JP6078444B2 - パワーステアリング装置および車両搭載機器の制御装置 - Google Patents

パワーステアリング装置および車両搭載機器の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6078444B2
JP6078444B2 JP2013195889A JP2013195889A JP6078444B2 JP 6078444 B2 JP6078444 B2 JP 6078444B2 JP 2013195889 A JP2013195889 A JP 2013195889A JP 2013195889 A JP2013195889 A JP 2013195889A JP 6078444 B2 JP6078444 B2 JP 6078444B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signals
steering
signal
sensor output
sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013195889A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015058911A (ja
Inventor
佐々木 光雄
光雄 佐々木
巧 久積
巧 久積
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Automotive Systems Ltd filed Critical Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority to JP2013195889A priority Critical patent/JP6078444B2/ja
Priority to US15/021,880 priority patent/US9988080B2/en
Priority to CN201480050208.2A priority patent/CN105531178B/zh
Priority to KR1020167007103A priority patent/KR101784640B1/ko
Priority to DE112014004320.6T priority patent/DE112014004320B4/de
Priority to PCT/JP2014/070023 priority patent/WO2015040961A1/ja
Publication of JP2015058911A publication Critical patent/JP2015058911A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6078444B2 publication Critical patent/JP6078444B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D5/00Power-assisted or power-driven steering
    • B62D5/04Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear
    • B62D5/0457Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear characterised by control features of the drive means as such
    • B62D5/0481Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear characterised by control features of the drive means as such monitoring the steering system, e.g. failures
    • B62D5/049Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear characterised by control features of the drive means as such monitoring the steering system, e.g. failures detecting sensor failures
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D5/00Power-assisted or power-driven steering
    • B62D5/04Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear
    • B62D5/0457Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear characterised by control features of the drive means as such
    • B62D5/046Controlling the motor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D5/00Power-assisted or power-driven steering
    • B62D5/04Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear
    • B62D5/0457Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear characterised by control features of the drive means as such
    • B62D5/0481Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear characterised by control features of the drive means as such monitoring the steering system, e.g. failures
    • B62D5/0484Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear characterised by control features of the drive means as such monitoring the steering system, e.g. failures for reaction to failures, e.g. limp home

