JP2522834B2 - 負荷駆動制御系フェイル検出装置 - Google Patents

負荷駆動制御系フェイル検出装置

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JP2522834B2
JP2522834B2 JP20314689A JP20314689A JP2522834B2 JP 2522834 B2 JP2522834 B2 JP 2522834B2 JP 20314689 A JP20314689 A JP 20314689A JP 20314689 A JP20314689 A JP 20314689A JP 2522834 B2 JP2522834 B2 JP 2522834B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、前輪操舵時に前輪と後輪の少なくとも一方
を補助転舵する補助転舵制御システムやアクティブサス
ペンション制御システム等、アクチュエータ系にソレノ
イド等による負荷が用いられている各種の制御システム
に適用される負荷駆動制御系フェイル検出装置に関す
る。
(先行の技術) 負荷駆動制御系フェイル検出装置が適用される後輪転
舵制御システムとしては、例えば、本願出願人が先に特
願昭63−165932号により提案したシステムがある。
この後輪転舵制御システムは、旋回操舵時に前輪操舵
角と車速に基づいて最適の車輪動特性が得られる目標後
輪転舵角を決め、後輪を前輪に対し油圧アクチュエータ
により同相または逆相に転舵制御し、例えば、前輪操舵
車(2WS車)に比較し、操縦安定性を向上させたり、操
舵応答性を向上させるようにしている。
(発明が解決しようとする課題) このような後輪転舵制御システムは、後輪転舵コント
ロールユニットのソレノイド駆動回路からハーネスを介
して駆動電流が電磁バルブに印加され、この電磁バルブ
において入力油圧を制御油圧に調圧し、この制御油圧を
油圧アクチュエータに供給して後輪の転舵制御を行なっ
ている為、例えば、電磁バルブに印加される駆動電流が
ハーネス断線により電流値が一気に零となったり、ま
た、ショートにより一気に最大電流値が印加されるよう
な場合には、これらのフェイルを検出し、フェイル検出
に基づいてカットバルブを閉作動させ、油圧アクチュエ
ータの圧力レベルをバルブリークを利用して徐々に低下
させ、車両挙動の急変を防止するようにしている。
しかしながら、ハーネルの断線やショート等を検出す
る従来のフェイル検出装置は、ハーネスに流されるリニ
アな駆動電流の電流値を検出抵抗と比較回路とで監視し
てフェイル検出を行なう装置である為、下記の問題があ
る。
電流値比較によるフェイル検出である為、フェイル
検出可能時期が特定の場合に限られてしまい、例えば、
駆動電流を流している時にショートした場合や駆動電流
を流していない時に断線した場合にはフェイル検出不能
となり、この結果、フェイル検出不能区間でフェイルが
発生した場合にはフェイルセーフ機能が無意味となる。
例えば、第9図に示すように、駆動電流値が零の区間
は、断線フェイルが発生してもフェイル検出不能区間と
なってしまう。
1つの比較回路では1つのしきい値による駆動電流
監視となる為、フェイル判断が甘くなり、フェイル発生
時点から相当時間遅れてフェイルが検出されることにな
り、この結果、フェイルセーフ作動が遅れ、車両の挙動
急変を許してしまう場合も生じる。
また、検出精度を向上させるべく比較回路の数を増加
させとしても、比較回路数に応じた段階的な検出である
ことで精度向上代に限界があると共にコスト増となって
しまう。
本発明は、上述の問題に着目してなされたもので、ハ
ーネスを介して負荷に駆動電流を印加する負荷駆動制御
系のフェイル検出装置において、コスト的に有利であり
ながら、負荷駆動制御系に供給される電源電圧や駆動電
流の電流値にかかわらず、常に高い検出精度で負荷駆動
制御系のフェイル検出を行なうことを課題とする。
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決するため本発明の負荷駆動制御系フェ
