が実現される。
続いて、チェンジレバーの可動範囲を規制するためのガイド機構150について説明する。
図2に示すように、ガイド機構150は、コントロールロッド100上に設けられた前記ガイドピン170と、該ガイドピン170の可動範囲を規制するガイドスリット173が設けられたガイドプレート172とで構成されている。
上述したように、ガイドピン170は、シフトフィンガ102の外周に突設されている。したがって、ガイドピン170は、セレクト操作時にシフトフィンガ102と共に軸周りに回動し、シフト操作時にシフトフィンガ102と共にコントロールロッド100上を軸方向に摺動する。
図7に示すように、ガイドプレート172は、軸方向一端部に設けられた取付け面部175と、軸方向他端部に設けられた支持面部176と、取付け面部175と支持面部176とに跨がるガイド面部174とを備えている。なお、図7には、ガイドプレート172と周辺部材との位置関係を容易に理解可能にするために、コントロールロッド100、インターロックスリーブ104、シフトフィンガ102及びガイドピン170が二点鎖線で図示されている。
図3及び図4に示すように、取付け面部175は、変速機ケース78の内面、具体的にはクラッチハウジング190の後面に、例えばボルトによって固定されている。取付け面部175には挿通穴177が設けられており、該挿通穴177にコントロールロッド100が挿通されている。これにより、取付け面部175は、コントロールロッド100の一端を支持する支持穴191の近傍においてクラッチハウジング190に固定されている。図4に示すように、取付け面部175は、クラッチハウジング190の前記凹部192を塞ぐように設けられており、該凹部192と取付け面部175とによって、変速機ケース78の内側空間と外側空間とに連通するブリーザ室194が形成されている。
図8は、クラッチハウジング190におけるギヤケース80との合わせ面の一部を示している。なお、図8には、ブリーザ室194とガイドプレート172との位置関係を容易に理解可能にするために、ガイドプレート172が二点鎖線で図示されている。また、図8において、符号198a,198bは、ガイドプレート172の取付け面部175をクラッチハウジング190に固定するためのボルトが締結されるボルト穴を示している。
図8に示すように、ブリーザ室194は、クラッチハウジング190の上壁部に設けられている。ブリーザ室194は、該ブリーザ室194から下方に延びる一対の連通穴195,196を介して変速機ケース78の内側空間に連通し、ブリーザ室194から上方に延びる連通穴197と該連通穴197に取り付けられたブリーザ199とを介して変速機ケース78の外側空間に連通している。変速機ケース78の内圧が上昇すると、この内圧は、ブリーザ室194を通して変速機ケース78の外側へ逃がされるようになっている。このとき、空気と共にブリーザ室194に流入したオイルは、ブリーザ室194の壁面等に付着して一旦留まった後、一対の連通穴195,196のいずれかを通って変速機ケース78内に戻される。これにより、変速機ケース78の外側へのオイルの噴出が抑制される。
ガイドプレート172の取付け面部175は、前記凹部192の開口端部を塞ぐようにブリーザ室194の壁面の一部を構成している。そのため、前記凹部192の開口端部からブリーザ室194へのオイルの浸入を規制する専用の蓋材を省略することができ、これにより、部品点数および組立工数を低減することができる。
図3及び図4に示すように、ガイドプレート172の支持面部176には挿通穴188が設けられており、該挿通穴188にコントロールロッド100が挿通されている。支持面部176は、ギヤケース80の内面に対向配置されているが、ギヤケース80に取り付けられておらず、専らコントロールロッド100に支持されている。すなわち、ガイドプレート172は、軸方向一端部に設けられた取付け面部175がクラッチハウジング190に固定され、他端部に設けられた挿通穴188にコントロールロッド100が挿通されることにより、両端部で支持されている。
図2及び図7に示すように、ガイド面部174は、コントロールロッド100に平行に配置されており、軸方向視において軸周りに円弧状に延びるような湾曲形状を有する。ガイドスリット173は、ガイド面部174においてシフトパターン状に形成されている。これにより、該ガイドスリット173に嵌入されたガイドピン170の移動、ひいては、シフトフィンガ102の軸方向移動および回動が、所定のシフトパターンに従うように規制されている。ガイドスリット173の具体的構成については後に説明する。
続いて、主に図9及び図10を参照しながら、変速操作装置90に設けられた回動規制機構220について説明する。図9は、ガイドプレート172の取付け面部175及びコントロールロッド100を軸方向反エンジン側から見た断面図であり、図10(a)及び図10(b)は、回動規制機構220による規制状態を示す図9と同様の断面図である。なお、図9及び図10において、符号180a,180bは、取付け面部175をクラッチハウジング190に固定するためのボルトが挿通されるボルト挿通穴を示している。
