JP6078986B2 - リチウムイオン二次電池用負極活物質、それを用いたリチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用負極活物質、それを用いたリチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池 Download PDF

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Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用負極活物質、それを用いたリチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池は、パーソナルコンピュータ、携帯電話、オーディオ、ビデオカメラなどのポータブル電子機器で広く用いられ、近年では、ハイブリッド自動車、電気自動車、電動バイク、電動アシスト自転車、建機などの車両の動力源や、さらに電力貯蔵などにも用途が広がっている。それに伴い、体積あたり、あるいは重量あたりの容量を上げることが求められ、電池ケースへの電極の充填率、電極自体の活物質の塗工量や密度が上がってきている。また、大容量用途には、電池セルの大型化も進んでいる。
加えて、さらに高エネルギー密度化を進めるために、より多くのLiを吸蔵と放出が可能な活物質の開発が進められている。負極では、Si、Snなど、Liと合金を形成する元素を含む活物質が、Liの吸蔵可能量が多いことで知られている。例えば、Siは、Liとの合金を形成することで1原子あたり最大4.4個のLi原子の吸蔵と放出ができる。
合金を形成する活物質は、Liを吸蔵すると体積が大きく増加する。Siでは、Liの吸蔵により体積が約3倍に膨張する。この大きな体積変化のために、充放電を繰り返すと、活物質粒子自体の割れや、粒子を集電箔に固定しているバインダの劣化による活物質の脱落、集電箔が電極合剤によって引っ張られることによる変形などが発生することがある。
活物質の体積変化が電極に及ぼす影響を抑制する技術が、種々提案されている。
特許文献1(特開2011−70892号公報)には、シリコーンゴム粉体を活物質や導電助剤、バインダと混合した合剤を集電箔に塗工する方法が開示されている。この方法では、活物質が膨張するとその力でシリコーンゴムが圧縮されて、合材層全体としての膨張を抑制することが期待される。しかし、シリコーンゴム粒子を混ぜることによる充放電容量の減少、電極抵抗の増加や、電極製作時の制約、例えばバインダ溶剤の種類、乾燥工程温度などの制約が懸念される。
特許文献2(特開2008−277232号公報)には、微細化したSi粒子と炭素粒子を非晶質炭素で複合化した粒子を用いることが開示されている。また、特許文献3(特開2010−287505号公報)には、Si粒子と炭素粒子を導電性高分子で包囲する技術が開示されている。微小なSiを用いることでLiの吸蔵に伴う膨張の絶対量を小さくし、さらにSi粒子を炭素粒子と高分子で包囲することでSiの膨張を周囲の炭素や非晶質炭素、導電性高分子で緩和することが提示されている。しかし、微小なSi粒子と炭素、導電性高分子の複合粒子を設計して作製することは容易ではない。
Liの吸蔵に伴う活物質の体積変化を、活物質の表面に設けた被覆膜で吸収する方法が、特許文献4(特許第4629027号公報)及び特許文献5(特表2009−514165号公報)に開示されている。この技術では、SiやSnなどのLiとの合金を形成するコア粒子の表面から順に、非晶質炭素の層と結晶質炭素の層からなる被覆膜を形成する。このとき、結晶質炭素層は、板状構造を有する炭素層単位が集まって形成されている。この被覆は複数の炭素層単位が積み重なって形成されているため、炭素層単位と炭素層単位の間には隙間が存在する。そして、充電過程でコア粒子が膨張するとき、この隙間が変形することで活物質の膨張が吸収される。しかし、炭素層単位間の隙間は、自然に形成されるものであるので、その大きさや数を、活物質の膨張を十分緩和できるように制御することは難しい。
また、コア粒子表面に、非晶質炭素、結晶性炭素の順に被覆膜を形成することも容易ではない。気相法で結晶性の炭素を形成するためには、成膜温度を高温にする必要があるが、コア粒子の変質や、コア粒子表面に既に形成されている非晶質膜の結晶化が懸念される。特許文献4(特許第4629027号公報)及び特許文献5(特表2009−514165号公報)では、コア粒子と結晶性炭素粒子を高速で混合して一体化させるメカニカルアロイング法で、コア粒子表面に非晶質炭素層、結晶性炭素層をこの順に備える活物質を作製している。この方法は、運動エネルギーによって炭素粒子をコア粒子と反応させて固定するので、外部から熱エネルギーを与える必要がない。運動エネルギーを持った炭素粒子とコア粒子が衝突するときのエネルギーで炭素粒子の結晶が壊れて非晶質化し、同時にコア粒子に炭素粒子が付着していると推測される。しかし、コア粒子を炭素粒子で囲んで包むため、炭素粒子がコア粒子よりも十分小さい微粒子であることが要求され、また、機械的に高速で微粒子を混合するため、大量生産に求められる装置の大型化が難しい。
一方で、単体のSiではなく、SiOを負極活物質の主成分として用いる技術が、例えば、特許文献6(特許第4531762号公報)に開示されている。SiOを主成分とすると、活物質中のSiの比率が下がるため、充放電可能な容量は低下するが、活物質の膨張は単体のSiよりも低減される。しかし、活物質の膨張自体は存在するため、負極合剤の厚さが大きい場合には、合剤の膨張による負極の変形や合剤の集電箔への密着力の低下が起こることがある。
SiOを活物質とする技術のうち、Siの微結晶がSiOに分散した構造を有する粒子である活物質が、特許文献7(特許第4081676号公報)に開示されている。この構造の活物質は、比較的簡単なプロセスで作製できる利点がある。しかし、SiOによって充電に伴うSiの体積増加は緩和されるが、SiOが硬質のため、Siクラスタが膨張すると活物質粒子の体積増加が生じる。そのため、バインダの破壊による活物質の脱落や、負極合剤の体積増加によって集電箔を含めた負極が変形する懸念がある。
