JP2552358B2 - 車両動特性制御装置 - Google Patents

車両動特性制御装置

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JP2552358B2 JP1122058A JP12205889A JP2552358B2 JP 2552358 B2 JP2552358 B2 JP 2552358B2 JP 1122058 A JP1122058 A JP 1122058A JP 12205889 A JP12205889 A JP 12205889A JP 2552358 B2 JP2552358 B2 JP 2552358B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、前輪操舵時に前輪と後輪の少なくとも一方
を補助転舵する補助転舵制御システムやアクティブサス
ペンション制御システム等、電気的駆動信号をアクチュ
エータに出力することでヨーレイトや横加速度や車体ロ
ール等の車両動特性を最適に制御する車両動特性制御装
置に関する。
(先行の技術) この種の先行する後輪転舵制御システム(車両動特性
制御装置の一例)としては、例えば、本願出願人が先に
特願昭62−330281号により提案したシステムがある。
この後輪転舵制御システムは、前輪操舵角θと車速
Vに基づいて目標後輪転舵角θを決め、後輪を前輪に
対し同相または逆相に転舵し、例えば、前輪操舵車(2W
S車)に比較し、車体横すべり角がつくのを抑えて操縦
安定性を向上させたり、ヨーレイトの立上がりを増大さ
せて応答性を向上させるようにしている。
(発明が解決しようとする課題) このような後輪転舵制御システムは、パワーシリンダ
による油圧アクチュエータを作動させるその制御手段が
マイクロコンピュータを主体として電気的信号を処理す
る後輪転舵コントロールユニットによる手段である為、
通常走行時等では発生し得ない特定の入力信号を与える
ことで開始判断をし、この開始判断後、輪転舵コントロ
ールユニットの内部で信号を発生させ、アクチュエータ
系の作動が正常であるかどうかを目や所定の表示により
確認する自己診断機能を持たせている。
しかしながら、自己診断を行なうべき対象のアクチュ
エータ系が単独であり1つの動作の確認で良い場合に
は、自己診断開始判断後、予め設定しておいた自己診断
処理に従って自動的に自己診断を行なうことができる
が、自己診断を行なうべき対象のアクチュエータ系が複
数ある場合や、アクチュエータ系としては単独であって
も複数の異なる動作確認を要する場合には、下記のよう
な問題が生じる。
予め設定しておいた自己診断処理が単独のアクチュ
エータ系や1つの動作確認を行なう内容である場合に
は、他のアクチュエータ系や他の動作確認を行なえな
い。
の問題を解決するべく複数のアクチュエータ系や
複数の動作の自己診断時期をタイマー管理等により自動
的に自己診断時期を切換えるようにした場合には、切換
時期を判別するのが困難である。
の問題を解決するべく自己診断時期を外部操作に
より切換える特別なスイッチを後輪転舵コントロールユ
ニットに接続する案もあるが、この場合、スイッチ操作
に手間を要するし、新たなスイッチの付加によりコスト
的に不利になる。
本発明は、上述の問題に着目してなされたもので、自
己診断機能を持たせた車両動特性制御装置において、複
数のアクチュエータ系の動作や単独のアクチュエータ系
の複数の異なる動作確認を、切換時期明確性と操作容易
性とコスト的有利性を共に満足しながら行なうことを課
題とする。
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決するために本発明の車両動特性制御装
置では、自己診断中、車室内での操作により発生させた
操作信号により自己診断モードでの動作確認対象を異な
らせる手段とした。
即ち、第1図のクレーム対応図に示すように、車両状
態を検出する所定の検出手段aからの入力信号に基づい
て最適な車両動特性を得る電気的駆動信号をアクチュエ
ータbに出力する車両動特性制御手段cと、 イグニッションオンから設定時間の間に、通常走行時
では発生し得ない特定の入力信号が前記車両動特性制御
手段cに入力されることにより自己診断の開始判断を行