図9に示すように、回動規制機構220は、コントロールロッド100の外周に設けられた被規制部206と、該被規制部206の回動範囲を規制する規制部175とを備えており、規制部175によって被規制部206の回動範囲が規制されることで、コントロールロッド100の回動範囲が規制されるようになっている。
本実施形態において、被規制部206は、インターロックスリーブ104の円筒部202における前記残余部分206(図6参照)で構成されており、規制部175は、ガイドプレート172の取付け面部175で構成されている。
取付け面部175が規制部として機能するために、取付け面部175に設けられた前記挿通穴177には、所定角度範囲に亘って他の部分よりも大径とされた大径穴部177aが形成されている。大径穴部177aは、例えば約180°の角度範囲に亘って形成されているが、大径穴部177aの角度範囲は、被規制部206の角度範囲よりも大きい範囲であれば、特に限定されるものでない。大径穴部177aの半径は、円筒部202の半径よりも僅かに大きく、大径穴部177aの内側に円筒部202の被規制部206が嵌合されている(図3及び図4参照)。大径穴部177aの周方向両端部には、径方向に沿って配置された規制面178,179が形成されており、各規制面178,179には、コントロールロッド100の回動により被規制部206の周方向の端面208,209が当接可能となっている。
図10(a)に示すように、一方の規制面178は、チェンジレバーが5速及び6速に対応するセレクト位置(特許請求の範囲における「第1のセレクト位置」)にセレクト操作されたときに被規制部206の一方の端面208が当接する角度位置に設けられ、図10(b)に示すように、他方の規制面179は、チェンジレバーがリバースセレクト位置(特許請求の範囲における「第2のセレクト位置」)にセレクト操作されたときに被規制部206の他方の端面209が当接する角度位置に設けられている。したがって、被規制部206の回動範囲は、一対の規制面178,179間の角度範囲に規制され、これにより、コントロールロッド100の回動範囲が規制されている。
このように、コントロールロッド100上の円筒部202に切欠部204(図6参照)を形成するとともに、該切欠部204以外の残余部分からなる被規制部206を嵌入可能なように取付け面部175の挿通穴177を形成することによって、コントロールロッド100の一端部を支持する支持穴191(図3及び図4参照)の近傍において、回動規制機構220をコンパクトに形成することができる。したがって、変速機ケース78内において回動規制機構220の占有スペースが小さくなり、これにより、手動変速機1の小型化を図ることができる。
また、被規制部206は、コントロールロッド100自体を加工しなくても、インターロックスリーブ104の円筒部202に切欠部204(図6参照)を形成するだけで、簡単に形成することができる。さらに、インターロックスリーブ104の一部で被規制部206が構成されるため、被規制部としての専用部材を省略することができ、これにより、部品点数および組立工数を低減することができる。
またさらに、規制部はガイドプレート172の取付け面部175によって構成されるため、規制部としての専用部材を省略することができ、これによっても、部品点数および組立工数の低減を図ることができる。また、一対の規制面178,179を形成するためには、取付け面部175における挿通穴177の形状を変更するだけでよく、打ち抜き加工によって簡単に規制面178,179を形成することができる。したがって、変速機ケース78には、回動規制機構220のための加工を何ら施す必要がないため、変速機ケース78の製造コスト低減を図ることができる。
さらに、被規制部206と規制面178,179との係合は、コントロールロッド100の回動中心の近傍、具体的には、被規制部206の外周よりも径方向内側部分においてなされるため、コントロールロッド100の回動範囲を精度よく規制することができる。
また、本実施形態では、コントロールロッド100が軸方向に固定されていることから、軸方向における被規制部206と各規制面178,179との位置関係は常に一定である。そのため、被規制部206および各規制面178,179を軸方向に短く形成しても、両者の係合を常に確実に実現できる。したがって、被規制部206を軸方向に延長するために、インターロックスリーブ104の円筒部202において、軸方向に長い範囲に亘って切欠部204(図6参照)を形成する必要はなく、また、規制面178,179を軸方向に延長するために、ガイドプレート172の取付け面部175の厚みを増大させたり、挿通穴177の周縁にボス部を形成したりする必要がない。したがって、軸方向において、回動規制機構220をコンパクトに形成することができる。
