JPH0747991B2 - 電磁バルブ駆動制御装置 - Google Patents

電磁バルブ駆動制御装置

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JPH0747991B2
JPH0747991B2 JP12613089A JP12613089A JPH0747991B2 JP H0747991 B2 JPH0747991 B2 JP H0747991B2 JP 12613089 A JP12613089 A JP 12613089A JP 12613089 A JP12613089 A JP 12613089A JP H0747991 B2 JPH0747991 B2 JP H0747991B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、前輪操舵時に前輪と後輪の少なくとも一方を
補助転舵する補助転舵制御システムやアクティブサスペ
ンション制御システム等、アクチュエータ系に電磁バル
ブが用いられる各種の制御システムに適用される電磁バ
ルブ駆動制御装置に関する。
(先行の技術) 電磁バルブ駆動制御装置が適用される後輪転舵制御シス
テムとしては、例えば、本願出願人が先に特願昭63-165
932号により提案したシステムがある。
この後輪転舵制御システムは、旋回操舵時に前輪操舵角
と車速に基づいて最適の車両動特性が得られる目標後輪
転舵角を決め、後輪を前輪に対し油圧アクチュエータに
より同相または逆相に転舵制御し、例えば、前輪操舵車
(2WS車)に比較し、操縦安定性を向上させたり、操舵
応答性を向上させるようにしている。
(発明が解決しようとする課題) このような後輪転舵制御システムは、後輪転舵コントロ
ールユニットからの駆動電流指令信号に基づく駆動電流
をソレノイド駆動回路から電磁バルブに印加し、この電
磁バルブにおいて入力油圧を制御油圧に調圧し、この制
御油圧を油圧アクチュエータに供給して後輪の転舵制御
を行なっている為、制御油圧−駆動電流特性をみた場
合、第8図に示すように、油圧上昇時と油圧下降時とで
は駆動電流にヒステリシスを持ち、このヒステリシスが
油圧応答性を悪化させ、初期の操縦安定性や操舵応答性
が得られなくなる。
そこで、駆動電流をディザー付駆動電流とし、ディザー
振幅を大振幅にする等の手法によりディザーの効きめを
強め、ヒステリシスを実質的に小さくし、油圧応答性を
高める案がある。
しかし、駆動電流の全域でディザーの効きを強めた場合
には、油圧応答性が向上するものの、大電流域において
効きの強いディザー電流により油圧変動が激しくなり、
振動や異音が発生する。
本発明は、上述の問題に着目してなされたもので、アク
チュエータ系に駆動電流により作動する電磁バルブを有
する電磁バルブ駆動制御装置において、小駆動電流時に
おける油圧応答性の向上と大駆動電流時における振動や
異音発生の低減の両立を達成することを課題とする。
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決するため本発明の電磁バルブ駆動制御装
置では、電磁バルブに印加する駆動電流をディザー付駆
動電流とし、そのディザー特性を、電流レベルが大きい
域では効きの弱い特性に設定する手段とした。
即ち、第1図のクレーム対応図に示すように、バルブス
プールに電磁力と油圧反力を作用させ、入力圧力を油圧
アクチュエータaに送る制御油圧に調圧する電磁バルブ
bと、所定の制御油圧を得る駆動電流指令を出力する駆
動電流指令出力手段cと、周波数と振幅により決まるデ
ィザー特性を、電流レベルが大きい域ではディザーの効
きが弱い特性に設定するディザー特性設定手段dと、前
記駆動電流指令に基づく駆動電流に、設定されたディザ
ー特性を有するディザー電流を重ね合わせたディザー付
駆動電流を電磁バルブbに印加するバルブ駆動制御手段
