JP6260260B2 - コークスの製造方法 - Google Patents
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Description
一方、石炭は過粉砕すると粘結性が低下することが知られている。そのため、粘結性低下によるコークス強度低下を引き起こさずに、粉砕による効果を享受することが望まれる。
平均反射率0.6%以上1.1%以下、かつ、膨張率−10%以上の弱粘結炭を粒度2mm以下90%に粉砕する方法が開示されている。従来の技術範囲(3mm以下60%〜90%)よりも細かく粉砕することで亀裂抑制効果が大きく、コークス強度が向上するとしている(特許文献1)。
無機成分の高い石炭の粉砕粒度を無機成分の低い石炭より細かく粉砕してコークスを製造する方法の記載がある(特許文献2)。
また、粘結炭、非粘結炭を問わず、0.6mm以上の最大長さを有する粗大イナート組織を区分化し、区分毎に粉砕し、石炭粉砕に伴う粒径0.3mm以下の微粉炭の増加による配合炭全体の嵩密度の低下を抑制することで、安定的かつ効果的にコークス強度を高める高炉用コークスの製造方法の記載がある(特許文献3)。
特許文献1には、非粘結炭を粒度2mm以下90%に粉砕するが、粉砕により発生する微粉に関しての記載がない。
特許文献2または特許文献3は、石炭の性状に対応した粉砕方法を提案する。特許文献2は、無機成分に着目するもので、特許文献3は、粗大イナート組織に着目し、その特性に応じて粉砕する。しかし、これらの文献は、非粘結炭の粉砕に伴う細粒と微粉の粉砕方法についての記述はない。
本発明の目的は、膨張率が低い非粘結炭を適切に粉砕することにより高強度のコークスの製造を可能とするコークスの製造方法を提供することである。
本発明は、これらの知見に基づくものである。
ラー流動度(ddpm)の対数値が1.5以下の石炭を、3mm以下が85質量%以上に粉砕し、
前記粉砕した石炭を全配合炭に対して0質量%を超え、25質量%以下となるように、かつ0.3mm以下が9質量%以下になるように配合することを特徴とするコークスの製造方法。
石炭は、一般的に400℃近傍で軟化溶融を開始し500℃近傍で再固化する。その時点でのコークスはセミコークスと呼ばれ、その後の昇温により残留揮発分が放出されながら収縮し、1000℃近傍で完全に焼き締まったコークスとなる。非粘結炭は一般的に高揮発分であるため、セミコークス収縮率が高く、それがコークス塊内の亀裂生成を誘発しコークス強度低下の要因となる。したがって、そのような石炭を細かく粉砕することでコークス塊内の亀裂サイズが低下し、コークス強度を増加させることができる。
以上の考え方に従って、コークス強度を確保するため、非粘結炭は、細粒化することが重要である。
一方、粉砕強化の結果として微粉の量が増加する。石炭は粒度が小さくなりすぎると発生ガスが粒子内に内包されにくくなるため、膨張性が低下する。そのため、粉砕を強化しすぎると、微粉発生による膨張性低下の悪影響が粗粒のサイズ低下に伴う亀裂サイズ低下の効果を上回り、結果としてコークス強度が低下する。しかし、具体的な粒度と膨張率の関係は明らかではない。
図1に、対象とする膨張率が低い非粘結炭の粒度とコークス強度および配合炭の膨張性との関係を示す。小型の試験コークス炉により乾留した結果である。試験コークス炉は石炭装炭容積144cm3(W40mm、L60mm、H60mm)の小型の乾留装置を使用した。
用いた膨張率が低い非粘結炭Cの特性を表1に示す。表1には、後述する図2及び実施例(表2)で用いた非粘結炭の特性も示す。尚、非粘結炭D,非粘結炭Fは、膨張率が大きく、本発明に係る粉砕対象の非粘結炭ではない。
I型強度試験とは、内径132mm×長さ600mmの円筒容器にコークスを入れ、長さ方向に600回転させた後の9.52mm上残存率を求めるものである。本試験では、得られたコークス塊の半分である略72cm3で略40gのコークスをいれ、I型強度を測定した。また、膨張比容積とは、特開平5−60707に記載されている石炭質量あたりの石炭膨張後体積(cm3/g)である。
図1から、非粘結炭Cの粒径が0.3mm以下になると配合炭の膨張性が低下し、それに応じてコークス強度が低下する。0.3mm以下粉の発生を抑制することがコークス強度低下抑制に繋がると考えらえる。このことから、膨張率が低い非粘結炭の粉砕は、微粉(0.3mm以下)を抑制する必要があることが分かった。
膨張率が低い非粘結炭の軽粉砕又は過粉砕の程度により、粉砕後の3mm以下、又は、0.3mm以下が変化する。そこで、分級粉砕法により、非粘結炭の粉砕の程度を変更する試験を行った。
P(−0.5mm100%)は、−0.3mmが多く(14.5%)、コークス強度が低い。Q(−1mm100%)は、−0.3mmは、少なく(5.6%)で、コークス強度が高い。R(−3mm100%)、S(−3mm80%)に粉砕すると、粉砕不十分で、粗粒が増え、コークス強度が低下する。
粉砕対象の非粘結炭は、非粘結炭Cを用いた。非粘結炭Cを、3mm以下が75質量%〜100質量%に変更して粉砕した。粉砕は、反発式粉砕機を用い実施した。
シリーズXでは、粘結炭の乾質量60%と、膨張率が高い非粘結炭Dの乾質量20%、および本発明にて粉砕対象となる膨張率が低い非粘結炭Cの乾質量20%からなる配合炭とし、シリーズYでは、粘結炭の乾質量50%と、膨張率が高い非粘結炭Fの乾質量25%、および本発明にて粉砕対象となる膨張率が低い非粘結炭Cの乾質量25%からなる配合炭とした。
上記に準備した配合炭80kgを、炭化室内寸法がW450mm×L500mm×H500の試験コークス炉に嵩密度0.80t/m3で装炭し、乾留温度1000℃で21時間乾留を行った。排出後のコークスは一昼夜窒素流通下で冷却し、その後JIS−K2151に規定のドラム強度測定試験に供した。
それぞれのケースに対応した膨張率が低い非粘結炭Cの0.3mm以下とコークス強度(DI150 15)を表1に示す。ここで、非粘結炭Cの0.3mm以下とは、全配合炭に対する非粘結炭Cの0.3mm以下(質量%)である。
比較例1及び比較例2は、膨張率が低い非粘結炭Cの3mm以下が85質量%以下で、粉砕が不十分で、粗粒が多く、コークス強度の目標値を達成することができなかった。
比較例3は、膨張率が低い非粘結炭Cの3mm以下が85質量%以上であるが、全配合炭に対して0.3mm以下が9質量%以上であり、微粉(0.3mm以下)が多く、コークス強度の目標値を達成することができなかった。
Claims (1)
- 揮発分が30質量%以上で、ジラトメータ測定による全膨張率が5%以下、ギーセラー流動度(ddpm)の対数値が1.5以下の石炭を、3mm以下が85質量%以上に粉砕し、
前記粉砕した石炭を全配合炭に対して0質量%を超え、25質量%以下となるように、かつ0.3mm以下が9質量%以下になるように配合することを特徴とするコークスの製造方法。
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