続いて、図11を参照しながら、ガイドスリット173の具体的形状について説明する。図11は、ガイドスリット173をコントロールロッド100側(径方向内側)から見た図である。
図11に示すように、ガイドスリット173は、セレクト操作によってコントロールロッド100の軸周りに回動するガイドピン170を案内するセレクト用パスPSと、該セレクト用パスPSから軸方向に延びるように形成され、シフト操作によって軸方向に移動するガイドピン170を案内するリバースシフト用パスPR、1−2速シフト用パスP12、3−4速シフト用パスP34及び5−6速シフト用パスP56と、を備えている。
セレクト用パスPSは、コントロールロッド100の周方向に平行なセレクト方向D1に延びるように形成されている。各シフト用パスPR,P12,P34,P56は、コントロールロッド100の軸方向に平行なシフト方向D2に延びるように形成されている。各シフト用パスPR,P12,P34,P56の端部の幅は、ガイドピン170の直径に略等しくなっており、これにより、シフトインされたときのがたつきが抑制されるようになっている。また、1−2速シフト用パスP12、3−4速シフト用パスP34及び5−6速シフト用パスP56の中間部には、セレクト用パスPSに向かって幅を拡大させるように傾斜した傾斜部s1,s2,s3,s4,s5が設けられている。これにより、リバースセレクト位置と1速シフト位置との間での操作、2速シフト位置と3速シフト位置との間での操作、及び、4速シフト位置と5速シフト位置との間での操作を行うときに、チェンジレバーを直線的に素早く操作可能となっている。
また、ガイドスリット173には、セレクト方向D1の一端部において外側に膨出する第1膨出部r1が、5−6速シフト用パスP56の中間部に形成されており、セレクト方向D1の他端部において外側に膨出する第2膨出部r2が、セレクト用パスPSの端部からリバースシフト用パスPRの中間部にかけて形成されている。
第1膨出部r1が形成されていることにより、5速及び6速に対応するセレクト位置にセレクト操作されたときに、セレクト用パスPSの一端の壁面にガイドピン170が当接することが回避されるとともに、このセレクト位置において5速又は6速へのシフト操作が開始されてから該シフト操作の途中までの間、5−6速シフト用パスP56の側壁にガイドピン170が摺接しないようになっている。
同様に、第2膨出部r2が形成されていることにより、リバースセレクト位置にセレクト操作されたときに、セレクト用パスPSの他端の壁面にガイドピン170が当接することが回避されるとともに、リバースシフト操作が開始されてから該シフト操作の途中までの間、リバースシフト用パスPRの側壁にガイドピン170が摺接しないようになっている。
したがって、5速及び6速に対応するセレクト位置、又はリバースセレクト位置にセレクト操作されたときに、セレクト操作の荷重を専ら前記回動規制機構220で受けることができ、これにより、ガイドプレート172の保護を図ることができる。また、5速、6速またはリバースのシフト操作が行われたときに、ガイドスリット173の壁面とガイドピン170との摺接による抵抗を受けることなくスムーズにシフト操作することができる。
以上、上述の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述の実施形態では、回動規制機構の被規制部がインターロックスリーブの一部で構成される場合について説明したが、本発明において、被規制部は、周方向において所定角度範囲に亘って他の部位よりも小径とされた部分以外の残余部分で構成されるのであれば、コントロールロッドに外嵌されたインターロックスリーブ以外の嵌合部材の一部で被規制部を構成したり、コントロールロッドの一部に所定角度範囲に亘って小径部又は大径部を形成することによって、コントロールロッド自体に被規制部を形成したりしてもよい。
また、上述の実施形態では、回動規制機構によって、セレクト操作時におけるコントロールロッドの回動を規制する場合について説明したが、本発明は、シフト操作時にコントロールロッドが回動する場合にも適用することができ、この場合、回動規制機構によって、シフト操作時におけるコントロールロッドの回動が規制されることになる。
以上のように、本発明によれば、手動変速機の小型化と製造コストの低減を図りつつ、コントロールロッドの回動範囲を精度よく規制することが可能となるから、コントロールロッドを備えた手動変速機の製造産業分野において好適に利用される可能性がある。
1 手動変速機
2 エンジン
4 クラッチ
10 プライマリシャフト
20 セカンダリシャフト
30 リバースシャフト
40 1−2速用同期装置
50 3−4速用同期装置
60 5−6速用同期装置
70 差動装置
78 変速機ケース
80 ギヤケース
90 変速操作装置
94 シフトレバーシャフト
98 シフトレバー
100 コントロールロッド
102 シフトフィンガ
104 インターロックスリーブ
108 セレクトレバー
