JP6071675B2 - 容器詰野菜飲料、野菜飲料の製造方法及びエグ味低減方法 - Google Patents

容器詰野菜飲料、野菜飲料の製造方法及びエグ味低減方法 Download PDF

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Description

本発明は、容器詰野菜飲料、野菜飲料の製造方法及びエグ味低減方法に関する。
ケール、ホウレンソウ、モロヘイヤ、ブロッコリー、セロリ、パセリ、ニンジン、トマト等の野菜を含む野菜飲料を摂取したときに、摂取者は「青臭さ」、「エグ味」、「渋み」等を感じる。
上記のような野菜飲料を摂取したときの不快感を抑えるための技術が検討されている。例えば、特許文献1にはデキストリンを用いて野菜特有の青臭い風味を抑制する技術が開示されている。また、特許文献2にはイヌリンを用いて嫌味ととれる風味を軽減する技術が開示されている。また、特許文献3には蜂蜜を用いて苦味を除去する技術が開示されている。また、特許文献4にはスクラロースを用いて不快臭、不快味をマスキングする技術が開示されている。
特開2006−288368号公報 特開2007−209268号公報 特開2002−101859号公報 特開2010−42021号公報
しかし、特許文献1及び2に記載されるような多糖類を野菜飲料に添加する方法の場合には、野菜の持つフレーバーが放出されにくくなるため、野菜飲料の嗜好性が低下する。また、特許文献3に記載される蜂蜜を用いる技術、特許文献4に記載されるスクラロースを用いる技術の場合には、野菜飲料の香味を損ねる。
このように、野菜飲料の不快感を抑える技術は数多く開示されているものの、野菜飲料の美味しさを活かしつつ、野菜飲料を摂取したときの不快感を抑える技術は存在しない。
本発明は以上の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、野菜飲料に含まれる野菜の美味しさを活かしつつ、野菜飲料を摂取したときに感じるエグ味を抑える技術を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、野菜を含む野菜飲料に乳糖を添加することで、野菜飲料を摂取したときに感じる「エグ味」を抑えられ、また、野菜の美味しさを損ねず野菜飲料が飲みやすくなることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には本発明は以下のものを提供する。
(1) 添加剤として乳糖が添加された容器詰野菜飲料。
(2) 葉菜類、根菜類、果菜類又は茎菜類の野菜汁を含む(1)に記載の容器詰野菜飲料。
(3) 前記乳糖の含有量が0.05質量%以上4.0質量%以下である(1)又は(2)に記載の容器詰野菜飲料。
(4) pHが3.0以上7.0以下である(1)から(3)のいずれかに記載の容器詰野菜飲料。
(5) 野菜汁の含有量が1質量%以上30質量%以下である(1)から(4)のいずれかに記載の容器詰野菜飲料。
(6) 添加剤として乳糖を配合する工程を有する野菜飲料の製造方法。
(7) 乳糖を野菜飲料に配合することで野菜飲料のエグ味を低減するエグ味低減方法。
野菜飲料は、乳糖が添加される結果、野菜飲料を摂取したときにエグ味を感じさせにくく、野菜の持つ美味しさを感じさせるようになる。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
<野菜飲料>
本発明の容器詰野菜飲料に含まれる野菜飲料は、添加剤として乳糖が添加されている。このため、野菜飲料の摂取者は野菜飲料を摂取したときにエグ味をほとんど感じない。
[乳糖]
乳糖は、ラクトースとも呼ばれ、グルコースの4位にガラクトースがグリコシド結合した二糖類である。
