JP6059924B2 - 太陽電池を用いた外装構造 - Google Patents

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Description

本発明は、太陽電池上の通気によって太陽電池の裏面空間の暖められた空気(または滞留する熱量)を速やかに排出(放出)することができ、太陽電池セルの温度上昇による発電効率の低下を防ぐことができる太陽電池を用いた外装構造に関する。
地球温暖化の緩和を目的として、二酸化炭素(CO2)の排出が少ない社会(低炭素社会)を構築するため、太陽光を用いた再生可能エネルギーを普及するという社会的気運の高まりがある。これらの気運やニーズに鑑み、大規模な太陽電池施設や既存或いは新設の建築物や住宅等への太陽電池の設置が積極的に進められている。
太陽電池は、温度の上昇によって発電効率が低下するという問題があることは知られている。
太陽電池を建築物等に設置する場合、その多くは、屋根面、壁面に設置されるが、その特性上、太陽光の照射によって、即ち太陽電池の表側からの照射により温度上昇は避けられないものである。
また、太陽電池の裏側からも空気を媒体として太陽電池の温度が上昇する。即ち太陽電池を設置した場合には、新設であれば太陽電池と下地との間(空間)に、既存(後付けタイプ)であれば既存屋根と太陽電池との間(空間)に、温められた空気が存在するため、発電効率を低下させる要因となっている。さらに、この裏面側の空間内にあっても温度の高い、即ち高温の空気は上昇するため、太陽電池裏面付近に滞留するように位置し、効率低下に繋がるものであった。
そこで、例えば特許文献1などには、太陽電池パネルの受光面などに水を噴出することにより、太陽電池セルを冷却して発電効率の低下を防ぐ太陽電池発電パネルの散水システムが提案されている。
また、空気(通気)により太陽電池セルを高温になるのを防ぐ提案として、特許文献2には、太陽電池パネルの裏面に空気層を介して断熱材を一体的に取り付けた構成が記載され、特許文献3には、屋根とソーラーパネルとの間に空気を流通させようとする構成が記載され、特許文献4には、流れ方向に連続する山部と谷部とを備える屋根の上に太陽光発電パネルを取り付けることにより、流れ方向に連続する通気層を形成する構成が記載され、特許文献5には、軒先側から導入した空気を太陽電池の裏面側を通し、棟頂部に位置する小屋裏にてファンを稼働して排気する構成が記載されている。
特開2011−146442号公報 特開2004−353194号公報 特開2009−91811号公報 特開2011−111806号公報 特開2001−90296号公報
しかしながら、前記特許文献1の水で太陽電池セルを冷却しようとする構成では、所定の効果を得ようとすると、極めて多量の散水量、長い散水時間が必要となり、更に周囲に水を飛散させたり、太陽電池モジュールの表面に水垢が付くなどの問題もあった。
また、前記特許文献2〜5の空気(通気)で太陽電池セルが高温となるのを防ぐことを目的とする構成において、前記特許文献5のみがファンを稼働して積極的に排気することで通気を促すものであるが、このファンを用いない、他の構成では、十分な通気(換気)が行われなかった。即ち、太陽電池の裏面空間は、太陽電池と屋根或いは屋根下地等で挟まれた略閉塞状空間であり、その空間の軒側から空気を導入し、裏面空間内の空気は、導入される外気によって棟側に押し出したり、暖まった空気の上昇によって自然に排気されるものであるが、空間の距離が長かったり、勾配が緩かったり、導入外気量が少ない(導入口から入りにくい等)によって十分な排気がおこなえるものではなかった。なお、ファンを用いる特許文献5は、所定の効果を得ようとすると、ファンの稼働時間も長くなり、ファンの稼働に伴う熱量も発生するため、有効な方法とは言えないものであった。
そこで、本発明は、ファンや散水機のような電気設備を用いることなく、太陽電池上の通気によって太陽電池の裏面空間の暖められた空気または滞留する熱量を速やかに排出することができ、太陽電池セルの温度上昇による発電効率の低下を防ぐことができる太陽電池を用いた外装構造を提案することを目的とする。
本発明は、上記に鑑み提案されたもので、雨仕舞性能を有する下層材上に裏面空間を隔てつつ太陽電池を敷設して固定部材で取り付けた外装構造であって、
隣り合う太陽電池を離間させて配設して目地部分を構成し、該目地部分には前記裏面空間に連通する開口部を設け、当該目地部分に取り付ける固定部材もしくは目地部分周辺の太陽電池上に、直接もしくは間接的に起立状部を設けたことを特徴する太陽電池を用いた外装構造に関するものである。
また、本発明は、前記太陽電池を用いた外装構造において、開口部は、固定部材に形成した開孔であることを特徴とする太陽電池を用いた外装構造をも提案する。
また、本発明は、前記太陽電池を用いた外装構造において、開口部は、隣り合う固定部材間であることを特徴とする太陽電池を用いた外装構造をも提案する。
本発明の太陽電池を用いた外装構造は、隣り合う太陽電池間の目地部分に取り付ける固定部材又は該固定部材と共に取り付けられる別部材に、起立状部を設けることで、該目地部分にて太陽電池の裏面空間にて温められた空気を太陽電池表面へ排出することができ、裏面空間の空気の流れを著しく速め、太陽電池セルの温度上昇を抑えることで発電効率の低下を防ぐことができる。
しかも、本発明に用いる起立状部を備える固定部材又は該固定部材と共に取り付けられる別部材は、太陽電池のサイズや仕様に全く影響されないので、新設のどのような太陽電池にも、既設のどのような太陽電池にも適用でき、更には起立状部は、雪止めとしても機能し、太陽電池上での滑雪を防ぐ作用も果たす。
また、太陽電池は裏面側に空間を有すると共に、目地部分は前記空間に連通する開口部を設けたので、前述の裏面空間にて暖められた空気の表面への排出や裏面空間の空気の流れが開口部を通じて確実に行われるものとなる。