110 セレクトレバーシャフト
172 ガイドプレート
173 ガイドスリット
174 ガイド面部
175 取付け面部(規制部)
177 挿通穴
178,179 規制面
190 クラッチハウジング
191 支持穴
194 ブリーザ室
202 円筒部
204 切欠部
206 被規制部
220 回動規制機構
G1 1速用ギヤ列
G2 2速用ギヤ列
G3 3速用ギヤ列
G4 4速用ギヤ列
G5 5速用ギヤ列
G6 6速用ギヤ列
GR リバース用ギヤ列
P12 1−2速シフト用パス
P34 3−4速シフト用パス
P56 5−6速シフト用パス
PS セレクト用パス
r1,r2 膨出部

Claims (6)

  1. 変速機ケースに収容された複数のギヤ列の1つをチェンジレバーのセレクト操作とシフト操作とにより選択的に動力伝達状態とする変速機の変速操作装置であって、
    前記変速機ケースに設けられた支持穴に少なくとも一方の端部が回動可能に嵌合および支持され、前記セレクト操作または前記シフト操作の一方により回動するコントロールロッドと、
    該コントロールロッドの回動範囲を規制する回動規制機構と、を備え、
    該回動規制機構は、
    前記コントロールロッドにおける軸方向の前記一方の端部側の所定範囲の外周面に設けられ、周方向において所定角度範囲に亘って他の部位よりも小径とされた部分以外の残余部分からなる被規制部と、
    前記支持穴の近傍において前記変速機ケースの内側に設けられ、前記コントロールロッドの回動により前記被規制部の周方向の両端面がそれぞれ当接可能な一対の規制面を有する規制部と、を備えていることを特徴とする変速機の変速操作装置。
  2. 前記コントロールロッドは、軸方向に固定され且つ前記セレクト操作時に回動するように前記変速機ケースに支持され、
    前記コントロールロッドには、前記セレクト操作時に該コントロールロッドと一体に回動し且つ前記シフト操作時に前記コントロールロッド上を軸方向に摺動するシフトフィンガが外嵌されていることを特徴とする請求項1に記載の変速機の変速操作装置。
  3. 前記シフトフィンガの外周から突出したガイドピンと、
    該ガイドピンの可動範囲を規制するガイド面部、及び、前記変速機ケースの内面に取り付けられる取付け面部を有するガイドプレートと、を備え、
    前記規制部は、前記ガイドプレートの前記取付け面部で構成されていることを特徴とする請求項2に記載の変速機の変速操作装置。
  4. 前記変速機ケースの内面に設けられた凹部と、該凹部を塞ぐように前記変速機ケースの内面に取り付けられた前記取付け面部とによって、前記変速機ケースの内側空間と外側空間とに連通するブリーザ室が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の変速機の変速操作装置。
  5. 前記規制部は、前記チェンジレバーが第1のセレクト位置にセレクト操作されたときに一方の前記規制面に前記被規制部が当接し、且つ、前記チェンジレバーが第2のセレクト位置にセレクト操作されたときに他方の前記規制面に前記被規制部が当接するように形成されており、
    前記ガイドプレートの前記ガイド面部は、前記ガイドピンが嵌入されるガイドスリットを備え、
    該ガイドスリットは、前記セレクト操作によって前記コントロールロッドの軸周りに回動する前記ガイドピンを案内するセレクト用パスと、該セレクト用パスから軸方向に延びるように形成され、前記シフト操作によって軸方向に移動する前記ガイドピンを案内する複数のシフト用パスと、を備え、
    該ガイドスリットは、前記チェンジレバーが前記第1及び第2のセレクト位置にセレクト操作されたときに前記セレクト用パスの両端の壁面に前記ガイドピンが当接しないように、且つ、前記第1及び第2のセレクト位置における前記チェンジレバーのシフト操作が開始されたときから該シフト操作の少なくとも途中までの間に前記シフト用パスの側方の壁面に前記ガイドピンが摺接しないように形成されていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の変速機の変速操作装置。
  6. 前記シフトフィンガが摺動したときに同時に2つの変速段へシフトインされることを規制するインターロックスリーブを備え、
    該インターロックスリーブは、前記コントロールロッドに外嵌された円筒部を備え、
    該円筒部は、軸方向の前記一方の端部側の端面から所定長さ範囲において周方向の所定角度範囲に亘って形成された切欠部と、前記所定長さ範囲における前記切欠部以外の残余部分と、を備え、
    前記被規制部は、前記円筒部の前記所定長さ範囲における前記残余部分で構成されていることを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の変速機の変速操作装置。
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