なう自己診断開始判断手段dと、 前記車両動特性制御手段cに接続されていると共に、
車室内での操作により操作信号を発生させることが可能
な操作信号発生手段eと、 自己診断の開始判断時で、前記操作信号が入力された
時には、自己診断したい第1の制御動作を行なわせる指
令に代え、操作信号により特定される第2の制御動作を
行なわせる指令をアクチュエータbに与え、指令に基づ
く制御動作が正常に行なわれるかどうかを確認する自己
診断手段fと、 を備えていることを特徴とする。
(作 用) アクチュエータ制御動作が正常に行なわれているかど
うかを確認する自己診断時には、イグニッションオンか
ら設定時間の間に、通常走行時では発生し得ない特定の
入力信号を車両動特性制御手段cに入力させる操作を行
なうことにより、自己診断開始判断手段dにおいて、自
己診断の開始が判断される。
この自己診断の開始判断時で、操作信号が入力されて
いない時には、自己診断したい第1の制御動作を行なわ
せる指令がアクチュエータbに与えられ、自己診断手段
fにおいて、この指令に基づく制御動作が正常に行なわ
れるかどうかが確認される。
一方、上記自己診断の途中において、車室内での操作
により発生する操作信号が操作信号発生手段eから自己
診断手段fに入力されると、第1の制御動作を行なわせ
る指令に代え、操作信号により特定される第2の制御動
作を行なわせる指令がアクチュエータbに与えられ、自
己診断手段fにおいて、この指令に基づく制御動作が正
常に行なわれるかどうかが確認される。
従って、異なる動作確認対象へ移行する時、車室内で
の操作による操作信号の発生により移行するようにして
いるため、複数の異なる動作確認を切換時期明確性と操
作容易性を満足しながら行なうことができるし、また、
操作信号を発生させる操作信号発生手段として予め車両
動特性制御手段に接続されている手段を用いているた
め、新たに操作信号発生手段を付加する場合に比べてコ
スト的に有利となる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明す
る。
第2図は実施例の後輪転舵制御システム(車両動特性
制御装置の一例)を搭載した4輪操舵車両の全体構成を
示す図である。
まず、構成を説明する。
第2図中、1L,1Rは夫々左右前輪、2L,2Rは左右後輪、
3はハンドルである。前輪1L,1Rは夫々ハンドル3によ
りステアリングギヤ4を介して転舵可能とし、後輪2L,2
Rは夫々後輪転舵アクチュエータ5により転舵可能とす
る。
前記後輪転舵アクチュエータ5は、スプリングセンタ
式油圧アクチュエータとし、室5Rに油圧を供給する時、
圧力に比例した舵角だけ後輪2L,2Rを夫々右に転舵し、
室5Lに油圧を供給する時、圧力に比例した舵角だけ後輪
2L,2Rを夫々左に転舵するものとする。
前記アクチュエータ室5L,5Rへの油圧を制御する電磁
比例式後輪転舵制御バルブ6を設け、このバルブ6は可
変絞り6a,6b,6c,6dをブリッジ接続した構成で、このブ
リッジ回路にポンプ7,リザーバ8及びアクチュエータ室
5L,5Rからの油路9,10を夫々接続する。
そして、この制御バルブ6は更にソレノイド6L,6Rを
備え、これらソレノイド6L,6RはOFF時、夫々可変絞り6
a,6b及び6c,6dを全開させて両アクチュエータ室5L,5Rを
無圧状態にし、ソレノイド6L又は6Rのディザー付駆動電
流IL 又はIR によるON時、可変絞り6c,6d又は6a,6bを
電流値に応じた開度に絞ってアクチュエータ室5L又は5R
にディザー付駆動電流IL 又はIR の電流値に応じた油
圧を供給するものとする。この油圧は前記したようにそ
の値に応じた角度だけ後輪2L,2Rを対応方向へ転舵す
る。
前記電磁比例式後輪転舵制御バルブ6と後輪転舵アク
チュエータ5との間の油路9,10(カットバルブ20の前後
の油路を夫々9−1,9−2及び10−1,10−2と称する)
の途中には、ソレノイド開閉弁構造のカットバルブ20が
挿入されている。
このカットバルブ20は常閉型とし、イグニッションOF
F時やフェイル時であり、ソレノイド20aにソレノイド駆
動電流IFが供給されない時は、油路9−1,9−2間及び1
0−1,10−2間を遮断し、正常に後輪転舵制御が行なわ