また、下地として雨仕舞性能を有する下層材上に太陽電池を敷設するので、下層材の構造上に太陽電池を用いた外装構造を構築することで、目地部分から雨水等が侵入しても建築物等の下地に浸水することがなく良好な外装構造を提供できる。
(a)一体タイプ(起立状部が固定部材に一体的に形成される)の一実施例(=第1実施例)であって、起立状部への風の作用を付記した側断面図、(b)その一態様を示す斜視図、(c)別の態様の固定部材を示す斜視図である。 (a)一体タイプ(起立状部が固定部材に一体的に形成される)の他の一実施例(=第2実施例)を示す側断面図、(b)他の一実施例(=第3実施例)を示す側断面図、(c)他の一実施例(固定部材が隣接する太陽電池で別体である第4実施例)を示す側断面図、(d)他の一実施例を示す側断面図である。 (a)一体タイプ(起立状部が固定部材に一体的に形成される)の他の一実施例(=第5実施例)を示す側断面図、(b)他の一実施例(=第6実施例)を示す側断面図、(c)他の一実施例(=第7実施例)を示す側断面図である。 (a)取付タイプ(別部材の起立状部が固定部材に取り付けられる)の一実施例(=第8実施例)を示す側断面図、(b)その起立状部が連続する態様の斜視図、(c)その起立状部がピース材である態様の斜視図、(d)他の一実施例(=第9実施例)を示す側断面図、(e)その斜視図である。 (a)取付タイプ(別部材の起立状部が固定部材に取り付けられる)の他の一実施例(=第10実施例)を示す側断面図、(b)その斜視図、(c)他の一実施例(=第11実施例)を示す側断面図、(d)その斜視図、(e)他の一実施例(=第12実施例)を示す側断面図、(f)他の一実施例(=第13実施例)を示す側断面図、(g)その斜視図である。 (a)別体タイプ(別部材の起立状部が固定部材と共に下地に取り付けられる)一実施例(=第14実施例)の斜視図、(b)その側断面図、(c)他の一実施例(=第15実施例)を示す側断面図、(d)起立状部の別態様を示す斜視図、(e)起立状部の別態様を示す斜視図である。 (a)〜(g)別体タイプ(別部材の起立状部が固定部材と共に下地に取り付けられる)のバリエーションを示す側断面図である。 (a)本発明における太陽電池を敷設する下地の一態様を示す斜視図、(b)別の一態様を示す斜視図、(c)その断面図である。 (a)取付タイプ(別部材の起立状部が固定部材に取り付けられる)の他の一実施例(=第16実施例)を示す平面図、(b)その正面図、(c)その側面図、(d)それに用いた固定部材及び起立状部を備える別部材を示す斜視図、(e)固定部材に別部材(起立状部)を取り付けた状態を示す斜視図である。 (a)第16実施例の外装構造(雪止め構造)の施工手順を示し、折板屋根上に支持金具を取り付けた状態を示す斜視図、(b)支持金具に受け金具を取り付けた状態を示す斜視図、(c)太陽電池パネルを敷設した状態を示す斜視図、(d)受け金具に固定部材を固定した状態を示す斜視図、(e)固定部材に起立状部を備える別部材を取り付けた状態を示す斜視図、(f)用いた支持金具の拡大斜視図、(g)用いた受け金具の拡大斜視図である。 図10の施工手順により施工された第16実施例の外装構造(雪止め構造)を示す斜視図である。 (a)取付タイプ(別部材の起立状部が固定部材に取り付けられる)の他の一実施例(=第17実施例)を示す平面図、(b)その正面図、(c)その側面図、(d)それに用いた固定部材及び起立状部を備える別部材を示す斜視図である。 (a)取付タイプ(別部材の起立状部が固定部材に取り付けられる)の他の一実施例(=第18実施例)を示す平面図、(b)その正面図、(c)その側面図、(d)それに用いた固定部材及び起立状部を備える別部材を示す斜視図、(e)固定部材に別部材を取り付けた状態を示す斜視図である。 (a)取付タイプ(別部材の起立状部が固定部材に取り付けられる)の他の一実施例(=第19実施例)を示す平面図、(b)その正面図、(c)その側面図、(d)それに用いた固定部材及び起立状部を備える別部材を示す斜視図、(e)固定部材に別部材を取り付けた状態を示す斜視図である。 (a)取付タイプ(別部材の起立状部が固定部材に取り付けられる)の他の一実施例(=第20実施例)を示す平面図、(b)その正面図、(c)その側面図、(d)それに用いた固定部材及び起立状部を備える別部材を示す斜視図、(e)固定部材に別部材を取り付けた状態を示す斜視図である。 (a)第21実施例の外装構造(雪止め構造)の施工手順を示し、折板屋根上に支持金具を取り付けた状態を示す斜視図、(b)支持金具に受け金具を取り付けた状態を示す斜視図、(c)太陽電池パネルを敷設した状態を示す斜視図、(d)受け金具に固定部材を固定した状態を示す斜視図、(e)固定部材に別部材を取り付けた状態を示す斜視図、(f)用いた固定部材の拡大斜視図、(g)用いた別部材の拡大斜視図、(h)用いた受け金具の拡大斜視図である。 (a)第21実施例の外装構造を示す平面図、(b)その正面図、(c)その側面図である。
本発明の外装構造は、起立状部を一体的に又は別部材として設けた固定部材にて太陽電池を下地に取り付けるものであり、隣接する太陽電池を離間させて配設して目地部分を構成し、当該目地部分もしくは目地部分周辺の太陽電池上に、下地に直接もしくは間接的に取り付けられる起立状部を設けたことを特徴とする。
この構成により、固定部材又は該固定部材と共に取り付けられる別部材に設けた起立状部に当たった風が上方に乱流を起こし、目地部分上端を減圧状態とするため、裏面空間の空気が表面側へ吸い出す作用が果たされるので、裏面空間の空気の流れを著しく速め、太陽電池セル自体が発生する温度を抑えることで発電効率の低下を防ぐ。更に、起立状部は、雪止めとしても機能し、太陽電池上での滑雪を防ぐ作用も果たす。これらの作用、効果を確実に果たすには、太陽電池は裏面側に空間を有すると共に、目地部分は前記空間に連通する開口部を設けることが望ましい。