Description

本発明は、パワーステアリング装置および車両搭載機器の制御装置に関する。
近年、EPSの普及に伴い、更なる商品力の向上が望まれている。その様な中で、万が一の故障時に、時間限定でも良いのでアシスト機能を残存させたいとの要望がある。そのため、異常なセンサ出力信号の代わりに、他のセンサ出力信号をバックアップ信号として用いる方法が特許文献1に開示されている。
特開2005−186759号公報
しかしながら、どのセンサ出力信号が異常であるかを誤判断した場合、運転者に大きな操作負担を強いることになる。
以上示したようなことから、パワーステアリング装置および車両搭載機器の制御装置において、センサ出力信号の異常検出精度を向上させることが課題となる。
本願発明は、パワーステアリング装置および車両搭載機器の制御装置において、少なくとも4つ以上のセンサ出力信号を用いて異常判断を行い、前記複数のセンサ出力信号のうち、第1の条件、同様の値を示す信号の数が最多数であること、および第2の条件、その信号数がn+1以上であること(n=共通因子を共有するセンサ出力信号が属するグループの中で、最多数の信号が属するグループの信号数がn)の2つの条件を満足する信号が存在するとき、前記第1および第2の条件を満足する前記センサ出力信号が正常値であり、その他の信号が異常値であると判断する。
本発明によれば、パワーステアリング装置および車両搭載機器の制御装置において、センサ出力信号の異常検出精度を向上させることが課題となる。
実施形態1におけるパワーステアリング装置の概略図。 実施形態1におけるパワーステアリング装置の電気システムブロック図。 操舵トルクセンサ,舵角センサの入出力を示す図。 実施形態1における異常信号検出処理を示すフローチャート。 実施形態1における異常信号検出処理を示すブロック図。 操舵トルク演算信号の演算方法を示す説明図。 実施形態2における異常信号検出処理を示すフローチャート。 実施形態2における異常信号検出処理を示すブロック図。 舵角演算信号の演算方法を示す説明図。 実施形態3における異常信号検出処理を示すフローチャート。 実施形態3における異常信号検出処理を示すブロック図。 モータ回転角演算信号の演算方法を示す説明図。 実施形態4における異常信号検出処理を示すフローチャート。 実施形態4における異常信号検出処理を示すブロック図。 実施形態5における異常信号検出処理を示すフローチャート。 実施形態5におけるケース1,2の差分絶対値を示す図。 実施形態6における異常信号検出処理を示すフローチャート。 実施形態6における共通因子を示すブロック図。 実施形態6におけるケース3,4の差分絶対値を示す図。 実施形態6におけるケース5,6の差分絶対値を示す図。
以下、本発明に係るパワーステアリング装置および車両搭載機器の制御装置の実施形態1〜6を図1〜図20に基づいて詳述する。
[実施形態1]
図1は、本実施形態1におけるパワーステアリング装置を示す概略図である。図1に示すパワーステアリング装置は、ステアリングホイール(図示省略),ステアリングシャフト(操舵軸)1,ピニオン軸2,ラック軸3により基本的な操舵機構が構成されている。この操舵機構は、運転者によってステアリングホイールが回転操作されると、そのステアリングホイールの操舵トルクがステアリングシャフト1を介してピニオン軸2に伝達されると共に、ピニオン軸2の回転運動がラック軸3の直線運動に変換され、ラック軸3の両端に連結された左右の転舵輪(図示省略)が転舵するようになっている。つまり、ラック軸3には、ピニオン軸2が噛み合いするラック歯が形成されており、そのラック歯とピニオン軸との噛合をもってステアリングシャフト1の回転を転舵動作に変換する変換機構が構成される。
また、ピニオン軸2のハウジングにはステアリングホイールの操舵角を検出する操舵トルクセンサTS(例えば、レゾルバ等)が設けられており、操舵トルクセンサTSの操舵トルク検出信号および電動モータMのロータの回転角を検出するモータ回転角センサ(例えばレゾルバやIC等)のモータ回転角検出信号,車速情報に基づいて制御装置(以下、ECUと称する)のモータ制御回路(図示省略)により電動モータMを駆動制御し、電動モータMから減速器5を介してラック軸3に対して操舵補助力を付与するように構成されている。
電動モータMには、その出力軸に減速器5が設けられ、電動モータMの回転が減速されながらラック軸3の直線運動に変換されるようになっている。
また、ステアリングシャフト1は、ステアリングホイール側の入力軸とラック軸3側の出力軸とに軸方向で分割されている。入力軸と出力軸はトーションバー(図示省略)を介して互いに同軸連結されている。これにより、入力軸と出力軸とがトーションバーの捻れ変形を持って相対回転可能になっている。操舵トルクセンサTSは、入力軸側の回転角を検出するMainの操舵トルクセンサと、出力軸側の回転角を検出するSubの操舵トルクセンサと、を備え、Mainの操舵トルクセンサとSubの操舵トルクセンサの出力信号に基づき、前記トーションバーの捻れ量を演算することにより操舵トルクを演算する。
また、このトーションバーには、舵角センサAS(例えば、MR素子やIC等)が設けられている。
図2は電気システムの構成ブロック図を示しており、図3は操舵トルクセンサTS、舵角センサAS、モータ回転角センサ6の入出力を表した図である。図2,図3に示すように、それぞれMainとSubの2つの操舵トルクセンサTS1,TS2、MainとSubの2つの舵角センサAS1,AS2、MainとSubの2つのモータ回転角センサ61,62により、操舵トルク,舵角,モータ回転角を検出し、それぞれ操舵トルク検出信号Tt(Main),Tt(Sub),舵角検出信号θs(Main),θs(Sub),モータ回転角検出信号θm(Main),θm(Sub)をECU4内のトルク信号受信部(図示省略),舵角信号受信部(図示省略),モータ回転角信号受信部(図示省略)に出力する。
電源回路7は、センサ類、MPU9,IC関係の電源の供給を行う。CAN通信回路8は車両とのデータ、その他情報を交換する。MPU9は、EPSのアシスト制御の演算、モータ電流のコントロール、機能構成要素の異常検出、安全状態への移行処理等を行う。フェイルセーフ回路13は、MPU9で異常が検出され、システムを遮断しなくてはならないと判断された時、MPU9からの指令に基づき、モータ電流の電源を遮断する機能を持つ。
ドライブ回路10は、MPU9からの指令に基づいて、インバータ回路12の駆動素子を駆動する。インバータ回路12は駆動素子から構成され、ドライブ回路10からの指令に基づいて作動する。電動モータMは、インバータ回路12からの電流に応じて駆動し、操舵補助のためのモータトルクを出力する。インバータ回路12の下流側の電流は、電流検出素子としての電流センサ11aによって検出される。
モータ制御を行う為に、高応答フィルタ処理を行うMainとSubの電流検出回路14a,14bが設けられている。また、インバータ回路12の過電流を監視するために、平均的な電流を検出し、低応答のフィルタ処理を行うMainとSubの電流検出回路15a,15bが設けられている。
次に、図4に示すフローチャート,図5に示すブロック図,図6の操舵トルク演算信号の演算例を示す図に基づいて、本実施形態1における異常信号検出処理について説明する。本実施形態1では、共通の原因によってセンサ出力信号に同様の変化が発生する共通因子がない場合について説明する。
まず、センサ出力信号として、S1においてMainの操舵トルクセンサTs1,Subの操舵トルクセンサTs2から操舵トルク検出信号Tt(Main),Tt(Sub)を読み込み、S2においてMainの舵角センサAS1,Subの舵角センサAS2から舵角検出信号θs(Main),θs(Sub)を読み込み、S3においてMainのモータ回転角センサ61,Subのモータ回転角センサ62からモータ回転角検出信号θm(Main),θm(Sub)を読み込み、S4においてトーションバーの捻れ剛性値Ktbを読み込み、S5においてピニオン軸2からモータシャフトまでの減速比Ngを読み込む。
次に、S6において、第1比較信号生成回路16aにより、舵角検出信号θs(Main),モータ回転角検出信号θm(Main),トーションバーの捻れ剛性値Ktb,ピニオン軸2からモータシャフトまでの減速比Ngに基づいて、操舵トルク演算信号(Main)を演算する。
ここで、図6に基づいて、操舵トルク演算信号Tts(Main)の演算方法について説明する。トーションバーの上下流の相対角度にトーションバーの捻れ剛性値Ktbを乗算することにより操舵トルク演算信号Ttsを算出する。トーションバーの上流の角度は舵角検出信号θs(Main)を用いる。他方、トーションバーの下流の角度(ピニオン軸2の回転角)は、モータ回転角検出信号θm(Main)にピニオン軸2からモータシャフト間の減速比Ngを乗算することにより算出する。すなわち、操舵トルク演算信号Tts(Main)は以下の(1)式となる。
Tts=Ktb×(θs−θp)…(1)