特開2011−70892号公報 特開2008−277232号公報 特開2010−287505号公報 特許第4629027号公報 特表2009−514165号公報 特許第4531762号公報 特許第4081676号公報
本発明は、以上のような状況を鑑み、Liの吸蔵と放出によって生じる負極活物質の膨張と収縮に伴う劣化を抑制し、優れたサイクル特性を有するリチウムイオン二次電池を実現することができるリチウムイオン二次電池用負極活物質、これを含むリチウムイオン二次電池用負極、およびリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
本発明の第一の実施形態は、繰り返しリチウムの吸蔵と放出が可能なコア粒子と、コア粒子表面上に導電性の被覆膜を備え、この導電性被覆膜の圧縮強さが、相対的にコア粒子の表面に近い側で高く、コア粒子の表面から遠い側の少なくとも一部でそれよりも低いことを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極活物質に関する。
本発明の第二の実施形態は、繰り返しリチウムの吸蔵と放出が可能なコア粒子と、コア粒子表面上に導電性の被覆膜を備えるリチウムイオン二次電池用負極活物質の製造方法であって、
炭化水素を原料として、コア粒子の温度を800℃以上にする熱CVD法で、圧縮強さが相対的に高い高強度層を、コア粒子上に形成する工程と、
高強度層を形成したコア粒子と、有機化合物とを混合して、これを有機化合物の炭化温度以上に加熱することで、高強度層よりも圧縮強さが低い低強度層を、高強度層上に形成する工程と、
を含むことを特徴とする方法に関する。
本発明の第三の実施形態は、本発明の第一の実施形態の負極活物質と、バインダとを含むリチウムイオン二次電池用負極に関する。
本発明の第四の実施形態は、本発明の第三の実施形態の負極を有することを特徴とするリチウムイオン二次電池に関する。
本発明によれば、Liの吸蔵と放出によって生じる負極活物質の膨張と収縮に伴う劣化を抑制し、優れたサイクル特性を有するリチウムイオン二次電池を実現することができるリチウムイオン二次電池用負極活物質を提供することができる。また、この負極活物質を含むリチウムイオン二次電池用負極、および優れたサイクル特性を有するリチウムイオン二次電池を提供することができる。
本発明の一実施形態のリチウムイオン二次電池用負極活物質の断面構造を模式的に示す図である。 実施例1の負極活物質を純酸素雰囲気中で加熱したときの重量変化を示す図である。 実施例、比較例、参考例の充放電試験における電池と押さえ板を模式的に示す図である。 比較例1、参考例4の充放電試験において、初回の充放電により負極にしわが発生した領域を模式的に示す図である。
本発明のリチウムイオン二次電池用負極活物質は、繰り返しリチウムの吸蔵と放出が可能なコア粒子と、コア粒子表面上に導電性の被覆膜を備える。そして、この導電性被覆膜の圧縮強さが、相対的にコア粒子の表面に近い側で高く、コア粒子の表面から遠い側の少なくとも一部でそれよりも低いことを特徴とする。圧縮強さがコア粒子の表面に近い側よりも低い領域、あるいは層は、負極活物質の表面にあってもよいし、導電性被覆膜の内部(中間部分)にあってもよい。
つまり、本発明においては、導電性被覆膜を、コア粒子の表面に近い側、特にコア粒子の表面に接する領域は圧縮強さが相対的に高く、その外側、すなわちコア粒子の表面から遠い側、負極活物質の表面に近い側(ただし、負極活物質の表面でなくてもよい)に圧縮強さが相対的に低い領域を有するものとする。
本発明による負極活物質は、初回の充電過程でコア粒子がLiを吸蔵して膨張したときに、その体積増加を、導電性被覆膜中の圧縮強さが低い領域が、その外側(負極活物質の表面に近い側)の圧縮強さが相対的に高い領域、または負極活物質周囲のバインダに押しつけられ、圧縮されることで吸収する。その結果、コア粒子の膨張に伴う負極合材の伸びが抑制されて、負極の変形が防止される。
次に、放電過程でコア粒子がLiを放出して収縮すると、一度圧縮された導電性被覆膜中の圧縮強さが低い領域は略そのままの状態、すなわち圧縮された状態で残り、導電性被覆膜中に空隙が生じることになる。そして、以降の充放電過程では、この空隙内でコア粒子の膨張・収縮が行われる。したがって、活物質周囲のバインダに、充放電に伴う応力が繰り返し加わることがない。そのため、バインダの劣化が抑制され、活物質の脱粒を防止できる。
コア粒子と周囲の粒子や集電箔との間の電子伝導性は、コア粒子表面の導電性被覆膜の圧縮強さが相対的に高い領域と、バインダとコア粒子の間に存在する圧縮された導電性被覆膜の圧縮強さが低い領域で維持される。
以上のように、本発明による負極活物質を用いることで、優れたサイクル特性を有し、高容量と長寿命を両立したリチウムイオン二次電池を実現できる。
本発明とは逆に、コア粒子の表面に近い側で圧縮強さが低く、すなわち低硬度であり、コア粒子の表面から遠い側(活物質の表面に近い側)が圧縮強さが高く、すなわち高硬度である場合には、一度膨張したコア粒子が収縮する際に、コア粒子表面から、導電性被覆膜(コア粒子表面の圧縮強さが低い領域、あるいは層)が大きく剥離して、コア粒子表面の導電性が失われる恐れがある。
導電性被覆膜は、圧縮強さが異なる層が2層以上積層されたものであってもよいし、圧縮強さが連続的に変化しているものであってもよい。また、その組み合わせであってもよい。
導電性被覆膜は、コア粒子の表面上で圧縮強さが相対的に高く、その領域、あるいは層の上(コア粒子の表面から遠い側)に、それよりも圧縮強さが低い領域、あるいは層があればよく、例えば、その上に、圧縮強さが高くなる領域、あるいは層をさらに有していてもよい。圧縮強さが低い領域、あるいは層も、コア粒子表面上の圧縮強さが相対的に高い領域、あるいは層の直上に形成されていなくてもよく、コア粒子直上よりも圧縮強さがさらに高い領域、あるいは層を介して形成されていてもよい。
