JP7022196B2 - 車両搭載機器の制御装置 - Google Patents
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Description
また、特許文献2では、二つの電源から二系統の給電経路を介して二系統の駆動回路にそれぞれ電力を供給し、二組の巻線組を有するモータを制御することで、より信頼性を高めている。
一方、二つの電源系統でグランド部を共通化すると、一方の系統に障害が発生してアース電流が出力できなくなると、他方の系統のグランド部にアース電流が集中し、グランドハーネス等の許容電流量を超えてしまう可能性がある。
図1は、本発明が適用される車両搭載機器の一例として、電動パワーステアリング(EPS:Electric Power Steering)装置の概略構成を示している。電動パワーステアリング装置10は、ラックハウジング11、モータハウジング12、二組の巻線組を有する電動モータ(三相ブラシレスモータ)13、減速機14、ピニオン15、ダストブーツ16,16、タイロッド17,17および操舵機構18等を備える。
第1マイクロプロセッサ5aは、第1電源4aの正極4aPとグランド部(共通グランド)8との間に接続されて第1電源4aから電力が供給され、第1駆動回路6aを制御する第1指令信号CS1を出力する。第2マイクロプロセッサ5bは、第2電源4bとグランド部8との間に接続されて第2電源4bから電力が供給され、第2駆動回路6bを制御する第2指令信号CS2を出力する。
第1、第2マイクロプロセッサ5a,5bはそれぞれ、第1センサ7aまたは第2センサ7bの出力信号DS1,DS2に基づき当該装置の異常を検出するもので、不揮発性メモリを有する記憶部5c,5dを備えている。これらの記憶部5c,5dは、第1または第2マイクロプロセッサ5aまたは5bがコネクタ部に異常があると判断したときに、その故障履歴を記録する。
グランド部8は、導電材料で形成され、第1、第2マイクロプロセッサ5a,5bと第1、第2駆動回路6a,6bの共通グランドになっている。
第1マイクロプロセッサ5aは、第1マイクロコントローラ(本例ではデュアルコアCPU)32、プリドライバ33、CPUモニタ34および仮想モータ位置検出器(インダクタンス検出器)35等で構成される。第2マイクロプロセッサ5bは、第2マイクロコントローラ(本例ではデュアルコアCPU)36、プリドライバ37、CPUモニタ38および仮想モータ位置検出器(インダクタンス検出器)39等で構成される。
インバータ40,41はそれぞれ、電動モータ13へ電流を流すための複数の駆動素子で構成され、プリドライバ33,37からの指令信号CS1,CS2に基づいて作動する。これらインバータ40,41からの駆動電流に応じて、二系統の巻線組を有する電動モータ13が駆動されて操舵力をアシストするためのモータトルクを発生する。
駆動ユニットEPP1の第1操舵センサ23a(操舵トルクセンサ21aと舵角センサ22a)には、論理回路部3aの内部動作電源45から電源電圧が印加され、検出出力は第1、第2マイクロコントローラ32,36にそれぞれ供給される。また、駆動ユニットEPP2の第2操舵センサ23b(操舵トルクセンサ21bと舵角センサ22b)には、論理回路部3aの内部動作電源47から電源電圧が印加され、検出出力は第2、第1マイクロコントローラ36,32にそれぞれ供給される。
電動モータ13には、モータ回転角センサ(デュアルモータ位置センサ)50a,50bがプリント基板上に実装されて設けられている。このモータ回転角センサ50a,50bには、論理回路部3aに設けられた内部動作電源51,52から電源電圧が印加され、検出出力がそれぞれ第1、第2マイクロコントローラ32,36に供給される。
また、第2マイクロコントローラ36は、電流検出部43で検出した相電流、仮想モータ位置検出器39で検出したロータの回転位置、モータ回転角センサ50a,50bで検出したモータ回転角、および第2センサ7bの出力信号DS2等に基づいて、PWM制御を行うためのパルス信号を生成する。第2マイクロコントローラ36から出力されるパルス信号は、プリドライバ37に供給される。
一方、電源4aの負極4aMと第1負極端子2a-2との間のグランドハーネスGH1には、二系統分の電流が流れる(電流値が2倍になる)。このアース電流の増大を第1センサ7aで検出すると、第1マイクロプロセッサ5aに出力信号DS1が供給されて、グランドハーネスGH1の異常(過電流)が検出される。
