JP6075354B2 - コークスの製造方法 - Google Patents
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Description
(1)低石炭化度非微粘結炭が配合された配合炭を、コークス炉に装入して乾留するコークスの製造方法において、
前記低石炭化度非微粘結炭は、揮発分が30質量%以上、ビトリニット反射率が0.9以下である石炭のうち、JIS M 8801で規定される方法によって測定される全膨張率が0%の石炭であり、
前記低石炭化度非微粘結炭の銘柄毎に、6℃/min以上の昇温速度で測定した高速昇温膨張比容積を求め、
前記低石炭化度非微粘結炭の銘柄毎に、配合炭の全膨張比容積と石炭充填嵩密度の積の値を変化させて、最もコークス強度が高くなる粉砕粒度を求め、
前記粉砕粒度毎に、前記低石炭化度非微粘結炭の高速昇温膨張比容積と、前記配合炭の全膨張比容積と石炭充填嵩密度の積との関係を予め求めておき、
使用する低石炭化度非微粘結炭の高速昇温膨張比容積と、操業条件から決まる配合炭の全膨張比容積と石炭充填嵩密度の積とに応じて、前記関係から粉砕粒度を決定し、
前記使用する低石炭化度非微粘結炭を、前記決定した粉砕粒度になるように粉砕することを特徴とするコークスの製造方法。
表1に示す、低石炭化度非微粘結炭のうち、高速昇温膨張比容積が1.9cm3/gのA炭を、インパクトクラッシャーにて、3mm以下の比率を75%、85%、95%になるように粉砕し、それぞれ、別の石炭とともに混合して配合炭とし、配合炭の空隙充填度を1.1として、試験コークス炉で乾留して試験コークスを製造した。
表1に示す、低石炭化度非微粘結炭のうち、高速昇温膨張比容積が1.4cm3/gのB炭を、インパクトクラッシャーにて3mm以下の比率を75%、85%、91%になるように粉砕し、それを別の石炭とともに混合して配合炭とし、配合炭の空隙充填度を約1.1として、試験コークス炉で乾留して試験コークスを製造した。
全膨張率0%の低石炭化度非微粘結炭において、配合炭の空隙充填度の増加とともに、また、低石炭化度非微粘結炭の高速昇温膨張比容積の低下とともに、最適な粉砕粒度が小さくなる。全膨張率0%の低石炭化度非微粘結炭を用いてコークスを製造する際に、配合炭の空隙充填度、低石炭化度非微粘結炭の高速昇温膨張比容積、及び、最適な粉砕粒度の関係を利用することで、低石炭化度非微粘結炭の最適な粉砕粒度を決定することができ、強度の高いコークスを安定的に製造できる。
(b)低石炭化度非微粘結炭の高速昇温膨張比容積の求め方
(c)低石炭化度非微粘結炭の銘柄毎に、配合炭の空隙充填度を変化させた際の最適な粉砕粒度の求め方
(d)最適な粉砕粒度毎の、高速昇温膨張比容積と、配合炭の空隙充填度との関係の求め方
(e)使用する低石炭化度非微粘結炭の高速昇温膨張比容積と、操業条件から決まる配合炭の空隙充填度とに応じた、(d)の関係からの粉砕粒度の決め方
(揮発分:30質量%以上、ビトリニット反射率:0.9以下)
低石炭化度非微粘結炭は、単独で加熱しても粘結性を示さない、又は、示してもその程度は、ごく僅かである石炭化度の低い石炭を示すが、本発明の低石炭化度非微粘結炭は、石炭化度を示す指標である揮発分が30質量%以上、ビトリニット反射率Roが0.9以下のものである。揮発分は、JIS M 8812で規定される方法、ビトリニット反射率は、JIS M 8816で規定される方法で測定することができる。
低石炭化度非微粘結炭は、上記の揮発分及びビトリニット反射率を満たすもののうち、JIS M 8801で規定される方法により測定して、全膨張率が0%の石炭である。この測定方法は、成型炭を反応管に装入し、その上部にピストンを載置し、その容器を加熱して、成型物の上端の上昇量をピストンの変位量から読み取り、成型物の最初の長さに対する、ピストンの変位量の分率を求め、この分率を全膨張率とするものである。このような、低石炭化度非微粘結炭は、非微粘結炭の中でも、埋蔵量が多く、安価に入手できることから採用する。