れている時であり、ソレノイド駆動電流IFが供給されて
いる時は、油路9−1,9−2間及び10−1,10−2間を連
通させる。
尚、このカットバルブ20が閉作動するフェイル時と
は、マイコン暴走やセンサ異常や制御バルブ6のソレノ
イド6L,6Rが断線やショートした時であり、フェイル時
には、カットバルブ20の閉作動と共に警報ランプ21を点
灯させる。
前記制御バルブソレノイド6L,6Rにディザー付駆動電
流IL 又はIR を印加したり、カットバルブソレノイド
20aにソレノイド駆動電流IFを印加したり、警報ランプ2
1にON−OFF信号を印加する後輪転舵コントロールユニッ
ト30には、後輪転舵制御の入力情報をもたらすセンサ類
として、ハンドル操舵方向及びハンドル操舵角θを検出
するハンドル操舵角センサ40と、ハンドルの中立位置を
所定の舵角範囲でのON信号により検出するハンドル中立
位置センサ41と、車速Vを検出する車速センサ42と、イ
グニッションスイッチ43等が接続されている。
また、加速急変フェイルを検出する入力情報手段(実
開昭62−54067号参照),自己診断開始時の特定の信号
を発生する手段及び自己診断時に制御バルブ6の動作確
認に代えカットバルブ20の動作を確認する操作信号を発
生する手段、即ち、3通りの機能を兼用する入力手段と
してブレーキスイッチ44が接続されている。
さらに、自己診断時に後輪転舵動作を数値により正確
に確認する手段として後輪転舵センサ45が接続されてい
る。
そして、この後輪転舵コントロールユニット30には、
第3図のブロック回路図に示すように、内部回路とし
て、A/D変換器30a、中立舵角推定値演算回路30b、バッ
クアップメモリ30c、前輪操舵角演算回路30d、目標後輪
転舵角演算回路30e、D/A変換器30f、θ−I変換回路3
0g、ディザー設定回路30h、ソレノイド駆動回路30i、異
常検出回路30j、フェイルセーフ回路30k、ソレノイド駆
動回路30l、表示駆動回路30m、自己診断回路30n、A/D変
換器30o、タイマー回路30p、自己診断開始判断回路30
q、表示駆動回路30rを有する。
また、表示駆動回路30rには、自己診断時に自己診断
結果を表示する自己診断表示器22が接続されている。
この自己診断表示器22には、第3図に示すように、後
輪転舵制御系正常表示ランプ22aと、油圧系エア混入表
示ランプ22bと、カットバルブ正常表示ランプ22cと、カ
ットバルブ異常表示ランプ22dを有する。
次に、作用を説明する。
(イ)モード判断処理作動 第4図はイグニッションスイッチ43をONとしてから判
断が開始される自己診断モードか通常制御モードかのモ
ード判断処理作動の流れを示すフローチャートである。
まず、ステップ50では、イグニッションスイッチ43が
ONかどうかが判断され、ONとなった時点からステップ51
以降の処理が開始される。
ステップ51では、イグニッションスイッチ43がONとな
った時点からブレーキスイッチ信号BSと中立位置信号CP
とタイマー値Tとが読み込まれる。
ステップ52では、自己診断開始条件を満足するかどう
かが判断される。
ここで、自己診断開始は、通常走行時等では発生し得
ない特定の入力信号の有無で判断されるもので、実施例
の自己診断開始条件は、イグニッションスイッチ43がON
となった時点から10秒という時間範囲内に、ブレーキス
イッチ44からのブレーキスイッチ信号BSが10回以上レベ
ル変化すると共にハンドル中立位置センサ41からの中立
位置信号CPが10回以上レベル変化するという条件に設定
されている。
そして、イグニッションスイッチ43がONとなった時点
から10秒経過した時点で上記自己診断開始条件を満足す
る場合にはステップ53へ進み、自己診断モードの開始指
令が出力される。
また、イグニッションスイッチ43がONとなった時点か
ら10秒経過するまでと、10秒経過した時点で上記自己診
断開始条件を満足しない場合にはステップ54へ進み、後
輪転舵制御を行なう通常制御モードの開始指令が出力さ
れる。
従って、イグニッションスイッチ43をOFFからONに切
換えた後、直ちに後輪転舵制御を行なう通常制御に入り
たい場合には、特定の信号を発生するブレーキ及びステ
アリング操作を行なわなければ自動的に通常制御となる
し、自己診断を行なう場合には、イグニッションスイッ
