JP2009024713A - 変速機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第一シフトフィンガー102を車両前方側に向って突出するように設けることによって、入力軸1や第二カウンター軸3との間には第一シフトフィンガー102の設置スペースを設定する必要がないため、コントロールロッド101を入力軸1や第二カウンター軸3に近接して配置することができる。
【選択図】図3
Description
この変速機は、入力軸の他に、「第一カウンター軸」と「第二カウンター軸」と「リバース軸」といった三軸を設け、各軸上に、ドライブ軸上のデフケースに設けたデフリングギア(ファイナルリングギア)を駆動する複数のデフ駆動ギア(第一乃至第三出力ギア)を設けて、トルク伝達経路を一部兼用することで、変速機の全長をできるだけ短くするように構成している。
このため、コントロールロッドと入力軸との間には、シフトフィンガーのためのスペースを確保する必要がなく、コントロールロッドを入力軸に近接して配置することができる。
なお、入力軸シフトフォークはどのような形態のものであってもよく、例えば、軸方向にスライド移動して入力軸シンクロ装置を操作するものや、反転機構を介して入力軸シンクロ装置を操作するもの、さらには、リンク部材を介して入力軸シンクロ装置を操作するもの等であってもよい。
上記構成によれば、入力軸シフトフォークを軸方向に移動可能に支持するフォーク軸を、コントロールロッドの一方側で入力軸に近接して配置することになる。
このため、コントロールロッドの他方側を向くシフトフィンガーで、入力軸シフトフォークを制御するように構成したものであっても、入力軸に近接した位置で入力軸シフトフォークが支持されることで、入力軸シフトフォークに傾き等が生じるおそれがなく、スムーズに入力軸シフトフォークを作動させることができる。
よって、コントロールロッドを入力軸に近接配置しつつも、シフトフィンガーによる入力軸シフトフォークの制御が確実に行われ、変速切換えを円滑に行なうことができる。
上記構成によれば、コントロールロッドの他方側を向くシフトフィンガーによって第二カウンター軸シフトフォークも制御することで、第二カウンター軸もコントロールロッドに近接配置することができる。
また、入力軸シフトフォークを制御するシフトフィンガーにより、第二カウンター軸シフトフォークも制御するのでシフト操作機構も簡略化できる。
よって、変速機をよりコンパクトに構成することができ、またシフト操作機構もシンプルに構成することができる。
上記構成によれば、第二カウンター軸シフトフォークと入力軸シフトフォークとが同一のフォーク軸上で軸方向に移動することになるため、各シフトフォークのためのフォーク軸を、各々別軸上に設定しなくてもよい。
よって、フォーク軸のレイアウトスペースを削減することができ、変速機をコンパクトに構成することができる。
上記構成によれば、シフトフィンガーを、入力軸と第二カウンター軸との間の中間位置に配置することになるため、シフトフィンガーからの操作荷重を入力軸シンクロ装置と第二カウンター軸シンクロ装置に対して、均等に伝達することができる。
よって、シフトフィンガーからのシフト操作荷重を、各シンクロ装置に適切に伝達でき、各シンクロ装置のシフト切換えを確実に生じさせることができる。
上記構成によれば、コントロールロッドから離間した第一カウンター軸に設けた第一カウンター軸シンクロ装置を、コントロールロッドの一方側を向くように設けた第二シフトフィンガーによって制御することになる。
このため、コントロールロッドの他方側に、第二シフトフィンガーのための突出した空間を設ける必要がなく、第一カウンター軸との間のスペース空間を有効に利用して第二シフトフィンガーを配置することができる。
また、入力軸シンクロ装置と切換え方向が異なる第一カウンター軸シンクロ装置に対して、別途、反転機構を設けることなく、コントロールロッドからの操作力を伝達することができる。
よって、第二シフトフィンガーのための配置スペースを、別途必要とすることなく変速機をコンパクトに構成することができる。また、反転機構も不要であるためシフト操作機構をシンプルに構成することができる。
上記構成によれば、リバース軸シンクロ装置を、コントロールロッドの一方側を向くように設けた第二シフトフィンガーによって制御することになる。
このため、第二シフトフィンガーを利用してリバース軸シンクロ装置も制御することができる。