本発明の一態様は、導電性被覆膜が、圧縮強さが相対的に高い高強度層をコア粒子表面上に有し、この高強度層よりも圧縮強さが低い低強度層を高強度層上に有するものである。
本発明の他の一態様は、導電性被覆膜が、圧縮強さが相対的に高い高強度層をコア粒子表面上に有し、この高強度層よりも圧縮強さが低い低強度層を高強度層上に有し、さらに、少なくとも1層の層を低強度層上(負極活物質の表面に近い側)に有するものである。低強度層上に形成される層は、例えば、低強度層よりも圧縮強さが高い層であることができ、また、低強度層よりも圧縮強さがさらに低い層であることもできる。ある実施形態においては、低強度層上の層の少なくとも1層は、低強度層よりも圧縮強さが高い層である。
上記の実施態様において、各層は、圧縮強さが連続的に変化しているものであってもよく、また、圧縮強さが連続的に変化している部分を一部に含むものであってもよい。
本発明の他の一態様は、導電性被覆膜が、コア粒子の表面に近い側から負極活物質の表面側に向かって、圧縮強さが高強度から低強度に連続的に変化している部分を有するものである。ある実施形態においては、導電性被覆膜は、コア粒子の表面から活物質の表面まで、圧縮強さが高強度から低強度に連続的に変化しているものである。他の実施形態においては、導電性被覆膜は、コア粒子の表面に近い側から活物質の表面側に向かって、圧縮強さが高強度から低強度に連続的に変化している部分と、圧縮強さが低強度から高強度に連続的に変化している部分とを有する。圧縮強さが高強度から低強度に連続的に変化している部分は2つ以上であってもよいし、圧縮強さが低強度から高強度に連続的に変化している部分も2つ以上であってもよい。また、圧縮強さが略一定の部分を有することもできる。導電性被覆膜が、コア粒子表面上の圧縮強さが相対的に高い領域よりも圧縮強さが低い領域を有していればよく、圧縮強さの変化のパターンは特に限定されない。
図1に、本発明の一態様のリチウムイオン二次電池用負極活物質の断面構造を模式的に示す。
負極活物質粒子1は、繰り返しリチウムの吸蔵と放出が可能なコア粒子2と、コア粒子表面に、圧縮強さの高い層3と圧縮強さの低い層4からなる導電性の被覆膜を備える。圧縮強さの高い層3は、比較的薄く、コア粒子の表面に近い側に形成され、圧縮強さの低い層4は、その上に、すなわちコア粒子の表面から遠い側(負極活物質の表面)に形成されている。
後述するように、通常、負極活物質はバインダによって固着され、負極となる。初回の充電が始まると、コア粒子2が膨張して、活物質粒子1を固着しているバインダと活物質の表面被覆膜の間に圧力が生じる。この圧力で、圧縮強さの低い層4は変形して、コア粒子の膨張が吸収される。一方、コア粒子表面に近い領域の圧縮強さの高い層3は、強度が高いため変形が小さい。
次に、放電過程でコア粒子2がLiを放出して収縮するが、このとき、変形した圧縮強さの低い層4は圧縮状態から完全には復元しない。コア粒子2上の被覆の一部が、圧縮強さの低い層4の内部、または圧縮強さの低い層4と圧縮強さの高い層3の境界付近で厚さ方向に分離し、Liの吸蔵・放出に伴い膨張・収縮するコア粒子2の表面とバインダの間の少なくとも一部に空間が生じる。そして、2回目以降の充放電過程では、この空間でコア粒子2の体積変化が吸収される。
本実施形態では、負極のバインダとして、導電性被覆膜中の圧縮強さの低い層4よりも圧縮強さが大きいものを用いる。これにより、負極合剤の全体が膨張する前に、導電性被覆膜中の圧縮強さの低い層4が圧縮される。
なお、導電性被覆膜が、圧縮強さが低い領域、あるいは圧縮強さが低い層の上に、すなわち負極活物質の表面に近い側に、それよりも圧縮強さが高い領域、あるいは圧縮強さが高い層を有する場合は、バインダの圧縮強さは特に限定されない。この場合は、導電性被覆膜中の圧縮強さが低い領域、あるいは圧縮強さが低い層よりも圧縮強さが小さいバインダを用いることもできる。
活物質粒子1表面の電気伝導性は、コア粒子2上の圧縮強さの高い層3によって維持される。コア粒子2表面と周囲の粒子や集電箔との間の電子伝導性は、バインダとコア粒子2の間に存在する、コア粒子2表面上の圧縮強さの高い層3と、圧縮強さの低い層4で維持される。
負極活物質のコア粒子を構成する材料は、リチウムの吸蔵と放出が可能な物質であれば特に限定されない。具体的には、ケイ素(Si)、スズ(Sn)、アルミニウム、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、銀、カドミウム、インジウム、アンチモン、鉛、ビスマスなどの金属、あるいはこれらの元素を含む化合物が挙げられる。なかでも、Si、Sn、SiまたはSnを含む化合物が、重量あたりの容量が大きく、好ましい。特に、Si、またはSiを含む化合物が、耐熱性も高く、好ましい。また、ケイ素の酸化物を用いる場合、内部にSiクラスタを含有していてもかまわない。
コア粒子の大きさは、平均粒径30μm以下であることが好ましい。平均粒径を30μm以下にすることで、体積変化によるコア粒子の破壊を抑制することができる。
負極活物質の導電性被覆膜は、炭素を主成分とし、非晶質炭素を含むことが好ましい。炭素は導電性を持ち、かつ金属と比べて軽量であるため、電池の重量あたり容量の向上に好適である。また、炭素は常温、常圧の条件下では酸化せず、安定で、被覆膜として好適である。
上述のとおり、この導電性被覆膜の強度は厚さ方向で分布を持ち、例えば、コア粒子側から高強度層と低強度層が積層されている(さらに、活物質表面側の低強度層の上に、高強度の最表面層を有していてもよい。)。あるいは、コア粒子側から活物質表面に向かって、高強度から低強度に連続的に変化している。炭素膜の強度は、結晶性の違い、組成の違い、例えばsp結合の割合が多い、水素や窒素を含有している、膜の原子数密度が低い、などで変えることができるが、そのためには、結晶相だけでなく非晶質相が含まれていることが必要である。強度の異なる炭素による被膜形成の方法については後述する。