イル検出装置では、駆動電流を電源電圧の低下時にはデ
ィザー振幅を大きくしたディザー付駆動電流とし、この
ディザー付駆動電流のディザーの有無監視により負荷駆
動制御系のフェイルを検出する手段とした。
即ち、第1のクレーム対応図に示すように、制御内容
に応じて得られる駆動電流指令信号を出力する駆動電流
指令信号出力回路aと、前記駆動電流制御信号に基づく
駆動電流に所定のディザー電流を重ね合わせたディザー
付駆動電流を負荷bに印加する負荷駆動制御回路cと、
負荷駆動制御系に供給される電源電圧が正常の時には、
負荷bが追従しない振幅及び周波数を有するディザー電
流に設定し、電源電圧が所定値以下になった時には、デ
ィザー振幅を大きくするディザー電流設定手段dと、前
記負荷bに接続されるハーネスからディザー付駆動電流
を入力し、ディザーの有無監視により負荷駆動制御系の
フェイルを検出する負荷駆動制御系フェイル検出手段e
と、を備えていることを特徴とする。
(作 用) ハーネスの断線やショート等のフェイル検出時には、
負荷駆動制御系フェイル検出手段eにおいて、負荷bに
接続されるハーネスからディザー付駆動電流を入力し、
ディザーの有無監視によりフェイルが検出される。そし
て、このフェイル検出に用いられるディザー付駆動電流
は、駆動電流の電流値にかかわらず、ディザー電流を重
ね合わせて得られる電流である為、駆動電流の電流値が
零の時にでも時期的制限を受けずフェイル検出ができ
る。
従って、多数の比較回路を用いる場合に比べコスト的
に有利でありながら、駆動電流の電流値にかかわらず、
常に高い検出精度で負荷駆動制御系のフェイル検出を行
なうことができる。
また、負荷駆動制御系に供給される電源電圧が正常の
時には、ディザー電流設定手段dにおいて、負荷bが追
従しない振幅及び周波数を有するディザー電流に設定さ
れる為、負荷bによる本来の制御に影響を与えることも
ない。
さらに、電源電圧が所定値以下になった時には、ディ
ザー電流設定手段dにおいて、ディザー振幅を大きくし
たディザー電流に設定される為、電源電圧の低下により
駆動電流が高電流値の時の電流カット作用を受けても十
分なディザー振幅によりディザーが消えること無く、デ
ィザー付駆動電流のディザーの有無監視によるフェイル
検出での誤検出が防止され、負荷駆動制御が中止される
ことなくそのまま続行される。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明す
る。
第2図は実施例の負荷駆動制御系フェイル検出装置が
適用された後輪転舵制御システムを搭載した4輪操舵車
両の全体構成を示す図である。
まず、構成を説明する。
第2図中、1L,1Rは夫々左右前輪、2L,2Rは左右後輪、
3はハンドルである。前輪1L,1Rは夫々ハンドル3によ
りステアリングギヤ4を介して転舵可能とし、後輪2L,2
Rは夫々後輪転舵アクチュエータ5により転舵可能とす
る。
前輪後輪転舵アクチュエータ5は、スプリングセンタ
式油圧アクチュエータとし、室5Rに油圧を供給する時、
圧力に比例した舵角だけ後輪2L,2Rを夫々右に転舵し、
室5Lに油圧を供給する時、圧力に比例した舵角だけ後輪
2L,2Rを夫々左に転舵するものとする。
前記アクチュエータ室5L,5Rへの油圧を制御する電磁
比例式後輪転舵制御バルブ6を設け、このバルブ6は可
変絞り6a,6b,6c,6dをブリッジ接続した構成で、このブ
リッジ回路にポンプ7,リザーバ8及びアクチュエータ室
5L,5Rからの油路9,10を夫々接続する。
そして、この制御バルブ6は更にソレノイド6L,6Rを
備え、これらソレノイド6L,6RはOFF時、夫々可変絞り6
a,6b及び6dを全開させて両アクチュエータ室5L,5Rを無
圧状態にし、ソレノイド6L又は6Rのディザー付駆動電流
IL 又はIR によるON時、可変絞り6c,6d又は6a,6bを電
流値に応じた開度に絞ってアクチュエータ室5L又は5Rに
ディザー付駆動電流IL 又はIR の電流値に応じた油圧
を供給するものとする。この油圧は前記したようにその