eと、を備えていることを特徴とする。
(作用) 駆動電流指令出力手段cから出力される駆動電流指令の
電流レベルが小さい域では、ディザー特性設定手段dに
おいてディザーの効きが所定値となるように設定され、
バルブ駆動制御手段eからは、駆動電流指令に基づく駆
動電流に、設定されたディザー特性を有するディザー電
流を重ね合わせたディザー付駆動電流が電磁バルブbに
印加される。
従って、バルブスプールに電磁力と油圧反力を作用さ
せ、入力油圧を油圧アクチュエータaに送る制御油圧に
調圧する電磁バルブbでは制御油圧−駆動電流特性にヒ
ステリシスを持つが、このヒステリシスが効きの最適な
ディザーによって実質的に小さくされ、駆動電流指令の
電流レベルが小さい域での油圧応答性が高められる。
また、駆動電流指令出力手段cから出力される駆動電流
指令の電流レベルが大きい域では、ディザー特性設定手
段dにおいてディザーの効きが弱い特性に設定され、バ
ルブ駆動制御手段eからは、駆動電流指令に基づく駆動
電流に、設定されたディザー特性を有するディザー電流
を重ね合わせたディザー付駆動電流が電磁バルブbに印
加される。
従って、駆動電流の全域でディザーの効きを強めた場合
に大駆動電流域で発生する油圧変動が抑制され、電流レ
ベルが大きい域での振動や異音発生の低減が図られる。
以上の駆動電流に対応するディザー変更制御により、小
駆動電流時における油圧応答性の向上と大駆動電流時に
おける振動や異音発生の低減の両立を達成することがで
きる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明する。
第2図は実施例の電磁バルブ駆動制御装置が適用された
後輪転舵制御システムを搭載した4輪操舵車両の全体構
成を示す図である。
まず、構成を説明する。
第2図中、1L,1Rは夫々左右前輪、2L,2Rは左右後輪、3
はハンドルである。前輪1L,1Rは夫々ハンドル3により
ステアリングギヤ4を介して転舵可能とし、後輪2L,2R
は夫々後輪転舵アクチュエータ5により転舵可能とす
る。
前記後輪転舵アクチュエータ5は、スプリングセンタ式
油圧アクチュエータとし、室5Rに油圧を供給する時、圧
力に比例した舵角だけ後輪2L,2Rを夫々右に転舵し、室5
Lに油圧を供給する時、圧力に比例した舵角だけ後輪2L,
2Rを夫々左に転舵するものとする。
前記アクチュエータ室5L,5Rへの油圧を制御する電磁比
例式後輪転舵制御バルブ6を設け、このバルブ6は、バ
ルブスプールに電磁力と油圧反力を作用させ、入力油圧
をアクチュエータ5に送る制御油圧に調圧する自己サー
ボタイプであり、機能的にあらわすと、可変絞り6a,6b,
6c,6dをブリッジ接続した構成で、このブリッジ回路に
ポンプ7,リザーバ8及びアクチュエータ室5L,5Rからの
油路9,10を夫々接続する。
そして、この制御バルブ6は更にソレノイド6L,6Rを備
え、これらソレノイド6L,6RはOFF時、夫々可変絞り6a,6
b及び6c,6dを全開させて両アクチュエータ室5L,5Rを無
圧状態にし、ソレノイド6L又は6Rのディザー付駆動電流
IL *又はIR *によるON時、可変絞り6c,6d又は6a,6bを電流
値に応じた開度に絞ってアクチュエータ室5L又は5Rにデ
ィザー付駆動電流IL *又はIR *の電流値に応じた油圧を供
給するものとする。この油圧は前記したようにその値に
応じた角度だけ後輪2L,2Rを対応方向へ転舵する。
前記電磁比例式後輪転舵制御バルブ6と後輪転舵アクチ
ュエータ5との間の油路9,10(カットバルブ20の前後の
油路を夫々9−1,9−2及び10-1,10-2と称する)の途中
には、ソレノイド開閉弁構造のカットバルブ20が挿入さ
れている。
このカットバルブ20は常閉型とし、イグニッションOFF
時やフェイル時であり、ソレノイド20aにソレノイド駆
動電流IFが供給されない時は、油路9−1,9−2間及び1