コア粒子表面上の圧縮強さが相対的に高い領域、あるいは層が厚すぎると、コア粒子の体積変化で、コア粒子から導電性被覆膜が剥離しやすくなる傾向がある。そのため、電子伝導性が確保できる範囲で薄いほうが好ましい。
具体的には、コア粒子表面上に高強度層が形成され、この高強度層上に低強度層が形成されている場合、導電性被覆膜の高強度層の割合が、高強度層とコア粒子の重量全体100重量部に対して、3重量部以上10重量部以下であることが好ましい。
コア粒子の表面に近い側から負極活物質の表面側に向かって、圧縮強さが高強度から低強度に連続的に変化している部分を有する導電性被覆膜の場合は、例えば、導電性被覆膜のコア粒子表面上の圧縮強さがビッカース硬度として250以上である領域を圧縮強さの高い領域として、その割合が、圧縮強さの高い領域とコア粒子の重量全体100重量部に対して、3重量部以上10重量部以下であることが好ましい。
コア粒子表面上に高強度層が形成され、この高強度層上に低強度層が形成されている場合、高強度層の圧縮強さはビッカース硬度として250以上であることが好ましい。
一方、圧縮強さが相対的に低い領域、あるいは層は、コア粒子の膨張を十分に緩和するためには、ある程度の厚みを有することが好ましい。その一方で、圧縮強さが相対的に低い領域、あるいは層が過度に厚くなってくると、電極中のコア粒子の割合が下がって、電池の充放電容量密度が低下する。
具体的には、コア粒子表面上に高強度層が形成され、この高強度層上に低強度層が形成されている場合、導電性被覆膜の低強度層の割合が、低強度層と高強度層(コア粒子表面上の高強度層)とコア粒子の重量全体100重量部に対して、5重量部以上15重量部以下であることが好ましい。
コア粒子の表面に近い側から負極活物質の表面側に向かって、圧縮強さが高強度から低強度に連続的に変化している部分を有する導電性被覆膜の場合は、例えば、導電性被覆膜の圧縮強さがビッカース硬度として100以下である領域を圧縮強さの低い領域として、その割合が、圧縮強さの低い領域と、コア粒子表面上の圧縮強さの高い領域と、コア粒子の重量全体100重量部に対して、5重量部以上15重量部以下であることが好ましい。
コア粒子表面上に高強度層が形成され、この高強度層上に低強度層が形成されている場合、低強度層の圧縮強さがビッカース硬度として100以下であることが好ましい。
なお、炭素被覆膜の量は、表面被覆膜を形成したコア粒子、すなわち本発明の負極活物質を酸化雰囲気中、例えば純酸素雰囲気中で加熱し、炭素膜が酸化して気体となるのに伴う重量変化から決定することができる。ここで、低温側の重量変化が、圧縮強さの低い炭素の酸化消失に対応し、高温側の重量変化が、圧縮強さの高い炭素の酸化消失に対応する。すなわち、圧縮強さの低い炭素膜の酸化雰囲気中で消失する温度は低く、圧縮強さの高い炭素膜の酸化雰囲気中で消失する温度は相対的に高い。
次に、導電性被覆膜、特には炭素を主成分として非晶質を含む炭素膜を形成する方法について説明する。
非晶質の炭素膜は、膜中のsp結合とsp結合の割合で強度が大きく変わり、sp結合の割合が多いと、強度が高くなることが知られている。また、含有する水素や窒素の比率によって膜密度が変わり、膜の強度も影響を受ける。例えば、熱CVD法においては、成膜温度、原料ガスの濃度、原料ガスの種類によって膜の強度が変わる。これは、sp結合とsp結合の割合、膜中に取り込まれる炭素以外の成分の種類、量が変わるためである。したがって、熱CVD法において、原料ガス、成膜温度の制御によって圧縮強さが高い炭素膜、圧縮強さが低い炭素膜を作り分けることができる。
圧縮強さが高い炭素膜は、炭化水素の気体を原料として、熱CVD法で形成することができる。例えば、メタン、エタン、プロパンなどのガスや、トルエンなどの揮発性液体を不活性ガスでバブリングして発生させた蒸気を、反応炉中で加熱した粒子表面に供給すると、ガスの熱分解が生じて炭素が粒子表面に堆積して膜が形成される。必要に応じて、キャリアガスとして不活性ガスを用いてもよい。このとき、粒子の温度を好ましくは約800℃以上にすると、形成される膜中に取り込まれる水素の量が減り、また炭素同士の再結合が進んで緻密な膜となり、圧縮強さが高く、導電性の炭素膜が形成される。
一方、炭素膜の低強度化は、膜の原子数密度を低下させることで達成される。低密度の膜は強度が低く、圧縮されやすい。膜の原子数密度の低減は、膜中に空隙を形成することや、原子の結合を疎な状態にすることで達成される。
圧縮強さが低い炭素膜は、例えば、次のようにして形成することができる。CVD法で炭化水素のガスを原料として炭素膜を成膜するとき、成膜温度が低いと炭化水素が完全には分解されずに、水素を含む膜が形成される。水素の多い膜は非導電性であるが、成膜後に、真空雰囲気中、または不活性雰囲気中で加熱して脱水素を行うと、炭素の原子結合の状態が変化して軟質化し、同時に導電性を有するようになる。このようにして、圧縮強さが低い炭素膜を形成することができる。なお、成膜後の熱処理の温度は、通常、コア粒子の変化が生じる温度以下にする。例えば、SiOをコア粒子とする場合には、Siのクラスタ化が生じる直前の900℃〜1000℃程度が成膜後の熱処理の上限温度となる。逆に、意図的にSiクラスタ化を進めるために、900℃以上、さらには1000℃以上にあげることも可能である。
圧縮強さが低い炭素膜は、固体有機物の炭化によっても形成することができる。より具体的には、圧縮強さが高い炭素膜を形成したコア粒子と、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)粉末を混合して、好ましくは窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気中で加熱する。加熱温度は有機化合物の炭化温度以上であればよく、適宜決めることができる。PET粉末を用いる場合は、例えば700℃以上に加熱する。昇温中にPETは溶融してコア粒子を被覆し、さらには、PETが熱分解して脱ガスが起こり、残存物が炭化してコア粒子を覆う炭素膜となる。このようにして形成した炭素膜は、微細な空隙を備えた低密度の膜になるので、圧縮強さが高い炭素膜を形成したコア粒子の表面に、圧縮強さが低い炭素膜を形成できる。