次に、S7において、第2比較信号生成回路16bにより、舵角検出信号θs(Sub),モータ回転角検出信号θm(Sub),トーションバーの捻れ剛性値Ktb,ピニオン軸2からモータシャフトまでの減速比Ngに基づいて、操舵トルク演算信号Tts(Sub)を演算する。操舵トルク演算信号Tts(Sub)の演算方法は、操舵トルク演算信号Tts(Main)と同様である。
S8において、異常検出回路17により、操舵トルク検出信号Tt(Main),操舵トルク検出信号Tt(Sub),操舵トルク演算信号Tts(Main),操舵トルク演算信号Tts(Sub)の比較を行い、差分絶対値を算出する。ここでは、操舵トルク検出信号Tt(Main),操舵トルク検出信号Tt(Sub),操舵トルク演算信号Tts(Main),操舵トルク演算信号Tts(Sub)を、それぞれ一対一で信号の比較を行い、それぞれの差分絶対値を算出する。
S9において、異常判断回路17により、各信号間の差分絶対値が閾値以下か否かを判定する。全ての信号間の差分絶対値が閾値よりも小さい場合は、異常無し判断として本制御周期における処理を終了し、信号間の差分絶対値が閾値より大きいものがある場合はS10へ移行する。
S10において、異常判断回路17により、各信号の正常,異常の判断ができるか否かを判定する。異常判断回路17では、以下の第1条件,第2条件の両方満たす信号を正常と判定し、その他の信号を異常と判定する。
第1条件:同様の値を示す信号の数が最多数である
第2条件:同様の値を示す信号の数がn+1
ここで、上記nは、最多数の共有因子を有する信号が属するグループの信号数を表す。
本実施形態1では、比較する信号が4つであるため、同様の値を示す信号が2:2の場合はどちらが最多数か判断できない。そのため、同様の値を示す信号が3つで、1つの信号のみが他の信号との差分絶対値が閾値以上の場合のみ正常,異常の判断ができるものとする。そのため、S10では、1つの信号のみが他の信号との差分絶対値が閾値以上か否かを判定する。他の信号との差分絶対値が閾値以上である信号が1つの信号のみ場合は、正常,異常の判断ができるものとしてS13へ移行し、他の信号との差分絶対値が閾値以上である信号が1つのみでない場合は正常,異常の判断ができないものとしてS11へ移行する。
S11では、信号の正常,異常判断ができないため、操舵アシスト制御を中止し、S12においてECU4から点灯指示信号を出力し、ワーニングランプを点灯させる。
S13において、異常判断回路17により、操舵トルク検出信号Tt(Main)が異常か否かを判定する。異常な信号が操舵トルク検出信号Tt(Main)である場合はS14へ移行し、それ以外である場合は、S16へ移行する。
S14では、バックアップ信号選択回路18により、操舵トルク検出信号Tt(Main)に代わり、操舵トルク検出信号Tt(Sub),操舵トルク演算信号Tts(Main)または操舵トルク演算信号Tts(Sub)をバックアップ信号として切り換え、制御用信号として使用する。
その後、S15においてワーニングランプを点灯させ、本制御周期における処理を終了する。
S13において異常な信号が操舵トルク検出信号Tt(Main)でないと判断された場合は、S16において、そのまま操舵トルク検出信号Tt(Main)を制御用信号に用いて操舵アシスト制御を継続する。ただし、操舵トルク検出信号Tt(Main)以外に異常信号が存在するため、S17においてワーニングランプを点灯させる。
以上示したように、本実施形態1によれば、n+1個以上の信号が同様の値を示した場合に限り、正常値として判断するため、共通因子を有するセンサ出力信号の数が最多数であり、その共通因子が原因で共通因子を有するセンサ出力信号に異常が発生した場合であっても、その共通因子を有するセンサ出力信号を正常値として誤判断する恐れがない。その結果、異常信号検出処理の精度を向上させることが可能となる。
また、3つの信号を用いて多数決により異常信号の判断を行った場合、共通因子の原因により2つの信号が異常となると、異常な2つの信号が正常と判断される恐れがある。しかし、本実施形態1のように、4つ以上の信号を用いて異常信号の判断を行うことにより、共通因子の原因により誤判断することを抑制することができる。
また、前記第1,第2の2つの条件を満足したセンサ出力信号は、その信頼性が高いため、このセンサ出力信号を用いて電動モータを継続して駆動制御することにより、複数のセンサ出力信号に異常値が含まれた場合には操舵アシストを停止する場合に比べ、運転者の操舵負荷を軽減することができる。
また、他の信号との差分絶対値が閾値以上である信号が1つのみではない場合は、異常である信号が判断できないと判断して操舵アシスト制御を中止することにより、誤判断することを抑制し、運転者の安全性を向上させることができる。
また、ステアリングバイワイヤのように、操舵軸が途中で分断され機械的な連係を有しないものである場合、分断された複数の部材の一方に設けられたセンサ出力信号と他方に設けられたセンサ出力信号同士には、機械的連係に基づく対応関係が無いため、機械的連係を有する部材同士に設けられたセンサ出力信号に比べ信頼性が低い。よって、機械的連係を有する部材同士に設けられたセンサ出力信号を用いることにより、異常判断の信頼性を高めることができる。
また、舵角センサとモータ回転角センサの出力信号から、操舵トルク演算信号を演算することができ、同じ操舵トルクとして揃えられた信号同士を比較することで、センサ出力の異常を判断することができる。
また、2つの条件を満足する場合であっても、センサ出力信号の中に異常値が含まれる場合には、通常よりも制限をかけたモータ制御としてもよい。これにより、安全性を高めることができる。
また、イグニッションスイッチが切られた後、再度オン状態となったときは、車両は停止状態であるため、車両の安全が確保されている。この状態で操舵アシストを禁止することにより、異常を含む状態での走行開始を抑止することができる。
また、センサ出力信号の中に異常値が含まれる場合には、警告灯を点灯させることにより、運転者に異常を通知することができる。
また、異常内容を不揮発性メモリに記憶させることにより、車両検査時の異常の特定を容易にすることができる。
[実施形態2]
実施形態1では操舵トルクセンサTS1,TS2の操舵トルク検出信号Tt(Main),Tt(Sub)の異常を検出したが、本実施形態2では、舵角センサAS1,AS2の舵角検出信号θs(Main),θs(Sub)の異常を検出するものである。
本実施形態2におけるパワーステアリング装置を図7のフローチャート,図8の舵角検出信号の異常検出ブロック図,図9の舵角演算信号の演算例を示す図に基づいて説明する。
本実施形態2は、図7に示すように、S1〜S5,S9〜S12,S15〜1S17については、実施形態1と同様である。以下、実施形態1と同様の処理は説明を省略し、実施形態1と異なる処理についてのみ説明する。
本実施形態2では、舵角検出信号θs(Main),θs(Sub)の異常を検出するため、第1,第2比較信号生成回路26a,26bにおいて舵角演算信号θss(Main),θss(Sub)を演算する。
まず、S21において、第1比較信号生成回路26aにより、操舵トルク検出信号Tt(Main),モータ回転角検出信号θm(Main),トーションバーの捻れ剛性値Ktb,ピニオン軸2からモータシャフトまでの減速比Ngに基づいて、舵角演算信号θss(Main)を演算する。
ここで、図9に基づいて舵角演算信号θss(Main)の演算方法について説明する。モータ回転角検出信号θmに、ピニオン軸2からモータシャフト間の減速比Ngを乗算してピニオン軸2での回転角θpに変換する。また、操舵トルク検出信号Ttをトーションバーの捻れ剛性値Ktbで除算してトーションバーの捻れ角T/Ktbを算出する。トーションバーの捻れが発生している時、舵角とピニオン軸2における回転角θpとの間にはトーションバーの捻れ分だけ差が生じているため、このピニオン軸における回転角θpとトーションバーの捻れ角T/Ktbとを加算することにより、以下の(2)式のように、舵角演算信号θss(Main)を算出できる。
θss=θp+T/Ktb…(2)
舵角センサASがトーションバーよりも転舵輪側に設けられている場合は、ピニオン軸2における回転角θpが舵角演算信号θssとなり、トーションバーの捻れ角T/Ktbは不要となる。
次に、S22において、第2比較信号生成回路26bにより、操舵トルク検出信号Tt(Sub),モータ回転角検出信号θm(Sub),トーションバーの捻れ剛性値Ktb,ピニオン軸2からモータシャフトまでの減速比Ngに基づいて、舵角演算信号θss(Sub)を演算する。舵角演算信号θss(Sub)の演算方法は、舵角演算信号θss(Main)と同様である。
S23〜S25は、操舵トルク検出信号Tt(Main)を舵角検出信号θs(Main),操舵トルク検出信号Tt(Sub)を舵角検出信号θs(Sub),操舵トルク演算信号Tts(Main)を舵角演算信号θss(Main),操舵トルク演算信号Tts(Sub)を舵角信号θss(Sub)に置き換えたのみで、処理としてはS8,S13,S14と同じである。
以上示したように、本実施形態2によれば実施形態1と同様の作用効果を奏する。
また、舵角検出信号θs(Main),θs(Sub)は、共に操舵軸の角度信号を出力するため、第1異常検出回路26において比較が容易であり、高い精度で正常,異常の判断が可能となる。