乳糖の相対甘味度は、ショ糖を100とした場合にαラクトースで16〜38、βラクトースで48であり、ショ糖に比べて甘みははるかに弱い。このため、乳糖が野菜飲料の味に影響を与えることはほとんどない。また、乳糖の香りも強くないため、乳糖の香りは野菜飲料に含まれる野菜の香りを打ち消しにくい。このため、乳糖が野菜の香りに影響を与えることはほとんどない。したがって、乳糖が添加されても、野菜飲料に含まれる野菜の美味しさを損ないにくい。
また、乳糖が添加された野菜飲料は、美味しさを損なうことなく固形分を足せるため、飲み応え(ボディ感)が付与される。
一般に乳糖はホエーを原料として製造される。その製造方法は粗製乳糖製造法と精製乳糖製造法とに大別される。粗製乳糖製造法では、例えば、新鮮ホエーに少量の塩化カルシウムと水酸化ナトリウムを加えて約90℃に加熱し、遊離してくるたん白質を除去し、真空濃縮する。その後、約20℃まで撹拌しながら冷却し、析出した乳糖結晶を遠心分離して回収する。この方法で得られる粗製乳糖中の乳糖含有量は約90%である。一方、精製乳糖製造法では、例えば、粗製乳糖を溶解し、約90℃に加熱して水酸化ナトリウムを加え中和する。これに活性炭を入れて脱色するが、この際ホエーたん白質を除去するため、0.2%の酢酸及び少量の硫酸マグネシウムを加える。この前処理を行ったあと、清澄液を真空濃縮し、その後撹拌しながら冷却して再結晶化を行い、析出した結晶を遠心分離して回収する。結晶は水洗後乾燥し、さらに粉砕して製品とする。
本発明において乳糖は添加剤として用いられる。「添加剤として用いる」とは単離された乳糖を用いることを指す。したがって、乳糖を含む乳等は本発明で用いる添加剤ではない。単離された乳糖を用いればよく、例えば、単離された乳糖を、本発明の野菜飲料に加えられる他の成分(例えば水等)と混合させたものも添加剤として使用可能である。
乳糖の添加量は特に限定されないが、野菜飲料中の乳糖の含有量が0.05質量%以上4.0質量%以下になるように乳糖を添加することが好ましい。乳糖の含有量が0.05質量%以上になるように添加すれば、乳糖によりエグ味を感じさせにくくする効果が高まるという理由で好ましく、乳糖の含有量が4.0質量%以下になるように添加すれば、乳糖が野菜飲料の味にほとんど影響を与えないという理由で好ましい。より好ましい乳糖の含有量は0.05質量%以上2.0質量%以下であり、特に好ましい乳糖の含有量は0.1質量%以上1.0質量%以下である。
[野菜]
野菜飲料に含まれる野菜は、野菜の搾汁や野菜をミキサー等で粉砕した粉砕物である。即ち、液体である搾汁等のみならず、野菜の細かい固形物が野菜飲料に含まれていてもよい。
野菜にはエグ味を摂取者に感じさせる成分が含まれている。エグ味とは、野菜飲料の摂取者が摂取直後に感じる不快感である。このエグ味は摂取者が摂取直後に感じる味であるため、野菜飲料の後味(苦味、渋み、収斂味等)とは異なる。乳糖は上記エグ味を感じさせる成分が味蕾に接触することを妨げると考えられる。その結果、乳糖が添加された野菜飲料の摂取者は、野菜飲料の摂取時にエグ味を感じにくくなる。
エグ味を感じさせる成分はシュウ酸やホモゲンチジン酸、アルカロイド物質、遊離アミノ酸等が考えられる。そして、野菜飲料に含まれる野菜の種類に限定されず、野菜飲料の摂取者はエグ味を感じる。したがって、原料となる野菜としては、葉菜類、根菜類、果菜類、茎菜類のいずれであってもよい。
葉菜類としては、例えば、キャベツ、レタス、グリーンリーフ、サニーレタス、セロリ、ハクサイ、パセリ、カラシナ、キョウナ、グリーンカール、クレソン、ケール、コマツナ、コルニッション、サイシン、サラダ菜、サンチュ、三葉、シュンギク、スイスチャード、セリ、タアサイ、大葉、チシャ、チンゲンサイ、ツルムラサキ、菜花、ニラ、ニンニク、ネギ、根三葉、フキ、フダンソウ、ホウレンソウ、ミズナ、ミツバ、山東菜、ヨウサイ、ヨモギ、ルッコラ、レタス、ワケギ等が挙げられる。根菜類としては、例えば、ニンジン、タマネギ、ゴボウ、大根等を挙げることができる。果菜類としては、トマト、キュウリ、カボチャ、オクラ、パプリカ、ピーマン等が挙げられる。茎菜類としては、タケノコ、アスパラガス等が挙げられる。