低石炭化度非微粘結炭の高速昇温膨張比容積は、特許第4691212号に開示されている測定方法に従い測定する。具体的には、上述のように、低石炭化度非微粘結炭を細管に入れ、この細管にピストンを挿入し、石炭の軟化時の昇温速度が6℃/min以上になるように石炭を加熱し、ピストンの変位量を測定し、この変位量から膨張率から求め、この膨張率から軟化時の高速昇温膨張比容積を求める。
低石炭化度非微粘結炭を、粉砕機によって、種々の粉砕粒度になるように粉砕し、それぞれ、別の石炭と配合された配合炭とし、配合炭の空隙充填度を変化させて、コークス炉で乾留してコークスを製造する。次に、製造されたコークスのコークス強度DIを測定し、配合炭の空隙充填度毎に、最適な粉砕粒度を求める。そして、他の銘柄の低石炭化度非微粘結炭に関しても同様な手順により、配合炭の空隙充填度毎に最適な粉砕粒度を求める。
粉砕は、インパクトクラッシャーなどの粉砕機を用いて粉砕する。粉砕方法については、特に限定されない。粉砕粒度は、3mm以下の比率75〜95%が好ましい。3mm以下の比率75%未満では、コークス強度の低下を引き起こし易くなり、一方、3mm以下の比率95%超では、所要とする電力量の増加や微粉の増加による粉塵の発生につながり易くなる。
配合炭は、低石炭化度非微粘結炭を、所定の粉砕粒度に粉砕された複数の別の石炭と配合したものである。低石炭化度非微粘結炭と、別の石炭の合計との配合割合は、低石炭化度非微粘結炭5〜30質量%、別の石炭の合計70〜95質量%が例示される。なお、図1の作成では、低石炭化度非微粘結炭25質量%、別の石炭の合計75質量%とした。
空隙充填度は、1.0よりも低い条件では、装入時に存在する石炭粒子間の空隙が、石炭の膨張により充填しきれず、石炭粒子間の空隙が欠陥となって残り、低強度のコークスとなりやすい。また、空隙充填度は、1以上の条件では、装入時に存在する石炭粒子間の空隙が、石炭の膨張により完全に充填されており、欠陥が存在せず強度は一定となりやすい。ただし、実際のコークス炉では、装入嵩密度や石炭の性状にばらつきがあることを考慮すると、1.1程度以上とすることが好ましい。一方、上限としては、特に限定されないが、使用可能な在庫石炭の制限などから、1.6程度が現実的である。
上述のように求められた、低石炭化度非微粘結炭の高速昇温膨張比容積に対する所定の配合炭の空隙充填度における最適な粉砕粒度を、図1に示すように整理する。すなわち、最適な粉砕粒度毎に、2次関数などで近似式を求めて、近似曲線を作成し、高速昇温膨張比容積と、配合炭の空隙充填度との関係の図を作成する。
使用する低石炭化度非微粘結炭の高速昇温膨張比容積を上述の方法によって測定する。その測定された高速昇温膨張比容積と、操業条件から決まる配合炭の空隙充填度とから、上述の関係図を用いて、粉砕粒度を決定する。ただし、配合炭の空隙充填度は、実際のコークス炉では、予定している操業条件によってほぼ決定されるので、使用する低石炭化度非微粘結炭の高速昇温膨張比容積が求まれば、最適な粉砕粒度を求めることができる。
Claims (1)
- 低石炭化度非微粘結炭が配合された配合炭を、コークス炉に装入して乾留するコークスの製造方法において、
前記低石炭化度非微粘結炭は、揮発分が30質量%以上、ビトリニット反射率が0.9以下である石炭のうち、JIS M 8801で規定される方法によって測定される全膨張率が0%の石炭であり、
前記低石炭化度非微粘結炭の銘柄毎に、6℃/min以上の昇温速度で測定した高速昇温膨張比容積を求め、
前記低石炭化度非微粘結炭の銘柄毎に、配合炭の全膨張比容積と石炭充填嵩密度の積の値を変化させて、最もコークス強度が高くなる粉砕粒度を求め、
前記粉砕粒度毎に、前記低石炭化度非微粘結炭の高速昇温膨張比容積と、前記配合炭の全膨張比容積と石炭充填嵩密度の積との関係を予め求めておき、
使用する低石炭化度非微粘結炭の高速昇温膨張比容積と、操業条件から決まる配合炭の全膨張比容積と石炭充填嵩密度の積とに応じて、前記関係から粉砕粒度を決定し、
前記使用する低石炭化度非微粘結炭を、前記決定した粉砕粒度になるように粉砕することを特徴とするコークスの製造方法。
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