JP6068679B2 - 水稲重金属の吸収と蓄積を抑制でき、且つ高セレン含有米を生産できるセレンドープナノシリカゾルの調製方法 - Google Patents

水稲重金属の吸収と蓄積を抑制でき、且つ高セレン含有米を生産できるセレンドープナノシリカゾルの調製方法 Download PDF

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Description

本発明は、土壌肥料分野に関し、具体的には、水稲重金属の吸収と蓄積を抑制でき、且つ高セレン含有米を生産できるセレンドープナノシリカゾル、およびその調製方法に関する。
セレンは、動物とヒトにとって必要な微量元素であり、グルタチオン過酸化酵素の組成であり、酸化防止作用を有する。1973 年に、世界保健機関(WHO)は、セレンが人体に必要な栄養元素であることを宣言して、1988 年に、中国栄養学会は、セレンを人類に必要な栄養元素として分類した。セレンは、人と動物体において、下記のような多種の生理機能を有する:セレンは、癌防止、抗腫瘍、および抗老化などの効果を有する。我が国の風土病、例えばケシャン病、カシン・ベック病等は、何れも環境中のセレン不足と密接な関係がある。よって、セレンは、人体健康に重要な作用を有する。
人体に必要なセレンは、飲食からしか獲得できなく、国際セレン学会で推薦される人体のセレンの1日摂取量は60〜400μgであり、我が国の栄養学会で推薦される1日摂取量は50〜200μgである。しかし、中国栄養学会の調査結果に表明されるように、我が国の国民の平均1日摂取量はわずか26〜32μgであり、セレン不足の県は、22県と多くあり、セレン不足地域の面積は、国の総面積の約72%を占める。食品添加剤、サプリメント、または薬物などで、人体に欠如するセレンを快速的に補充することができるが、当該セレン補充方法は、費用が高く、普及率が低く、大面積的なセレン不足地域における人体セレン栄養の有効補充を根本的に解決することはできない。農産物のセレン含有量を増加させることは、人間セレン欠乏症を、ソースから防止する基本的な方法である。その中、水稲は、我が国の主要食用農作物であり、よって、米中のセレン含有量を増加させ、高セレン含有米を生産することは、人体セレン栄養と健康に重要な意義を有する。
また、セレンは、水稲の重金属ヒ素、鉛、カドミウム、クロム等の元素に対する吸収と蓄積を低下させ、水稲の抗重金属能力を高めることができると報道された。土壌の重金属汚染問題は、土壤の最も重要で最も深刻な汚染問題の一つであり、世界中で広く注目されている。我が国の土壌の重金属汚染も非常に著しく、基本的な耕地対象の約6分の1が異なる程度に重金属汚染され、カドミウム汚染される農地だけでも、12000ヘクタールに達する。全国において、年間に重金属汚染される食糧は、1200万トンに達し、200億元以上の直接経済損失に達すると見積もられた。土壤汚染に引き起こされた農産物や質量事件の品質と安全性の問題は、年々増加していて、公衆の健康と社会の安定に影響を与える重要な要因となっている。現在、海内外において、土壌の重金属汚染を修復する方法には、主に物理修復、化学修復、および生物修復などの方法がある。物理、化学修復方法は、汚染範囲の小さい、且つひどく汚染される集中会場に適用できるが、多くの場合、工程数が莫大であり、コストも高い。また、土壌構造的な損傷や、ある栄養要素の浸出につながることが多い。生物修復方法、特に植物修復技術は、現在多く推薦される方法であり、それは、環境にやさしく、コストが低く、二次公害がない等のメリットがあるため、現在、国内および国際的にホットな研究課題および前線である。しかし、植物修復技術は、高汚染濃度または複合濃度に適合しないことと、修復した植物が汚染される地方の土壤特性と気候などに適応できないことにより、農地の重金属汚染改善に十分に適応することができなく、そして、現階段では実際化レベルにまで到達できないので、植物修復技術は現在ではまだ商業化応用し難しい。但し、作物の栄養生理学的調節の観点から、作物の重金属耐性を向上させ、作物中の重金属の吸収と蓄積を抑制することは、地域性の農地生態セキュリティ問題の解決に新たなアイディアを提供する。
