JP6568472B2 - 変速機の変速操作機構 - Google Patents

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本発明は、車両に搭載される変速機の変速操作機構に関し、車両用動力伝達技術の分野に属する。
一般に、フロントエンジン・リヤドライブ方式の自動車(FR車)に搭載される手動変速機の変速機構は、エンジンの出力軸と同じ軸線上に配置されたメインシャフトと、該メインシャフトに平行に配置されたカウンタシャフトとを有する。メインシャフトは、クラッチを介してエンジンの出力軸に連絡された入力軸と、該入力軸と同じ軸線上に配置され、プロペラシャフトを介して駆動輪側に連絡された出力軸とで構成される。
メインシャフトとカウンタシャフトとの間には、複数の前進用ギヤ列、通常は1つのリバース用ギヤ列、及び1つの減速用ギヤ列が設けられる。減速用ギヤ列及び前進用ギヤ列は、一般に常時噛合い式とされており、リバース用ギヤ列としては、常時噛み合い式又は選択摺動式のいずれか一方が採用される。
減速用ギヤ列は、メインシャフトとカウンタシャフトとの間で回転を減速させて伝達する一対の固定ギヤからなり、変速段に関係なく常に動力伝達状態とされる。減速用ギヤ列は、入力軸とカウンタシャフトとの間、又は、出力軸とカウンタシャフトとの間のいずれか一方に設けられ、前者の変速機構はインプットリダクションタイプ、後者の変速機構はアウトプットリダクションタイプと呼ばれる。
インプットリダクションタイプの変速機構において、エンジン側から入力軸に入力された回転は、先ず減速用ギヤ列において減速されてカウンタシャフトに伝達され、カウンタシャフトから所望の変速段に対応するギヤ列を介して出力軸に伝達される。アウトプットリダクションタイプの変速機構では、入力軸に入力された回転は、先ず所望の変速段に対応するギヤ列を介してカウンタシャフトに伝達されて、カウンタシャフトの回転が減速用ギヤ列において減速されて出力軸に伝達される。
前進用の各変速段のギヤ列は、メインシャフト又はカウンタシャフトの一方に固定された固定ギヤと、他方のシャフトに遊嵌されて固定ギヤに常時噛み合う遊嵌ギヤとを備えており、同期装置によって遊嵌ギヤとシャフトの回転が同期されることで、このギヤ列での動力伝達状態が円滑に実現される。なお、入力軸と出力軸を直結させる直結変速段にはギヤ列が設けられず、直結変速段の実現は、同期装置によって入力軸と出力軸の回転が同期されることでなされる。
常時噛み合い式のリバース用ギヤ列は、一般的に、メインシャフト又はカウンタシャフトの一方に設けられた固定ギヤと、他方のシャフトに設けられた遊嵌ギヤと、これらのギヤ間に介在することで回転方向を反転させる反転ギヤとを備え、同期装置によって遊嵌ギヤとシャフトの回転が同期されることで動力伝達状態となる。
選択摺動式のリバース用ギヤ列は、メインシャフトに固定されたリバースメインギヤと、カウンタシャフトに固定されたリバースカウンタギヤと、リバースシャフト上に軸方向に摺動可能に支持されたリバースアイドルギヤとで構成される。リバースアイドルギヤは、これに一端部が係合されたリバースレバーと共に摺動機構を構成しており、摺動機構の作動時には、リバースレバーの揺動に連動してリバースシャフト上を摺動するリバースアイドルギヤがリバースメインギヤとリバースカウンタギヤとに噛み合うことで、リバース用ギヤ列が動力伝達状態となる。
手動変速機の変速操作機構には、通例、チェンジレバーのセレクト操作及びシフト操作に連動して回動及び軸方向移動を行うコントロールロッドが設けられる。コントロールロッドにはシフトフィンガが固定されており、該シフトフィンガの回動又は軸方向移動に連動したシフトイン部材の動作によって、所望の変速段に対応する同期装置や摺動機構などのシフトイン機構が作動される。
FR車に搭載される手動変速機の変速操作機構において、コントロールロッドは、通例、変速機構の軸心方向、すなわち、車体前後方向に沿って略水平に延びるように配置される。該コントロールロッド及びこれに固定されたシフトフィンガは、チェンジレバーのセレクト操作に連動して回動し、シフトフィンガのレバー部は、セレクト操作により選択された変速段に対応するシフトイン部材に係合する。この状態でチェンジレバーがシフト操作されると、これに連動して、コントロールロッドがシフトフィンガと共に軸方向に移動し、シフトフィンガのレバー部に係合されたシフトイン部材が軸方向に移動する。これにより、シフトイン機構が作動することで、所望の変速段のギヤ列が動力伝達状態となる。
チェンジレバーとコントロールロッドを連絡させる方式としては、これらの間にセレクトケーブル及びシフトケーブルを介在させる所謂ケーブル方式、ケーブルを介在させずにチェンジレバーの下端側を直接的にコントロールロッドに係合させる直接ロッド方式、十字継手等のジョイント部を介してコントロールロッドの後端側に連結されたチェンジロッドにチェンジレバーの下端側を係合させるリンクロッド方式が知られている。
特許文献1に開示されているように、リンクロッド方式が採用される場合、通例、コントロールロッドは、変速機ケースの後端壁部を貫通し、該後端壁部から車体後方側に突出した部分において、ジョイント部を介してチェンジロッドに連結される。この種の変速操作機構では、ジョイント部におけるコントロールロッドに対するチェンジロッドの折れ角が小さいほど、チェンジロッドからコントロールロッドへの操作荷重の伝達効率が高くなる。なお、ここでいう「折れ角」とは、コントロールロッドの軸線に対する、チェンジロッドにおけるコントロールロッドへの連結部とチェンジレバーへの連結部とを通る直線の傾斜角度を意味する。
コントロールロッドに対するチェンジロッドの折れ角は、チェンジロッドにおけるコントロールロッドとの連結部からチェンジレバーとの連結部までの車体前後方向距離が大きいほど小さくなる。また、コントロールロッドの軸心が水平方向に沿って配置されている場合、チェンジロッドにおけるコントロールロッドへの連結部とチェンジレバーへの連結部との高低差が小さいほど、上記の折れ角が小さくなる。
欧州特許出願公開第2757289号明細書
しかしながら、FR車等に搭載される縦置き式の手動変速機では、変速機ケースの後端壁部とチェンジレバーとの間の車体前後方向スペースが狭く、リンクロッド方式の変速操作機構が採用される場合、変速機ケースの後端壁部を貫通するコントロールロッドの後端部と、チェンジレバーの下端部との間の車体前後方向の距離は小さくなりやすい。そのため、コントロールロッドよりも高い位置にチェンジレバーの下端部が位置する場合、コントロールロッドに対するチェンジロッドの折れ角が大きくなりやすい。
また、SUV(Sport Utility Vehicle)等、運転席のシートが比較的高い位置に設けられる車両では、これに合わせてチェンジレバーのノブも高い位置に設けられる。この場合、仮にチェンジレバーの下端部の高さを変えずにチェンジレバーの長さを延長させると、シフト操作量の増大によって操作性が悪化したり、シフト操作量が増大しないようにシフト操作時のチェンジレバーの揺動角度を小さくした場合にはシフトフィーリングが損なわれたりする。そのため、一般的な長さのチェンジレバーが通常よりも高い位置に配設されることがあるが、この場合、チェンジレバーの下端部とコントロールロッドとの高低差が大きくなりやすいため、上述したコントロールロッドに対するチェンジロッドの折れ角が特に大きくなりやすい。
したがって、従来の縦置き式の手動変速機において、リンクロッド方式の変速操作機構が採用される場合、チェンジロッドからコントロールロッドへの操作荷重の伝達効率、特にシフト操作荷重の伝達効率が低くなりやすい傾向があり、操作性の向上に関して改善の余地がある。
そこで、本発明は、縦置き式の変速機にリンクロッド方式の変速操作機構が採用される場合において、操作性の向上を図ることを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る変速機の変速操作機構は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、
変速機構を収容する変速機ケースと、該変速機ケースに収容され、車体前後方向に延びるコントロールロッドと、該コントロールロッドの後端部よりも車体後方側に配置されたチェンジレバーと、前記コントロールロッドの後端部とチェンジレバーの下端部とを連絡するチェンジロッドと、前記コントロールロッドの後端部と前記チェンジロッドの前端部とを連結させるジョイント部とを備えた変速機の変速操作機構であって、
前記変速機ケースの後端壁部よりも車体前方側部分に、上方に膨出した膨出部が設けられ、
前記コントロールロッドは、前記膨出部の後端壁部を貫通し、
前記変速機ケースは、前記膨出部を有するトランスミッションケースと、該トランスミッションケースの車体前方側に結合されたクラッチハウジングとを備え、
前記膨出部は、前記トランスミッションケースの前端部上部位置における前記クラッチハウジングとの合わせ面に開口しており、前記膨出部の後端壁部が前記トランスミッションケースの車体前後方向中央部よりも車体前方側に配置されていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明に係る変速機の変速操作機構は、前記請求項1に記載の発明において、