値に応じた角度だけ後輪2L,2Rを対応方向へ転舵する。
前記電磁比例式後輪転舵制御バルブ6と後輪転舵アク
チュエータ5との間の油路9,10(カットバルブ20の前後
の油路を夫々9−1,9−2及び10−1,10−2と称する)
の途中には、ソレノイド開閉弁構造のカットバルブ20が
挿入されている。
このカットバルブ20は常閉型とし、イグニッションOF
F時やフェイル時であり、ソレノイド20aにソレノイド駆
動電流IFが供給されない時は、油路9−1,9−2間及び1
0−1,10−2間を遮断し、正常に後輪転舵制御が行なわ
れている時であり、ソレノイド駆動電流IFが供給されて
いる時は、油路9−1,9−2間及び10−1,10−2間を連
通させる。
尚、このカットバルブ20が閉作動するフェイル時と
は、マイコン暴走やセンサ異常や制御バルブ6のソレノ
イド6L,6Rが断線やショートした時であり、フェイル時
には、カットバルブ20の閉作動と共に警報ランプ21を点
灯させる。
前記制御バルブソレノイド6L,6Rにディザー付駆動電
流IL 又はIR を印加したり、カットバルブソレノイド
20aにソレノイド駆動電流IFを印加したり、警報ランプ2
1にON・OFF信号を印加する後輪転舵コントロールユニッ
ト30には、入力情報をもたらすセンサ類として、ハンド
ルの操舵方向及び操舵角を操舵角信号θにより検出する
ハンドル操舵角センサ40と、ハンドルの中立位置を所定
の舵角範囲での中立位置信号θにより検出するハンド
ル中立位置センサ41と、車速を車速信号Vにより検出す
る車速センサ42と、イグニッションスイッチ43等が接続
されている。
そして、この後輪転舵コントロールユニット30には、
第3図のブロック線図に示すように、A/D変換器30a、デ
ィジタルマイクロコンピュータ31、D/A変換器30b、ソレ
ノイド駆動回路30c、ソレノイド駆動回路30d、表示駆動
回路30e、微分回路30f、ウォッチ・ドック・タイマー30
gを備えている。
前記ディジタルマイクロコンピュータ31には、内部回
路として、前輪操舵角演算回路31a、後輪転舵角演算回
路31b、θ−I変換回路31c、ディザー電流信号設定回
路31d、信号加算回路31e、負荷モデル31f、比較回路31
g、フェイルセーフ回路31h,電源電圧検出回路31iを有し
ている。
次に、作用を説明する。
(イ)フェイル検出作動 第4図はイグニッションスイッチ43をONとしてから開
始される制御バルブソレノイド6L,6Rのソレノイド駆動
制御系のフェイル検出作動の流れを示すフローチャート
である。
*フェイル検出中止処理 ステップ50〜ステップ53はフェイル検出中止処理ステ
ップである。
ステップ50では、実負荷である制御バルブソレノイド
6L,6Rと同様の応答を模擬する負荷モデル31fにおいて、
駆動電流信号IL,IRが入力される。
ステップ51では、ディジタルフィルタによる負荷モデ
ル31fにおいて、入力信号IL,IRがフィルタリング処理に
より出力信号IL′,IR′に変換される。
ステップ52では、比較回路31gにおいて、負荷モデル3
1fの入出力信号差△Iがしきい値K以上かどうかが判断
され、△I≧Kであり入力が急激に変化する入力過渡時
であると判断された時にはステップ53へ進み、ステップ
53でフエィル検出中止指令が出力される。
また、△I<Kであり入力変化が小さい時であると判
断された時にはステップ54以降のフエィル検出処理へ進
む。
即ち、制御バルブソレノイド6L,6Rはインダクタンス
負荷であり、且つ、この制御バルブソレノイド6L,6Rの
ソレノイド駆動回路30cは固定の電源電圧Eを用いる定
電流回路である為、ソレノイド駆動回路30cへの急激な
入力に対してはインダクタンスの過渡応答により電流が
規制され、定電流回路が飽和して電源電圧Eを出力して
しまう。その結果、ソレノイド駆動回路30cへの入力過
渡時には、ソレノイド駆動回路30cからはデイザーが消
えた駆動電流を出力してしまうことになり、ディザー付
駆動電流IL ,IR のディザーの有無監視によるフェイ
ル検出を誤ってしまう。