これによって、断線していないグランドハーネスGH1に流れるアース電流は、最大でも一系統分の電流を超えないようになる。従って、グランド電位の変動を抑制しつつ、車両のグランド部に異常があった場合に、アース電流の偏りによるグランドハーネスの焼損等を抑制できる。
図7に示すように、第1系統の駆動ユニットEPP1では、まず、第1マイクロプロセッサ5a中に設けられているアース電流の異常カウンタが規定値以上か否か判定する。そして、グランドハーネスGH1に、規定値以上の回数アース電流の異常が発生した場合にハーネスの異常と判定する(ステップS1)。規定値未満の場合には、第1センサ7aによりアース電流を検出し、電流値が所定値を超えているか否かにより異常検出判断を行う(ステップS2)。
ステップS2でアース電流が所定値を超えていない、すなわち正常と判断すると、第1マイクロプロセッサ5aにおける異常カウンタのクリア処理を実行する(ステップS3)。
次に、記憶部5cに、モータ印加電流異常の故障履歴の記録処理を行って(ステップS6)終了する。
その後、ステップS6に移動し、記憶部5cに、モータ印加電流異常の故障履歴の記録処理を行って終了する。
ステップS12でアース電流が所定値を超えていない、すなわち正常と判断すると、第2マイクロプロセッサ5bにおける異常カウンタのクリア処理を実行する(ステップS13)。
次に、記憶部5dに、モータ印加電流異常の故障履歴の記録処理を行って(ステップS16)終了する。
その後、ステップS16に移動し、記憶部5dに、モータ印加電流異常の故障履歴の記録処理を行って終了する。
また、ステップS1,S2、およびステップS11,S12では、第1、第2マイクロプロセッサ5a,5bによって車体ハーネスの異常を判断するので、新たなハードウェアを追加する必要がなく、ソフトウェアで処理することが可能である。
更にまた、ステップS5およびステップS15では、モータ印加電流の上限値を設定するので、ハーネスの焼損防止と動作継続を両立できると共に、モータ印加電流が低い領域においてより機能残存ができる。
加えて、ステップS6およびステップS16では、記憶部5c,5dにそれぞれ故障履歴を記録するので、この故障履歴をサービスツールで読み出すことでグランドハーネスの異常が発見できるため、サービス性を向上できる。
図9に示すように、第1系統の駆動ユニットEPP1では、まず、第1マイクロプロセッサ5aにより、過電流の異常カウンタが規定値以上か否か判定する。そして、グランドハーネスGH1に、規定値以上の回数、電源4aから供給された電流とアース電流に有意差が発生した場合に、EPS制御用ECU3内の過電流発生と判定する(ステップS21)。規定値未満の場合には、第1センサ7aによりアース電流を検出し、第1マイクロプロセッサ5aで電源4aから供給された電流とアース電流との差に基づき、過電流が流れているか否か判断することにより異常検出判断を行う(ステップS22)。
ステップS22で過電流が流れていない、すなわち正常と判断すると、第1マイクロプロセッサ5aにおける異常カウンタのクリア処理を実行する(ステップS23)。
次に、記憶部5cに、過電流異常の故障履歴の記録処理を行って(ステップS26)終了する。
その後、ステップS26に移動し、記憶部5cに、過電流異常の故障履歴の記録処理を行って終了する。
ステップS32で過電流が流れていない、すなわち正常と判断すると、第2マイクロプロセッサ5bにおける異常カウンタのクリア処理を実行する(ステップS33)。
次に、記憶部5dに、過電流異常の故障履歴の記録処理を行って(ステップS36)終了する。
その後、ステップS36に移動し、記憶部5dに、過電流異常の故障履歴の記録処理を行って終了する。
また、ステップS21,S22およびステップS31,S32では、アース電流を監視する第1、第2センサ7a,7bを用いて過電流も検出するので、過電流検出用のセンサを別途設ける必要はない。
図11に示すように、第1系統の駆動ユニットEPP1では、まず、第1マイクロプロセッサ5aにより、ショート異常のカウンタが規定値以上か否か判定する(ステップS41)。ショート異常は、第1駆動回路6aからの出力に応じて電動モータ13の巻線組13aに流れる電流値と、第1センサ7aで検出された電流値との比較に基づき、第1マイクロプロセッサ5aで判断する。そして、規定値以上の回数、電源4aから供給された電流とアース電流との間に有意差が生じた場合には、EPS制御用ECU3内にショートが発生したと判定する。規定値未満の場合には、一次電流の推定処理を実行する(ステップS42)。この際、入力電流には、モータ相電流に基づく推定値を用いる。次に、ショートの異常検出判断を行う(ステップS43)。
