JP6064733B2 - 後席シートバックのベルトガイド - Google Patents

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Description

この発明は、後席シートバックのベルトガイドに関し、詳しくは、左右後席のシートバック上部において、各座席のヘッドレストよりも車外側に配置され、同シートバックより後方でかつ各座席の車外側寄りに配置されたベルトリトラクタから前方に引出した3点式シートベルトのショルダベルトを前後方向に挿通して保持する後席シートバックのベルトガイドに関する。
一般に、後席乗員拘束用のシートベルトは、乗員の非着座時にはベルトガイドで常にショルダベルトがシートバック前面に垂下されている。
後席に着座する乗員は、まず、シートクッションに腰を掛けて背をシートバックに預けた後、片手(通常は、ベルトリトラクタとは反対側の手)でショルダベルトを掴み、該ショルダベルト下方に係止されているタングが、シートクッション後部のバックルに届くまで、同ショルダベルトを車両中央向き、かつ下方に向けて引出す動作を行なう。
このとき、ショルダベルトが当該乗員の車外側首元を通過するため、ショルダベルトの引出し方の勢いや、各自動車固有のリトラクタ設置位置とタング位置、並びに、シートバック高さの関係によっては、ショルダベルトの車幅中央側の端部が首元に擦れるように接触して、乗員が不快感を感ずるという問題があった。
この不快感を解消するために、ベルトガイドのベルト挿通孔をより車外側に位置させることも考えられるが、この場合には、シートベルト本来の衝突時の乗員拘束性能に影響が生ずるという新たな問題が生じてしまう。
ところで、特許文献1には、解除ノブガードカバーと、ショルダベルトを前後方向に挿通して保持するベルト通し穴と、を備えた一般的な後席シートバックのベルトガイドが開示されているが、該特許文献1にはショルダベルトの車幅中央側の端部が乗員の首元に擦れるように接触するという、本願の技術的課題につては、全く開示されておらず、その示唆もない。
また、特許文献2には、後席のシートバック上部において、ヘッドレストよりも車外側にベルトガイドを配置し、該ベルトガイドには車両正面視で略V字状かつ、スリット状のベルト挿通孔部を形成した構造が開示されているが、該特許文献2は、通常装着時のベルト位置の最適化を図ることが目的で、該特許文献2においても、ショルダベルトの車幅中央側の端部が乗員の首元に擦れるように接触するという、本願の技術的課題については、全く開示されておらず、その示唆もない。
特開2011−157020号公報 特開2006−218982号公報
そこで、この発明は、衝突時のシートベルトによる乗員拘束性能に何等影響を与えることなく、ショルダベルトの車幅中央側の端部が乗員の首元に擦れないようにし、不快感の解消を図ることができる後席シートバックのベルトガイドの提供を目的とする。
この発明による後席シートバックのベルトガイドは、左右後席のシートバック上部において、各座席のヘッドレストよりも車外側に配置され、同シートバックより後方でかつ各座席の車外側寄りに設置されたベルトリトラクタから前方に引出した3点式シートベルトのショルダベルトを前後方向に挿通して保持する後席シートバックのベルトガイドであって、上記ショルダベルトを挿通する略一定の隙をもって車幅方向に延在するスリット状の挿通孔部を有し、該挿通孔部は、車外側からそのショルダベルトが着用される座席の上記ヘッドレストに近づくにつれて下方から上方に徐々に屈曲して上昇し、上記ショルダベルトを丸めて、その丸められたアール部分が上記ヘッドレスト側に向けて凸となるようにし、上記ショルダベルトの車幅中央側の端部を車外側に指向させる略半円状の経路を有しており、該車幅中央側の端部が車外側を指向して終端するものである。
上記構成によれば、乗員が後席に着座してショルダベルトを引出す時、略半円状の経路によりショルダベルトはヘッドレスト側に向けて凸となるよう丸くなる。このため、乗員の首元にショルダベルトが当たる状況であっても、ショルダベルトを丸めて、その丸められた腹(アール部分)が当たるようにし、ショルダベルトの車幅中央側の端部は車外側に指向させることにより、該端部は乗員の首元に擦れない。