従って、このようなソレノイド駆動回路30cへの入力
過渡時には、入力過渡時であるかどうかを制御バルブソ
レノイド6L,6Rと同様の応答を模擬する負荷モデル31fを
用いてソレノイド駆動回路30cの前段階で予測検出し、
入力過渡時が予測検出された時にはフェイル検出中止す
る様にしている為、ソレノイド駆動回路30cへの入力過
渡時にディザーの有無監視によるフェイル検出を誤って
しまうことが防止され、高精度のフェイル検出が確保さ
れる。
*フェイル検出処理 ステップ54〜ステップ58はフェイル検出処理ステップ
である。
ステップ54では、微分回路30fにおいて、制御バルブ
ソレノイド6L,6Rに印加するディザー付駆動電流IL ,IR
を、ソレノイド駆動回路30cと制御バイブソレノイド6
L,6Rとを接続するハーネスから分岐して入力し、微分処
理によってディザーに対応するパルス状の信号を得る ステップ55では、ウォッチ・ドック・タイマー30gに
おいて、微分回路30fから入力されるディザー対応パル
ス信号に基づいて定時間パルス数がカウントされる。
ステップ56では、フェイルセーフ回路31hにおいて、
ウォッチ・ドック・タイマー30gからのパルスカウント
数がディザー周波数に応じた正常なパルスカウント数で
あるかどうかが判断され、正常カウント数である場合に
は、ステップ57へ進み後輪転舵制御を維持する正常指令
が出力され、また、カウント数が零である場合には、ス
テップ58へ進み後述するフェイル作動を開始するフェイ
ル指令が出力される。
即ち、ソレノイド駆動回路30cと制御バルブソレノイ
ド6L,6Rとを接続するハーネスが断線した場合には、駆
動電流がハーネスを流れなくなり、また、ハーネスがシ
ョートした場合には、固定の電源電圧Eに対応するリニ
アな定電流が流れる。つまり、いずれのフェイル態様に
おいてもディザーが消失してしまうことになる為、制御
バルブソレノイド6L,6Rに接続されるハーネスからディ
ザー付駆動電流IL ,IR を入力し、ディザーの有無監
視を行なうことによりハーネスの断線やショートのフェ
イルを検出できる。
そして、このフェイル検出に用いられるディザー付駆
動電流IL ,IR は、駆動電流の電流値にかかわらず、
ディザー電流を重ね合わせて得られるた電流である為、
第8図に示すように、ディザー付駆動電流IL ,IR
電流値が零の時にでも駆動電流IL ,IR の微分信号は
パルス信号となることでフェイル検出ができ、従来のリ
ニアな駆動電流を比較してフェイル検出する場合のよう
に、駆動電流が零である時にハーネスが断線した場合や
駆動電流を流している時にハーネスがショートした場合
にフェイル検出不能となることがなく、検出時期の時期
的制限を受けずフェイル検出が可能となる。
従って、多数の比較回路を用いる場合に比べコスト的
に有利でありながら、駆動電流を流しているか流してい
ないかにかかわらず、常に高い検出精度でハーネスの断
線やショートのフェイル検出を行なうことができる。
また、ディザー電流信号設定回路31dを内部回路に有
するディジタルマイクロコンピュータ31と、ディジタル
マイクロコンピュータ31からのディザー付駆動電流信号
(IL ),(IR )に基づいて制御バルブソレノイド6
L,6Rに印加するディザー付駆動電流IL ,IR を作り出
すソレノイド駆動回路30cとを備え、ソレノイド駆動回
路30cからのディザー付駆動電流IL ,IR のディザーの
有無によりフェイルを検出するようにしている為、微分
回路30fやウォッチ・ドック・タイマー30g等による単一
のディザー監視回路によりディジタルマイクロコンピュ
ータ31とソレノイド駆動回路30cの両方のフェイルを検
出できる。
即ち、ディジタルマイクロコンピュータ31が正常に作
動していないフェイル時には、ディザー電流信号設定回
路31dによりディザー電流信号IDの設定が行われないこ
とで、ディザー監視によりディジタルマイクロコンピュ
ータ31の正常・異常を検出できるし、また、ソレノイド
駆動回路30cのフェイル時には、ディザー付駆動電流IL
,IR からディザーが消失することで、ディザー監視