0-1,10-2間を遮断し、正常に後輪転舵制御が行なわれて
いる時であり、ソレノイド駆動電流IFが供給されている
時は、油路9−1,9−2間及び10-1,10-2間を連通させ
る。
尚、このカットバルブ20が閉作動するフェイル時とは、
マイコン暴走やセンサ異常や制御バルブ6のソレノイド
6L,6Rが断線やショートした時であり、フェイル時に
は、カットバルブ20の閉作動と共に警報ランプ21を点灯
させる。
前記制御バルブソレノイド6L,6Rにディザー付駆動電流I
L *又はIR *を印加したり、カットバルブソレノイド20aに
ソレノイド駆動電流IFを印加したり、警報ランプ21にON
・OFF信号を印加する後輪転舵コントロールユニット30
には、入力情報をもたらすセンサ類として、ハンドルの
操舵方向及び操舵角を操舵角信号θにより検出するハン
ドル操舵角センサ40と、ハンドルの中立位置を所定の舵
角範囲での中立位置信号θにより検出するハンドル中
立位置センサ41と、車速を車速信号Vにより検出する車
速センサ42と、イグニッションスイッチ43等が接続され
ている。
そして、この後輪転舵コントロールユニット30には、第
3図のブロック線図に示すように、A/D変換器30a、ディ
ジタルマイクロコンピュータ31、D/A変換器30b、ソレノ
イド駆動回路30c、ソレノイド駆動回路30d、表示駆動回
路30e、微分回路30f、ウォッチ・ドック・タイマー30g
を備えている。
前記ディジタルマイクロコンピュータ31には、内部回路
として、前輪操舵角演算回路31a、後輪転舵角演算回路3
1b、θ−I変換回路31c、ディザー電流信号設定回路3
1d、信号加算回路31e、負荷モデル31f、比較回路31g、
フェイルセーフ回路31hを有している。
次に、作用を説明する。
(イ)フェイル検出作動 第4図はイグニッションスイッチ43をONとしてから開始
される制御バルブソレノイド6L,6Rのソレノイド駆動制
御系のフェイル検出作動の流れを示すフローチャートで
ある。
*フェイル検出中止処理 ステップ50〜ステップ52はフェイル検出中止処理ステッ
プである。
ステップ50では、実負荷である制御バルブソレノイド6
L,6Rと同様の応答を模擬する負荷モデル31fにおいて、
駆動電流信号IL,IRが入力される。
ステップ51では、ディジタルフィルタによる負荷モデル
31fにおいて、入力信号IL,IRがフィルタリング処理によ
り出力信号IL′,IR′に変換される。
ステップ52では、比較回路31gにおいて、負荷モデル31f
の入出力信号差ΔIがしきい値K以下かどうかが判断さ
れ、ΔI>Kであり入力が急激に変化する入力過渡時で
あると判断された時にはステップ56へ飛び、ステップ53
以降のフエィル検出処理が中止され、また、ΔI≦Kで
あり入力変化が小さい時であると判断された時にはステ
ップ53以降のフエィル検出処理へ進む。
即ち、制御バルブソレノイド6L,6Rはインダクタンス負
荷であり、且つ、この制御バルブソレノイド6L,6Rのソ
レノイド駆動回路30cは固定の電源電圧Eを用いる定電
流回路である為、ソレノイド駆動回路30cへの急激な入
力に対してはインダクタンスの過渡応答により電流が規
制され、定電流回路が飽和して電源電圧Eを出力してし
まう。その結果、ソレノイド駆動回路30cへの入力過渡
時には、ソレノイド駆動回路30cからはデイザーが消え
た駆動電流を出力してしまうことになり、入力過渡時に
パルス信号が消えフェイル検出を誤ってしまう。
従って、このようなソレノイド駆動回路30cへの入力過
渡時には、入力過渡時であるかどうかを制御バルブソレ
ノイド6L,6Rと同様の応答を模擬する負荷モデル31fを用
いてソレノイド駆動回路30cの前段階で予測検出し、入
力過渡時が予測検出された時にはフェイル検出中止する
様にしている為、ソレノイド駆動回路30cへの入力過渡
時にディザーの有無監視によるフェイル検出を誤ってし