よって、衝突時のシートベルトによる乗員拘束性能に何等影響を与えることなく、ベルトガイドの挿通孔部の構成のみによって乗員の不快感を解決することができる。
さらに、勢いよくショルダベルトを引出す場合であっても、ショルダベルトは略半円状の経路に沿って逃げていくため、ショルダベルト端部が略半円状の経路終端に擦れて引出しの抵抗になるのを低減することができる。
この発明の一実施態様においては、上記略半円状の経路の下端部が、上記挿通孔部の最低部に設定されたものである。
上記構成によれば、ショルダベルトを引出して装着する時の操作力により、ショルダベルトの幅方向中央部が最低部(上下位置が最も低い部位)に寄るので、ショルダベルトの装着性確保を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記挿通孔部は、ショルダベルトの車幅中央側の端部が該挿通孔部の車室内側の終端部に当接した状態において、上記ショルダベルトの車幅外方側の端部が、略半円状の下端部よりも車幅外方に位置するように設けられたものである。
この発明によれば、乗員が後席に着座してショルダベルトを引出す時、略半円状の経路によりショルダベルトはヘッドレスト側に向けて凸となるよう丸くなる。このため、乗員の首元にショルダベルトが当たる状況であっても、ショルダベルトを丸めて、その丸められた腹(アール部分)が当たるようにし、ショルダベルトの車幅中央側の端部は車外側に指向させることにより、該端部は乗員の首元に擦れない。
よって、衝突時のシートベルトによる乗員拘束性能に何等影響を与えることなく、ベルトガイドの挿通孔部の構成のみによって乗員の不快感を解決することができる効果がある。
本発明の後席シートバックのベルトガイドを備えた車両後部の半裁平面図 図1のA−A線矢視断面図 シートベルト装置を示す斜視図 ベルトガイドの取付け位置を示す斜視図 ショルダベルト引出し時の斜視図 ベルトガイドの取付け構造を示す斜視図 図6の正面図 図7の左側面図 図7の右側面図 ベルトガイド単体の平面図
衝突時のシートベルトによる乗員拘束性能に何等影響を与えることなく、ショルダベルトの車幅中央側の端部が乗員の首元に擦れないようにし、不快感の解消を図るという目的を、左右後席のシートバック上部において、各座席のヘッドレストよりも車外側に配置され、同シートバックより後方でかつ各座席の車外側寄りに設置されたベルトリトラクタから前方に引出した3点式シートベルトのショルダベルトを前後方向に挿通して保持する後席シートバックのベルトガイドにおいて、上記ショルダベルトを挿通する略一定の隙をもって車幅方向に延在するスリット状の挿通孔部を有し、該挿通孔部は、車外側からそのショルダベルトが着用される座席の上記ヘッドレストに近づくにつれて下方から上方に徐々に屈曲して上昇し、上記ショルダベルトを丸めて、その丸められたアール部分が上記ヘッドレスト側に向けて凸となるようにし、上記ショルダベルトの車幅中央側の端部を車外側に指向させる略半円状の経路を有しており、該車幅中央側の端部が車外側を指向して終端するという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は後席シートバックのベルトガイドを示すが、まず、図1,図2を参照して後部車体構造について説明する。
図2に示すように、フロアパネル1の後端部には、上方に立上がるキックアップ部2を一体または一体的に連設し、このキックアップ部2の上端から後方に向けて略水平に延びるリヤシートパン3を設けている。
このリヤシートパン3の後端部には、前低後高状に傾斜したスラント部4を介して荷室フロアパネル5を一体または一体的に連設している。
上述のキックアップ部2の後面とリヤシートパン3の前部下面との間には、車幅方向に延びる閉断面7を形成して、車体剛性の向上を図っている。
また、上述のスラント部4の上面部には車幅方向に延びるリヤクロスメンバアッパ8を接合固定し、このリヤクロスメンバアッパ8とスラント部4上面部との間には、車幅方向に延びる閉断面9を形成している。
さらに、上述のリヤクロスメンバアッパ8と上下方向に対向する位置において、上述のスラント部4の下面部には車幅方向に延びるリヤクロスメンバロア10を接合固定し、このリヤクロスメンバロア10とスラント部4下面部との間には、車幅方向に延びる閉断面11を形成し、上下の各閉断面9,11をオーバラップさせて、後部車体剛性の向上を図るように構成している。