によりソレノイド駆動回路30cの正常・異常を検出でき
る。
以上のように、実施例のフェイル検出装置にあって、
ハーネスの断線やショートのフェイル検出に限らず、デ
ィジタルマイクロコンピュータ31やソレノイド駆動回路
30cを含むソレノイド駆動制御系のフェイル検出を単一
のディザー監視手段により検出することができる。
(ロ)後輪転舵、制御及びフェイルセーフ作動 第5図は5msecの制御サイクルにより行なわれる後輪
舵制御作動及びフェイルセーフ作動の流れを示すフロー
チャートである。
ステップ60では、最初の制御起動時かどうかが判断さ
れる。
ステップ61では、ディザーフラグDをD=0にセット
し、タイマー値TP,TMをTP,TM=0にセットする等、必要
なイニシャライズ処理が行なわれる。
ステップ62では、フエイル指令の出力時かどうかが判
断され、フェイル指令が出力されていない時には、ステ
ップ63以降の後輪転舵制御作動が行なわれ、フェイル指
令が出力されている時には、ステップ83以降のフェイル
セーフ作動が行なわれる。
*後輪転舵制御作動 ステップ63では、操舵角信号θと中立舵角信号θ
車速信号Vと電源電圧Eとが読み込まれる。
ステップ64では、操舵角信号θと中立舵角信号θ
に基づいて得られる中立舵角推定値θCMと、操舵角信号
θとによって前輪操舵角信号θが下記の式で演算され
る。
θ=|θ−θCM| ステップ65では、車速信号Vと前輪操舵角信号θ
に基づいて目標後輪転舵角信号θが演算される。
ステップ66では、目標後輪転舵角信号θが予め与え
られたθ−I特性テーブルにより駆動電流信号ILまた
はIRに変換される。
ステップ67では、電源電圧Eが電圧しきい値E0以下か
どうか、電源電圧Eの電圧レベルが正常電圧レベル領域
か低電圧レベル領域かが判断され、E>E0の時にはステ
ップ68へ進み、E≦E0の時にはステップ69へ進む。
ステップ68では、ディザー電流信号設定回路31dにお
いて、θ−I変換回路31cから入力される駆動電流信
号ILまたはIRと、第6図に示すディザー電流信号特性と
に基づいて駆動電流信号ILまたはIRに対応したディザー
電流信号ID(例えば、ディザー電流50mAに相当する信号
等)が設定される。
ステップ69では、駆動電流信号ILまたはIRにかかわら
ず、最大ディザー電流信号IDMAX(例えば、ディザー電
流85mAに相当する信号等)が設定される。
ステップ70では、ディザーフラグDがD=0かD=1
かが判断され、D=0の時には、50msec毎に−IDのディ
ザー電流信号を印加するステップ71〜ステップ75へ進
み、また、D=1の時には、50msec毎に+IDのディザー
電流信号を印加するステップ76〜ステップ80へ進む。
ステップ71では、タイマー値TMが1回の制御起動毎に
1づつ加算される。
ステップ72では、タイマー値TMが11以上かどうかが判
断され、TM<11の場合にはステップ75へ進み、信号加算
回路31eにおいて、下記の式によりディザー付駆動電流
信号(IL ),(IR )が演算され、TM=11になったら
ステップ73でD=0に書き換えられ、ステップ74でTP
0に書き換えられる。
(IL )=IL−ID (IR )=IR−ID ステップ76では、タイマー値TPが1回の制御起動毎に
1づつ加算される。
ステップ77では、タイマー値TPが11以上かどうかが判
断され、TP<11の場合にはステップ80へ進み、信号加算
回路31eにおいて、下記の式によりディザー付駆動電流
信号(IL ),(IR )が演算され、TP=11になったら
ステップ78でD=0に書き換えられ、ステップ79でTM
0に書き換えられる。
(IL )=IL+ID (IR )=IR+ID ステップ81では、前記ステップ75またはステップ80で
得られた信号に基づき、ソレノイド駆動回路30cにおい
て駆動電流にディザー電流を重ね合わせたディザー付駆
動電流IL またはIR が制御バルブソレノイド6Lまたは
6Rに出力される。
ステップ82では、バルブソレノイド20aに対しカット
バルブ20を開くON信号によるソレノイド駆動電流IFが出