まうことが防止され、高精度のフェイル検出が確保され
る。
*フェイル検出処理 ステップ53〜ステップ57はフェイル検出処理ステップで
ある。
ステップ53では、微分回路30fにおいて、制御バルブソ
レノイド6L,6Rに印加するディザー付駆動電流IL *,I
R *を、ソレノイド駆動回路30cと制御バルブソレノイド6
L,6Rとを接続するハーネスから分岐して入力し、微分処
理によってディザーに対応するパルス状の信号が得られ
る。
ステップ54では、ウォッチ・ドック・タイマー30gにお
いて、微分回路30fから入力されるディザー対応パルス
信号に基づいて定時間パルス数がカウントされる。
ステップ55では、フェイルセーフ回路31hにおいて、ウ
ォッチ・ドック・タイマー30gからのパルスカウント数
がディザー周波数に応じた正常なパルスカウント数であ
るかどうかが判断され、正常カウント数である場合に
は、ステップ56へ進み後輪転舵制御を維持する正常指令
が出力され、また、カウント数が零である場合には、ス
テップ57へ進み後述するフェイル作動を開始するフェイ
ル指令が出力される。
即ち、ソレノイド駆動回路30cと制御バルブソレノイド6
L,6Rとを接続するハーネスが断線した場合には、駆動電
流がハーネスを流れなくなり、また、ハーネスがショー
トした場合には、固定の電源電圧Eに対応するリニアな
定電流が流れる。つまり、いずれのフェイル態様におい
てもディザーが消失してしまうことになる為、制御バル
ブソレノイド6L,6Rに接続されるハーネスからディザー
付駆動電流IL *,IR *を入力し、ディザーの有無監視を行
なうことによりハーネスの断線やショートのフェイルを
検出できる。
そして、このフェイル検出に用いられるディザー付駆動
電流IL *,IR *は、駆動電流の電流値にかかわらず、ディ
ザー電流を重ね合わせて得られるた電流である為、ディ
ザー付駆動電流IL *,IR *の電流値が零の時にでも駆動電
流IL *,IR *の微分信号はパルス信号となることでフェイ
ル検出ができ、従来のリニアな駆動電流を比較してフェ
イル検出する場合のように、駆動電流が零である時にハ
ーネスが断線した場合や駆動電流を流している時にハー
ネスがショートした場合にフェイル検出不能となること
がなく、検出時期の時期的制限を受けずフェイル検出が
可能となる。
従って、多数の比較回路を用いる場合に比べコスト的に
有利でありながら、駆動電流を流しているか流していな
いかにかかわらず、常に高い検出精度でハーネスの断線
やショートのフェイル検出を行なうことができる。
また、ディザー電流信号設定回路31dを内部回路に有す
るディジタルマイクロコンピュータ31と、ディジタルマ
イクロコンピュータ31からのディザー付駆動電流信号(I
L *),(IR *)に基づいて制御バルブソレノイド6L,6Rに印加
するディザー付駆動電流IL *,IR *を作り出すソレノイド
駆動回路30cとを備え、ソレノイド駆動回路30cからのデ
ィザー付駆動電流IL *,IR *のディザーの有無によりフェ
イルを検出するようにしている為、微分回路30fやウォ
ッチ・ドック・タイマー30g等による単一のディザー監
視回路によりディジタルマイクロコンピュータ31とソレ
ノイド駆動回路30cの両方のフェイルを検出できる。
即ち、ディジタルマイクロコンピュータ31が正常に作動
していないフェイル時には、マイクロコンピュータ31の
正常作動に従って設定作動を行なうディザー電流信号設
定回路31dによりディザー電流信号IDの設定が行なわれ
ないことで、ディザー監視によりディジタルマイクロコ
ンピュータ31の正常・異常が検出され。
また、ソレノイド駆動回路30cのフェイル時には、ディ
ザー付駆動電流IL *,IR *かディザーが消失することで、
ディザー監視によりソレノイド駆動回路30cの正常・異
常が検出される。
以上にように、実施例のフェイル検出装置にあって、ハ