この方法で炭素膜の原料として用いられる固体有機物は、PETの他に、加熱することで溶融する炭素含有材料のいずれも使用でき、例えばポリビニルアルコールやポリスチレン、その他の熱可塑性樹脂が使用できる。また、クエン酸やスクロースなども炭素膜の原料として使用することができる。熱処理は、通常、SiOx中のSiクラスタの生成など、コア粒子の変化が生じる温度以下で行うが、コア粒子を改質するために意図的に高温にすることもできる。
本発明による負極活物質粒子は、バインダとともに合材層として集電箔に塗布されて、負極となる。
バインダは、通常、その圧縮強さが、負極活物質の導電性被覆膜の圧縮強さの低い領域、または低強度層の圧縮強さよりも高いものが好ましい。
バインダとしては、なかでも、ポリイミド、またはポリアミドイミドを用いることが好ましい。ポリイミドやポリアミドイミドは、いずれも強度が高く、また、合剤中のバインダの混合比率を上げても、電池の内部抵抗の増大が少ない。これに対して、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)バインダでは、合剤中のバインダの比率を上げると電池の抵抗が増加することがある。
バインダの量は、合剤構成材料(すなわち、活物質とバインダ)の総量100重量部に対して、8重量部以上22重量部以下であることが好ましい。バインダの量は、活物質の表面の大部分を被覆するだけの量がないと、活物質の膨張収縮により活物質の脱落が懸念される。逆にバインダの量が過剰になると、Liが活物質へ出入りするときの抵抗となり、電極抵抗の増加が生じる。また、過剰量のバインダを混合すると、合剤中の活物質の割合が下がるので、電池の容量が低下する。
なお、負極の集電箔は、銅または銅を主成分とした合金が好ましい。集電箔の形状としては、箔、平板状、メッシュ状が挙げられる。
本発明のリチウムイオン二次電池は、本発明の負極活物質とバインダを含む負極を有するものである。
本発明のリチウムイオン二次電池は、負極活物質と、それを用いた負極に特徴があり、それ以外の電池を構成する要素、例えば正極の活物質や導電助剤、バインダ、セパレータ、電解液、外装体の形状や材質は特に限定されない。以下、二次電池を構成する正極、電解液、セパレータ、外装体の一例について説明するが、これらに限定されるものではない。
正極は、例えば、正極活物質が正極用バインダによって正極集電体を覆うように結着されてなる。正極活物質としては、LiMnO、LiMn(0<x<2)等の層状構造を持つマンガン酸リチウムまたはスピネル構造を有するマンガン酸リチウム;LiCoO、LiNiOまたはこれらの遷移金属の一部を他の金属で置き換えたもの;LiNi1/3Co1/3Mn1/3などの特定の遷移金属が半数を超えないリチウム遷移金属酸化物;これらのリチウム遷移金属酸化物において化学量論組成よりもLiを過剰にしたもの等が挙げられる。Li過剰組成として、例えば、LiαNiβCoγAlδ(1≦α≦1.2、β+γ+δ=1、β≧0.7、γ≦0.2)またはLiαNiβCoγMnδ(1≦α≦1.2、β+γ+δ=1、β≧0.6、γ≦0.2)がある。正極活物質は、一種を単独で、または二種以上を組み合わせて使用することができる。
正極用バインダとしては、負極用バインダと同様のものを用いることができる。正極用バインダとしては、汎用性や低コストの観点から、ポリフッ化ビニリデンが好ましい。使用する正極用バインダの量は、トレードオフの関係にある「十分な結着力」と「高エネルギー化」の観点から、正極活物質100質量部に対して、2〜10質量部が好ましい。
正極の集電箔としては、アルミニウムが好ましい。
正極活物質を含む正極活物質層には、インピーダンスを低下させる目的で、導電補助材を添加してもよい。導電補助材としては、グラファイト、カーボンブラック、アセチレンブラック等の炭素質微粒子が挙げられる。
電解液は、電池の動作電位において安定な非水電解液と支持塩を含む。非水電解液の具体例としては、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)等の環状カーボネート類;ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジプロピルカーボネート(DPC)等の鎖状カーボネート類;プロピレンカーボネート誘導体;ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸エチル等の脂肪族カルボン酸エステル類;ジエチルエーテル、エチルプロピルエーテル等のエーテル類;リン酸エステル類などの非プロトン性有機溶媒が挙げられる。また、それらの一部をフッ素で置換したフッ素化非プロトン性有機溶媒が挙げられる。
特に、非水電解液は、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(MEC)、ジプロピルカーボネート(DPC)等の環状または鎖状カーボネート類が好ましい。非水電解液は、一種を単独で、または二種以上を組み合わせて使用することができる。
用いる支持塩の具体例としては、LiPF、LiAsF、LiAlCl、LiClO、LiBF、LiSbF、LiCFSO、LiCSO、Li(CFSO、LiN(CFSO等のリチウム塩が挙げられる。支持塩は、一種を単独で、または二種以上を組み合わせて使用することができる。低コストの観点からLiPFが好ましい。
セパレータとしては、ポリプロピレン、ポリエチレン等の多孔質フィルムや不織布を用いることができる。また、セパレータとしては、それらを積層したものを用いることもできる。
外装体としては、電解液に安定で、かつ十分な水蒸気バリア性を持つものであれば、適宜選択して用いることができる。例えば、積層ラミネート型の二次電池の場合、外装体としては、アルミニウム、シリカをコーティングしたポリプロピレン、ポリエチレン等のラミネートフィルムを用いることができる。特に、体積膨張を抑制する観点から、アルミニウムラミネートフィルムを用いることが好ましい。