本発明に用いる太陽電池は、結晶系等の太陽電池セルをガラス等に積層させてモジュール化(パネル化)したものであっても、アモルファス等の薄膜のものであってもよく、薄膜等にあっては、基材となる金属板等に一体化してシート状(板状)或いはボード状にしたものであってもよい。
また、太陽電池は、上記のモジュール、シート、ボード等をそのまま敷設するものでも、周縁に枠体(フレーム)を配して敷設するものでもよい。また、発電量を増大させるために両面受光(発電)型の太陽電池を用いてもよく、この場合、太陽電池の下方に反射部を介在させればよく、下層材が兼用するものでも別途設けるものでもよい。
隣接する太陽電池を離間させて配設することにより形成される目地部分は、流れ方向、該流れ方向に直交する方向のうちの少なくとも一方に形成されることが多いが、必ずしもこの限りではない。
なお、この目地部分には、パンチング、メッシュ、網等の空気の流れを阻害しないものであればごみ等の侵入を防止する部材を配してもよい。
前記目地部分に取り付けられる固定部材は、下地上に太陽電池を取り付けるための部材であって、言い換えれば、隣接する太陽電池の両方又は一方の側端を保持する保持部と、下地への固定部とを備える構成であり、本発明における固定部材又は該固定部材と共に取り付けられる別部材には、前述のように加えて起立状部が設けられる構成である。
この固定部材としては、単一部材からなるものでも複数部材にて構成されるものでもよく、隣接する太陽電池に跨る(跨って固定する)ものでもそれぞれ個別に固定するものでもよく、特に起立状部について分類すると、〔1〕一体タイプ、〔2〕取付(係合又は締着)タイプ、〔3〕別体タイプがある。
〔1〕一体タイプは、下地に直接締着され、パネル保持を兼ねる仕様であり、固定部材はピース材でも、通し材でもよく、通し材の場合には、底面(固定部分)等に排気用の孔を設けたり、底部を固定部のみの形状(或いは固定箇所以外を切除した形状)にしても、起立部の一部を切除したものでもよい。
〔2〕取付(係合又は締着)タイプは、予め別部材として作製した起立状部を、係合又は締着にて固定部材に一体的に取り付けられるものであり、固定部材を下地に固定することで間接的に下地に起立状部が固定される。
〔3〕別体タイプは、予め別部品として作製した起立状部を、下地に固定部材と取り付ける際に同時に固定(締着)されるか、もしくは固定部材と共締めされるものである。
前記固定部又は該固定部材と共に取り付けられる別部材に設けられる起立状部は、全ての目地部分に設けるものであっても、部分的に設けるものであってもよい。また、隣接する或いは複数の太陽電池を跨ぐように設けるものであってもよい。また、起立状部は、太陽電池の辺に対して全長に亘って設けるものでも部分的に設けるものであってもよい。更に、起立状部は、パネル表面に対して略鉛直状であっても、内側、外側への傾斜状であってもよい。
また、起立状部は、前述のように、前記固定部材に予め一体化(一体的に形成)されたものであっても、別体からなる起立状部をビス、ボルト・ナット等の締着や嵌合、係合、接着或いはこれらを併用して下地に取り付けるものでも、別体からなる起立状部を固定部材と共締めしてもよい。さらに、起立状部は、目地部分の流れ(長さ)方向に交わる方向に設けるものでも、流れ方向に沿う方向に設けるものでもよい。
本発明の太陽電池を用いた外装構造は、前記構成の太陽電池を以下に示す下層材上に敷設してもよいし、各種の壁に取り付けるようにしてもよい。
本発明に用いる下層材は、既存の瓦、スレート、金属等の公知の屋根でも、新たに敷設される瓦、スレート、金属等からなる屋根でも、太陽電池の裏面側に屋根としての雨仕舞性能を有するものが望ましく、その仕様を問うものではなく、例えば塩ビ等の防水シートからなる防水層でもよい。また、金属等によって構成される既存もしくは新設の屋根は、横葺き状、縦葺き(瓦棒葺き、平滑状等)、折板等の如何なるものであってもよい。
これらの下層材を構成する部材に直接太陽電池を取り付けてもよいし、各種の取付金具や取付架材、持出金具、横桟、縦桟等の取付具を介して太陽電池を取り付けるようにしてもよい。即ち本発明における下地としては、上述の下層材、又はそれに取り付ける取付具をも含むものである。
なお、本発明における太陽電池の裏面側に形成する空間とは、太陽電池と下層材間に形成されるものであればよく、波状或い立ち上げ部等を有する下層材の形状によって形成されるものであっても、略平坦状の下層材に対して前記した取付金具や取付架台、持出金具、横桟、縦桟等の取付材の形状(高さ)によって下層材と太陽電池間に空間を設けるものであっても、太陽電池を保持する枠体等によって形成されるものであってもよい。また、この空間は、軒棟方向或いは桁行き方向、或いはその両方に連続するものであっても、独立したものであってもよい。
図1(a)〜(c)に示す本発明の第1実施例、図2(a)、(b)に示す第2,3実施例、図3(a)〜(c)に示す第4〜第6実施例は、前記〔1〕一体タイプである起立状部33a〜33f(固定部材3)のバリエーションを示す。
前述のようにこの〔1〕一体タイプは、下地5に直接締着され、太陽電池1の保持を兼ねる仕様であり、固定部材3A〜3Fはピース材でも、通し材でもよく、通し材の場合には、底面(固定部分)等に排気用の孔を設けたり、底部を固定部のみの形状(或いは固定箇所以外を切除した形状)にしても、起立部の一部を切除したものでもよい。
なお、図1〜図3の各上端に示すように、流れ方向をSで示す白抜き矢印で示し、吹き上げ風である風向き方向をWで示す白抜き矢印で示した。また、各固定部材3A〜3Fにおいて、保持部は31、固定部は32(固定具は32b)と表記した。