記クラッチハウジングに、前記コントロールロッドの前端部を嵌合支持する嵌合穴が設けられていることを特徴とする。
また、請求項に記載の発明に係る変速機の変速操作機構は、
変速機構を収容する変速機ケースと、該変速機ケースに収容され、車体前後方向に延びるコントロールロッドと、該コントロールロッドの後端部よりも車体後方側に配置されたチェンジレバーと、前記コントロールロッドの後端部とチェンジレバーの下端部とを連絡するチェンジロッドと、前記コントロールロッドの後端部と前記チェンジロッドの前端部とを連結させるジョイント部とを備えた変速機の変速操作機構であって、
前記変速機ケースの後端壁部よりも車体前方側部分に、上方に膨出した膨出部が設けられ、
前記コントロールロッドは、前記膨出部の後端壁部を貫通し、
前記チェンジレバーの大球部を車体に支持させる支持体を更に備え、
前記支持体は、前記大球部を下側から支持する支持部と、該支持部から車体前方側に延びて、該支持部を前記変速機ケースに連結させるアーム部とを備え、
前記アーム部は、前記膨出部から車体後方側に突出した前記コントロールロッド部分の車体幅方向の両側に配置された一対の連結部を介して、前記変速機ケースに連結されていることを特徴とする。
さらに、請求項に記載の発明に係る変速機の変速操作機構は、
変速機構を収容する変速機ケースと、該変速機ケースに収容され、車体前後方向に延びるコントロールロッドと、該コントロールロッドの後端部よりも車体後方側に配置されたチェンジレバーと、前記コントロールロッドの後端部とチェンジレバーの下端部とを連絡するチェンジロッドと、前記コントロールロッドの後端部と前記チェンジロッドの前端部とを連結させるジョイント部とを備えた変速機の変速操作機構であって、
前記変速機ケースの後端壁部よりも車体前方側部分に、上方に膨出した膨出部が設けられ、
前記コントロールロッドは、前記膨出部の後端壁部を貫通し、
前記変速機ケースは、前記膨出部を有するトランスミッションケースと、該トランスミッションケースの車体前方側に結合されたクラッチハウジングとを備え、
前記膨出部は、前記トランスミッションケースにおける前記クラッチハウジングとの合わせ面に開口し、
前記コントロールロッドは、前記ジョイント部を介して前記チェンジロッドに連結された第1コントロールロッドであり、
前記第1コントロールロッドは、前記変速機ケース内において前記第1コントロールロッドに平行に配置された第2コントロールロッドに、所定の連絡機構を介して連絡されており、
前記第2コントロールロッド上に、複数のシフトイン機構を選択的に作動させるシフトフィンガが設けられていることを特徴とする。
またさらに、請求項に記載の発明に係る変速機の変速操作機構は、前記請求項に記載の発明において、
前記連絡機構は、シフト操作に連動して前記第1コントロールロッドが軸方向の一方側に移動するときに前記第2コントロールロッドを軸方向の他方側に移動させる反転機構であることを特徴とする。
本願の請求項1に記載の発明によれば、コントロールロッドが変速機ケースにおける上方への膨出部の後端壁部を貫通しているため、コントロールロッドが変速機ケースの後端壁部を貫通する従来の構成に比べて、コントロールロッドとチェンジロッドとのジョイント部を車体前方側に配置することができる。そのため、コントロールロッドの後端部よりも車体後方側に配置されたチェンジレバーの下端部と前記ジョイント部との間の車体前後方向距離を大きく確保することができる。これにより、コントロールロッドに対するチェンジロッドの折れ角が低減されることで、チェンジロッドからコントロールロッドへの操作荷重の伝達効率、特にシフト操作荷重の伝達効率を高めて、操作性の向上を図ることができる。
また、コントロールロッドは、変速機ケースの比較的上部に位置する膨出部の後端壁部を貫通するため、前記ジョイント部は比較的高い位置に配置されることになる。そのため、チェンジレバーの下端部が通常よりも高く配置された車両において、ジョイント部とチェンジレバーの下端部との高低差が低減されることで、上述の折れ角が効果的に低減されて、操作性を高めることができる。
さらに、トランスミッションケースにおけるクラッチハウジングとの結合部を利用することで、前記膨出部を変速機ケースにおける車体前方側部分に形成しつつ、クラッチハウジングの内部空間と膨出部の内部空間に跨がってコントロールロッドを収容しやすくなる。
請求項2に記載の発明によれば、コントロールロッドの前端部を嵌合支持する嵌合穴がクラッチハウジングに設けられているため、コントロールロッドを含む変速操作機構の各種部品をクラッチハウジング側に予め組み付けた状態で、クラッチハウジングにトランスミッションケースを結合させることで、変速機の組付性の向上を図ることができる。
請求項に記載の発明によれば、チェンジレバーの大球部を車体に支持させる支持体のアーム部と変速機ケースとの連結部が、変速機ケースの前記膨出部から車体後方側に突出したコントロールロッド部分の車体幅方向の両側に配置されているため、仮にコントロールロッドよりも上方に連結部が設けられる場合に比べて、変速機ケースの上方において連結部とコントロールロッドを上下方向にコンパクトに配置することができ、これにより、変速機のコンパクト化及び車両搭載性の向上を図ることができる。
請求項に記載の発明によれば、変速機ケース内に、チェンジロッドに連結された第1コントロールロッドとは別に、第1コントロールロッドに連絡された第2コントロールロッドが設けられており、該第2コントロールロッド上に、複数のシフトイン機構を選択的に作動させるシフトフィンガが設けられているため、第1コントロールロッドにおいては、シフトフィンガを省略することができる。そのため、第1コントロールロッドの短縮を図ることができ、これにより、前記ジョイント部を車体前方側に配置しやすくなるため、上述した折れ角の低減、ひいては操作性の向上をより効果的に実現できる。
請求項に記載の発明を請求項に記載の発明に適用すれば、上記の第1コントロールロッドと第2コントロールロッドとが反転機構を介して連絡されていることにより、シフト操作時のコントロールロッドの移動方向を反転させることができる。そのため、第2コントロールロッド上のシフトフィンガによって作動される複数のシフトイン機構の動作方向を1つの反転機構によってまとめて反転させることができる。したがって、シフトイン機構毎に反転機構を設ける場合に比べて、部品点数の低減、変速操作機構のコンパクト化及び軽量化を図ることができる。
本発明の実施形態に係る変速操作機構を有する変速機の変速機構を示す骨子図である。 変速操作機構及び変速機ケースを示す側面図である。 変速操作機構及び変速機ケースを示す平面図である。 変速操作機構のシフトパターンを示す図である。 シフト操作方向と各ロッドの移動方向との関係を模式的に示す側面図である。 変速機ケース内における変速操作機構の構成を模式的に示す展開図である。 第1コントロールロッドに設けられた第1レバーエンド及びスリーブ部材を示す分解斜視図である。 ニュートラル状態における反転機構を示す図6のC−C線断面図である。 同反転機構を示す図8のE−E線断面図である。 第2コントロールロッドに設けられたシフトフィンガセットを示す斜視図である。 シフトフィンガ及びインターロック規制部材を示す分解斜視図である。 ニュートラル状態における第1及び第2シフトフィンガセット及びその周辺部を示す図6のF−F線断面図及びG−G線断面図である。 チェンジレバーの下端部とチェンジロッドの後端部との連結部を示す図2のA−A線断面図である。 第1コントロールロッドの後端部とチェンジロッドの前端部との連結部及びその周辺部を示す図2のB−B線断面図である。 同連結部及びその周辺部を示す図14のH−H線断面図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る変速機の変速操作機構について説明する。
本実施形態に係る変速機の変速操作機構40は、例えばFR車に搭載される縦置き式の手動変速機に設けられたものである。該手動変速機は、例えば前進6段、後退1段の変速段を有し、図1に示す変速機構4を備えている。
[変速機構]
図1に示すように、変速機構4は、車体前後方向に延びるメインシャフト5と、該メインシャフト5に平行に配置されたカウンタシャフト8とを備えている。カウンタシャフト8は、メインシャフト5よりも下側に配置されている。
メインシャフト5は、クラッチ199を介してエンジン出力軸198に連絡された入力軸6と、該入力軸6の車体後方側において入力軸6と同一軸線上に配置されて、プロペラシャフト(図示せず)を介して駆動輪側に連絡された出力軸7とを備えている。出力軸7の前端部には、入力軸6の後端部に回転自在に嵌合された嵌合部7aが設けられている。
メインシャフト5とカウンタシャフト8との間には、複数のギヤ列G0,G1,G2,G3,G4,G5,GRが設けられている。具体的に、メインシャフト5の入力軸6とカウンタシャフト8との間に、リバース用ギヤ列GR、1速用ギヤ列G1、2速用ギヤ列G2、3速用ギヤ列G3、4速用ギヤ列G4、5速用ギヤ列G5が車体前方側からこの順で設けられ、メインシャフト5の出力軸7とカウンタシャフト8との間に減速用ギヤ列G0が設けられている。