舵角センサAS1,AS2がトーションバーよりもステアリングホイール側に設けられている場合は、トーションバーに捻れが発生している時、舵角とモータ回転角との間にはトーションバーの捻れ分だけ差が生じるため、この差を補正することにより、異常検出回路27において、より精度の高い正常,異常の判断を行うことができる。
また、舵角とモータ回転角は共に角度情報であるため、舵角センサAS1,AS2がトーションバーよりも転舵輪側に設けられている場合は、減速器5等の減速比分を補正することによりモータ回転角検出信号θm(Mian),θm(Sub)から舵角演算信号θss(Main),θss(Sub)を演算することが可能となる。その結果により異常検出回路27において正常,異常の判断をするため、精度の高い判断を行うことができる。
また、前記モータ回転角センサ61,62は、イグニッションオンしてからの回転量を検出するものであり、さらに、検出範囲が0°〜360°である。そこで、比較信号生成回路26a,26bでモータ回転角検出信号θm(Main),θm(Sub)を累積することにより、ステアリングホイールの中立位置からの回転角である絶対角を算出することができる。これにより、同じ角度信号である舵角検出信号θs(Main),θs(Sub),モータ回転角検出信号θm(Main),θm(Sub)同士を比較し、舵角検出信号θs(Main),θs(Sub),モータ回転角検出信号θm(Main),θm(Sub)の異常を判断することができる。
[実施形態3]
本実施形態3は、モータ回転角センサ61,62のモータ回転角検出信号θm(Main),θm(Sub)の異常を検出するものである。
本実施形態3におけるパワーステアリング装置を図10のフローチャート,図11のモータ回転角検出信号の異常検出ブロック図,図12のモータ回転角演算信号の演算例を示す図に基づいて説明する。
本実施形態3は、図10に示すように、S1〜S5,S9〜S12,S15〜S17については、実施形態1と同様である。以下、実施形態1と同様の処理は説明を省略し、実施形態1と異なる処理についてのみ説明する。
本実施形態3では、モータ回転角センサ61,62の異常を検出するため、比較信号生成回路36a,36bにおいてモータ回転角演算信号θms(Main),θms(Sub)を演算する。
S31において、比較信号生成回路36aにより、操舵トルク検出信号Tt(Main),舵角検出信号θs(Main),トーションバーの捻れ剛性値Ktb,ピニオン軸からモータシャフトまでの減速比Ngに基づいて、モータ回転角演算信号θms(Main)を演算する。
ここで、図12に基づいてモータ回転角演算信号θms(Main)の演算方法について説明する。舵角検出信号θs(Main)から、操舵トルク検出信号Tt(Main)をトーションバーの捻れ剛性値Ktbで除算した値Tt/Ktbを減算し、ピニオン軸2からモータシャフト間の減速比Ngを乗算する。そして、この値Ng*(θs−Tt/Ktb)で1を除算することにより、モータ回転角演算信号θms(Main)が算出できる。
すなわち、モータ回転角演算信号θmsは以下の(3)式となる。
θms=1/Ng*(θs−Tt/Ktb)…(3)
舵角センサASがトーションバーよりも転舵輪側に設けられている場合は、舵角検出信号θsがピニオン軸2における回転角θpとなり、Tt/Ktbは不要となる。
次に、S32において、第2比較信号生成回路36bにより、操舵トルク検出信号Tt(Sub),舵角検出信号θs(Sub),トーションバーの捻れ剛性値Ktb,ピニオン軸2からモータシャフトまでの減速比Ngに基づいて、モータ回転角演算信号θms(Sub)を演算する。モータ回転角演算信号θms(Sub)の演算方法は、モータ回転角演算信号θms(Main)と同様である。
S33〜S35は、操舵トルク検出信号Tt(Main)をモータ回転角検出信号θm(Main),操舵トルク検出信号Tt(Sub)をモータ回転角検出信号θm(Sub),操舵トルク演算信号Tts(Main)をモータ回転角演算信号θms(Main),操舵トルク演算信号Tts(Sub)をモータ回転角演算信号θms(Sub)に置き換えたのみで、処理としてはS8,S13,S14と同じである。
以上示したように、本実施形態3によれば実施形態1,2と同様の作用効果を奏する。
[実施形態4]
本実施形態4は、インバータ回路12のパワーステアリング装置制御用(以下、EPS制御用と称する)の電流検出信号,過電流検出用の電流検出信号の異常を検出するものである。
本実施形態4における車両搭載機器の制御装置を図13のフローチャート,図14の電流検出信号の異常検出ブロック図に基づいて説明する。
本実施形態4は、図13に示すように、S9〜S12,S15〜S17については、実施形態1と同様である。以下、実施形態1と同様の処理は説明を省略し、実施形態1と異なる処理についてのみ説明する。
まず、S41においてインバータ回路12の出力電流であるEPS制御用の電流検出信号Is(Main),Is(Sub)を読み込み、S42において過電流検出用の電流検出信号Io(Main),Io(Sub)を読み込む。
EPS制御用の電流検出信号Is(Main),Is(Sub)は、図14に示すように、電流センサ11aによって検出された値を増幅器41a,41c,第1,第2フィルタ回路42a,42cにかけた信号である。第1,第2フィルタ回路42a,42cは、ほぼ同じ応答性を有し、帯域制限または特定の周波数成分を取り出した後、ECU4に出力する。
過電流検出用の電流検出信号Io(Main),Io(Sub)は、図14に示すように、電流センサ11aによって検出された値を増幅器41b,41d,第3,第4フィルタ回路42b,42dにかけた信号である。第3,第4フィルタ回路42b,42dは、第1,第2フィルタ回路42a,42cとは異なる応答性を有し、帯域制限または特定の周波数成分を取り出した後、ECU4に出力する。
次に、S43において、応答性調整回路43により、EPS制御用の電流検出信号Is(Main)とIs(Sub),過電流検出用の電流検出信号Io(Main)とIo(Sub)の異常を検出するため、応答性を調整して近づける。通常、EPS制御用の電流検出信号Is(Main),Is(Sub)に用いた第1,第2フィルタ回路42a,42cの方が高応答であり、カットオフ周波数が高いため、EPS制御用の電流検出信号Is(Main),Is(Sub)を更にフィルタにかけることにより、容易に応答性を均一にすることができる。
また、EPS制御用の電流検出信号Is(Main),Is(Sub)および過電流検出用の電流検出信号Io(Main)とIo(Sub)の両方の応答性を調整して、応答性を均一にしてもよい。このように、両方の応答性を調整することにより、それぞれの調整幅を小さくすることができる。
S44〜S46は、操舵トルク検出信号Tt(Main)をEPS制御用の電流検出信号Is(Main),操舵トルク検出信号Tt(Sub)をEPS制御用の電流検出信号Is(Sub),操舵トルク演算信号Tts(Main)を過電流検出用の電流検出信号Io(Main),操舵トルク演算信号Tts(Sub)を過電流検出用の電流検出信号Io(Sub)に置き換えたのみで、処理としてはS8,S13,S14と同じである。
以上示したように、本実施形態4によれば、実施形態1と同様の作用効果を奏する。
また、電流センサ11aおよび電流センサ11aの検出信号をフィルタリングするフィルタ回路42a〜42dの正常,異常の判断の精度を向上させることができる。
[実施形態5]
本実施形態5におけるパワーステアリング装置を図15のフローチャート,図16のケース1,ケース2の差分絶対値を示す図に基づいて説明する。
本実施形態5は、図15に示すように、S1〜S9までは実施形態1と同様であるため説明を省略し、実施形態1と異なるS51〜S59について説明する。ここで、操舵トルク検出信号Tt(Main)をA,操舵トルク検出信号Tt(Sub)をB,操舵トルク演算信号Tts(Main)をC,操舵トルク演算信号Tts(Sub)をDとする。
S9において、異常判断回路17により、各信号間の差分絶対値が閾値以下か否かを判定する。本実施形態1では、図16に示すように、閾値を0.8に設定している。全ての信号間の差分絶対値が閾値よりも小さい場合は、異常なしとして本制御周期における処理を終了し、信号間の差分絶対値が閾値より大きいものがある場合はS51へ移行する。
S51〜S53において、異常判断回路17により、信号A,B,C,Dのうちどの信号が異常で、どの信号が正常かを判定する。
異常判断回路17では、以下の第1条件,第2条件の両方満たす信号を正常と判定し、その他の信号を異常と判定する。
第1条件:同様の値を示す信号の数が最多数である
第2条件;同様の値を示す信号の数がn+1(本実施形態5では、n=1であるため、n+1=2)以上である
図16に示すケース1では、総信号数が4つであるため、同様の値を示す信号の数が3つ以上の場合、最多数とみなし、同様の値を示す信号の数が2つの場合は最多数とみなさないものとする。
まず、S51において、他の信号との差分絶対値が閾値以上となるもの(NG)が3つ以上ある信号があるか否かを判定する。