チ43をOFFからONに切換えた後、10秒以内に10回以上の
ブレーキ操作と、10回以上のステアリング操作を行なう
ことで自己診断を開始させることができる。
尚、自己診断開始条件は、通常走行時等では発生し得
ない特定の入力信号とすれば足りるもので、具体的には
実施例以外にも、様々な条件設定が可能である。
(ロ)後輪転舵制御作動及び自己診断作動 第5図は第4図のモード判断処理作動で通常制御モー
ドの指令が出力されている時に行なわれる後輪転舵制御
作動及び自己診断モード開始指令が出力されてから所定
時間行なわれる自己診断作動の流れを示すフローチャー
トである。
ステップ60では、上記モード判断処理作動により自己
診断モード開始指令が出力されている時か否かが判断さ
れ、自己診断モード開始指令が出力されていない時に
は、ステップ61以降の後輪転舵制御作動が行なわれ、自
己診断モード開始指令が出力されている時には、ステッ
プ67以降の自己診断作動が行なわれる。
*後輪転舵制御作動 ステップ61では、ハンドル操舵角θと車速Vと記憶中
立舵角推定値θCMとが読み込まれる。
ステップ62では、ハンドル操舵角θと記憶中立舵角推
定値θCMとによって前輪操舵角θが下記の式で演算さ
れる。
θ=|θ−θCM| ステップ63では、車速Vと前輪操舵角θとに基づい
て目標後輪転舵角θが演算される。
ステップ64では、目標後輪転舵角θが、予め与えら
れたθ−I特性テーブルにより駆動電流ILまたはIR
変換される。
ステップ65では、ステップ64で得られた駆動電流IL
たはIRに所定の振幅,周波数によるディザーを付加した
ディザー付駆動電流IL またはIR が制御バルブソレノ
イド6Lまたは6Rに出力される。
ステップ66では、バルブソレノイド20aに対しカット
バルブ20を開くON信号によるソレノイド駆動電流IFが出
力される。
従って、後輪転舵制御作動で、例えば、前輪操舵角θ
に対し後輪を一瞬逆相に転舵制御し、その後、同相に
転舵制御する1次進みの位相反転制御を行なった場合に
は、コーナリングフォースの発生をヨーの発生方向に積
極的に加えることでヨーレイトの立上がりが向上し、そ
して、十分なヨーイングが得られた後に後輪を同相側に
転舵してヨーレイトの増加を抑えることで、車体横すべ
り角がつくのが抑えられ、操舵安定性が増すし高い応答
性が得られる。この1次進みの位相反転制御は、特に、
低,中速域で効果的である。
*自己診断作動 ステップ67では、自己診断作動を時間制限するタイマ
ーが起動される。
ステップ68では、自己診断作動の制限時間である5分
を経過しているかどうかが判断され、5分経過前の場合
にはステップ69以降の自己診断処理が行なわれ、自己診
断作動から5分を経過した場合には、ステップ80へ進
み、自己診断モードの終了指令(通常制御モード指令に
指令変更)が出力される。
ステップ69では、ブレーキスイッチ44からのブレーキ
信号BSがブレーキ操作を示すON信号かどうかが判断さ
れ、OFF信号の場合には、ステップ70以降に進み、後輪
転舵制御系の後輪転舵制御動作が正常に行なわれるかど
うかを確認する通常の自己診断処理が行なわれる。
ステップ70では、第6図の上部タイムチャートに示す
ように、自己診断回路30nからのCPU指令電圧に基づき後
輪転舵アクチュエータ5のステップ応答が飽和しないパ
ルス幅を有するディザー付パルス駆動電流ILP またはI
RP が制御バルブ6のソレノイド6Lまたは6Rに出力され
る。
尚、後輪転舵アクチュエータ5のステップ応答が飽和
しないパルス幅とは、後輪転舵アクチュエータ5にエア
混入のない正常時とエア混入時とで実転舵角に検出可能
な差を生じさせるパルス幅をいい、第7図に示すよう
に、A:Bの比が1:9以下となるようなパルス幅とすれば良
く、Bが(A+B)に対して90%を超えた場合には、エ
ア混入時にも実転舵角が大きくなり、エア混入時かどう
かの検出が不可能となる。
ステップ71では、後輪転舵角センサ45から実後輪転舵
角δが読み込まれる。
ステップ72では、実後輪転舵角δが予め設定されて
いるエア混入判断しきい値δRO以上かどうかが判断され
る。
そして、δ≧δROの場合には、ステップ73へ進み、
油圧系へのエア混入がなく油圧応答が正常であるとの判