上述のフロアパネル1とルーフパネル12との間には、車室13を形成する一方、車室13の後部には荷室14を形成し、荷室14後端の開口部15をリフトゲートで開閉可能に覆うように構成している。
上述のリヤシートパン3、スラント部4を含む荷室フロアパネル5およびフロアパネル1の左右両サイド部には、リヤサイドフレーム16(但し、図面では、右側のリヤサイドフレームのみを示す)を設け、このリヤサイドフレーム16の前端部をサイドシル17の後端部に連結している。
上述のルーフパネル12の両サイド部には車両の前後方向に延びる閉断面構造のルーフサイドレール18を設け、このルーフサイドレール18の後端部には、リヤドア開口19と荷室14用の開口部15との間において、該ルーフサイドレール18に連続して車両の上下方向に延びるリヤピラー20を設けている。このリヤピラー20の上端部は図1に仮想線で示すように、車幅方向内方に位置するように形成されている。
図1に示すように、上述のリヤピラー20は、車体外板を兼ねるリヤピラーアウタ20Aと、リヤピラーインナ20Bと、断面ハット形状のリヤピラーレインフォースメント20Cとを有し、リヤピラーアウタ20Aとリヤピラーインナ20Bとの接合固定により、上下方向に延びるリヤピラー閉断面20Dを備えた車体強度部材である。
図1,図2に示すように、上述のリヤシートパン3上には後席としてのリヤシート21を設けている。
図面では車両右側のリヤシート21と、中央席22(いわゆるセンタシート)の右側半分のみを示すが、車両左側のリヤシートおよび中央席22の左側半分は、その右側の構造と略左右対称に形成されている。この点については、以下に述べるシートベルト装置23およびベルトガイド25の構造についても同様である。
右側のリヤシート21は、乗員が着座するシートクッション21Cと、乗員の背もたれ面を形成するシートバック21Bと、乗員の頭部を保持するヘッドレスト21Hとを備えている。
同様に、中央席22も、乗員が着座するシートクッション22Cと、乗員の背もたれ面を形成するシートバック22Bと、乗員の頭部を保持するヘッドレスト22Hとを備えている。
図3はシートベルト装置を示す斜視図で、図1,図2,図3に示すように、右側のリヤシート21に対応してシートベルト装置23が設けられている。このシートベルト装置23は、シートベルト24(いわゆるウエビング)と、このシートベルト24の長手方向中間部を案内する合成樹脂製のベルトガイド25と、ベルトリトラクタ26と、可動タングとしての中間タング27とを備えている。
上述のベルトガイド25は、リヤシート21のシートバック21B上部においてヘッドレスト21Hよりも車外側に配置されている。また、上述のベルトリトラクタ26はリヤシート21より後方で、かつ、リヤシート21の車外側寄りに設置されている。詳しくは、上記ベルトリトラクタ26は当該リトラクタ26から前方に引出されベルトガイド25で挿通保持されるシートベルト24が図2に示すように側面視で略水平状となり、かつ、図1に示すように平面視で、シートベルト24のベルトガイド25側に対してシートベルト24のリトラクタ26側が車幅方向外側になるように設置されている。
図1〜図3に示すように、ベルトリトラクタ26にはその上部から後方に延びる締結片26aが一体的に形成される一方、リヤピラー20のリヤピラーインナ20Bの車幅方向内側面には取付けブラケット28が接合固定されており、ベルトリトラクタ26の締結片26aを、ボルト,ナット等の締結部材29を用いて、上述の取付けブラケット28に締結固定している。
上述のシートベルト24はベルトリトラクタ26から前方に引出され、ベルトガイド25で挿通保持され、かつシートバック21Bの前面に垂下されると共に、シートベルト24の垂下端部はリヤシートパン3等の車体側に設けられたベルトアンカ(図示せず)に固定されており、後席乗員拘束時に中間タング27をシートクッション21C後部のバックルBUに係合させると3点式シートベルトとなり、ベルトガイド25と、バックルBUに係合させた中間タング27との間のシートベルト24がショルダベルト30となり、バックルBUに係合させた中間タング27と、ボディ側のベルトアンカとの間のシートベルト24がラップベルトとなる。