葉菜類、根菜類、果菜類、茎菜類を用いて製造された野菜飲料を摂取した場合に上記エグ味を感じやすい傾向にある。そして、ケールを用いて製造された野菜飲料を摂取した場合に上記エグ味を特に感じやすい傾向にある。乳糖はこれらの野菜飲料であっても、摂取者にエグ味を感じさせにくくすることができる。
野菜飲料に含まれる野菜汁の含有量は特に限定されないが、1質量%以上30質量%以下であることが好ましい。野菜の含有量が上記範囲にあれば、通常、摂取時に野菜のエグ味を感じやすいが、乳糖が添加されることでエグ味を感じさせにくく、野菜の美味しさを感じやすい野菜飲料になる。より好ましい上記含有量は5質量%以上30質量%以下であり、エグ味が消え、旨味のみ残り、飲みやすくなる。ここで、野菜汁とは、野菜を破砕して搾汁したもの、あるいは、野菜を裏ごし又はすりおろし処理したものをいう。このような野菜汁としては、常法により搾汁装置等で搾汁したジュース等や、常法により、裏ごし処理、あるいはすりおろし処理用の装置を用いて製造したピューレ、おろし等が挙げられる。
[その他の成分]
野菜飲料には野菜、乳糖以外の成分が含まれていてもよい。特に、水を含むことで、野菜飲料の流動性が高まり飲みやすくなる。水としては、ミネラル水、天然水、イオン交換水、精製水、水道水等の水、果汁等の成分に含まれる水等が挙げられる。
野菜飲料が水っぽい場合、野菜飲料を摂取したときにエグ味を強く感じる傾向にある。本発明は添加剤として乳糖を使用することで、水っぽい野菜飲料を摂取した場合であってもエグ味を感じにくくすることができる。
水っぽい野菜飲料とは、水を90.0質量%以上含み、野菜汁を30.0質量%以下含む野菜飲料である。なお、上記水の含有量は野菜飲料に含まれる全水分量を指す。
また、乳糖が添加された野菜飲料は、野菜の美味しさが活かされ、野菜飲料を摂取したときに感じるエグ味が抑えられている。したがって、本発明によれば、野菜飲料に味を付与する成分や、野菜飲料のフレーバーに影響を与える成分を実質的に含まなくても、野菜飲料を飲みやすくすることができる。ここで「実質的に含まない」とは、含有したとしても味やフレーバーに影響を与えない程度であることを指し、含有量の目安としては、味を付与する成分、フレーバーに影響を与える成分の合計含有量が3質量%以下である。特に1質量%以下であればフレーバーに影響を与えることはほとんどない。また、味を特に付与しやすい成分であったとしても0.5質量%以下であればフレーバーに影響を与えることはほとんどない。
野菜飲料に味を付与する成分、野菜飲料のフレーバーに影響を与える成分としては、果汁、蜂蜜、乳、デキストリン、食物繊維、発酵食品、有機酸、甘味料等が挙げられる。
特に、乳を野菜飲料に加えることで、摂取時に感じる野菜臭さ等を抑えられることが知られている。しかし、乳糖が添加された野菜飲料であれば、乳を実質的に含まなくても、飲みやすい野菜飲料になる。さらに、乳糖は乳とは異なり、野菜の美味しさを打ち消しにくいため、乳を実質的に含まず乳糖が添加された野菜飲料は、摂取時に野菜の美味しさも感じさせやすくなる。「乳を実質的に含まない」とは野菜飲料中の乳の乳固形分で0.5質量%以下であることを指す。なお、乳とは、生乳、牛乳、特別牛乳、部分脱脂乳、脱脂乳、加工乳、乳飲料、クリーム、濃縮ホエイ、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖れん乳、加糖脱脂れん乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、バターミルクパウダー、調整粉乳等である。
また、乳が添加された野菜飲料であっても、摂取時にエグ味を感じる場合がある。添加剤として乳糖を加えることで、乳入りの野菜飲料の摂取時に感じるエグ味も抑えることができる。