水稲セレン栄養を増加させることによって水稲の重金属に対する耐性を上げることで、水稲の重金属に対する吸収と蓄積を抑制できるだけではなく、同時に米セレンの濃縮レベルを増加させることもできる。よって、セレン肥料の研究開発と応用は、広く注目されている。海内外において、セレン肥料には、主に水溶性可溶性セレン葉面肥料、無機有機セレン複合肥料、セレンリリース肥料などがある。今までにセレン肥料の調製について多くの特許があるが、ほとんどは、無機セレナイトと家畜の糞や農業廃棄物とを簡単に混合または微生物発酵によって調製したものである。これらの方法で調製された肥料は、セレン含有量が低く、多くの場合、セレン含有量は0.1%不足している。また、無機セレナイト自体は生物毒性を有するため、投与量が多すぎると、作物に被害を齎し、投与安全性が低い。また、ナノシリカゾルをキャリアとした、高活性、安全有効なセレン葉面散布珪素含有肥料の調製はまだ報告されていない。シリコンは特別な有益元素であり、水稲のシリコン栄養を調整することによって農作物の重金属耐性を増加させることができ、農作物の重金属に対する吸収を抑制することができる。我々の先願特許である「水稲の重金属に対する吸収を抑制できる希土複合シリカゾル(中国特許第200610036994.8号明細書)」、「野菜中の重金属と硝酸塩含有量を減少させるための葉面散布シリコン肥料及びその調整方法(中国特許第 201010156359.X号明細書)」、及び「葉面散布シリコン肥料の調製方法および利用方法(中国特許第201010156358.5号明細書)」では、葉面散布シリコン肥料、微量元素ドーピ葉面散布シリコン肥料、または希土元素ドープ葉面散布シリコン肥料が開示された。現在、国内において、セレンドープ葉面散布シリコン肥料製品はまだない。セレンは、特別な生理機能を有し、農作物の重金属に対する耐性を上げることもできるため、セレンドープ葉面散布シリコン肥料を調製することで、農作物の重金属に対する吸収を抑制するシリコン肥料製品の機能を上げられ、同時に、セレン農作物を生産することもできるため、セレン農作物の生産要求を満たせるだけではなく、そして、土壌中の重金属の治療のための新しい方法を提供できる。
本発明は、安全有効な、水稲重金属の吸収と蓄積を抑制でき、且つ高セレン含有米を生産できるセレンドープナノシリカゾル、及びその調製方法を提供することを目的とし、該調製方法はプロセスが簡単で、生産コストも低く、また、それによって調製し得た、水稲重金属の吸収と蓄積を抑制でき、且つ高セレン含有米を生産できるセレンドープナノシリカゾルは、性能が安定していて、粒子径が50ナノメートル以下で均等に分散され、均一透明なゾル製品であり、pHが中性に近くて、農作物の重金属に対する吸収と蓄積を抑制し、高セレン含有米の生産などの面で広く応用されうる。
本発明の水稲の重金属に対する吸収と蓄積を抑制でき、且つ高セレン含有米を生産できるセレンドープナノシリカゾルによれば、主にナノシリカゾルをキャリアとし、亜セレン酸ナトリウムなどを原料とし、ビタミンCなどを還元剤とし、ポリビニルピロリドンなどを乳化剤とし、セレンを特定比率でドープさせシリカゾル中に分散させて、特別構造および機能を有し、水稲の重金属に対する吸収と蓄積を抑制でき、且つ高セレン含有米を生産できるセレンドープナノシリカゾルが、形成される。
本発明の水稲の重金属に対する吸収と蓄積を抑制でき、且つ高セレン含有米を生産できるセレンドープナノシリカゾルは、下記の方法によって調製され、該調製方法は、下記のステップを含む。
(1)金属ケイ酸塩溶液の配合:金属ケイ素粉末または金属ケイ酸塩を、攪拌の条件下で、濃度0.1〜5Mのアルカリ性水溶液に添加し、金属ケイ酸塩溶液を配合し、金属ケイ素粉末または金属ケイ酸塩の濃度は、重量百分率5%〜飽和濃度であり、pH値は、10〜13であり、前記金属ケイ酸塩は、NaSiO、KSiO、またはLiSiOであることと、
(2)酸性のシリカゾル前駆体の調製:前記金属ケイ酸塩溶液に対して、収集液のpH値が1〜4の範囲内にコントロールされるように、陽イオン交換処理を行い、そして収集液を35〜90℃に加熱してから静置し冷却及びエージングさせ、酸性シリカゾル前駆体を得ることと、
(3)酸性セレンドープ用液体の調製:将セレン含有化合物を、攪拌の条件下で、希酸水溶液に溶解させ、セレン質量含量は0.1〜10%である酸性セレンドープ用液体を調製し、酸性セレンドープ用液体のpH値は1〜4にコントロールし、前記セレン含有化合物は亜セレン酸、亜セレン酸ナトリウム、亜セレン酸カルシウム、または亜セレン酸水素ナトリウムであることと、
(4)乳化セレンドープ用液体の調製:攪拌の条件下で、乳化剤を、最終質量百分率0.05〜5%の範囲内にコントロールされるように、ステップ(3)の酸性セレンドープ用液体中に添加し、乳化セレンドープ用液体を得、前記乳化剤は、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、Tween系界面活性剤、またはSpan系界面活性剤であることと、