なお、変速機構4は6速直結タイプとされており、直結変速段では入力軸6と出力軸7が直結されることから、6速用ギヤ列は設けられていない。
上記のように減速用ギヤ列G0は出力軸7側に設けられており、これにより、所謂アウトプットリダクションタイプの変速機構4が構成されている。減速用ギヤ列G0は、カウンタシャフト8に固定されたドライブギヤ26と、出力軸7に固定されたドリブンギヤ16とを備えている。
直結変速段(6速)以外の変速段が形成されたときは、入力軸6から、動力伝達状態となったギヤ列G1,G2,G3,G4,G5,GRを介してカウンタシャフト8に動力が伝達されると共に、カウンタシャフト8から、減速用ギヤ列G0を介して出力軸7に動力が伝達される。減速用ギヤ列G0のドリブンギヤ16はドライブギヤ26よりも大径であり、これにより、6速以外の変速段において、カウンタシャフト8の回転は、減速用ギヤ列G0を介して減速されて出力軸7に伝達される。6速が形成されたときは、入力軸6からカウンタシャフト8を経由することなく直接出力軸7に動力が伝達される。
1速用及び2速用のギヤ列G1,G2は、入力軸6に固定されたドライブギヤ11,12と、カウンタシャフト8に遊嵌されたドリブンギヤ21,22とを備えている。3速用、4速用及び5速用のギヤ列G3,G4,G5は、入力軸6に遊嵌されたドライブギヤ13,14,15と、カウンタシャフト8に固定されたドリブンギヤ23,24,25とを備えている。
リバース用ギヤ列GRは、所謂常時噛み合い式のものであり、入力軸6に固定されたドライブギヤ10と、カウンタシャフト8に遊嵌されたドリブンギヤ20と、入力軸6及びカウンタシャフト8に平行なリバースシャフト9に遊嵌された中間ギヤ30とを備えている。リバース用ギヤ列GRでは、ドライブギヤ10とドリブンギヤ20との間に中間ギヤ30が介在することにより、前進時とは反対方向の回転がカウンタシャフト8及び出力軸7に伝達される。
また、カウンタシャフト8には、1速用、2速用及びリバース用のギヤ列G1,G2,GRのドリブンギヤ20,21,22とカウンタシャフト8の回転の同期を行う同期装置31,32が設けられ、入力軸6には、3速用、4速用及び5速用のギヤ列G3,G4,G5のドライブギヤ13,14,15又は出力軸7と、入力軸6との回転の同期を行う同期装置33,34が設けられている。
具体的には、カウンタシャフト8上において、後退変速段の形成に用いられるリバース用同期装置31が、リバース用ギヤ列GRのドリブンギヤ20の例えば車体前方側に隣接して設けられ、1速と2速の形成に兼用される1−2速用同期装置32が、1速用ギヤ列G1及び2速用ギヤ列G2のドリブンギヤ21,22間に設けられている。また、入力軸6上には、3速と4速の形成に兼用される3−4速用同期装置33が、3速用ギヤ列G3及び4速用ギヤ列G4のドライブギヤ13,14間に設けられ、5速と6速の形成に兼用される5−6速用同期装置34が、5速用ギヤ列G5のドライブギヤ15と出力軸7の嵌合部7aとの間に設けられている。
リバース用同期装置31の作動によってシンクロスリーブ31aが車体前方側へスライドされると、ドリブンギヤ20とカウンタシャフト8の回転が同期されて、後退変速段が形成される。また、1−2速用同期装置32の作動によって、シンクロスリーブ32aが車体前方側にスライドされると1速が形成され、車体後方側にスライドされると2速が形成される。
同様に、3−4速用同期装置33のシンクロスリーブ33aが車体前方側へスライドされると3速が形成され、車体後方側へスライドされると4速が形成される。また、5−6速用同期装置34のシンクロスリーブ34aが車体前方側へスライドされると5速が形成され、車体後方側へスライドされると、入力軸6と出力軸7の回転が同期されて、直結変速段である6速が形成される。
ただし、変速機構4は、上記の構成に限られるものでなく、例えば、選択摺動式のリバース用ギヤ列GRを採用するなど、種々の変更が可能である。
[変速機ケース]
図2の側面図及び図3の平面図に示すように、変速機ケース300は、トランスミッションケース301、クラッチハウジング302及びエクステンションハウジング303を備えている。
トランスミッションケース301には、変速機構4が収容されている。トランスミッションケース301は、前端開口部301aと後端開口部301bを有する筒状部材であり、前端開口部301aは、後端開口部301bよりも大径である。トランスミッションケース301には、上方に膨出した膨出部310が設けられている。
膨出部310は、トランスミッションケース301の前端部に設けられており、膨出部310の前端部は、上記の前端開口部301aの一部を形成している。すなわち、膨出部310は、トランスミッションケース301におけるクラッチハウジング302との合わせ面に開口している。膨出部310の後端壁部310a(図3参照)は、トランスミッションケース301の車体前後方向中央部よりも車体前方側に配置されている。
クラッチハウジング302には、クラッチ199が収容されている。クラッチハウジング302は、車体前方側に向かって拡径された筒状部材であり、その前端開口部302aにおいてエンジンのシリンダブロック(図示せず)に結合され、後端開口部302bにおいてトランスミッションケース301に結合されている。
エクステンションハウジング303は、変速機構4の出力軸7(図1参照)が貫通される変速機ケース300の後端壁部330を構成している。エクステンションハウジング303は、トランスミッションケース301の車体後方側に結合されており、トランスミッションケース301の後端開口部301bを塞いでいる。
[シフトパターン]
図4の平面図に示すように、チェンジレバー200のセレクト操作及びシフト操作は、所定のシフトパターン202に従って行われる。
図4に示されるシフトパターン202は、車体幅方向に延びるセレクトレーンLS、該セレクトレーンLSから車体前方側へ車体前後方向に延びるリバースシフトレーンLR、セレクトレーンLSから車体前方側及び車体後方側へ車体前後方向に延びる1−2速シフトレーンL12、3−4速シフトレーンL34、5−6速シフトレーンL56を備えている。このシフトパターン202におけるニュートラル位置は、セレクトレーンLSと3−4速シフトレーンL34とが交差する位置とされている。
このシフトパターン202によれば、チェンジレバー200のセレクト操作は、セレクトレーンLSに沿って車体幅方向右側又は左側に向かう方向へ行われ、シフト操作は、対応するシフトレーンLR,L12,L34,L56に沿って車体前方側又は車体後方側に向かう方向へ行われる。具体的に、リバース、1速、3速及び5速へのシフト操作方向は、車体前方側に向かう方向であり、2速、4速及び6速へのシフト操作方向は、車体後方側に向かう方向である。
[変速操作機構]
以下、変速操作機構40及びこれに関連する構成について説明する。
[全体構成]
図5に示すように、変速操作機構40のチェンジレバー200は、回転可能に車体に支持された大球部200aと、大球部200aから上側へ延びる上側レバー部200bとを備え、上側レバー部200bの上端部に、運転者に掴まれるノブ200cが設けられている。
また、チェンジレバー200は、大球部200aから下側に延びる下側レバー部200dを備えている。チェンジレバー200は、セレクト操作又はシフト操作によって大球部200aの中心を支点として揺動し、チェンジレバー200が揺動するとき、下側レバー部200dの下端部200eは、常にノブ200cとは反対側へ移動する。
また、変速操作機構40は、変速機構4(図1参照)と共に変速機ケース300内に収容された第1及び第2コントロールロッド41,42を備えている。第1及び第2コントロールロッド41,42は、車体前後方向に延びるように相互に平行に配設されているとともに、後述する連絡機構50を介して相互に連絡されている。
第1及び第2コントロールロッド41,42は、チェンジレバー200のセレクト操作に連動してそれぞれの軸心周りに回動し且つシフト操作に連動してそれぞれの軸方向に移動するようにチェンジレバー200に連絡されている。具体的には、第1コントロールロッド41の後端部が、チェンジロッド190を介してチェンジレバー200に連絡されている。チェンジロッド190の構成については後に説明する。
[変速機ケース内の構成]
図6の展開図に示すように、第1コントロールロッド41は、その大部分が変速機ケース300内に収容されているが、第1コントロールロッド41の後端部は、変速機ケース300から車体後方側に突出して配置されている。第1コントロールロッド41は、変速機ケース300内の上方部に配置されている。より具体的に、第1コントロールロッド41は、トランスミッションケース301におけるクラッチハウジング302との合わせ面に開口した膨出部310の内部空間と、この車体前方側に連通するクラッチハウジング302の内部空間に跨がって収容されている。
膨出部310の後端壁部310aには、車体前後方向に延びる筒状部312が設けられており、第1コントロールロッド41は、筒状部312に挿通されることで膨出部310の後端壁部310aを車体前後方向に貫通している。このようにして、第1コントロールロッド41は、膨出部310から車体後方側へ突出して設けられている。なお、第1コントロールロッド41の外周面と筒状部312の内周面との間にはシール部材49が介装されている。