続いて、マイコン間通信により、駆動ユニットEPP2側の第2マイクロプロセッサ5bから異常確定フラグの受信処理を実行する(ステップS45)。第2マイクロプロセッサ5bから異常確定フラグを受信すると、ショート異常が発生している第2系統のモータ電流の遮断処理を実行する(ステップS46)。すなわち、電動モータ13の巻線組13bに流れる電流値を遮断するように、第2マイクロプロセッサ5bから第2指令信号CS2を出力して制御する。
次に、記憶部5cに、ショート異常の故障履歴の記録処理を行って(ステップS47)終了する。
また、ステップS43でショート異常であると判断された場合には、第1マイクロプロセッサ5aにより異常カウンタの加算処理が実行される(ステップS50)。その後、ステップS47に移動し、記憶部5cに、ショート異常の故障履歴の記録処理を行って終了する。
続いて、マイコン間通信により、駆動ユニットEPP1側の第1マイクロプロセッサ5aから異常確定フラグの受信処理を実行する(ステップS55)。第1マイクロプロセッサ5aから異常確定フラグを受信すると、ショート異常が発生している第1系統のモータ電流の遮断処理を実行する(ステップS56)。すなわち、電動モータ13の巻線組13aに流れる電流値を遮断するように、第1マイクロプロセッサ5aから第1指令信号CS1を出力して制御する。
次に、記憶部5dに、ショート異常の故障履歴の記録処理を行って(ステップS57)終了する。
また、ステップS53でショート異常であると判断された場合には、第2マイクロプロセッサ5bにより異常カウンタの加算処理が実行される(ステップS60)。その後、ステップS57に移動し、記憶部5dに、ショート異常の故障履歴の記録処理を行って終了する。
また、ステップS41,S51では、EPS制御用ECU3によってショートの発生を検出することで、ソフトウェアで対処が可能となる場合がある。
更に、ステップS42,S52では、モータ相電流に基づく推定値を用いることで、ショートを検出するための専用のセンサは不要となる。
更にまた、ステップS46,S58では、ショートが発生している系統のモータ電流を遮断するので、ハーネスの焼損を防止できる。この場合、ショートが発生した系統の駆動ユニットの動作を継続させることで、マイクロプロセッサ5aやセンサ7aの継続利用が可能となり、機能を残存させることができる。
更に、車両のグランド部に印加されるアース電流の異常を検出する第1、第2センサを設けてアース電流を監視する。そして、アース電流の異常を検出した場合に、第1、第2駆動回路に設けられたインバータに指令信号を出力してモータ制御量を調整することで、車両のグランド部に異常があった場合においても、アース電流の偏りによる損傷を抑制できる。このように、各系統に接続するグランドハーネスの断線、車体アースからの外れを検出できるため、一方のハーネスにアース電流が集中して焼損するのを抑制できる。
また、第1、第2系統の駆動ユニットを備えた冗長化構成について説明したが、第3系統以上の駆動ユニットを備えた冗長化構成にも適用できる。
更に、図7乃至図12のフローチャートでは、アース電流の異常検出動作、過電流検出動作、およびショート検出動作を別々に行う場合について説明したが、グランド部と負極端子の間の電流値または電圧値に基づき、連続的に過電流、ショートおよびアース電流の異常を検出することもできる。もちろん、必要に応じて幾つかの検出動作を選択して実行しても良い。
更にまた、アース電流監視用の第1、第2センサ7a,7bを、インバータ40,41とグランド間に接続された抵抗器R1,R2で構成したが、グランド部と第1、第2負極端子2a-2,2b-2の間の電流または電圧を検出できれば、この構成に限られるものではない。例えば、1シャント方式の電流検出部を備えている場合には、この電流検出部をアース電流監視用センサに用いることができる。この場合には、アース電流監視用センサを別途設ける必要はない。
車両搭載機器の制御装置は、その一つの態様において、アクチュエータ(電動モータ)13を備え、第1電源4aおよび第2電源4bから電力が供給されるものであって、