よって、第二シフトフィンガーによって、第一カウンター軸シンクロ装置とリバース軸シンクロ装置の二つを制御することができ、シフト操作機構の簡素化を図ることができる。
上記構成によれば、第一カウンター軸シフトフォークとリバース軸シフトフォークとが同一の第二フォーク軸上で軸方向に移動することになるため、各シフトフォークのためのフォーク軸を各々別軸上に設定しなくてもよい。
よって、フォーク軸のレイアウトスペースを削減することができ、変速機をよりコンパクトに構成することができる。
上記構成によれば、リバース軸がコントロールロッドから離間することで、リバース軸シフトフォークが長くなったとしても、第二フォーク軸と第三フォーク軸とで支持することで、リバース軸シフトフォークのガタツキや拗れを抑制できる。
よって、軸が増加してコントロールロッドからリバース軸シンクロ装置までの距離が長くなる変速機であっても、リバース軸シフトフォークのガタツキを抑えて、コントロールロッドからの操作力の伝達効率を高めることができる。
よって、入力軸の他に、第一カウンター軸、第二カウンター軸、リバース軸といった三軸を設け、各軸にデフリングギアを駆動するデフ駆動ギアを設けた変速機において、コントロールロッドを入力軸等に近接して配置できるため、変速機をコンパクトに構成することができる。
このため、2速用の駆動ギアと3速用の駆動ギアが、単一の駆動ギア(15)によって兼用されることになり、入力軸1上の駆動ギアを一枚削減することができる。
次に、図2で本実施形態の変速機の詳細構造について説明する。図2は変速機の展開断面図ある。主たる構成要素については、図1と同一の符号を用いることで説明を省略する。
特に、1速用駆動ギア14も2速及び3速用駆動ギア15も、二つの変速段(1速と後進段、2速と3速)の駆動ギアとして機能しているため、他の駆動ギアよりも、駆動トルクの作用する頻度が多くなり、結合強度を高める必要があるが、本実施形態では入力軸1に一体に形成しているため、余計な補強構造を採用しなくても、入力軸1との結合強度を高めることができる。
具体的には、3−4同期装置38と5−6同期装置18のシフトアップ方向は、変速機前方側であるのに対して、1−2同期装置26とR同期装置45のシフトアップ方向(R同期装置45は空振り方向)は、変速機後方側となっている。
(a)に示すように、第一シフトフィンガー102が3−4シフトフォーク104のゲート部104Cのゲート溝104C1に係合した状態(セレクト状態)で、コントロールロッド101をシフト方向に回動させると(破線で示す)、3−4シフトフォーク104は、シフト方向に直線状にスライド移動する。このとき、第一シフトフィンガー102の両側部にエグリ部121aを形成しているため、ゲート部104Cが異形筒状部121に干渉することなく、円滑にスライド移動することになる。なお、図示しないが逆側にシフト操作する場合も同様となる。
この実施形態の変速機TMは、入力軸1の車両前方側で直交して配置されセレクト操作で軸方向に移動してシフト操作で回動するコントロールロッド101と、このコントロールロッド101上に直角に設けられコントロールロッド101の車両前方側を向く第一シフトフィンガー102と、入力軸1上に設けた5−6同期装置18と、この5−6同期装置18を操作する5−6シフトフォーク105とを備え、第一シフトフィンガー102によって5−6シフトフォーク105を制御するようにしている。
このため、コントロールロッド101と入力軸1との間には、第一シフトフィンガー102のためのスペースを確保する必要がなく、コントロールロッド101を入力軸1に近接して配置することができる。
よって、入力軸1の他に、第一カウンター軸2、第二カウンター軸3、リバース軸4といった三軸を設け、各軸にファイナルリングギア6を駆動する第一乃至第三出力ギア23,33,43を設けた変速機TMにおいて、コントロールロッド101を入力軸1に近接して配置することができ、変速機TMをコンパクトに構成することができる。
これにより、5−6シフトフォーク105を支持する第一フォーク軸150を、入力軸1に近接して配置することができる。
このため、コントロールロッド101の車両前方側を向く第一シフトフィンガー102で、5−6シフトフォーク105を制御するように構成したとしても、入力軸1に近接した位置で5−6シフトフォーク105が支持されることで、5−6シフトフォーク105に傾き等が生じるおそれがなく、スムーズに5−6シフトフォーク105が作動することになる。