第1コントロールロッド41は、その後端側において例えば金属製ブッシュ43を介してトランスミッションケース301に回動自在且つ摺動自在に支持されており、前端側において例えば金属製ブッシュ44を介してクラッチハウジング302に回動自在且つ摺動自在に支持されている。
第2コントロールロッド42は、第1コントロールロッド41よりも下側に配置されている。また、第2コントロールロッド42は、膨出部310の下方に配置されている。第2コントロールロッド42は、第1コントロールロッド41よりも長尺であり、第1コントロールロッド41の後端よりも車体後方側に延びるように設けられている。
第2コントロールロッド42は、その後端側において例えば金属製ブッシュ45を介してトランスミッションケース301に回動自在且つ摺動自在に支持されており、後端部はエクステンションハウジング303によって覆われている。ただし、第2コントロールロッド42の後端側は、エクステンションハウジング303に回動自在且つ摺動自在に支持されてもよい。第2コントロールロッド42の前端部は、例えば金属製ブッシュ46を介してクラッチハウジング302に回動自在且つ摺動自在に支持されている。
第1及び第2コントロールロッド41,42の前端部は、車体後方側に開放するようにクラッチハウジング302に設けられた嵌合穴302c,302dに嵌合支持されている。そのため、第1及び第2コントロールロッド41,42、並びに、これらのロッド41,42に設けられる変速操作機構40の各種部品をクラッチハウジング302側に予め組み付けた状態で、クラッチハウジング302にトランスミッションケース301を結合させることで、手動変速機の組付性の向上を図ることができる。
[連絡機構]
第1コントロールロッド41と第2コントロールロッド42とを連絡する連絡機構50は、第1コントロールロッド41に嵌合されたスリーブ部材70と、スリーブ部材70に取り付けられた支持軸58と、支持軸58に支持された反転レバー51とを備えている。反転レバー51は、一端側において、第1コントロールロッド41に設けられた第1レバーエンド60に係合され、他端側において、第2コントロールロッド42に設けられた第2レバーエンド80に係合されている。
図7〜図9に示すように、第1レバーエンド60は、第1コントロールロッド41に嵌合された筒状部材であり、例えばスプリングピン69によって第1コントロールロッド41に固定されている。これにより、第1レバーエンド60は、常に第1コントロールロッド41と共に回動及び軸方向移動を行う。
第1レバーエンド60は、径方向外側に突出する一対の突条61,62を備えている。これらの突条61,62は、軸方向D1に延びるように形成されている。第1レバーエンド60には、上記のスプリングピン69が装着される貫通穴66が、一対の突条61,62を通って径方向に貫通するように設けられている。
また、第1レバーエンド60の外周面には、軸方向D1に直角な接線方向に延びる係合溝63が設けられている。係合溝63は、一方の突条61を横切るように形成されている。これにより、一方の突条61は、係合溝63を挟んで車体前方側に配置された第1突条部61aと、係合溝63を挟んで車体後方側に配置された第2突条部61bとに分断されている。第1及び第2突条部61a,61bは、係合溝63の側壁を構成する側面部64,65を備えている。これらの側面部64,65は、軸方向D1に直角な面で構成されており、相互に対向している。
係合溝63は、反転レバー51の一端側が係合される第1係合部とされている。係合溝63は、一対の側面部64,65によって軸方向D1の両側から反転レバー51の一端部を挟み込むようにして、該反転レバー51に係合される。
スリーブ部材70は、第1レバーエンド60を介して第1コントロールロッド41を径方向外側から囲む周壁部72を備えている。周壁部72は、第1レバーエンド60の外周面の形状に合わせた筒状の内周面を有する。
周壁部72の内周面には、第1レバーエンド60の突条61,62が係合される溝部73,74が軸方向D1に延びるように設けられている。溝部73,74は、軸方向D1における周壁部72の一端から他端にかけて形成されており、軸方向D1の両側に開放されている。これにより、溝部73,74に係合された第1レバーエンド60の突条61,62は、溝部73,74に沿って軸方向D1に移動可能となっている。
周壁部72は、各溝部73,74に第1レバーエンド60の突条61,62が係合されるように、第1レバーエンド60の外側に嵌合される。これにより、スリーブ部材70は、第1コントロールロッド41及び第1レバーエンド60に対して、相対回転は規制されるが、軸方向D1には相対移動可能となっている。
周壁部72における変速機ケース300との対向部には、軸方向D1に直角な方向に延びる係合溝72aが設けられている。係合溝72aは、変速機ケース300に向かって開放されており、該係合溝72aに、変速機ケース300に固定された位置決めピン86が係合されている。この係合溝72aと位置決めピン86の係合によって、スリーブ部材70の軸方向D1への移動が規制されている。したがって、スリーブ部材70は、セレクト操作時には第1コントロールロッド41の回動に連動して回動するが、シフト操作時には、上記のように軸方向移動が規制されていることにより、第1コントロールロッド41の軸方向移動に対して非連動とされている。
なお、スリーブ部材70の軸方向D1移動を規制する構成は、上記のような係合溝72aと位置決めピン86との係合によるものに限られるものでない。例えば、変速機ケース300に、軸方向D1の両側からスリーブ部材70に係合される一対の係合部を設けて、これらの係合部によってスリーブ部材70の軸方向D1移動を規制してもよい。この場合、スリーブ部材70に係合される一方の係合部として、トランスミッションケース301とクラッチハウジング302との合わせ面を利用してもよい。
周壁部72には、周方向の1箇所において切欠部75が形成されている。切欠部75は、軸方向D1に延びるように形成されている。切欠部75は、軸方向D1において周壁部72の一端から他端にかけて形成されており、軸方向D1の両側に開放されている。ただし、切欠部75は、軸方向D1の一端側が閉塞されたスリット状に形成されたり、軸方向D1の両側が閉塞されたスロット状に形成されたりしてもよい。
また、スリーブ部材70は、互いに対向する一対のプレート部76,77を備えている。プレート部76,77は、周壁部72から下方へ延びるように該周壁部72と一体に設けられている。一対のプレート部76,77は互いに平行に配置されており、一方のプレート部76は、周壁部72の切欠部75の近傍に配置されている。一対のプレート部76,77は、周壁部72の後端よりも車体後方側へ延びるように設けられている。各プレート部76,77には、連絡機構50の支持軸58が挿通される貫通穴78,79が設けられている。
図8及び図9に示すように、支持軸58は、一対のプレート部76,77を貫通した状態でスリーブ部材70に取り付けられている。支持軸58は、スリーブ部材70に相対移動不能に取り付けられている。支持軸58は、第1コントロールロッド41に直角な方向に沿って配置されており、この位置関係は、スリーブ部材70の回動位置に関係なく常に一定に維持される。支持軸58の抜け止めは、例えば、その一端側に設けられた頭部58aと他端側に装着されたスナップリング59によって果たされている。
反転レバー51は、支持軸58に嵌合された筒状部52と、筒状部52から第1レバーエンド60に向かって延びる第1レバー部53と、筒状部52から第2レバーエンド80に向かって延びる第2レバー部55とを備えている。
筒状部52は、支持軸58に回動自在に支持されており、これにより、反転レバー51が支持軸58の軸心周りに揺動可能となっている。ただし、筒状部52は、支持軸58に固定されて該支持軸58と共に回動するように設けられてもよい。筒状部52は、スリーブ部材70の一対のプレート部76,77に挟み込まれており、これにより、支持軸58の軸方向における反転レバー51の移動が規制されている。
第1レバー部53は、プレート部76,77に平行に配置されている。筒状部52の軸方向において、第1レバー部53は、第1コントロールロッド41からずれた位置に設けられている。第1レバー部53は、一方のプレート部76に近接して対向配置されている。
第1レバー部53は、スリーブ部材70の周壁部72の切欠部75を通って該周壁部72を貫通している。第1レバー部53の先端部は、周壁部72の内側において第1レバーエンド60の係合溝63に係合される係合部54とされている。係合部54は、例えば円板状に形成されている。係合部54は、反転レバー51の揺動角度に関わらず常に、係合溝63の側面部64,65に直角に配置される。
第2レバー部55は、筒状部52の軸方向中央部から径方向外側へ第1レバー部53とは反対側に延びるように設けられている。図9に示すように、第1レバー部53と第2レバー部55は、筒状部52の軸方向から見て同じ直線上に配置されている。第2レバー部55の先端部には、第2レバーエンド80に係合される球状部56が設けられている。
第2レバーエンド80は、第2コントロールロッド42に嵌合されており、例えばスプリングピン81によって第2コントロールロッド42に固定されている。