(5)セレンドープされ酸性のシリカゾル前駆体の調製:ステップ(4)の乳化セレンドープ用液体を、攪拌の条件下で、ステップ(2)の酸性シリカゾル前駆体に添加し、セレンドープされ酸性のシリカゾル前駆体を得、セレンドープされ酸性のシリカゾル前駆体におけるシリカ:セレンの質量比は3〜200:1であることと、
(6)ステップ(5)のセレンドープされ酸性のシリカゾル前駆体を、30℃〜90℃のアルカリ触媒によって配合されるアルカリ溶液中に、前記アルカリ溶液のpH値が7〜9になるまで添加し、継続的に攪拌しながら30〜90反応させてセレンドープシリカゾル前体を得、前記アルカリ触媒は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、尿素、アンモニア、またはナトリウムの水溶液であることと、
(7)ステップ(6)のセレンドープシリカゾル前体を30℃〜90℃の還元剤溶液に入れて、ゾルの薄い赤色が深くならないまでにセレンを十分に還元させ、その後、継続的に攪拌しながら2時間以上反応させ、そして2回以上の透析を行うことによってセレンドープナノシリカゾルを得、前記還元剤は、アスコルビン酸、グルタチオン、または還元糖であること。
前記ステップ(1)中のアルカリ性溶液は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムまたはアンモニアによって配合され、濃度は、好ましくは0.1〜2Mである。
前記ステップ(2)中の収集液のpHは、好ましくは2〜3.5であり、収集液加熱温度は、好ましくは45〜55℃である。
前記ステップ(3)中の希酸水溶液は塩酸、硝酸、硫酸、またはリン酸の水溶液であってもいいし、好ましくは塩酸である。前記酸性セレンドープ用液体中のセレン質量百分率は、好ましくは2〜7.6%であり、前記酸性セレンドープ用液体のpHは、好ましくは1〜2の範囲内にコントロールされる。
前記ステップ(4)中の前記乳化剤は、好ましくはTween系界面活性剤であり、最終の乳化剤質量百分率は、好ましくは0.5〜2%の範囲内にコントロールされる。
前記ステップ(5)中のセレンドープされ酸性のナノシリカゾル前駆体中のシリカ:セレンの質量百分率は、好ましくは9〜20:1である。
前記ステップ(6)中の塩基性触媒によって配合されるアルカリ性溶液の温度は、好ましくは45℃〜85℃の範囲内にコントロールされ、継続攪拌反応の時間は30〜60である。
前記ステップ(7)中の還元剤は、好ましくはアスコルビン酸であり、溶液の温度は、好ましくは50℃〜85℃の範囲内にコントロールされる。
本発明によって調製し得た水稲重金属の吸収と蓄積を抑制でき、且つ高セレン含有米を生産できるセレンドープナノシリカゾルは、性能が安定し、濃度が高く、均一透明なゾルであり、従来技術と比べて、下記のメリットを有する。
1、本発明の方法によって調製し得たセレンドープナノシリカゾルは、そのシリカの含有量が、20%以上に達することができ、セレンの含有量が1%以上に達することができ、且つ不純物の含有量がすくない。
2、本発明のセレンドープナノシリカゾルは、そのpHが中性に近く、セレンがナノ粒子のようにシリカゾルのコロイド粒子の間に分散され、コロイド粒子の粒子径が50ナノメートル以下であり、葉の表面に噴霧した後に、作物の成長をかなり促進することができ、作物のヒ素、カドミウムに対する吸収と蓄積を抑制し、作物のセレン含有量を増加させることができ、且つ、作物に有害な副作用がなく、安全に実施することができる。
3、本発明の調製方法は、比較的低い温度および常圧の下で行うものであり、条件は温和であり、プロセスも簡単であり、操作しやすく、よって大量生産することが容易である。また、その原材料のソースが広く、コストが低く、生産量が高く、大範囲に推進するのに有利である。