次に、本発明を実施例と比較例、参考例を用いて詳細に説明する。
実施例と比較例、参考例では、以下の要領で負極活物質と負極電極を作製し、電池を組み立てて、充放電試験による特性評価を行った。
(負極の作製)
負極のコア粒子には、株式会社高純度化学研究所製の一酸化ケイ素(SiO)粒子を、メッシュ径20μmのふるいを通してから使用した。
圧縮強さが高い炭素膜は、熱CVD法でコア粒子上に形成した。炭素の原料ガスにはエチレンを使用し、Arガスを1:1で混合した。このガスを900℃に加熱したコア粒子に供給して、コア粒子表面上に膜を形成した。Si基板上に成膜した膜の硬度は、微小押しこみ硬度計による測定でビッカース硬度800〜1000であった。
圧縮強さが低い炭素膜は、PET粉末を炭素源として形成した。圧縮強さが高い炭素膜を形成したコア粒子とPET粉末を混合して、るつぼに入れて、窒素フロー雰囲気中で800℃で1時間保持して、圧縮強さが低い炭素被覆膜を形成した。また、炭素源としてクエン酸も用いた。クエン酸は水溶液にしてから、これを圧縮強さの高い炭素膜を形成したコア粒子と混合し、混合物を100℃で乾燥させた。その後、PETを用いた場合と同様に、窒素雰囲気中で800℃まで加熱して、圧縮強さが低い炭素被覆膜を形成した。いずれの場合も、炭素被覆膜形成後は粒子が炭素を介して凝着していたので、ボールミルで粉砕した。固体炭素源による圧縮強さの低い炭素膜の形成方法では、剥離のため1cm角のSi基板上に連続膜が成膜できなかった。そのため、剥離した膜片で硬度測定を行ったところ、ビッカース硬度は10未満であった。
炭素被覆膜(圧縮強さが高い炭素膜と圧縮強さが低い炭素膜)の量は、表面被覆を形成したコア粒子を純酸素雰囲気中で700℃まで加熱し、炭素膜が酸化して気体となるのに伴う重量変化から決定した。測定時、温度は1分あたり10℃で上昇させた。図2に、後述の実施例1で使用した活物質の重量変化を示す。図2では、100℃での活物質重量を100%として、各温度での重量をパーセントで相対表示している。450℃付近からと、600℃付近からの2回の重量減少が見られた。低温側、すなわち450℃付近からの重量減少が圧縮強さの低い炭素の酸化消失、600℃付近からの重量減少が圧縮強さの高い炭素の酸化消失に対応している。なお、炭素が消失した後の高温部で重量が再増加しているが、これはコア粒子のSiOが露出して酸化が始まったためである。
負極のバインダには、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、またはポリフッ化ビニリデン(PVdF)を用いた。ポリイミドは宇部興産株式会社製、商品名「UワニスA」を、ポリアミドイミドは東洋紡績株式会社製、商品名「バイロマックス」を、PVdFは株式会社クレハ製、商品名「KFポリマー」を用いた。集電箔は銅を用いた。
負極は、活物質、バインダおよび溶剤を混合して銅の集電箔に塗布し、加熱乾燥して作製した。さらに、ポリイミドとポリアミドイミドのバインダを用いた電極は、加熱硬化処理を行った。
(電池の作製)
正極活物質にはマンガン酸リチウムLiMnを主成分として用い、導電助剤を混合した。集電箔はアルミニウムを用いた。そして、負極と同様に、活物質、導電助剤、バインダおよび溶剤を混合してアルミニウムの集電箔に塗布し、加熱乾燥して正極を作製した。
矩形に切断した正極の両面に、ポリプロピレン製のセパレータを介して負極を各1枚づつ積層して、電極体とした。そして、正極と負極のそれぞれの端部に設けた、活物質の未塗布部分に電極タブを超音波溶接した。電極の平面の概寸は縦9cm横18cmである。電極タブを溶接した電極体は、アルミニウムフィルムと樹脂を積層したラミネートフィルムによる外装体に収めた。
電解液は、溶媒としてプロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ジエチレンカーボネート(DEC)/エチルメチルカーボネート(EMC)/ジメチルカーボネート(DMC)の等体積比の混合物を用い、支持塩としてLiPFを濃度1mol/Lで溶解したものを用いた。電解液を、電極体を収めたラミネートフィルム外装体に注入したのち、減圧下で外装体の開口部を封止した。
(充放電試験)
図3に示すように、充放電試験は、電池の電極体を収納している平面部を平坦な板で押さえて行った。図3では、セルが見えるように、押さえ板を開いた状態で図示している。
実施例と比較例、参考例として電池を作製し、初回充放電後のセル表面の凹凸観察(セル平坦性評価)と、室温での充放電サイクル試験を行った。
セル平坦性の評価は、初回充放電後にセル表面にしわが発生しなかったものは、合格(○)とした。一方、初回充放電後にセル表面にしわが発生したものは、負極が変形しているので、不合格(×)とした。電池セルを分解して観察すると、しわは、図4に模式的に示すように、電極の外縁部寄りに発生していた。これは、電極の中心から遠ざかるほど、負極合剤の伸び絶対量が増えるためである。
室温での充放電サイクル試験は、下限電圧2.5V、上限電圧4.2Vとし、充電は1Cの定電流定電圧モード(1Cは1時間率電流)で、放電は1Cの定電流モードで行った。そして、150サイクル目の放電容量の、初回の放電容量に対する割合を放電容量維持率とした。
実施例、比較例、参考例のいずれも、圧縮強さの高い炭素膜の割合は、コア粒子と圧縮強さの高い膜の合計100重量部に対する値で示し、圧縮強さの低い炭素膜の割合は、コア粒子と圧縮強さの高い膜と圧縮強さの低い炭素膜の合計100重量部に対する値で示し、バインダ量は、活物質とバインダの合計100重量部に対する値で示している。
(実施例1)
圧縮強さの高い炭素膜(以下、高強度炭素膜と表記)を3重量部、圧縮強さの低い炭素膜(以下、低強度炭素膜と表記)を10重量部、バインダをポリイミドとし、バインダ量を7重量部として電池を作製し、評価した。低強度炭素膜の原料はPETを用いた。初回充放電後のセル表面は平坦で、150サイクル後の放電容量維持率は86%であった。
(実施例2)