第2レバーエンド80は、第2コントロールロッド42の径方向外側に延びるレバー部82を備えている。レバー部82は、例えば断面矩形とされている。レバー部82の先端の端面には、反転レバー51に係合される第2係合部としての穴83が設けられている。穴83は、例えば円筒状の有底穴である。穴83には、反転レバー51の球状部56が嵌合され、これにより、第2レバーエンド80と反転レバー51の第2レバー部55とが係合されている。
[シフトフィンガセット]
図6に示すように、第2コントロールロッド42上には、複数のシフトイン機構としての上記同期装置31,32,33,34(図1参照)を選択的に作動させる第1シフトフィンガセット(以下、「第1セット」という)91及び第2シフトフィンガセット(以下、「第2セット」という)92が軸方向D3に間隔を空けて設けられている。第1セット91は、連絡機構50よりも車体後方側に配置されており、第2セット92は、第1セット91よりも車体後方側に配置されている。
図10〜図12を参照しながら、第1セット91及び第2セット92の構成について説明する。
第1セット91と第2セット92は、同じ構造を有する。第1セット91及び第2セット92のそれぞれは、1つのシフトフィンガ93と、これに係合される1つのインターロック規制部材100とで構成されている。
シフトフィンガ93は、第2コントロールロッド42に嵌合される筒状部材である。シフトフィンガ93には貫通穴97が設けられており、該貫通穴97に差し込まれたスプリングピン98(図12参照)が第2コントロールロッド42を貫通することで、スプリングピン98を介してシフトフィンガ93が第2コントロールロッド42に固定される。これにより、シフトフィンガ93は、セレクト操作時には第2コントロールロッド42と共に回動し、シフト操作時には第2コントロールロッド42と共に軸方向D3に移動する。
シフトフィンガ93は、径方向外側に延びるレバー部94と、レバー部94とは異なる周方向位置において径方向外側に突出した一対の突出部95,96とを備えている。一対の突出部95,96は、互いに反対側に向かって突出している。各突出部95,96は、軸方向D3におけるシフトフィンガ93の全長に亘って設けられている。軸方向D3において、レバー部94の長さはシフトフィンガ93の全長よりも短く、レバー部94は、シフトフィンガ93の軸方向D3の中央部に設けられている。
インターロック規制部材100は、周方向の1箇所に切欠き105が設けられることで、軸方向D3から見てC字状の全体形状を有する。インターロック規制部材100は、シフトフィンガ93を包囲するように該シフトフィンガ93の径方向外側に装着される。
インターロック規制部材100は、シフトフィンガ93と略同じ軸方向D3長さを有する半筒状の本体部101と、該本体部101よりも軸方向D3に短い第1及び第2規制部103,104とを備えている。第1規制部103は、周方向D4(図6及び図12参照)において本体部101の一端部から延びるように設けられ、第2規制部104は、周方向D4において本体部101の他端部から延びるように設けられている。周方向D4における第1規制部103の先端と第2規制部104の先端とは、切欠き105を挟んで対向配置されている。
本体部101には、変速機ケース300に固定された位置決めピン87,88(図6及び図12参照)に係合される係合穴102が設けられている。該係合穴102に係合される位置決めピン87,88によって、インターロック規制部材100の軸方向D3の移動が規制される。係合穴102は、本体部101を厚み方向に貫通して設けられている。また、係合穴102は、周方向D4に延びる長穴とされており、これにより、位置決めピン87,88に対するインターロック規制部材100の周方向移動が所定範囲内で許容されている。
第1規制部103及び第2規制部104の内周面は、本体部101の内周面と同じ円筒面上に配置されている。シフトフィンガ93の外側にインターロック規制部材100が嵌合された状態において、本体部101、第1規制部103及び第2規制部104の内周面は、シフトフィンガ93の外周面に沿って配置され、これにより、シフトフィンガ93に対するインターロック規制部材100の径方向へのがたつきが抑制される。この嵌合状態において、シフトフィンガ93のレバー部94は、第1及び第2規制部103,104間の切欠き105に配置されることで、インターロック規制部材100との干渉が回避される。
インターロック規制部材100は、第1規制部103から軸方向D3両側に延びる一対の第1ガイド部106,107と、第2規制部104から軸方向D3両側に延びる一対の第2ガイド部108,109とを更に備えている。第1ガイド部106,107及び第2ガイド部108,109は、軸方向D3から見て扇状に形成されており、第1規制部103及び第2規制部104と比べて内径が等しく、外径が小さく形成されている。第1ガイド部106,107及び第2ガイド部108,109の内周面は、本体部101、第1規制部103及び第2規制部104の内周面と同じ円筒面上に配置されており、シフトフィンガ93の外周面に沿って配置され得る。
インターロック規制部材100の内周面には、本体部101と第1規制部103とに跨がる第1係合凹部110と、本体部101と第2規制部104とに跨がる第2係合凹部111とが設けられている。第1係合凹部110及び第2係合凹部111は、それぞれ軸方向D3に延びる溝状に形成されている。
シフトフィンガ93の外側にインターロック規制部材100が嵌合された状態において、インターロック規制部材100の第1及び第2係合凹部110,111にはシフトフィンガ93の突出部95,96が係合される。これにより、シフトフィンガ93に対するインターロック規制部材100の周方向移動が規制されるため、セレクト操作に連動してシフトフィンガ93が回動するとき、インターロック規制部材100も常に一体的に回動する。
このとき、インターロック規制部材100の係合穴102に係合された位置決めピン87,88は、周方向D4に長く形成された係合穴102内で周方向の移動が許容されるため、位置決めピン87,88によってインターロック規制部材100の回動が規制されることはない。
また、シフトフィンガ93とインターロック規制部材100の嵌合状態において、シフトフィンガ93の各突出部95,96は、インターロック規制部材100の第1及び第2係合凹部110,111に沿って軸方向D3に移動自在とされている。さらに、この嵌合状態において、シフトフィンガ93のレバー部94は、第1及び第2規制部103,104間の切欠き105に沿って軸方向D3に移動自在となっている。そのため、位置決めピン87,88によって軸方向D3の移動が規制されたインターロック規制部材100によって、シフトフィンガ93の軸方向D3の移動が規制されることはない。
図12に示すように、第1セット91及び第2セット92のシフトフィンガ93及びインターロック規制部材100には、上記の同期装置31,32,33,34(図1参照)に対応するシフトフォーク(図示せず)のフォークゲート121,122,123,124が係合されている。これらのフォークゲート121,122,123,124の係合は、第1セット91と第2セット92に分担されている。
例えば、図12(a)に示す第1セット91には、リバース用及び1−2速用のフォークゲート121,122が分担され、図12(b)に示す第2セット92には、3−4速用及び5−6速用のフォークゲート123,124が分担されている。比較的車体前方側に配置されたリバース用同期装置31及び1−2速用同期装置32に係合されたリバース用及び1−2速用シフトフォークのフォークゲート121,122が、第2セット92よりも車体前方側に配置された第1セット91に分担され、比較的車体後方側に配置された3−4速用同期装置33及び5−6速同期装置34に係合された3−4速用及び5−6速用シフトフォークのフォークゲート123,124が、第1セット91よりも車体後方側に配置された第2セット92に分担されることで、各シフトフォークを車体前後方向にコンパクトに構成することができる。
なお、各シフトフォークは、第2コントロールロッド42に遊嵌支持されてもよいし、第1及び第2コントロールロッド41,42に平行に配置された別のシフトロッド(図示せず)に支持されてもよい。
図12(a)及び図12(b)に示すニュートラル状態において、シフトフィンガ93のレバー部94の周方向D4位置は、第1セット91と第2セット92のいずれにおいても同じであり、フォークゲート121,122,123,124は、全て異なる周方向D4位置に配置されている。例えば、軸方向D3の車体前方側から見て、リバース用、1−2速用、3−4速用、5−6速用フォークゲート133,143,153,163が、反時計回り方向にこの順で並ぶように配置されている。
ニュートラル状態において、3−4速用フォークゲート123は、第2セット92のシフトフィンガ93のレバー部94に係合されており(図12(b)参照)、3−4速用フォークゲート123よりも周方向D4の一方側に配置されたリバース用及び1−2速用のフォークゲート121,122は、第1セット91のインターロック規制部材100の第2規制部104に係合され(図12(a)参照)、3−4速用フォークゲート123よりも周方向D4の他方側に配置された5−6速用フォークゲート124は、第2セット92のインターロック規制部材100の第1規制部103に係合されている(図12(b)参照)。