実施例1中の1%セレンドープシリカゾルのSEM写真である。 実施例1中の1%セレンドープシリカゾルの粒度分布である。 実施例4中の鉢植え試験において、異なる肥料を噴霧することで稲粒の乾燥重量に対する影響を示す図である。 実施例4の鉢植え試験において、異なる肥料を噴霧することで米のヒ素含有量に対する影響を示す図である。 実施例4中の鉢植え試験において、異なる肥料を噴霧することで米のセレン含有量に対する影響を示す図である。 実施例5において、異なる濃度のセレンドープされるシリカゾルを噴霧することで塩鴻町のヒ素汚染農地の米のヒ素含有量に対する影響を示す図である。 実施例5において、異なる濃度のセレンドープされるシリカゾルを噴霧することで塩鴻町のヒ素汚染農地の米のセレン含有量に対する影響を示す図である。 実施例6中において、異なる濃度のセレンドープされるシリカゾルを噴霧することで樟市町のカドミウム汚染農地の米のカドミウム含有量に対する影響を示す図である。 実施例6において、異なる濃度のセレンドープシリカゾルを噴霧することで樟市町のカドミウム汚染農地の米のセレン含有量に対する影響を示す図である。
下記の実施例は、本発明をさらに説明するためのものであり、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1:水稲の重金属に対する吸収と蓄積を抑制でき、且つ高セレン含有米を生産できるセレンドープナノシリカゾルの調製
200mLの水を量って用意して、その中に1gの水酸化ナトリウムを添加して、攪拌器によって温度55℃に昇温した後、さらに250gのNaSiOを添加し、十分に溶解させたら室温まで冷却して、pH12.8の金属ケイ酸塩溶液を得た。該金属ケイ酸塩の質量百分率は55.5%であった。上記金属ケイ酸塩溶液を、5mL/の速度で、100mL(湿潤体積)の水素型強酸性陽イオン多段交換樹脂カラムに均速に通して、カラム出口の収集液pH値を2〜3の間にコントロールした。収集液をマイクロ波(または水浴)で攪拌しながら50℃に加熱して、30間静置し冷却及びエージングした後に、酸性シリカゾル前駆体を得て用意できた。そして、それぞれ0.5、2.5、5、10gの亜セレン酸ナトリウムを秤量し、50mLの0.01M希塩酸に溶解させて、酸性セレンドープ用液体を調製し得て、そのpH値は2であった。攪拌器によって酸性セレンドープ用液体を温度55℃に昇温した後、該酸性セレンドープ用液体中に1gのTween-20をゆっくりと加えて、継続的に1時間攪拌して、乳化セレンドープ用液体を得た。温度を55℃に保持した上で、上記乳化セレンドープ用液体を上記セレンドープされ酸性シリカゾル前駆体に攪拌しながら滴下した。滴下し終わったら、継続的に30間攪拌して、セレンドープされ酸性のシリカゾル前駆体を得た。その後、温度を45℃に保持した上で、該セレンドープされ酸性のシリカゾル前駆体を20mLの濃度25〜28%のアンモニアに攪拌しながらゆっくりと滴下して、滴下し終わったら、そのpH値は7〜9の間となって、そして、45℃で継続的に30間攪拌しながら反応させて、セレンドープシリカゾル前体を得た。該セレンドープシリカゾル前体を、マイクロ波(または水浴)で攪拌しながら50℃に加熱した50mLの0.1Mアスコルビン酸(Vc)に、ゆっくりと滴下した。ゾルの薄い赤色が深くならないまでにセレンを十分に還元させて、その後、継続的に攪拌しながら2時間以上反応させて、ゾルを得た。得られたゾルを2回以上の透析を行って、また、200mLに蒸発し濃縮させて、均一且つ半透明の高純度なセレンドープナノシリカゾルを得た、即ち、水稲の重金属に対する吸収と蓄積を抑制でき、且つ高セレン含有米を生産できるセレンドープナノシリカゾルであった。調製し得た高純度のセレンドープナノシリカゾルにおいて、シリカの含有量は20%であって、セレンの含有量は、それぞれ0.1%、0.5%、1%、または2%であった。図1は、セレン含有量1%の、セレンドープシリカゾルのSEM写真であって、図2は、セレン含有量1%の、セレンドープシリカゾルの粒度分布である。
実施例2:水稲の重金属に対する吸収と蓄積を抑制でき、且つ高セレン含有米を生産できるセレンドープナノシリカゾルの調製
200mLの水を量って用意して、その中に20gの水酸化ナトリウムを添加し、攪拌器によって温度85℃に昇温した後、さらに15gの金属ケイ素粉末を添加して、十分に溶解させたら室温まで冷却し、pH13の金属ケイ酸塩溶液を得た。金属ケイ素の質量百分率は6.4 %であった。上記金属ケイ酸塩溶液を、5mL/の速度で、100mL(湿潤体積)の水素型強酸性陽イオン多段交換樹脂カラムに均速に通して、カラム出口の収集液pH値を2.5〜3.5の間にコントロールした。収集液をマイクロ波(または水浴)で攪拌しながら90℃に加熱して、30間静置し冷却及びエージングした後に、酸性シリカゾル前駆体を得て用意できた。そして、それぞれ0.6、3、8、12gの亜セレン酸カルシウムを秤量し、50mLの0.1M希硝酸に溶解させて、酸性セレンドープ用液体を調製し得て、そのpH値は1.2であった。