実施例1において、バインダ量を10重量部として電池を作製し、評価した。初回充放電後のセル表面は平坦で、150サイクル後の放電容量維持率は88%であった。
(実施例3)
実施例1において、バインダ量を15重量部として電池を作製し、評価した。初回充放電後のセル表面は平坦で、150サイクル後の放電容量維持率は87%であった。
(実施例4)
実施例1において、バインダ量を22重量部として電池を作製し、評価した。初回充放電後のセル表面は平坦で、150サイクル後の放電容量維持率は84%であった。
(実施例5)
高強度炭素膜を3重量部、低強度炭素膜を5重量部、バインダをポリイミドとし、バインダ量を15重量部として電池を作製し、評価した。低強度炭素膜の原料はPETを用いた。初回充放電後のセル表面は平坦で、150サイクル後の放電容量維持率は82%であった。
(実施例6)
実施例5において、低強度炭素膜を15重量部として電池を作製し、評価した。初回充放電後のセル表面は平坦で、150サイクル後の放電容量維持率は89%であった。
(実施例7)
高強度炭素膜を3重量部、低強度炭素膜を10重量部、バインダをポリアミドイミドとし、バインダ量を10重量部として電池を作製し、評価した。低強度炭素膜の原料はPETを用いた。初回充放電後のセル表面は平坦で、150サイクル後の放電容量維持率は87%であった。
(実施例8)
実施例7において、高強度炭素膜を10重量部、バインダ量を15重量部として電池を作製し、評価した。初回充放電後のセル表面は平坦で、150サイクル後の放電容量維持率は90%であった。
(実施例9)
実施例7において、高強度炭素膜を10重量部、低強度炭素膜を10重量部、バインダ量を22重量部として電池を作製し、評価した。初回充放電後のセル表面は平坦で、150サイクル後の放電容量維持率は85%であった。
(実施例10)
高強度炭素膜を3重量部、低強度炭素膜を10重量部、バインダをポリイミドとし、バインダ量を15重量部として電池を作製し、評価した。低強度炭素膜はクエン酸から作製した。初回充放電後のセル表面は平坦で、150サイクル後の放電容量維持率は88%であった。
(参考例1)
高強度炭素を3重量部、低強度炭素膜を10重量部、バインダをポリイミドとし、バインダ量を3重量部として電池を作製し、評価した。低強度炭素膜の原料はPETを用いた。初回充放電後のセル表面は平坦で、150サイクル後の放電容量維持率は55%であった。
(参考例2)
参考例1において、バインダ量を5重量部として電池を作製し、評価した。初回充放電後のセル表面は平坦で、150サイクル後の放電容量維持率は72%であった。
(参考例3)
参考例1において、バインダ量を25重量部として電池を作製し、評価した。初回充放電後のセル表面は平坦で、150サイクル後の放電容量維持率は71%であった。
(比較例1)
高強度炭素膜を10重量部、低強度炭素膜は形成せず、バインダをポリイミド、バインダ量を15重量部として電池を作製し、評価した。この電池は、初回充放電後にセル表面にしわが発生した。
(参考例4)
高強度炭素膜を3重量部、低強度炭素膜を2.5重量部、バインダをポリイミド、バインダ量を15重量部として電池を作製し、評価した。この電池は、初回充放電後にセル表面にしわが発生した。
(比較例2)
高強度炭素膜は形成せず、低強度炭素膜を10重量部、バインダをポリイミド、バインダ量を15重量部として電池を作製し、評価した。初回充放電後のセル表面は平坦で、150サイクル後の放電容量維持率は56%であった。
(参考例5)
高強度炭素膜を15重量部、低強度炭素膜を10重量部、バインダをポリアミドイミド、バインダ量を15重量部として電池を作製し、評価した。初回充放電後のセル表面は平坦で、150サイクル後の放電容量維持率は49%であった。
(参考例6)
高強度炭素膜を3重量部、低強度炭素膜を10重量部、バインダをポリアミドイミド、バインダ量を25重量部として電池を作製し、評価した。初回充放電後のセル表面は平坦で、150サイクル後の放電容量維持率は77%であった。
(参考例7)
高強度炭素膜を3重量部、低強度炭素膜を10重量部、バインダをポリフッ化ビニリデン、バインダ量を10重量部として電池を作製し、評価した。初回充放電後のセル表面は平坦で、150サイクル後の放電容量維持率は44%であった。
実施例を表1に、比較例および参考例を表2にまとめる。表中のPIはポリイミドを、PAIはポリアミドイミドを、PVdFはポリフッ化ビニリデン表わす。
Figure 0006078986
Figure 0006078986
実施例5、実施例6と、比較例1から、低強度炭素膜が必要なことが分かる。また、参考例4から、この実施形態では、低強度炭素膜の厚さとして5重量部以上が必要なことが分かる。低強度炭素膜が薄い比較例1、参考例4はセル表面にしわが発生していた。これは、負極活物質の膨張が緩和されずに負極の集電箔が伸びてしまったためである。
比較例2から、高強度炭素膜が必要なことが分かる。また、参考例5は、高強度炭素膜が厚すぎても不適なことを示している。参考例5は、高強度炭素膜が厚いため、充放電サイクル試験中に割れて剥離したことが考えられる。
実施例1から実施例4と、参考例1から参考例3、参考例6の結果から、バインダ量が過少あるいは過多ではサイクル特性が劣ることが分かる。
実施例7から実施例9は、バインダがポリアミドイミドでも本発明の効果が得られること、実施例10は、低強度炭素膜の原料として熱可塑性樹脂以外のクエン酸も使用できることを示している。
バインダとしてPVdFを用いた参考例7では、サイクル維持率が低かった。これは、PVdFが活物質を覆った場合、Liの出入りを阻害しているためと思われる。
以上説明したように、本発明により、Liの吸蔵と放出に伴う負極材料の体積変化を緩和することで負極の変形を抑制し、かつサイクル特性に優れたリチウムイオン二次電池を提供することができる。