力される。
従って、後輪転舵制御作動で、例えば、第7図に示す
ように、前輪操舵角θに対し後輪を一瞬逆相に転舵制
御し、その後、同相に転舵制御する1次進みの位相反転
制御を行なった場合には、コーナリングフォースの発生
をヨーの発生方向に積極的に加えることでヨーレイトの
立上がりが向上し、そして、十分なヨーイングが得られ
た後に後輪を同相側に転舵してヨーレイトの増加を抑え
ることで、車体横すべり角がつくのが抑えられ、操舵安
定性が増し高い操舵応答性が得られる。
尚、この1次進みの位相反転制御は、車速が高車速に
なるほど位相反転時期が早まり、高速時には同相制御と
ほぼ同様な制御となる為、特に、低,中速域で効果的で
ある。
また、ディザーの設定にあたっては、50msec毎に変化
する一定周波数に設定されるが、ディザー電流の大きさ
で決まるディザー振幅は、第6図に示すように、駆動電
流信号ILまたはIRの電流レベルがIO以下で小さい領域で
はディザーの効きが強い大振幅に設定され、駆動電流信
号ILまたはIRの電流レベルがIOを超えると徐々に振幅を
小さくしてゆき、ディザーの効きを弱くなるようにして
いる為、駆動電流が小電流時における油圧応答性の向上
と、駆動電流が大電流時における振動や異音発生の低減
の両立を達成することができる。
即ち、制御油圧−駆動電流特性をみた場合、油圧上昇
時と油圧下降時とでは駆動電流にヒステリシスを持ち、
このヒステリシスが油圧応答性を悪化させる。そこで、
ディザー振幅を大振幅にする等の手法によりディザーの
効きを強める必要があるが、駆動電流の全域でディザー
の効きを強めた場合には、油圧応答性が向上するもの
の、大電流域において効きの強いディザー電流により油
圧変動が激しくなり、振動や異音が発生する。
尚、ディザー電流は、上記フェイル検出目的や、上記
油圧応答性の向上と振動・異音の低減の両立の目的や、
制御バルブ6のスプールに常時微妙な振動を与えてステ
ィックスリップを抑制する目的等、複数の目的のために
駆動電流に重ね合わせられるが、実施例で設定される振
幅及び周波数のディザー電流(振幅±0.05A程度で周波
数100Hz)は、これらの目的を全て満足するものである
し、制御バルブ6による本来の後輪転舵制御に影響を与
えることもない。
また、電源電圧Eがしきい値EO以下になった時には、
ステップ69によりディザー電流信号IDをIDMAXとし、デ
ィザー振幅を大きくしたディザー付駆動電流IL ,IR
が制御バルブソレノイド6L,6Rに印加されるようにした
為、第10図に示すように、電源電圧Eの低下によりディ
ザー付駆動電流IL ,IR が高電流値の時の電流カット
作用を受けても十分なディザー振幅によりディザーが消
えること無く、ディザー付駆動電流IL ,IR のディザ
ーの有無監視によるフェイル検出での誤検出が防止さ
れ、後輪転舵制御が中止されることなくそのまま続行さ
れる。
即ち、電源電圧Eの低下があってもディザー振幅をそ
のままにした場合を考えると、第11図に示すように、デ
ィザー付駆動電流IL ,IR が高電流値の時の電流カッ
ト作用を受けてディザーが消え、ディザー付駆動電流IL
,IR のディザーの有無監視によるフェイル検出で断
線等であるとの誤検出がなされ、後輪転舵制御が中止さ
れることになる。
尚、電源電圧Eの低下時には、ディザー振幅を大きく
することで、上記のように効きの強いディザー電流とな
るが、ディザー付駆動電流IL ,IR の基礎となる電源
電圧Eが低下している為、振動や異音の発生は小さく抑
えられる。
*フェイルセーフ作動 ステップ83では、バルブソレノイド20aに対しカット
バルブ20を閉じるOFF信号によるソレノイド駆動電流IF
が出力される。
ステップ84では、警報ランプ21に点灯信号(ON)が出
力される。
ステップ85では、フェイルセーフ指令からの経過時間
△Tが所定時間△T0(例えば150msec)になったか否か
をチェックし、△T≧△T0になったらステップ86で制御
バルブ6のソレノイド6Lまたは6Rのディザー付駆動電流
IL またはIR をOFFする指令が出力される。