よって、コントロールロッド101を入力軸1に近接配置しつつも、第一シフトフィンガー102による5−6シフトフォーク105の制御が確実に行われ、変速切換えを円滑に行なうことができる。
これにより、コントロールロッド101の車両前方側を向く第一シフトフィンガー102によって3−4シフトフォーク104も制御することで、第二カウンター軸3もコントロールロッド101に近接配置することができる。
また、5−6シフトフォーク105を制御する第一シフトフィンガー102により、3−4シフトフォーク104も制御することでシフト操作機構も簡略化できる。
よって、変速機TMをよりコンパクトに構成することができ、またシフト操作機構100もシンプルに構成することができる。
これにより、3−4シフトフォーク104と5−6シフトフォーク105とが同一のフォーク軸(150)上で軸方向に移動することになるため、各シフトフォーク104,105のためのフォーク軸を、各々別軸上に設定しなくてもよい。
よって、フォーク軸のレイアウトスペースを削減することができ、変速機TMをコンパクトに構成することができる。
これにより、第一シフトフィンガー102を、入力軸1と第二カウンター軸3との間の中間位置に配置することになるため、第一シフトフィンガー102からの操作力を5−6同期装置18と3−4同期装置38に対して、均等に伝達することができる。
よって、第一シフトフィンガー102からのシフト操作力を、各同期装置18,38に適切に伝達でき、各同期装置18,38のシフト切換えを確実に生じさせることができる。
これにより、第二シフトフィンガー103によって、コントロールロッド101から離間した第一カウンター軸2に設けた1−2同期装置26を制御することになる。
このため、コントロールロッド101の車両前方側に、第二シフトフィンガー103のための突出した空間を設ける必要がなく、第一カウンター軸2との間のスペース空間を有効に利用して第二シフトフィンガー103を配置することができる。
また、5−6同期装置18と切換え方向が異なる1−2同期装置26に対して、別途、反転機構を設けることなく、コントロールロッド101からの操作力を伝達することができる。
よって、第二シフトフィンガー103のための配置スペースを、別途必要とすることなく変速機TMをコンパクトに構成することができる。また、反転機構も不要であるためシフト操作機構100をシンプルに構成できる。
これにより、第二シフトフィンガー103を利用してR同期装置45も制御することができる。
よって、第二シフトフィンガー103によって、1−2同期装置26とR同期装置45の二つを制御することができ、シフト操作機構100の簡素化を図ることができる。
これにより、1−2シフトフォーク106とRシフトフォーク107とが、同一の第二フォーク軸160上で軸方向に移動することになるため、各シフトフォーク106,107のためのフォーク軸を各々別軸上に設定しなくてもよい。
よって、フォーク軸のレイアウトスペースを削減することができ、変速機TMをよりコンパクトに構成することができる。
これにより、リバース軸4がコントロールロッド101から離間して、Rシフトフォーク107が長くなったとしても、第二フォーク軸160と第三フォーク軸170とで支持することで、Rシフトフォーク107のガタツキや拗れを抑制できる。
よって、軸が増加してコントロールロッド101からR同期装置45までの距離が長くなった変速機TMでも、Rシフトフォーク107のガタツキを抑えて、コントロールロッド101からの操作力の伝達効率を高めることができる。
この発明のデフリングギアは、実施形態のファイナルリングギア6に対応し、
以下、同様に、
第一デフ駆動ギアは、第一出力ギア23に対応し、
第二デフ駆動ギアは、第二出力ギア33に対応し、
第三デフ駆動ギアは、第三出力ギア43に対応し、
入力軸シンクロ装置は、5−6同期装置18に対応し、
入力軸シフトフォークは、5−6シフトフォーク105に対応し、
第二カウンター軸シンクロ装置は、3−4同期装置38に対応し、
第二カウンター軸シフトフォークは、3−4シフトフォーク104に対応し、
第一カウンター軸シンクロ装置は、1−2同期装置26に対応し、
第一カウンター軸シフトフォークは、1−2シフトフォーク106に対応し、