電子機器収容空間1aを有するハウジング1と、
コネクタ部であって、前記ハウジング1に設けられており、第1正極端子2a-1、第1負極端子2a-2、第2正極端子2b-1、および第2負極端子2b-2を備え、前記第1正極端子2a-1は、前記第1電源4aの正極4aPと接続可能であり、前記第1負極端子2a-2は、前記第1電源4aの負極4aMまたは車両の接地部材9と接続可能であり、前記第2正極端子2b-1は、前記第2電源4bの正極4bPと接続可能であり、前記第2負極端子2b-2は、前記第2電源4bの負極4bMまたは車両の接地部材9と接続可能である、前記コネクタ部と、
グランド部8であって、前記電子機器収容空間1aに収容され、導電材料で形成されている、前記グランド部と、
第1センサ7aであって、前記グランド部8と前記第1負極端子2a-2の間に設けられ、前記グランド部8と前記第1負極端子2a-2の間の電流または電圧を検出可能な前記第1センサ7aと、
第2センサ7bであって、前記グランド部8と前記第2負極端子2b-2の間に設けられ、前記グランド部8と前記第2負極端子2b-2の間の電流または電圧を検出可能な前記第2センサ7bと、
第1駆動回路6aであって、前記電子機器収容空間1aに収容され、前記第1電源4aの正極4aPと前記グランド部8との間に接続されて前記第1電源4aから電力が供給されており、前記アクチュエータ13を駆動制御する第1インバータ40を含む前記第1駆動回路6aと、
第2駆動回路6bであって、前記電子機器収容空間1aに収容され、前記第2電源4bの正極4bPと前記グランド部8との間に接続されて前記第2電源4bから電力が供給されており、前記アクチュエータ13を駆動制御する第2インバータ41を含む前記第2駆動回路6bと、
プロセッサであって、前記電子機器収容空間1aに収容され、第1マイクロプロセッサ5aと、第2マイクロプロセッサ5bを備え、前記第1センサ7aまたは前記第2センサ7bの出力信号DS1,DS2に基づき、当該装置の異常を検出可能であり、前記第1マイクロプロセッサ5aは、前記第1電源4aの正極4aPと前記グランド部8との間に接続されて前記第1電源4aから電力が供給され、前記第1インバータ40を制御する第1指令信号CS1を出力可能であり、前記第2マイクロプロセッサ5bは、前記第2電源4bの正極4bPと前記グランド部8との間に接続されて前記第2電源4bから電力が供給され、前記第2インバータ41を制御する第2指令信号CS2を出力可能である、前記プロセッサと、
を有することを特徴とする。
上記構成によると、一方の電源系統のマイナス線(グランドハーネスGH1またはGH2)が外れた場合、他方の電源系統のマイナス線(グランドハーネスGH2またはGH1)に電流が集中するが、第1、第2センサ7a,7bによりマイナス線の外れや切断等を検出することで、第1、第2マイクロプロセッサ5a,5bで供給電力の制限等の対策を行うことができる。
また、第1、第2マイクロプロセッサ5a,5bの夫々のグランド部8が独立せず、共通となっているため、グランドレベルが共通となり、マイコン間通信を行う際の設計の自由度が向上する。
上記構成によると、第1、第2マイクロプロセッサ5a,5bの夫々が独立せず、協調して制御を行うため、一方の電源系統のマイナス線(グランドハーネスGH1またはGH2)が外れた場合であっても、第1、第2マイクロプロセッサ5a,5bの両方を継続して使用可能となる。よって、装置の異常時における機能減少量の抑制を図ることができる。
上記構成によると、一方の電源系統のマイナス線(グランドハーネスGH1またはGH2)が外れた場合、他方の電源系統のマイナス線(グランドハーネスGH2またはGH1)に電流が集中するが、電流値を制限することにより、このマイナス線の破損を抑制することができる。尚、電流値の制限方法としては、第1、第2指令信号CS1,CS2によりアクチュエータ13の出力トルクが低下するように補正してもよいし、所定値を超えないようにリミッタ処理を行ってもよい。
上記構成によると、第1センサ7aまたは第2センサ7bの出力信号DS1,DS2が過大となったとき、一方の電源系統のマイナス線(グランドハーネスGH1またはGH2)の外れ(接触異常)と判断することにより、異常検出後において適切な処理を行うことができる。
前記記憶部5c,5dは、前記第1センサ7aまたは前記第2センサ7bの出力信号DS1,DS2に基づき、前記コネクタ部の前記第1負極端子2a-2または前記第2負極端子2b-2における接触異常であると判断するとき、前記接触異常について記憶することを特徴とする。