断に基づき後輪転舵制御系正常表示ランプ22aに対し点
灯指令が出力される。
また、δ<δROの場合には、ステップ74へ進み、油
圧系へのエア混入があるとの判断に基づき油圧径エア混
入表示ランプ22bに対し点灯指令が出力される。
尚、後輪転舵制御系の後輪転舵制御動作の確認時に
は、後輪タイヤが動くかどうかを目視によっても確認で
きることは勿論である。
上記後輪転舵制御系の後輪転舵制御動作が正常である
と確認できる時で所定の油圧が後輪転舵アクチュエータ
5に供給されている時、カットバルブ系のフェイル動作
確認を行ないたい場合には、車室内においてブレーキ操
作を行ないON信号によるブレーキスイッチ信号を発生さ
せると、ステップ69からステップ75以降へ進み、カット
バルブ系でフェイル動作が正常に行なわれるかどうかを
確認する自己診断処理作動が行なわれる。
ステップ75では、第6図の下部タイムチャートに示す
ように、バルブソレノイド20aに対しカットバルブ20を
閉じるOFF信号によるソレノイド駆動電流IFが出力され
る。
ステップ76では、後輪転舵角センサ45から実後輪転舵
角δが読み込まれる。
ステップ77では、実後輪転舵角δが0になっかかど
うかが判断される。
そして、カットバルブ20を閉じる指令を与えてから所
定時間の経過時点でδ=0となった場合には、ステッ
プ78へ進み、カットバルブ20が正常に動作しているとの
判断に基づきカットバルブ正常表示ランプ22cに対し点
灯指令が出力される。
また、カットバルブ20を閉じる指令を与えてから所定
時間の経過時点でδ=0とならない場合には、ステッ
プ79へ進み、カットバルブ20に何らかの異常が発生して
いるとの判断に基づきカットバルブ異常表示ランプ22d
に対し点灯指令が出力される。
以上説明してきたように自己診断作動にあっては、下
記に列挙するような特徴を有する。
通常の後輪転舵制御系の自己診断の途中において、
車室内でのブレーキ操作によりON信号によるブレーキス
イッチ信号BSを発生させると、今まで行なわれていた後
輪転舵制御系の後輪転舵制御動作を確認する自己診断に
代え、カットバルブ系のフェイル動作の確認する自己診
断が開始され、カットバルブ20が正常に動作しているか
どうかを確認することができる。
従って、後輪転舵アクチュエータ系の後輪転舵制御動
作の確認からフェイル動作の確認に移行する時、車室内
でのブレーキ操作による操作信号の発生で移行するよう
にした為、2つの異なる動作確認を切換時期明確性と切
換操作容易性を満足しながら行なうことができるし、さ
らに、操作信号発生手段として、予め後輪転舵コントロ
ールユニット30に接続されているブレーキスイッチ44を
用いた為、新たに操作信号発生手段を付加する場合に比
べコスト的に有利となる。
自己診断が開始されると、自動的にディザー付パル
ス駆動電流ILP またはIRP が制御バルブ6のソレノイ
ド6Lまたは6Rに出力される為、後輪転舵アクチュエータ
系の後輪転舵制御動作の確認を目視や表示ランプ22aの
点灯により行なうことができる。
さらに、ディザー付パルス駆動電流ILP またはIRP
は後輪転舵アクチュエータ5のステップ応答が飽和しな
いパルス幅を有すると共に、パルス駆動電流の出力時に
実後輪転舵角δを後輪転舵角センサ45により検出する
ようにしている為、ディザー付パルス駆動電流ILP
たはIRP の出力に対する実後輪転舵角δの大きさに
より自己診断時に油圧応答性の良否や油圧系にエア混入
があるかどうかを検出することができる。
自己診断の時間を5分に制限している為、自己診断
を停止させることを忘れ長時間にわたって後輪転舵アク
チュエータ5に油圧が供給され続けて油温が異常に上昇
した場合に生じるようなシール類等の破損による耐久性
低下が防止される。
ハンドル角センサ40,ハンドル中立位置センサ41,車速
センサ42,イグニッションスイッチ43は請求の範囲の検
出手段に相当し、後輪転舵アクチュエータ5は請求の範
囲のアクチュエータに相当し、後輪転舵コントロールユ
ニット30は請求の範囲の車両動特性制御手段に相当し、
ブレーキスイッチ44は請求の範囲の操作信号発生手段に
相当し、自己診断判断開始回路30q及び第4図のステッ
プ52は請求の範囲の自己診断開始判断手段に相当し、自
己診断回路30n及び第5図のステップ61〜66を除くステ