図1の第1実施例は、固定部材3Aが逆略ハット状のアルミ等の押し型材であって、隣接する太陽電池1,1の端縁(枠体12の上面)を押さえる横片が保持部31であり、下方へ窪む底部が下地5に固定具(ボルトナット)32bにて固定(締着)する固定部32であり、風上側の縦片を上方へ延在させて起立状部33aが形成されている。図1(b)の態様では、保持部31、固定部32、起立状部33aがそれぞれ長さ方向に連続する通し材3ALとした場合を示し、固定部32には、固定具32bを挿通させるための孔321が長さ方向に複数形成して排気用の孔を兼ねるようにした。また、風上側の保持部31の長さ方向にも、排気用の孔311が複数形成され、該孔311から裏面空間11の空気を排出することができるようにした。図1(c)の態様では、起立状部33aのみを長く形成したピース材3ASとした場合を示し、前述の孔(321)などを設けなくても裏面空間11と連通している。
そして、図1(a)の下方には、起立状部33aへの風の作用を点線矢印にて示しており、図示するように起立状部33aに当たった風が上方に乱流を起こし、目地部分2上端を減圧状態とするため、太陽電池1の裏面空間11の空気を表面10側へ吸い出す作用が果たされる。
なお、前述のように太陽電池1は裏面空間11を有すると共に、目地部分2は前記裏面空間11に連通する開口部を設けることが望ましいが、この裏面空間11は前述のように太陽電池1の裏面側に位置する空間全てを指すものであって、モジュール自体の裏面側ばかりでなく、枠体12の裏面をも含む。図1(a)では、枠体12の裏面(下方)に下地5が存在しているため、モジュールの裏面側を指して裏面空間を示す符号11を付し、その下方に記載した点線丸囲み図では、下地を示す符号5を付さずに、枠体12の裏面(下方)に符号11を付した。また、図1(b)では、そもそも下地を記載しなかったので、モジュールの裏面側で枠体12の裏面側に符号12を付した。なお、後述する図2〜図5に示す各実施例においても前記図1(a)と同様にモジュールの裏面側を指して符号11を付したが、太陽電池1の裏面側に位置する空間全てを指すものである。
そして、裏面空間11に連通する開口部とは、前記固定部材3Aの固定部32に設けた孔321ばかりでなく、枠体12に図示しない孔を設けて開口部としてもよい。
図2(a)の第2実施例は、固定部材3Bが略h字状のアルミ等の押し型材であって、隣接する太陽電池1,1の端縁(枠体12bの延在片)を押さえる脚状片が保持部31であり、略中央の横片が図示しない固定具にて固定(締着)する固定部32であり、風上側の脚状片を上方へ延在させて起立状部33bが形成されている。
この第2実施例の固定部材3Bは、例えば前記図1(c)の態様のようにピース材に形成してもよいし、前記図1(b)の態様のように固定部32に排気用の孔を開設することにより通し材としてもよい。
図2(b)の第3実施例は、固定部材3Cが金属板材等を逆略ハット状に屈曲した成形体である点が前記第1実施例と異なるに過ぎないものであり、図面に同一符号を付して説明を省略する。
この第2実施例の固定部材3Cは、ピース材でもよいし、前記第1実施例と同様に固定部32に排気用の孔を開設することにより通し材としてもよい。
図2(c)の第4実施例は、前記第1実施例などに比べて目地部分の幅が広く、隣接する左右の固定部材が異なるものであり、目地部分2'の左側には、起立状部33を有しない通常の固定部材3'を配し、目地部分2'の左側には、前記第1実施例における固定部材3Aの左方部分と形状が略同一の固定部材3Gを配している。
図2(d)の実施例は、風上側(図面左側)に太陽電池1の裏面側に配置させるスペーサー部35rを設けることにより左右の高さが異なる固定部材3Rを配するものであって、鉛直状の起立状部33rが形成されている。
この固定部材3Rは、ピース材でもよいし、前記図1(b)の態様と同様に固定部32に排気用の孔を開設することにより通し材としてもよい。
図3(a)の第5実施例は、固定部材3Dが金属板材等を先端(風上側の先端33d)を折り返し状に立ち上げた横片状の連続材であって、隣接する太陽電池1,1の端縁(枠体12の上面)を押さえる端縁部分が保持部31であり、略中央部分が固定部32であって、該固定部32には、排気用の孔321が設けられている。
なお、この第5実施例の固定部材3Dは、通し材であるが、ピース材とした場合には、前述の排気用の孔321を設けなくてもよい。
図3(b)の第6実施例は、固定部材3Eが金属板材等を略L字状に形成した成形体であって、風上側の縦長片が起立状部33eであり、隣接する太陽電池1,1の端縁(枠体12eの突出部)を押さえる端縁部分が保持部31であり、略中央部分が固定部32である。
この第6実施例の固定部材3Eは、前記第1〜第5実施例と同様にピース材とすることもできるし、排気用の孔を固定部などに開設して通し材としてもよい。
図3(c)の第7実施例は、固定部材3Fがピース材であって、一端(風上側)に中空の隆状部(起立状部33f)を有する横片状であって、この中空部分には連続状の管材35を挿通させてピース材である複数の固定部材3Fを連絡するようにしたものである。
図4及び図5に示す本発明の第8〜第13実施例は、前記〔2〕固定部材に取付(係合又は締着)タイプである起立状部41a〜41fのバリエーションを示す。
前述のようにこの〔2〕固定部材に取付(係合又は締着)タイプは、予め起立状部41a〜41fを備える別部材4A〜4Fを、本体30A〜30Fに係合又は締着にて一体的に取り付けられるものであり、本体30A〜30Fを下地5に固定することで間接的に下地5に起立状部41a〜41fが固定される。
なお、各実施例において、保持部を31と表示した点については、前記実施例と全く同様である。