上記構成によると、装置の異常について故障履歴として記憶することにより、後の車両整備時における整備性の向上を図ることができる。
上記構成によると、一方の電源系統のマイナス線(グランドハーネスGH1またはGH2)が外れた場合、他方の電源系統のマイナス線(グランドハーネスGH2またはGH1)に電流が集中するため、電流値を制限することにより、このマイナス線の破損を抑制することができる。尚、電流値の制限方法としては、第1、第2指令信号CS1,CS2によりアクチュエータ13の出力トルクが低下するように補正してもよいし、所定値を超えないようにリミッタ処理を行ってもよい。
上記構成によると、一方の電源系統のマイナス線(グランドハーネスGH1またはGH2)が外れた場合、他方の電源系統のマイナス線(グランドハーネスGH2またはGH1)に電流が集中するため、マイナス線に繋がる第1、第2負極端子2a-2,2b-2の電流容量を大きくしておくことで、第1、第2負極端子2a-2,2b-2の損傷を抑制することができる。尚、マイナス線も同様に電流容量を大きくしておくとよい。一方、第1、第2正極端子2a-1,2b-1の電流容量は、第1、第2負極端子2a-2,2b-2に比べて小さいため、装置の大型化やコストアップを抑制することができる。
上記構成によると、グランド部8とコネクタ部の間に流れる電流値を検出することで、異常検出後において、電流値に応じた対処をすることができる。
上記構成によると、第1、第2センサ7a,7bが過電流の検知も行うことで、別途、過電流検知用の電流センサを設ける必要が無い。
上記構成によると、第1、第2駆動回路6a,6bから出力信号が出力されたとき、通常であれば流れるべき電流値が第1、第2センサ7a,7bで検出されないとき、回路内のショート故障であると判断することができる。
上記構成によると、第1、第2指令信号CS1,CS2に関する情報は、マイクロプロセッサ5a,5b内に存在するため、特にアクチュエータ13に流れる電流値または第1、第2駆動回路6a,6bからの出力信号等を検出する必要が無い。
上記構成によると、第1、第2マイクロプロセッサ5a,5bの夫々が独立せず、協調して制御を行うため、一方の電源系統のマイナス線(グランドハーネスGH1またはGH2)が外れた場合であっても、運転状態検出センサの出力信号に応じた第1、第2マイクロプロセッサ5a,5bの演算等を継続して使用可能となる。よって、装置の異常時における機能減少量の抑制を図ることができる。
Claims (10)
- 車両搭載機器の制御装置において、前記車両搭載機器は、アクチュエータを備え、第1電源および第2電源から電力が供給されるものであって、
電子機器収容空間を有するハウジングと、
コネクタ部であって、前記ハウジングに設けられており、第1正極端子、第1負極端子、第2正極端子、および第2負極端子を備え、
前記第1正極端子は、前記第1電源の正極と接続可能であり、
前記第1負極端子は、前記第1電源の負極または車両の接地部材と接続可能であり、
前記第2正極端子は、前記第2電源の正極と接続可能であり、
前記第2負極端子は、前記第2電源の負極または車両の接地部材と接続可能である、前記コネクタ部と、
グランド部であって、前記電子機器収容空間に収容され、導電材料で形成されている、前記グランド部と、
第1センサであって、前記グランド部と前記第1負極端子の間に設けられ、前記グランド部と前記第1負極端子の間の電流または電圧を検出可能な前記第1センサと、
第2センサであって、前記グランド部と前記第2負極端子の間に設けられ、前記グランド部と前記第2負極端子の間の電流または電圧を検出可能な前記第2センサと、
第1駆動回路であって、前記電子機器収容空間に収容され、前記第1電源の正極と前記グランド部との間に接続されて前記第1電源から電力が供給されており、前記アクチュエータを駆動制御する第1インバータを含む前記第1駆動回路と、
第2駆動回路であって、前記電子機器収容空間に収容され、前記第2電源の正極と前記グランド部との間に接続されて前記第2電源から電力が供給されており、前記アクチュエータを駆動制御する第2インバータを含む前記第2駆動回路と、
プロセッサであって、前記電子機器収容空間に収容され、第1マイクロプロセッサと、第2マイクロプロセッサを備え、前記第1センサまたは前記第2センサの出力信号に基づき、当該装置の異常を検出可能であり、