本実施形態は、電源を必要とするあらゆる産業分野、ならびに電気的エネルギーの輸送、貯蔵および供給に関する産業分野にて利用することができる。具体的には、携帯電話、ノートパソコンなどのモバイル機器の電源;電気自動車、ハイブリッドカー、電動バイク、電動アシスト自転車などの電動車両を含む、電車や衛星や潜水艦などの移動・輸送用媒体の電源;UPSなどのバックアップ電源;太陽光発電、風力発電などで発電した電力を貯める蓄電設備;などに、利用することができる。
1 活物質粒子
2 コア粒子
3 圧縮強さの高い層
4 圧縮強さの低い層

Claims (15)

  1. 繰り返しリチウムの吸蔵と放出が可能なコア粒子と、コア粒子表面上に導電性の被覆膜を備え、
    この導電性被覆膜は、非晶質を含む炭素により構成された膜であり、
    この導電性被覆膜の圧縮強さが、相対的にコア粒子の表面に近い側で高く、コア粒子の表面から遠い側の少なくとも一部でそれよりも低く、
    前記コア粒子を構成する材料が、ケイ素、スズ、アルミニウム、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、銀、カドミウム、インジウム、アンチモン、鉛およびビスマス、並びにこれらの元素を含む化合物からなる群より選ばれること
    を特徴とするリチウムイオン二次電池用負極活物質。
  2. 前記導電性被覆膜が、少なくとも、
    圧縮強さが相対的に高い高強度層を、コア粒子表面上に有し、
    この高強度層よりも圧縮強さが低い低強度層を、高強度層上に有することを特徴とする請求項1に記載の負極活物質。
  3. 前記導電性被覆膜が、さらに、
    低強度層よりも圧縮強さが高い層を、低強度層よりもコア粒子の表面から遠い側、負極活物質の表面に近い側に有することを特徴とする請求項2に記載の負極活物質。
  4. 繰り返しリチウムの吸蔵と放出が可能なコア粒子と、コア粒子表面上に導電性の被覆膜を備え、
    前記導電性被覆膜が、少なくとも、
    圧縮強さが相対的に高い高強度層を、コア粒子表面上に有し、
    この高強度層よりも圧縮強さが低い低強度層を、高強度層上に有し、
    さらに、低強度層よりも圧縮強さが高い層を、低強度層よりもコア粒子の表面から遠い側、負極活物質の表面に近い側に有し、
    前記コア粒子を構成する材料が、ケイ素、スズ、アルミニウム、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、銀、カドミウム、インジウム、アンチモン、鉛およびビスマス、並びにこれらの元素を含む化合物からなる群より選ばれること
    を特徴とする負極活物質。
  5. 前記導電性被覆膜の高強度層の割合が、導電性被覆膜の高強度層とコア粒子の重量全体100重量部に対して、3重量部以上10重量部以下であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の負極活物質。
  6. 前記導電性被覆膜の低強度層の割合が、導電性被覆膜の低強度層と高強度層とコア粒子の重量全体100重量部に対して、5重量部以上15重量部以下であることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の負極活物質。
  7. 前記導電性被覆膜が、コア粒子の表面に近い側から負極活物質の表面側に向かって、圧縮強さが高強度から低強度に連続的に変化している部分を有することを特徴とする請求項1に記載の負極活物質。
  8. 前記導電性被覆膜のコア粒子表面上の、圧縮強さがビッカース硬度として250以上である、圧縮強さの高い領域の割合が、導電性被覆膜の圧縮強さの高い領域とコア粒子の重量全体100重量部に対して、3重量部以上10重量部以下であることを特徴とする請求項7に記載の負極活物質。
  9. 前記導電性被覆膜の、圧縮強さがビッカース硬度として100以下である、圧縮強さの低い領域の割合が、導電性被覆膜の圧縮強さの低い領域と、コア粒子表面上の圧縮強さの高い領域と、コア粒子の重量全体100重量部に対して、5重量部以上15重量部以下であることを特徴とする請求項7または8に記載の負極活物質。
  10. 繰り返しリチウムの吸蔵と放出が可能なコア粒子と、コア粒子表面上に導電性の被覆膜を備えるリチウムイオン二次電池用負極活物質の製造方法であって、
    炭化水素を原料として、コア粒子の温度を800℃以上にする熱CVD法で、圧縮強さが相対的に高い高強度層を、コア粒子上に形成する工程と、
    高強度層を形成したコア粒子と、有機化合物とを混合して、これを有機化合物の炭化温度以上に加熱することで、高強度層よりも圧縮強さが低い低強度層を、高強度層上に形成する工程と、
    を含み、
    前記コア粒子を構成する材料が、
    ケイ素、ゲルマニウムおよび銀、並びに
    ケイ素、スズ、アルミニウム、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、銀、カドミウム、インジウム、アンチモン、鉛およびビスマスから選ばれる元素を含む化合物
    からなる群より選ばれること
    を特徴とする方法。
  11. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の負極活物質と、バインダとを含むリチウムイオン二次電池用負極。
  12. 前記バインダの割合が、活物質とバインダの総量100重量部に対して、8重量部以上22重量部以下であることを特徴とする請求項11に記載の負極。
  13. 前記バインダの圧縮強さが、前記負極活物質の導電性被覆膜の相対的に圧縮強さの低い領域、または低強度層の圧縮強さよりも高いことを特徴とする請求項11または12に記載の負極。
  14. 前記バインダが、ポリイミドまたはポリアミドイミドの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項11〜13のいずれか1項に記載の負極。
  15. 請求項11〜14のいずれか1項に記載の負極を有することを特徴とするリチウムイオン二次電池。
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