攪拌器によって酸性セレンドープ用液体を温度85℃に昇温した後、該酸性セレンドープ用液体中に2.5gのポリビニルピロリドン(PVP)をゆっくりと加えて、継続的に1時間攪拌して、乳化セレンドープ用液体を得た。温度を85℃に保持した上で、上記乳化セレンドープ用液体を上記セレンドープされ酸性シリカゾル前駆体に攪拌しながら滴下した。滴下し終わったら、継続的に90間攪拌して、セレンドープされ酸性のシリカゾル前駆体を得た。その後、温度を85℃に保持した上で、該セレンドープされ酸性のシリカゾル前駆体を20mLの濃度0.5〜1.2Mの水酸化ナトリウムに攪拌しながらゆっくりと滴下して、滴下し終わったら、そのpH値は7〜9の間となって、そして、85℃で継続的に30間攪拌しながら反応させて、セレンドープシリカゾル前体を得た。該セレンドープされるシリカゾル前体を、マイクロ波(または水浴)で攪拌しながら85℃に加熱した50mLの0.5 Mグルタチオンに、ゆっくりと滴下した。ゾルの薄い赤色が深くならないまでにセレンを十分に還元させて、その後、継続的に攪拌しながら2時間以上反応させて、ゾルを得た。得られたゾルを2回以上の透析を行って、また、200mLに蒸発し濃縮させて、均一且つ半透明の高純度なセレンドープナノシリカゾルを得た、即ち、水稲の重金属に対する吸収と蓄積を抑制でき、且つ高セレン含有米を生産できるセレンドープナノシリカゾルであった。調製し得た高純度のセレンドープナノシリカゾルにおいて、シリカの含有量は15%であって、セレンの含有量は、それぞれ0.12%、0.58%、1.5%、または2.3%であった。
実施例3:水稲の重金属に対する吸収と蓄積を抑制でき、且つ高セレン含有米を生産できるセレンドープナノシリカゾルの調製
質量百分率5%であるアンモニアを200mL量って用意して、攪拌器によって温度35℃に昇温した後、さらに50gのKSiOを添加して、十分に溶解させたら室温まで冷却して、pH10.5の金属ケイ酸塩溶液を得た。該金属ケイ酸塩の質量百分率は20%であった。上記金属ケイ酸塩溶液を、5mL/の速度で、100mL(湿潤体積)の水素型強酸性陽イオン多段交換樹脂カラムに均速に通して、カラム出口の収集液pH値を2.5〜3.5の間にコントロールした。収集液をマイクロ波(または水浴)で攪拌しながら35℃に加熱して、30間静置し冷却及びエージングした後に、酸性シリカゾル前駆体を得て用意できた。そして、それぞれ0.5、1、2、4gの亜セレン酸水素ナトリウムを秤量し、50mLの0.01M希硫酸に溶解させて、酸性セレンドープ用液体を調製し得て、そのpH値は1.8であった。攪拌器によって酸性セレンドープ用液体を温度35℃に昇温した後、該酸性セレンドープ用液体中に0.25gのSpan60をゆっくりと加えて、継続的に1時間攪拌して、乳化セレンドープ用液体を得た。温度を35℃に保持した上で、上記乳化セレンドープ用液体を上記セレンドープされ酸性シリカゾル前駆体に攪拌しながら滴下した。滴下し終わったら、継続的に30間攪拌して、セレンドープされ酸性のシリカゾル前駆体を得た。その後、温度を35℃に保持した上で、該セレンドープされ酸性のシリカゾル前駆体を20mLの濃度0.1〜0.5Mの水酸化カリウムに攪拌しながらゆっくりと滴下して、滴下し終わったら、そのpH値は7〜9の間となり、そして、35℃で継続的に60間攪拌しながら反応させて、セレンドープシリカゾル前体を得た。該セレンドープシリカゾル前体を、マイクロ波(または水浴)で攪拌しながら35℃に加熱した50mLの0.1Mグルコースに、ゆっくりと滴下した。ゾルの薄い赤色が深くならないまでにセレンを十分に還元させて、その後、継続的に攪拌しながら2時間以上反応させて、ゾルを得た。得られたゾルを2回以上の透析を行って、また、200mLに蒸発し濃縮させて、均一且つ半透明の高純度なセレンドープナノシリカゾルを得た、即ち、水稲の重金属に対する吸収と蓄積を抑制でき、且つ高セレン含有米を生産できるセレンドープナノシリカゾルであった。調製し得た高純度のセレンドープナノシリカゾルにおいて、シリカの含有量は10%であって、セレンの含有量は、それぞれ0.1%、0.2%、0.4%、または0.8%であった。
実施例4:葉面にセレンドープナノシリカゾルを噴霧することによる水稲の重金属毒の緩和効果に関する鉢植え試験