図4(a)の第8実施例は、本体30Aが、風上側(図面左側)の上端に係合溝である被係合部301を有する逆略ハット状のピース材であり、別部品として作製された別部材4Aは、前記被係合部301に側方から係合させる係合部42aを、縦片状の起立状部41aの下端に有する構成である。
この第8実施例においては、本体30Aをピース材としたので排気用の孔を開設する必要がなく、同図(b)のように起立状部41aを通し材としてもよいし、同図(c)のように起立状部41aをピース材としてもよい。
図4(d)、(e)の第9実施例は、本体30Bが、逆略ハット状の内面に左右一対の被係合部302を有するピース状成形体であり、二部材からなる別部材4Bは、前記被係合部302に上方から弾性に抗して嵌合させて、もしくは長手方向からスライドさせて取り付ける係合部を有するピース材である下方部材42bと、該下方部材42bに傾動自在に軸着された起立状部41bとからなる。
この第9実施例においては、下方部材42bをピース材としたので排気用の孔を開設する必要がなく、しかも図示するように傾動自在に軸着された起立片部41bの向が風向きに対応して変わることで、風向きに影響を受けることなく裏面空間11からの空気の排出が可能となる。なお、下方部材42bを通し材とした態様においても、起立片部41bの両側に連通孔を形成することにより、風向きの変化に対応することができる。
図5(a)、(b)の第10実施例は、本体30Cが前記第8実施例の本体30Bとほぼ同一で、被係合部302を備え、一部材からなる別部材4Cは、前記被係合部302に上方から弾性に抗して嵌合させる係合部を有するピース材42cであって、鉛直状の縦片が起立状部41cである。
この第10実施例においては、本体30Cをピース材としたので排気用の孔を開設する必要がなく、太陽電池1の裏面空間11の空気を表面10側へ排出することができる。なお、本体30Cを通し材とした態様においても、起立片部41cの両側に連通孔を形成することにより、風向きの変化に対応することができる。
図5(c)、(d)の第11実施例は、本体30Dが前記第9実施例の本体30Bとほぼ同様であって、ほぼ同様の被係合部303を備え、一部材からなる別部材4Dは、前記被係合部303に上方から弾性に抗して嵌合させる係合部を有する連続材42dであって、鉛直状の縦片が起立状部41dであり、横片部分には排気用の孔421が長さ方向に複数設けられている。
この第11実施例においては、連続材42dの横片部分(起立状部41dの両側)に複数の排気用の孔421を形成したので、風向きの変化に対応することができ、太陽電池1の裏面空間11の空気を表面10側へ排出することができる。
図5(e)の第12実施例は、本体30Eが上下一対の突起片からなる被係合部304を備え、別部品として作製された別部材4Eは、前記被係合部304に側方から係合させる係合部42eを、縦片状の起立状部41eの下方に有するピース材である。
この第12実施例においては、本体30Eも別部材4Eもピース材であるため、排気用の孔を設けなくても太陽電池1の裏面空間11の空気を表面10側へ排出することができる。
図5(f)、(g)の第13実施例は、本体30Fが、風上側(図面左側)の上端に起立片305を有する略鍋状の成形体であり、別部品として作製された略L字状の別部材4Fは、前記起立片305に側方からビスを締着して取り付けたものであり、本体30Fの‘鍋蓋’に相当する横片には、‘鍋底’に相当する固定部32に取り付ける固定具32bを、上方からの締着作業により、下地5に締着する作業用の孔(締着用治具の挿入口)306が設けられている。
この第13実施例においては、本体30Fも別部材4Fもピース材であるため、排気用の孔を設けなくても太陽電池1の裏面空間11の空気を表面10側へ排出することができる。
図6及び図7に示す本発明の各実施例は、前記〔3〕固定部材と別体タイプのバリエーションを示す。
前述のようにこの〔3〕固定部材と別体タイプは、予め別部品として作製した起立状部41g、41hを、下地5に固定部材(本体30G、30H)と取り付ける際に同時に固定(締着)されるか、もしくは固定部材と共締めされるものである。
図6(a)、(b)の第14実施例は、起立状部41gを備える略L字状の別部材4Gを、略逆ハット状の本体30Gと共に下地5に取り付けるものである。そして、別部材4Gの長さ方向の一部の上方部分を切り欠き、該切り欠き部分にピース状の本体30Gを取り付けることで、太陽電池1裏面と下層材表面で挟着状に取り付けられることにより、別部材4Gも同時に取り付けられる。
図6(c)の第15実施例は、起立状部41hを備える別部材4Hを、略逆ハット状の本体30Hと共に下地5に取り付けるものであり、別部材4Hの一部のみに形成した横片43に、本体30Hを固定する固定具32bを共に挿通させて共締めされて取り付けられる。なお、図6(d)に示す別部材4H'は、縦片の上方に、横長の略矩形状の起立状部41h'が延設された例であり、図6(e)に示す別部材4H"は、縦片の上方に、上端が弧状に形成された略扇状の起立状部41h"が延設された例であり、これらを前記別部材4Hに代えて用いてもよい。
図7(a)の実施例は、三角山状の隆状部分である起立状部41jを備える別部材4Jを、略ワ字状の本体30Jと共に下地5に取り付けるものであり、本体30Jの底部に、本体30Jを固定する固定具32bを共に挿通させ、共締めされて固定される。
図7(b)の実施例は、風上側(図面左側)に略く字状の起立状部41kを備える別部材4Kを、略逆ハット状の本体30Kと共に下地5に取り付けるものであり、本体30Kの底部に、本体30Kを固定する固定具32bを共に挿通させ、共締めされて固定される。
図7(c)の実施例は、風上側(図面左側)に略垂直状の起立状部41lを備える別部材4Lを、略逆ハット状の本体30Lと共に下地5に取り付けるものであり、本体30Lの底部に、本体30Lを固定する固定具32bを共に挿通させ、共締めされて固定される。