つまり、この実施例の後席シートバックのベルトガイド25は、後席としてのリヤシート21のシートバック21B上部において当該リヤシート21のヘッドレスト21Hよりも車外側に配置され、同シートバック21Bより後方かつリヤシート21の車外側寄りに設置されたベルトリトラクタ26から前方に引出した3点式シートベルト24のショルダベルト30を前後方向に挿通して保持するものである。
図4はベルトガイドの取付け位置を示す斜視図、図5はショルダベルト引出し時の斜視図、図6はベルトガイドの取付け構造を示す斜視図、図7は図6の正面図、図8は図7の左側面図、図9は図7の右側面図、図10はベルトガイド単体の平面図である。
図6〜図9に示すように、リヤシート21のシートバック21B内部には金属丸パイプ製のシートバックフレーム31が設けられており、このシートバックフレーム31の車外上部側コーナ部において、その前部から上方に立上がる側面視略Z字状の前側ブラケット32と、その後部から上方に立上がる後側ブラケット33と、その外側部から斜め外側上方に立上がる側部ブラケット34と、前側ブラケット32の上部に接合固定されて上方に延びる上部ブラケット35とを設け、後側ブラケット33、側部ブラケット34、上部ブラケット35の上部に、ベルトガイド25のベース部25Aを強固に固定している。
なお、図6〜図9において、36はシートバックフレーム31の背面側(リヤ側面)に設けられたバックプレートである。
図4,図5に示すように、ベルトガイド25のベース部25Aは、リヤシート21のシートバック21B上部いわゆるシートバック21Bの肩部に露呈するように設けられている。
図4,図5,図6,図10に示すように、ベルトガイド25のベース部25Aは平面視で方形状に形成されており、そのヘッドレスト21H側(車幅方向の内側部)には、シートバック21Bの背もたれ角度の固定状態を解除する操作ボタン37が設けられている。
ベルトガイド25のベース部25Aにおける操作ボタン37配置位置の車外側には、該ベース部25Aの車両前後方向中間部から上方に立上るようにガイド部25Bと、ガイド部25Bの側部周縁および上部周縁に位置するガード部25C,25Dが設けられている。
図10に平面図で示すように、ガイド部25Bの下部は、ガード部25C,25Dの上部の前後幅よりもその前後幅が大きく形成されており、ショルダベルト30を介して入力される衝突時の荷重に充分耐え得る剛性を確保するように構成されている。
図7に示すように、ベルトガイド25のガイド部25Bには、ショルダベルト30を前後方向に挿通するために略一定の隙をもって車幅方向に延在するスリット状の挿通孔部40が形成されている。
この挿通孔部40は、車外側から(後述するボトム部41b側から)そのショルダベルト30が着用されるリヤシート21のヘッドレスト21Hに近づくにつれて下方から上方に徐々に屈曲して上昇し、ヘッドレスト21Hに向けて横向き凸となる略半円状の経路(以下単に、略半円スリット41と略記する)をなして、その上端部41aが車外側を指向して終端する車幅方向形状を有している。
また、上述の略半円スリット41の下端部が、挿通孔部40において最も位置が低くなる最低部としてのボトム部41bに設定されている。
このボトム部41bに連通連続して滑らかに上方へ湾曲しながら車幅方向の車外側に延びる上昇形状の湾曲スリット42を設け、この湾曲スリット42の車外側端部42aは、ガード部25Dのコーナ部内面で終端している。
つまり、上述の挿通孔部40は、上端部41aとボトム部41bとの間の略半円スリット41と、車幅方向に延びる湾曲スリット42とから構成したものである。
さらに、図7に示すように、ベルトガイド25のガイド部25Bには、その車幅方向中央よりも車幅方向内側位置、すなわち、ヘッドレスト21H寄りの位置に、上下方向に延びて上端が開放され、かつ下端が上述の挿通孔部40における湾曲スリット42と連通するベルト差込み口43が形成されている。ここで、上述の各ガード部25C,25Dの上部相互間は、ベルト差込み口43の上端開放部と連通するように左右に離間形成されている。