テスト用土壤は、広東省汕頭市澄海区塩鴻町のあるヒ素汚染水稲畑から取って、土壤は水稲畑の表面にある耕地土壌(0〜10cm)を取って、空気乾燥して篩にかけた後、10kgを秤量してバケツに入れた。土壌の基本的な物理的および化学的特性は、以下のとおりであった:pH6.12、有機質2.73%、全窒素含有量1.5 g/kg、全リン含有量1.02g/kg、全カリウム含有量11.3g/kg、CEC8.75cmol/kg、総計ヒ素含有量93.6mg/kg,総計セレン0.879mg/kg。
水稲の栽培と加工:水稲の品種は「YouYou128」であった。5%の次亜塩素酸ナトリウム溶液で水稲種の表面を15分間滅菌した後、水道水ですすぎ、発芽させ、育苗したら、均一な苗を選択し移植した。鉢毎に2 株を入れて、分げつ期(約60〜70日)の時期に、下記のように処理した:(1)葉面に、実施例1で調製したセレンドープナノシリカゾル(SiOの質量百分率は20%であって、Seの質量百分率は1%であった)を、脱イオン水で100倍に希釈してから、葉面に水滴が表れたが滴下しないまでに、葉面噴霧を実行した(該処理は、1%Se-Siと表記した);(2)葉面に、従来の発明特許(CN 101851133 B)によって調製したシリカゾル(SiOの質量百分率は20%であった)を、脱イオン水で100倍に希釈してから、葉面に水滴が表れたが滴下しないまでに、葉面噴霧を実行した(該処理は、Siと表記した);(3)葉面に、市販の亜セレン酸ナトリウムから調製した溶液(Seの質量百分率は、1%であった)を、脱イオン水で100倍に希釈してから、葉面に水滴が表れたが滴下しないまでに、葉面噴霧を実行した(該処理は、1%Seと表記した);(4)同量の脱イオン水を噴霧した群をコントロール群とした(CKと表記とした)。各処理は、4回繰り返し行って、水稲が熟したら収穫した。各鉢の米の乾燥重量を秤量して、米中のヒ素とセレンの含有量を分析した。
結果は、図3、4及び5に示した:葉面にシリカゾルまたは実施例1の1%セレンドープナノシリカゾルを噴霧した場合、いずれも水稲の成長を促進することができて、稲粒の乾燥重量は、コントロール群と比べて、ぞれぞれ20.2%と43.8%増加した。また、葉面にシリカゾルを噴霧した群と比較して、葉面に1%セレンドープナノシリカゾルを噴霧した場合、水稲成長に対する促進効果はより顕著であった。そして、葉面に1%の亜セレン酸ナトリウムから調製した水溶液を噴霧すると、水稲成長に抑制作用を齎してしまって、稲粒の乾燥重量もコントロール群と比較して13.1%下がった。それに対して、葉面にセレンドープナノシリカゾルを噴霧した場合、水稲成長を促進できるだけではなく、米中のヒ素の蓄積を抑制することができて、米中のセレン含有量を増加することもできた。また、コントロール群と比較すれば、葉面に1%のセレンドープナノシリカゾルを噴霧した場合、米のヒ素含有量は46%減少して、純シリカゾルを噴霧した米のヒ素含有量は、28%減少して、1%亜セレン酸ナトリウムによって調製した水溶液を噴霧した場合、米中のヒ素含有量は19%減少した。また、葉面に1%セレンドープナノシリカゾルを噴霧した場合、米のセレン含有量は、コントロール群の0.050mg/kgから、0.272mg/kgまでに増加して、高セレン含有米の基準を満たした。そして、葉面に1%の亜セレン酸ナトリウムによって調製した水溶液を噴霧した場合、米中のセレン含有量は0.180mg/kgであって、葉面に1%セレンドープナノシリカゾルを噴霧した米の含有量の66%でしかなかった。よって、本発明によって調製したセレンドープナノシリカゾルを、水稲に対して葉面噴霧すると、より一層水稲のヒ素吸収の抑制効果を得ることができて、同時に、高セレン含有米を生産することができて、また、直接に亜セレン酸ナトリウムを噴霧する方法と比べて、より安全かつ効率的であった。
実施例5:葉面にセレンドープナノシリカゾルを噴霧することによって水稲の重金属ヒ素に対する吸収を下げるフィールド実験結果
実施場所:広東省汕頭市澄海区塩鴻町のあるヒ素汚染水稲畑
土壌の基本的な物理的および化学的特性は、以下のとおりであった:pH6.12,全ヒ素含有量93.6mg/kg,全セレン含有量0.879mg/kg。水稲の品種は、「peiza77」であった。
フィールド実験で水稲の葉面にセレンドープナノシリカゾルを噴霧する方法:
(1) 噴霧時間:水稲の分げつ期において(約60日程度)、晴れまたは曇りの天気で午後4時くらいに噴霧した。もし、噴霧後24時間以内に雨となったら、再度噴霧することとする。