<野菜飲料の製造方法>
本発明の製造方法は、添加剤として乳糖を添加する工程を有する。本工程を有する方法で製造された野菜飲料であれば、上記の通り、野菜飲料の摂取者はエグ味を感じにくい。
本発明の製造方法は、野菜飲料を摂取したときに感じるエグ味を抑える観点から、乳糖を含む乳等を添加剤として用いるのではなく、乳糖を添加剤として用いる。
乳糖を添加するタイミングは特に限定されない。野菜を野菜汁にした後、野菜汁に乳糖を添加して野菜飲料を製造してもよいし、乳糖を添加した野菜を野菜汁にすることで野菜飲料を製造してもよい。また、その他の成分を加える場合には、野菜汁と乳糖とその他の成分とを同時に加えて混合することで野菜飲料を製造してもよいし、その他の成分と乳糖とを予め混合しておいて、これと野菜汁とを混合して野菜飲料を製造してもよいし、乳糖を含む野菜汁を製造しておき、これにその他の成分を混合することで野菜飲料を製造してもよい。
また、野菜汁の製造方法は特に限定されず、公知の方法に従って行えばよい。例えば、野菜をブランチング処理した後、ブランチング処理された野菜をパルパーやフィニッシャーで裏ごししたり、石臼ですり潰したり、ミキサーにかけて細かく破砕したりする方法が例示される。
また、上記の必須成分及び任意成分を混合したものを、レトルト殺菌、ホットパック、無菌充填等で加熱殺菌して、野菜飲料を製造してもよい。
また、野菜飲料を容器に充填してなる容器詰野菜飲料を製造する場合に用いる容器の種類は特に限定されない。例えば、缶、ペットボトル、ガラス瓶、紙容器等が挙げられる。
上記の方法で製造された野菜飲料のpHは3.0以上7.0以下であることが好ましい。野菜飲料のpHが上記範囲内にあれば、乳糖が添加されることでエグ味を感じさせにくくする効果が高まり、野菜の美味しさを感じやすい野菜飲料になる。より好ましいpHは3.2以上6.5以下である。最も好ましいpHは3.8以上6.0以下である。pHの調整はフィチン酸、クエン酸、リンゴ酸、酢酸、酒石酸、乳酸等を用いて行うことができる。
<エグ味低減方法>
上記の通り、乳糖を野菜飲料に配合することで、野菜飲料を摂取したときに摂取者がエグ味を感じにくくなる。例えば、野菜飲料に含有される成分として、乳糖が容器等に記載されており、エグ味が抑えられている旨や飲みやすい旨が野菜飲料の容器等に記載されていれば、本発明の方法の実施にあたる。
1.添加剤
<対照1>
ケールの搾汁の濃縮液を野菜の野菜汁換算で20質量%、フィチン酸を0.15質量%となるように純水に溶解させた。これを対照1として用いた。なお、pHが4.0程度の野菜飲料を得るためにフィチン酸を用いた。
<実施例1−1>
野菜飲料中の乳糖の含有量が0.5質量%となるように、上記対照1に乳糖を添加した。
<比較例1−1>
野菜飲料中のデキストリンの含有量が0.5質量%となるように、上記対照1にデキストリンを添加した。なお、比較例1−1の野菜飲料のブリックスが実施例1−1の野菜飲料のブリックスと同等になるように、デキストリンの使用量を決定した。
<比較例1−2>
野菜飲料中の蜂蜜の含有量が0.64質量%となるように、上記対照1に蜂蜜を添加した。なお、比較例1−2の野菜飲料のブリックスが実施例1−1の野菜飲料のブリックスと同等になるように、蜂蜜の使用量を決定した。
<比較例1−3>
野菜飲料中のスクラロースの含有量が0.00017質量%となるように、上記対照1にスクラロースを添加した。なお、比較例1−3の野菜飲料の甘味度が実施例1−1の野菜飲料の甘味度と同等になるように、スクラロースの使用量を決定した。ここで、乳糖の甘味度はショ糖の0.2倍、スクラロースの甘味度はショ糖の600倍と考えた。
<比較例1−4>
野菜飲料中のショ糖の含有量が0.5質量%となるように、上記対照1にショ糖を添加した。なお、比較例1−4の野菜飲料のブリックスが実施例1−1の野菜飲料のブリックスと同等になるように、ショ糖の使用量を決定した。