ップは請求の範囲の自己診断手段に相当する。
以上、実施例を図面に基づいて説明してきたが具体的
な構成及び制御内容等はこの実施例に限られるものでは
ない。
例えば、実施例では車両動特性制御装置として後輪転
舵制御システムの例を示したが、前輪操舵時に前輪と後
輪とをアクチュエータにより転舵制御する補助転舵制御
システムやアクティブサスペンション制御システム等、
電気的駆動信号をアクチュエータに出力することで車両
動特性を最適に制御するシステムであれば適用できる。
また、実施例では油圧アクチュエータの例を示した
が、電動モータ等の電気式アクチュエータを用いたシス
テムにも適用できるし、アクチュエータが複数搭載され
ているシステムや、複数のシステムで共用しているコン
トロールユニットの場合にも適用できる。
また、実施例では、操作信号発生手段としてブレーキ
スイッチの例を示したが、車室内の操作で信号を発生す
るものであれば、クラッチスイッチや自動変速機の変速
レバーに連動のインヒビタースイッチ等を用いても良
い。
(発明の効果) 以上説明してきたように、本発明にあっては、自己診
断機能を持たせた車両動特性制御装置において、イグニ
ッションオンから設定時間の間に、通常走行時では発生
し得ない特定の入力信号が前記車両動特性制御手段に入
力されることにより自己診断の開始判断を行なう自己診
断開始判断手段と、車両動特性制御手段に接続されてい
ると共に、車室内での操作により操作信号を発生させる
ことが可能な操作信号発生手段と、自己診断の開始判断
時で、操作信号が入力された時には、自己診断したい第
1の制御動作を行なわせる指令に代え、操作信号により
特定される第2の制御動作を行なわせる指令をアクチュ
エータに与え、指令に基づく制御動作が正常に行なわれ
るかどうかを確認する自己診断手段と、を備えた装置と
したため、複数のアクチュエータ系の動作や単独のアク
チュエータ系の複数の異なる動作確認を、切換時期明確
性と操作容易性とコスト的有利性を共に満足しながら行
なうことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の車両動特性制御装置のクレーム対応
図、 第2図は後輪転舵制御システムを搭載した4輪操舵車両
の全体構成を示す図、 第3図は後輪転舵制御システムの後輪転舵コントロール
ユニットのブロック回路図、 第4図は自己診断モードか通常制御モードかのモード判
断処理作動の流れを示すフローチャート、 第5図は後輪転舵制御作動及び自己診断作動の流れを示
すフローチャート、 第6図は自己診断時における各信号や特性を示すタイム
チャート、 第7図はパルス駆動電流のパルス幅決定手法を示す説明
図である。 a……検出手段 b……アクチュエータ c……車両動特性制御手段 d……自己診断開始判断手段 e……操作信号発生手段 f……自己診断手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両状態を検出する所定の検出手段からの
    入力信号に基づいて最適な車両動特性を得る電気的駆動
    信号をアクチュエータに出力する車両動特性制御手段
    と、 イグニッションオンから設定時間の間に、通常走行時で
    は発生し得ない特定の入力信号が前記車両動特性制御手
    段に入力されることにより自己診断の開始判断を行なう
    自己診断開始判断手段と、 前記車両動特性制御手段に接続されていると共に、車室
    内での操作により操作信号を発生させることが可能な操
    作信号発生手段と、 自己診断の開始判断時で、前記操作信号が入力された時
    には、自己診断したい第1の制御動作を行なわせる指令
    に代え、操作信号により特定される第2の制御動作を行
    なわせる指令をアクチュエータに与え、指令に基づく制
    御動作が正常に行なわれるかどうかを確認する自己診断
    手段と、 を備えていることを特徴とする車両動特性制御装置。
JP1122058A 1989-05-16 1989-05-16 車両動特性制御装置 Expired - Lifetime JP2552358B2 (ja)

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