(2)噴霧の濃度と用量:実施例1で調製したシリーズ濃度の異なるセレンドープナノシリカゾルを用いた。そのシリコン含有量は20%であって、セレン含有量は、それぞれ0.1%、0.5%、1%または2%であった。中国エーカー(1中国エーカー=1.65エーカー)あたりに、1Lのゾルを100Lの水で希釈して葉面に噴霧した。また、同量の水を噴霧した群をコントロール群とした。それぞれ、0.1%Se−Si、0.5%Se−Si、1%Se−Si、2%Se−Si、またはCKとした。各群は、4つの区域を処理して、各区域はランダムに配列した。
(3) 畑管理:普通の水稲畑管理と同様。水稲が熟したら収穫して、各区域の米についてカドミウムとセレン含有量を分析した。
結果は、図6と7に示した:塩鴻町の野外実験で証明されたように、葉面に異なる濃度のセレンドープナノシリカゾルを噴霧すると、何れも米のヒ素に対する吸収と蓄積をかなり抑制することができて、且つ米セレン含有量を増加させることもできた。また、セレンドープ量の増加ともに、米セレン含有量が大幅に増加して、米のヒ素含有量も大幅に減少した。コントロール群と比較して、葉面にそれぞれ0.1%、0.5%、1%、または2%のセレンドープナノシリカゾルを噴霧した場合、米のヒ素含有量がそれぞれ19.1%、45.9%、59.4%、または63.7%減少して、米のセレン含有量はそれぞれ67.5%、265%、443%、または631%増加した。その中、セレンドープ濃度が0.5%に達した場合、米のヒ素含有量が国の食品安全基準(無機ヒ素<0.2 mg/kg、GB2762−2012)を満たした。そして、セレンドープイング量が0.1%と0.5%である場合、米中のセレン含有量はそれぞれ0.12mg/kgと0.26mg/kgであって、高セレン含有米の基準を満たした。よって、塩鴻町において葉面に0.5%濃度のセレンドープナノシリカゾルを噴霧することによって、ヒ素汚染される農地において、ヒ素含有量が基準を満たすことができる高セレン含有米を生産することができた。
実施例6:葉の表面にセレンドープナノシリカゾルを噴霧することによって水稲の重金属カドミウムとヒ素吸収を低下させるフィールド実験結果
実施場所:広東省韶関市曲江区樟市町のあるカドミウム汚染農地であって、農地の土壤pH値は5.32であって、総計Cd含有量は0.905mg/kgであって、全セレン含有量は0.512mg/kgであった。水稲の品種は、「MeiXiang」であった。
野外実験で水稲の葉面に実施例1によって調製されたセレンドープナノシリカゾルを噴霧する方法:実施例7と同様。
結果は、図8と9に示した:樟市町の野外実験で証明されたように、葉面に異なる濃度のセレンドープナノシリカゾルを噴霧すると、何れも米のカドミウムに対する吸収と蓄積をかなり抑制することができて、且つ米セレン含有量を増加させることもできた。また、セレンドープ量の増加とともに、米セレン含有量が大幅に増加して、米のカドミウム含有量も大幅に減少した。コントロール群と比較して、葉面にそれぞれ0.1%、0.5%、1%、または2%のセレンドープナノシリカゾルを噴霧した場合、米のカドミウム含有量がそれぞれ37.5%、44.4%、63.9%、または79.6%減少して、米のセレン含有量はそれぞれ80.7%、288%、600%、または778%増加した。その中、セレンドープ濃度が1%に達した場合、米のカドミウム含有量が0.2 mg/kg以下まで降下して、国の食品安全基準(カドミウム<0.2 mg/kg、GB2762−2012)を満たした。そして、セレンドープイング量が0.5%と1%である場合、米中のセレン含有量はそれぞれ0.16mg/kgと0.28mg/kgであって、高セレン含有米の基準を満たした。よって、樟市町において葉面に1%濃度のセレンドープナノシリカゾルを噴霧することによって、カドミウム汚染される農地において、カドミウム含有量が基準を満たすことができる高セレン含有米を生産することができた。

Claims (8)

  1. (1)金属ケイ素粉末または金属ケイ酸塩を、攪拌の条件下で、濃度0.1〜5Mのアルカリ性水溶液に添加し、金属ケイ酸塩溶液を配合するステップであって、前記金属ケイ素粉末または金属ケイ酸塩の濃度は、重量百分率5%〜飽和濃度であり、pH値は、10〜13であり、前記金属ケイ酸塩は、NaSiO、KSiO、またはLiSiOである、ステップと、
    (2)酸性のシリカゾル前駆体を調製するステップであって、前記金属ケイ酸塩溶液に対して、収集液のpH値が1〜4の範囲内にコントロールされるように、陽イオン交換処理を行い、そして収集液を35〜90℃に加熱してから静置し冷却及びエージングさせ、酸性シリカゾル前駆体を得る、ステップと、