図7(d)の実施例は、略垂直状の起立状部41mを備える略L字状の通し材である別部材4Mを、略逆ハット状の本体30Mと共に下地5に取り付けるものであり、目地部分2の底部に、本体30Mを固定する固定具32bを共に挿通させ、共締めされて固定される。
図7(e)の実施例は、風上側(図面左側)に延在して略垂直状に立ち上がる起立状部41nを備える別部材4Nを、略逆ハット状の本体30Nと共に下地5に取り付けるものであり、本体30Nの底部に、本体30Nを固定する固定具32bを共に挿通させ、共締めされて固定される。
図7(f)の実施例は、風上側(図面左側)に延在して略垂直状に立ち上がる起立状部41pを備える別部材4Pを、略逆ハット状の本体30Pと共に下地5に取り付けるものであり、目地部分2の底部に、本体30Pを固定する固定具32bを共に挿通させ、共締めされて固定される。
図7(g)の実施例は、別部材4Sに設けた鉛直状の軸の上端に翼を設けた特殊ナットを螺着した起立状部41sを、略逆ハット状の本体30Sと共に下地5に取り付けるものであり、本体30Sを固定する固定具32bに延在させて固定される。
図8(a)、及び図8(b),(c)は、本発明が適用される下地のバリエーションを示し、図8(a)の下地5Xは、ボート状の下地材5A上に略平坦状の屋根材5Bを敷設した雨仕舞性能を有する縦葺き屋根であり、略平坦状に流れ方向に沿う凸状が所定間隔で形成され、凸状に被せるように略ハット状の縦桟5Cを固定した構成である。そして、起立状部41gを備える略L字状の別部材4Gを用いる点では前記第14実施例と同様であるが、目地部分2'の幅が広いため、隣接する左右の固定部材(30G,3')が異なる点では前記第4実施例と同様であり、前記第1実施例における固定部材3Aの左方部分と形状が略同一の本体30Gと共に前記構成の下地5Xに取り付けている。
なお、この実施例において裏面空間11を示す符号を複数付しているが、これらの図8(a)、及び図8(b),(c)における裏面空間11は軒棟方向及び桁行き方向の両方に連続している。
図8(b),(c)の下地5Yは、角桟躯体5D上にタイトフレームである下部保持部材5E及び上部保持部材5Fを所定間隔にて固定し、その上から完全嵌合式の縦葺き外装材5Gを敷設し、その両端を前記上部保持部材5Fに嵌合させると共に、キャップ5Hを嵌合させて施工される折板屋根を用いた。この折板屋根は、流れ方向に沿う山部と谷部とが交互に繰り返す外観形状を有するものであり、更に、この下層材(折板屋根)に、左右一対の取付架材5Jを固定し、その頂部(上面部)を太陽電池1の受部として用いた。
図9〜図11に示す本発明の第16施例は、ハゼ組み式の折板屋根60上に太陽電池パネルを敷設した外装構造に、固定部材3Zを固定し、該固定部材3Zの取付受部34に起立状部41zを備える別部材4Zとして雪止め具を取り付けた雪止め構造である。
この第16実施例の固定部材3Zは、図9(d)に示すように下地(支持金具)への固定部32と、別部材9を取り付けるための取付受部34とを有し、固定部32と取付受部34との間には縦片状の持出部36が設けられ、該持出部36の上端から外方へ略平坦状に延在する保持部31が設けられている。
前記固定部32は、逆L字状であって、その略水平状の横片には孔321が設けられている。
前記取付受部34は、内側上方へ突出する縦片状であって、前記保持部31を挟むように左右の端縁にそれぞれ設けられている。
なお、前述のように前記固定部材3Zは、保持部31を備えるため、対向状に隣接して配される太陽電池パネル1,1のうちの水下側(軒側)の太陽電池パネル1を固定する固定部材を兼ねる部材である。これに対し、水上側(棟側)の太陽電池パネル1を固定する部材(固定部材)3Z'は、前記取付受部34を備えない以外はこの固定部材3Zと全く同様であるから、図面に同一符号を付して説明を省略する。
前記別部材4Zは、図9(d),(e)に示すように略S字状に成形された起立状部41zを備える起立材であり、その水上面側に下方が開放する溝状の取付部44が設けられている。なお、図中、45は取付ビスである。
また、前記折板屋根60は、山部と谷部とを構成する外装材6Aと、図示しない下地材に固定されて前記外装材6Aを保持する保持部材6Bとからなる。この折板屋根60を構成する外装材Aは、図9(b)、図10(a)、及び図11に示すように略平坦状の平板部61の左右に傾斜状に立ち上がる立ち上がり部62,62を有し、各立ち上がり部62の外側へ載置部63が形成され、該載置部63の外側を略鉛直状に起立させて起立部64としたものであり、隣接する外装材6A,6Aの当該部分を重合させてカシメてハゼ部としたものであり、外側に位置する重合部65と内側に位置する被重合部65'とした構成である。
前記折板屋根60には、図10(f)に示す左右分割型の(支持金具の)本体7Aと略ハット型の連結枠体7Bと上向きの縦ボルト4Cとを一体化してなる支持金具7が取り付けられ、さらにその上面には、図10(g)に示す断面略低ハット状の受け金具8Aが取り付けられている。
前記支持金具7を構成する本体7Aは、上端に略平坦状の受けフランジ71が設けられ、その下方に通孔を有する縦片部分を介して外方へ膨出状の包持部72が設けられ、さらにその他方に着座部73が設けられている。
そして、この本体7Aと連結枠体7Bと縦ボルト7Cとは、係合状に組み合わされ、その着座部73を折板屋根60の載置部63上に受支させると共に、その包持部72がハゼ部65,65'を覆うように配置した状態で前記縦片部分に設けた通孔に連結具74を締着することにより一体化される。
このような構成を有する支持金具7は、各種の外装構造に適用できるものであって、各構成部材の作成も、その取付施工も極めて容易である。