[変速操作機構の動作]
以上のように構成された変速操作機構40は、チェンジレバー200(図2〜図5参照)のセレクト操作及びシフト操作に連動して、以下のような動作を行う。
先ず、図6及び図8等を参照しながら、セレクト操作時における変速操作機構40の連絡機構50の動作について説明する。
上述したように、第1レバーエンド60は第1コントロールロッド41に固定されており、スリーブ部材70は、第1レバーエンド60に対して相対回動が規制されている。また、スリーブ部材70に対する支持軸58及び反転レバー51の筒状部52の相対位置は一定である。
そのため、セレクト操作に連動して第1コントロールロッド41が回動されると、第1レバーエンド60、スリーブ部材70、支持軸58及び反転レバー51は、第1コントロールロッド41の軸心周りの周方向D2に該ロッド41と一体的に回動する。
第1コントロールロッド41の軸心周りに反転レバー51が回動すると、反転レバー51の第2レバー部55と第2レバーエンド80との係合部では、第2レバー部55の球状部56によって第2レバーエンド80の穴83の内周面が第2コントロールロッド42の周方向D4に押し込まれ、これにより、第2レバーエンド80及びこれが固定された第2コントロールロッド42は、該ロッド42の軸心周りの周方向D4に、第1コントロールロッド41とは反対方向に回動する。
以上のようにして、セレクト操作時における第1コントロールロッド41の回転運動は、連絡機構50を介して第2コントロールロッド42に伝達される。これにより、セレクト操作時において、第2コントロールロッド42は、第1コントロールロッド41の回動に連動して、該ロッド41の回動方向とは反対方向に回動する。
次に、セレクト操作時における第2コントロールロッド42上の第1及び第2セット91,92の動作について説明する。
上記のようにセレクト操作に連動して第2コントロールロッド42が回動すると、第1及び第2セット91,92のシフトフィンガ93及びインターロック規制部材100も第2コントロールロッド42と共に回動し、上記のように配置されたフォークゲート121,122,123,124のうち、セレクト操作により選択されたセレクト位置に対応するフォークゲートに、第1又は第2セット91,92のいずれかのシフトフィンガ93のレバー部94が係合される。このとき、シフトフィンガ93に係合されたもの以外のフォークゲートには、インターロック規制部材100の第1又は第2規制部103,104が係合される。
例えば、図12に示すニュートラル状態では、第2セット92のシフトフィンガ93のレバー部94が3−4速用フォークゲート123に係合されるが、1−2速セレクト状態では、第1セット91のシフトフィンガ93のレバー部94が1−2速用フォークゲート122に係合される。
続いて、図6及び図9等を参照しながら、シフト操作時における変速操作機構40の動作について説明する。
上記のように第1コントロールロッド41上の第1レバーエンド60に反転レバー51の第1レバー部53が係合されていることにより、シフト操作に連動して第1コントロールロッド41及びこれに固定された第1レバーエンド60が軸方向D1に移動すると、第1レバーエンド60の係合溝63の一対の側面部64,65のうちいずれか一方によって、第1レバー部53の係合部54が軸方向D1に押し込まれる。これにより、反転レバー51は、支持軸58の軸心周りの周方向D5に揺動される。
このように反転レバー51が揺動されると、該反転レバー51の第2レバー部55に係合された第2レバーエンド80は、第2レバー部55の球状部56によって穴83の内周面が第2コントロールロッド42の軸方向D3に押し込まれることで、第2レバーエンド80及びこれが固定された第2コントロールロッド42は、軸方向D3に移動される。
反転レバー51が揺動するとき、第2レバー部55の球状部56は、軸方向D3に関して、第1レバー部53の係合部54とは反対方向に移動する。したがって、シフト操作時において、第2コントロールロッド42は、第1コントロールロッド41とは反対方向に移動する。
以上のようにして、シフト操作時における第1コントロールロッド41の並進運動は、連絡機構50を介して第2コントロールロッド42に伝達される。これにより、シフト操作時において、第2コントロールロッド42は、第1コントロールロッド41の軸方向D1への移動に連動して、該ロッド41の移動方向とは反対側に向かって軸方向D3に移動する。
このようにしてシフト操作に連動して第2コントロールロッド42が軸方向D3に移動すると、第2コントロールロッド42に固定された第1及び第2セット91,92のシフトフィンガ93、及び、一方のシフトフィンガ93に係合されたフォークゲート121,122,123,124も軸方向D3に移動する。例えば、3速へのシフト操作時には、第2セット92のシフトフィンガ93に係合された3−4速用フォークゲート123と、これに一体の3−4速用シフトフォーク(図示せず)が車体前方側へ軸方向D3に移動することで、3−4速用同期装置33(図1参照)が作動されて、3速用ギヤ列G3が動力伝達状態となる。
このとき、シフトフィンガ93に係合されていない他のフォークゲート121,122,124(図12参照)は、インターロック規制部材100との係合によって軸方向D3への移動が規制されるため、同時に複数の同期装置が作動することが防止され、これにより、変速機構4のインターロックが回避される。
以上の変速操作機構40の動作において、第1コントロールロッド41と第2コントロールロッド42との間に設けられた連絡機構50は、シフト操作に連動して第1コントロールロッド41が軸方向D1の一方側に移動するときに第2コントロールロッド42を軸方向D3の他方側に移動させる反転機構として機能する。
これにより、図4に示すシフトパターン202に従って車体前方側へのシフト操作が行われる1速、3速、5速、リバースへの変速操作時には、対応するシフトフォーク(図示せず)及び同期装置31,32,33,34シンクロスリーブ31a,32a,33a,34a(図1参照)も車体前方側へ移動することで、所望の変速段のギヤ列G1,G3,G5,GR(図1参照)を動力伝達状態とすることができる。
一方、車体後方側へのシフト操作が行われる2速、4速、6速への変速操作時には、対応するシフトフォーク(図示せず)及び同期装置32,33,34のシンクロスリーブ32a,33a,34a(図1参照)が車体後方側へ移動することで、所望の変速段のギヤ列G2,G4,G6(図1参照)を動力伝達状態とすることができる。
したがって、上記のように連絡機構50が設けられた変速操作機構40によって、図1に示すような並び順でギヤ列G0,G1,G2,G3,G4,G5,GR及び同期装置31,32,33,34が配置された変速機構4の変速を適正に実行できる。そして、このように変速機構4が構成されることで、最も大きなトルクがかかる1速用ギヤ列G1を2速用ギヤ列G2に比べて軸受17,27に近づけて配置できたり、直結変速段である6速のときに入力軸6に直結される出力軸7の嵌合部7aを他の全ての変速段のギヤ列G1,G2,G3,G4,G5,GRよりも車体後方側に配置できたり、これにより、使用頻度の高い6速を直結変速段としたアウトプットリダクションタイプの変速機構4を構築できたりするなどといった利点が得られる。
そして、上記の連絡機構50によれば、第2コントロールロッド42上のシフトフィンガ93によって作動される全ての同期装置31,32,33,34の動作方向を1つの反転レバー51によって反転させることができるため、仮に同期装置31,32,33,34毎に反転レバーを設ける場合に比べて、反転レバー及びこれに付随する部品の点数を削減できると共に、変速操作機構40の軽量化を図ることができる。
また、反転レバー51を支持する支持軸58は、第1コントロールロッド41に嵌合されたスリーブ部材70に取り付けられているため、仮に変速機ケース300に支持軸58が取り付けられる場合に比べて、変速機ケース300に、支持軸58の端部を支持させるための取付穴やボス部を設ける必要がなく、簡素な構成で反転レバー51を支持することができる。
さらに、上記の連絡機構50は、第1及び第2コントロールロッド41,42間でシフト操作時の移動方向を反転させる機能に加えて、第1及び第2コントロールロッド41,42間でセレクト運動の伝達を行う機能を兼ね備えているため、セレクト専用の連絡機構が省略されることで、部品点数の削減、並びに変速操作機構40の構成の簡素化、コンパクト化及び軽量化を図ることができる。
[チェンジレバーの支持構造]
図2の側面図及び図3の平面図に示すように、変速操作機構40は、チェンジレバー200の大球部200a(図5参照)を収容するケーシング130と、ケーシング130に収容された大球部200aを車体に支持させる支持体としてのブラケット140とを備えている。
ケーシング130は、例えば、車体上下方向に沿って配置された筒状部材であり、車体のフロア部材1上に設置されたセンターコンソール(図示せず)に収容されている。
ブラケット140は、ケーシング130を下側から支持する支持部142と、支持部142から車体後方側に延びる後方アーム部144と、支持部142から車体前方側に延びる前方アーム部146とを備えている。