前記第1マイクロプロセッサは、前記第1電源の正極と前記グランド部との間に接続されて前記第1電源から電力が供給され、前記第1インバータを制御する第1指令信号を出力可能であり、
前記第2マイクロプロセッサは、前記第2電源の正極と前記グランド部との間に接続されて前記第2電源から電力が供給され、前記第2インバータを制御する第2指令信号を出力可能である、前記プロセッサと、を有し、
前記プロセッサは、前記第1センサまたは前記第2センサの出力信号に基づき、当該装置の異常を検出するとき、前記第1マイクロプロセッサは、前記第1指令信号の出力を継続し、かつ前記第2マイクロプロセッサは、前記第2指令信号の出力を継続し、
前記アクチュエータに流れる電流値を制限するように、前記第1指令信号または前記第2指令信号を補正することを特徴とする車両搭載機器の制御装置。 - 請求項1に記載の車両搭載機器の制御装置において、前記プロセッサは、前記第1センサまたは前記第2センサの出力信号に基づき、当該装置の異常を検出するとき、前記コネクタ部の前記第1負極端子または前記第2負極端子における接触異常であると判断することを特徴とする車両搭載機器の制御装置。
- 請求項2に記載の車両搭載機器の制御装置において、前記プロセッサは、不揮発性メモリを有する記憶部を備え、
前記記憶部は、前記第1センサまたは前記第2センサの出力信号に基づき、前記コネクタ部の前記第1負極端子または前記第2負極端子における接触異常であると判断するとき、前記接触異常について記憶することを特徴とする車両搭載機器の制御装置。 - 請求項2に記載の車両搭載機器の制御装置において、前記プロセッサは、前記第1センサまたは前記第2センサの出力信号に基づき、前記コネクタ部の前記第1負極端子または前記第2負極端子における接触異常であると判断するとき、前記アクチュエータに流れる電流値を制限するように、前記第1指令信号または前記第2指令信号を補正することを特徴とする車両搭載機器の制御装置。
- 請求項1に記載の車両搭載機器の制御装置において、前記コネクタ部は、前記第1正極端子の電流容量よりも前記第1負極端子の電流容量が大きく、かつ前記第2正極端子の電流容量よりも前記第2負極端子の電流容量が大きいことを特徴とする車両搭載機器の制御装置。
- 請求項1に記載の車両搭載機器の制御装置において、前記第1センサは、前記グランド部と前記第1負極端子の間の電流を検出可能であり、
前記第2センサは、前記グランド部と前記第2負極端子の間の電流を検出可能であることを特徴とする車両搭載機器の制御装置。 - 請求項6に記載の車両搭載機器の制御装置において、前記プロセッサは、前記第1センサまたは前記第2センサの出力信号が所定値以上のとき、当該装置の異常と判断することを特徴とする車両搭載機器の制御装置。
- 請求項6に記載の車両搭載機器の制御装置において、前記プロセッサは、前記第1駆動回路からの出力に応じて前記アクチュエータに流れる電流値と前記第1センサの出力信号との比較、または前記第2駆動回路からの出力に応じて前記アクチュエータに流れる電流値と前記第2センサの出力信号との比較に基づき、前記電子機器収容空間内でのショート故障の有無を判断可能であることを特徴とする車両搭載機器の制御装置。
- 請求項8に記載の車両搭載機器の制御装置において、前記プロセッサは、前記第1指令信号に基づき前記第1駆動回路からの出力に応じて前記アクチュエータに流れる電流値を推定すると共に、前記第2指令信号に基づき前記第2駆動回路からの出力に応じて前記アクチュエータに流れる電流値を推定することを特徴とする車両搭載機器の制御装置。
- 請求項1に記載の車両搭載機器の制御装置において、前記車両搭載機器は、車両の運転状態に関する情報を検出する運転状態検出センサを備え、
前記プロセッサは、前記運転状態検出センサの出力信号に基づき、前記第1指令信号または前記第2指令信号を演算すると共に、前記第1センサまたは前記第2センサの出力信号に基づき、当該装置の異常を検出するとき、前記第1マイクロプロセッサは、前記運転状態検出センサの出力信号に基づく前記第1指令信号の出力を継続し、かつ前記第2マイクロプロセッサは、前記運転状態検出センサの出力信号に基づく前記第2指令信号の出力を継続することを特徴とする車両搭載機器の制御装置。
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