図16のケース1では、A−B:NG,A−C:NG,A−D:NG,B−C:OK,B−D:OK,C−D:OKであり、NGを含んだ数がA:3,B:1,C:1,D:1である。他の信号との差分絶対値が閾値以上となるものが3つ以上ある信号Aがあるため、S52へ移行する。
次に、S52において、信号A,B,C,Dのうちどの信号が異常であるかを判断する。図16に示すケース1では、同様の値を示す信号B,C,Dの数が3つであるため、第1条件,第2条件の両方を満たし、信号B,C,Dが正常と判断され、信号Aが異常と判断される。S53において、異常な信号が操舵アシスト制御に用いる信号A(操舵トルク検出信号Tt(Main))であるか否かを判定する。異常な信号が操舵トルク検出信号Tt(Main)である場合はS54へ移行し、それ以外である場合は、S55へ移行する。図16に示すケース1では、異常な信号Aが操舵トルク検出信号Tt(Main)であるため、S54へ移行する。
S54では、バックアップ信号選択回路18により、操舵トルク検出信号Tt(Main)に代わり、操舵トルク検出信号Tt(Sub),操舵トルク演算信号Tts(Main),操舵トルク演算信号Tts(Sub)をバックアップ信号として切り換え、制御用信号として使用する。
その後、S59においてワーニングランプを点灯させ、本制御周期における処理を終了する。
S53において異常な信号が信号A(操舵トルク検出信号Tt(Main))でないと判断された場合は、S55において、そのまま操舵トルク検出信号Tt(Main)を制御用信号に用いて操舵アシスト制御を継続する。ただし、操舵トルク検出信号Tt(Main)以外に異常信号が存在するため、S59においてワーニングランプを点灯させる。
次に、S51において、他の信号との差分絶対値が閾値以上となるものが3つ以上ある信号がない場合について、図16のケース2に基づいて説明する。
図16のケース2では、信号A,信号Bに異常が発生している。A−B:OK,A−C:NG,A−D:NG,B−C:NG,B−D:NG,C−D:OKであり、NGを含んだ数がA:2,B:2,C:2,D:2である。このように、各信号の差分絶対値が閾値以上となるものが3つ以上ある信号がない場合は、異常である信号が特定できないと判断して、S56へ移行する。
S56において、他の信号との差分絶対値が閾値以上となるものが2つある信号があるか否かを判定する。2つある信号がある場合はS57へ移行し、2つある信号が無い場合はS58へ移行する。
S57,S58共に、異常である信号が特定できないため、操舵アシスト制御を中止し、S59でワーニングランプを点灯させる。
本実施形態5によれば、実施形態1と同様の作用効果を奏する。
[実施形態6]
本実施形態6における車両搭載機器の制御装置を図17のフローチャート,図18のブロック図,図19,図20の異常パターン例に基づいて説明する。
図18に示すように、本実施形態6では、センサC,D,Eは共通の電源7Aから電力が供給されており、センサA,センサBはそれぞれ独立した電源7C,7Bから電力が供給されている。本実施形態6では、センサAの出力信号に基づいて、車両搭載機器を制御するものとする。
図17に示すように、S61aにおいて、センサA,B,C,D,Eの出力信号を読み込む。
次に、S61bにおいて、各信号同士をそれぞれ比較して、その差分絶対値を算出し、S62において、その差分絶対値が閾値以上か否かを判定する。全ての信号間の差分絶対値が閾値よりも小さい場合は、異常なしとして本制御周期における処理を終了し、信号間の差分絶対値が閾値より大きいものがある場合はS63へ移行する。
S63〜S65において、異常判断回路17により、センサA,B,C,D,Eの出力信号のうち、どの信号が正常で、どの信号が異常かを判定する。
異常判断回路17では、以下の第1条件,第2条件の両方満たす信号を正常と判定し、その他の信号を異常と判定する。
第1条件:同様の値を示す信号の数が最多数である
第2条件;同様の値を示す信号の数がn+1(本実施形態6では、n=3であるため、n+1=4)以上である
図19に示すケース3では、総信号数が5つであるため、同様の値を示す信号の数が3つ以上の場合、最多数とみなす。
まず、S63において、異常判断回路17により、他の信号との差分絶対値が閾値以上となるものが4つ以上ある信号があるか否かを判定する。
図19のケース3では、信号Aに異常が発生している。A−B:NG,A−C:NG,A−D:NG,A−E:NG,B−C:OK,B−D:OK,B−E:OK,C−D:OK,C−E:OK,D−E:OKであり、NGを含んだ数がA:4,B:1,C:1,D:1,E:1である。このセンサAの出力信号のように、他の信号との差分絶対値が閾値以上のものが4つある信号がある場合は、S64へ移行する。
S64において、異常判断回路17により、センサA,B,C,D,Eの出力信号のうち、どの信号が異常で、どの信号が正常かを判断し、S65において、異常な信号がセンサAの出力信号であるか否かを判定する。異常な信号がセンサAの出力信号である場合はS66へ移行し、それ以外である場合は、S68へ移行する。図19に示すケース3では、センサAの出力信号が異常であるため、S66へ移行する。
S66では、バックアップ信号選択回路18により、センサAの出力信号に代わり、センサB〜Eの何れかの出力信号をバックアップ信号として切り換え、制御用信号として使用する。
その後、S67においてワーニングランプを点灯させ、本制御周期における処理を終了する。
また、S65で異常な信号がセンサAの出力信号でないと判定された場合は、S68へ移行し、そのままセンサAの出力信号に基づいて制御を継続する。ただし、センサAの出力信号以外に異常な信号が存在するため、S67においてワーニングランプを点灯させる。
図19のケース4では、A−B:OK,A−C:NG,A−D:NG,A−E:NG,B−C:NG,B−D:NG,B−E:NG,C−D:OK,C−E:OK,D−E:OKであり、NGを含んだ数がA:3,B:3,C:2,D:2,E:2である。
このような場合、S63において、他の信号との差分絶対値が閾値以上のものが4つ以上の信号が存在しないため、S69へ移行する。
S69では、他の信号との差分絶対値が閾値以上のもの(すなわち、NG)が3つのセンサ出力信号が存在するか否かを判定する。図19のケース4では、センサA,Bの出力信号はNGが3つ存在するため、S70へ移行する。
S70では、共通因子を持たないセンサA,Bの出力信号が共に、NG3つ有するか否かを判定する。
図19に示すケース4の場合、単純な多数決で異常な信号を判定した場合、NGを含んだ数がA:3,B:3,C:2,D:2,E:2であるため、センサA,Bの出力信号が異常となる。しかし、センサC,D,Eは電源7Aが共通である共通因子を有するため、電源7Aに異常が発生した場合、センサC,D,Eの出力信号の全てに異常が発生することとなる。また、センサA,B,または電源7B,7Cが同時に異常とならなければ、センサA,Bの出力信号が同時に異常とならないため、センサA,Bの出力信号が同時に異常となる可能性は低い。そのため、S70では、共通因子を持たないセンサA,Bの出力信号が、最多数の共通因子を共有する信号数nの数だけNGを含む場合は、共通因子を有するセンサC,D,Eの出力信号が異常と判断する。
S70で異常な信号がセンサC,D,Eの出力信号と判断された場合は、S71へ移行し、そのままセンサAの出力信号に基づいて制御を継続する。ただし、センサC,D,Eの出力信号が異常であるため、S67においてワーニングランプを点灯させる。
図20に示すケース5では、A−B:NG,A−C:OK,A−D:OK,A−E:NG,B−C:NG,B−D:NG,B−E:OK,C−D:OK,C−E:NG,D−E:NGであり、NGを含んだ数がA:2,B:3,C:2,D:2,E:3である。
このような場合、S70において、共通因子を持たないセンサA,Bの出力信号が、共にNGが3つ存在するか否かを判定した結果、NoとなるためS72へ移行する。
S72において、センサAの出力信号はNGが2つか否かを判定する。図20に示すケース5では、センサAの出力信号はNGが2つである。センサAの出力信号は、共通因子を有さず、かつ、同様の値を示す信号の数が最多数であるため、正常な信号と判断される。また、センサAの出力信号と差分絶対値が閾値内のセンサC,Dの出力信号も正常と判断する。S72でYesと判断された場合はS73へ移行する。
S73では、制御に用いているセンサAの出力信号が正常であるため、そのままセンサAの出力信号に基づいて制御を継続する。ただし、その他の信号に異常が存在するため、S67においてワーニングランプを点灯させる。
図20に示すケース6では、A−B:NG,A−C:OK,A−D:NG,A−E:NG,B−C:NG,B−D:OK,B−E:OK,C−D:NG,C−E:NG,D−E:OKであり、NGを含んだ数がA:3,B:2,C:3,D:2,E:2である。
このような場合、S72の判定を行うと、センサAの出力信号はNGが3つであるため、センサAの信号は異常と判断される。一方、センサBの出力信号は、共通因子を有さず、かつ、同様の値を示す信号の数が最多数であるため、正常な信号と判断される。また、センサBの出力信号と差分絶対値が閾値以内のセンサD,Eの出力信号も正常な信号と判断される。S72でNoと判断された場合は、S74へ移行する。