<評価>
対照1、実施例1−1、比較例1−1〜1−4の野菜飲料について、摂取したときに感じるエグ味、飲みやすさの各項目について、7人のパネリストに対照区を4点とした分量評定法を用いて評価させた。その評点の平均値を表1に示した。なお、各パネリストは、エグ味の強さを7段階で評価し(数字が大きいほどエグ味が強いことを表す)、飲みやすさを7段階で評価した(数字が大きいほど飲みやすいことを表す)。
Figure 0006071675
表1に示す通り、乳糖を添加した野菜飲料は、摂取したときにエグ味を感じにくいとともに飲みやすいと感じることが確認された。
2.乳糖含有量
<対照2>
ケールの搾汁の濃縮液を野菜の野菜汁換算で20質量%、フィチン酸を0.19質量%となるように純水に溶解させた。これを対照2として用いた。なお、pHが3.7程度の野菜飲料を得るためにフィチン酸を用いた。
<実施例2−1〜2−6>
野菜飲料中の乳糖の含有量が、それぞれ0.05%、0.1%、0.5%、1.0%、2.0%、4.0%となるように、上記対照2に乳糖を添加した。
<評価>
対照2、実施例2−1〜2−6の野菜飲料について、摂取したときに感じるエグ味、及び飲みやすさの各項目について、4人のパネリストに対照区を4点とした分量評定法を用いて評価させた。その評点の平均値を表2に示した。なお、各パネリストは、エグ味の強さを7段階で評価し(数字が大きいほどエグ味が強いことを表す)、飲みやすさを7段階で評価した(数字が大きいほど飲みやすいことを表す)。
Figure 0006071675
表2に示す通り、乳糖の含有量が0.05質量%以上になるように添加した野菜飲料は、摂取したときにエグ味を感じにくいとともに飲みやすく、乳糖の含有量が4.0質量%以下になるように添加した野菜飲料は、その味に対する乳糖の影響はほとんどないことが確認された。
3.野菜汁の種類
<対照3−1〜3−4>
ニンジン、トマト、アスパラガス、セロリのそれぞれの野菜汁を野菜汁換算で10質量%、フィチン酸を0.15質量%となるように純水に溶解させた。これらのそれぞれを対照3−1〜3−4として用いた。なお、pHがそれぞれ3.4、3.0、3.9、3.1程度の野菜飲料を得るためにフィチン酸を用いた。
<実施例3−1〜3−4>
野菜飲料中の乳糖の含有量が0.5質量%となるように、上記対照3−1〜3−4のそれぞれに乳糖を添加した。
<評価>
対照3−1〜3−4、実施例3−1〜3−4の野菜飲料について、摂取したときに感じるエグ味、及び飲みやすさの各項目について、4人のパネリストに対照区を4点とした分量評定法を用いて評価させた。その評点の平均値を表3に示した。なお、各パネリストは、エグ味の強さを7段階で評価し(数字が大きいほどエグ味が強いことを表す)、飲みやすさを7段階で評価した(数字が大きいほど飲みやすいことを表す)。
Figure 0006071675
表3に示す通り、乳糖を添加した野菜飲料は、全ての野菜において、摂取したときにエグ味を感じにくく、飲みやすいと感じることが確認された。
4.野菜汁の濃度
<対照4−1〜4−4>
ケールの搾汁の濃縮液を野菜の野菜汁換算で1、5、10、30質量%となるように純水に溶解させた。これらのそれぞれを対照4−1〜4−4として用いた。
<実施例4−1〜4−2>
乳糖の含有量が0.5質量%となるように、上記対照4−1及び4−4のそれぞれに乳糖を添加した。
<評価>
対照4−1〜4−4、実施例4−1〜4−2の野菜飲料について、野菜中のエグ味の有無を官能評価にて以下のように1〜5段階で評価した。
1〜5段階の評価はそれぞれ以下の通りである。
1:弱いながらエグ味を感じる
2:水っぽく、エグ味を強く感じる
3:味が濃く、旨味も加わったが、水っぽく、エグ味を強く感じる
4:エグ味を低減し飲みやすい
5:水っぽさを軽減し、エグ味が消え、旨味のみ残り飲みやすい