ーネスの断線やショートのフェイル検出に限らず、ディ
ジタルマイクロコンピュータ31やソレノイド駆動回路30
cを含むソレノイド駆動制御系のフェイル検出を単一の
ディザー監視手段により検出することができる。
(ロ)後輪転舵制御及びフェイルセーフ作動 第5図は5msecの制御サイクルにより行なわれる後輪転
舵制御作動及びフェイルセーフ作動の流れを示すフロー
チャートである。
ステップ60では、最初の制御起動時かどうかが判断され
る。
ステップ61では、ディザーフラグDをD=0にセット
し、タイマー値TP,TMをTP,TM=0にセットする等、必要
なイニシャライズ処理が行なわれる。
ステップ62では、フエイル指令の出力時かどうかが判断
され、フェイル指令が出力されていない時には、ステッ
プ63以降の後輪転舵制御作動が行なわれ、フェイル指令
が出力されている時には、ステップ82以降のフェイルセ
ーフ作動が行なわれる。
*後輪転舵制御作動 ステップ63では、操舵角信号θと中立舵角信号θと車
速信号Vとが読み込まれる。
ステップ64では、操舵角信号θと中立舵角信号θとに
基づいて得られる中立舵角推定値θCMと、操舵角信号θ
とによって前輪操舵角信号θが下記の式で演算され
る。
θ=|θ−θCM| ステップ65では、車速信号Vと前輪操舵角信号θとに
基づいて目標後輪転舵角信号θが演算される。
ステップ66では、目標後輪転舵角信号θが予め与えら
れたθ−I特性テーブルにより駆動電流信号ILまたは
IRに変換される。
ステップ67では、ディザーフラグDがD=0かD=1か
が判断され、D=0の時には、50msec毎に−IDのディザ
ー電流信号を印加するステップ68〜ステップ73へ進み、
また、D=1の時には、50msec毎に+IDのディザー電流
信号を印加するステップ74〜ステップ79へ進む。
ステップ68では、ディザー電流信号設定回路31dにおい
て、θ−I変換回路31cから入力される駆動電流信号I
LまたはIRと、第6図に示すディザー電流信号特性とに
基づいて駆動電流信号ILまたはIRに対応したディザー電
流信号ID(例えば、ディザー電流50mAに相当する信号
等)が設定される。
ステップ69では、タイマー値TMが1回の制御起動毎に1
づつ加算される。
ステップ70では、タイマー値TMが11以上かどうかが判断
され、TM<11の場合にはステップ73へ進み、信号加算回
路31eにおいて、下記の式によりディザー付駆動電流信
号(IL *),(IR *)が演算され、TM=11になったらステップ7
1でD=0に書き換えられ、ステップ72でTP=0に書き
換えられる。
(IL *)=IL−ID (IR *)=IR−ID ステップ74では、ステップ68と同様に、ディザー電流信
号設定回路31dにおいて、θ−I変換回路31cから入力
される駆動電流信号ILまたはIRと、第6図に示すディザ
ー電流信号特性とに基づいて駆動電流信号ILまたはIR
対応したディザー電流信号IDが設定される。
ステップ75では、タイマー値TPが1回の制御起動毎に1
づつ加算される。
ステップ76では、タイマー値TPが11以上かどうかが判断
され、TP<11の場合にはステップ79へ進み、信号加算回
路31eにおいて、下記の式によりディザー付駆動電流信
号(IL *),(IR *)が演算され、TP=11になったらステップ7
7でD=0に書き換えられ、ステップ78でTM=0に書き
換えられる。
(IL *)=IL+ID (IR *)=IR+ID ステップ80では、前記ステップ73またはステップ79で得
られた信号に基づき、ソレノイド駆動回路30cにおいて
駆動電流にディザー電流を重ね合わせたディザー付駆動
電流IL *またはIR *が制御バルブソレノイド6Lまたは6Rに
出力される。
ステップ81では、バルブソレノイド20aに対しカットバ
ルブ20を開くON信号によるソレノイド駆動電流IFが出力
される。