S74では、制御に用いているセンサAの出力信号が異常であるため、センサAの出力信号に代わり、正常と判断されたセンサB,D,Eの出力信号を制御に用いて、制御を継続させる。ここで、センサA,Cの出力信号が異常であるため、S67においてワーニングランプを点灯させる。
また、S69で他の信号との差分絶対値が閾値以上のものが3つある信号が存在しないと判断された場合は正常,異常の判断ができないため、操舵アシスト制御を中止する。
以上示したように、本実施形態6によれば、実施形態1と同様の作用効果を奏する。
また、図19のケース4のように、最多数の信号を有するグループに属さないセンサA,Bの出力信号が、最多数の信号を有するグループの信号数nだけNGを有する場合、センサA,Bの出力信号を正常と判断し、共通因子を共有するセンサC,D,Eの出力信号を異常と判断することにより、共通因子の異常の原因により信号が異常となった場合、誤判断を抑制することが可能となる。
また、図20に示すケース5,6のように、最多数の信号を有するグループに属さず、かつ、NGの数が少ない信号(すなわち、同様の値を示す信号の数が最多数である信号)を正常と判断することにより、信号の正常,異常の判断の精度を向上させると共に、制御を継続し、運転者の負担を軽減することができる。
また、電源回路7自体や供給電圧に異常が発生した場合、同じ電源回路7から電力を供給されるセンサまたは回路は、同様の影響を受け、同様の異常信号を出力する虞があるため、共通因子として電源供給回路を設定することにより、上記共通因子に基づく誤判断を抑制することができる。
センサ出力信号がハーネスを共有し、このハーネスに断線等の異常が発生した場合、同じハーネスに接続されたセンサまたは回路は、同様の影響を受け、同様の異常信号を出力する虞があるため、共通因子としてハーネスを設定することにより、上記共通因子に基づく誤判断を抑制することができる。
以上、本発明において、記載された具体例に対してのみ詳細に説明したが、本発明の技術思想の範囲で多彩な変形および修正が可能であることは、当業者にとって明白なことであり、このような変形および修正が特許請求の範囲に属することは当然のことである。
例えば、前記複数のセンサ出力信号は、互いに異なる検出素子から出力される検出信号であってもよく、または共通の検出素子によって検出された後、互いに異なる電子回路を介して出力される検出信号であってよい。
ここで、上述した各実施形態から把握される技術的思想であって、特許請求の範囲に記載したもの以外のものについて、その効果ともに以下に記載する。
(a)請求項4記載のパワーステアリング装置において、前記第1,第2モータ回転角検出信号を累積することで操舵軸の回転量相当値を演算する比較信号生成回路を備え、前記第1,第2舵角検出信号,前記操舵軸の回転量相当値を比較することで、前記第1,第2舵角検出信号および第1,第2モータ回転角検出信号の異常を判断することを特徴とするパワーステアリング装置。
(a)の技術的思想によれば、同じ角度信号である第1,第2舵角検出信号,第1,第2モータ回転角検出信号同士を比較することで、第1,第2舵角検出信号,第1,第2モータ回転角検出信号の異常を判断することができる。
(b)(a)記載のパワーステアリング装置において、前記トーションバーの捩れ量に基づき、前記第1,第2舵角検出信号、または、第1,第2モータ回転角検出信号を補正する比較信号生成回路を備え、前記異常判断回路は、補正後の前記第1,第2舵角検出信号および第1,第2モータ回転角検出信号同士を比較することで、前記第1,第2舵角検出信号および前記第1,第2モータ回転角検出信号の異常を判断することを特徴とするパワーステアリング装置。
(b)記載の技術的思想によれば、第1,第2舵角検出信号と、第1,第2モータ回転角検出信号の間には、トーションバーの捩れ量分のずれが存在するため、このずれ分を補正することにより、より正確な比較を行うことができる。
(c)請求項7記載のパワーステアリング装置において、前記複数のセンサ出力信号に前記異常値を含む場合であって、かつ前記第1および第2の条件を満足する前記センサ出力信号が存在する場合、前記複数のセンサ出力信号に前記異常値を含まない場合に比べ、前記モータ指令信号の値が小さくなるように制限した状態で、前記正常値として判断した前記センサ出力信号に基づき、前記電動モータを継続して駆動制御することを特徴とするパワーステアリング装置。
(c)記載の技術的思想によれば、2つの条件を満足する場合であっても、センサ出力信号の中に異常値が含まれる場合には、通常よりも制限をかけたモータ制御をすることにより、安全性を高めることができる。
(d)請求項7記載のパワーステアリング装置において、前記複数のセンサ出力信号に前記異常値を含む場合であって、かつ前記第1および第2の条件を満足する前記センサ出力信号が存在する場合、車両のイグニッションスイッチが切られた後、再度前記イグニッションスイッチが入れられたとき、前記モータ制御回路は、前記電動モータの駆動制御を行わないことを特徴とするパワーステアリング装置。
(d)記載の技術的思想によれば、イグニッションスイッチが切られた後、再度イグニッションオン状態となったときは、車両は停止状態であるため、車両の安全が確保されている。この状態で操舵アシストを禁止することにより、異常を含む状態での走行開始を抑止することができる。
(e)請求項7記載のパワーステアリング装置において、前記複数のセンサ出力信号に前記異常値を含む場合、前記ECUは、車両のワーニングランプを点灯する点灯指示信号を出力することを特徴とするパワーステアリング装置。
(e)記載の技術的思想によれば、センサ出力信号の中に異常値が含まれる場合には、ワーニングランプを点灯させることにより、運転者に異常を通知することができる。
(f)請求項7記載のパワーステアリング装置において、前記ECUは、不揮発性メモリを更に備え、前記複数のセンサ出力信号に前記異常値を含む場合、前記ECUは、異常の内容を前記不揮発性メモリに記憶することを特徴とするパワーステアリング装置。
(f)記載の技術的思想によれば、異常内容を不揮発性メモリに記憶させることにより、車両検査時の異常の特定を容易にすることができる。
(g)請求項8記載の車両搭載機器の制御装置において、前記共通因子は、前記検出素子または前記電子回路に電力を供給する電源回路であることを特徴とする車両搭載機器の制御装置。
(g)記載の技術的思想によれば、電源回路自体や供給電圧に異常が発生した場合、同じ電源回路から電力を供給されるセンサまたは回路は、同様の影響を受け、同様の異常信号を出力する虞があるため、共通因子として電源回路を設定することにより、上記因子に基づく誤判断を抑制することができる。
(h)請求項8記載の車両搭載機器の制御装置において、前記共通因子は、前記検出素子または前記電子回路に接続されたハーネスであることを特徴とする車両搭載機器の制御装置。
(h)記載の技術的思想によれば、ハーネスを共有し、このハーネスに断線等の異常が発生した場合、同じハーネスに接続されたセンサまたは回路は、同様の影響を受け、同様の異常信号を出力する虞があるため、共通因子としてハーネスを設定することにより、上記共通因子に基づく誤判断を抑制することができる。
(i)請求項8記載の車両搭載機器の制御装置において、前記複数のセンサは、前記車両搭載機器を構成する部材のうち、いずれかの部材の動きが機械的な連係によって他の部材の動きに伝達される機械的連係を有する範囲内において設けられることを特徴とする車両搭載機器の制御装置。
(i)記載の技術的思想によれば、機械的連係を有しない部材同士のセンサ出力信号同士には、機械的連係に基づく対応関係が無いため、機械的連係を有する部材同士に設けられたセンサ出力信号に比べ信頼性が低い。よって、機械的連係を有する部材同士に設けられたセンサ出力信号を用いることにより、異常判断の信頼性を高めることができる。
(j)請求項8記載の車両搭載機器の制御装置において、前記異常判断回路が前記第1および第2の条件を満足した結果、正常値として判断した前記センサ出力信号に基づき、前記車両搭載機器を継続して制御することを特徴とする車両搭載機器の制御装置。
(j)記載の技術的思想によれば、2つの条件を満足したセンサ出力信号は、その信頼性が高いため、このセンサ出力信号を用いて車両搭載機器を継続して制御することにより、複数のセンサ出力信号に異常値が含まれた場合には車両搭載機器の制御を停止する場合に比べ、運転者の利便性を向上させることができる。
M…電動モータ
4…ECU
TS,TS1,TS2…操舵トルクセンサ
AS,AS1,AS2…舵角センサ
6,61,62…モータ回転角センサ
Tt(Main),Tt(Sub)…操舵トルク検出信号
θs(Main),θs(Sub)…舵角検出信号
θm(Main),θm(Sub)…モータ回転角検出信号
Tts(Main),Tts(Sub)…操舵トルク演算信号
θss(Main),θss(Sub)…舵角演算信号
θms(Main),θms(Sub)…モータ回転角演算信号
16…比較信号生成回路
17…異常検出回路
18…バックアップ信号選択回路