従って、フェイルセーフ作動では、カットバルブ20で
油圧をカットし、その後、カットバルブ20での油のリー
クを利用して徐々に後輪を中立位置に戻す作動を行なう
ようにしている為、フェイル時の車両挙動急変が防止さ
れる。
以上、実施例を図面に基づいて説明してきたが具体的
な構成及び制御内容等はこの実施例に限られるものでは
ない。
例えば、実施例では負荷駆動制御系フェイル検出装置
として後輪転舵制御システムの例を示したが、前輪操舵
時に前輪と後輪とをアクチュエータにより転舵制御する
補助転舵制御システムやアクティブサスペンション制御
システム、トルクスプリット制御システムやアンチロッ
クブレーキ制御システム等、駆動電流によって所定の負
荷を駆動制御する制御システムであれば適用できるのは
勿論である。
また、実施例では、油圧アクチュエータへの制御油圧
を作り出すソレノイドバルブを負荷とする例を示した
が、ソレノイドアクチュエータやモータアクチュエータ
等を負荷とする各種の制御システムにも適用できる。
(発明の効果) 以上説明してきたように、本発明にあっては、ハーネ
スを介して負荷に駆動電流を印加する負荷駆動制御系の
フェイル検出装置において、駆動電流を電源電圧の低下
時にはディザー振幅を大きくしたディザー付駆動電流と
し、このディザー付駆動電流のディザーの有無監視によ
り負荷駆動制御系のフェイルを検出する手段とした為、
コスト的に有利でありながら、負荷駆動制御系に供給さ
れる電源電圧や駆動電流の電流値にかかわらず、常に高
い検出精度で負荷駆動制御系のフェイル検出を行なうこ
とが出来るという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の負荷駆動制御系フェイル検出装置のク
レーム対応図、 第2図は実施例の負荷駆動制御系フェイル検出装置を適
用した後輪転舵制御システムを搭載した4輪操舵車両の
全体構成を示す図、 第3図は後輪転舵制御システムの後輪転舵コントロール
ユニットのブロック回路図、 第4図は実施装置でのフェイル検出処理作動の流れを示
すフローチャート、 第5図は後輪転舵制御作動及びフェイルセーフ作動の流
れを示すフローチャート、 第6図は駆動電流信号に対するディザー電流信号特性
図、 第7図は後輪転舵制御の一例を示すタイムチャート、 第8図は実施例装置での目標後輪転舵角信号とディザー
付駆動電流信号とディザー付駆動電流信号の微分信号を
示すタイムチャート、 第9図は従来のフェイル検出装置での目標後輪転舵角と
駆動電流値を示すタイムチャート、 第10図は実施例装置での電源電圧低下時においてディザ
ー振幅を大きくした場合のディザー付駆動電流特性及び
ディザー検出パルスを示すタイムチャート、 第11図は電源電圧低下時においてディザー振幅を変えな
い場合のディザー付駆動電流特性及びディザー検出パル
スを示すタイムチャートである。 a……駆動電流指令信号出力回路 b……負荷 c……負荷駆動制御回路 d……ディザー電流設定手段 e……負荷駆動制御系フェイル検出手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】制御内容に応じて得られる駆動電流指令信
    号を出力する駆動電流指令信号出力回路と、 前記駆動電流指令信号に基づく駆動電流に所定のディザ
    ー電流を重ね合わせたディザー付駆動電流を負荷に印加
    する負荷駆動制御回路と、 負荷駆動制御系に供給される電源電圧が正常の時には、
    負荷が追従しない振幅及び周波数を有するディザー電流
    に設定し、電源電圧が所定値以下になった時には、ディ
    ザー振幅を大きくするディザー電流設定手段と、 前記負荷に接続されるハーネスからディザー付駆動電流
    を入力し、ディザーの有無監視により負荷駆動制御系の
    フェイルを検出する負荷駆動制御系フェイル検出手段
    と、 を備えていることを特徴とする負荷駆動制御系フェイル
    検出装置。
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