    (3)酸性セレンドープ用液体を調製するステップであって、セレン含有化合物を、攪拌の条件下で、希酸水溶液に溶解させ、セレン質量含量は0.1〜10%である酸性セレンドープ用液体を調製し、酸性セレンドープ用液体のpH値は1〜4にコントロールし、前記セレン含有化合物は亜セレン酸、亜セレン酸ナトリウム、亜セレン酸カルシウム、または亜セレン酸水素ナトリウムである、ステップと、
    (4)乳化セレンドープ用液体を調製するステップであって、攪拌の条件下で、乳化剤を、最終質量百分率0.05〜5%の範囲内にコントロールされるように、ステップ(3)の酸性セレンドープ用液体中に添加し、乳化セレンドープ用液体を得、前記乳化剤は、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、Tween系界面活性剤、またはSpan系界面活性剤である、ステップと、
    (5)セレンドープされ酸性のシリカゾル前駆体を調製するステップであって、ステップ(4)の乳化セレンドープ用液体を、攪拌の条件下で、ステップ(2)の酸性シリカゾル前駆体に添加し、セレンドープされ酸性のシリカゾル前駆体を得、セレンドープされ酸性のシリカゾル前駆体におけるシリカ:セレンの質量比は3〜200:1である、ステップと、
    (6)ステップ(5)のセレンドープされ酸性のシリカゾル前駆体を、30℃〜90℃のアルカリ触媒によって配合されるアルカリ溶液中に、前記アルカリ溶液のpH値が7〜9になるまで添加し、継続的に攪拌しながら30〜90反応させてセレンドープシリカゾル前体を得るステップであって、前記アルカリ触媒は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、尿素、アンモニア、またはナトリウムの水溶液である、ステップと、
    (7)ステップ(6)のセレンドープシリカゾル前体を30℃〜90℃の還元剤溶液に入れて、ゾルの薄い赤色が深くならないまでにセレンを十分に還元させ、その後、継続的に攪拌しながら2時間以上反応させ、そして2回以上の透析を行うことによってセレンドープナノシリカゾルを得るステップであって、前記還元剤は、アスコルビン酸、グルタチオン、または還元糖である、ステップと、
    を含む、水稲の重金属に対する吸収と蓄積を抑制でき、且つ高セレン含有米を生産できる、セレンドープナノシリカゾルの調製方法。
  2. 前記ステップ(1)中のアルカリ性溶液は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムまたはアンモニアによって配合され、濃度は0.1〜2Mであることを特徴とする請求項1に記載の調製方法。
  3. 前記ステップ(2)中の収集液のpHは2〜3.5であり、収集液の温度を45〜55℃に加熱することを特徴とする請求項1又は2に記載の調製方法。
  4. 前記ステップ(3)中の希酸水溶液は希塩酸、希硝酸、希硫酸、または希リン酸の水溶液であり、前記酸性セレンドープ用液体中のセレン質量百分率は2〜7.6%であり、前記酸性セレンドープ用液体のpHは1〜2の範囲内にコントロールされることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の調製方法。
  5. 前記ステップ(4)中の前記乳化剤はTween系界面活性剤であり、最終の乳化剤質量百分率は0.5〜2%の範囲内にコントロールされることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の調製方法。
  6. 前記ステップ(5)中のセレンドープされ酸性のナノシリカゾル前駆体中のシリカ:セレンの質量百分率は9〜20:1であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の調製方法。
  7. 前記ステップ(6)中の塩基性触媒によって配合されるアルカリ性溶液の温度は45℃〜85℃の範囲内にコントロールされ、継続攪拌反応の時間は30〜60であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の調製方法。
  8. 前記ステップ(7)中の還元剤は、アスコルビン酸であり、溶液の温度は50℃〜85℃の範囲内にコントロールされることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の調製方法。
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