Claims (9)

  1. ステアリングホイールの操舵操作に応じて転舵輪を転舵させる操舵機構と、
    前記操舵機構に操舵力を付与する電動モータと、
    前記電動モータを駆動制御するECUと、
    前記ECUに設けられ、車両の運転状態に応じて前記電動モータを駆動制御するモータ指令信号を出力するモータ制御回路と、
    前記操舵機構の操舵状態または前記電動モータの駆動状態を検出する複数のセンサと、
    前記ECUに設けられ、前記複数のセンサから出力される検出信号であって互いに異なる4つ以上の信号である複数のセンサ出力信号を受信する検出信号受信部と、
    前記ECUに設けられ、前記複数のセンサ出力信号同士を比較することで前記センサ出力信号の異常を判断する異常判断回路と、
    を備え、
    前記複数のセンサ出力信号は、互いに異なる検出素子から出力される検出信号、または共通の検出素子によって検出された後、互いに異なる電子回路を介して出力される検出信号であって、
    前記センサ出力信号に共通の原因によって同様の異常信号を出力させる共通因子を共有するセンサ出力信号のグループのうち、最多数の信号が属するグループの信号数がn(n:複数)個のとき、
    前記異常判断回路は、前記複数のセンサ出力信号のうち、第1の条件、同様の値を示す信号の数が最多数であること、および第2の条件、その数が前記n個+1個以上であること、の2つの条件を満足するセンサ出力信号が存在するとき、前記第1および第2の条件を満足する前記センサ出力信号が正常値であり、その他のセンサ出力信号が異常値であると判断することを特徴とするパワーステアリング装置。
  2. 前記操舵機構と前記電動モータの間に設けられ、前記電動モータの回転力を前記操舵機構に伝達する減速器を備え、
    前記複数のセンサは、前記操舵機構、前記減速器、および前記電動モータのうち、いずれかの部材の動きが機械的な連係によって他の部材の動きに伝達される機械的連係を有する範囲内において設けられることを特徴とする請求項1記載のパワーステアリング装置。
  3. 前記操舵機構は、前記ステアリングホイールに接続された操舵軸と、前記操舵軸の途中に設けられ、前記操舵軸の前記ステアリングホイール側と前記転舵輪側とを相対回転可能に接続するトーションバーを備え、
    前記複数のセンサの1つは、前記トーションバーの捩れ量に応じて前記操舵機構に発生する操舵トルクを検出する操舵トルクセンサであって、
    前記複数のセンサの1つは、前記トーションバーよりも前記ステアリングホイール側に設けられ、前記操舵軸の回転量を検出する舵角センサであって、
    前記複数のセンサの1つは、前記トーションバーよりも前記転舵軸側に設けられ、前記電動モータの回転角を検出するモータ回転角センサであって、
    前記検出信号受信部は、前記操舵トルクセンサから出力される異なる2つの第1,第2の操舵トルク検出信号を受信するトルク信号受信部と、
    前記舵角センサから出力される異なる2つの第1,第2の舵角検出信号を受信する舵角信号受信部と、
    前記モータ回転角センサから出力される異なる2つの第1,第2のモータ回転角検出信号を受信するモータ回転角信号受信部と、
    前記第1の舵角検出信号と前記第1のモータ回転角検出信号に基づき、前記操舵トルク相当値である第1操舵トルク演算信号を演算すると共に、前記第2の舵角検出信号と前記第2のモータ回転角検出信号に基づき前記操舵トルク相当値である第2操舵トルク演算信号を演算する比較信号生成回路と、を備え、
    前記異常判断回路は、前記第1、第2の操舵トルク検出信号および前記第1、第2操舵トルク演算信号同士を比較することで、前記操舵トルクセンサ,舵角センサ,モータ回転角センサの出力信号の異常を判断することを特徴とする請求項2記載のパワーステアリング装置。
  4. 前記操舵機構は、前記ステアリングホイールに接続された操舵軸と、前記操舵軸の途中に設けられ、前記操舵軸の前記ステアリングホイール側と前記転舵輪側とを相対回転可能に接続するトーションバーを備え、
    前記複数のセンサの1つは、前記トーションバーよりも前記ステアリングホイール側に設けられ、前記操舵軸の回転量を検出する舵角センサであって、
    前記複数のセンサの1つは、前記トーションバーよりも前記転舵輪側に設けられ、前記電動モータの回転角を検出するモータ回転角センサであって、
    前記検出信号受信部は、前記舵角センサから出力される異なる2つの第1,第2舵角検出信号を受信する舵角信号受信部と、
    前記モータ回転角センサから出力される異なる2つの第1,第2モータ回転角検出信号を受信するモータ回転角信号受信部と、を備え、
    前記異常判断回路は、前記第1,第2舵角検出信号,第1,第2モータ回転角検出信号同士を比較することで、前記第1,第2舵角検出信号,第1,第2モータ回転角検出信号の異常を判断することを特徴とする請求項2記載のパワーステアリング装置。
  5. 前記共通因子は、前記検出素子または前記電子回路に電力を供給する電源回路であることを特徴とする請求項1記載のパワーステアリング装置。
  6. 前記共通因子は、前記検出素子または前記電子回路に接続されたハーネスであることを特徴とする請求項1記載のパワーステアリング装置。
  7. 前記モータ制御回路は、前記異常判断回路が前記第1および第2の条件を満足した結果、正常値として判断した前記センサ出力信号に基づき、前記電動モータを継続して駆動制御することを特徴とする請求項1記載のパワーステアリング装置。
  8. 車両の運転状態を検出する複数のセンサから出力される検出信号であるセンサ出力信号を受信し、前記センサ出力信号に基づき車両搭載機器を制御する車両搭載機器の制御装置において、
    前記制御装置は、前記複数のセンサから出力される検出信号であって互いに異なる4つ以上の信号である複数のセンサ出力信号を受信する検出信号受信部と、
    前記複数のセンサ出力信号同士を比較することで前記センサ出力信号の異常を判断する異常判断回路と、
    を備え、
    前記複数のセンサ出力信号は、互いに異なる検出素子から出力される検出信号、または共通の検出素子によって検出された後、互いに異なる電子回路を介して出力される検出信号であって、
    前記センサ出力信号に共通の原因によって同様の異常信号を出力させる共通因子を共有するセンサ出力信号のグループのうち、最多数の信号が属するグループの信号数がn(n:複数)個のとき、
    前記異常判断回路は、前記複数のセンサ出力信号のうち、第1の条件、同様の値を示す信号の数が最多数であること、および第2の条件、その数が前記n個+1個以上であること、の2つの条件を満足するセンサ出力信号が存在するとき、前記第1および第2の条件を満足する前記センサ出力信号が正常値であり、その他のセンサ出力信号が異常値であると判断することを特徴とする車両搭載機器の制御装置。
  9. ステアリングホイールの操舵操作に応じて転舵輪を転舵させる操舵機構と、
    前記操舵機構に操舵力を付与する電動モータと、
    前記電動モータを駆動制御するECUと、
    前記ECUに設けられ、車両の運転状態に応じて前記電動モータを駆動制御するモータ指令信号を出力するモータ制御回路と、
    前記操舵機構の操舵状態または前記電動モータの駆動状態を検出する複数のセンサと、
    前記ECUに設けられ、前記複数のセンサから出力される検出信号であって互いに異なる4つ以上の信号である複数のセンサ出力信号を受信する検出信号受信部と、
    前記ECUに設けられ、前記複数のセンサ出力信号同士を比較することで前記センサ出力信号の異常を判断する異常判断回路と、
    を備え、
    前記複数のセンサ出力信号は、互いに異なる検出素子から出力される検出信号、または共通の検出素子によって検出された後、互いに異なる電子回路を介して出力される検出信号であって、
    前記センサ出力信号に共通の原因によって同様の異常信号を出力させる共通因子を共有するセンサ出力信号のグループのうち、最多数の信号が属するグループの信号数がn(n:複数)個のとき、
    前記異常判断回路は、
    前記複数のセンサ出力信号のうち、第1の条件、同様の値を示す信号の数が最多数であること、および第2の条件、その数が前記n個+1個以上であること、の2つの条件を満足するセンサ出力信号が存在するとき、前記第1および第2の条件を満足する前記センサ出力信号が正常値であり、その他のセンサ出力信号が異常値であると判断し、
    第1および第2の条件を満足する前記センサ出力信号が存在しない場合は、前記複数のセンサ出力信号のうち、最多数の信号を有するグループに属さないセンサ出力信号の全てが、差分絶対値が大きい他の信号を前記n個有する場合、最多数の信号を有するグループに属さないセンサ出力信号が正常値であり、最多数のセンサ出力信号を有するグループに属するセンサ出力信号が異常値であると判断し、
    最多数の信号を有するグループに属しないセンサ出力信号の全てが、差分絶対値が大きい他の信号を前記n個有さない場合、最多数の信号を有するグループに属さず、同様の値を示す信号の数が最多数であることを満足する信号を正常値と判定することを特徴とするパワーステアリング装置。
JP2013195889A 2013-09-20 2013-09-20 パワーステアリング装置および車両搭載機器の制御装置 Active JP6078444B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013195889A JP6078444B2 (ja) 2013-09-20 2013-09-20 パワーステアリング装置および車両搭載機器の制御装置
US15/021,880 US9988080B2 (en) 2013-09-20 2014-07-30 Power steering device and control device for vehicle-mounted instrument
CN201480050208.2A CN105531178B (zh) 2013-09-20 2014-07-30 动力转向装置及车辆搭载设备的控制装置
KR1020167007103A KR101784640B1 (ko) 2013-09-20 2014-07-30 파워 스티어링 장치 및 차량 탑재 기기의 제어 장치
DE112014004320.6T DE112014004320B4 (de) 2013-09-20 2014-07-30 Servolenkungsvorrichtung und Steuerungsvorrichtung für eine im Fahrzeug montierte Ausrüstung
PCT/JP2014/070023 WO2015040961A1 (ja) 2013-09-20 2014-07-30 パワーステアリング装置および車両搭載機器の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013195889A JP6078444B2 (ja) 2013-09-20 2013-09-20 パワーステアリング装置および車両搭載機器の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015058911A JP2015058911A (ja) 2015-03-30
JP6078444B2 true JP6078444B2 (ja) 2017-02-08