従って、後輪転舵制御作動で、例えば、第7図に示すよ
うに、前輪操舵角θに対し後輪を一瞬逆相に転舵制御
し、その後、同相に転舵制御する1次進みの位相反転制
御を行なった場合には、コーナリングフォースの発生を
ヨーの発生方向に積極的に加えることでヨーレイトの立
上がりが向上し、そして、十分なヨーイングが得られた
後に後輪を同相側に転舵してヨーレイトの増加を抑える
ことで、車体横すべり角がつくのが抑えられ、操舵安定
性が増し高い操舵応答性が得られる。
尚、この1次進みの位相反転制御は、車速が高車速にな
るほど位相反転時期が早まり、高速時には同相制御とほ
ど同様な制御となる為、特に、低,中速域で効果的であ
る。
また、ディザーの設定にあたっては、50msec毎に変化す
る一定周波数に設定されるが、ディザー電流の大きさで
決まるディザー振幅は、第6図に示すように、駆動電流
信号ILまたはIRの電流レベルがI0以下で小さい領域では
ディザーの効きが強い大振幅に設定され、駆動電流信号
ILまたはIRの電流レベルがI0を超えると徐々に振幅を小
さくしてゆき、ディザーの効きを弱くなるようにしてい
る為、下記の作用を示す。
制御バルブ6は、バルブスプールに電磁力と油圧反力を
作用させ、入力油圧をアクチュエータ5に送る制御油圧
に調圧する自己サーボタイプである為、第8図に示すよ
うに、制御油圧−駆動電流特性にヒステリシスを持つ
が、駆動電流信号ILまたはIRの電流レベルがI0以下で小
さい領域では、このヒステリシスが、第9図に示すよう
に、振幅±0.1Aの効きの強いディザーによって実質的に
小さくされ、油圧応答性が高められる。
また駆動電流信号ILまたはIRの電流レベルがI0を超える
域では、例えば、第10図に示すように、振幅±0.05Aの
効きの弱いディザーにより振動や異音発生の低減が図ら
れる。
以上のように、駆動電流信号ILまたはIRが小駆動電流信
号時における油圧応答性の向上と、駆動電流信号ILまた
はIRが大駆動電流信号時における振動や異音発生の低減
の両立を達成することができる。
さらに、駆動電流信号ILまたはIRの電流レベルがI0を超
えると徐々に振幅を小さくする様にしている為、油圧応
答性を最大限確保しながら振動や異音の発生度合に応じ
た低減効果により所定以上の振動や異音が発生しないよ
うに抑制される。
尚、ディザー電流は、上記フェイル検出目的や、上記油
圧応答性の向上と振動・異音の低減の両立の目的や、制
御バルブ6のスプールに常時微妙な振動を与えてスティ
ックスリップを抑制する目的等、複数の目的のために駆
動電流に重ね合わせられるが、実施例で設定される振幅
及び周波数のディザー電流(振幅±0.1A以下で、周波数
100Hz)は、これらの目的を全て満足するものである
し、制御バルブ6による本来の後輪転舵制御に影響を与
えることもない。
*フェイルセーフ作動 ステップ82では、バルブソレノイド20aに対しカットバ
ルブ20を閉じるOFF信号によるソレノイド駆動電流IF
出力される。
ステップ83では、警報ランプ21に点灯信号(ON)が出力
される。
ステップ84では、フェイルセーフ指令からの経過時間Δ
Tが所定時間ΔT0(例えば150msec)になったか否かを
チェックし、ΔT≧ΔT0になったらステップ86で制御バ
ルブ6のソレノイド6Lまたは6Rのディザー付駆動電流IL
*またはIR *をOFFする指令が出力される。
従って、フェイルセーフ作動では、カットバルブ20で油
圧をカットし、その後、カットバルブ20での油のリーク
を利用して徐々に後輪を中立位置に戻す作動を行なうよ
うにしている為、フェイル時の車両挙動急変が防止され
る。
以上、実施例を図面に基づいて説明してきたが具体的な
構成及び制御内容等はこの実施例に限られるものではな
い。
例えば、実施例では電磁バルブ駆動制御装置の適用シス
テムとして後輪転舵制御システムの例を示したが、前輪
操舵時に前輪と後輪とをアクチュエータにより転舵制御