リバース軸シンクロ装置は、R同期装置45に対応し、
リバース軸シフトフォークは、Rシフトフォーク107に対応するも、
この発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、あらゆる変速機に適用する実施形態を含むものである。
変速機は、手動変速機に限定されるものではなく、例えば、同期装置を操作するコントロールロッドが、電動モータや油圧アクチュエータ等で作動される自動変速機能を有する変速機で適用してもよい。
1…入力軸
2…第一カウンター軸
3…第二カウンター軸
4…リバース軸
5…ドライブ軸
6…ファイナルリングギア
18…5−6同期装置
26…1−2同期装置
38…3−4同期装置
45…R同期装置
100…シフト操作機構
101…コントロールロッド
102…第一シフトフィンガー
103…第二シフトフィンガー
104…3−4シフトフォーク
105…5−6シフトフォーク
106…1−2シフトフォーク
107…Rシフトフォーク
Claims (9)
- エンジンからの駆動力を入力する入力軸と、該入力軸の一方側に平行に配置された第一カウンター軸、第二カウンター軸、リバース軸と、該第一カウンター軸、第二カウンター軸、リバース軸にそれぞれ固設されてドライブ軸上のデフリングギアを駆動する第一デフ駆動ギア、第二デフ駆動ギア、第三デフ駆動ギアと、前記入力軸上に設けられた複数の変速駆動ギアと、該変速駆動ギアと常時噛合して前記第一カウンター軸上、第二カウンター軸上に設けられた複数の変速被駆動ギアとを備える変速機であって、
前記入力軸の他方側で直交して配置されセレクト操作で軸方向に移動してシフト操作で回動するコントロールロッドと、
該コントロールロッド上に直角に設けられコントロールロッドの他方側を向くシフトフィンガーと、
入力軸上に設けた入力軸シンクロ装置と、
該入力軸シンクロ装置を操作する入力軸シフトフォークとを備え、
前記シフトフィンガーによって該入力軸シフトフォークを制御する
変速機。 - 前記コントロールロッドの一方側で入力軸と平行に配置されるフォーク軸を備え、
該フォーク軸上で前記入力軸シフトフォークが軸方向に移動するように設定して、
該入力軸シフトフォークには前記コントロールロッドを廻り込んで前記シフトフィンガーに係合するゲート部を設けた
請求項1記載の変速機。 - 前記第二カウンター軸上に設けられ前記入力軸シンクロ装置と切換え方向が同じである第二カウンター軸シンクロ装置と、
該第二カウンター軸シンクロ装置を操作する第二カウンター軸シフトフォークとを備え、
前記シフトフィンガーにより該第二カウンター軸シフトフォークを制御する
請求項1又は2記載の変速機。 - 前記第二カウンター軸シフトフォークを、前記入力軸シフトフォークと同一のフォーク軸上で軸方向に移動するように設定した
請求項3記載の変速機。 - 前記シフトフィンガーのコントロールロッド上の設置位置を、前記入力軸と前記第二カウンター軸の間の中間位置に設定した
請求項4記載の変速機。 - 前記シフトフィンガーを第一シフトフィンガーとして設定して、
前記コントロールロッドから前記第二カウンター軸より離間した第一カウンター軸上に設けられ前記入力軸シンクロ装置と切換え方向が異なる第一カウンター軸シンクロ装置と、
該第一カウンター軸シンクロ装置を操作する第一カウンター軸シフトフォークとを備え、
該第一カウンター軸シフトフォークを制御する第二シフトフィンガーを、コントロールロッドの一方側を向くように直角に設けた
請求項1〜5いずれか記載の変速機。 - 前記リバース軸上に設けられ前記入力軸シンクロ装置と切換え方向が異なるリバース軸シンクロ装置と、
該リバース軸シンクロ装置を操作するリバース軸シフトフォークとを備え、
前記第二シフトフィンガーにより前記リバース軸シフトフォークを制御する
請求項6記載の変速機。 - 前記フォーク軸を第一フォーク軸として設定し、
前記第一カウンター軸シフトフォークとリバース軸シフトフォークとを、同一の第二フォーク軸上で軸方向に移動するように設定した
請求項7記載の変速機。 - 前記リバース軸が、前記コントロールロッドから第一カウンター軸より離間したものであって、
前記リバース軸シフトフォークを、前記第二フォーク軸に加えて第三フォーク軸上で軸方向に移動するように設定した
請求項8記載の変速機。
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