支持部142は、チェンジレバー200の下端部200eとチェンジロッド190の後端部190bを内部に収容する中空部である。支持部142は、例えばケーシング130と一体に設けられているが、ケーシング130の下端部に固定されてもよい。
後方アーム部144は、支持部142の下端部から車体後方側へ延びるように設けられている。後方アーム部144の後端部は、車体前後方向に延びる筒状に形成されており、上方に開放した断面ハット状の取付金具152を介して、フロア部材1の下面に沿って車体幅方向に延びるクロスメンバ2に固定されている。取付金具152は、例えばボルト154によってクロスメンバ2に固定されている。後方アーム部144と取付金具152との間にはラバーブッシュ150が介装されており、これにより、フロア部材1側からブラケット140を介してチェンジレバー200に伝わる振動の低減が図られている。
前方アーム部146は、支持部142の下端部から車体前方側へ略水平方向に沿って延びるように設けられている。図3に示すように、前方アーム部146は、車体前方側に向かうに従って車体幅方向寸法が大きくなる形状を有する。前方アーム部146の前端部には、変速機ケース300に連結される一対の連結部147,148が一体に設けられている。ただし、連結部147,148は、前方アーム部146に固定された別部品であってもよい。
図14及び図15に示すように、各連結部147,148は、車体幅方向に延びる筒状部である。一対の連結部147,148は、前方アーム部146の車体幅方向両端部から下方に突出して設けられている。
一対の連結部147,148は、変速機ケース300の膨出部310から車体後方側に突出した第1コントロールロッド41部分の車体幅方向両側に配置されている。また、第1コントロールロッド41と連結部147,148は、車体上下方向にオーバラップして配置されている。第1コントロールロッド41の軸心と、連結部147,148の軸心は略同じ高さに配置されている。
トランスミッションケース301には、ブラケット140の連結部147,148を支持するための一対の支持部314,315が設けられている。一対の支持部314,315は、第1コントロールロッド41の車体幅方向両側に配置されて、それぞれ、膨出部310の後端壁部310aの車体後方側に隣接して配置されている。
各支持部314,315は、トランスミッションケース301から上方に立ち上がる一対のプレート部316,318を備えている。
一対のプレート部316,318は、車体幅方向に相互に間隔を空けて配置されており、それぞれ、車体幅方向に直角な面に沿って配置されている。第1コントロールロッド41側のプレート部316は、膨出部310の後端壁部310aに設けられた筒状部312に車体幅方向に隣接して配置されている。各プレート部316,318には、貫通穴317,319が設けられている。
一対のプレート部316,318は、車体幅方向に延びる連絡部320を介して一体に連なっている。連絡部320は、ブラケット140の連結部147,148よりも車体前方側に配置されている。連絡部320には 車体幅方向外側(第1コントロールロッド41とは反対側)のプレート部318側に開放するねじ穴321が、車体幅方向に延びるように形成されている。
各支持部314,315には、連絡部320のねじ穴321にねじ込まれたボルト164によって、取付プレート160が固定されている。取付プレート160は、車体幅方向外側のプレート部318の外側の面に重ねられている。
取付プレート160には、車体幅方向に延びる支軸162が例えば加締めによって固定されている。支軸162は、一対のプレート部316,318の貫通穴317,319に挿通されており、これらのプレート部316,318間に支持されている。支軸162の軸心は、第1コントロールロッド41の軸心と略同じ高さに配置されている。
各支軸162には、ブラケット140の連結部147,148が回転自在に嵌合されている。これにより、ブラケット140は、支軸162周りに揺動可能に変速機ケース300に連結されている。支軸162と連結部147,148との間にはラバーブッシュ170が介装されている。これにより、変速機ケース300側からブラケット140を介してチェンジレバー200に伝わる振動の低減が図られている。
このようにして、ブラケット140の前方アーム部146は、第1コントロールロッド41の車体幅方向両側に配置された連結部147,148において変速機ケース300に連結されているため、仮に第1コントロールロッド41よりも上方に配置された連結部において変速機ケース300に連結される場合に比べて、トランスミッションケース301の上方において連結部147,148と第1コントロールロッド41をコンパクトに配置することができ、これにより、手動変速機のコンパクト化及び車両搭載性の向上を図ることができる。
[チェンジロッド]
図2及び図3に示すように、チェンジロッド190は、車体前後方向に延びるように配設されている。図2に示すように、チェンジロッド190は、車体後方側に向かって上側に傾斜して配置されており、チェンジロッド190の後部には、上方への傾斜を増大させる湾曲部190cが設けられている。ただし、チェンジロッド190の形状は、特に限定されるものでなく、例えば、全長に亘って直線状に延びるように形成されてもよい。
図13に示すように、チェンジロッド190の後端部190bは、車体前後方向に延びる帯状に形成されており、車体幅方向に直角な面に沿って配置されている。チェンジレバー200の下端部は、車体幅方向に延びる筒状部200eとされている。筒状部200eには、チェンジロッド190の後端部190bを貫通する支軸188が挿通されている。支軸188は、その一端に設けられた頭部188aと、他端側に装着されたスナップリング189によって、抜け止めが果たされている。
このようにして、チェンジロッド190は、車体幅方向に延びる支軸188を介して、該支軸188周りに揺動可能に、チェンジレバー200の下端部200eに連結されている。これにより、チェンジレバー200のノブ200cが車体幅方向の右側又は左側に倒されるようにセレクト操作が行われると、チェンジレバー200の下端部200eと共にチェンジロッド190の後端部190bが左側又は右側へ揺動されることで、チェンジロッド190がその軸心周りに回動され、チェンジレバー200のノブ200cが車体前方側又は後方側に倒されるようにシフト操作が行われると、チェンジロッド190は、チェンジレバー200の下端部200eと共に車体前方側又は後方側へ移動される。つまり、チェンジロッド190は、チェンジレバー200のセレクト操作に連動して回動し、シフト操作に連動して軸方向に移動する。
図14に示すように、チェンジロッド190の前端部190aは、継手192を介して第1コントロールロッド41の後端部41aに連結されている。継手192は、互いに直角な方向に延びる一対の支軸195,196を有する十字継手である。一対の支軸195,196は、例えば筒状のホルダ194に支持されている。一方の支軸195は、チェンジロッド190に直角な方向に沿って配置されており、チェンジロッド190の前端部190aを貫通している。他方の支軸196は、第1コントロールロッド41に直角な方向に沿って配置されており、第1コントロールロッド41の後端部41aを貫通している。
チェンジロッド190の前端部190aは、継手192の一方の支軸195の軸心周りに回転可能とされ、第1コントロールロッド41の後端部41aは、他方の支軸196の軸心周りに回転可能とされている。このような継手192を介した連結により、第1コントロールロッド41に対するチェンジロッド190の折れ角の変動を許容しつつ、チェンジロッド190から第1コントロールロッド41への回転運動及び並進運動の伝達が可能となっている。
これにより、第1コントロールロッド41は、セレクト操作時においてチェンジロッド190の回動に連動して同じ方向に回動し、シフト操作時においてチェンジロッド190の車体前後方向の移動に連動して同じ方向に軸方向移動を行う。そして、このようなセレクト操作時及びシフト操作時の第1コントロールロッド41の運動は、上述の連絡機構50を介して第2コントロールロッド42に伝達されて、第2コントロールロッド42上のシフトフィンガ93によって同期装置31,32,33,34が選択的に作動されることで、所望の変速段が形成される。
図2及び図3に示すように、本実施形態によれば、第1コントロールロッド41が貫通する変速機ケース300における膨出部310の後端壁部310a(図3及び図14参照)が、変速機ケース300の車体前後方向中央部よりも車体前方側に配置されている。つまり、膨出部310の後端壁部310aは、変速機ケース300の後端を構成するエクステンションハウジング303の後端壁部330までの距離よりも、変速機ケース300の前端を構成するクラッチハウジング302の前端開口部302aまでの距離が小さい位置に配置されている。したがって、コントロールロッドが変速機ケースの後端壁部を貫通する従来の構成に比べて、チェンジロッド190における第1コントロールロッド41との連結部を車体前方側に配置することができ、これにより、チェンジロッド190の車体前後方向寸法を大きく確保することができる。