Figure 0006071675
表4に示す通り、乳糖を添加していない野菜飲料は、野菜汁濃度が高くなるにつれて、エグ味を強く感じたが、乳糖を添加した野菜飲料は、野菜汁濃度1%以上においてエグ味が低減され飲みやすいと感じることを確認した。特に、乳糖を添加した野菜汁濃度30%では、乳糖を添加した野菜汁濃度1%よりもエグ味が低かったとともに、乳糖を添加しなかった野菜汁濃度30%のときには抑制されなかった水っぽさも軽減された。
5.乳入りの野菜汁への効果
<対照5>
ケールの搾汁の濃縮液を野菜の野菜汁換算で20質量%、脱脂粉乳を0.5質量%、グラニュー糖を10質量%、クエン酸を0.2質量%、大豆食物繊維を0.1%となるように純水に溶解させた。これを対照5として用いた。なお、pHが3.8程度の酸性乳野菜飲料を得るためにクエン酸を用いた。
<実施例5>
野菜飲料中の乳糖の含有量が0.5質量%となるように、上記対照5に乳糖を添加した。
<評価>
対照5、実施例5の野菜飲料について、摂取したときに感じるエグ味、及び飲みやすさの各項目について、4人のパネリストに対照区を4点とした分量評定法を用いて評価させた。その評点の平均値を表5に示した。なお、各パネリストは、エグ味の強さを7段階で評価し(数字が大きいほどエグ味が強いことを表す)、飲みやすさを7段階で評価した(数字が大きいほど飲みやすいことを表す)。
Figure 0006071675
表5に示す通り、乳糖を添加した脱脂粉乳0.5質量%を含有する野菜飲料は、エグ味を感じにくいとともに飲みやすいと感じることが確認された。また、脱脂粉乳を実質的に含まないにもかかわらず、乳糖を添加した野菜飲料は、摂取時に感じる野菜臭さ等を抑えられ、野菜の美味しさも感じることが確認された。
6.pHの効果
<対照6−1〜6−3>
ケールの搾汁の濃縮液を野菜の野菜汁換算で20質量%とし、フィチン酸0.25質量%及び重曹0.01質量%を純水に溶解させ、pH3.3、5.5、6.0の野菜飲料を得た。これらのそれぞれを対照6−1〜6−3として用いた。
<実施例6−1〜6−3>
野菜飲料中の乳糖の含有量が0.5質量%となるように、上記対照6−1〜6−3にそれぞれ乳糖を添加した。
<評価>
対照6−1〜6−3、実施例6−1〜6−3の野菜飲料について及び摂取したときに感じるエグ味、及び飲みやすさの各項目について、4人のパネリストに対照区を4点とした分量評定法を用いて評価させた。その評点の平均値を表6に示した。なお、各パネリストは、エグ味の強さを7段階で評価し(数字が大きいほどエグ味が強いことを表す)、飲みやすさを7段階で評価した(数字が大きいほど飲みやすいことを表す)。
Figure 0006071675
表6に示す通り、乳糖を添加していない野菜飲料は、pHに関らずエグ味を感じたが、乳糖を添加した野菜飲料は、pHが3.0以上であるときに、エグ味を感じにくく、pHが3.8以上6.0以下であるときに更に飲みやすいと感じることが確認された。

Claims (6)

  1. 添加剤として乳糖が添加され、ケールを含み、前記乳糖の含有量が0.05質量%以上4.0質量%以下である容器詰野菜飲料。
  2. 葉菜類、根菜類、果菜類又は茎菜類の野菜汁を含む請求項1に記載の容器詰野菜飲料。
  3. pHが3.0以上7.0以下である請求項1又は2に記載の容器詰野菜飲料。
  4. 野菜汁の含有量が1質量%以上30質量%以下である請求項1からのいずれかに記載の容器詰野菜飲料。
  5. 添加剤として乳糖を、野菜飲料中に0.05質量%以上4.0質量%以下配合する工程を有する、ケールを含む野菜飲料の製造方法。
  6. 乳糖を、ケールを含む野菜飲料に0.05質量%以上4.0質量%以下配合することで野菜飲料のエグ味を低減するエグ味低減方法。
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