前記受け金具9は、前後の端縁が前記支持金具7の受けフランジ71に沿わせる受支部81,81であり、その間に隆状に形成された固定受部92が形成され、該固定受部92の略中央には、前記支持金具7の縦ボルト7Cが挿通する孔921が形成され、その前方及び後方には、上方へ延在するボルト材93,93が一体的に立設されている。
この受け金具9は、後述する太陽電池パネル1の敷設を容易にするものであって、受支部91.91と固定受部92との間の段差が、太陽電池パネル1,1の端縁を係止する位置規制作用を果たす。
前記太陽電池パネル1は、太陽電池セルをガラス等に積層させてモジュール化し、周縁に枠体(フレーム)12を配して敷設したものである。このフレーム12は、上端に略コ字状の保持部分を有し、該保持部分から下方へ沿在する縦片部分を有し、下端には前記受け金具9の受支部91上に沿わせる接地部分が形成され、この下端(接地部分)が前記受け金具9の受支部91上に支持される状態で敷設されている。
これらの各部材からなる外装構造(雪止め構造)の施工手順を図10(a)〜(e)に基づいて以下に説明する。
まず、図10(a)に示すようにハゼ組み式の折板屋根60上に、前記構成の支持金具7を一体状に取り付ける。この支持金具7の取付は、予め本体7Aと連結枠体7Bと縦ボルト7Cとを一体状に組んだ状態で、前記折板屋根60に形成されたハゼ部65,65'の左右から本体7Aを組み付けることで半ば自動的に一体化され、縦ボルト7Cが支持金具7に立設されるものとなる。
次に、図10(b)に示すように取り付けた支持金具7の縦ボルト7Cに、前記構成の受け金具9を挿通させてナット7Dで固定する。
続いて、図10(c)に示すように取り付けた受け金具9の受支部91,91に、前記構成の太陽電池パネル1,1の棟端(下面)、軒端(下面)を支持させて敷設する。
なお、前述のように受け金具9は、受支部91.91と固定受部92との間に段差があるので、該段差(位置規制部)に太陽電池パネル1の端縁を押し当てるように敷設することにより、位置規制が果たされる。
次に、図10(d)に示すように前記構成の固定部材3Zを、その固定部32に設けた孔321に、取り付けた受け金具9のボルト材93に挿着させ、ナット94を締着すると共に、その保持部31を、敷設した太陽電池パネル1の棟端(上面)に沿在するように保持させて固定する。なお、同図では省略しているが、ボルト材93には図1(c)に示すように筒状のスペーサ8を装着し、固定部32の形状、寸法に応じた高さ調整を行っており、逆L字状に形成された固定部32の横片がスペーサ8上に、その縦片の下端が受け金具9の固定受部92に着地する状態で固定されている。
その後、図10(e)に示すように固定した固定部材3Zの取付受部34に、前記構成の別部材4Zの取付部44を係合させるように配設すると共に、取付ビス45にて固定する。
なお、この図10には、図示していないが、棟側に隣接する太陽電池パネル1の軒端を保持する前記固定部材3Z'を配設した状態を図9及び図11には示している。
そして、この固定部材3Z'の取付手順についても、前述のように取付受部34を備えない以外は前記固定部材3Zと全く同様の構成であるため、前記施工手順とほぼ同様に容易に取り付けることができる。
図9(a)〜(c)及び図11は、このような施工手順にて施工された外装構造(雪止め構造)を示し、起立状部41zを備える別部材4Zを取り付けるための固定部材3Zは、下地(=受け金具9)に取り付けるものであるから、従来のように太陽電池パネル1のフレーム12には全く影響を与えないので、各種の太陽電池パネルに対して適用でき、既設の太陽電池パネルを用いた外装構造にも容易に適用することができ、実用的価値が高いものである。
さらに、この第16実施例では、別部材4Zが起立状部41zを備える起立材であるため、雪止め具として、さらに隣接する太陽電池パネル1,1間から裏面空間11へ落とすこともできる。そのため、雪の堰き止めが生ずることがなく、該堰き止め(にて遮光されること)による効率低下を防ぐこともできる。
さらに、前記起立状部41zは、太陽電池パネル1の裏面空間11内の空気を排出する作用も果たすので、太陽電池パネル1の裏面空間11内の排熱が円滑に行え、太陽電池セルの発電効率の低下を抑制することができる。
なお、この裏面空間11とは、図9(b),(c)に示すように太陽電池パネル1と下地(折板屋根60)との間の空間を指す。
なお、この第16実施例には、スペーサ8等の高さ調整具が備えられ、各種の高さ寸法の異なる太陽電池パネルに対して容易に適用することができる。例えば高さ寸法の異なるスペーサ8を複数種類準備しておくようにしてもよい。
図12に示す本発明の第17実施例は、固定部材3Yが隣接する両方の太陽電池パネル1,1を保持するものであって、図12(d)に示すように前後にそれぞれ保持部31を有し、固定部32"が略平坦状である以外は、前記第16実施例の固定部材3Zとほぼ同様であるから、図面の同一符号を付して説明を省略する。
また、この第17実施例では、受け金具9を用いない代わりに支持金具7を構成する連結枠体7Bの前端及び後端が太陽電池パネル1,1の端縁を押し当てる部分(位置規制部)として機能し、支持金具7の受けフランジ71及び縦ボルト7Cが固定部材3Yを固定する固定受部として機能し、更にはスペーサ8も縦ボルト7Cに装着させて高さ調整を可能としているので、この第17実施例も前記第16実施例と殆ど同様の機能を果たす。厳密には、第16実施例の方が、受け金具9の受支部91の厚み分だけ高く太陽電池パネル1及び別部材4Zを取り付けている。
この第17実施例では、第16実施例における固定部材10及び受け金具9を用いない構造であるため、より一層の使用材料(部品点数)の低減を果たすことができ、材料コスト面でも施工費用面でも効果は大きい。
図13に示す本発明の第18実施例は、別部材4Yの起立状部41yが曲面ではなく段状の平面にて形成されている以外は、前記第17実施例と全く同様であるから、図面に同一符号を付して説明を省略する。