Family

ID=52688619

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013195889A Active JP6078444B2 (ja) 2013-09-20 2013-09-20 パワーステアリング装置および車両搭載機器の制御装置

Country Status (6)

Country Link
US (1) US9988080B2 (ja)
JP (1) JP6078444B2 (ja)
KR (1) KR101784640B1 (ja)
CN (1) CN105531178B (ja)
DE (1) DE112014004320B4 (ja)
WO (1) WO2015040961A1 (ja)

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6672652B2 (ja) * 2015-09-10 2020-03-25 株式会社ジェイテクト 操舵制御装置
US10279837B2 (en) * 2015-10-08 2019-05-07 Nsk Ltd. Vehicle steering angle detecting apparatus and electric power steering apparatus equipped with the same
JP2017088103A (ja) * 2015-11-16 2017-05-25 株式会社ショーワ 電動パワーステアリング装置
JP6333871B2 (ja) * 2016-02-25 2018-05-30 ファナック株式会社 入力画像から検出した対象物を表示する画像処理装置
WO2018055802A1 (ja) 2016-09-20 2018-03-29 日立オートモティブシステムズ株式会社 センサ装置
GB201619479D0 (en) * 2016-11-17 2017-01-04 Trw Ltd Electric power assisted steering system
KR101950259B1 (ko) 2017-05-22 2019-02-22 주식회사 만도 전동식 조향장치의 조향정보 검출 장치 및 조향정보 검출방법
WO2019042536A1 (en) * 2017-08-30 2019-03-07 Thyssenkrupp Presta Ag MULTICANAL ECU ARCHITECTURE FOR EPS
JP7022196B2 (ja) * 2018-03-13 2022-02-17 日立Astemo株式会社 車両搭載機器の制御装置
US10977874B2 (en) * 2018-06-11 2021-04-13 International Business Machines Corporation Cognitive learning for vehicle sensor monitoring and problem detection
JP7035843B2 (ja) * 2018-06-26 2022-03-15 トヨタ自動車株式会社 車両用ステアリングシステム
JP7047738B2 (ja) * 2018-12-07 2022-04-05 株式会社デンソー ステアリングシステム
JP7180370B2 (ja) * 2018-12-26 2022-11-30 株式会社デンソー モータ制御装置およびこれを備えるモータ制御システム
KR102637909B1 (ko) * 2019-01-23 2024-02-19 에이치엘만도 주식회사 전동식 파워 스티어링 시스템의 리던던시 회로
JP7123821B2 (ja) * 2019-01-31 2022-08-23 日立建機株式会社 作業機械
JP7232067B2 (ja) * 2019-02-07 2023-03-02 株式会社ジェイテクト モータ制御装置
JP7120075B2 (ja) * 2019-02-26 2022-08-17 トヨタ自動車株式会社 車両の制御装置
JP7302274B2 (ja) 2019-05-14 2023-07-04 株式会社ジェイテクト 回転角検出装置
TWI805978B (zh) * 2020-12-22 2023-06-21 達明機器人股份有限公司 雙迴路力矩感知系統及其感知方法

Family Cites Families (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3639942B2 (ja) * 1997-09-02 2005-04-20 光洋精工株式会社 電動パワーステアリング装置
DE10015225A1 (de) 1999-08-25 2001-04-05 Continental Teves Ag & Co Ohg Verfahren und Vorrichtung zur Ermittlung einer konsolidierten Eingangsgröße
JP3061801B2 (ja) * 1999-10-25 2000-07-10 三菱電機株式会社 光ディスク装置
JP4639483B2 (ja) * 2001-02-02 2011-02-23 日本精工株式会社 電動パワーステアリング装置の制御装置
DE10157666A1 (de) 2001-11-24 2003-06-05 Zf Lenksysteme Gmbh Lenksystem für ein Fahrzeug
JP3660635B2 (ja) * 2002-03-05 2005-06-15 三菱電機株式会社 電動パワーステアリング制御装置
JP2005186759A (ja) 2003-12-25 2005-07-14 Koyo Seiko Co Ltd 電動パワーステアリング装置
US20070159126A1 (en) * 2004-01-20 2007-07-12 Hitachi, Ltd. Bilateral servo controller
JP4333399B2 (ja) * 2004-02-17 2009-09-16 トヨタ自動車株式会社 車両操舵装置
JP2006143151A (ja) * 2004-11-24 2006-06-08 Honda Motor Co Ltd 電動パワーステアリング装置
JP4774740B2 (ja) * 2005-01-06 2011-09-14 株式会社ジェイテクト 電動パワーステアリング装置
CA2602879A1 (en) * 2006-09-14 2008-03-14 University Of South Florida System and method for real-time travel path prediction and automatic incident alerts
JP5181548B2 (ja) * 2007-07-02 2013-04-10 日本精工株式会社 電動パワーステアリング装置
JP5125352B2 (ja) * 2007-09-25 2013-01-23 日本精工株式会社 電動パワーステアリング装置
JP5056310B2 (ja) * 2007-09-26 2012-10-24 株式会社ジェイテクト トルク検出装置
WO2010048146A1 (en) * 2008-10-20 2010-04-29 Carnegie Mellon University System, method and device for predicting navigational decision-making behavior
JP5321043B2 (ja) * 2008-12-25 2013-10-23 日産自動車株式会社 車両用操舵制御装置及び車両用操舵制御方法
JP2011000964A (ja) * 2009-06-18 2011-01-06 Fujitsu Ten Ltd 操舵装置
JP5326889B2 (ja) * 2009-07-13 2013-10-30 株式会社ジェイテクト 電動パワーステアリング装置
JP5022421B2 (ja) 2009-10-01 2012-09-12 本田技研工業株式会社 磁歪式トルクセンサの製造方法、及び、電動パワーステアリングシステム
JP5282743B2 (ja) * 2010-02-02 2013-09-04 トヨタ自動車株式会社 回転角検出装置のための異常検出装置
US8960363B2 (en) * 2010-02-25 2015-02-24 Honda Motor Co., Ltd. Electric power steering device
JP5585423B2 (ja) 2010-11-30 2014-09-10 日本精工株式会社 電動パワーステアリング装置及び車両
JP5683294B2 (ja) 2011-01-31 2015-03-11 三菱重工業株式会社 安全装置、安全装置の演算方法
WO2012108525A1 (ja) * 2011-02-10 2012-08-16 株式会社ジェイテクト 電動パワーステアリング装置およびセンサ異常検出装置
JP2013121778A (ja) * 2011-12-12 2013-06-20 Jtekt Corp 電動パワーステアリング装置
JP5831290B2 (ja) * 2012-02-28 2015-12-09 株式会社デンソー 分岐確率予測装置
JP5699972B2 (ja) * 2012-03-28 2015-04-15 トヨタ自動車株式会社 ツインレゾルバ式トルクセンサ及び電動パワーアシスト装置
JP5793106B2 (ja) * 2012-04-26 2015-10-14 日立オートモティブシステムズステアリング株式会社 パワーステアリング装置およびパワーステアリング装置の制御装置
JP5893498B2 (ja) * 2012-04-26 2016-03-23 日立オートモティブシステムズステアリング株式会社 パワーステアリング装置およびパワーステアリング装置の制御装置
JP2014240234A (ja) * 2013-06-11 2014-12-25 株式会社日本自動車部品総合研究所 操舵制御装置
JP6053651B2 (ja) * 2013-09-20 2016-12-27 日立オートモティブシステムズ株式会社 パワーステアリング装置および車両搭載機器の制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN105531178A (zh) 2016-04-27
JP2015058911A (ja) 2015-03-30
DE112014004320T5 (de) 2016-07-07
US9988080B2 (en) 2018-06-05
CN105531178B (zh) 2018-11-23
KR101784640B1 (ko) 2017-10-11
KR20160044552A (ko) 2016-04-25
DE112014004320B4 (de) 2021-01-28
US20160229445A1 (en) 2016-08-11
WO2015040961A1 (ja) 2015-03-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6078444B2 (ja) パワーステアリング装置および車両搭載機器の制御装置
JP6053651B2 (ja) パワーステアリング装置および車両搭載機器の制御装置
KR101837332B1 (ko) 차량 탑재 기기의 제어 장치 및 파워 스티어링 장치
JP6283737B2 (ja) パワーステアリング装置およびパワーステアリング装置の制御装置
EP2275322B1 (en) Electric power steering system
JP2010132253A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP5961566B2 (ja) トルクセンサの異常診断装置及び異常診断方法
JP4636127B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
EP3369644A1 (en) Sensor device and electric power steering device
JP6282452B2 (ja) 車両操舵用制御装置
JP5999289B2 (ja) 電動パワーステアリング装置の電源電圧診断装置
KR20170065430A (ko) 복합 센싱 장치
JP5092509B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2009254210A (ja) 電動機制御装置および電動機の制御方法
JP5175115B2 (ja) 倍力操舵装置
WO2022259828A1 (ja) 電力供給装置
JP5045585B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2008253045A (ja) 電動パワーステアリング装置のモータ制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160421

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20160516

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161025

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161205

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170110

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170116

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6078444

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250