また、図2に示すように、チェンジロッド190の前端部190aは、膨出部310の車体後方側においてトランスミッションケース301の上面の上方で第1コントロールロッド41に連結されている。そのため、エクステンションハウジング303の後端壁部330の車両後方側でコントロールロッドとチェンジロッドが連結される従来の構成に比べて、当該連結部が高く配置されている。したがって、チェンジロッド190における第1コントロールロッド41への連結部とチェンジレバー200への連結部との高低差を効果的に低減できる。
そのため、チェンジロッド190における第1コントロールロッド41への連結部とチェンジレバー200への連結部とを結ぶ直線を基準軸線L2とし、車体側方から見て第1コントロールロッド41の軸線L1とチェンジロッド190の基準軸線L2との間に形成される角度を、第1コントロールロッド41に対するチェンジロッド190の折れ角θとしたとき、チェンジレバー200の下端部200eが一般的な車両よりも高く配設されているSUV等の車両であっても、折れ角θを効果的に低減できる。これにより、チェンジロッド190から第1コントロールロッド41への操作荷重の伝達効率、特にシフト操作荷重の伝達効率を高めて、操作性の向上を図ることができる。
また、上述したように、同期装置31,32,33,34を作動させるシフトフィンガ93は第2コントロールロッド42上に設けられていることから、第1コントロールロッド41には、チェンジロッド190と第2コントロールロッド42との間を連絡させる機能のみを備えさせることができる。そのため、第1コントロールロッド41上には、連絡機構50の部品のみを設ければよいことから、第1コントロールロッド41の短縮を図ることができる。これにより、第1コントロールロッド41が貫通される膨出部310の後端壁部310aや、第1コントロールロッド41とチェンジロッド190との連結部を車体前方側に配置しやすくなるため、上述した折れ角θの低減、ひいては操作性の向上をより効果的に実現できる。
以上、上述の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述の実施形態では、変速機ケースが3つのケース部材(トランスミッションケース301、クラッチハウジング302及びエクステンションハウジング303)で構成され、トランスミッションケース301に膨出部310が設けられる例を説明したが、本発明において、変速機ケースを構成する部材の点数は特に限定されるものではないし、いずれの構成部材に膨出部310が設けられてもよい。
また、上述の実施形態では、第1及び第2コントロールロッド42間に1つの連絡機構50が設けられ、該1つの連絡機構50が、セレクト操作時の運動伝達機能とシフト操作時の運動伝達機能を兼ね備える例を説明したが、第1及び第2コントロールロッド42間には、セレクト専用の連絡機構とシフト専用の連絡機構が設けられてもよい。
さらに、上述の実施形態において、連絡機構50は、第1及び第2コントロールロッド41,42間でセレクト操作時の回動方向及びシフト操作時の移動方向を反転させる機能を有する例を説明したが、本発明において、連絡機構には、必ずしもそのような反転機能を備えさせる必要はない。
またさらに、上述の実施形態では、コントロールロッド41,42が2本設けられ、第2コントロールロッド42上に2組のシフトフィンガセットが設けられる例を説明したが、本発明において、コントロールロッドの本数や、シフトフィンガセットの組数は特に限定されるものでない。
以上のように、本発明によれば、縦置き式の手動変速機にリンクロッド方式の変速操作機構が採用される場合において、操作性の向上を図ることが可能となるから、この種の変速操作機構を備えた手動変速機の製造産業分野において好適に利用される可能性がある。
4 変速機構
5 メインシャフト
6 入力軸
7 出力軸
8 カウンタシャフト
31,32,33,34 同期装置(シフトイン機構)
40 変速操作機構
41 第1コントロールロッド
42 第2コントロールロッド
50 連絡機構(反転機構)
51 反転レバー
91 第1シフトフィンガセット(第1セット)
92 第2シフトフィンガセット(第2セット)
93 シフトフィンガ
100 インターロック規制部材
121,122,123,124 フォークゲート
130 ケーシング
140 ブラケット(支持体)
142 支持部
144 後方アーム部
146 前方アーム部
147,148 連結部
162 支軸
188 支軸
190 チェンジロッド
190a チェンジロッドの前端部
190b チェンジロッドの後端部
192 継手(ジョイント部)
200 チェンジレバー
200a 大球部
200e チェンジレバーの下端部
300 変速機ケース
301 トランスミッションケース
302 クラッチハウジング
303 エクステンションハウジング
310 膨出部
310a 膨出部の後端壁部
314,315 支持部

Claims (5)

  1. 変速機構を収容する変速機ケースと、該変速機ケースに収容され、車体前後方向に延びるコントロールロッドと、該コントロールロッドの後端部よりも車体後方側に配置されたチェンジレバーと、前記コントロールロッドの後端部とチェンジレバーの下端部とを連絡するチェンジロッドと、前記コントロールロッドの後端部と前記チェンジロッドの前端部とを連結させるジョイント部とを備えた変速機の変速操作機構であって、
    前記変速機ケースの後端壁部よりも車体前方側部分に、上方に膨出した膨出部が設けられ、
    前記コントロールロッドは、前記膨出部の後端壁部を貫通し、
    前記変速機ケースは、前記膨出部を有するトランスミッションケースと、該トランスミッションケースの車体前方側に結合されたクラッチハウジングとを備え、
    前記膨出部は、前記トランスミッションケースの前端部上部位置における前記クラッチハウジングとの合わせ面に開口しており、前記膨出部の後端壁部が前記トランスミッションケースの車体前後方向中央部よりも車体前方側に配置されていることを特徴とする変速機の変速操作機構。
  2. 前記クラッチハウジングに、前記コントロールロッドの前端部を嵌合支持する嵌合穴が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の変速機の変速操作機構。
  3. 変速機構を収容する変速機ケースと、該変速機ケースに収容され、車体前後方向に延びるコントロールロッドと、該コントロールロッドの後端部よりも車体後方側に配置されたチェンジレバーと、前記コントロールロッドの後端部とチェンジレバーの下端部とを連絡するチェンジロッドと、前記コントロールロッドの後端部と前記チェンジロッドの前端部とを連結させるジョイント部とを備えた変速機の変速操作機構であって、
    前記変速機ケースの後端壁部よりも車体前方側部分に、上方に膨出した膨出部が設けられ、
    前記コントロールロッドは、前記膨出部の後端壁部を貫通し、
    前記チェンジレバーの大球部を車体に支持させる支持体を更に備え、
    前記支持体は、前記大球部を下側から支持する支持部と、該支持部から車体前方側に延びて、該支持部を前記変速機ケースに連結させるアーム部とを備え、
    前記アーム部は、前記膨出部から車体後方側に突出した前記コントロールロッド部分の車体幅方向の両側に配置された一対の連結部を介して、前記変速機ケースに連結されていることを特徴とする変速機の変速操作機構。
  4. 変速機構を収容する変速機ケースと、該変速機ケースに収容され、車体前後方向に延びるコントロールロッドと、該コントロールロッドの後端部よりも車体後方側に配置されたチェンジレバーと、前記コントロールロッドの後端部とチェンジレバーの下端部とを連絡するチェンジロッドと、前記コントロールロッドの後端部と前記チェンジロッドの前端部とを連結させるジョイント部とを備えた変速機の変速操作機構であって、
    前記変速機ケースの後端壁部よりも車体前方側部分に、上方に膨出した膨出部が設けられ、
    前記コントロールロッドは、前記膨出部の後端壁部を貫通し、
    前記変速機ケースは、前記膨出部を有するトランスミッションケースと、該トランスミッションケースの車体前方側に結合されたクラッチハウジングとを備え、
    前記膨出部は、前記トランスミッションケースにおける前記クラッチハウジングとの合わせ面に開口し、
    前記コントロールロッドは、前記ジョイント部を介して前記チェンジロッドに連結された第1コントロールロッドであり、
    前記第1コントロールロッドは、前記変速機ケース内において前記第1コントロールロッドに平行に配置された第2コントロールロッドに、所定の連絡機構を介して連絡されており、
    前記第2コントロールロッド上に、複数のシフトイン機構を選択的に作動させるシフトフィンガが設けられていることを特徴とする変速機の変速操作機構。
  5. 前記連絡機構は、シフト操作に連動して前記第1コントロールロッドが軸方向の一方側に移動するときに前記第2コントロールロッドを軸方向の他方側に移動させる反転機構であることを特徴とする請求項4に記載の変速機の変速操作機構。
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