する補助転舵制御システムやアクティブサスペンション
制御システム、トルクスプリット制御システムやアンチ
ロックブレーキ制御システム等、アクチュエータ系に駆
動電流により作動する電磁バルブを有する制御システム
であれば適用できるのは勿論である。
また、実施例では、駆動電流に対するディザー特性変更
をディザー振幅により行なう例を示したが、ディザー振
幅を大振幅にするとディザーの効きが強くなるのと同様
に、ディザーの周波数が低周波数側ではディザーの効き
が強く高周波数側ではディザーに効きが弱いという特性
を利用し、振幅一定で周波数を変更する制御としても良
いし、また、振幅と周波数の両面により最適のデイザー
効き特性に設定する例としても良い。
さらに、制御ソレノイドのインダクタンス特性により駆
動電流が大きくなるほどディザー振幅が大きくなる特性
を示す為、インダクタンス特性に適応させるべく、ソレ
ノイド抵抗(制御電圧/制御電流)に応じて振幅または
周波数の少なくとも一方によりディザー特性の補正制御
する内容を印加しても良い。
また電磁バルブは油温が高油温である時には低粘性特性
により振動や異音の問題が大きく発生し、低油温である
時には高粘性特性で応答性悪化の問題が発生する為、油
温センサ等により油温を監視し、低油温時にはディザー
の効きめを強め、高油温時にはディザーの効きめを弱め
る補正制御を加えた制御としても良い。
(発明の効果) 以上説明してきたように、本発明の電磁バルブ駆動制御
装置にあっては、電磁バルブに印加する駆動電流をディ
ザー付駆動電流とし、そのディザー特性を、電流レベル
が大きい域では効きめの弱い特性に設定する手段とした
為、アクチュエータ系に駆動電流により作動する電磁バ
ルブを有する電磁バルブ駆動制御装置において、小駆動
電流時における油圧応答性の向上と大駆動電流時におけ
る振動や異音発生の低減の両立を達成することが出来る
という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の電磁バルブ駆動制御装置のクレーム対
応図、 第2図は実施例の電磁バルブ駆動制御装置を適用した後
輪転舵制御システムを搭載した4輪操舵車両の全体構成
を示す図、 第3図は後輪転舵制御システムの後輪転舵コントロール
ユニットのブロック回路図、 第4図は実施装置でのフェイル検出処理作動の流れを示
すフローチャート、 第5図は後輪転舵制御作動及びフェイルセーフ作動の流
れを示すフローチャート、 第6図は駆動電流信号に対するディザー電流信号特性
図、 第7図は後輪転舵制御の一例を示すタイムチャート、 第8図は制御油圧−駆動電流特性図、 第9図は小駆動電流信号出力時のディザー付駆動電流の
例を示すタイムチャート、 第10図は大駆動電流信号出力時のディザー付駆動電流信
号の例を示すタイムチャートである。 a……油圧アクチュエータ b……電磁バルブ c……駆動電流指令出力手段 d……ディザー特性設定手段 e……バルブ駆動制御手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バルブスプールに電磁力と油圧反力を作用
    させ、入力油圧を油圧アクチュエータに送る制御油圧に
    調圧する電磁バルブと、 所定の制御油圧を得る駆動電流指令を出力する駆動電流
    指令出力手段と、 周波数と振幅により決まるディザー特性を、電流レベル
    が大きい域ではディザーの効きが弱い特性に設定するデ
    ィザー特性設定手段と、 前記駆動電流指令に基づく駆動電流に、設定されたディ
    ザー特性を有するディザー電流を重ね合わせたディザー
    付駆動電流を電磁バルブに印加するバルブ駆動制御手段
    と、 を備えていることを特徴とする電磁バルブ駆動制御装
    置。
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