図3に示すように、ショルダベルト30は所定幅Lを有しており、この所定幅Lのショルダベルト30をベルトガイド25の挿通孔部40に挿通させるには、まず、ショルダベルト30を図7のベルト差込み口43にその上端開放側から差込んで下方へ移動させ、一旦、挿通孔部40における湾曲スリット42の反ヘッドレスト側(つまり、車幅方向外側)へ移動させた後に、該ショルダベルト30を挿通孔部40内に位置させる。
この場合、図7に示すように、ベルト差込み口43の下端から挿通孔部40の車幅方向外端部までの長さL2は、その反対側つまり、ベルト差込み口43下端から挿通孔部40の車幅方向内端部までの長さL1よりも長いので、該ショルダベルト30を挿通孔部40に容易に挿通することができる。
ところで、図1に点線で示すように、自動車の全幅が実施例のものと比較して大きく、リトラクタ設置位置β1が実施例のものに対して車外側に設置される場合には、ショルダベルトを引出して着用しても、該ショルダベルトは図1に点線β2で示すようにその車幅中央側の端部が乗員の首元に擦れることはないが、この実施例では自動車固有のベルトリトラクタ26の設置位置とタング位置、並びに、シートバック21B高さの関係により、ショルダベルト30を引出す時、図1に仮想線αで示すように、乗員の首元にショルダベルト30が当たる状況にある。
そこで、この実施例においては、後席乗員がリヤシート21に着座してショルダベルト30を引出す時、図5に示すように、略半円スリット41によりショルダベルト30をヘッドレスト21H側に向けて横向き凸となるよう丸くする。このため、乗員の首元にショルダベルト30が当たる状況(図1の仮想線α参照)であっても、ショルダベルト30を丸めて、その丸められた腹(アール部分)30aが当たるようにし、ショルダベルト30の車幅中央側の端部30bは車外側に指向するので、該端部30bが乗員の首元に擦れることはない。よって、衝突時のシートベルト24による後席乗員拘束性能に何等影響を与えることなく、ベルトガイド25の挿通孔部40の構造のみによって乗員の不快感を解決することができるものである。
なお、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示し、矢印INは車幅方向の内方を示し、矢印OUTは車幅方向の外方を示す。また、上記実施例においては車両右側の構成についてのみ説明したが、車両左側は右側のそれと略左右対称に構成されている。
このように、上記実施例の後席シートバックのベルトガイドは、左右後席(リヤシート21参照)のシートバック21B上部において、各座席のヘッドレスト21Hよりも車外側に配置され、同シートバック21Bより後方でかつ各座席の車外側寄りに設置されたベルトリトラクタ26から前方に引出した3点式シートベルト24のショルダベルト30を前後方向に挿通して保持する後席シートバックのベルトガイド25であって、上記ショルダベルト30を挿通する略一定の隙をもって車幅方向に延在するスリット状の挿通孔部40を有し、該挿通孔部40は、車外側からそのショルダベルト30が着用される座席(リヤシート21)の上記ヘッドレスト21Hに近づくにつれて下方から上方に徐々に屈曲して上昇し、上記ヘッドレスト21Hに向けて凸となる略半円状の経路(略半円スリット41参照)をなして、その端部(上端部41a参照)が車外側を指向して終端する車幅方向形状を有するものである(図3,図7参照)。
この構成によれば、乗員が後席(リヤシート21)に着座してショルダベルト30を引出す時、略半円状の経路(略半円スリット41)によりショルダベルト30はヘッドレスト21H側に向けて凸となるよう丸くなる。このため、乗員の首元にショルダベルト30が当たる状況であっても、図5に示すように、ショルダベルト30を丸めて、その丸められた腹30a(アール部分)が当たるようにし、ショルダベルト30の車幅中央側の端部30bは車外側に指向させることにより、該端部30bは乗員の首元に擦れない。
よって、衝突時のシートベルト24による乗員拘束性能に何等影響を与えることなく、ベルトガイド25の挿通孔部40の構成のみによって乗員の不快感を解決することができる。
さらに、勢いよくショルダベルト30を引出す場合であっても、ショルダベルト30は略半円状の経路(略半円スリット41)に沿って逃げていくため、ショルダベルト30の端部30bが略半円状の経路(略半円スリット41)の終端(上端部41a)に擦れて引出しの抵抗になるのを低減することができる。