図14に示す本発明の第19実施例は、固定部材3Zが一方の太陽電池パネル1のみを保持し、他方の太陽電池パネル1は別の固定部材3Z'にて保持する点で前記第16実施例と同様であり、受け金具8Aを用いない点、起立状部41yが段状の平面にて形成されている別部材4Yを用いる点では、前記第18実施例と同様であり、図面に同一符号を付して説明を省略する。
また、この第19実施例における支持金具7"は、流れ方向の幅が長い一つの本体7A"にそれぞれ二つの連結枠材7B及び縦ボルト7Cを一体化させている構成であり、各縦ボルト7Cにはスペーサ8Bがそれぞれ装着されて高さ調整を可能としている。
図15に示す本発明の第20実施例は、スペーサ8を用いない構成であって、固定部材3Xの固定部32'が逆L字状でなく横片状(縦片がない)であり、縦片状の持出部36'が縦長である以外は、前記第19実施例とほぼ同様であり、図面に同一符号を付して説明を省略する。
このように必ずしもスペーサ8を用いなくても固定部材3Xの持出部36'の長さを調整するなどして高さ調整して取付受部34の高さ、並びに太陽電池パネル1の高さ幅に調整することができる。
図16及び図17に示す本発明の第21実施例は、固定部材3Wが図16(f)に示すように隣接する両方の太陽電池パネル1,1を保持する点では前記第17実施例の固定部材3Yと同様であるが、隣接する太陽電池パネル1,1間の隔たり間隔に応じて平板状の固定部32wが流れ方向に幅広であり、該固定部32wには、その左右端縁を下方へ折り下げた係止部322,322が設けられている。また、この固定部材3Wに設けられた取付受部34wは、前記固定部32wから内側(水上側)上方へ突出する縦片状であり、前記第16実施例の固定部材3Zの取付受部34より縦長に形成されている。
さらに、この第21実施例の別部材4Wは、図16(g)に示すように略S字状に成形された起立状部41zを備える起立材である点では前記第16実施例の別部材4Zと同様であるが、その水上面側に設けられる溝状の取付部44wが前記固定部材3Wの取付受部34wに応じて高い位置に形成されている。
また、この第21実施例には、図16(h)に示す受け金具9Wが用いられ、前記第16実施例の受け金具9に概略構成は近似し、略中央に孔921が形成されている点では共通するが、その受支部91w,91w及び固定受部92wは左右方向に幅広で、ボルト材93,93が立設されず、固定受部92wの流れ方向の端縁に、左右端縁を下方へ屈曲した係止部922,922が設けられた構成である。
これらの各部材からなる外装構造(雪止め構造)の施工手順を図16(a)〜(e)に基づいて以下に説明する。
まず、図16(a)に示すようにハゼ組み式の折板屋根60上に、前記構成の支持金具7を一体状に取り付ける手順は、前記第16実施例の図10(a)と全く同様である。
次に、図16(b)に示すように取り付けた支持金具7の縦ボルト7Cに、前記構成の受け金具9Wを挿通させるが、この時点ではナット7Dを止着しない。
続いて、図16(c)に示すように取り付けた受け金具9Wの受支部91w,91wに、太陽電池パネル1,1の棟端(下面)、軒端(下面)を支持させて敷設する。
なお、前述のように受け金具9Wには、受支部91w,91wの左右端縁に係止部911,911を設けたので、該係止部911、911に太陽電池パネル1の端縁を押し当てるように敷設することにより、位置規制が果たされる。
次に、図16(d)に示すように前記構成の固定部材3Wを、その固定部32wに設けた孔321に、取り付けた受け金具9Wを貫通して上方に延在する支持金具7の縦ボルト7Cに挿着させると共に、固定部32wの左右に設けた係止部322,322を、受け金具9Wの固定受部92wの左右端縁に上方から係止させる。さらに、その保持部31,31を、敷設した太陽電池パネル1,1の棟端(上面)及び軒端(上面)に沿在するように上方から臨ませて押さえ保持させる。この状態で縦ボルト7Cにナット7Dを締着して支持金具7、受け金具9W、太陽電池パネル1,及び固定部材3Wを一体的に固定する。
1 太陽電池
10 表面
11 裏面空間
12 枠体
2,2' 目地部分
3A〜3R 固定部材
31 保持部
32 固定部
321 孔
32b 固定具
33a〜33r 起立状部
34 取付受部
36 持出部
30A〜30S 本体
4A〜4Z 別部材
41a〜41z 起立状部
44 取付部
45 取付ビス
5,5X,5Y 下地
60 折板屋根
6A 外装材
6B 保持部材
61 平板部
62 立ち上がり部
63 載置部
64 起立部
65 重合部
65' 被重合部
7 支持金具
7A 本体
7B 連結枠材
7C 縦ボルト
7D ナット
71 受けフランジ
72 包持部
73 着座部
74 連結具
8 スペーサ
9 受け金具
91 受支部
92 固定受部
93 ボルト材
94 ナット

Claims (3)

  1. 雨仕舞性能を有する下層材上に裏面空間を隔てつつ太陽電池を敷設して固定部材で取り付けた外装構造であって、
    隣り合う太陽電池を離間させて配設して目地部分を構成し、該目地部分には前記裏面空間に連通する開口部を設け、当該目地部分に取り付ける固定部材もしくは目地部分周辺の太陽電池上に、直接もしくは間接的に起立状部を設けたことを特徴する太陽電池を用いた外装構造。
  2. 開口部は、固定部材に形成した開孔であることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池を用いた外装構造。
  3. 開口部は、隣り合う固定部材間であることを特徴とする請求項1記載の太陽電池を用いた外装構造。
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