また、上記略半円状の経路(略半円スリット41)の下端部が、上記挿通孔部40の最低部(ボトム部41b参照)に設定されたものである(図7参照)。
この構成によれば、ショルダベルト30を引出して装着する時の操作力により、ショルダベルト30の幅方向中央部が最低部(ボトム部41b)に寄るので、ショルダベルト30の装着性確保を図ることができる。
さらに、上記ベルトガイド25には、そのガイド部25Bの車幅方向中央よりも車幅方向内側位置に上下方向に延びて上端が開放され、下端が上記挿通孔部40と連通するベルト差込み口43が形成されたものである(図7参照)。
この構成によれば、所定幅L(図3参照)のショルダベルト30をベルト差込み口43から差込んで、一旦、挿通孔部40の反ヘッドレスト側へ移動して該ショルダベルト30を挿通孔部40に挿通させる時、ベルト差込み口43の下端から挿通孔部40の車幅方向外側端部(車外側端部42a参照)までの長さL2が、その反対側の長さL1よりも長い(L2>L1)ので、ショルダベルト30を挿通孔部40に容易に挿通することができる。
加えて、上記実施例で開示したように、湾曲スリット42の車幅方向外側が上方に位置するように該湾曲スリット42を上昇形状に形成すると、乗員がショルダベルト30を取外し、この取外したショルダベルト30をベルトリトラクタ26で巻取る時、ショルダベルト30とシートバック21B前面との間の接触抵抗が可及的小さくなるので、該ベルトリトラクタ26による巻取り性能の向上を図ることができる。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の後席は、実施例のリヤシート21に対応し、
以下同様に、
略半円状の経路は、略半円スリット41に対応し、
略半円状の経路の端部は、略半円スリット41の上端部41aに対応し、
挿通孔部の最低部は、ボトム部41bに対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
以上説明したように、本発明は、左右後席のシートバック上部において、各座席のヘッドレストよりも車外側に配置され、同シートバックより後方でかつ各座席の車外側寄りに配置されたベルトリトラクタから前方に引出した3点式シートベルトのショルダベルトを前後方向に挿通して保持する後席シートバックのベルトガイドについて有用である。
21…リヤシート(後席)
21B…シートバック
21H…ヘッドレスト
24…シートベルト
25…ベルトガイド
26…ベルトリトラクタ
30…ショルダベルト
30a…腹(アール部分)
30b…車幅中央側の端部
40…挿通孔部
41…略半円スリット(略半円状の経路)
41a…上端部(端部)
41b…ボトム部(最低部)
43…ベルト差込み口

Claims (3)

  1. 左右後席のシートバック上部において、各座席のヘッドレストよりも車外側に配置され、同シートバックより後方でかつ各座席の車外側寄りに設置されたベルトリトラクタから前方に引出した3点式シートベルトのショルダベルトを前後方向に挿通して保持する後席シートバックのベルトガイドであって、
    上記ショルダベルトを挿通する略一定の隙をもって車幅方向に延在するスリット状の挿通孔部を有し、
    該挿通孔部は、車外側からそのショルダベルトが着用される座席の上記ヘッドレストに近づくにつれて下方から上方に徐々に屈曲して上昇し、上記ショルダベルトを丸めて、その丸められたアール部分が上記ヘッドレスト側に向けて凸となるようにし、上記ショルダベルトの車幅中央側の端部を車外側に指向させる略半円状の経路を有しており、該車幅中央側の端部が車外側を指向して終端することを特徴とする
    後席シートバックのベルトガイド。
  2. 上記略半円状の経路の下端部が、上記挿通孔部の最低部に設定された
    請求項1に記載の後席シートバックのベルトガイド。
  3. 上記挿通孔部は、ショルダベルトの車幅中央側の端部が該挿通孔部の車室内側の終端部に当接した状態において、上記ショルダベルトの車幅外方側の端部が、略半円状の下端部よりも車幅外方に位置するように設けられた
    請求項1または2に記載の後席シートバックのベルトガイド。
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